JP2020121378A - 表面被覆切削工具 - Google Patents

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【課題】耐溶着性が優れた被覆工具を提供する。【解決手段】工具基体表面に、平均膜厚0.5〜8.0μmの(TixAl1−x)N(Ti成分平均組成が0.10≦x≦0.35)で表されるTiとAlの複合窒化物層を含む硬質被覆層が設けられ、複合窒化物層中には、Ti成分の平均組成xに対して、Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、少なくとも、工具基体表面の法線とのなす角度が70度以下の刃先稜線部に向かう方向に存在しており、最大長さ50nm以上の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Sdp)の硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Sdp/Scが0.100%以下であり、かつ、最大長さ10nm以上50nm未満の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Ssdp)の硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Ssdp/Scが0.001%以上0.100%以下である表面被覆切削工具。【選択図】図1

Description

この発明は、溶着性の高い材料において、硬質被覆層が優れた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮し、長期の使用にわたって優れた切削性能を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具ということがある)に関するものである。
従来、炭化タングステン(以下、WCで示すことがある)基超硬合金等の工具基体(以下、工具基体という)の表面に、硬質被覆層として、Ti−Al系の複合炭窒化物層を蒸着法により被覆形成した被覆工具があり、これらは、優れた耐摩耗性を発揮することが知られている。
ただ、前記従来のTi−Al系の複合炭窒化物層を被覆形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性に優れるものの、溶着性の高い材料の切削に用いた場合にチッピング等の異常損耗を発生しやすいことから、硬質被覆層の改善についての種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、工具基体の表面に、0.5〜10.0μmの平均層厚のTiとAlの複合窒化物層を少なくとも含む硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、前記TiとAlの複合窒化物層は、(TiAl1−x)N、0.10≦x≦0.35(ただし、xは原子比)を満足する平均組成を有し、前記TiとAlの複合窒化物層中には、前記Ti成分の平均組成xに比して、Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、少なくとも、工具基体表面の法線とのなす角度が30度以下の方向に存在していることを特徴とする表面被覆切削工具が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、工具基体の表面に、0.5〜8.0μmの平均層厚のTiとAlの複合窒化物層を少なくとも含む硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、前記TiとAlの複合窒化物層は、(TiAl1−x)N、0.10≦x≦0.35(ただし、xは原子比)を満足する平均組成を有し、前記TiとAlの複合窒化物層中には、前記Ti成分の平均組成に比してTi成分の組成が相対的に高い帯状領域が、少なくとも、工具基体表面の法線とのなす角度が35度以上70度以下の方向に存在していることを特徴とする表面被覆切削工具が記載されている。
さらに、例えば、特許文献3には、工具基体の表面に、大電力パルススパッタリング(High Power Impulse Magnetron Sputtering:HiPIMS)によりドロップレットのない硬質皮膜を作製した表面被覆切削工具が記載されている。
特開2018−43326号公報 特開2018−144224号公報 特表2015−501371号公報
