JP2020124335A - カテーテル - Google Patents

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Susumu Miyasaka
進 宮坂
唐澤 幸司
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幸司 唐澤
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Abstract

【課題】手術部位及びその近傍を明確に識別できるようにした技術を提供する。【解決手段】本発明のカテーテルは、少なくとも第1ルーメンと第2ルーメンとを有し、前記第1ルーメンに通じる側孔を先端部に設けたシャフトチューブと、前記シャフトチューブの外周面に固定され、前記第2ルーメンを介して送り込まれる流体により拡張されるバルーンと、前記バルーンの前記シャフトチューブへの固定部分近傍、又は前記バルーンのいずれか一方に設けられ、近赤外線が照射されたときに蛍光を発するマーカーと、を有することを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、カテーテルに関する。
例えば、手術や検査で体内の消化管や尿管、血管などを可視化する方法として、造影剤を体内に投与した後、エックス線を照射する方法が挙げられる。この方法は、エックス線の照射により患者が被ばくするため、長時間の実施は困難である。
近年、エックス線を照射することなく、体内の消化管や尿管、血管などを可視化する方法として、例えばカテーテルが用いられる。一例として、体内に留置したカテーテルのシャフトチューブに挿入された赤外線光伝導ファイバーの先端から放射される光エネルギーを検出器により検知することで、体内の消化管や尿管、血管などを可視化する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、この他に、近赤外線光を照射したときに蛍光を発する、例えばインドシアニングリーン等のインドシアニン化合物を、体内の消化管や尿管、血管などの部位に局所投与し、インドシアニングリーンからの蛍光を観察することで、体内の消化管や尿管、血管などの部位を可視化する方法も考案されている(特許文献2参照)。
特開平10−108827号公報 特許第5721234号公報
例えば、特許文献1に開示される方法では、赤外線光伝導ファイバーの先端から放射される光エネルギーを検出器により検知することで、体内の消化管や尿管、血管などを可視化しているが、医師の視野範囲や内視鏡の視野範囲内での体内の消化管や尿管、血管などの位置や構造を把握することは難しく、手術部位近傍の部位を誤って損傷してしまう可能性が高い。
また、特許文献2に開示される方法では、インドシアニングリーンを、手術部位に局所投与するだけで済むため、その使用が容易である。しかしながら、インドシアニングリーンは、水に難溶性であり、分光特性が異なる二量体または凝集体が形成される恐れがあること、また、安定性が低く、特に発光性の低い二量体が形成されることにより、水溶液中における蛍光量子収率が低いなどの問題がある。また、インドシアニングリーンは、静脈内経路で注入した場合に高い度合いで血漿タンパク質上に吸着され、それによって吸収および発光スペクトルが変化してしまうことや、インドシアニングリーンの蛍光寿命は、生物組織の自己蛍光の寿命に非常に近い。その結果、パルス発光励起に基づく蛍光装置を用いてインドシアニングリーンの蛍光と組織の自己蛍光とを区別することは難しい。このように、インドシアニングリーンを投与した状態で手術を行う場合には、手術部位及びその近傍を正確に可視化することは難しく、手術部位近傍の部位や組織を損傷してしまう可能性が高い。
本発明は斯かる課題に応えるために為されたもので、本発明は、手術部位及びその近傍を明確に識別できるようにした技術を提供することにある。
本発明のカテーテルは、少なくとも第1ルーメンと第2ルーメンとを有し、前記第1ルーメンに通じる側孔を先端部に設けたシャフトチューブと、前記シャフトチューブの外周面に固定され、前記第2ルーメンを介して送り込まれる流体により拡張されるバルーンと、前記バルーンの前記シャフトチューブへの固定部分近傍、又は前記バルーンのいずれか一方に設けられ、近赤外線が照射されたときに蛍光を発するマーカーと、を有することを特徴とする。
ここで、前記マーカーは、前記第1ルーメンの内部に、且つ前記シャフトチューブの軸方向において、前記バルーンの前記シャフトチューブへの固定部分近傍に設けられ、前記近赤外線が照射されたときに前記蛍光を発する蛍光色素成分を含有した発光領域を有する管状体であることを特徴とする。
