JP2020125127A - トリガー式スプレー容器 - Google Patents

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涼平 青山
Ryohei Aoyama
涼平 青山
鈴木 英哉
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Abstract

【課題】液体の噴出を聴覚的に認識し易くすることが可能なトリガー式スプレー容器に関する。【解決手段】液体を収容可能な容器本体と、噴出孔を有するノズル及び該噴出孔から容器本体の液体を噴出させるための操作レバーを備えるトリガー式液体噴出器と、トリガー式液体噴出器の少なくとも一部を覆うように設けられる液体噴出器用カバーとを備え、液体噴出器用カバーは、噴出孔から噴出される液体の主噴出方向と交差する方向に延びる音反射壁を有し、音反射壁は、ノズルの周囲の少なくとも一部に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、トリガー式スプレー容器に関する。
従来、住居用洗剤、カビ取り剤、整髪剤、芳香剤及び消臭剤等の液体を霧状又は泡状にして噴出させるよう構成されたトリガー式スプレー容器が知られている(特許文献1等)。従来のトリガー式スプレー容器は、液体を収容する容器本体と、該容器本体の口筒部に取り付けられ、操作レバーの牽曳操作によって作動するポンプによって容器本体内の液体をノズルから霧状又は泡状にして噴出させるトリガー式液体噴出器とから構成されている。
特開2014−198583号公報
しかしながら、従来のトリガー式スプレー容器では、特に吐出量の少ないタイプにおいて、ノズルから液体を噴出させる際のスプレー音が小さく、液体の噴出が正常に行われたか否かを聴覚的に認識することが困難な場合がある。
本発明は、液体の噴出を聴覚的に認識し易くすることが可能なトリガー式スプレー容器に関する。
本発明は、液体を収容可能な容器本体と、噴出孔を有するノズル及び該噴出孔から前記容器本体の液体を噴出させるための操作レバーを備えるトリガー式液体噴出器と、前記トリガー式液体噴出器の少なくとも一部を覆うように設けられる液体噴出器用カバーとを備え、前記液体噴出器用カバーは、前記噴出孔から噴出される液体の主噴出方向と交差する方向に延びる音反射壁を有し、前記音反射壁は、前記ノズルの周囲の少なくとも一部に設けられているトリガー式スプレー容器に関する。
本発明に係るトリガー式スプレー容器は、液体の噴出を聴覚的に認識し易くすることが可能である。
本発明の一実施形態に係るトリガー式スプレー容器を概略的に示す斜視図である。 液体噴出器用カバーの縦断面図である。 ノズル近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。 操作レバーを牽曳させた状態を示す図である。 他の実施形態に係る液体噴出器用カバーの縦断面図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、図1及び図2に示すように、液体を収容可能な容器本体10と、使用者の手動操作によって容器本体10内の液体を噴出させることが可能なトリガー式液体噴出器20と、トリガー式液体噴出器20の周囲を覆うように設けられた液体噴出器用カバー30とを備えている。なお、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、住居用洗剤、カビ取り剤、整髪剤、芳香剤及び消臭剤等の液体を霧状又は泡状にして噴出させる用途で用いることが可能であるが、これに限定されるものではない。
容器本体10は、図1及び図2に示すように、上部に小径円筒状の口筒部12を有する有底筒状に形成された容器であり、その内部空間において、液体を収容可能に構成されている。なお、このような容器本体10は、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。
トリガー式液体噴出器20は、図2に示すように、容器本体10内の液体を吸引及び圧送することが可能なポンプが内蔵された本体部22と、本体部22に対して往復動させることでポンプを作動させる操作レバー24(トリガー)と、本体部22の前方端部から前方に向けて延出して設けられたノズル26とを備えている。トリガー式液体噴出器20は、本体部22の下端部に設けられた装着キャップ23により、容器本体10の口筒部12に装着可能に構成されている。
