JP2015211361A - 圧電デバイス - Google Patents

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朋仁 阿部
Tomohito Abe
朋仁 阿部
健一 長谷川
Kenichi Hasegawa
健一 長谷川
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Abstract

【課題】キャビティを形成する容器本体の開口部の端面の幅が狭くても、気密封止に十分な幅の金属リングを使用可能とする。
【解決手段】容器本体1の開口部11の端面には当該端面では小面積の開口を有する上側キャスタレーション9aを設け、容器本体1の背面に前記上側キャスタレーション9aの開口面積より大きな面積の下側キャスタレーション9bを連通させて設けた。この上側キャスタレーション9aと下側キャスタレーション9bからなるキャスタレーション9の前記下側キャスタレーション9bの内面にのみ水晶振動子の検査端子となる側面電極10を形成した
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電デバイスに係り、特に容器本体の側面にキャスタレーションを形成して、このキャスタレーションに振動子の検査端子などを設けた圧電デバイスに関する。
グリーンシートなどで成形した絶縁容器に水晶振動子などの圧電振動子と発振回路を集積したICチップなどの電子部品を収容した圧電デバイスは、当該絶縁容器(以下、単に容器あるいは容器本体と称する)に設けたキャビティ(凹部)内に上記圧電振動子と電子部品を収容した後、キャビティを覆って金属カバーを固着して封止している。この種の圧電デバイスでは、収容した振動子の振動周波数が所定値にあるか否かを容器外部から検査するための端子(検査端子)を当該容器の外面に設けておくことが行われる。
このような圧電デバイスとしては、その振動子に水晶振動子を用いたものが多い。この他にセラミック系材料を用いた振動子やシリコン半導体を加工したMEMS振動子などがあるが、ここでは、水晶振動子を用いた水晶振動デバイス、あるいは水晶発振デバイス(一般的に水晶発振器と呼ばれる)を例として説明する。
図10は、従来の水晶発振デバイスの外観例を示す斜視図、図11は、図10に示した水晶発振デバイスの要部構造例を説明する平面図である。この水晶発振デバイスは、グリーンシートを用いて凹部(キャビティ)11を形成した容器本体1を有し、このキャビティ11に図示しない水晶振動子と電子部品を収容する。水晶振動子と電子部品の収容後、キャビティ11はその開口を覆って金属カバー3が固着されて気密封止される。金属カバー3はキャビティ11の開口端面との間に金属リング2を介在させ、ロールを用いた溶接法、ロウ付法、あるいはレーザ溶接法などで固着される。この構成例では、容器本体1は、底壁1a,下枠壁1b,上枠壁1cの3層の積層体からなる多層構造となっている。
この例の容器本体1は、その平面視が長方形であり、底壁1aの周囲に下枠壁1bと上枠壁1cがこの順で積層され、底壁1aの主面を底面とし、下枠壁1bと上枠壁1cで囲まれた内部にキャビティ11が形成されている。キャビティ11の開口端面にはタングステンあるいはモリブデン等の高融点金属のメタライズ膜が設けられている。
すなわち、キャビティ11の内部には水晶振動子と、水晶振動子と共に発振回路を集積したICチップなどの電子部品が収容される。ICチップには発振回路の他に、デバイスの種類によっては温度補償回路などの付帯回路などが集積される。水晶振動子やICチップなどの電子部品を収容したキャビティ11は金属カバー3で封止される。金属カバー3は金属リング2を介してキャビティ11の開口端面に設けたメタライズ膜に固着される。この容器本体1の2つの辺(図の例では長辺対)側の底壁1a,下枠壁1b,上枠壁1cの側壁を上下に貫通する如く切り欠いたキャスタレーション9が形成され、このキャスタレーション9の内壁に検査端子としての側面電極10が設けられている。