なお、前記管状体は、前記管状体の軸方向における両端部のうちの一端部が前記第1ルーメンの内部に固定され、前記両端部のうちの他端部が前記シャフトチューブの軸方向において前記先端部とは反対側となる他端部近傍まで延出されることが好ましい。
この場合、前記管状体は、少なくとも前記第1ルーメンの内部に固定される一端部に前記発光領域を有することが好ましい。
また、前記シャフトチューブは、前記管状体又は前記発光領域を視認する視認領域を有することを特徴とする。
なお、前記管状体は、放射線不透過性の造影剤を含有する造影剤含有領域を、前記管状体の軸方向に直交する断面における少なくとも一部領域に有することを特徴とする。
ここで、前記シャフトチューブは、弾性部材であり、前記管状体は、可塑性部材であることが好ましい。
また、前記管状体は、前記管状体の軸方向に沿って延出される溝部を外周面に有することを特徴とする。
また、前記マーカーは、前記近赤外線が照射されたときに前記蛍光を発する蛍光色素成分を塗布した前記バルーン、又は、前記蛍光色素成分を含有する前記バルーンであることを特徴とする。
この場合、前記シャフトチューブは、前記シャフトチューブの軸方向に沿って延出された放射線不透過性の造影ラインを有することが好ましい。
本発明によれば、手術部位及びその近傍を明確に識別することができる。
本実施形態のバルーンカテーテルの一例を示す斜視図である。 (a)は図1に示すバルーンカテーテルの正面図、(b)は図1に示すバルーンカテーテルの断面図である。 (a)は図2におけるA−A断面図、(b)は、図2におけるB−B断面図である。 シャフトチューブとインナーチューブとの固着部分近傍の断面を示す斜視図である。 分岐ファネルの断面を示す斜視図である。 バルーンカテーテルを膀胱から尿道に亘って留置する手順を示す図である。 (a)はシャフトチューブの排出用ルーメンの内壁面に筒部材からなる位置判定マーカーを固着した場合のシャフトチューブの断面図、(b)は(a)におけるC−C断面図である。 シート状の透明ポリウレタン層と、蛍光色素を練り込んだシート状の蛍光ポリウレタン層との2層からなるバルーンを設けたシャフトチューブの断面図である。 インナーチューブの長手方向に沿って延出される溝を複数設けたインナーチューブの構成を示す断面図である。
以下、図1から図5を用いて本実施形態のカテーテルについて説明する。本実施形態のカテーテルは、シャフトチューブの先端部にバルーンを有するバルーンカテーテルである。なお、カテーテルにおいて、シャフトチューブが有するルーメンの数や、分岐ファネルにおけるポート数は、本実施形態に開示される数(本実施形態は2個)に限定される必要はなく、3以上のルーメンやポートを有するカテーテルであってもよい。
バルーンカテーテル10は、シャフトチューブ20及び分岐ファネル30を有する。シャフトチューブ20は、長手方向における一端部に分岐ファネル30を固定する。したがって、シャフトチューブ20の長手方向において、分岐ファネル30が固定される端部とは反対側となる端部が、シャフトチューブ20の先端部となる。なお、シャフトチューブの先端部は、閉口されている。ここで、上述したシャフトチューブ20と分岐ファネル30とは一体に形成してもよいし、個別に形成してシャフトチューブ20を分岐ファネル30に固着してもよい。
シャフトチューブ20は、シリコン、ウレタン等などの弾性材料を用いた透明な部材である。シャフトチューブ20は、造影マーカー21a、造影ライン21bを有する。造影マーカー21aは、シャフトチューブ20の先端部に配置される。造影ライン21bは、造影マーカー21aからシャフトチューブ20の他端部に向けて長手方向(軸方向)に沿って延出される。造影マーカー21a及び造影ライン21bは、シャフトチューブ20の材質であるシリコン、ウレタン等に造影剤が練り込まれることで形成されている。造影マーカー21a及び造影ライン21bは、バルーンカテーテル10を体内に留置した状態でエックス線撮影を行ったときに、シャフトチューブ20の先端の位置や、シャフトチューブ20の体内への挿入状態を認識するためのものである。なお、造影剤は、エックス線(放射線)に対して不透過性を有する。
シャフトチューブ20は、長手方向(軸方向)に延びる2つのルーメン22,23を有する。2つのルーメン22,23のうち、ルーメン(請求項の第1ルーメンに相当)22は、シャフトチューブ20の先端部に設けた側孔24から流れ込んだ膀胱内の尿を外部に排出する排出用ルーメンとして機能する。また、ルーメン(請求項の第2ルーメンに相当)23は、バルーン拡張用流体(例えば生理食塩水)を後述するバルーン25の内部に送り込む、又はバルーン25の内部に送り込まれたバルーン拡張用流体を排出するバルーン拡縮用ルーメンとして機能する。以下、ルーメン22を排出用ルーメン22、ルーメン23をバルーン拡縮用ルーメン23と称する。
