JP2020121242A - 可溶化剤およびその使用方法、並びに可溶化組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[可溶化剤およびその使用方法]
本発明の実施形態に係る可溶化剤は、疎水性の高い油性成分を水に可溶化するために好適に用いられる可溶化剤であり、非イオン性界面活性剤(A)とアニオン性界面活性剤(B)を含有し、非イオン性界面活性剤(A)として、少なくともポリオキシアルキレンアルキルエーテル類(a1)とポリオキシアルキレンヒマシ油類(a2)を含有する。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類(a1)は、例えば、下記一般式(1)で示される化合物であってよい。
R−O−{(EO)l(PO)m}−H (1)
一般式(1)において、Rは、アルキル基およびアルケニル基から選ばれた少なくとも1種の炭化水素基を表す。
EOは、エチレンオキサイド単位を表し、POは、プロピレンオキサイド単位を表す。
m、lは、それぞれエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの平均重合度を表し、mは0〜5であり、l+mは7〜25を満たす。
炭化水素基Rは、アルキル基またはアルケニル基のいずれでもよく、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよい。この炭化水素基Rは、炭素数8〜16個の炭化水素基が全体の90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上を占めることがより好ましく、98質量%以上を占めることが更に好ましい。
ポリオキシアルキレンヒマシ油類(a2)は、ヒマシ油および/または硬化ヒマシ油にアルキレンオキサイドを反応させて得られる非イオン性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤(B)は、硫酸エステル型界面活性剤および/またはスルホン酸型界面活性剤である。アニオン性界面活性剤(B)の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル(またはアルケニル)硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル硫酸エステル塩、アシルメチルタウリン酸塩、ジアルキル(またはアルケニル)スルホコハク酸塩、アシルイセチオン酸塩等を挙げることができる。アニオン性界面活性剤(B)としては、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等が好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等がさらに好ましい。これらのアニオン性界面活性剤(B)は、1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、ここでアニオン性界面活性剤(B)が塩の場合は、アルカリ金属塩および/またはトリエタノールアミン塩を示す。また、アニオン性界面活性剤(B)中に含まれるアルキル基、アルケニル基、アシル基の有機基は、直鎖構造でも分岐構造でもよい。アルキル基、アルケニル基、アシル基の炭素数は8〜18が好ましい。
油性成分とは、水に不溶性または難溶性の可燃性の物質を意味し、油性成分は実質的に水に溶けないために可溶化技術の必要性が生じている。ここで難溶性とは、室温、特に25℃近辺において、濃度が約0.5質量%の水溶液を調製しようとしても溶けない状態を意味する。
P=log10POW
POW:CO/CW
CO:1−オクタナール層中の被験物濃度(mol/L)
CW:水層中の被験物濃度(mol/L)
本発明の実施形態に係る可溶化組成物は、非イオン性界面活性剤(A)、アニオン性界面活性剤(B)、油性成分及び水を含有し、非イオン性界面活性剤(A)として、少なくともポリオキシアルキレンアルキルエーテル類(a1)とポリオキシアルキレンヒマシ油類(a2)を含有し、油性成分として、少なくとも1−オクタノール/水分配係数を表すLogPが1以上の疎水性化合物を含有する。可溶化組成物を構成する各種成分、並びに、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類(a1)とポリオキシアルキレンヒマシ油類(a2)の質量比(a1)/(a2)、及び、非イオン性界面活性剤(A)とアニオン性界面活性剤(B)の質量比(A)/(B)は、上記[可溶化剤]で説明したとおりである。
<<可溶化剤の調製>>
各例において、表1に示す界面活性剤(a1)、(a2)及び(B)を、それぞれ所定量準備した。表1における各成分の数値は質量%を示す。非イオン性界面活性剤(a1)及び(a2)を40℃で混合した後、攪拌しながら、アニオン性界面活性剤(B)を徐々に加えることにより、各可溶化剤を調製した。表1には(a1)/(a2)質量比および(A)/(B)質量比を併記した。また、表1中、「POE」は「ポリオキシエチレン」を表す。非イオン性界面活性剤(a1)において、POEの直後に括弧で示した数字は、エチレンオキサイドの平均重合度を表し、「第2級アルキル」の直後に括弧で示した部分は、第2級アルキル基の炭素数を表す。また、各成分の組成における数値は質量%を示す。
各例において、表2に示す可溶化剤、油性成分、エタノール、EDTA・3Na及び水を、それぞれ所定量準備した。表2における各成分の数値は質量%を示す。40℃に加温した状態の可溶化剤にエタノールおよび油性成分を加熱せずに添加混合した。得られた混合物を攪拌しながら水およびEDTA(ethylenediaminetetraacetic acid)・3Naを徐々に加えて、各可溶化組成物を調製した。
[評価1:保存安定性(−5℃、25℃、50℃)]
得られた各可溶化組成物について、−5℃、25℃、50℃のそれぞれの温度で1週間保存後に、下記の評価基準(A、B、C)に基づいて外観評価を行った。その結果を表2に示す。
A:透明である。
B:僅かに白いが透明性を有する。
C:白濁している。
得られた各可溶化組成物について、1日サイクルで−20℃→40℃→−20℃のように温度変化させ、5日後に、上記の評価基準(A、B、C)に基づいて外観評価を行った。このサイクル試験では、−20℃で試料が凍結するため、凍結解凍の繰り返しとなる。結果を表2に示す。
