以下に、本発明に係る電気接続構造体、電気接続箱及びワイヤハーネスの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る電気接続構造体、電気接続箱及びワイヤハーネスの実施形態の1つを図1から図17に基づいて説明する。
図1から図3の符号1は、本実施形態の電気接続構造体を示す。この電気接続構造体1は、導電性の第1バスバ10と、導電性の第2バスバ20と、第1バスバ10が収容される絶縁性の第1電気配線ブロック30と、第2バスバ20が収容される絶縁性の第2電気配線ブロック40と、を備える(図1及び図2)。
第1バスバ10と第2バスバ20は、各々、少なくとも二者間の電気接続対象物同士を電気接続させるための導電部品であり、その二者間を繋ぐ1つ又は複数の配線経路を有している。例えば、この第1バスバ10と第2バスバ20は、各々、電源(一方の電気接続対象物)と電気部品EP(他方の電気接続対象物)とを繋ぐ配線経路を有しており、その配線経路を介して電源と電気部品とを電気接続させる。ここで、電気部品EPとは、例えば、ヒューズ等の回路保護部品(第1から第3の回路保護部品EP1,EP2,EP3)、リレー、端子金具、コネクタなどのことを指している。本実施形態では、回路基板、電子制御ユニット(いわゆるECU)等の電子機器についても、電気部品EPの一形態として考える。
第1バスバ10と第2バスバ20は、各々、金属等の導電性材料で成形される。この例示では、銅板等の金属板を母材にして板状にプレス成形されている。
第1バスバ10は、電源(図示略)側に電気接続される1つの入力系統と、電気部品EPに電気接続される1つ又は複数の出力系統と、を有している。この第1バスバ10においては、1つの入力系統と1つの出力系統との間での通電経路が1つの配線経路となり、出力系統が1つの場合、1つの配線経路が形成され、出力系統が複数の場合、その出力系統毎の複数の配線経路が形成される。第1バスバ10は、電源側に電気接続される電源接続体11と、配線経路に対応させた電気部品EPの電気接続対象たる配線接続体12と、を有する(図1、図2及び図4)。この例示の第1バスバ10は、複数の配線接続体12を有している。
この例示の電源接続体11は、雄タブ端子形状に形成され、雌端子(図示略)に嵌入接続される。その雌端子は、第1電線We1(図3)の端末に物理的且つ電気的に接続されている。電源接続体11は、その雌端子を介して第1電線We1に物理的且つ電気的に接続されており、この雌端子と第1電線We1とを介して電源側に電気接続される。
配線接続体12は、端子形状に形成される。この例示の第1バスバ10は、配線接続体12として、第1回路保護部品EP1に電気接続させる複数の第1配線接続体12Aと、第2回路保護部品EP2に電気接続させる複数の第2配線接続体12Bと、第3回路保護部品EP3に電気接続させる複数の第3配線接続体12Cと、を有する(図1及び図4)。第1配線接続体12Aは、音叉端子形状に形成され、第1回路保護部品EP1における一方の雄タブ端子形状の端子接続部EP1aを嵌入口から嵌入接続させる(図5)。第2配線接続体12Bは、雄タブ端子形状に形成され、第2回路保護部品EP2における一方の雌端子形状の端子接続部(図示略)に嵌入接続される(図6)。第3配線接続体12Cは、雄タブ端子形状に形成される。それぞれの第3配線接続体12Cは、各々、第3回路保護部品EP3におけるそれぞれの一方の雌端子形状の端子接続部(図示略)に嵌入接続される(図7)。
尚、第1バスバ10側において、第1回路保護部品EP1における他方の雄タブ端子形状の端子接続部EP1bは、第2電線We2の端末に物理的且つ電気的に接続された雌端子T1に嵌入接続される(図5)。この端子接続部EP1bは、その雌端子T1を介して第2電線We2に物理的且つ電気的に接続されており、この雌端子T1と第2電線We2とを介して例えば負荷(アクチュエータ等の電気機器)に電気接続される。また、第1バスバ10側において、第2回路保護部品EP2における他方の雌端子形状の端子接続部(図示略)には、第2電線We2の端末に物理的且つ電気的に接続された雄端子T2が嵌入接続される(図6)。この端子接続部は、その雄端子T2を介して第2電線We2に物理的且つ電気的に接続されており、この雄端子T2と第2電線We2とを介して例えば負荷に電気接続される。また、第1バスバ10側において、第3回路保護部品EP3におけるそれぞれの他方の雌端子形状の端子接続部(図示略)には、各々、第2電線We2の端末に物理的且つ電気的に接続された雄端子T2が嵌入接続される(図7)。この端子接続部は、その雄端子T2を介して第2電線We2に物理的且つ電気的に接続されており、この雄端子T2と第2電線We2とを介して例えば負荷に電気接続される。
この例示の第1バスバ10は、同一平面上で略等間隔に並べられ且つ嵌入口を同じ向きに向けた複数の第1配線接続体12Aの組み合わせと、それぞれの第1配線接続体12Aの嵌入口と同じ向きに先端部(第2回路保護部品EP2の端子接続部や第3回路保護部品EP3の端子接続部への嵌入起点側の端部)を向けた同一平面上の複数の第2配線接続体12B及び複数の第3配線接続体12Cの組み合わせと、を有している。この第1バスバ10においては、そのそれぞれの組み合わせが間隔を空けて対向配置されている。