なお、図3において、排出用ルーメン22は、シャフトチューブ20の長手方向に直交する断面形状を例えばD字形状としているが、D字形状に限定する必要はなく、楕円形状、三角形以上の多角形の形状としてもよい。また、バルーン拡縮用ルーメン23は、シャフトチューブ20の長手方向に直交する断面形状を例えば円形状としているが、楕円形状、三角形以上の多角形の形状としてもよい。
シャフトチューブ20は、先端部に排出用ルーメン22に通じる側孔24を有する。側孔24は、例えばシャフトチューブ20の外周面に、90°間隔を空けて4箇所に設けられる。側孔24は、バルーンカテーテル10が体内に留置されたときに、膀胱内の尿を排出用ルーメン22に流入させる導尿口として機能する。
なお、側孔24の配置間隔や配置箇所は、これに限定する必要はなく、120°間隔を空けて3箇所設ける、又は180°間隔を空けて2箇所に設けるなど、適宜設定することが可能である。
シャフトチューブ20は、シャフトチューブ20の先端部に設けた側孔24に対して、分岐ファネル30側にずれた位置にバルーン25を有する。バルーン25は、シャフトチューブ20の長手方向における異なる2つの位置(図2中P1,P2)で、シャフトチューブ20の外周面に全周に亘って固着される。バルーン25は、バルーン拡縮用ルーメン23により送り込まれるバルーン拡張用流体(例えば生理食塩水)が開口部23aからバルーン25の内側に送り出されることで拡張する(図1中二点鎖線)。また、拡張されたバルーン25は、バルーン25の内側に貯留されたバルーン拡張用流体が開口部23aからバルーン拡縮用ルーメン23を介して外部に排出されることで収縮する(図1中実線)。なお、バルーン25の内側に貯留されたバルーン拡張用流体を排出する方法としては、例えば後述する第2ポート32を切断することが挙げられる。
上述したシャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部には、インナーチューブ(請求項に記載の管状体に相当)40が配置される。インナーチューブ40は、例えばポリウレタンなどの可塑性材料を用いた管状体である。インナーチューブ40は、長手方向に直交する断面が例えば円形である(図3参照)。なお、インナーチューブ40の断面形状は、円形状に限定する必要なく、楕円形状、三角形以上の多角形状、或いは星形状など、適宜の形状を用いることができる。
インナーチューブ40は、先端部側に配置される一端部がシャフトチューブ20の内部に固定され、分岐ファネル30側に配置される他端部が固定されていない状態で保持される。なお、図3及び図4においては、120°間隔を空けて設けた3個の保持部41によって、シャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部に固定される状態を示している。
ここで、インナーチューブ40を排出用ルーメン22の内部に固定する方法は、一例を開示したに過ぎず、例えばインナーチューブ40をシャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部に着脱できるようにしてもよい。
また、インナーチューブ40の長さは特に言及しないが、インナーチューブ40がシャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部に保持されていればよい。また、インナーチューブ40の硬さについては、特に限定していないが、バルーンカテーテルを使用する部位、バルーンカテーテルを留置する部位、患者の年齢などによって調整することが可能である。
図2及び図4に示すように、インナーチューブ40は、例えばシャフトチューブ20に固定される一端から所定の距離L1(例えばL1=2mm)の領域42は、インナーチューブ40の材質であるポリウレタン等に蛍光色素成分及び造影剤が練り込まれた領域である。なお、インナーチューブ40において、領域42を除いた領域に対しては、インナーチューブ40の材質であるポリウレタン等に造影剤のみが練り込まれた領域となる。ここで、蛍光色素成分は、例えば近赤外線光を照射したときに蛍光を発する色素成分である。したがって、領域42は、近赤外線光を照射したときに蛍光を発光する領域となり、体内にカテーテル10を挿入したときに、挿入されるカテーテル10の位置(詳細には位置P2)を判定することができる。以下、領域42、位置判定マーカー42と称する。なお、図4においては、位置判定マーカー42を明確に表すために、位置判定マーカー42となる部分に対してハッチングを付している。
なお、インナーチューブ40の材質であるポリウレタン等に蛍光色素成分を練り込む場合を例に挙げているが、蛍光色素成分をインナーチューブの上記領域に塗布することも可能である。