特許文献1および2に記載された表面被覆切削工具は、溶着性の高い材料において、硬質被覆層が優れた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮し、長期の使用にわたって優れた切削性能を発揮する。また、特許文献3に記載の表面被覆工具は、高硬度で低残留応力の皮膜を有している。しかし、より高速化の進む切削加工では、硬質被覆層にはさらなる耐溶着性が求められている。そこで、本発明は、より耐溶着性が優れた被覆工具を提供することを目的とする。
特許文献1および2に記載された被覆工具の硬質被覆層は、アークイオンプレーティング(Arc Ion Plating: AIP)法により製造されているため、硬質被覆層には混入液滴(ドロップレット)が存在しており、表面改質により、主に表面に存在するドロップレットが除去され、表面粗さが減少することで工具寿命を増加させている。しかし、アークイオンプレーティングの原理に基づいて検討すれば、硬質被覆層内部においても、表面に存在するドロップレットと比較し頻度は少ないものの、ドロップレットが存在するため、硬質被覆層表面が摩耗し、硬質被覆層内部のドロップレットが表面に露出したときから工具寿命に至るまでの期間は表面改質を行わない状態と同じとなってしまう。そのため、表面改質による工具寿命の向上効果は表面近傍のみに限られてしまう。
一方、特許文献3には、混入溶滴がないとの一文の記載のみであり、工具寿命に影響を与える混入溶滴の大きさとその存在量について具体的な言及はなされていない。
本発明者は、TiとAlの複合窒化物層においてTi成分の組成が相対的に高い領域が、工具基体表面の法線に対して所定の角度をなして存在する場合の混入溶滴の大きさと工具寿命との関係について鋭意検討した。その結果、混入溶滴が単純に少なくなれば工具寿命が向上するのではなく、所定の大きさの混入溶滴が所定量存在するとき工具寿命が向上するという驚くべき知見を得た。
本発明は、前記知見に基づくものであって、次のとおりのものである。
「(1)工具基体の表面に、0.5〜8.0μmの平均膜厚のTiとAlの複合窒化物層を少なくとも含む硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、前記TiとAlの複合窒化物層は、その組成を、
組成式:(TiAl1−x)N
で表した場合、0.10≦x≦0.35(ただし、xは原子比)を満足する平均組成を有し、前記TiとAlの複合窒化物層中には、前記Ti成分の平均組成xに対して、前記Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、少なくとも、前記工具基体表面の法線とのなす角度が70度以下の刃先稜線部に向かう方向に存在しており、
最大長さ50nm以上の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Sdp)の前記硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Sdp/Scが0.100%以下であり、かつ、最大長さ10nm以上50nm未満の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Ssdp)の前記硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Ssdp/Scが0.001%以上0.100%以下である、
ことを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)刃先稜線部においては、工具表面同士の延長線がなす角を2θとするとき、当該角の二等分線となす角が0.70×θ度以下となる範囲で、前記Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、すくい面側と逃げ面側にそれぞれ存在することを特徴とする前記(1)に記載の表面被覆切削工具。
(3)前記刃先稜線部以外では、前記Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、工具基体表面の法線とのなす角度が35度以上70度以下または30度以下であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具。
(4)前記Ti成分の平均組成に比してTi成分の組成が相対的に高い帯状領域のTi成分の平均組成をYとした場合、前記TiとAlの複合窒化物層におけるTi成分の平均組成xと前記Yは、(x+0.01)≦Y≦(x+0.05)の関係を満足することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(5)前記刃先稜線部以外では、前記Ti成分の平均組成に比してTi成分の組成が相対的に高い帯状領域の平均幅Wは、30〜500nmであることを特徴とする前記(4)に記載の表面被覆切削工具。
