JP2020124794A - ドリル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドリルによる被加工材料の持ち上がりが起こることを防止し、被加工材料の損傷やデラミネーションの発生を抑制すると共に、ドリルでの切り屑の排出効率に優れ、詰まりを防止することができるドリルを提供する。【解決手段】ドリルAは、シャンク部2と、シャンク部2の先端に設けられると共に、回転方向において被加工材料を加工する心刃121、胴刃122、胴刃122の最大径と略同径で回転軸方向と平行に設けられた仕上げ刃123、各刃の刃先に回転方向へつながる逃げ面126a、126b、126c、及び回転方向と逆方向へつながり、自身の直径線に略沿うように、回転中心軸と重なって設けられている凹面状の掬い面120を有するドリル刃1とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ドリル及びその製造方法に関するものである。詳しくは、ドリルによる被加工材料の持ち上がりが起こることを防止し、被加工材料の損傷やデラミネーションの発生を抑制すると共に、ドリルでの切り屑の排出効率に優れ、詰まりを防止することができるものに関する。
木材や合成樹脂材等の被加工材料に削孔等の加工を施す際に、ドリルが使用されている。このようなドリルとしては、例えば非特許文献1に記載されたドリルが一般的である。
非特許文献1に記載された従来のドリルは、先側のボディ部に、溝が螺旋状に形成されており、ボディ部の先端には、複数の逃げ面で形成されたチゼルが形成されている。そして、ボディ部の溝により、回転して被加工材料を削ったときに生じる切り屑を外部へ排出するようにしている。
三菱マテリアル、「ドリルの各部の名称、形状諸元と切削特性」、(平成31年2月1日検索)、インターネット<http://carbide.mmc.co.jp/technical_information/tec_rotating_tools/drills/tec_drilling_technical/tec_drilling_terminology>
しかしながら、非特許文献1に記載されたドリルには、次のような課題があった。
すなわち、螺旋状の溝の回転により、被加工材料の持ち上がりが起こりやすく、ドリルや被加工材料が損傷したり、被加工材料の表面にデラミネーション(表面の剥離やバリ)が生じたりすることがあった。
また、ドリルの直径が、例えば6mm以下の径小なドリルの場合では、切り屑の排出効率をよくするために、螺旋状の溝を二本設けている。この構造では、溝の幅を小さく形成せざるを得ず、これが原因で切り屑が溝に詰まりやすくなるために、結局は排出効率が悪くなってしまうという問題があった。
更には、粉状の切り屑が溝の内部で積層し、圧縮されて固まってしまうと、ドリルが全く切れなくなり、溝の内部の固まった切り屑の除去も容易にはできなかった。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、ドリルによる被加工材料の持ち上がりが起こることを防止し、被加工材料の損傷やデラミネーションの発生を抑制すると共に、ドリルでの切り屑の排出効率に優れ、詰まりを防止することができるドリル及びその製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために本発明は、シャンク部と、該シャンク部の先端に設けられると共に、回転方向において被加工材料を加工する切削刃、該切削刃の最大径と略同径で回転軸方向と平行に設けられた仕上げ刃、前記切削刃の刃先と前記仕上げ刃の刃先に回転方向へつながる逃げ面、及び回転方向と逆方向へつながり、自身の直径線に略沿うように、回転中心軸と重なるか、又は近接して設けられている凹面状の掬い面を有するボディ部と、を備えるドリルである。
本発明のドリルは、シャンク部を回転部でチャックして、ボディ部に回転力を与えることができる。ドリルの回転により、ボディ部の先端にある切削刃により、被加工材料を切削して穿孔することができる。
また、仕上げ刃によれば、切削刃の最大径と略同径であるので、切削刃により加工された部分を、続いて仕上げ加工することができる。このような加工では、従来のドリルのように螺旋状の刃(溝)を有するものとは相違して、ドリルの回転による被加工材料の持ち上がりが起こらない。これにより、被加工材料の持ち上がりに起因する被加工材料の損傷やデラミネーションの発生を抑制することができる。
