JP2020120339A - 水晶デバイス及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージのクラック発生を抑制し得る水晶デバイスを提供する。【解決手段】水晶デバイス10は、基板30と、素子搭載層40と、枠部60と、水晶素子70と、蓋体80とを備えている。そして、そして、窪み部47と搭載面48との境界を成す稜線50が、窪み部47の短辺よりも長くなっている。例えば、稜線50は、窪み部47の外側へ延びて凹状となる部分(凹状部51)を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器等に用いられる水晶デバイスに関する。
水晶デバイスは、水晶素子の圧電効果を利用して、特定の周波数を発生させる。一般的な水晶デバイスは、パッケージ内に水晶素子を収容し、これを蓋体によって気密封止した構造である(例えば特許文献1)。
特開2016−139901号公報
上述した水晶デバイスでは、パッケージにクラックが発生することがあった。
本開示の目的は、パッケージのクラック発生を抑制し得る水晶デバイスを提供することにある。
本開示の一つの態様による水晶デバイスは、平面視して見える側を上面又は底面とし、前記上面又は前記底面の裏側を下面としたとき、上面及び下面を有する基板部と、前記基板部の前記上面の外周縁に沿って位置する枠部と、前記基板部の前記上面から前記基板部の前記下面側に窪み、底面を有する窪み部と、前記基板部の前記上面から前記窪み部を除いた残りの面のうち、一対の電極パッドを有する搭載面と、前記一対の電極パッドに実装される水晶素子と、前記水晶素子を前記枠部とともに気密封止する蓋体と、を備えている。そして、前記窪み部と前記搭載面との境界を成す稜線が、前記窪み部の短辺よりも長くなっている。
本開示の一つの態様による水晶デバイスによれば、窪み部と搭載面との境界を成す稜線が窪み部の短辺よりも長くなっていることにより、稜線下の底面に加わる応力を分散できるので、パッケージのクラック発生を抑制できる。
実施形態1の水晶デバイスを示す分解斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 図4[A]は実施形態1の水晶デバイスを構成する枠部を上面側から見た平面図、図4[B]は実施形態1の水晶デバイスを構成する素子搭載層を上面側から見た平面図である。 図5[A]は実施形態1の水晶デバイスを構成する基板を上面側から見た平面図、図5[B]は実施形態1の水晶デバイスを構成する基板の下面を上面側から見た平面透視図である。 図6[A]は実施形態1の水晶デバイスを構成するパッケージ全体を上面側から見た平面図、図6[B]は実施形態1の水晶デバイスを構成するパッケージ全体を上面側から見た平面図(他の実施例1)である。 図7[A]は実施形態1の水晶デバイスを構成するパッケージ全体を上面側から見た平面図(他の実施例2)、図7[B]は実施形態1の水晶デバイスを構成するパッケージ全体を上面側から見た平面図(他の実施例3)である。 図8[A]は比較例の水晶デバイスを構成するパッケージ全体を上面側から見た平面図、図8[B]は比較例の水晶デバイスを気密封止する際の平面図、図8[C]は図8[B]におけるVIIIc−VIIIc線概略断面図である。 図9[A]は電子機器の第一例を示す正面図であり、図9[B]は電子機器の第二例を示す正面図である。 図10[A]は実施形態1の水晶デバイスを構成するパッケージ全体を上面側から見た平面図(他の実施例4)、図10[B]は実施形態1の水晶デバイスを構成するパッケージ全体を上面側から見た平面図(他の実施例5)である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)及び他の実施例について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については同一の符号を用いることにより適宜説明を省略する。図面に描かれた形状は、当業者が理解しやすいように描かれているため、実際の寸法及び比率とは必ずしも一致していない。
<全体の概要>