ノズル26は、図3に示すように、ノズル26の延出方向に沿って開口する噴出孔26aを有し、操作レバー24によって本体部22のポンプが作動されることにより、該噴出孔26aから外部に向けて液体を噴出させるよう構成されている。噴出孔26aから外部に向けて噴出された液体は、図4に示すように、主噴出方向SDを中心として拡散しながら進行し、霧状又は泡状の状態で対象箇所に吹き付けられる。なお、以下の説明において、「主噴出方向」とは、液体が噴出される主たる方向をいい、具体的には、図3に示すように、噴出孔26aの中心軸に沿う方向をいうものとする。
トリガー式液体噴出器20は、以上の構成を備えることにより、図4に示すように、操作レバー24を牽曳してポンプを作動させることで、ポンプ室内の液体を加圧し、該液体を本体部22の送給経路を介してノズル26の噴出孔26aから外部に噴射させることが可能に構成されている。また、本実施形態に係るトリガー式液体噴出器20は、液体の噴射後、操作レバー24を解放すると、種々の弾性部材によって操作レバー24が初期位置に押し戻され、これによってポンプ室内が負圧となり、容器本体10内の液体がポンプ室内に流入するよう構成されている。そして、このような操作レバー24の牽曳と解放を繰り返すことにより、容器本体10内の液体をノズル26から連続的に噴射することが可能に構成されている。なお、このようなトリガー式液体噴出器20は、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。
液体噴出器用カバー30は、図1及び図2に示すように、上方が閉塞され、下方が開放された中空円筒状に形成されており、トリガー式液体噴出器20の略全体を覆うことが可能な大きさ、具体的には、本体部22と、操作レバー24の操作部分以外の部分と、ノズル26とを内部に収容可能な大きさを有している。液体噴出器用カバー30は、下方開放端部の外径が容器本体10の外径と概ね同径に形成されており、容器本体10の外周面と液体噴出器用カバー30の外周面とが略連続するように、容器本体10の上部に取り付け可能に構成されている。
液体噴出器用カバー30の周壁には、図1及び図2に示すように、トリガー式液体噴出器20のノズル26の噴出孔26aと整合する位置に、該噴出孔26aから噴出された液体を通過させるための噴液通過部32が形成されている。噴液通過部32は、液体噴出器用カバー30の周壁に形成された貫通孔であり、ノズル26の全周を取り囲むことが可能な大きさを有し、噴出孔26aから噴出された液体の進行を阻害しないよう構成されている。
液体噴出器用カバー30の全周壁のうち、噴液通過部32の周囲に位置する周壁は、ノズル26の噴出孔26aから液体が噴出される際のスプレー音を主噴出方向後方(主噴出方向SDの反対方向。図3及び図4における右方向)側の空間に向けて反射させる音反射壁36として機能するよう構成されている。すなわち、液体噴出器用カバー30は、ノズル26の周囲の少なくとも一部に設けられた音反射壁36と、該音反射壁36よりも主噴出方向後方側の内部空間38とを有し、ノズル26の噴出孔26aから液体が噴出される際のスプレー音を該音反射壁36により反射させ、液体噴出器用カバー30の内部空間38において反響させるよう構成されている。
音反射壁36は、図2〜図4に示すように、噴出孔26aよりも上方側に位置する上方側音反射壁36aと、噴出孔26aよりも下方側に位置する下方側音反射壁36bとを備えている。ここで、上方側音反射壁36aは、図3に示すように、噴出孔26aの中心軸を通る水平面を境にした場合における音反射壁36の上方側(容器本体10から遠い側)の領域をいい、下方側音反射壁36bは、該水平面を境にした場合における音反射壁36の下方側(容器本体10側)の領域をいうものとする。すなわち、音反射壁36は、厳密には、噴出孔26aの上方及び下方だけではなく、噴出孔26aの側方にも存在しているが、本明細書では、説明を容易にするため、便宜的に、このような噴出孔26aの側方に位置する音反射壁36についても、噴出孔26aを基準として上下に分けて説明するものとする。