また、切削刃、及び仕上げ刃の回転により生じる切り屑は、切削刃、及び仕上げ刃につながる掬い面に案内されて排出される。掬い面は、ボディ部の直径線に略沿うように、回転中心軸と重なるか、又は近接して設けられている凹面状であるので、切削後に切り屑が誘導される空間部は比較的広くなっている。これにより、切り屑は円滑に排出され、掬い面には切り屑が付着しにくく、詰まることを防止できる。
(2)本発明のドリルは、ボディ部が、前記切削刃、及び前記仕上げ刃を有し、多結晶焼結体で形成された刃体を備える構成としてもよい。
この場合は、刃体が多結晶焼結体(多結晶ダイヤモンド:PCD(Poly crystalline Diamond))で形成されているので、組織が緻密できわめて硬く、強度に優れている。
(3)本発明のドリルは、前記掬い面が、前記ボディ部の直径線方向において円弧状である構成としてもよい。
この場合は、掬い面の加工において、ローター(回転体)を備える加工装置(研磨装置)を採用することができるので、加工作業を高効率で行うことが可能になる。
(4)本発明のドリルは、前記切削刃が、前記回転中心軸から外方向へ向け、角度を段階的に大きくして複数設けられている構成としてもよい。
この場合は、複数の切削刃が外に膨らむように形成され、切削作業が進むにつれ、切削刃による加工径が大きくなるのに伴って、切削刃の角度が段階的に大きくなる。これにより、外にある切削刃ほど、切削作業が進むのに伴う、回転に必要なトルクの上昇が緩やかになり、ドリルに衝撃荷重が作用しにくい。
(5)本発明のドリルは、前記切削刃と前記仕上げ刃の反対側に、前記回転中心軸からの距離が前記仕上げ刃より短い死刃が形成されている構成としてもよい。
この場合は、切削加工において、ボディ部が回転中心軸を中心に回転する際に、切削刃と仕上げ刃だけが加工を行い、死刃は被加工材料に接触せず、加工は行わない。しかし、死刃が切削刃と仕上げ刃とは反対側に設けられていることにより、回転する際のバランスを良好な状態にすることができるので、ボディ部の振動等が発生しにくい。
(6)上記の目的を達成するために本発明は、ボディ部を構成する刃台に、多結晶焼結体で形成された刃体を固定して一体化する工程と、前記刃体に、回転方向において被加工材料を加工する切削刃、該切削刃の最大径と略同径で回転軸方向と平行に設けられた仕上げ刃、及び前記切削刃の刃先、及び前記仕上げ刃の刃先に回転方向へつながる逃げ面、及び回転方向と逆方向へつながり、前記ボディ部の直径線に略沿うように、回転中心軸と重なるか、又は近接して設けられている凹面状の掬い面を形成する工程とを備える、ドリルの製造方法である。
本発明のドリルの製造方法によれば、ボディ部を構成する刃台に、多結晶焼結体で形成された刃体を固定して一体化することにより、保持がしやすくなり、研磨装置等による刃体の加工もしやすい。
刃体に、回転方向において被加工材料を加工する切削刃、切削刃の最大径と略同径で回転軸方向と平行に設けられた仕上げ刃を形成することにより、切削刃で被加工材料を加工した後、続いて仕上げ刃によってその加工部を仕上げ加工することが可能になる。
また、切削刃の刃先、及び仕上げ刃の刃先に回転方向へつながる逃げ面を設けることにより、切削刃の切削抵抗を小さく抑えることができる。更に、回転方向と逆方向へつながり、ボディ部の直径線に略沿うように、回転中心軸と重なるか、又は近接して設けられている凹面状の掬い面を形成することにより、加工により生じる切り屑を掬い面に沿って排出することができる。
本発明は、ドリルによる被加工材料の持ち上がりが起こることを防止し、被加工材料の損傷やデラミネーションの発生を抑制すると共に、ドリルにおける切り屑の排出に優れ、詰まりを防止することができるドリル及びその製造方法を提供することができる。
本発明のドリルの第1の実施形態を示す斜視図である。 図1に示すドリルの正面図である。 図1に示すドリルの右側面図である。 図1に示すドリルの底面視説明図である。 図1に示すドリルで削孔している状態の説明図である。 本発明のドリルの他の実施形態を示す説明図である。
図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
ドリルAは、ボディ部であるドリル刃1と、ボール盤等の回転部でチャックされてドリル刃1に回転力を伝えるシャンク部2を備えている。