図面において、平面視して見える側を上面又は底面とし、上面又は底面の裏側を下面とする。図1乃至図6[A]に示すように、本実施形態1の水晶デバイス10は、上面41及び下面32を有する基板部(基板30及び素子搭載層40)と、基板部(基板30及び素子搭載層40)の上面41の外周縁に沿って位置する枠部60と、基板部(基板30及び素子搭載層40)の上面41から基板部(基板30及び素子搭載層40)の下面32側に窪み、底面(基板30の上面31)を有する窪み部47と、基板部(基板30及び素子搭載層40)の上面41から窪み部47を除いた残りの面のうち、一対の電極パッド43a,43bを有する搭載面48と、一対の電極パッド43a,43bに実装される水晶素子70と、水晶素子70を枠部60とともに気密封止する蓋体80と、を備えている。そして、窪み部47と搭載面48との境界を成す稜線50が、窪み部47の短辺よりも長くなっている。換言すると、稜線50は、平面視して窪み部47の外側及び内側の少なくとも一方へ曲がっている部分を有する。例えば、稜線50は、窪み部47の外側へ延びて凹状となる部分(凹状部51)を有する。
本実施形態1では、「基板部」が基板30及び素子搭載層40、「基板部の上面」が素子搭載層40の上面41、「基板部の下面」が基板30の下面32、窪み部47の「底面」が基板30の上面31、にそれぞれ相当する。
換言すると、水晶デバイス10は、パッケージ20を成す基板30、素子搭載層40及び枠部60と、パッケージ20に収容される水晶素子70と、パッケージ20とともに水晶素子70を封止する蓋体80と、を備えている。パッケージ20には、基板30の上面31と搭載面48と窪み部47と枠部60の内側面とによって囲まれた収容部Kが形成されている。水晶デバイス10は、例えば、電子機器等で使用する基準信号を出力する。
素子搭載層40は、窪み部47を挟んで位置する電極パッド43a,43bと枕部46a,46bとを有し、基板30と枠部60との間に挿入される。これにより、パッケージ20の底面である基板30の上面31と水晶素子70とのクリアランスを十分に確保でき、そのクリアランス内に小さな異物が挟み込まれることや、水晶素子70が上面31に接触することを回避できる。
基板30、素子搭載層40及び枠部60は、それぞれ例えばアルミナセラミックス又はガラスセラミックス等のセラミック材料からなる一層又は複数層の絶縁層である。基板30、素子搭載層40及び枠部60は、一体的に形成されてパッケージ20となる。寸法の一例を述べると、パッケージ20を平面視したときの一辺は1.0〜3.0mmであり、パッケージ20の上下方向の厚みは0.2〜1.5mmである。この場合、収容部Kの長辺の長さは0.7〜2.0mm、収容部Kの短辺の長さは0.5〜1.5mm、収容部Kの上下方向の深さは0.1〜0.5mmである。
<各構成要素>
次に、水晶デバイス10の各構成要素について、更に詳しく説明する。
図5[A][B]に示すように、基板30は、概ね矩形状であり、上面31の配線パターン33a,33b,33c,33dと、下面32の外部端子34a,34b,34c,34dとを有する。配線パターン33a〜33dと外部端子34a〜34dとは、それぞれ基板30の側面に形成された導体を介して電気的に接続される。なお、図1では、パッケージ20の側面を簡略化して示している。
詳しく言えば、図5[B]に示すように、基板30の下面32の四隅に、外部端子34a〜34dがそれぞれ位置する。それらのうちの二つの外部端子34a,34bが水晶素子70に電気的に接続され、残りの二つの外部端子34c,34dが蓋体80に電気的に接続される。外部端子34a〜34dは、電子機器等のプリント配線板などに実装するために用いられる。水晶素子70に電気的に接続される外部端子34a,34bは基板30の下面32の一方の対角に位置し、蓋体80に電気的に接続される外部端子34c,34dは基板30の下面32の他方の対角に位置する。外部端子34c,34dは、電子機器等のプリント配線板上の基準電位であるグランド電位と接続される。そのため、グランド電位となっている外部端子34c,34dに、封止用導体パターン62に接合された蓋体80が電気的に接続することになる。これにより、蓋体80による収容部K内のシールド性が向上する。
図4[B]に示すように、素子搭載層40は、中央に矩形状の貫通孔(窪み部47)を有する概ね矩形枠状であり、外形の大きさは基板30と同じである。素子搭載層40の上面41と搭載面48とは同一平面になるが、枠部60の下になる面を上面41、収容部K内で露出する面を搭載面48と呼ぶことにする。素子搭載層40の外周縁の上面41から下面42へ、ビア導体44c,44dが貫いている。搭載面48上では、窪み部47を囲んで、電極パッド43a,43b、突起部45a,45b及び枕部46a,46bが位置する。窪み部47の対向する一対の短辺のうち、一方の短辺側に電極パッド43a,43b及び突起部45a,45b、他方の短辺側に枕部46a,46bがそれぞれ位置する。突起部45a,45bは電極パッド43a,43b上に位置する。電極パッド43a上及び突起部45a上は、同じ電極膜で覆われている。同様に、電極パッド43b上及び突起部45b上も、同じ電極膜で覆われている。電極パッド43a,43bから下面42へ、ビア導体44a,44bが貫いている。稜線50は、平面から変化する部分又は窪み部47の内壁面と呼んでもよく、凹状部51を有する。電極パッド43aの中心と電極パッド43bの中心とを結ぶ線分の垂直二等分線上に、凹状部51の底が位置する。垂直二等分線は、パッケージ20の長手方向の中心線49でもある。