容器本体1の長辺あるいは短辺にキャスタレーションを設けたものでは、金属カバーによるキャビティの気密封止の信頼性は金属リングの幅が広いほど高い。金属カバーを溶着するための金属リングの幅は、キャスタレーションの側壁への切り込みの大きさで制限される。この種の圧電デバイスに関連する従来技術を開示したものとしては、特許文献1、特許文献2などを挙げることができる。
特許文献1は、容器本体の隅部(コーナー)のキャスタレーションに設けた検査端子を外側に突出させることで、検査装置のプローブピンの接触を容易にした水晶発振器を開示する。また、特許文献2は、キャビティの開口端面のキャスタレーション形成部にメタライズ膜などの金属膜を有しない金属膜非形成部を設けて、金属カバーを固着する際にロウ材から発生するガスがキャビティ内に閉じ込められるのを防止した水晶デバイスを開示する。
特開2009−284125号公報 特開2008−166519号公報
キャビティの開口端面に金属リングを介して金属カバーを固着するものでは、キャビティを、高い信頼性を以って気密封止するためには、キャビティを周回する開口端面の幅を十分に確保する必要がある。金属リングの幅が狭いと固着部の内外を通して連通する微細孔が発生し易くなり、気密が保たれなくなって、環境変化の影響が収容された水晶振動子の動作にダメージを及ぼすことになる。キャビティの大きさは、内部に収容する水晶振動子やICチップのサイズに依存する。しかしながら、近年のデバイスの小型化の進展に応じた水晶振動子のサイズにも小型化が要求されるが、動作特性等によりキャビティの狭小化には自ずと限度がある。したがって、小型化の要請には、容器本体を小型化で対応する必要がある。
図11において、容器本体のサイズはますます小さくなっており、長辺、短辺は共に数ミリから2〜3mmのオーダーにもなっている。金属カバーを溶着するための設ける金属リングは均一な幅で形成されている。キャビティ11を形成する開口端面は、その長辺にキャスタレーション9が形成されていると、金属リング2を設置する開口端面の幅は制限されて狭くなってしまう。キャスタレーション9に設けられる側面電極10に水晶振動子の検査端子としての機能を持たせる場合は、通常は接地に接続される金属カバーと電気的に接続する金属リングを検査端子である側面電極10とは絶縁しておかなければならない。そのため、キャスタレーション9に設ける側面電極10の内側端縁と金属リング2の外縁との間に十分な絶縁を保障するための図中の距離dだけ隔離させる必要がある。しかしながら、キャビティ11の端面の幅は、0.2mm以下となるものもあり、上記の距離dを確保してキャビティ内部を十分な密封封止できる幅の金属リングを実現することは極めて難しいのが現状である。
本発明の目的は、キャビティを形成する容器本体の開口部の端面の幅が狭くても、気密封止に十分な幅の金属リングを使用可能とした圧電デバイスを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、容器本体の開口部の端面には当該端面では小面積の開口を有する上側キャスタレーションを設け、容器本体の背面に前記上側キャスタレーションの開口面積より大きな面積の下側キャスタレーションを連通させて設けた。この上側キャスタレーションと下側キャスタレーションからなるキャスタレーションの前記下側キャスタレーションの内面にのみ水晶振動子の検査端子となる側面電極を形成した。
本発明の特徴的構成例を列挙すれば、次のようになる。なお、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の技術思想を逸脱することなく、種々の変形が可能である。
(1)絶縁シートの積層体で構成され、圧電振動子/または圧電振動子と共に発振回路を構成する回路を構成する電子部品を収容するキャビティを有する平面視が長方形の容器本体と、前記キャビティを気密封止する金属カバーと、前記キャビティの開口端面と前記金属カバーの間に介在し、前記金属カバーを前記開口端面に固着する金属リングとを具備する圧電デバイスであって、
前記積層体は、底壁と、前記底壁の周縁に積層した中間枠壁と、前記中間枠壁の上に積層した上枠壁からなり、
前記容器本体の開口端面に、前記容器本体の外側に開放して前記上枠壁から前記底壁まで貫通するキャスタレーションを有し、