上方側音反射壁36aは、図3に示すように、噴出孔26aから液体が噴出される際のスプレー音を主噴出方向後方側の内部空間38に向けて反射させるよう、ノズル26の先端部の上方及び主噴出方向前方に離間して設けられている。
具体的には、上方側音反射壁36aは、ノズル26に最も近接して配置される縁部37a(噴液通過部32の上半分の内縁)から主噴出方向SDと交差する方向に延びるよう形成されている。なお、図示の例では、上方側音反射壁36aが主噴出方向SDと直交する方向に延びる構成(上方側音反射壁36aと主噴出方向SDとのなす角が90°の構成)を例示しているが、これに限定されず、上方側音反射壁36aが縁部37aから主噴出方向後方側に向けて傾斜して延びる構成(上方側音反射壁36aと主噴出方向SDとのなす角が鋭角の構成)であっても良いし、上方側音反射壁36aが縁部37aから主噴出方向前方側に向けて傾斜して延びる構成(上方側音反射壁36aと主噴出方向SDとのなす角が鈍角の構成)であっても良い。
また、上方側音反射壁36aは、該縁部37aの主噴出方向SDの位置が、ノズル26の噴出孔26aよりも主噴出方向前方側に位置するよう、すなわち、該縁部37aとノズル26の先端との間の距離Lが0(ゼロ)を超えるよう設けられている。さらに、上方側音反射壁36aは、該縁部37aがノズル26の噴出孔26aよりも上方側に位置するよう、すなわち、該縁部37aとノズル26の先端の上半分の周面との間の距離Dが0(ゼロ)を超えるよう設けられている。
下方側音反射壁36bは、図3に示すように、噴出孔26aから液体が噴出される際のスプレー音を主噴出方向後方側の内部空間38に向けて反射させるよう、ノズル26の先端部の下方及び主噴出方向前方に離間して設けられている。
具体的には、下方側音反射壁36bは、ノズル26に最も近接して配置される縁部37b(噴液通過部32の下半分の内縁)から主噴出方向SDと交差する方向に延びるよう形成されている。なお、図示の例では、下方側音反射壁36bが縁部37bから主噴出方向後方側に向けて傾斜して延びる構成(下方側音反射壁36bと主噴出方向SDとのなす角が鋭角の構成)を例示しているが、これに限定されず、下方側音反射壁36bが主噴出方向SDと直交する方向に延びる構成(下方側音反射壁36bと主噴出方向SDとのなす角が90°の構成)であっても良いし、下方側音反射壁36bが縁部37bから主噴出方向前方側に向けて傾斜して延びる構成(下方側音反射壁36bと主噴出方向SDとのなす角が鈍角の構成)であっても良い。
また、下方側音反射壁36bは、該縁部37bの主噴出方向SDの位置が、ノズル26の噴出孔26aよりも主噴出方向前方側に位置するよう、すなわち、該縁部37bとノズル26の先端との間の距離Lが0(ゼロ)を超えるよう設けられている。さらに、下方側音反射壁36bは、該縁部37bがノズル26の噴出孔26aよりも下方側に位置するよう、すなわち、該縁部37bとノズル26の先端の下半分の周面との間の距離Dが0(ゼロ)を超えるよう設けられている。
液体噴出器用カバー30は、既述のとおり、トリガー式液体噴出器20の少なくとも一部を覆うよう構成されている。具体的には、液体噴出器用カバー30は、音反射壁36において反射されたスプレー音を主噴出方向後方側に向けて集音させる観点から、ノズル26の上方領域及び下方領域の少なくとも一方を覆うことが好ましく、ノズル26の上方領域を覆うことが更に好ましく、ノズル26の上方領域及び下方領域の双方を覆うことが一層好ましい。また、液体噴出器用カバー30は、スプレー音を極力大きな空間で反響させて増音を促す観点から、本体部22の上方領域及び下方領域の少なくとも一方を覆うことが好ましく、本体部22の上方領域及び下方領域の双方を覆うことが更に好ましい。なお、ノズル26の上方領域とは、ノズル26の基端部よりも主噴出方向前方側で、かつ、噴出孔26aの中心軸を通る水平面を境にした場合における上方側(容器本体10から遠い側)の領域をいい、ノズル26の下方領域とは、ノズル26の基端部よりも主噴出方向前方側で、かつ、噴出孔26aの中心軸を通る水平面を境にした場合における下方側(容器本体10側)の領域をいうものとする。また、本体部22の上方領域とは、ノズル26の基端部よりも主噴出方向後方側で、かつ、噴出孔26aの中心軸を通る水平面を境にした場合における上方側の領域をいい、本体部22の下方領域とは、ノズル26の基端部よりも主噴出方向後方側で、かつ、噴出孔26aの中心軸を通る水平面を境にした場合における下方側の領域をいうものとする。