電極パッド43a,43bは、搭載面48に水晶素子70を実装するためのものであり、窪み部47の一辺に沿うように隣接して一対が位置する。ビア導体44a〜44dは、素子搭載層40に設けられた貫通孔の内部に導体を充填することによって形成される。図4[B]→図5[A]→図5[B]に示すように、電極パッド43aはビア導体44a及び配線パターン33aを介して外部端子34aに電気的に接続され、電極パッド43bはビア導体44b及び配線パターン33b及びを介して外部端子34bに電気的に接続される。
突起部45a,45bは、窪み部47の一辺と平行な直線上に並ぶように、電極パッド43a,43bの上にそれぞれ設けられている。水晶素子70の引き出し電極73a,73bを突起部45a,45bに接触させながら電極パッド43a,43bに実装することにより、水晶素子70の先端が搭載面48に接触することを抑えられるので、安定したヒステリシス特性が得られる。
枕部46a,46bは、搭載面48上において水晶素子70の自由端側が対向する位置に設けられており、水晶素子70の自由端側が搭載面48に接触することを防ぐ。また、枕部46a,46bは、収容部K内の搭載面48上で、窪み部47を挟んで突起部45a,45bと略平行になるように設けられている。これにより、水晶デバイス10に落下等の衝撃が加わった際に、水晶素子70の自由端側が搭載面48に接触することによる欠けなどを抑えることができる。
図4[A]に示すように、枠部60は、素子搭載層40の窪み部47よりも大きい貫通孔を中央に有する概ね矩形枠状であり、外形の大きさは基板30及び素子搭載層40と同じである。そして、枠部60は、素子搭載層40の上面41の外周縁に沿って位置し、基板30の上面31に素子搭載層40とともに収容部Kを形成する。枠部60の上面には封止用導体パターン62が位置し、封止用導体パターン62の下にはビア導体61c,61dが位置する。封止用導体パターン62は、枠部60の上面に環状に例えば10〜25μmの厚みに形成され、接合部材81を介して蓋体80と接合する際に、接合部材81の濡れ性を良好にする役割を果たす。封止用導体パターン62は、例えばタングステン又はモリブデン等からなる接続パターンの表面に、ニッケルメッキ及び金メッキを順次施すことによって得られる。ビア導体61c,61dは、枠部60に設けられた貫通孔の内部に導体を充填することによって形成される。図4[A]→図4[B]→図5[A]→図5[B]に示すように、封止用導体パターン62は、ビア導体61c,61d、ビア導体44c,44d及び配線パターン33c,33dを介して、外部端子34c,34dに電気的に接続される。
基板30、素子搭載層40及び枠部60は、例えば積層セラミックスからなる。その場合、基板30となる複数の矩形状のグリーンシートを重ね、その上に素子搭載層40となる複数の矩形枠状のグリーンシートを重ね、その上に枠部60となる複数の矩形枠状のグリーンシートを重ね、全体を焼成することによりパッケージ20が得られる。あるいは、複数のグリーンシートを重ね、その上にモールドを押し付けて基板30、素子搭載層40及び枠部60に相当する構造を一体成型し、全体を焼成することによりパッケージ20を得てもよい。
図1乃至図3に示すように、水晶素子70は、導電性接着剤90を介して電極パッド43a,43b上に接合され、安定した機械振動と圧電効果により、電子装置等の基準信号を発振する役割を果たす。また、水晶素子70は、水晶素板71、励振電極72a,72b及び引き出し電極73a,73bを有している。励振電極72a,72b及び引き出し電極73a,73bは、水晶素板71に所定のパターンで金属を被着したものである。水晶素板71の上面には励振電極72aが形成され、水晶素板71の下面には励振電極72bが形成されている。
