JP2017212622A - 水晶デバイス及びその製造方法 - Google Patents

水晶デバイス及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017212622A
JP2017212622A JP2016104942A JP2016104942A JP2017212622A JP 2017212622 A JP2017212622 A JP 2017212622A JP 2016104942 A JP2016104942 A JP 2016104942A JP 2016104942 A JP2016104942 A JP 2016104942A JP 2017212622 A JP2017212622 A JP 2017212622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
mounting frame
pad
bonding
crystal device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016104942A
Other languages
English (en)
Inventor
元晴 安藤
Motoharu Ando
元晴 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2016104942A priority Critical patent/JP2017212622A/ja
Publication of JP2017212622A publication Critical patent/JP2017212622A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)

Abstract

【課題】基板が実装枠体から剥がれてしまうことを低減することが可能な水晶デバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】水晶デバイスは、基板110aと、枠体110bと、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッド161を有し、基板110aの下面に設けられた接合端子112と接合パッド161とが接合されることで、基板110aの下面に設けられた実装枠体160と、基板110aの上面の電極パッド111に実装された水晶素子120と、基板110aの下面の接続パッド115に実装された集積回路素子150と、枠体110bの上面に接合された蓋体130と、を備え、実装枠体160には、実装枠体160の下面に設けられた外部端子162と接合パッド161とを電気的に接続するための導体部163と、導体部163と接合パッド161との間に設けられた凹部164と、凹部164の外周縁に沿って設けられた凸部165と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器等に用いられる水晶デバイス及びその製造方法に関するものである。
水晶デバイスは、水晶素子の圧電効果を利用して、特定の周波数を発生させるものである。例えば、基板と、第一凹部を設けるために基板の上面に設けられた枠体と、第二凹部を設けるために基板の下面に実装された実装枠体と、基板の上面に設けられた電極パッドに実装された水晶素子と、基板の下面に実装された集積回路素子と、を備えた水晶デバイスが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
水晶デバイスの製造方法は、導電性接着剤によって、パッケージを構成する基板の上面に圧電素子を実装する圧電素子実装工程と、圧電素子を気密封止するように、蓋体とパッケージとを接合部材を介して接合するための蓋体接合工程と、基板の下面に集積回路素子を実装する集積回路素子実装工程と、基板の下面に実装枠体を実装する実装枠体接合工程と、を含むものが知られている(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2000−49560号公報 特開2015−91103号公報
従来の水晶デバイスは、小型化が顕著であるが、基板及び実装枠体も小型化になっている。小型化された水晶デバイスでは、基板と実装枠体を接合している導電性接合材の量も少なくなるため、少しでも実装枠体の角部に設けられた導体内に導電性接合材が付着されると、導電性接合材の厚みが薄くなり、熱疲労によってクラックが発生してしまう虞があった。