ドリル刃1は、シャンク部2の先端に、シャンク部2と平行に固定されている。なお、シャンク部2は、本実施の形態では、丸棒状に形成されたストレートシャンクであるが、これに限定するものではなく、例えば基端方向へやや窄まったテーパシャンクを採用することもできる。
また、ドリル刃1は、刃台11と刃体12により構成されている。刃台11と刃体12は、略同じ長さに形成されており、刃体12は、刃台11に積層して固定されている(図1、図3、図4参照)。
なお、本実施の形態では、刃体12は多結晶焼結体(多結晶ダイヤモンド:PCD(Poly crystalline Diamond))で形成されており、組織が緻密できわめて硬く、強度に優れている。
なお、刃体の材質としては、上記多結晶焼結体に限定するものではなく、例えば超高圧結晶体(CBN(Cubic Boron Nitride:立方晶窒化硼素)の採用も可能である。また、シャンク部2と刃台11の材質は、本実施の形態では、鋼で形成されているが、これに限定するものではなく、他の材料を採用することもできる。
刃台11の断面形状は、円弧部分と、その直径線より短い直線部分からなる形状である。また、刃体12の断面形状は、凹む方向に円弧状に湾曲した部分と、その両側の曲線部分及び刃台11の直線部分と同じ長さの直線部分からなる形状である(図4参照)。
上記刃台11と刃体12が、一体化のため合わさった部分である境界部110は、その長手方向が、全体において回転中心軸13と平行である(図4参照)。なお、刃台11の先端部には、窄まった形状の逃げ面111が形成されている。
ドリル刃1は、長手方向と直角な全体としての断面形状が、略半円形状に形成されている(図4参照)。この断面形状においては、ドリル刃1の略直径に当たる差し渡し部分が、凹む方向に緩やかに湾曲した円弧状に形成されている。
これにより、ドリル刃1には、全長に渡り、凹面状の掬い面120が形成されている(図1、図4参照)。なお、掬い面120は、ドリル刃1を構成する刃体12に形成されている。以下、主に刃体12の構造について、詳細に説明する。
まず、ドリルAの回転中心軸13は、シャンク部2の中心軸(符号省略)と同一軸線上にあると共に、ドリル刃1では、刃体12の掬い面120の幅方向において略中間位置にある(図2、図4、図5等参照)。
刃体12の先端部には、尖鋭部12cが設けられている。尖鋭部12cは、回転中心軸13上、すなわち掬い面120の表面と同じ位置にある。また、上記したように、掬い面120は、刃体12の長手方向において、幅方向の曲率が同じになるように(幅方向の長さが短くなって欠落している部分は除く)形成されている。
なお、円弧状に湾曲した凹面である掬い面120の半径Rは、刃台11と刃体12の境界部110に対し直角で回転中心軸13を通る、ドリル刃1の直径線上にある中心Cからの距離である。また、この掬い面120は、ドリル刃1の直径線D(図4、図5参照)に近接して略沿うように、回転中心軸13と重なるように形成されている。本実施の形態では、半径Rは7.90mmに設定されているが、これに限定するものではなく、適宜設定が可能である。
そして、刃体12において、ドリル刃1が回転方向Fへ回転することにより切刃となる側には、尖鋭部12cを頂点として順に、心刃121、胴刃122及び仕上げ刃123が設けられている(図2の拡大図、図4参照)。心刃121と胴刃122は、切削刃を構成している。なお、これら各刃の刃先(符号省略)は、掬い面120の表面に沿って形成されている。
主に図2の拡大図を参照する。
尖鋭部12cから外方向へ連続する心刃121の刃先は、回転中心軸13と直角な基準線B1に対し、正面視で20°の角度で直線的に形成されている。
次に、胴刃122の刃先は、心刃121から外方向へ連続して、基準線B1に対し、正面視で45°の角度(心刃121に対しては25°の角度)で直線的に形成されている。胴刃122の刃先の終端は、回転中心軸13と平行に形成された仕上げ刃123の刃先に達している。
刃体12において、心刃121とは反対方向へ連続して、基準線B1に対し55°の角度で直線的に形成された部分と、その部分と連続し、仕上げ刃123とは反対側に位置して回転中心軸13と平行な部分は、ドリルAによる被加工物3の加工には直接関わらない、死刃129である。
図4を主に参照する。
心刃121、胴刃122及び仕上げ刃123には、それぞれに対応して、掬い面120を基準とする掬い角が設定されている。なお、図4においては、図示の便宜上、仕上げ刃123の掬い角のみを表している。