引き出し電極73aは励振電極72aから引き出され、引き出し電極73bは励振電極72bから引き出され、それぞれ水晶素板71の一辺に向かって延出するように設けられている。つまり、引き出し電極73a,73bは、水晶素板71の長辺又は短辺に沿った形状で設けられる。引き出し電極73a,73bを電極パッド43a,43bに接続して水晶素子70の一端を固定端とし、水晶素子70の他端を基板30の上面31から離間した自由端とすることにより、片持ち支持構造にて水晶素子70が素子搭載層40上に固定される。水晶素板71の外形寸法を例示すれば、長辺は650〜920μm、短辺は550〜690μm、厚みは59〜62μmである。
水晶素子70の動作は次のとおりである。水晶素子70において、外部からの交番電圧を、引き出し電極73a,73b及び励振電極72a,72bを介して水晶素板71に印加する。これにより、水晶素板71が所定の振動モード及び周波数で励振を起こす。このように、水晶デバイス10は、水晶素子70の圧電効果を利用して、水晶素板71の両面が互いにずれるように厚みすべり振動を起こし、特定の周波数を発生させる。
水晶素子70を製造するには、まず、人工水晶から水晶素板71を所定のカットアングルで切り出し、水晶素板71の外周を薄くする。このとき、水晶素板71の外周部に比べて水晶素板71の中央部を厚くするベベル加工をしてもよい。そして、蒸着又はスパッタリングによって水晶素板71の両主面に金属膜を被着させ、フォトリソグラフィーによって所定形状の励振電極72a,72b及び引き出し電極73a,73bを形成する。
水晶素子70の素子搭載層40への接合方法について説明する。まず、電極パッド43a,43b上に、導電性接着剤90を例えばディスペンサによって塗布し、導電性接着剤90上に水晶素子70を載置する。そして導電性接着剤90を加熱することによって、導電性接着剤90が硬化収縮するので、水晶素子70が電極パッド43a,43bに接合される。つまり、引き出し電極73aは電極パッド43aと接合され、引き出し電極73bは電極パッド43bと接合される。これによって、水晶素子70が基板30の外部端子34a,34bと電気的に接続される。
導電性接着剤90は、例えば、シリコーン樹脂等のバインダーの中に、導電フィラーとして導電性粉末が含有されたものである。導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケル又はニッケル鉄のうちのいずれか、或いはこれらの組み合わせを含むものが用いられる。また、バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はビスマレイミド樹脂が用いられる。
図1乃至図3に示すように、蓋体80は、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなり、真空状態にある収容部K又は窒素ガスなどが充填された収容部Kを気密的に封止する。具体的には、所定雰囲気で、パッケージ20の枠部60上に蓋体80を載置し、枠部60の封止用導体パターン62と蓋体80の接合部材81とに所定電流を印加してシーム溶接を行うことにより、蓋体80が枠部60に接合される。これにより、また、蓋体80は、封止用導体パターン62を介して基板30の下面32の外部端子34c,34dに電気的に接続される。
接合部材81は、蓋体80の周縁に設けられ、パッケージ20の枠部60の上面に設けられた封止用導体パターン62に相対する。接合部材81は、例えば、銀ロウ又は金錫によって設けられる。銀ロウは、例えば、厚みが10〜20μm、成分比率が銀72〜85%、銅15〜28%のものが使用される。金錫は、例えば、厚みが10〜40μm、成分比率が金78〜82%、錫18〜22%のものが使用される。
<作用及び効果>
次に、水晶デバイス10の作用及び効果について説明する。
まず、図8に示す比較例の水晶デバイスについて説明する。図8では、蓋体を取り除いたパッケージ24の上面を示し、実施形態1と同じ部分の符号を省略する。図8[A]に示すように、パッケージ24では稜線501が直線状の直線部55を有する。そして、図8[B]に示すように、パッケージ24上に蓋体を載せ、回転電極を(1)(2)のように蓋体上で縦横に転がし、シーム溶接によってパッケージ24に蓋体を接合する。しかしながら、図8[C]に示すように、このシーム溶接の際に、基板30と素子搭載層40との重なりが基板30のみとなる部分(二層が一層になる部分)、すなわち稜線501の下の基板30にクラックCが入ることがあった。これは、稜線501が直線状の直線部55を有するため、溶接時の応力が直線部55の下の基板30に集中するためと考えられる。つまり、稜線501は、例えて言えば板チョコの割れ目のように、クラックCが入りやすい形状である。