従来の水晶デバイスの製造方法は、基板の下面に半田などの導電性接合材を介して実装枠体を実装する際に、実装枠体の角部に設けられた導体内に導電性接合材が流れ込み、基板と実装枠体とを接合するための導電性接合材の厚みが薄くなるため、基板が実装枠体から剥がれてしまう虞があった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、基板が実装枠体から剥がれてしまうことを低減することが可能な水晶デバイス及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、矩形状の基板と、基板の上面に設けられた枠体と、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッドを有し、基板の下面の外周縁に沿って設けられた接合端子と接合パッドとが接合されることで、基板の下面に設けられた実装枠体と、枠体で囲まれる領域であって基板の上面に設けられた電極パッドに実装された水晶素子と、実装枠体で囲まれる領域であって基板の下面に設けられた接続パッドに実装された集積回路素子と、枠体の上面に接合された蓋体と、を備え、実装枠体には、実装枠体の下面に設けられた外部端子と接合パッドとを電気的に接続するための導体部と、導体部と接合パッドとの間に設けられた凹部と、凹部の外周縁に沿って設けられた凸部と、を有していることを特徴とするものである。
本発明の一つの態様による水晶デバイスの製造方法は、基板と基板の外周縁に沿って設けられた枠体とを有するパッケージと、基板の上面に設けられた電極パッドに導電性接着剤を介して水晶素子と、パッケージとを接合する蓋体と、を備えた水晶振動子部を準備する工程と、基板の下面に設けられた接続パッドに導電性接合材を介して集積回路素子を実装する集積回路素子実装工程と、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッドと、下面に設けられた外部端子と、接合パッドと外部端子とを電気的に接続するための導体部と、を有した複数個の実装枠体領域と、を備えたシート基板を準備するシート基板準備工程と、導体部と接合パッドとの間に凹部及び凸部を形成する凹凸部形成工程と、実装枠体領域の接合パッドと、基板の接合端子とを接合する実装枠体接合工程と、シート基板を切断し、実装枠体を個片化することで実装枠体個片化工程と、を含んでいることを特徴とするものである。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、矩形状の基板と、基板の上面に設けられた枠体と、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッドを有し、基板の下面の外周縁に沿って設けられた接合端子と前記接合パッドとが接合されることで、基板の下面に設けられた実装枠体と枠体で囲まれる領域であって基板の上面に設けられた電極パッドに実装された水晶素子と、実装枠体で囲まれる領域であって基板の下面に設けられた接続パッドに実装された集積回路素子と、枠体の上面に接合された蓋体と、を備え、実装枠体には、実装枠体の下面に設けられた外部端子と接合パッドとを電気的に接続するための導体部と、導体部と接合パッドとの間に設けられた凹部と、凹部の外周縁に沿って設けられた凸部と、を有している。このように導体部と接合パッドとの間に設けられた凹部と、凹部の外周縁に沿って設けられた凸部を有していることで、実装枠体の角部に設けられた導体部内に接合パッドからはみ出た導電性接合材が付着されることを抑え、導電性接合材の厚みを確保することができるため、導電性接合材にクラックが発生してしまうことを低減することが可能となる。
本発明の一つの態様による水晶デバイスの製造方法は、基板と基板の外周縁に沿って設けられた枠体とを有するパッケージと、基板の上面に設けられた電極パッドに導電性接着剤を介して水晶素子と、パッケージとを接合する蓋体と、を備えた水晶振動子部を準備する工程と、基板の下面に設けられた接続パッドに導電性接合材を介して集積回路素子を実装する集積回路素子実装工程と、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッドと、下面に設けられた外部端子と、接合パッドと外部端子とを電気的に接続するための導体部と、を有した複数個の実装枠体領域と、を備えたシート基板を準備するシート基板準備工程と、導体部と前記接合パッドとの間に凹部及び凸部を形成する凹凸部形成工程と、実装枠体領域の接合パッドと、基板の接合端子とを接合する実装枠体接合工程と、シート基板を切断し、実装枠体を個片化することで実装枠体個片化工程と、を含んでいる。このように、導体部と接合パッドとの間に凹部及び凸部を形成することにより、実装枠体接合工程の際に、実装枠体の角部に設けられた導体内に導電性接合材が流れ込むことを抑え、基板と実装枠体とを接合するための導電性接合材の厚みを確保することができる。よって、基板が実装枠体から剥がれてしまうことを低減することができるため、生産性を向上させることができる。