本実施の形態では、仕上げ刃123の掬い角は18°であり、心刃121、及び胴刃122の掬い角も同様に18°に設定されている。なお、掬い角の角度は、これに限定するものではなく、適宜設定が可能である。
また、心刃121、胴刃122及び仕上げ刃123には、それぞれに対応して逃げ面126a、126b、126cが設けられている(図1、図3、図4参照)。
本実施の形態では、仕上げ刃123の逃げ面126cの逃げ角は15°であり、心刃121の逃げ面126a及び胴刃122の逃げ面126bの逃げ角も同様に15°に設定されている。なお、逃げ角の角度は、これに限定するものではなく、適宜設定が可能である。
主に図3の拡大図を参照する。
更に、刃体12の尖鋭部12cには、尖鋭部12cから背面方向(図3の拡大図で右方向)へ、チゼル・エッジ124が形成されている。チゼル・エッジ124のチゼル角(軸周方向における基準線B1に対する角度)は、本実施の形態では90°である(参考:図1、図3の拡大図)が、これに限定するものではなく、適宜設定が可能である。
また、チゼル・エッジ124には、逃げ角が設定されている(図3の拡大図参照)。逃げ角の角度は、本実施の形態では10°に設定されているが、これに限定するものではなく、例えば5°から45°の範囲、或いはその他の角度で適宜設定が可能である。
ドリルAは、本実施の形態では、ドリル刃1がΦ5(直径5mm)規格のドリルである。ドリルAにおいて、回転中心軸13から仕上げ刃123の刃先までの半径は、2.5mm(5/2mm)である。なお、ドリルAは、Φ5の規格に限定されるものではなく、例えばΦ3〜Φ7の規格、或いはその他の規格でも製造(製作)が可能である。
また、仕上げ刃123とは反対側の死刃129において、回転中心軸13と平行な部分までの半径は、回転中心軸13から仕上げ刃123の刃先までの半径より短い2.34mmに設定されている。更に、上記刃台11の胴部の半径も、同じく2.34mmに設定されている(図4参照)。
なお、ドリルAでは、ドリル刃1の先端の回転中心軸13の位置に尖鋭部12cが設けられているので、加工における被加工材料に対する食い付き性を良くするためのシンニングを行う必要は必ずしもないが、これを排除するものではなく、シンニングを行うこともできる。
(作用)
図5を主に参照し、ドリルAで被加工材料3に穿孔する際の作用を説明する。
(1)ボール盤等の回転部でチャックされ、回転しているドリルAのドリル刃1の先端を被加工材料3の表面に当てて、ドリルAを下降させる。
(2)ドリル刃1の回転によって、まず、心刃121が被加工材料3を切削し、続いて胴刃122が被加工材料3を切削する。これにより、被加工材料3に穴30を穿孔することができる。
(3)胴刃122による加工に続いて仕上げ刃123による仕上げ加工が行われる。仕上げ刃123は、胴刃122の最大径と略同径であるので、胴刃122により加工された部分を仕上げ加工することができる。
このような加工では、従来のドリルのように螺旋状の刃(溝)を有するものとは相違して、ドリルの回転による被加工材料3の持ち上がりが起こらない。これにより、被加工材料3の持ち上がりに起因する被加工材料3の損傷やデラミネーションの発生を抑制することができる。
また、心刃121、胴刃122、及び仕上げ刃123の回転により生じる切り屑は、各刃につながる掬い面120に案内されて排出される。掬い面120は、ボディ部であるドリル刃1の直径線Dに略沿うように、回転中心軸13と重なって設けられている凹面状であるので、切削後に切り屑が誘導される空間部は比較的広くなっている。これにより、切り屑は円滑に排出され、掬い面120には切り屑が付着しにくく、詰まることを防止できる。
(製造方法)
以下に上記ドリルAの製造方法について説明する。
(1)ドリル刃1を構成する刃台11に、多結晶焼結体で形成された刃体12を固定して一体化する。これにより、一体となったものの保持がしやすくなり、研磨装置等による刃体12の加工もしやすい。
(2)刃体122に、研磨装置等を使用して、回転方向において被加工材料を加工する心刃121、胴刃122、及び仕上げ刃123を形成する。これにより、胴刃122で被加工材料3を加工した後、続いて仕上げ刃123によってその加工部を仕上げ加工することが可能になる。