(6)前記刃先稜線部以外では、前記Ti成分の平均組成に比してTi成分の組成が相対的に高い帯状領域が前記TiとAlの複合窒化物層の縦断面に占める、平均面積割合Stは3〜50面積%であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(7)前記刃先稜線部以外では、前記TiとAlの複合窒化物層は、立方晶構造の結晶粒と六方晶構造の結晶粒の混合組織からなり、前記TiとAlの複合窒化物層の縦断面に占める立方晶構造の結晶粒の平均面積割合Sは30面積%以上であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の表面被覆切削工具。」
本発明の表面被覆切削工具は、溶着性の高い材料において、硬質被覆層が優れた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮し、高速断続切削加工に供しても長期の使用にわたって優れた切削性能を発揮することができる。
本発明被覆工具の逃げ面・すくい面(刃先稜線部以外)におけるTiとAlの複合窒化物層(TiAlN層)の縦断面模式図を示す。 本発明被覆工具の刃先稜線部におけるTiAlN層の縦断面模式図(高Ti領域の表示を省略)を示す。 図2の刃先部分の拡大図(刃先稜線部のみの高Ti領域の表示あり)を示す。 本発明被覆工具のTiAlN層を成膜するのに用いる大出力パルススパッタリング装置を示し、(a)は概略平面図、(b)は概略正面図である。
次に、本発明の表面被覆切削工具について、詳細に説明する。
TiAlN層の平均層厚:
硬質被覆層は、少なくともTiAlN層を含むが、該TiAlN層の平均層厚が0.5μm未満では、TiAlN層によって付与される長期の耐摩耗性向上効果が十分に得られず、一方、平均層厚が8.0μmを超えると、欠損やチッピングが発生しやすくなることがあるため、TiAlN層の平均層厚を0.5〜8.0μmとすることが好ましい。
TiAlN層の平均組成:
TiAlN層を、組成式:(TiAl1−x)Nで表した場合、0.10≦x≦0.35(ただし、xは原子比)を満足する平均組成を有することが好ましい。その理由は、Ti成分の平均組成を表すxが0.10未満である場合には、六方晶構造のTiAlN結晶粒が形成されやすくなり、TiAlN層の硬度が低下して十分な耐摩耗性を得ることができず、一方、Ti成分の平均組成を表すxが0.35を超える場合には、Al成分の組成割合が減少するため、TiAlN層の高温硬さおよび高温耐酸化性が低下するためである。
なお、工具基体表面の汚染の影響などで不可避的に検出される炭素や酸素などの元素を除いてTi、Al、Nの含有割合の原子比を定量し、TiとAlとNの含有割合の原子比の合計に対するNの含有割合が0.45以上0.65以下の範囲であれば、前記xの範囲が満足される限り、前述の発明が解決しようとする課題は解決される。
刃先稜線部以外におけるTiAlN層中の立方晶構造の結晶粒の平均面積割合S:
本発明のTiAlN層は、後述する刃先稜線部以外で、Al成分の平均組成割合1−x(ただし、1−xは原子比)を0.65〜0.90と高くしているため、TiAlN層は、立方晶構造の結晶粒と六方晶構造の結晶粒の混合組織からなるが、TiAlN層の縦断面に占める立方晶構造の結晶粒の平均面積割合S(面積%)は30面積%以上とすることが好ましい。
これは、立方晶構造の結晶粒の平均面積割合Sが30面積%未満では、相対的に、六方晶構造の結晶粒の面積割合が増加するためTiAlN層の硬さが低下し、その結果、耐摩耗性が低下することがあるためである。
なお、立方晶構造の結晶粒の平均面積割合Sは、例えば、後述するように、電界放出型走査電子顕微鏡と電子線後方散乱回折装置を用いて、TiAlN層の工具基体表面に垂直な方向の断面を測定することにより求めることができる。
高Ti帯状領域:
TiAlN層中に、Ti成分の平均組成xに比して、Ti成分の組成xが相対的に高い高Ti帯状領域は、次の(1)〜(6)を満足することが好ましい。
(1)工具基体表面(刃先稜線部以外の逃げ面およびすくい面)の法線とのなす角
工具基体表面(刃先稜線部以外の逃げ面およびすくい面)の法線とのなす角度は70度以下の方向となるように形成することが好ましい(図1を参照)。
この角度範囲とした理由は、70度を超えると硬質被覆層が積層膜であるときと同様の層厚方向の剥離が生じやすくなるためである。
この角度は、70度以下35度以上、または、30度以下(0度を含む)が好ましい。すなわち、35度未満〜30度超えの傾きの範囲では、高切込み等の切れ刃に高負荷が掛かる切削において硬質被覆層の表面のクラック発生・進展が生じる可能性がある。