この第1バスバ10は、一方の組み合わせにおける複数の第1配線接続体12Aを同一平面上で連結させる矩形の平板状の第1連結体13と、他方の組み合わせにおける複数(ここでは3つ)の第2配線接続体12B及び複数(ここでは3つ)の第3配線接続体12Cを同一平面上で連結させる矩形の平板状の第2連結体14と、を有する(図4)。一方の組み合わせにおいては、それぞれの第1配線接続体12Aにおける嵌入口とは逆側の端部を第1連結体13の第1辺部13aに連結させる(図4)。他方の組み合わせにおいては、それぞれの第2配線接続体12Bにおける先端部とは逆側の端部とそれぞれの第3配線接続体12Cにおける先端部とは逆側の端部を第2連結体14の第1辺部14aに連結させる(図4)。その第2連結体14には、同一平面上で電源接続体11が連結されている。
この第1バスバ10においては、第1連結体13の第2辺部13b(第1辺部13aとは逆側の辺部)側と第2連結体14の第2辺部14b(第1辺部14aとは逆側の辺部)側とを矩形の平板状の第3連結体15で連結させる(図4)。
第2バスバ20は、第1バスバ10と同じように、電源(図示略)側に電気接続される1つの入力系統と、電気部品EPに電気接続される1つ又は複数の出力系統と、を有している。この第2バスバ20においては、第1バスバ10と同じように、1つの入力系統と1つの出力系統との間が1つの配線経路となる。第2バスバ20は、電源側に電気接続される電源接続体21と、配線経路に対応させた電気部品EPの電気接続対象たる配線接続体22と、を有する(図1、図2及び図8)。この例示の第2バスバ20は、複数の配線接続体22を有している。
この例示の電源接続体21は、雄タブ端子形状に形成され、雌端子(図示略)に嵌入接続される。その雌端子は、第3電線We3(図3)の端末に物理的且つ電気的に接続されている。電源接続体21は、その雌端子を介して第3電線We3に物理的且つ電気的に接続されており、この雌端子と第3電線We3とを介して電源側に電気接続される。
配線接続体22は、端子形状に形成される。この例示の第2バスバ20は、配線接続体22として、第1回路保護部品EP1に電気接続させる複数の第1配線接続体22Aと、第2回路保護部品EP2に電気接続させる複数の第2配線接続体22Bと、を有する(図1、図2及び図8)。第1配線接続体22Aは、第1配線接続体12Aと同じように、音叉端子形状に形成され、第1回路保護部品EP1における一方の端子接続部EP1aを嵌入口から嵌入接続させる(図5)。第2配線接続体22Bは、第2配線接続体12Bと同じように、雄タブ端子形状に形成され、第2回路保護部品EP2における一方の端子接続部に嵌入接続される(図6)。
尚、第2バスバ20側において、第1回路保護部品EP1における他方の端子接続部EP1bは、第4電線We4の端末に物理的且つ電気的に接続された雌端子T1に嵌入接続される(図5)。この端子接続部EP1bは、その雌端子T1を介して第4電線We4に物理的且つ電気的に接続されており、この雌端子T1と第4電線We4とを介して例えば負荷に電気接続される。また、第2バスバ20側において、第2回路保護部品EP2における他方の端子接続部には、第4電線We4の端末に物理的且つ電気的に接続された雄端子T2が嵌入接続される(図6)。この端子接続部は、その雄端子T2を介して第4電線We4に物理的且つ電気的に接続されており、この雄端子T2と第4電線We4とを介して例えば負荷に電気接続される。
この例示の第2バスバ20においては、同一平面上で略等間隔に並べられ且つ嵌入口を同じ向きに向けた複数の第1配線接続体22Aと、同一平面上で略等間隔に並べられ且つそれぞれの第1配線接続体22Aの嵌入口と同じ向きに先端部(第2回路保護部品EP2の端子接続部への嵌入起点側の端部)を向けた複数(ここでは3つ)の第2配線接続体22Bと、が同一平面上に配置されている。この第2バスバ20は、その複数の第1配線接続体22Aと複数の第2配線接続体22Bを同一平面上で連結させる矩形の平板状の連結体23を有する(図8)。その連結体23には、同一平面上で電源接続体21が連結されている。
第1電気配線ブロック30と第2電気配線ブロック40は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。
第1電気配線ブロック30は、第1バスバ10が収容され且つ保持されるバスバ収容室31(図2、図9及び図10)と、第1回路保護部品EP1が収容され且つ保持される第1回路保護部品EP1毎の第1電気部品収容室32(図1)と、第2回路保護部品EP2が収容され且つ保持される第2回路保護部品EP2毎の第2電気部品収容室33(図1)と、第3回路保護部品EP3が収容され且つ保持される第3電気部品収容室34(図1)と、を有する。
バスバ収容室31には、電源接続体11を収容させる電源接続室31aが形成されている(図2、図9及び図10)。その電源接続室31aにおいては、挿入された雌端子に対して電源接続体11が嵌入接続されている。
また、このバスバ収容室31には、第1配線接続体12Aを収容させる第1配線接続体12A毎の第1電気接続室31bと、第2配線接続体12Bを収容させる第2配線接続体12B毎の第2電気接続室31cと、それぞれの第3配線接続体12Cを収容させる第3電気接続室31dと、が形成されている(図2、図9及び図10)。