(3)更に、心刃121、胴刃122、及び仕上げ刃123の刃先に回転方向Fへつながる逃げ面126a、126b、126cを加工する。また、心刃121、胴刃122、及び仕上げ刃123の刃先に回転方向Fと逆方向へつながり、ドリル刃1の直径線Dに略沿うように、回転中心軸13と重なるように設けられている凹面状の掬い面120を形成する。
このように、逃げ面126a、126b、126cを設けることにより、心刃121、胴刃122の切削抵抗を小さく抑えることができる。更に、掬い面120を形成することにより、加工により生じる切り屑を掬い面120に沿って排出することができる。
次に、図6を参照してドリルの他の実施形態を示す。なお、図6では、上記ドリルAと同等箇所に同様の符号を付して示しており、共通する構造については説明を省略する。
図6(a)に示すドリルのドリル刃1aは、切削刃127が1枚で構成されている。切削刃127の刃先は、尖鋭部12cから基準線B1に対し、正面視で45°の角度で直線的に形成されている。
また、図6(b)に示すドリルのドリル刃1bは、刃体12において、尖鋭部12cを頂点として順に、心刃121、胴刃122、外刃125及び仕上げ刃123が設けられている。尖鋭部12cから連続する心刃121の刃先は、基準線B1に対し、正面視で20°の角度で直線的に形成されている。
胴刃122の刃先は、心刃121から連続して、基準線B1に対し、正面視で45°の角度で直線的に形成され、更に外刃125の刃先は、胴刃122から連続して、基準線B1に対し、正面視で70°の角度で直線的に形成されている。
上記ドリル刃1a、1bを備えたドリルは、上記ドリルAと実質的に同等の作用を有するが、切削刃を構成する刃の数の違いで、切削作業におけるドリル刃に対する切削抵抗の変異に特徴がある。
すなわち、ドリル刃1、1bのように切削刃を構成する刃が複数になると、ドリル刃1aとは相違して、複数の切削刃が外に膨らむように形成され、切削作業が進むにつれ、切削刃による加工径が大きくなるのに伴って、切削刃の角度が段階的に大きくなる。これにより、外にある切削刃ほど、切削作業が進むのに伴う、回転に必要なトルクの上昇が緩やかになり、切削作業中にドリルに対し衝撃荷重が作用しにくい。
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
A ドリル
1 ドリル刃
11 刃台
110 境界部
111 逃げ面
12 刃体
120 掬い面
121 心刃
122 胴刃
123 仕上げ刃
124 チゼル・エッジ
129 死刃
12c 尖鋭部
13 回転中心軸
2 シャンク部
R 半径
C 中心
D 直径線
B1 基準線
3 被加工材料
30 穴
1a ドリル刃
1b ドリル刃
125 外刃
127 切削刃

Claims (6)

  1. シャンク部と、
    該シャンク部の先端に設けられると共に、回転方向において被加工材料を加工する切削刃、該切削刃の最大径と略同径で回転軸方向と平行に設けられた仕上げ刃、前記切削刃の刃先と前記仕上げ刃の刃先に回転方向へつながる逃げ面、及び回転方向と逆方向へつながり、自身の直径線に略沿うように、回転中心軸と重なるか、又は近接して設けられている凹面状の掬い面を有するボディ部と、
    を備えるドリル。
  2. ボディ部が、前記切削刃、及び前記仕上げ刃を有し、多結晶焼結体で形成された刃体を備える
    請求項1のドリル。
  3. 前記掬い面が、前記ボディ部の直径線方向において円弧状である
    請求項1又は2のドリル。
  4. 前記切削刃が、前記回転中心軸から外方向へ向け、角度を段階的に大きくして複数設けられている
    請求項1、2又は3のドリル。
  5. 前記切削刃と前記仕上げ刃の反対側に、前記回転中心軸からの距離が前記仕上げ刃より短い死刃が形成されている
    請求項1、2、3又は4のドリル。
  6. ボディ部を構成する刃台に、多結晶焼結体で形成された刃体を固定して一体化する工程と、
    前記刃体に、回転方向において被加工材料を加工する切削刃、該切削刃の最大径と略同径で回転軸方向と平行に設けられた仕上げ刃、及び前記切削刃の刃先、及び前記仕上げ刃の刃先に回転方向へつながる逃げ面、及び回転方向と逆方向へつながり、前記ボディ部の直径線に略沿うように、回転中心軸と重なるか、又は近接して設けられている凹面状の掬い面を形成する工程と、
    を備えるドリルの製造方法。
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