上述したように、インナーチューブ40は、その一端部がシャフトチューブ20の内部に固定される。ここで、インナーチューブ40は、位置判定マーカー42が設けられる一端が例えばバルーン25がシャフトチューブ20に固着される2つの位置P1,P2(図2参照)のうち、分岐ファネル30側の位置P2と一致するようにシャフトチューブ20の内部に固着される。なお、位置判定マーカー42は、近赤外線光を照射したときに、位置判定マーカー42が発する蛍光によって、シャフトチューブ20とバルーン25との境界(シャフトチューブ20とバルーン25との固着部分)を認識できる位置であれば上記位置P2に限定する必要はない。
上述したように、インナーチューブ40は、造影剤が全体的に練り込まれている。したがって、バルーンカテーテル10を体内に留置した状態でエックス線撮影を行ったときに、インナーチューブ40の体内への挿入状態を認識することができる。なお、本実施形態では、全体的に造影剤が練り込まれたインナーチューブ40を例に挙げているが、インナーチューブの軸方向に直交する断面における一部領域に造影剤を含有した領域(造影剤含有領域)を設ければよく、シャフトチューブ20と同様に、インナーチューブ40の軸方向に沿って延出される造影ラインをインナーチューブ40に設けることも可能である。
分岐ファネル30は、第1ポート31と、第2ポート32とを含む。第1ポート31は、排出用ルーメン22に対する接続ポートである。第1ポート31は、排出用ルーメン22に連通するルーメン33と、コネクタ(図示省略)が接続される接続部34とを有する。なお、図示は省略するが、コネクタは、蓄尿バッグから延出される導尿チューブの端部に設けられる部材である。したがって、接続部34にコネクタが接続されると、シャフトチューブ20の先端部に設けた側孔24に流入した尿は、インナーチューブ40の内腔及び排出用ルーメン22を通り、カテーテル10に接続された導尿チューブを介して蓄尿バッグに排出される。
第2ポート32は、第1ポート31に対して傾斜して設けられる。第2ポート32は、バルーン拡縮用ルーメン23に連通するルーメン35を有する。第2ポート32は、バルブ36を有する。バルブ36は、バルーン拡張用流体をバルーン25の内部に送り込むときのみに開状態となる一方弁である。
以下、本実施形態のバルーンカテーテル10を尿道から膀胱に亘って留置し、手術を行う場合について説明する。なお、手術は、開腹術による手術でも、腹腔鏡下での手術でもよい。
図6(a)に示すように、バルーンカテーテル10は、シャフトチューブ20の先端部から尿道50に挿入される。図6(b)に示すように、尿道50に挿入されたシャフトチューブ20は、先端部に配置されたバルーン25が膀胱51の内部に位置するまで挿入される。なお、バルーンカテーテル10は、例えばエックス線撮影により得られたエックス線画像中の造影マーカー21aや造影ライン21bの位置から、シャフトチューブ20の先端部の位置や挿入状態を確認されながら尿道50の内部に挿入される。ここで、図中符号52は前立腺である。なお、バルーンカテーテル10は、例えばエックス線撮影を行いながら体内に挿入するとしているが、例えば開腹術による手術の際にバルーンカテーテルを尿道に留置する場合には、開腹した部位に近赤外線光を照射し、尿道に挿入されるシャフトチューブの位置判定マーカー42が発する蛍光の位置を確認しながら、シャフトチューブを挿入することも可能である。
ここで、シャフトチューブ20の内部には、インナーチューブ40が保持される。したがって、バルーンカテーテル10における強度が増し、シャフトチューブ20を尿道50に確実に挿入することが可能となる。
バルーンカテーテル10が、先端部に配置されたバルーン25の位置まで膀胱51の内部に挿入されたことが確認された後、第2ポート32からバルーン拡張用流体が送り込まれる。第2ポート32から送り込まれるバルーン拡張用流体は、ルーメン35、バルーン拡縮用ルーメン23の内部を流れ、開口部23aを介してバルーン25の内部に送り込まれる。したがって、図6(c)に示すように、バルーン25がバルーン拡張用流体によって拡張する。その結果、バルーンカテーテル10が、膀胱51から尿道50に亘って留置される。
バルーンカテーテル10が留置された状態では、拡張したバルーン25が膀胱51の内壁面に引っ掛かった状態となる。したがって、バルーンカテーテル10を引き出そうとしても、バルーンカテーテル10を引き出すことはできない。