第1電気接続室31bにおいては、第1電気部品収容室32に収容された第1回路保護部品EP1の端子接続部EP1aが挿入され、その挿入された端子接続部EP1aが第1配線接続体12Aに嵌入接続される。一方、第2電気接続室31cは、バスバ収容室31と第2電気部品収容室33の一部分であり、このバスバ収容室31と第2電気部品収容室33とで共用している部屋として設けられている。よって、この第2電気接続室31cにおいては、第2回路保護部品EP2が第2電気部品収容室33に収容されることによって、この第2回路保護部品EP2の端子接続部に対して第2配線接続体12Bが嵌入接続される。また、第3電気接続室31dは、バスバ収容室31と第3電気部品収容室34の一部分であり、このバスバ収容室31と第3電気部品収容室34とで共用している部屋として設けられている。よって、この第3電気接続室31dにおいては、第3回路保護部品EP3が第3電気部品収容室34に収容されることによって、この第3回路保護部品EP3のそれぞれの端子接続部に対してそれぞれの第3配線接続体12Cが嵌入接続される。
第2電気配線ブロック40は、第2バスバ20が収容され且つ保持されるバスバ収容室41(図2、図11及び図12)と、第1回路保護部品EP1が収容され且つ保持される第1回路保護部品EP1毎の第1電気部品収容室42(図1)と、第2回路保護部品EP2が収容され且つ保持される第2回路保護部品EP2毎の第2電気部品収容室43(図1)と、を有する。
バスバ収容室41には、電源接続体21を収容させる電源接続室41aが形成されている(図2、図11及び図12)。その電源接続室41aにおいては、挿入された雌端子に対して電源接続体21が嵌入接続されている。
また、このバスバ収容室41には、第1配線接続体22Aを収容させる第1配線接続体22A毎の第1電気接続室41b(図2、図11及び図12)と、第2配線接続体22Bを収容させる第2配線接続体22B毎の第2電気接続室41c(図11及び図12)と、が形成されている。
第1電気接続室41bにおいては、第1電気部品収容室42に収容された第1回路保護部品EP1の端子接続部EP1aが挿入され、その挿入された端子接続部EP1aが第1配線接続体22Aに嵌入接続される。一方、第2電気接続室41cは、バスバ収容室41と第2電気部品収容室43の一部分であり、このバスバ収容室41と第2電気部品収容室43とで共用している部屋として設けられている。よって、この第2電気接続室41cにおいては、第2回路保護部品EP2が第2電気部品収容室43に収容されることによって、この第2回路保護部品EP2の端子接続部に対して第2配線接続体22Bが嵌入接続される。
ここで、この電気接続構造体1は、第1バスバ10と第2バスバ20を電気接続させる際に用いる回路接続構造50を備える(図1、図2、図4及び図8から図12)。
その回路接続構造50は、第1バスバ10と第2バスバ20を電気接続させる接続具61を備える(図1及び図2)。更に、この回路接続構造50は、第1バスバ10が有し、接続具61を物理的且つ電気的に接続させることが可能な第1被接続体51と、接続具61が有し、その第1被接続体51に対して物理的且つ電気的に接続させることが可能な第1接続体52と、を備える(図1及び図2)。そして、この回路接続構造50は、第2バスバ20が有し、接続具61を物理的且つ電気的に接続させることが可能な第2被接続体53と、接続具61が有し、その第2被接続体53に対して物理的且つ電気的に接続させることが可能な第2接続体54と、を備える(図1及び図2)。
また更に、この回路接続構造50は、第1被接続体51及び第1接続体52が収容されると共に物理的且つ電気的に接続される第1連結室55(図9及び図10)と、第2被接続体53及び第2接続体54が収容されると共に物理的且つ電気的に接続される第2連結室56(図11及び図12)と、を備える。
この回路接続構造50においては、第1バスバ10の配線接続体12(第1配線接続体12A、第2配線接続体12B、第3配線接続体12C)の内の1つを第1被接続体51として利用し、第2バスバ20の配線接続体22(第1配線接続体22A、第2配線接続体22B)の内の1つを第2被接続体53として利用してもよい。この場合の第1バスバ10は、自らの配線接続体12と同形状の第1被接続体51を有することになる。そして、第2バスバ20は、自らの配線接続体22と同形状の第2被接続体53を有することになる。
この場合の回路接続構造50においては、第1被接続体51として利用される配線接続体12の電気接続室(第1電気接続室31b、第2電気接続室31c、第3電気接続室31d)を第1連結室55として利用し、第2被接続体53として利用される配線接続体22の電気接続室(第1電気接続室41b、第2電気接続室41c)を第2連結室56として利用すればよい。この場合の第1電気配線ブロック30は、自らの電気接続室と同形状の第1連結室55を有することになる。そして、第2電気配線ブロック40は、自らの電気接続室と同形状の第2連結室56を有することになる。
この場合の電気接続構造体1は、回路接続構造50を設けるか否かに拘わらず、第1バスバ10、第2バスバ20、第1電気配線ブロック30及び第2電気配線ブロック40の共用化を容易に図ることができる。また、この場合の電気接続構造体1は、既存の第1バスバ10、第2バスバ20、第1電気配線ブロック30及び第2電気配線ブロック40を利用して、回路接続構造50を設けることができる。従って、この場合の電気接続構造体1は、原価の低減を図ることができる。
尚、この回路接続構造50においては、第1被接続体51を専用のものとして第1バスバ10に設け、第2被接続体53を専用のものとして第2バスバ20に設けてもよい。この場合の回路接続構造50においては、第1連結室55を専用のものとして例えば第1電気配線ブロック30に設け、第2連結室56を専用のものとして例えば第2電気配線ブロック40に設ければよい。