液体噴出器用カバー30は、図2に示すように、ノズル26の上方領域及び下方領域の双方と、本体部22の上方領域及び下方領域の双方とを覆う構成、すなわち、トリガー式液体噴出器20の略全体を覆うフルカバータイプであることが最も好ましい。このようなフルカバータイプの構成とすることにより、音反射壁36において反射されたスプレー音を効率良く集音して内部空間38において反響させることが可能となる。
液体噴出器用カバー30がフルカバータイプである場合には、図3に示すように、液体噴出器用カバー30の内部空間38のうち、ノズル26の噴出孔26aよりも主噴出方向前方側の空間(以下、便宜的に「ノズル26側の内部空間38a」という)と、該噴出孔26aよりも主噴出方向後方側の空間(以下、便宜的に「本体部22側の内部空間38b」という)との間には隔壁等が設けられず、音反射壁36から主噴出方向後方側に向かって内部空間38が広がるよう両空間38a,38bが互いに連通していることが好ましい。これにより、液体噴出器用カバー30は、音反射壁36によって反射されたスプレー音がノズル26側の内部空間38aを介して本体部22側の内部空間38bに伝播され、液体噴出器用カバー30の内部空間38全体で反響されるよう構成されている。なお、本明細書において、ノズル26側の内部空間38aとは、液体噴出器用カバー30の内部空間38のうち、主噴出方向SDと直交かつノズル26の噴出孔26aを通る鉛直平面と音反射壁36との間の領域を意味し、本体部22側の内部空間38bとは、該鉛直平面と液体噴出器用カバー30の背面との間の領域を意味するものとする。
また、液体噴出器用カバー30の周壁には、図1及び図2に示すように、トリガー式液体噴出器20の操作レバー24と整合する位置に、該操作レバー24の操作部分を挿通させるためのレバー通過部34が形成されている。レバー通過部34は、液体噴出器用カバー30の周壁に形成された貫通孔であり、操作レバー24の牽曳を阻害しない大きさを有している。
以上説明したとおり、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、液体噴出器用カバー30が、噴出孔26aから噴出される液体の主噴出方向SDと交差する方向に延びる音反射壁36を有し、この音反射壁36が、噴出孔26aから液体が噴出される際のスプレー音を主噴出方向後方(主噴出方向SDの反対方向)側の空間(液体噴出器用カバー30の内部空間38)に向けて反射させるよう、ノズル26の周囲の少なくとも一部に設けられている。
このような構成を備えるトリガー式スプレー容器1によれば、液体噴出器用カバー30の音反射壁36によってノズル26から液体を噴出させる際のスプレー音を反射させ、該音反射壁36よりも主噴出方向後方側の空間(液体噴出器用カバー30の内部空間38)によって反響させることが可能となるため、液体の噴出を聴覚的に認識し易くすることが可能である。
すなわち、通常、液体の噴出は、使用者と相対する対象物に向けて(すなわち、使用者から離れる方向に向けて)行うものであるため、そのスプレー音の主たる伝播方向も使用者から離れる方向となる。従来のトリガー式スプレー容器では、このように前方に向けて液体を噴出させた際に、スプレー音が前方に向けて拡散して伝播されるため、スプレー音が使用者に伝播され難いと推察される。これに対し、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1によれば、液体噴出器用カバー30の音反射壁36によってスプレー音の一部を反射させることにより、液体噴出器用カバー30内でスプレー音が反響されるため、液体の噴出を聴覚的に認識し易くすることが可能となり、トリガー式スプレー容器の吐出感が向上する。
また、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、音反射壁36のノズル26側の縁部37a,37bが、ノズル26の噴出孔26aよりも主噴出方向前方側に位置するよう設けられているため(「L(L)>0」であるため)、該縁部37a,37bの主噴出方向SDの位置が噴出孔26aと同位置の場合(「L(L)=0」の場合)又は噴出孔26aよりも主噴出方向後方側に位置する場合(「L(L)<0」の場合)よりも、音反射壁36によるスプレー音の反射効果を高めることが可能となる。