この角度の測定は、高Ti帯状領域の特定がなされた後に行うものであるから、後述する高Ti帯状領域の特定の欄で説明する。
(2)刃先稜線部では、工具表面同士の延長線がなす角を2θとするとき、当該角の二等分線となす角が0.70×θ度以下となる範囲ですくい面側と逃げ面側にそれぞれ存在することがより好ましい。ここでいう、すくい面側と逃げ面側にそれぞれ存在するとは、すくい面側と逃げ面側に、それぞれ、1つ以上存在することである。
この刃先稜線部の高Ti帯状領域が存在することにより、存在しないときに比して硬質被覆層の剥離防止がより一層確実になる。
なお、この角の二等分線(13:図2、3を参照。)となす角度の測定は、高Ti帯状領域の特定がなされた後に行うものであるから、後述する高Ti帯状領域の特定を説明する箇所で説明する。
ここで、本発明でいう刃先稜線部とは、以下に定義されるものである。すなわち、図2および図3(図2および図3の縦横比、縮尺は正確ではない)に示されるように、
本発明の被覆工具の厚さ方向に垂直な硬質皮膜(2)を含む断面(縦断面)において、すくい面(3)、逃げ面(4)をそれぞれ近似する直線(以下、それぞれを、「すくい面の近似直線(5)」、および、「逃げ面の近似直線(6)」といい、総称するときは、「工具表面同士の延長線」という)同士の交点(7)と、この交点(7)に最も近い前記断面の硬質皮膜上の点(M)とを通る直線を「刃先法線(8)」といい、
前記すくい面の近似曲線(5)が前記すくい面(3)との接触がなくなる点を「すくい面の屈曲点(9)」といい、
前記逃げ面の近似曲線(6)が前記逃げ面(4)との接触がなくなる点を「逃げ面の屈曲点(10)」というとき、
前記刃先法線(8)と前記すくい面の屈曲点(9)との距離をr1、
前記刃先法線(8)と前記逃げ面の屈曲点(10)との距離をr2、
R=(r1+r2)/2とすると、
前記刃先法線(8)と前記すくい面(3)との距離が3Rとなる前記すくい面上の点(11)と、前記刃先法線(8)と前記逃げ面(4)との距離が3Rとなる前記逃げ面上の点(12)とを結んだ硬質被膜(2)上の領域をいう。
(3)Ti成分の平均組成
高Ti帯状領域のTi成分の平均組成をYとした場合、TiとAlの複合窒化物層におけるTi成分の平均組成xとYは、(x+0.01)≦Y≦(x+0.05)の関係を満足することが好ましい。
これは、Yが(x+0.01)未満であると、TiAlN層全体に対して高Ti帯状領域の靱性が十分ではないため衝撃の吸収・緩和が不十分なときがあり、(x+0.05)を超えると、高Ti帯状領域が必要な硬度を得ることができず、TiAlN層全体の耐摩耗性が低下してしまうことがあるためである。
(4)平均幅W
高Ti帯状領域の幅とは、図1に示すように、高Ti帯状領域が傾斜している角度に対して垂直な方向における幅をいい、刃先稜線部以外では、その平均値(平均幅)Wは30〜500nmであることが望ましい。
これは、前記Wが30nm未満では、TiAlN層が全体としてほぼ均質な組成となるため、靱性向上効果、衝撃の吸収・緩和効果を期待することができないときがあり、一方、前記Wが500nmを超えると、TiAlN層中に部分的な低硬度領域が形成され、偏摩耗発生等により耐摩耗性が低下することがあるという理由による。
なお、高Ti帯状領域の平均幅とは、後記するように、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いたエネルギー分散型X線分析法(EDS)(以下、「TEM−EDS」という)によりTiAlN層の縦断面のTi成分の組成を測定した場合に、Ti成分の平均組成Yが、例えば、前記した(x+0.01)≦Y≦(x+0.05)の関係を満たすTi帯状領域の平均幅である。
(5)刃先稜線部以外における平均面積割合St
刃先稜線部以外において、高Ti帯状領域がTiAlN層に占める平均面積割合Stは、3〜50面積%であることが望ましい。
これは、Stが3面積%未満の場合には、高Ti帯状領域を形成したことによる靱性向上効果、衝撃の吸収・緩和効果が少ないため、耐チッピング性の改善度合いが低いことがあり、一方、Stが50面積%を超える場合には、高Ti帯状領域が低硬度領域として形成され、その結果、偏摩耗発生等により耐摩耗性が低下することがある、という理由による。
(6)高Ti帯状領域の特定
少なくとも500nmの帯状の幅が入る視野で測定したTEM−EDSによる測定像において、
刃先稜線部以外では、基体表面の法線とのなす角が70度以下である直線上の複数の測定点におけるTi成分の組成Yが、
刃先稜線部(すくい面側と逃げ面側の両方)では、工具表面同士の延長線がなす角を2θとするとき、当該角の二等分線となす角が0.70×θ度以下となる直線上の複数の測定点におけるTi成分の組成Yが、