この例示の回路接続構造50においては、隣り合わせに配置された第1電気配線ブロック30と第2電気配線ブロック40の第1バスバ10と第2バスバ20を接続具61で連結させる。そして、ここでは、その第1電気配線ブロック30と第2電気配線ブロック40との間において、3つの第2電気部品収容室33と3つの第2電気部品収容室43とが隣り合わせに配置されている。そこで、この例示の回路接続構造50においては、3つの第2配線接続体12Bの内の1つを第1被接続体51として利用し、3つの第2配線接続体22Bの内の1つを第2被接続体53として利用する(図1、図2、図4及び図8)。よって、この例示の回路接続構造50においては、その第1被接続体51として利用される第2配線接続体12Bの第2電気接続室31cを第1連結室55として利用し(図9及び図10)、その第2被接続体53として利用される第2配線接続体22Bの第2電気接続室41cを第2連結室56として利用する(図11及び図12)。
接続具61は、導電性のバスバとして金属等の導電性材料で成形される。この例示では、銅板等の金属板を母材にして板状にプレス成形されている。この接続具61は、第1被接続体51の配置と第2被接続体53の配置とに応じた形状のものとして成形される。また、この接続具61においては、第1被接続体51への物理的且つ電気的な接続が可能な形状のものとして第1接続体52が形成され、第2被接続体53への物理的且つ電気的な接続が可能な形状のものとして第2接続体54が形成される。
この例示の接続具61は、第1被接続体51として利用される第2配線接続体12Bの配置と第2被接続体53として利用される第2配線接続体22Bの配置とに応じて成形される。そして、この接続具61においては、その第2配線接続体12Bへの物理的且つ電気的な接続が可能な形状のものとして第1接続体52が形成され、その第2配線接続体22Bへの物理的且つ電気的な接続が可能な形状のものとして第2接続体54が形成される。この例示では、3つの第3配線接続体12Cから最も離れている第2配線接続体12Bと、5つの第1配線接続体22Aに最も近い第2配線接続体22Bと、を接続具61で連結させる。
ここで、この例示の第1電気配線ブロック30は、第1バスバ10のバスバ収容室31への挿入方向と電気部品EPの電気部品収容室(第1電気部品収容室32、第2電気部品収容室33、第3電気部品収容室34)への挿入方向とが互いに逆向きとなるように形成されている。そして、この例示の第2電気配線ブロック40は、第2バスバ20のバスバ収容室41への挿入方向と電気部品EPの電気部品収容室(第1電気部品収容室32、第2電気部品収容室33)への挿入方向とが互いに逆向きとなるように形成されている。よって、この例示の接続具61においては、第1接続体52の第2電気接続室31c(第1連結室55)への挿入方向と第2接続体54の第2電気接続室41c(第2連結室56)への挿入方向とが、電気部品EPの電気部品収容室への挿入方向と同じ向きになる。そこで、この例示の第1接続体52は、第2配線接続体12Bを嵌入させる例えば筒状の雌端子形状のものとして形成する。そして、この例示の第2接続体54は、第2配線接続体22Bを嵌入させる例えば筒状の雌端子形状のものとして形成する。
この例示の接続具61は、既存の第1バスバ10及び第1電気配線ブロック30と既存の第2バスバ20及び第2電気配線ブロック40を用いて、その二者間を電気接続させる。このため、この電気接続構造体1においては、第2バスバ20及び第2電気配線ブロック40に接続具61を全体的に収めるための収容室が存在しておらず、接続具61は、第1電気配線ブロック30や第2電気配線ブロック40から突出してしまう。そこで、この電気接続構造体1には、その接続具61を覆い隠す絶縁性のカバー71が設けられている(図1から図3)。そのカバー71は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。
ところで、この回路接続構造50においては、その接続具61を接続具62に置き換えることも可能である(図13及び図14)。その接続具62は、3つの第3配線接続体12Cから最も離れている第2配線接続体12Bと、5つの第1配線接続体22Aから最も離れている第2配線接続体22Bと、を連結させる。この接続具62を用いる場合には、接続具61と同じように、その第2配線接続体12Bの第2電気接続室31cを第1連結室55として利用する(図9及び図10)。そして、この接続具62を用いる場合には、その第2配線接続体22Bの第2電気接続室41cを第2連結室56として利用する(図15)。よって、この接続具62は、接続具61と同形状の第1接続体52及び第2接続体54が形成されている。この場合の電気接続構造体1には、その接続具62を覆い隠す絶縁性のカバー72が設けられている(図13、図14及び図16)。
以上示した電気接続構造体1は、第1バスバ10の配線経路と第2バスバ20の配線経路とで個別に電源側と電気部品EPとを電気接続させることができる(図17)。この場合には、3つの第2配線接続体12Bと3つの第2配線接続体22Bの全てに対して第2回路保護部品EP2を各々電気接続させることができる。また、この電気接続構造体1は、第1バスバ10と第2バスバ20とを接続具61で電気接続させることができ、その状態のそれぞれの配線経路で電源側と電気部品EPとを電気接続させることができる(図3)。更に、この電気接続構造体1は、第1バスバ10と第2バスバ20とを接続具62で電気接続させることができ、その状態のそれぞれの配線経路で電源側と電気部品EPとを電気接続させることができる(図16)。このように、本実施形態の電気接続構造体1は、第1バスバ10と第2バスバ20を接続具61で連結させるだけで、簡便に回路構成を変更することができる。