本実施形態に係る水晶デバイス示す分解斜視図である。 図1のA−A断面図である。 (a)は、本実施形態に係る水晶デバイスを構成するパッケージの上面からみた透視平面図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶デバイスを構成するパッケージの基板の上面からみた透視平面図である。 (a)は、本実施形態に係る水晶デバイスを構成するパッケージの下面からみた平面透視図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶デバイスを下面からみた平面透視図である。 (a)は、本実施形態に係る水晶デバイスを構成する実装枠体の上面からみた平面図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶デバイスを構成する実装枠体の下面からみた平面図である。 本実施形態に係る水晶デバイスを構成する実装枠体の凹部及び凸部の箇所を拡大した部分拡大図である。 本実施形態の第一変形例に係る水晶デバイスを示す断面図である。 (a)は、本実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の水晶振動子部準備工程を示す断面図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の集積回路素子実装工程を示す断面図であり、(c)は、本実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の実装枠体接合工程を示す断面図であり、(d)は、本実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の実装枠体個片化工程を示す断面図である。 (a)は、本実施形態に係る水晶デバイスの製造方法のシート基板準備工程を示す平面図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶デバイスの製造方法の凹凸部形成工程を示す平面図である。
(水晶デバイス)
本実施形態における水晶デバイスは、図1及び図2に示されているように、パッケージ110と、パッケージ110の上面に接合された水晶素子120と、パッケージ110の下面に接合された集積回路素子150とを含んでいる。パッケージ110は、基板110aの上面と枠体110bの内側面によって囲まれた第一収容部K1が形成されている。また、基板110aの下面と実装枠体160の内側面によって囲まれた第二収容部K2が形成されている。このような水晶デバイスは、電子機器等で使用する基準信号を出力するのに用いられる。
基板110aは、矩形状であり、上面に実装された水晶素子120及び下面に実装された集積回路素子150を実装するためのものである。基板110aは、上面に、水晶素子120を実装するための電極パッド111が設けられており、下面に、集積回路素子150を実装するための接続パッド115が設けられている。また、基板110aの一辺に沿って、水晶素子120を接合するための電極パッド111が設けられている。基板110aの下面の四隅には、接合端子112が設けられている。また、基板110の下面の中央には、図4に示されているように、一対の測定パッド119が設けられ、その一対の測定パッド119を囲むようにして、集積回路素子150を実装するための六つの接続パッド115が設けられている。また、接合端子112は、接続パッド115の内の外側にある四つと電気的に接続されている。
基板110aは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料である絶縁層からなる。基板110aは、絶縁層を一層用いたものであっても、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。基板110aの表面及び内部には、図3に示されているように、上面に設けられた電極パッド111と、基板110aの下面に設けられた測定パッド119とを電気的に接続するための配線パターン113及びビア導体114が設けられている。また、基板110aの表面には、下面に設けられた接続パッド115及び測定パッド119と、基板110aの下面に設けられた接合端子112とを電気的に接続するための接続パターン116が設けられている。
枠体110bは、基板110aの上面に配置され、基板110aの上面に第一収容部K1を形成するためのものである。枠体110bは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料からなり、基板110aと一体的に形成されている。
電極パッド111は、水晶素子120を実装するためのものである。電極パッド111は、基板110aの上面に一対で設けられており、基板110aの一辺に沿うように隣接して設けられている。電極パッド111は、図3及び図4に示されているように基板110aの上面に設けられた配線パターン113とビア導体114を介して、基板110aの下面に設けられた接合端子112と電気的に接続されている。