得られた各可溶化組成物について、キセノンフェードメーター XL75F(スガ試験機株式会社製)を用い、Xeランプ(フェード条件:40W/45℃/50RH%)にて、139時間照射後に、上記の評価基準(A、B、C)に基づいて外観評価を行った。この条件でのXeランプの139時間照射は、東京の夏場のおよそ1か月分の紫外線量に相当する。結果を表2に示す。
Claims (17)
- 非イオン性界面活性剤(A)とアニオン性界面活性剤(B)を含有する可溶化剤であって、前記非イオン性界面活性剤(A)として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類(a1)とポリオキシアルキレンヒマシ油類(a2)を、質量比で(a1)/(a2)=75:25〜90:10の範囲で含有し、且つ、前記非イオン性界面活性剤(A)と前記アニオン性界面活性剤(B)を、質量比で(A)/(B)=70/30〜90/10の範囲で含有する可溶化剤。
- 1−オクタノール/水分配係数を表すLogPが1以上の疎水性化合物を含む油性成分を水に可溶化するために用いられる、請求項1に記載の可溶化剤。
- 前記油性成分の全質量に対するLogPが1以上の前記疎水性化合物の配合比が50%〜100%の範囲である、請求項2に記載の可溶化剤。
- 前記油性成分は香料である、請求項2又は3に記載の可溶化剤。
- LogPが1以上の前記疎水性化合物は、d−リモネン、シトロネラオイル、リナロール、シトロネラール、シトロネロール、イソオイゲノール、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、シトラールらなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の可溶化剤。
- 非イオン性界面活性剤(A)とアニオン性界面活性剤(B)を含有する可溶化剤を用いて、油性成分を水に可溶化するための可溶化剤の使用方法であって、前記可溶化剤が、前記非イオン性界面活性剤(A)として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類(a1)とポリオキシアルキレンヒマシ油類(a2)を、質量比で(a1)/(a2)=75:25〜90:10の範囲で含有し、且つ、前記非イオン性界面活性剤(A)と前記アニオン性界面活性剤(B)を、質量比で(A)/(B)=70/30〜90/10の範囲で含有してなり、前記油性成分が、1−オクタノール/水分配係数を表すLogPが1以上の疎水性化合物を含有する可溶化剤の使用方法。
- 前記油性成分の全質量に対するLogPが1以上の前記疎水性化合物の配合比が50%〜100%の範囲である、請求項6に記載の可溶化剤の使用方法。
- 前記可溶化剤と前記油性成分とを水中に共存させることを含む、請求項6又は7に記載の可溶化剤の使用方法。
- 水中における前記油性成分と、前記非イオン性界面活性剤(A)及び前記アニオン性界面活性剤(B)の合計との配合比が、質量比で、油性成分/(A)+(B)=1/0.7〜1/3の範囲である、請求項8に記載の可溶化剤の使用方法。
- 前記油性成分が香料である、請求項6〜9のいずれか1項に記載の可溶化剤の使用方法。
- LogPが1以上の前記疎水性化合物が、d−リモネン、シトロネラオイル、リナロール、シトロネラール、シトロネロール、イソオイゲノール、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、シトラールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項6〜10のいずれか1項に記載の可溶化剤の使用方法。
- 非イオン性界面活性剤(A)、アニオン性界面活性剤(B)、油性成分及び水を含有し、前記油性成分が前記水に可溶化されている可溶化組成物であって、前記非イオン性界面活性剤(A)として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類(a1)とポリオキシアルキレンヒマシ油類(a2)を、質量比で(a1)/(a2)=75:25〜90:10の範囲で含有し、前記非イオン性界面活性剤(A)と前記アニオン性界面活性剤(B)を、質量比で(A)/(B)=70/30〜90/10の範囲で含有し、前記油性成分として、1−オクタノール/水分配係数を表すLogPが1以上の疎水性化合物を少なくとも含有する可溶化組成物。
- 前記油性成分の全質量に対するLogPが1以上の前記疎水性化合物の配合比が50%〜100%の範囲である、請求項12に記載の可溶化組成物。
- 前記油性成分が香料である、請求項12又は13に記載の可溶化組成物。
- LogPが1以上の前記疎水性化合物として、d−リモネン、シトロネラオイル、リナロール、シトロネラール、シトロネロール、イソオイゲノール、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、シトラールからなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の可溶化組成物。
- 前記油性成分と、前記非イオン性界面活性剤(A)及び前記アニオン性界面活性剤(B)の合計との配合比が、質量比で、油性成分/(A)+(B)=1/0.7〜1/3の範囲であり、前記可溶化組成物の全質量に対する前記油性成分の配合比が0.5〜5質量%の範囲である、請求項12〜15のいずれか1項に記載の可溶化組成物。
- 前記可溶化組成物が芳香剤である、請求項12〜16のいずれか1項に記載の可溶化組成物。
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JPH09301844A (ja) * | 1996-03-12 | 1997-11-25 | Shiseido Co Ltd | 可溶化化粧料 |
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WO2016157459A1 (ja) * | 2015-03-31 | 2016-10-06 | 小林製薬株式会社 | 揮散部材に吸液させて揮散させる揮散液 |
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