前記キャスタレーションは、前記上枠壁を貫通する上側キャスタレーションと、前記上側キャスタレーションの開口を含んで当該上側キャスタレーションの開口より大きく、前記中間枠壁と前記底壁を貫通する下側キャスタレーションとで形成され、
前記下側キャスタレーションの内壁に前記水晶振動子の検査端子となる側面電極が形成されていることを特徴とする。
(2)上記(1)における前記キャスタレーションは、前記容器本体の開口端面4隅のそれぞれに形成されていることを特徴とする。
(3)上記(2)における前記上側キャスタレーションの断面が円形の一部で、下側キャスタレーションが楕円形の一部であることを特徴とする。
(4)上記(2)における前記上側キャスタレーションの断面が円形の一部で、下側キャスタレーションの断面も円形の一部であることを特徴とする。
(5)上記3又は4における前記上側キャスタレーションの開口中心に対して前記下側キャスタレーションの開口中心が前記容器本体の対向する二対の平行する辺の一方の一対の辺の隣接する隅方向に接近する如くオフセットして形成されたことを特徴とする。
(6)上記1における前記キャスタレーションは、前記容器本体の開口端面の対向する一対の辺に形成されていることを特徴とする。
(7)上記6における前記上側キャスタレーションの断面が矩形の一部で、下側キャスタレーションも矩形の一部であることを特徴とする。
本発明によれば、水晶振動子などの圧電振動子の振動周波数などの動作特性を検査する検査端子を容器本体の側壁に、かつプローブピンを容易に接触させるのに十分な大きさで形成できる。したがって、圧電デバイスの検査作業が容易かつ正確に実行できる。また、本発明の圧電デバイスによれば、キャビティを形成した容器本体の開口部の端面の幅(開口端縁の上面幅)の狭小化を回避できるため、金属カバーによる気密封止に十分な幅の金属リングを使用できる。これにより、信頼性の高い圧電デバイスを得ることができる。
本発明を水晶発振デバイスに適用した実施例1の容器構造を説明する展開斜視図である。 図1に示した容器構造を矢印Aから見た(a)側面の説明図、矢印Bから見た(b)側面の説明図、実装端子を設けた(c)背面の説明図である。 図1の矢印A方向から容器の内部を透視して示す断面図である。 本発明の実施例1におけるコーナーのキャスタレーションに形成された水晶振動子の検査端子としての側面電極の詳細を説明する要部斜視図である。 本発明の実施例1における2段キャスタレーションを形成する上枠壁の母材シートの平面図である。 本発明の実施例1における2段キャスタレーションを形成する下枠壁と底壁を積層した母材シートの平面図である。 本発明を水晶発振デバイスに適用した実施例2におけるコーナーのキャスタレーションに形成された水晶振動子の検査端子としての側面電極の詳細を説明する要部斜視図である。 本発明を水晶発振デバイスに適用した実施例3の容器構造を説明する展開斜視図である。 図8の矢印A方向から見た(a)長辺側の側面の説明図、矢印B方向から見た(b)短辺側の側面の説明図、実装端子を設けた(c)背面の説明図である。 従来の圧電デバイスの一例としての水晶発振デバイスの外観例を示す斜視図である。 図10に示した水晶発振デバイスの要部構造例を説明する平面図である。
本発明の圧電デバイスの実施形態を、本発明を水晶発振デバイスに適用した実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。以下では、水晶振動子とICチップなどの電子部品を同一のキャビティ(容器本体の凹部)に収容した、所謂一部屋型の水晶発振デバイス(水晶発振器)を例として説明するが、水晶振動子とICチップ等の電子部品を容器本体の上下に別々に設けたキャビティのそれぞれに収容した所謂、二部屋型(断面がH字型、H型とも称する)の水晶発振デバイス、あるいは水晶等の圧電振動子デバイスにも適用できるものである。
図1は、本発明を水晶発振デバイスに適用した実施例1の容器構造を説明する展開斜視図である。また、図2は、図1に示した容器構造を矢印Aから見た(a)側面の説明図、矢印Bから見た(b)側面の説明図、実装端子を設けた(c)背面の説明図である。図1と図2において、水晶発振デバイスの容器は、容器本体1と金属カバー3、および容器本体1のキャビティ11を覆う金属カバー3を当該容器本体のキャビティ開口端面に溶着等で固定するための金属リング2とで構成される。金属カバー3と金属リング2は、コバールを好適とする金属板にニッケルメッキ、金メッキ等を施したものが用いられる。