特に、この例示の電気接続構造体1は、第1バスバ10の配線接続体12(第1配線接続体12A、第2配線接続体12B、第3配線接続体12C)の内の1つを第1被接続体51として利用し、第2バスバ20の配線接続体22(第1配線接続体22A、第2配線接続体22B)の内の1つを第2被接続体53として利用することができる。そして、この例示の電気接続構造体1は、第1被接続体51として利用される配線接続体12の電気接続室(第1電気接続室31b、第2電気接続室31c、第3電気接続室31d)を第1連結室55として利用し、第2被接続体53として利用される配線接続体22の電気接続室(第1電気接続室41b、第2電気接続室41c)を第2連結室56として利用することができる。よって、この例示の電気接続構造体1は、より簡便な回路構成の変更が可能なものとなっている。従って、この電気接続構造体1は、多様な回路構成のものを安価に構築することができる。
ここで、この電気接続構造体1は、第1電線We1と第2電線We2を第1電気配線ブロック30から外方に引き出させ、かつ、第3電線We3と第4電線We4を第2電気配線ブロック40から外方に引き出させることによって、その第1電線We1、第2電線We2、第3電線We3及び第4電線We4と共にワイヤハーネスWHを構成する(図3)。また、この電気接続構造体1は、第1電気配線ブロック30と第2電気配線ブロック40を絶縁性の筐体B0に収容し且つ保持させることによって、電気接続箱Bを構成する(図3)。そして、この電気接続構造体1は、その筐体B0から第1電線We1、第2電線We2、第3電線We3及び第4電線We4を外方に引き出させることによって、その筐体B0も含んだワイヤハーネスWHを構成する(図3)。その電気接続箱BやワイヤハーネスWHは、電気接続構造体1を包含するものであり、この電気接続構造体1によって得られるものと同様の効果を奏することができる。
[変形例]
図18から図21の符号2は、本変形例の電気接続構造体を示す。この電気接続構造体2は、導電性の第1バスバ110と、導電性の第2バスバ120と、第1バスバ110が収容される絶縁性の第1電気配線ブロック130と、第2バスバ120が収容される絶縁性の第2電気配線ブロック140と、を備える(図18及び図19)。
第1バスバ110と第2バスバ120は、各々、実施形態の第1バスバ10及び第2バスバ20と同じように、1つ又は複数の配線経路を有している。この第1バスバ110と第2バスバ120は、各々、金属等の導電性材料で成形される。この例示では、銅板等の金属板を母材にして板状にプレス成形されている。
第1バスバ110は、実施形態の第1バスバ10と同じように、電源側に電気接続される電源接続体111と、配線経路に対応させた電気部品EPの電気接続対象たる配線接続体112と、を有する(図18、図19及び図22)。この例示の第1バスバ110は、複数の配線接続体112を有している。
この例示の電源接続体111は、実施形態の電源接続体11と同様の雄タブ端子形状に形成されたものであり、第1電線We1の端末に物理的且つ電気的に接続されている雌端子に嵌入接続される。
この例示の第1バスバ110は、配線接続体112として、第1回路保護部品EP1に電気接続させる複数の第1配線接続体112Aと、第2回路保護部品EP2に電気接続させる1つの第2配線接続体112Bと、を有する(図18、図19及び図22)。第1配線接続体112Aは、実施形態の第1配線接続体12Aと同様の音叉端子形状に形成され、第1回路保護部品EP1における一方の端子接続部EP1aを嵌入口から嵌入接続させる。第2配線接続体112Bは、実施形態の第2配線接続体12Bと同様の雄タブ端子形状に形成され、第2回路保護部品EP2における一方の端子接続部に嵌入接続される。
この例示の第1バスバ110は、同一平面上で略等間隔に並べられ且つ嵌入口を同じ向きに向けた複数の第1配線接続体112Aの組み合わせを2組有しており、それぞれの組み合わせが間隔を空けて対向配置されている。一方の組み合わせにおいては、それぞれの第1配線接続体112Aと同一平面上に、それぞれの第1配線接続体112Aの嵌入口と同じ向きに先端部(第2回路保護部品EP2の端子接続部への嵌入起点側の端部)を向けて第2配線接続体112Bが配置されている。
この第1バスバ110は、一方の組み合わせにおける複数の第1配線接続体112Aと第2配線接続体112Bを同一平面上で連結させる矩形の平板状の第1連結体113と、他方の組み合わせにおける複数の第1配線接続体112Aを同一平面上で連結させる矩形の平板状の第2連結体114と、を有する(図22)。一方の組み合わせにおいては、それぞれの第1配線接続体112Aにおける嵌入口とは逆側の端部と第2配線接続体112Bにおける先端部とは逆側の端部を第1連結体113の第1辺部113aに連結させる(図22)。他方の組み合わせにおいては、それぞれの第1配線接続体112Aにおける嵌入口とは逆側の端部を第2連結体114の第1辺部114aに連結させる(図22)。