電極パッド111は、図3に示すように、第一電極パッド111a及び第二電極パッド111bによって構成されている。ビア導体114は、第一ビア導体114a及び第二ビア導体114bによって構成されている。また、配線パターン113は、第一配線パターン113a及び第二配線パターン113bによって構成されている。測定パッド119は、第一測定パッド119a及び第二測定パッド119bによって構成されている。第一電極パッド111aは、基板110aに設けられた第一配線パターン113aの一端と電気的に接続されている。また、第一配線パターン113aの他端は、第一ビア導体114aを介して、第一測定パッド119aと電気的に接続されている。よって、第一電極パッド111aは、第一測定パッド119aと電気的に接続されることになる。第二電極パッド111bは、基板110aに設けられた第二配線パターン113bの一端と電気的に接続されている。また、第二配線パターン113bの他端は、第二ビア導体114bを介して、第二測定パッド119bと電気的に接続されている。よって、第二電極パッド111bは、第二測定パッド119bと電気的に接続されることになる。
接合端子112は、実装枠体160の接合パッド161と電気的に接合するために用いられている。接合端子112は、図4(a)に示すように、基板110aの下面の四隅に設けられ、第一接合端子112a、第二接合端子112b、第三接合端子112c及び第四接合端子112dによって構成されている。接合端子112は、基板110aの下面に設けられた接続パッド115とそれぞれ電気的に接続されている。また、第三接合端子112cは、第三ビア導体114cを介して、封止用導体パターン117と電気的に接続されている。
配線パターン113は、基板110aの上面に設けられ、電極パッド111から近傍の基板110aのビア導体114に向けて引き出されている。また、配線パターン113は、図3に示すように、第一配線パターン113a及び第二配線パターン113bによって構成されている。
ビア導体114は、基板110aの内部に設けられ、その両端は、配線パターン113及び測定パッド119と電気的に接続されている。ビア導体114は、基板110aに設けられた貫通孔の内部に導体を充填することで設けられている。また、ビア導体114は、平面視して、図4に示されているように、実装枠体160と重なる位置に設けられている。このようにすることで、本実施形態の水晶デバイスは、電子機器等の実装基板上の実装パターン(図示せず)と、ビア導体114との間で発生する浮遊容量を低減させることで、水晶素子120に浮遊容量が付加されないので、水晶素子120の発振周波数が変動することを低減することができる。
接続パッド115は、集積回路素子150を実装するために用いられている。また、接続パッド115は、図4に示すように、第一接続パッド115a、第二接続パッド115b、第三接続パッド115c、第四接続パッド115d、第五接続パッド115e及び第六接続パッド115fによって構成されている。第一接続パッド115aと第一接合端子112aとは、基板110aの下面に設けられた第一接続パターン116aにより接続されており、第二接続パッド115bと第二測定パッド119bとは、基板110aの下面に設けられた第二接続パターン116bにより接続されている。第三接続パッド115cと第二接合端子112bとは、基板110aの下面に設けられた第三接続パターン116cにより接続されており、第四接続パッド115dと第三接合端子112cとは、基板110aの下面に設けられた第四接続パターン116dにより接続されている。また、第五接続パッド115eと第一測定パッド119aとは、基板110aの下面に設けられた第五接続パターン116eにより接続されており、第六接続パッド115fと第四接合端子112dとは、基板110aの下面に設けられた第六接続パターン116fにより接続されている。また、接続パターン116は、基板110aの下面に設けられ、接続パッド115から近傍の接合端子112及び測定パッド119に向けて引き出されている。
封止用導体パターン117は、蓋体130と接合部材131を介して接合する際に、接合部材131の濡れ性をよくする役割を果たしている。封止用導体パターン117は、図3及び図4に示すように、第三ビア導体114cを介して、第二接合端子112bと電気的に接続されている。封止用導体パターン117は、例えばタングステン又はモリブデン等から成る導体パターンの表面にニッケルメッキ及び金メッキを順次、枠体110bの上面を環状に囲む形態で施すことによって、例えば10〜25μmの厚みに形成されている。