容器本体1は平面視が矩形(以降に説明する本発明の実施例では長方形)で、グリーンシートの積層体(底壁、上枠壁、中間枠壁の3層とし、中間枠壁を下枠壁と表記)からなる。平面視が長方形の底壁1aと、この底壁1aの周面に下枠壁1bと上枠壁1cをこの順で積層して多層構造とされている。水晶振動子やICチップなどの電子部品は図示を省略してある。底壁1a、下枠壁1b、上枠壁1cの各シートの厚みは、デバイスの機械的強度、キャビティの大きさ、当該シートの構造体としての特性などの要素で決定される。
本実施例では、容器本体1の底壁と上下枠壁の積層体からなる容器本体の側面の中央部分にはキャスタレーションは形成されていない。側面電極を形成するためのキャスタレーションは上記積層体の4つの隅部(コーナー)に設けられたコーナーキャスタレーションの何れかに割り当てられる。この容器本体のコーナーには、元々、母材シートから個々の容器本体に分割する際の基準マークとしてのキャスタレーションが形成されている。このコーナーに形成されるキャスタレーションの何れか一対に水晶振動子の検査端子(プローブピン)接触用の側面電極を設けた。
コーナーに形成したキャスタレーション9は、最上層の枠壁(ここでは、上枠壁1c)に設けた上側キャスタレーション9aと底壁1aとその上の枠壁(ここでは、下枠1b)に設けた下側キャスタレーション9bとは、上側キャスタレーション9aよりも下側キャスタレーション9bのサイズが大きな2段キャスタレーションである。下側キャスタレーション9bの断面積(底壁1aと並行な面での断面積、以下同)は、上枠壁1cの上側キャスタレーション9cの断面積より大きくしてある。この大きさの差は、側面電極10をメッキで形成する際の溶融メッキの流動が抑制されて上側キャスタレーション9cに達しない程度する。
側面電極10をメッキで形成する際、2段キャスタレーション9を形成した母材シートを、その底壁側を溶融メッキ浴に接触させて、キャスタレーション9の内壁を這い上がらせることで当該キャスタレーションの内壁にメッキ液を付着させる。このとき、溶融メッキ液が上側キャスタレーション9aと下側キャスタレーション9bの段差で流動が規制され、上側キャスタレーション9aには達しない。
これにより、このメッキ膜で形成された側面電極10は、上側のキャスタレーション開口端面に設ける金属リングと電気的に隔離され、十分な絶縁が得られる。したがって、この側面電極10を水晶振動子の検査電極とすることができ、金属リングはキャスタレーションの開口端面の大部分に対応する幅で設置することができる。その結果、金属カバーによる気密封止は十分な性能を保障できることになる。水晶振動子と水晶振動子検査端子とは、シート間に設けた導体等の図示しない配線パターンを通して接続される。
図1において、容器本体の底壁1aの背面(キャビティ11と反対側)には、適用する電子機器のプリント基板に表面実装(SMD実装)する実装端子4a,4b,4c,4d(4a,4bは図示せず)が設けられている。
図3は、図1の矢印A方向から容器の内部を透視して示す断面図である。容器本体1を構成する下枠壁1bは、キャビティ11の内部の一端(一方の短辺側)が当該キャビティ11の内側に延出されて段差を形成している。この段差の上面に一対の水晶保持端子6が設けられており、この水晶保持端子6に水晶振動子5の一端を導電性接着剤7で固定して収容している。水晶振動子5の下側でキャビティ11の底壁1aの主面には、水晶振動子5と共に発振回路を構成する回路を集積したICチップ8が搭載されている。
水晶振動子5には、その両面に励振電極が形成されており、これらの励振電極は水晶保持端子6を通して実装端子の何れかと電気的に接続している。また、この例では、コーナー部の一対のキャスタレーションに形成された水晶振動子の検査端子を構成する側面電極に接続している。