それぞれ、所定のTiの濃度の高い領域、例えば、(x+0.01)以上(x+0.05)以下の範囲内(なお、xは、既述したTiAlN層全体におけるTi成分の平均組成)にあるか否かによって、該直線が高Ti帯状領域に属するか直線であるか否かを判定する。
ついで、前記直線が高Ti帯状領域に属する場合には、該直線に直交する方向にTi成分の組成を測定し、測定したTi成分の組成が、当該所定のTiの濃度の高い領域、例えば、(x+0.01)≦Y≦(x+0.05)の関係から外れる位置を、高Ti帯状領域の境界として特定する。
それから、前記で特定された高Ti帯状領域の複数位置においてTi成分の組成を測定し、これらを平均することによって、高Ti帯状領域におけるTi成分の平均組成Yを求めることができる。
また、前記で特定された高Ti帯状領域の輪郭を確定し、複数位置における幅を測定し、これらを平均することによって、高Ti帯状領域の平均幅Wを求めることができる。
そして、この画定された高Ti帯状領域の輪郭を当該高Ti帯状領域の境界線とする。刃先稜線部以外では、工具基体表面の法線となす角度を測定し、この測定した角度を高Ti帯状領域ごとに平均したものを工具基体の法線となす角度とする。また、刃先稜線部では、この境界線と工具表面同士の延長線がなす角の二等分線(13)となす角度を測定して高Ti帯状領域ごとに平均したものを前記角の二等分線となす角度とする。
結晶構造と面積割合の測定:
本発明のTiAlN層は、立方晶構造の結晶粒と六方晶構造の結晶粒の混合組織からなるが、結晶構造と面積割合は、例えば、電界放出型走査電子顕微鏡と電子線後方散乱回折装置を用いて、TiAlN層の工具基体表面に垂直な方向の断面を測定することにより求めることができる。
より具体的に言えば、TiAlN層の工具基体表面に垂直な方向の断面を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットし、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記断面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に照射し、工具基体と水平方向に長さ100μm、工具基体表面と垂直な方向の断面に沿って層厚以下の距離の測定範囲内について0.01μm/stepの間隔で、電子線後方散乱回折像を測定し、個々の結晶粒の結晶構造を解析することで、立方晶構造の結晶粒の面積割合を測定することができる。
前記測定を5箇所の測定範囲で行い、これらの平均値として、立方晶構造の結晶粒の平均面積割合Sを算出する。なお、0.01μm/stepの間隔とした測定点は、より詳細には、測定範囲内を充填するように一辺が0.01μmの正三角形を配置して、その各々の正三角形の頂点を測定点としており、一つの測定点での測定結果はこの正三角形一つの面積の測定結果を代表する測定結果となっている。従って、前記に示したように、測定点数の割合から面積割合が求められる。
混入溶滴:
混入溶滴とは、例えば、AIP装置により成膜された硬質皮膜に一般的に存在するドロップレットともいわれるもので、アーク放電により溶融したターゲット成分が液滴として飛散し、硬質被覆層中に取り込まれた粒のことである。本発明では、混入液滴について、以下に定義する。すなわち、SEM−EDSおよびTEM−EDSのマッピング分析によりTiAlN層の縦断面のAl、Ti、N成分の組成を測定したときに、Alおよび/またはTiが検出され、かつN成分が検出されない領域とする。
混入溶滴の面積比率:
前記混入溶滴に関して、刃先稜線部(すくい面側と逃げ面側の両方)を含む皮膜中のTiAlN層の縦断面をSEM−EDSマッピング分析により倍率50000倍で観察し、混入液滴の最大長さが50nm以上である粒の面積の和をSdpとし、前記刃先稜線部のTiAlN層の縦断面の面積をScとした場合に、SdpのScに対する比、Sdp/Scが0.100%以下、かつ、TEM−EDSマッピング分析により倍率100000倍で観察し、最大長さ10nm以上50nm未満の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Ssdp)の硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Ssdp/Scが0.001%以上0.100%未満であることが好ましい。