この第1バスバ110においては、第1連結体113の第2辺部113b(第1辺部113aとは逆側の辺部)側と第2連結体114の第2辺部114b(第1辺部114aとは逆側の辺部)側とを矩形の平板状の第3連結体115で連結させる(図22)。但し、この例示の第2連結体114は、後述する接続具160Aを取り付けるために、第1辺部114aと第2辺部114bとの間隔を第1連結体113における第1辺部113aと第2辺部113bとの間隔よりも狭めている。そこで、この第1バスバ110においては、その狭めた分を補う大きさの矩形の平板状の突出体116を第2連結体114の第2辺部114bと第3連結体115との間に介在させている(図22)。その突出体116は、第2連結体114と同一平面上で第2辺部114bの一部から突出させている。
第2バスバ120は、実施形態の第1バスバ10や第2バスバ20と同じように、電源側に電気接続される電源接続体121と、配線経路に対応させた電気部品EPの電気接続対象たる配線接続体122と、を有する(図18、図19、図23及び図24)。この例示の第2バスバ120は、複数の配線接続体122を有している。
この例示の電源接続体121は、実施形態の電源接続体11と同様の雄タブ端子形状に形成されたものであり、第3電線We3の端末に物理的且つ電気的に接続されている雌端子に嵌入接続される。
この例示の第2バスバ120は、配線接続体122として、第1回路保護部品EP1に電気接続させる複数の第1配線接続体122Aと、第2回路保護部品EP2に電気接続させる複数の第2配線接続体122Bと、第3回路保護部品EP3に電気接続させる複数の第3配線接続体122Cと、を有する(図18、図23及び図24)。第1配線接続体122Aは、実施形態の第1配線接続体12Aと同様の音叉端子形状に形成され、第1回路保護部品EP1における一方の端子接続部EP1aを嵌入口から嵌入接続させる。第2配線接続体122Bは、実施形態の第2配線接続体12Bと同様の雄タブ端子形状に形成され、第2回路保護部品EP2における一方の端子接続部に嵌入接続される。第3配線接続体122Cは、実施形態の第3配線接続体12Cと同様の雄タブ端子形状に形成され、第3回路保護部品EP3におけるそれぞれの一方の端子接続部に嵌入接続される。
この例示の第2バスバ120は、同一平面上で略等間隔に並べられ且つ嵌入口を同じ向きに向けた複数の第1配線接続体122Aの組み合わせと、それぞれの第1配線接続体122Aの嵌入口と同じ向きに先端部(第2回路保護部品EP2の端子接続部や第3回路保護部品EP3の端子接続部への嵌入起点側の端部)を向けた同一平面上の複数の第2配線接続体122B及び複数の第3配線接続体122Cの組み合わせと、を有している。この第2バスバ120においては、そのそれぞれの組み合わせが間隔を空けて対向配置されている。
この第2バスバ120は、一方の組み合わせにおける複数の第1配線接続体122Aを同一平面上で連結させる矩形の平板状の第1連結体123と、他方の組み合わせにおける複数(ここでは3つ)の第2配線接続体122B及び複数(ここでは3つ)の第3配線接続体122Cを同一平面上で連結させる矩形の平板状の第2連結体124と、を有する(図23)。一方の組み合わせにおいては、それぞれの第1配線接続体122Aにおける嵌入口とは逆側の端部を第1連結体123の第1辺部123aに連結させる(図23及び図24)。他方の組み合わせにおいては、それぞれの第2配線接続体122Bにおける先端部とは逆側の端部とそれぞれの第3配線接続体122Cにおける先端部とは逆側の端部を第2連結体124の第1辺部124aに連結させる(図23)。その第2連結体124には、同一平面上で電源接続体121が連結されている。
この第2バスバ120においては、第1連結体123の第2辺部123b(第1辺部123aとは逆側の辺部)側と第2連結体124の第2辺部124b(第1辺部124aとは逆側の辺部)側とを矩形の平板状の第3連結体125で連結させる(図23及び図24)。但し、この例示の第1連結体123は、後述する接続具160Aを取り付けるために、第1辺部123aと第2辺部123bとの間隔を第2連結体124における第1辺部124aと第2辺部124bとの間隔よりも狭めている。そこで、この第2バスバ120においては、その狭めた分を補う大きさの矩形の平板状の突出体126を第1連結体123の第2辺部123bと第3連結体125との間に介在させている(図24)。その突出体126は、第1連結体123と同一平面上で第2辺部113bの一部から突出させている。
この第2バスバ120は、換言するならば、実施形態の第1バスバ10において、第1連結体13を上記の第1連結体123及び突出体126に置き換えた形状のものに相当する。
第1電気配線ブロック130と第2電気配線ブロック140は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。
第1電気配線ブロック130は、第1バスバ110が収容され且つ保持されるバスバ収容室131(図19、図25及び図26)と、第1回路保護部品EP1が収容され且つ保持される第1回路保護部品EP1毎の第1電気部品収容室132(図18)と、第2回路保護部品EP2が収容され且つ保持される第2電気部品収容室133(図18)と、を有する。
バスバ収容室131には、電源接続体111を収容させる電源接続室131aが形成されている(図19、図25及び図26)。その電源接続室131aにおいては、挿入された雌端子に対して電源接続体111が嵌入接続されている。
また、このバスバ収容室131には、第1配線接続体112Aを収容させる第1配線接続体112A毎の第1電気接続室131bと、第2配線接続体112Bを収容させる第2電気接続室131cと、が形成されている(図25及び図26)。