図4は、本発明の実施例1におけるコーナーのキャスタレーションに形成された水晶振動子の検査端子としての側面電極の詳細を説明する要部斜視図である。この2段キャスタレーション9を形成する上側キャスタレーション9aは、上側キャスタレーション9aの開口中心であるコーナーを通る垂直線Z1―Z1’から長辺側に距離D1、短辺側に距離D2、かつD1=D2で下枠壁1cに略円形に貫通する如く形成されている。そして、上側キャスタレーション9aの内側端縁とキャビティの端縁とは距離D5だけ離されている。
また、下側キャスタレーション9bは底壁1aと下枠壁1bを略円形に貫通する如く切り欠いて形成されている。コーナーを通る開口の中心線である垂直線Z1―Z1’から長辺側に距離D3、短辺側に距離D4、かつD3<D4で形成されている。すなわち、下側キャスタレーション9bは短辺側に広い面積で形成されるように配置される。下側キャスタレーション9bの開口中心を通る中心線Z2−Z2’は、上側キャスタレーション9aの開口中心であるコーナーを通る垂直線Z1―Z1’から短辺側に距離D6だけオフセットしている。本実施例では、検査端子となる側面電極は下側キャスタレーション9bの底壁1aと下枠壁1bの部分にのみ設けられている。
このようなキャスタレーションを設けたことで、側面電極を溶融メッキ液の流動で形成する際に、流動してキャスタレーションの内部壁を伝って上昇した溶融メッキ液が上枠壁1cへの到達が規制される。このように検査端子を配置することで、デバイスの側面からの検査用のプローブピンの接触作業を容易にしている。なお、上側キャスタレーション9aの開口中心、下側キャスタレーション9bの開口中心は、必ずしも容器本体の隅(コーナー)に一致させる必要はない。
図5は、本発明の実施例1における2段キャスタレーションを形成する上枠壁の母材シートの平面図である。この母材シートは、多数の水晶デバイスの容器本体を構成する上枠壁となるもので、図5は個々のデバイスに分離する前のキャビティ11を設けた平面構成を示す。上枠壁1cを多数配列して形成したものについて、各デバイスの隣接コーナー部分に上側キャスタレーション9aとなる円形孔9Aをパンチプレスで穿設する。
図6は、本発明の実施例1における2段キャスタレーションを形成する下枠壁と底壁の母材シートの積層シートの平面図である。下枠壁の母材シート1Bには、キャビティ11の内部に延出した段差の上に水晶保持端子6が形成されている。この下枠壁の母材シート1Bと底壁の母材シート1Aの積層体に対し、各デバイスの隣接コーナー部分に下側キャスタレーション9bとなる楕円形孔9Bをパンチプレスで穿設する。この楕円形孔9Bの外形寸法は、その長軸方向のサイズが上枠壁シートに穿設した円形孔の直径よりも大きく、短軸方向サイズも上枠壁シートに穿設した円形孔の径以上とされている。
図5に示した上枠壁の母材シートと図6に示した下枠壁と底壁を積層した母材シートを、上側キャスタレーション9aの中心と下側キャスタレーション9bの中止を位置合わせして貼り合わせる。これを焼成して固化し、剛性の大なるセラミック積層シートとする。
2段のキャスタレーションを形成した積層シートの底壁側に非メッキ化処理を施し、溶融半田槽に接触させて、キャスタレーションの内部をメッキ処理する。その後、水晶振動子とICチップを収容し、金属リングを介して金属カバーを溶着等で固定し、個々のデバイスに分離して水晶発振デバイスを得る。
上記の2段キャスタレーションを持った容器本体の製作プロセスは一例に過ぎない。この他に適宜に基地のプロセスを用いて製作できる。なお、この側面電極を下枠壁1bにのみ設けてもよい。
本実施例により、水晶振動子やICチップを収容するキャビティ内を気密封止するための金属リングとこの金属リングを配置するキャビティの開口端面の幅を十分に確保できる。また、水晶振動子の検査端子を側壁に設けることで、検査プローブでの検査作業を容易にして正確な検査を実現でき、特に本実施例では、デバイスの短辺側からのプローブピンの接触作業が容易になる。
図7は、本発明の実施例2におけるコーナーのキャスタレーションに形成された水晶振動子の検査端子としての側面電極の詳細を説明する要部斜視図である。この2段キャスタレーション9を形成する上側キャスタレーション9aは、コーナーを通る垂直線Z1―Z1’から長辺側に距離D1、短辺側に距離D2、かつD1=D2で下枠壁1cに略円形に貫通する如く形成されている。そして、上側キャスタレーション9aの内側端縁とキャビティの端縁とは距離D5とされている。