さらに、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、音反射壁36のノズル26側の縁部37a,37bがノズル26の先端部に対して周方向に離間し、音反射壁36の縁部37a,37bとノズル26の先端部との間にスプレー音を内部空間38に伝播させるための隙間が形成されているため(「D(D)>0」であるため)、該縁部37a,37bがノズル26の先端部に接触して隙間が形成されていない場合(「D(D)=0」の場合)よりも、音反射壁36によるスプレー音の反射効果を高めることが可能となる。なお、音反射壁36のノズル26側の縁部37a,37bがノズル26の噴出孔26aよりも主噴出方向前方側に位置する場合(「L(L)>0」の場合)には、該縁部37a,37bが、ノズル26の先端部の周面よりも内側に位置する態様(「D(D)<0」の態様)も採り得る。
さらに、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、液体噴出器用カバー30がトリガー式液体噴出器20の少なくとも本体部22及びノズル26を覆うよう構成され、ノズル26側の内部空間38aが、本体部22側の内部空間38bと隔たり無く連通している。このようなトリガー式スプレー容器1によれば、ノズル26側の内部空間38aと本体部22側の内部空間38bとの間に隔壁が形成される場合と比較して、音反射壁36によって反射されたスプレー音を液体噴出器用カバー30の内部空間38内において効率良く反響させて増幅させることが可能となる。
また、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1によれば、液体噴出器用カバー30の内部空間38においてスプレー音を反響させることにより、スプレー音の音質を、例えばガス圧により液体を噴出させるスプレー缶のスプレー音のような、通常のトリガー式スプレー容器とは異なる音質に変化させることが可能となるため、従来のトリガー式スプレー容器よりも吐出感を高めることが可能となると共に、趣向性を向上させることが可能となるという更なる利点を有する。
さらに、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、トリガー式液体噴出器20の性能に影響を与えない範囲において液体噴出器用カバー30のデザインを自由に変更することが可能であるため、従来のトリガー式スプレー容器と比較してデザイン性が高いという更なる利点を有する。
また、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、液体噴出器用カバー30によってトリガー式液体噴出器20を保護することが可能となるため、従来のトリガー式スプレー容器と比較して、落下等による衝撃に強く、破損し難いという更なる利点を有する。
さらに、本実施形態に係るトリガー式スプレー容器1は、液体噴出器用カバー30を設けることにより、従来のトリガー式スプレー容器よりも把持し易いという利点があり、当該利点は、吐出音の小さい小型のトリガー式スプレー容器において特に顕著である。
以上、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した本実施形態では、音反射壁36の縁部37a,37bがノズル26の先端部の周方向及び主噴出方向前方に離間して設けられる構成であるものとして説明したが、これに限定されず、音反射壁36は、スプレー音が液体噴出器用カバー30の内部空間38に伝播される程度に、ノズル26に対して離間して設けられていれば良い。例えば、音反射壁36の縁部37a,37bがノズル26の先端部に対して主噴出方向前方側にのみ離間する構成(L(L)>0かつD(D)=0)としても良いし、音反射壁36の縁部37a,37bがノズル26の先端部に対して周方向にのみ離間する構成(L(L)=0かつD(D)>0)としても良い。
なお、前者の場合(主噴出方向前方側にのみ離間する構成)にあっては、音反射壁36の縁部37a,37bがノズル26の先端面の投影面積内に入り込まない構成であること(D及びDがゼロを下回る構成ではないこと)が好ましい。このような構成とすることにより、音反射壁36が液体の噴出に干渉するおそれを低減することが可能となる。また、後者の場合(ノズル26の周方向にのみ離間する構成)にあっては、上方側音反射壁36aの縁部37aがノズル26の先端よりも主噴出方向後方側に位置しない構成であること(Dがゼロを下回る構成ではないこと)が好ましい。このような構成とすることにより、液体噴出器用カバー30の内部空間38内にスプレー音を伝播させ易くすることが可能となる。