その理由は、Sdp/Scが前記範囲にあることにより、50nm以上の粗大な混入液滴による硬質被覆層の欠陥や異常成長発生に伴う突発的な剥離や損傷を抑えることができる。さらに、Ssdp/Scが前記範囲にあれば、微粒な混入溶滴が硬質被覆層内部に拡散して存在していることにより、混入溶滴が切削雰囲気により酸化アルミニウム(AlO)となることにより、耐熱性・耐酸化性が向上する効果が優位に働き、切削性能が向上する。換言すると、最大長さ10nm以上50nm以下の大きさを有する混入溶滴がある程度存在しないと、前記酸化アルミニウムへ変化による被覆効果が発現しない。
ここでいう断面積の面積Scは、SEM−EDSマッピング分析により倍率50000倍で観察する場合は、少なくとも1μm×1μm以上の視野は必要であり、硬質被覆層全体を観察してもよいが、逃げ面・すくい面で各10視野を観察する。
なお前記最大長さとは混入液滴の輪郭線上の任意の2点間の最大値を指す。
工具基体:
工具基体は、この種の工具基体として従来公知の基材であれば、本発明の目的を達成することを阻害するものでない限り、いずれのものも使用可能である。一例を挙げるならば、超硬合金(WC基超硬合金、WCの他、Coを含み、あるいはTi、Ta、Nb等の炭窒化物を添加したものも含むもの等)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの等)、セラミックス(炭化チタン、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなど)、cBN焼結体、またはダイヤモンド焼結体のいずれかであることが好ましい。
TiAlN層の成膜方法:
本発明のTiAlN層は、例えば、以下の方法によって成膜することができる。
図4に示すアーク電源の一つを高出力パルススパッタ電源に替えた大出力パルススパッタ装置を用い、工具基体を回転テーブル上の中心軸から半径方向に所定距離離れた位置に外周部にそって装着し、該装置内に、所定組成のTi−Al合金ターゲット(カソード電極)を配置し、工具基体表面をボンバード洗浄し、次いで、該装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入し、スパッタガスとしてアルゴンガスを導入して、前記工具基体の温度を低温処理温度から、横軸を時間、縦軸を処理温度(設定温度)としたグラフに表したときに、温度変化が直線状または階段状となるように、高温処理温度まで上昇させて、この温度に保持し、Ti−Al合金ターゲット(カソード電極)に所定スパッタ条件を印可してプラズマ放電を発生させ、直流の低バイアス電圧を前記工具基体に対して所定時間に印可して、直線状もしくは階段状に順次バイアス電圧を上昇させ、直流の高バイアス電圧を印加して、本発明の刃先稜線部の混入液滴の面積率が所定値以下のTiAlN層を成膜することができる。
なお、本発明において、TiAlNを含む硬質被覆層と工具基体との間に、TiN等の介在層や、該硬質被覆層の表面にAl等の被覆層を更に設けてもよい。
次に、この発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
なお、具体的な説明としては、WC基超硬合金を工具基体とする被覆工具について説明するが、TiCN基サーメットあるいはcBN焼結体等を工具基体とする被覆工具についても同様である。
工具基体の作製:
原料粉末として、いずれも0.5〜5μmの平均粒径を有する、Co粉末、TaC粉末、NbC粉末、VC粉末、Cr粉末、WC粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてボールミルで72時間湿式混合し、減圧乾燥し後、100MPaの圧力でプレス成形し、これらの圧粉成形体を焼結し、所定寸法となるように加工して、ISO規格SEEN1203AFENのインサート形状をもったWC基超硬合金工具基体1〜2を製造した。
前記工具基体1〜2のそれぞれを、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、図4に示すアノード電源の一つを高出力パルススパッタ電源に替えた大出力パルススパッタ装置を用いて、表2に示すボンバード条件で洗浄し、TiAlN層成膜条件によりTiAlN層を成膜した。
すなわち、まず、装置内を排気して真空に保持しながら、ヒータで工具基体を表2に示すボンバード条件の工具基体温度に加熱した後、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に表2に示す直流バイアス電圧を印加し、かつ、Ti−Al合金ターゲット(カソード電極)に表2に示すアーク電流を流してアーク放電を発生させ、もって工具基体表面をボンバード洗浄し、