下側キャスタレーション9bは底壁1aと下枠壁1bを略円形に貫通する如く切り欠いて形成されている。コーナーを通る垂直線Z1―Z1’から長辺側に距離D3、短辺側に距離D4、かつD3=D4で形成されている点で実施例1と異なる。下側キャスタレーション9bの半径を通る中心線Z2−Z2’は、コーナーを通る垂直線Z1―Z1’と一致する。本実施例では、検査端子となる側面電極10aは下側キャスタレーション9bの底壁1aと下枠壁1bの部分に設けられている。なお、この側面電極を下枠壁1bにのみ設けてもよい。
このようなキャスタレーションを設けたことで、側面電極を溶融メッキ液の流動で形成する際に、流動してキャスタレーションの内部壁を伝って上昇した溶融メッキ液が下枠壁1cには到達することが阻止できる。このように検査端子を配置することで、デバイスの側面からの検査プローブの接触作業を容易にしている。
本実施例によっても、水晶振動子やICチップを収容するキャビティ内を気密封止するための金属リングとこの金属リングを配置するキャビティの開口端面の幅を十分に確保できる。また、水晶振動子の検査端子を側壁に設けることで、検査プローブでの検査作業を容易にして正確な検査を実現でき、デバイス側壁側からのプローブ接触作業が容易になる。
図8は、本発明に係る水晶発振デバイスの実施例3の容器構造を説明する展開斜視図である。また、図9は、図8を矢印Aから見た(a)長辺側の側面図、矢印Bから見た(b)短辺側の側面図、実装端子を設けた(c)背面図である。図8と図9において、水晶発振デバイスの容器は、容器本体1と金属カバー3、および容器本体1のキャビティ11を覆って金属カバー3を当該容器本体のキャビティ開口端面に溶着するための金属リング2とで構成される。金属カバー3と金属リング2は、コバールを好適とする金属板にニッケルメッキ、金メッキを施したものが用いられる。容器本体1は、上記実施例1,2と同様のグリーンシートの積層体からなり、平面視が長方形の底壁1aと、この底壁1aの周面に下枠壁1bと上枠壁1cをこの順で積層して構成されている。水晶振動子やICチップなどの電子部品は図示を省略してある。底壁1a、下枠壁1b、上枠壁1cのシート厚みは、デバイスの機械的強度、キャビティの大きさなどの要素で決定される。
本実施例では、底壁と上下枠壁の積層体からなる容器本体1の長辺側の側面の中央部分にキャスタレーション9が形成されている。上記積層体の隅部(コーナー)には、母材シートから個々のデバイスに分割する基準マークとしてのキャスタレーションが設けられている。本実施例では、このコーナーのキャスタレーションには、電極などは設けられていないが、必要に応じて電極を形成することができる。
長辺の枠壁に形成したキャスタレーション9は、最上層の枠壁(ここでは、上枠壁1c)に設けた上側キャスタレーション9aと底壁1aとその上の枠壁(ここでは、下枠壁1b)に設けた下側キャスタレーション9bとで大きさを異ならせた2段キャスタレーションである。上枠壁1cに設けた上側キャスタレーション9aはコ字形の切り込みであり、底壁1aと下枠壁1bに設けた下側キャスタレーション9bもコ字形の切り込みである。上枠壁1cに設けた上側キャスタレーション9aの断面積は、下側キャスタレーション9bの断面積より小さくしてある。この大きさの差は、上記各実施例と同様に、水晶振動子の検査端子となる側面電極10をメッキで形成する際の溶融メッキの流動が抑制される程度とする。
側面電極10をメッキで形成する際、2段キャスタレーション9を形成した母材シートを、その底壁側を溶融メッキ浴に接触させて、キャスタレーション9の内壁を這い上がらせることで当該キャスタレーションの内壁にメッキ液を付着させる。このとき、溶融メッキ液が上側キャスタレーション9aと下側キャスタレーション9bの段差で規制され、上側キャスタレーション9aには達しない。なお、この側面電極を下枠壁1bにのみ設けてもよい。