これに対し、本実施形態1の水晶デバイス10は、前述したように、上面41及び下面32を有する基板部(基板30及び素子搭載層40)と、基板部(基板30及び素子搭載層40)の上面41の外周縁に沿って位置する枠部60と、基板部(基板30及び素子搭載層40)の上面41から基板部(基板30及び素子搭載層40)の下面32側に窪み、底面(基板30の上面31)を有する窪み部47と、基板部(基板30及び素子搭載層40)の上面41から窪み部47を除いた残りの面のうち、一対の電極パッド43a,43bを有する搭載面48と、一対の電極パッド43a,43bに実装される水晶素子70と、水晶素子70を枠部60とともに気密封止する蓋体80と、を備えている。そして、窪み部47と搭載面48との境界を成す稜線50が、窪み部47の短辺よりも長くなっている。換言すると、稜線50は、平面視して窪み部47の外側及び内側の少なくとも一方へ曲がっている部分を有する。例えば、稜線50は、窪み部47の外側へ延びて凹状となる部分(凹状部51)を有する。
水晶デバイス10によれば、素子搭載層40における窪み部47と搭載面48との稜線50が凹状部51を有することにより、稜線50下の基板30に加わる応力を凹状部51で分散できるので、パッケージ20のクラック発生を抑制できる。
また、平面視して、基板部(基板30及び素子搭載層40)は矩形状であり、基板部(基板30及び素子搭載層40)の長辺に平行な中心線49(図4[B])上に凹状部51の底が位置する、としてもよい。換言すると、平面視した際に、稜線50に沿って一対の電極パッド43a,43bの個々が位置し、一対の電極パッド43a,43bの個々の中心を結ぶ線分の垂直二等分線である中心線49(図4[B])上に、凹状部51の底が位置する、としてもよい。この場合は、溶接時の応力が垂直二等分線(中心線49)に対称に加わることにより、非対称な応力集中を防げるので、更にクラック発生を抑制できる。
このとき、一対の電極パッド43a,43bの個々の間に、凹状部51が位置する、としてもよい。この場合は、上記効果に加え次の効果を奏する。第一に、凹状部51の存在が電極パッド43a,43bの面積に影響しないことから、電極パッド43a,43bの面積を確保でき、落下衝撃耐性や電気的特性を維持できる。第二に、余分な導電性接着剤90が凹状部51に流れ込むので、導電性接着剤90の流出による電極パッド43a,43b間の短絡を抑制できる。
素子搭載層40の厚みが、基板30の厚みの50%以上かつ100%以下である、としてもよい。素子搭載層40が薄い(50%より小さい)とシーム溶接時の歪が素子搭載層40で吸収されにくくなり、素子搭載層40が厚い(100%を超える)と相対的に基板30が薄くなり、どちらの場合も基板30にクラックが発生しやすくなる。なお、素子搭載層40の厚みは、搭載面48から窪み部47の底面(上面31)までの厚みに相当する。基板30の厚みは、窪み部47の底面(上面31)から基板部(基板30及び素子搭載層40)の下面31までの厚みに相当する。
以上のとおり、本実施形態1ではシーム溶接時の応力集中について説明したが、本開示によれば他の要因による同様の応力集中についても同様の効果が期待できる。
<他の実施例>
次に、本実施形態1の他の実施例について説明する。
図6[B]に示す他の実施例1のパッケージ21における稜線50は、窪み部47の外側へ延びて凹状となる部分(凹状部52)を有する。凹状部52は、電極パッド43a,43b側へ入り込むように膨らんでいる。図7[A]に示す他の実施例2のパッケージ22における稜線50は、窪み部47の内側へ延びて凸状となる部分(凸状部53)を有する。凸状部53は、電極パッド43a,43bの中間から窪み部47の中心方向へ延びている。図7[B]に示す他の実施例3のパッケージ23における稜線50は、窪み部47の内側へ延びて凸状となる部分(凸状部54)を有する。凸状部54は、電極パッド43a,43bの全体から窪み部47の中心方向へ延びている。
本実施形態1のいずれの実施例も、前述した本実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。なお、本実施形態1における「稜線」は、凹状部又は凸状部の少なくとも一方を有すればよいので、凹状部及び凸状部の両方すなわち波状部を有するものとしてもよい。換言すると、本実施形態1における「稜線」は、窪み部の短辺よりも長くなっていればよいので、換言すると平面視して窪み部の外側及び内側の少なくとも一方へ直線的又は曲線的に曲がっている部分を有すればよいので、例えば窪み部の内側へ直線的に曲がっている部分、すなわち基板部の短辺に対して斜め(非平行)となる斜め直線部を有するとしてもよい。これらを図示すれば、図10[A]に示すパッケージ25における稜線50は波状部56を有し、図10[B]に示すパッケージ26における稜線50は斜め直線部57を有する。