ここで、バルーンカテーテル10を引き出そうとした場合、シャフトチューブ20は引っ張られることで伸長する。なお、シャフトチューブ20の内部に固定されるインナーチューブ40は、シャフトチューブ20の先端部側にのみシャフトチューブ20に固定されている。その結果、シャフトチューブ20が伸長する一方で、インナーチューブ40は伸長せずに、そのままの状態が保持される。なお、バルーン25とシャフトチューブ20との固着部分は、拡張したバルーン25が膀胱51の内壁面に引っ掛かっていることで固定され、インナーチューブ40の固着部分の位置がずれることなく所定位置に保持される。その結果、バルーンカテーテル10を留置した状態で近赤外線光を照射すると、位置判定マーカー42が発する蛍光により、膀胱周囲の部位(膀胱と尿道との境界の位置等)を視認することができる。したがって、例えば前立腺切除術の場合には、膀胱、尿道及び前立腺の位置関係や、尿道の形状を把握することができ、膀胱、尿道などを傷つけることなく、前立腺を切除することができる。また、膀胱から尿道を切り離す場合も同様であり、周囲の部位を傷つけるが防止される。
なお、バルーンカテーテル10を留置した状態では、膀胱51に貯留される尿は、側孔24からシャフトチューブ20が有する排出用ルーメン22に流れ込む。排出用ルーメン22は、内部にインナーチューブ40を保持しているので、排出用ルーメン22に流れ込む尿は、排出用ルーメン22の内周面とインナーチューブ40の外周面との間の空間の他、インナーチューブ40の内部を通って外部に排出される。したがって、排尿効率の低下を抑止することができる。
本実施形態では、排出用ルーメン22の内部に固定されるインナーチューブ40の一端から所定の距離(L1)における領域を、蛍光色素を練り込んだ位置判定マーカー42とすることを例に挙げている。しかしながら、チューブ全体に蛍光色素を練り込んだインナーチューブを排出用ルーメン22の内部に固定してもよい。
本実施形態では、シャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部に、一端に位置判定マーカー42を有するインナーチューブ40を設けた場合を説明している。しかしながら、シャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部に、一端に位置判定マーカー42を設けたインナーチューブを設ける代わりに、図7(a)及び図7(b)に示すように、筒部材からなる位置判定マーカー60を排出用ルーメン22の内部に固着することも可能である。なお、位置判定マーカー60を固着する位置は、本実施形態と同様に、バルーン25とシャフトチューブ20とが固着される2つの位置P1,P2のうち、分岐ファネル30側の位置P2である。この場合、位置判定マーカー60となる筒部材の長さは、本実施形態と同様に、一例として2mm程度である。
本実施形態では、シャフトチューブ20とバルーン25との固着部分に位置判定マーカー42が配置されるように、シャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部にインナーチューブ40を固定しているが、例えば蛍光色素成分をバルーン25の内側、又は外側に塗布してもよい。また、図8に示すように、バルーン25に代えて、バルーン70を、シート状の透明ポリウレタン層70aと、蛍光色素成分をポリウレタンに練り込んだシート状の蛍光ポリウレタン層70bとの2層としてもよい。なお、2層からなるバルーンではなく、蛍光色素成分を含有した蛍光ポリウレタン層のみでバルーンを構成してもよい。
この場合、尿道から膀胱に亘って留置したバルーンカテーテル10に対して近赤外線光を照射すると、バルーンから蛍光が発せられる。したがって、バルーンの位置、大きさを確認することができる。また、同時に膀胱の位置を確認することができる。
本実施形態では、造影マーカー21a及び造影ライン21bを設けたシャフトチューブ20と、造影ライン43,44を設けたインナーチューブ40とを有するバルーンカテーテル10を例に挙げているが、造影ラインは、いずれか一方のチューブに設ければよく、必ずしも、シャフトチューブ20及びインナーチューブ40の各々に設ける必要はない。
また、本実施形態では、位置判定マーカー42として機能する領域42に、造影剤と蛍光色素成分とを練り込んだインナーチューブとしているが、チューブ全体に造影剤及び蛍光色素成分を練り込む、又は蛍光色素成分を塗布したインナーチューブとしてもよい。
本実施形態では、シャフトチューブ20の先端部に、造影剤を練り込んだ造影マーカー21aを設けた場合を説明しているが、造影剤の代わりに蛍光色素を練り込んだマーカーを設けることも可能である。
本実施形態では、シャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内部にインナーチューブ40を固定している。インナーチューブ40を排出用ルーメン22の内部に固定することで排尿効率が低下するが、その低下率を低減するために、図9に示すように、インナーチューブ40の外周面に、インナーチューブ40の長手方向に沿って延出される溝75を単数、又は複数箇所に設けることも可能である。なお、図9においては、インナーチューブ40の外周面に3本の溝75を設けた場合を記載している。なお、溝の数、溝の断面形状については、適宜設定することが可能である。