これにより、このメッキ膜で形成された側面電極10は、上側のキャスタレーション開口端面に設ける金属リングと電気的に隔離され、十分な絶縁が得られる。上側キャスタレーション9aは小サイズでよいので、この上側キャスタレーション9aの内側端縁とキャビティ11の周縁との距離D7を、前記図10,11で説明した従来技術に比べて大きくとることができる。したがって、金属リングはキャスタレーションの開口端面の大部分に対応する幅で設置することができる。その結果、金属カバーによる気密封止は十分な性能を保障できることになる。この側面電極10を水晶振動子の検査電極とすることで水晶振動子の検査プローブでの作業が容易で、正確な検査が可能となる。
なお、容器本体1の底壁1aの背面(キャビティとは反対側)には、適用する電子機器のプリント基板にSMD実装する実装端子4a,4b,4c,4dが設けられている。
本実施例によっても、水晶振動子やICチップを収容するキャビティ内を気密封止するための金属リングとこの金属リングを配置するキャビティの開口端面の幅を十分に確保できる。また、水晶振動子の検査端子を側壁に設けることで、検査プローブでの検査作業を容易にして正確な検査を実現でき、デバイス側壁側からのプローブ接触作業が容易になる。
上記した各実施例では、上側キャスタレーションの断面形状を円形、下側キャスタレーションの形状を楕円形としたもの、両者矩形としたものとを説明した。しかしながら、本発明は、上側キャスタレーションの断面形状と下側キャスタレーションの形状を異ならせることを排除しない。例えば、上側キャスタレーションの断面形状を円形、下側キャスタレーションの断面形状を矩形としてもよい。その他、下側キャスタレーションを這い上がったメッキ液が上側キャスタレーションの内壁に達するのを抑制する形状であればよい。
1・・・容器本体、1a・・・底壁、1b・・・下枠壁、1c・・・上枠壁、2・・・金属リング、4・・・実装端子、5・・・水晶振動子、6・・・水晶保持端子、7・・・導電性接着剤、8・・・ICチップ、9・・・キャスタレーション、10・・・側面電極、11・・・キャビティ。

Claims (7)

  1. 絶縁シートの積層体で構成され、圧電振動子/または圧電振動子と共に発振回路を構成する回路を構成する電子部品を収容するキャビティを有する平面視が長方形の容器本体と、前記キャビティを気密封止する金属カバーと、前記キャビティの開口端面と前記金属カバーの間に介在し、前記金属カバーを前記開口端面に固着する金属リングとを具備する圧電デバイスであって、
    前記積層体は、底壁と、前記底壁の周縁に積層した中間枠壁と、前記中間枠壁の上に積層した上枠壁からなり、
    前記容器本体の開口端面に、前記容器本体の外側に開放して前記上枠壁から前記底壁まで貫通するキャスタレーションを有し、
    前記キャスタレーションは、前記上枠壁を貫通する上側キャスタレーションと、前記上側キャスタレーションの開口を含んで当該上側キャスタレーションの開口より大きく、前記中間枠壁と前記底壁を貫通する下側キャスタレーションとで形成され、
    前記下側キャスタレーションの内壁に前記水晶振動子の検査端子となる側面電極が形成されていることを特徴とする圧電デバイス。
  2. 請求項1において、
    前記キャスタレーションは、前記容器本体の開口端面4隅のそれぞれに形成されていることを特徴とする圧電デバイス。
  3. 請求項2において、
    前記上側キャスタレーションの断面が円形の一部で、下側キャスタレーションが楕円形の一部であることを特徴とする圧電デバイス。
  4. 請求項2において、
    前記上側キャスタレーションの断面が円形の一部で、下側キャスタレーションの断面も円形の一部であることを特徴とする圧電デバイス。
  5. 請求項3又は4において、
    前記上側キャスタレーションの開口中心に対して前記下側キャスタレーションの開口中心が前記容器本体の対向する二対の平行する辺の一方の一対の辺の隣接する隅方向に接近する如くオフセットして形成されたことを特徴とする圧電デバイス。
  6. 請求項1において、
    前記キャスタレーションは、前記容器本体の開口端面の対向する一対の辺に形成されていることを特徴とする圧電デバイス。
  7. 請求項6において、
    前記上側キャスタレーションの断面が矩形の一部で、下側キャスタレーションも矩形の一部であることを特徴とする圧電デバイス。
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