次いで、装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して表2に示すNガス圧とすると共に、スパッタガスとしてアルゴンガスを導入して表2に示すArガス圧とし、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体の温度を表2に示す低温処理温度から、横軸を時間、縦軸を処理温度(設定温度)としたグラフに表したときに、温度変化が直線状または階段状となるように、高温処理温度まで上昇させて、この温度に保持し、Ti−Al合金ターゲット(カソード電極)に表2に示すスパッタ投入電力、ピーク電流、パルス周波数、パルス印加時間を持つスパッタ条件を印加してプラズマ放電を発生させ、表2に示す直流の低バイアス電圧を工具基体に対して表2に示す所定時間印加して、ついで表2に示す上昇速度に沿うように、横軸を時間、縦軸をバイアス電圧(−V)としたグラフに表した際に直線状もしくは階段状に順次バイアス電圧を上昇させ、ついで、表2に示す直流の高バイアス電圧を印加して、TiAlN層を成膜することにより、表4に示す平均層厚、Ti成分の平均組成x、立方晶構造の結晶粒の平均面積割合S、所定の高Ti帯状領域(Ti成分の平均組成Y、平均幅W、平均面積割合St)を有する本発明被覆工具1〜14(をそれぞれ製造した。
一方、比較のために、前記工具基体1〜2をアセトン中で超音波洗浄した状態で、AIP装置(図4に示す大出力パルススパッタ装置の高出力パルススパッタ電源をアノード電源にしたもの)を用いて、該装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して表3に示すNガス圧とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体の温度を表3に示す低温処理温度から、横軸を時間、縦軸を処理温度(設定温度)としたグラフに表したときに、温度変化が直線状または階段状となるように、高温処理温度まで上昇させて、この温度に保持し、Ti−Al合金ターゲット(カソード電極)に表3に示すアーク電流を流してアーク放電を発生させ、表3に示す直流の低バイアス電圧を工具基体に対して表3に示す所定時間印加して、ついで表3に示す上昇速度に沿うように、横軸を時間、縦軸をバイアス電圧(−V)としたグラフに表した際に直線状もしくは階段状に順次バイアス電圧を上昇させ、ついで、表3に示す直流の高バイアス電圧を印加して、TiAlN層を成膜することにより、表5に示す平均層厚、Ti成分の平均組成x、立方晶構造の結晶粒の平均面積割合S、所定の高Ti帯状領域(Ti成分の平均組成Y、平均幅W、平均面積割合St)を有する比較例被覆工具1〜10をそれぞれ製造した。
前記で製造した本発明被覆工具1〜14および比較例被覆工具1〜10のTiAlN層について、平均層厚、Ti成分の平均組成x、高Ti帯状領域の存在の有無の確認と該領域におけるTi成分の平均組成Y、平均幅w、平均面積率St、刃先稜線部以外では該領域の境界線と工具基体表面の法線となす角の平均値、刃先稜線部では該境界線と工具表面同士の延長線がなす角の二等分線となす角の平均値を、それぞれ、求めた。その結果を表4(本発明工具)、表5(比較例被覆工具)に、それぞれ、示す。
さらに、本発明被覆工具1〜14および比較被覆工具1〜10について、TiAlN層の刃先稜線部を含む領域の混入溶滴の面積率を求めた。すなわち、刃先稜線部を含むTiAlN層の全領域において倍率100000倍のTEM−EDSにより観察して、最大長さが50nm以上である混入溶滴の面積の総和(Sdp)を求め、前記領域のTiAlN層の面積(Sc)との比Sdp/Sc、および、最大長さ10nm以上50nm未満の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Ssdp)の硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Ssdp/Scを算出した。結果を、それぞれ、表4、表5に示す。


次いで、本発明被覆工具1〜14および比較例被覆工具1〜10について、以下の条件で、高速断続切削の一種である乾式高速正面フライス、センターカット切削加工試験を実施し、切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。
切削試験:乾式高速正面フライス、センターカット切削加工
カッタ径: 125 mm
被削材: JIS・SUS440A 幅100mm、長さ365mmのブロック材
切削速度: 210 m/min
切り込み: 2.5 mm
一刃送り量: 0.2mm/刃
切削時間: 14分
表6に、試験結果を示す。