また、上述した本実施形態では、液体噴出器用カバー30がトリガー式液体噴出器20の略全体を覆い、噴液通過部32及びレバー通過部34が形成されるものとして説明したが、これに限定されず、スプレー音を主噴出方向後方側の内部空間38に向けて反射させることが可能であれば、トリガー式液体噴出器20の一部のみを局所的に覆う構成としても良い。例えば、ノズル26の上方領域のみを覆う構成(上方側音反射壁36aのみを設ける構成)や、ノズル26の下方領域のみを覆う構成(下方側音反射壁36bのみを設ける構成)等の種々の構成を採用することが可能である。この場合には、噴液通過部32やレバー通過部34が貫通孔ではなく切欠きであっても良いし、液体の噴出を阻害しない位置に設けられる場合にはこれら噴液通過部32やレバー通過部34が形成されない構成としても良い。
また、液体噴出器用カバー30は、トリガー式液体噴出器20の上面や周壁の一部を局所的に開放させる構成としても良い。例えば、図5に示す液体噴出器用カバー30´のように、液体噴出器用カバー30´の主噴出方向後方側の上面から背面にかけて、任意の形状(例えば斜視方向から円形状)の開口39が形成されても良い。これにより、音質を調整することができる。
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 トリガー式スプレー容器、10 容器本体、12 口筒部、20 トリガー式液体噴出器、22 本体部、23 装着キャップ、24 操作レバー、26 ノズル、26a 噴出孔、30 液体噴出器用カバー、32 噴液通過部、34 レバー通過部、36 音反射壁、36a 上方側音反射壁、36b 下方側音反射壁、37a 上方側音反射壁の縁部、37b 下方側音反射壁の縁部、38 内部空間、38a ノズル側の内部空間、38b 本体部側の内部空間、39 開口、SD 主噴出方向

Claims (5)

  1. 液体を収容可能な容器本体と、
    噴出孔を有するノズル及び該噴出孔から前記容器本体の液体を噴出させるための操作レバーを備えるトリガー式液体噴出器と、
    前記トリガー式液体噴出器の少なくとも一部を覆うように設けられる液体噴出器用カバーと
    を備え、
    前記液体噴出器用カバーは、前記噴出孔から噴出される液体の主噴出方向と交差する方向に延びる音反射壁を有し、
    前記音反射壁は、前記ノズルの周囲の少なくとも一部に設けられている
    トリガー式スプレー容器。
  2. 前記音反射壁は、前記ノズル側の縁部が、前記ノズルの前記噴出孔よりも主噴出方向前方側に位置するよう設けられている
    請求項1に記載のトリガー式スプレー容器。
  3. 前記音反射壁は、前記ノズルの前記噴出孔と整合する位置に、該噴出孔から噴出された液体を通過させるための噴液通過部が形成されており、
    前記噴液通過部は、前記ノズルの全周を取り囲むことが可能な大きさを有する貫通孔である
    請求項1又は2に記載のトリガー式スプレー容器。
  4. 前記トリガー式液体噴出器は、前記容器本体内の液体を吸引及び圧送可能なポンプが内蔵された本体部と、前記ポンプを作動させる前記操作レバーと、前記本体部から主噴出方向前方に向けて延出して設けられ、前記ポンプの作動によって液体を噴出させる前記ノズルとを備えており、
    前記液体噴出器用カバーは、前記トリガー式液体噴出器の少なくとも前記本体部及び前記ノズルを覆うよう構成され、
    前記液体噴出器用カバーの内部空間のうち、前記ノズルの前記噴出孔よりも主噴出方向前方側の空間は、該噴出孔よりも主噴出方向後方側の空間と連通している
    請求項1〜3いずれか1項に記載のトリガー式スプレー容器。
  5. 前記液体噴出器用カバーは、前記トリガー式液体噴出器の前記操作レバーと整合する位置に、該操作レバーを挿通させるレバー通過部が形成されている
    請求項4に記載のトリガー式スプレー容器。
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