第1電気接続室131bにおいては、第1電気部品収容室132に収容された第1回路保護部品EP1の端子接続部EP1aが挿入され、その挿入された端子接続部EP1aが第1配線接続体112Aに嵌入接続される。一方、第2電気接続室131cは、バスバ収容室131と第2電気部品収容室133の一部分であり、このバスバ収容室131と第2電気部品収容室133とで共用している部屋として設けられている。よって、この第2電気接続室131cにおいては、第2回路保護部品EP2が第2電気部品収容室133に収容されることによって、この第2回路保護部品EP2の端子接続部に対して第2配線接続体112Bが嵌入接続される。
ここで例示する第2電気配線ブロック140は、実施形態の第1電気配線ブロック30と同様の形状に成形されている。よって、この第2電気配線ブロック140は、第2バスバ120が収容され且つ保持されるバスバ収容室141(図19及び図27)と、第1回路保護部品EP1が収容され且つ保持される第1回路保護部品EP1毎の第1電気部品収容室142(図18)と、第2回路保護部品EP2が収容され且つ保持される第2回路保護部品EP2毎の第2電気部品収容室143(図18)と、第3回路保護部品EP3が収容され且つ保持される第3電気部品収容室144(図18)と、を有している。
また、本変形例のバスバ収容室141は、実施形態のバスバ収容室31と同じように、電源接続体121を収容させる電源接続室141aと、第1配線接続体122Aを収容させる第1配線接続体122A毎の第1電気接続室141bと、第2配線接続体122Bを収容させる第2配線接続体122B毎の第2電気接続室141cと、それぞれの第3配線接続体122Cを収容させる第3電気接続室141dと、が形成されている(図19及び図27)。
第1電気接続室141bにおいては、第1電気部品収容室142に収容された第1回路保護部品EP1の端子接続部EP1aが挿入され、その挿入された端子接続部EP1aが第1配線接続体122Aに嵌入接続される。一方、第2電気接続室141cは、バスバ収容室141と第2電気部品収容室143の一部分であり、このバスバ収容室141と第2電気部品収容室143とで共用している部屋として設けられている。よって、この第2電気接続室141cにおいては、第2回路保護部品EP2が第2電気部品収容室143に収容されることによって、この第2回路保護部品EP2の端子接続部に対して第2配線接続体122Bが嵌入接続される。また、第3電気接続室141dは、バスバ収容室141と第3電気部品収容室144の一部分であり、このバスバ収容室141と第3電気部品収容室144とで共用している部屋として設けられている。よって、この第3電気接続室141dにおいては、第3回路保護部品EP3が第3電気部品収容室144に収容されることによって、この第3回路保護部品EP3のそれぞれの端子接続部に対してそれぞれの第3配線接続体122Cが嵌入接続される。
ここで、本変形例においても、電気接続構造体2は、実施形態の電気接続構造体1と同じように、第1バスバ110と第2バスバ120を電気接続させる際に用いる回路接続構造150を備える(図18、図19及び図22から図29)。
その回路接続構造150は、実施形態の回路接続構造50と同じように、第1バスバ110と第2バスバ120を電気接続させる接続具160Aを備える(図18、図19、図28及び図29)。更に、この回路接続構造150は、実施形態の回路接続構造50と同じように、第1バスバ110が有し、接続具160Aを物理的且つ電気的に接続させることが可能な第1被接続体151と、接続具160Aが有し、その第1被接続体151に対して物理的且つ電気的に接続させることが可能な第1接続体152と、を備える(図18、図19、図28及び図29)。そして、この回路接続構造150は、実施形態の回路接続構造50と同じように、第2バスバ120が有し、接続具160Aを物理的且つ電気的に接続させることが可能な第2被接続体153と、接続具160Aが有し、その第2被接続体153に対して物理的且つ電気的に接続させることが可能な第2接続体154と、を備える(図18、図19、図28及び図29)。また更に、この回路接続構造150は、第1被接続体151及び第1接続体152が収容されると共に物理的且つ電気的に接続される第1連結室155(図25及び図26)と、第2被接続体153及び第2接続体154が収容されると共に物理的且つ電気的に接続される第2連結室156(図27)と、を備える。
本変形例の接続具160Aは、電線161と、この電線161の一方の端末に対して物理的且つ電気的に接続された第1接続体152と、その電線161の他方の端末に対して物理的且つ電気的に接続された第2接続体154と、を備える(図18、図19、図28及び図29)。この接続具160Aにおいては、第1接続体152と第2接続体154とが各々端子金具として成形されている。例えば、その第1接続体152と第2接続体154は、各々、電線161の端末に対して加締め圧着させることによって、この電線161に対して物理的且つ電気的に接続させる。
この回路接続構造150においては、その端子金具としての第1接続体152と物理的且つ電気的に接続させる形状に第1被接続体151を形成し、かつ、その端子金具としての第2接続体154と物理的且つ電気的に接続させる形状に第2被接続体153を形成する。この例示では、第1バスバ110の第2連結体114を第1被接続体151として利用し(図22)、第2バスバ120の第1連結体123を第2被接続体153として利用する(図22及び図24)。ここでは、第2連結体114において、突出体116を設けず、かつ、第3連結体115に対して第1配線接続体112A側にオフセットさせている部分を第1被接続体151として利用する。また、ここでは、第1連結体123において、突出体126を設けず、かつ、第3連結体125に対して第1配線接続体122A側にオフセットさせている部分を第2被接続体153として利用する。