測定パッド119は、水晶素子120のコンタクトピン等を接触させることによって、水晶素子120の特性を測定するためのものである。測定パッド119は、第一測定パッド119a及び第二測定パッド119bによって構成されている。測定パッド119は、基板110aに設けられた配線パターン113及びビア導体114を介して、基板110aの上面に設けられた電極パッド111と電気的に接続されている。第一測定パッド119aは、第五接続パターン116eを介して第五接続パッド115eと電気的に接続されている。また、第二測定パッド119bは、第二接続パターン116bを介して第二接続パッド115bと電気的に接続されている。測定パッド119は、平面視して、集積回路素子150と重なる位置に設けられている。このようにすることで、電子機器等の実装基板上の実装パターンと測定パッド119との間で発生する浮遊容量を低減させることで、水晶素子120に浮遊容量が付加されないので、水晶素子120の発振周波数が変動することを低減することができる。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、1.0〜2.0mmである場合を例にして、測定パッド119の大きさを説明する。測定パッド119の長辺の長さは、0.5〜0.8mmとなり、短辺の長さは、0.45〜0.75mmとなる。また、水晶素子120の測定をする際は、実装枠体160を実装する前に行うので、測定パッド119を、従来の水晶デバイスと比して、測定パッドの面積を大きくすることできる。測定パッド119の面積を大きくすることができるので、コンタクトピンと測定パッド119との接触不良を低減することができる。よって、コンタクトピンと測定パッド119との接触不良により生じる水晶素子120の再測定を抑えることができるので、水晶デバイスの
生産性を向上させることが可能となる。
また、水晶素子120の特性を測定する際に使用される電気特性測定器としては、水晶素子120の共振周波数、クリスタルインピーダンスの他、インダクタンス、容量等の等価パラメータを測定することができるネットワークアナライザ又はインピーダンスアナライザ等が用いられる。そのコンタクトピンは、銅、銀等の合金の表面に金メッキを施した高導電性のピンと、接触時の衝撃を抑制するばね性をもったリセクタブルソケットとで構成され、これを測定パッド119に押し付けつつ接触させることで測定が行われる。
ここで、基板110aの作製方法について説明する。基板110aがアルミナセラミックスから成る場合、まず所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得た複数のセラミックグリーンシートを準備する。また、セラミックグリーンシートの表面或いはセラミックグリーンシートに打ち抜き等を施して予め穿設しておいた貫通孔内に、従来周知のスクリーン印刷等によって所定の導体ペーストを塗布する。さらに、これらのグリーンシートを積層してプレス成形したものを、高温で焼成する。最後に、導体パターンの所定部位、具体的には、電極パッド111、接合端子112、配線パターン113、ビア導体114、接続パッド115、接続パターン116、封止用導体パターン117及び測定パッド119となる部位にニッケルメッキ又、金メッキ、銀パラジウム等を施すことにより作製される。また、導体ペーストは、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀又は銀パラジウム等の金属粉末の焼結体等から構成されている。
実装枠体160は、基板110aの下面と接合され、基板110aの下面に第二収容部K2を形成するためのものである。実装枠体160は、例えばガラスエポキシ樹脂等の絶縁性基板からなり、基板110aの下面と導電性接合材170を介して接合される。実装枠体160の四隅には、図5に示すように、上面に設けられた接合パッド161と、実装枠体160の下面に設けられた外部端子162とを電気的に接続するための導体部163が設けられている。実装枠体160の上面の四隅には、接合パッド161が設けられ、下面の四隅には、外部端子162が設けられている。また、外部端子162は、集積回路素子150と電気的に接続されている。
接合パッド161は、基板110aの接合端子112と導電性接合材170を介して電気的に接合するためのものである。接合パッド161は、図5に示すように、第一接合パッド161a、第二接合パッド161b、第三接合パッド161c及び第四接合パッド161dによって構成されている。また、外部端子162は、図5に示すように第一外部端子162a、第二外部端子162b、第三外部端子162c及び第四外部端子162dによって構成されている。導体部163は、第一導体部163a、第二導体部163b、第三導体部163c及び第四導体部163dによって構成されている。第一接合パッド161aは、第一導体部163aを介して、第一外部端子162aと電気的に接続され、第二接合パッド161bは、第二導体部163bを介して、第二外部端子162bと電気的に接続されている。第三接合パッド161cは、第三導体部163cを介して、第三外部端子162cと電気的に接続され、第四接合パッド161dは、第四導体部163dを介して、第四外部端子162dと電気的に接続されている。