また、この他に、インナーチューブ40の一端を、インナーチューブ40の全周に亘って、シャフトチューブ20の排出用ルーメン22の内壁面に固着する場合には、排出される尿はインナーチューブ40の内腔を通って排出されることになり、その排出効率が低下する。したがって、このような場合には、インナーチューブ40の内腔と、排出用ルーメン22とを連通する開口をインナーチューブ40に設け、インナーチューブ40の内腔を流れる尿の一部を該開口から排出用ルーメン22に送り出すようにして、尿の排出効率の低下を抑止することも可能である。
本実施形態では、シャフトチューブ20は、チューブ全体を透明としているが、インナーチューブの位置判定マーカー42を視認できる領域(請求項に記載の視認領域に相当)のみ透明とし、他の領域を不透明とすることも可能である。
本実施形態では、先端部が閉口したシャフトチューブを有するバルーンカテーテルについて説明しているが、先端部が開口したシャフトチューブを有するカテーテルであってもよい。
本実施形態では、尿道から膀胱に亘って留置されるバルーンカテーテルについて説明しているが、カテーテルが留置される部位は、特に限定されるものではない。
10…バルーンカテーテル、20…シャフトチューブ、21b,43,44…造影ライン、22…排出用ルーメン、23…バルーン拡縮用ルーメン、25,70…バルーン、30…分岐ファネル、40…インナーチューブ、42,60…位置判定マーカー、75…溝

Claims (10)

  1. 少なくとも第1ルーメンと第2ルーメンとを有し、前記第1ルーメンに通じる側孔を先端部に設けたシャフトチューブと、
    前記シャフトチューブの外周面に固定され、前記第2ルーメンを介して送り込まれる流体により拡張されるバルーンと、
    前記バルーンの前記シャフトチューブへの固定部分近傍、又は前記バルーンのいずれか一方に設けられ、近赤外線が照射されたときに蛍光を発するマーカーと、
    を有することを特徴とするカテーテル。
  2. 請求項1に記載のカテーテルにおいて、
    前記マーカーは、前記第1ルーメンの内部に、且つ前記シャフトチューブの軸方向において、前記バルーンの前記シャフトチューブへの固定部分近傍に設けられ、前記近赤外線が照射されたときに前記蛍光を発する蛍光色素成分を含有した発光領域を有する管状体であることを特徴とするカテーテル。
  3. 請求項2に記載のカテーテルにおいて、
    前記管状体は、前記管状体の軸方向における両端部のうちの一端部が前記第1ルーメンの内部に固定され、前記両端部のうちの他端部が前記シャフトチューブの軸方向において前記先端部とは反対側となる他端部近傍まで延出されることを特徴とするカテーテル。
  4. 請求項3に記載のカテーテルにおいて、
    前記管状体は、少なくとも前記第1ルーメンの内部に固定される一端部に前記発光領域を有することを特徴とするカテーテル。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のカテーテルにおいて
    前記シャフトチューブは、前記管状体又は前記発光領域を視認する視認領域を有することを特徴とするカテーテル。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のカテーテルにおいて、
    前記管状体は、放射線不透過性の造影剤を含有する造影剤含有領域を、前記管状体の軸方向に直交する断面における少なくとも一部領域に有することを特徴とするカテーテル。
  7. 請求項2から請求項6のいずれか1項に記載のカテーテルにおいて、
    前記シャフトチューブは、弾性部材であり、
    前記管状体は、可塑性部材である
    ことを特徴とするカテーテル。
  8. 請求項2から請求項7のいずれか1項に記載のカテーテルにおいて、
    前記管状体は、前記管状体の軸方向に沿って延出される溝部を外周面に有することを特徴とするカテーテル。
  9. 請求項1に記載のカテーテルにおいて、
    前記マーカーは、前記近赤外線が照射されたときに前記蛍光を発する蛍光色素成分を塗布した前記バルーン、又は、前記蛍光色素成分を含有する前記バルーンであることを特徴とするカテーテル。
  10. 請求項9に記載のカテーテルにおいて、
    前記シャフトチューブは、前記シャフトチューブの軸方向に沿って延出された放射線不透過性の造影ラインを有することを特徴とするカテーテル。
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