<電子機器>
図9[A]及び図9[B]に示すように、電子機器101,102はそれぞれ実施形態1の水晶デバイス10を備えている。図9[A]に例示した電子機器101はスマートフォンであり、図9[B]に例示した電子機器102はパーソナルコンピュータである。
水晶デバイス10は、はんだ付け、Auバンプ又は導電性接着剤などによってプリント基板に外部端子34a〜34dの底面が固定されることによって、電子機器101,102を構成するプリント基板の表面に実装される。そして、水晶デバイス10は、スマートフォン又はパーソナルコンピュータの他、例えば、時計、ゲーム機、通信機、又はカーナビゲーションシステム等の車載機器などの種々の電子機器で発振源として用いられる。
電子機器101,102によれば、水晶デバイス10を備えたことにより、高信頼性の動作を実現できる。
<その他>
以上、上記実施形態及び各実施例を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記実施形態及び各実施例の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
10 水晶デバイス
20,21,22,23,24,25,26 パッケージ
30 基板(基板部の一部)
31 上面(窪み部の底面)
32 下面(基板部の下面)
33a,33b,33c,33d 配線パターン
34a,34b,34c,34d 外部端子
40 素子搭載層(基板部の一部)
41 上面(基板部の上面)
42 下面
43a,43b 電極パッド
44a,44b,44c,44d ビア導体
45a,45b 突起部
46a,46b 枕部
47 窪み部
48 搭載面
49 中心線
50,501 稜線
51,52 凹状部
53,54 凸状部
55 直線部
56 波状部
57 斜め直線部
60 枠部
61c,61d ビア導体
62 封止用導体パターン
70 水晶素子
71 水晶素板
72a,72b 励振電極
73a,73b 引き出し電極
80 蓋体
81 接合部材
90 導電性接着剤
101,102 電子機器
K 収容部
C クラック

Claims (6)

  1. 平面視して見える側を上面又は底面とし、前記上面又は前記底面の裏側を下面としたとき、
    上面及び下面を有する基板部と、
    前記基板部の前記上面の外周縁に沿って位置する枠部と、
    前記基板部の前記上面から前記基板部の前記下面側に窪み、底面を有する窪み部と、
    前記基板部の前記上面から前記窪み部を除いた残りの面のうち、一対の電極パッドを有する搭載面と、
    前記一対の電極パッドに実装される水晶素子と、
    前記水晶素子を前記枠部とともに気密封止する蓋体と、を備え、
    前記窪み部と前記搭載面との境界を成す稜線が前記窪み部の短辺よりも長くなっている、
    水晶デバイス。
  2. 請求項1記載の水晶デバイスにおいて、
    前記稜線は、平面視して前記窪み部の外側へ延びて凹状となる部分又は前記窪み部の内側へ窪んで凸状となる部分を有する、
    水晶デバイス。
  3. 請求項2記載の水晶デバイスにおいて、
    平面視して、前記基板部は矩形状であり、前記基板部の長辺に平行な中心線上に、前記凹状となる部分の底又は前記凸状となる部分の頂点が位置する、
    水晶デバイス。
  4. 請求項3記載の水晶デバイスにおいて、
    前記一対の電極パッドの個々の間に、前記凹状となる部分が位置する、
    水晶デバイス。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の水晶デバイスにおいて、
    前記搭載面から前記窪み部の前記底面までの厚みが、前記窪み部の前記底面から前記基板部の前記下面までの厚みの50%以上かつ100%以下である、
    水晶デバイス。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の水晶デバイスを有する電子機器。
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