外部端子162は、電子機器等の実装基板に実装するためのものである。外部端子162は、実装枠体160の下面の四隅に設けられている。外部端子162は、基板110aの下面に設けられた六つの接続パッド115の四つと電気的に接続されている。また、第二外部端子162bは、電子機器等の実装基板上の基準電位であるグランド電位と接続されている実装パッドと接続されている。これにより、封止用導体パターン117に接合された蓋体130がグランド電位となっている第三外部端子162cに接続される。よって、蓋体130による第一収容部K1内のシールド性が向上する。また、第一外部端子162aは、出力端子として用いられ、第二外部端子162bは、機能端子として用いられ、第四外部端子162dは、電源電圧端子として用いられる。機能端子は、書込読込端子及び周波数制御端子として用いられる。ここで、書込読込端子は、温度補償用制御データを記憶素子部に書き込んだり、記憶素子部に書き込まれた温度補償用制御データを読み込んだりするための端子のことである。周波数制御端子は、電圧を印加すると発振回路部の可変容量ダイオードの負荷容量を変動させることによって、水晶素子の温度特性を補正させるための端子のことである。
導体部163は、基板110aの上面の接合パッド161と、下面の外部端子162を電気的に接続するためのものである。導体部163は、実装枠体160の四隅に貫通孔を設け、貫通孔の内壁面に導電部材を形成し、その上面を接合パッド161で塞ぎ、その下面を外部端子162で塞ぐことにより形成されている。
接合パッド161、外部端子162及び導体部163は、三層構造になっており、例えば下層にモリブデン(Mo)が形成され、例えば中間層にニッケル(Ni)が形成され、例えば上層に金(Au)が形成されている。
凹部164は、基板110aの下面に導電性接合材170を介して実装枠体160を接合する際に、導体部163に導電性接合材170が入り込まないようにするためのものである。凹部164は、図5に示すように、接合パッド161と導体部163との間で、接合パッド161上面に設けられている。この凹部164によって、接合パッド161に塗布された導電性接合材170が流れ出して導体部163に入り込むことを抑えることができる。
凸部165は、凹部164の外周縁に沿って設けられており、凸部165の少なくとも表面部分が金属酸化物から成っている。これにより、凸部165がダムとなる物理的作用と金属酸化物が濡れにくい化学的作用により導電性接合材170の拡がりを抑えることができ、導体部163に付着することを低減することができる。また、凸部165は、導体部側の凸部165aと集積回路素子側の凸部165bの二箇所に形成されており、凸部165は、集積回路素子側側面166と導体部側側面167とを有している。その集積回路素子側の凸部165bは、集積回路素子側側面166bが導体部側側面167bよりも急傾斜になるように設けられている。このようにすることで、接合パッド161に塗布された導電性接合材170が流れ出して導体部163に入り込むことを抑えることができる。
また、導体部163は、実装枠体160の四隅に設けられている。また、実装枠体160を平面視した際に、凹部164が、導体部163の外周縁に沿って円弧状に設けられている。このような水晶デバイスを電子機器等の実装基板上に実装する際に、実装枠体160の四隅に導体部163が設けられていることで、水晶デバイスの四隅にフィレットが形成されるため、接合強度を向上させることができる。また、凹部164が、導体部163の外周縁に沿って円弧状に設けられていることで、凹部164の特定箇所に導電性接合材170が集中することはなく、均等に分配することができるので、導電性接合材170の拡がりを抑えることができ、導体部163に入り込むことを低減することができる。
第二収容部K2の開口部の形状は、平面視して、矩形状となっている。ここで基板110aを平面視したときの長辺の寸法が、1.2〜2.5mmであり、短辺の寸法が、1.0〜2.0mmである場合を例にして、第二収容部K2の開口部の大きさを説明する。第二収容部K2の長辺の長さは、0.8〜1.5mmであり、短辺の長さは、0.5〜1.2mmとなっている。
ここで、実装枠体160の作製方法について説明する。実装枠体160が
ガラスエポキシ樹脂である場合は、ガラス繊維から成る基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、このエポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させることによって製作される。また、導体パターンの所定部位、具体的には、接合パッド161及び外部端子162は、例えば、ガラスエポキシ樹脂から成る樹脂シート上に、所定の形状に加工した銅箔を転写し、銅箔が転写された樹脂シートを積層して接着剤で接着することによって形成する。また、導体部163は、導体ペーストの印刷またはめっき法によって樹脂シートに形成した貫通孔の内面に被着形成するか、貫通孔を充填して形成する。このような導体部163は、例えば金属箔または金属柱を樹脂成形によって一体化させたり、スパッタリング法,蒸着法等を用いて被着させたりすることで形成される。