第1接続体152は、第1から第3の押圧部152a−152cを有しており(図28)、その第1から第3の押圧部152a−152cで平板状の第1被接続体151を挟み込むことによって、その第1被接続体151に連結させる。第1から第3の押圧部152a−152cは、互いに間隔を空けて一列に並べられている。この第1接続体152においては、第1及び第2の押圧部152a,152bが第3押圧部152cを間に挟んで両端に配置されている。第1及び第2の押圧部152a,152bは、同一平面上で矩形の平板状の片体として形成され、第1被接続体151の一方の平面に面接触状態で対向配置させる。一方、第3押圧部152cは、第1及び第2の押圧部152a,152bに対して第1被接続体151の板厚よりも小さくオフセットさせたクランク型の片体状に形成されており、第1被接続体151の他方の平面に対向配置させる。この第3押圧部152cは、可撓性を有する。この第1接続体152は、第3押圧部152cが自らの撓みに伴う反力を第1被接続体151の他方の平面に作用させることによって、第1及び第2の押圧部152a,152bと第3押圧部152cとで第1被接続体151を挟持する。
第2接続体154は、第1接続体152と同様の形状のものとして成形されている。このため、この第2接続体154は、第1から第3の押圧部152a−152cと同等の形状で且つ同等の配置の第1から第3の押圧部154a−154cを有している(図28)。よって、この第2接続体154は、第3押圧部154cが自らの撓みに伴う反力を平板状の第2被接続体153の他方の平面に作用させることによって、第1及び第2の押圧部154a,154bと第3押圧部154cとで第2被接続体153を挟持する。
この例示の回路接続構造150においては、隣り合わせに配置された第1電気配線ブロック130と第2電気配線ブロック140の第1バスバ110と第2バスバ120を接続具160Aで連結させる。この例示では、第1電気配線ブロック130に第1連結室155を設け(図25及び図26)、かつ、第2電気配線ブロック140に第2連結室156を設けている(図27)。ここでは、その第1連結室155と第2連結室156を隣り合わせに配置している。例えば、この回路接続構造150においては、第1バスバ110の第1電気配線ブロック130への挿入方向と同じ向きで第1接続体152を第1連結室155に挿入することによって、その第1連結室155に収容済みの第1被接続体151を第1接続体152で挟持させる。また、この回路接続構造150においては、第2バスバ120の第2電気配線ブロック140への挿入方向と同じ向きで第2接続体154を第2連結室156に挿入することによって、その第2連結室156に収容済みの第2被接続体153を第2接続体154で挟持させる。
以上示した電気接続構造体2は、第1バスバ110の配線経路と第2バスバ120の配線経路とで個別に電源側と電気部品EPとを電気接続させることができる(図20)。そして、この電気接続構造体2は、その状態の第1バスバ110と第2バスバ120とを接続具160Aで電気接続させることができる(図20)。このように、本変形例の電気接続構造体2は、第1バスバ110と第2バスバ120を接続具160Aで連結させるだけで、簡便に回路構成を変更することができる。
また、この電気接続構造体2は、図示しないが、実施形態と同じように、第1電線We1、第2電線We2、第3電線We3及び第4電線We4と共にワイヤハーネスWHを構成する。この電気接続構造体2は、第1電気配線ブロック130と第2電気配線ブロック140を筐体B0に収容し且つ保持させることによって、電気接続箱Bを構成する。そして、この電気接続構造体2は、その筐体B0から第1電線We1、第2電線We2、第3電線We3及び第4電線We4を外方に引き出させることによって、その筐体B0も含んだワイヤハーネスWHを構成する。本変形例においても、その電気接続箱BやワイヤハーネスWHは、電気接続構造体2を包含するものであり、この電気接続構造体2によって得られるものと同様の効果を奏することができる。
ところで、本変形例の電気接続構造体2においては、接続具160Aを下記の接続具160Bに置き換えてもよい(図30)。
その接続具160Bは、先に示した接続具160Aにおいて、第1接続体152と第2接続体154との間に放熱部162を備えたものである(図30)。この例示では、電線161の間に放熱部162を介在させ、その電線161の熱を放熱部162から外部に放たせる。その放熱部162には、例えば、複数枚の放熱フィンを有するヒートシンク等を用いればよい。
例えば、本変形例の電気接続構造体2においては、第1バスバ110と第2バスバ120とが各々電源側に繋がれている。接続具160Bは、放熱部162が熱を外部に放つので、第1バスバ110と第2バスバ120とで発生した熱を第1接続体152と第2接続体154とを介して電線161に伝わらせ、その電線161の熱を放熱部162が受け取ることができる。従って、本変形例の電気接続構造体2、電気接続箱B及びワイヤハーネスWHは、接続具160Bを用いることによって、第1バスバ110と第2バスバ120の高温化を抑えることができる。
尚、そのような放熱部は、実施形態の接続具61,62に設けてもよい。