表6に示す切削試験結果から明らかなように、本発明被覆工具は、TiAlN層においてTi成分の組成が相対的に高い領域が、工具基体表面の法線に対して所定の角度をなして存在し、かつ、所定の大きさの混入溶滴が所定量存在しているため、混入溶滴に関して本発明の規定を満足していない比較例被覆工具に対して、溶着性の高い材料の高速断続切削加工において、硬質被覆層が優れた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮し、長期の使用にわたって優れた切削性能を発揮している。
この発明の被覆工具は、溶着性の高い材料などの高速断続切削加工に供した場合であっても、優れた耐チッピング性とともに長期の使用にわたって優れた耐摩耗性を発揮するものであるから、切削加工装置のFA化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。
1:工具基体
2:硬質被膜
3:すくい面
4:逃げ面
5:すくい面の近似直線
6:逃げ面の近似直線
7:交点
8:刃先法線
9:すくい面の屈曲点
10:逃げ面の屈曲点
11:刃先法線とすくい面との距離が3Rとなるすくい面上の点
12:刃先法線と逃げ面との距離が3Rとなる逃げ面上の点
13:角の二等分線
14:角の二等分線に平行な直線
M:交点に最も近い硬質皮膜上の点

Claims (7)

  1. 工具基体の表面に、0.5〜8.0μmの平均膜厚のTiとAlの複合窒化物層を少なくとも含む硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、前記TiとAlの複合窒化物層は、その組成を、
    組成式:(TiAl1−x)N
    で表した場合、0.10≦x≦0.35(ただし、xは原子比)を満足する平均組成を有し、前記TiとAlの複合窒化物層中には、前記Ti成分の平均組成xに対して、前記Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、少なくとも、前記工具基体表面の法線とのなす角度が70度以下の刃先稜線部に向かう方向に存在しており、
    最大長さ50nm以上の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Sdp)の前記硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Sdp/Scが0.100%以下であり、かつ、最大長さ10nm以上50nm未満の大きさを有する混入溶滴の面積の和(Ssdp)の前記硬質被覆層の面積(Sc)に対する割合、Ssdp/Scが0.001%以上0.100%以下である、
    ことを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 刃先稜線部においては、工具表面同士の延長線がなす角を2θとするとき、当該角の二等分線となす角が0.70×θ度以下となる範囲で、前記Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、すくい面側と逃げ面側にそれぞれ存在することを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  3. 前記刃先稜線部以外では、前記Ti成分の組成が相対的に高い帯状領域が、工具基体表面の法線とのなす角度が35度以上70度以下または30度以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面被覆切削工具。
  4. 前記Ti成分の平均組成に比してTi成分の組成が相対的に高い帯状領域のTi成分の平均組成をYとした場合、前記TiとAlの複合窒化物層におけるTi成分の平均組成xと前記Yは、(x+0.01)≦Y≦(x+0.05)の関係を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
  5. 前記刃先稜線部以外では、前記Ti成分の平均組成に比してTi成分の組成が相対的に高い帯状領域の平均幅Wは、30〜500nmであることを特徴とする請求項4に記載の表面被覆切削工具。
  6. 前記刃先稜線部以外では、前記Ti成分の平均組成に比してTi成分の組成が相対的に高い帯状領域が前記TiとAlの複合窒化物層の縦断面に占める、平均面積割合Stは3〜50面積%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
  7. 前記刃先稜線部以外では、前記TiとAlの複合窒化物層は、立方晶構造の結晶粒と六方晶構造の結晶粒の混合組織からなり、前記TiとAlの複合窒化物層の縦断面に占める立方晶構造の結晶粒の平均面積割合Sは30面積%以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
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