水晶素子120は、図1及び図2に示されているように、導電性接着剤140を介して電極パッド111上に接合されている。水晶素子120は、安定した機械振動と圧電効果により、電子装置等の基準信号を発振する役割を果たしている。
また、水晶素子120は、図1及び図2に示されているように、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに励振用電極122及び引き出し電極123を被着させた構造を有している。励振用電極122は、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに金属を所定のパターンで被着・形成したものである。励振用電極122は、上面に第一励振用電極122aと、下面に第二励振用電極122bを備えている。引き出し電極123は、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かってそれぞれ延出されている。引き出し電極123は、上面に第一引き出し電極123aと、下面に第二引き出し電極123bとを備えている。第一引き出し電極123aは、第一励振用電極122aから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。第二引き出し電極123bは、第二励振用電極122bから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。つまり、引き出し電極123は、水晶素板121の長辺又は短辺に沿った形状で設けられている。また、本実施形態においては、第一電極パッド111a及び第二電極パッド111bと接続されている水晶素子120の一端を基板110aの上面と接続した固定端とし、他端を基板110aの上面と間を空けた自由端とした片持ち支持構造にて水晶素子120が基板110a上に固定されている。
ここで、水晶素子120の動作について説明する。水晶素子120は、外部からの交番電圧が引き出し電極123から励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、水晶素板121が所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
ここで、水晶素子120の作製方法について説明する。まず、水晶素子120は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し、水晶素板121の外周の厚みを薄くし、水晶素板121の外周部と比べて水晶素板121の中央部が厚くなるように設けるベベル加工を行う。そして、水晶素子120は、水晶素板121の両主面にフォトリソグラフィー技術、蒸着技術又はスパッタリング技術によって、金属膜を被着させることにより、励振用電極122、引き出し電極123を形成することにより作製される。
水晶素子120の基板110aへの接合方法について説明する。まず、導電性接着剤140は、例えばディスペンサによって第一電極パッド111a及び第二電極パッド111b上に塗布される。水晶素子120は、導電性接着剤140上に搬送され、導電性接着剤140上に載置される。そして導電性接着剤140は、加熱硬化させることによって、硬化収縮される。水晶素子120は、電極パッド111に接合される。つまり、水晶素子120の第一引き出し電極123aは、第二電極パッド111bと接合され、第二引き出し電極123bは、第一電極パッド111aと接合される。
導電性接着剤140は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケル又はニッケル鉄のうちのいずれか、或いはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。また、バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はビスマレイミド樹脂が用いられる。
集積回路素子150は、例えば、複数個の接続パッドを有した矩形状のフリップチップ型集積回路素子が用いられ、その回路形成面(上面)には、周囲の温度状態を検知する温度センサー、水晶素子120の温度特性を補償する温度補償データを格納するための記憶素子部、温度補償データに基づいて水晶素子120の振動特性を温度変化に応じて補正する温度補償回路部、その温度補償回路部に接続されて所定の発振出力を生成する発振回路部が設けられている。この発振回路部で生成された出力信号は、実装枠体160の第一外部端子162aを介して温度補償型水晶発振器の外へ出力され、例えば、クロック信号等の基準信号として利用される。
記憶素子部は、PROMやEEPROMにより構成されている。温度補償関数である下記に示す三次関数のもととなるパラメータ、例えば三次成分調整値α、一次成分調整値β、0次成分調整値γの各値の温度補償用制御データが第三外部端子162cである書込読込端子から入力され保存される。記憶素子部には、レジスタマップが記憶されている。レジスタマップとは、各アドレスデータに制御データを入力した場合、制御部がそのデータを読み取り、信号を出力し、どのような動作を行なうかを示したものである。
温度補償回路部は、三次関数発生回路や五次関数発生回路等によって構成されている。例えば、三次関数発生回路の場合は、その記憶素子部に入力された温度補償用制御データを読出して、温度補償用制御データから各温度に対して三次関数で導き出された電圧を発生させる。尚、この時の外部の周囲温度は、集積回路素子150内の温度センサーより得られる。温度補償回路部は、可変容量ダイオードのカソードと接続されており、温度補償回路部からの電圧が印加される。このように、可変容量ダイオードに温度補償回路部からの電圧を印加することよって、水晶素子120の周波数温度特性を補正することにより、周波数温度特性が平坦化される。
集積回路素子150は、図2に示すように、基板110aの下面に設けられた接続パッド115に半田等の導電性接合材170を介して実装されている。また、集積回路素子150の接続端子151は、接続パッド115に接続されている。接続パッド115は、接続パターン116を介して接合端子112と電気的に接続されている。接合端子112は、導電性接合材170を介して、接合パッド161と電気的に接続されている。接合パッド161は、導体部163を介して外部端子162と電気的に接続されている。よって、接続パッド115は、接合端子112を介して、外部端子162と電気的に接続されている。この第二外部端子162bは、電子機器等の実装基板上の基準電位であるグランドと接続されている実装パッドと接続されることにより、グランド端子の役割を果たす。よって、集積回路素子150の接続端子151の内の一つは、基準電位であるグランドに接続されることになる。
また、集積回路素子150内に設けられた温度センサーは、平面視で測定パッド119内に位置させるようにして設けられている。このようにすることによって、水晶素子120から伝わる熱が、電極パッド111から配線パターン113及びビア導体114を介して、測定パッド119に伝わった熱が、測定パッド119から放熱され、集積回路素子150内に設けられた温度センサーに伝わることになる。よって、温度補償型水晶発振器は、熱伝導経路を短くすることができるので、水晶素子120の温度と集積回路素子150の温度とが近似することになり、集積回路素子150の温度センサーが得た温度と、実際の水晶素子120の周囲の温度との差異をさらに低減することが可能となる。
また、集積回路素子150は、図1及び図2に示すように、矩形状であり、その下面に六つの接続端子151が設けられている。接続端子151は、一辺に沿って三つ設けられており、その一辺と向かい合う一辺に沿って三つ設けられている。集積回路素子150の長辺の長さは、0.5〜1.2mmであり、短辺の長さは、0.3〜1.0mmとなっている。集積回路素子150の厚み方向の長さは、0.1〜0.3mmとなっている。
導電性接合材170は、例えば、銀ペースト又は鉛フリー半田により構成されている。また、導電性接合材には、塗布し易い粘度に調整するための添加した溶剤が含有されている。鉛フリー半田の成分比率は、錫が95〜97.5%、銀が2〜4%、銅が0.5〜1.0%のものが使用されている。
蓋体130は、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなる。このような蓋体130は、真空状態にある第一収容部K1又は窒素ガスなどが充填された第一収容部K1を気密的に封止するためのものである。具体的には、蓋体130は、所定雰囲気で、パッケージ110の枠体110b上に載置され、枠体110bの封止用導体パターン117と蓋体130の接合部材131とが溶接されるように所定電流を印加してシーム溶接を行うことにより、枠体110bに接合される。また、蓋体130は、封止用導体パターン117及び第三ビア導体114cを介して基板110aの下面の第三接合端子112cに電気的に接続されている。第三接合端子112cは、導電性接合材170を介して第二接合パッド161bと電気的に接続されている。第三接合パッド161cは、第三導体部163cを介して第三外部端子162cと電気的に接続されている。よって、蓋体130は、実装枠体160の第三外部端子162cと電気的に接続されている。
接合部材131は、パッケージ110の枠体110b上面に設けられた封止用導体パターン117に相対する蓋体130の箇所に設けられている。接合部材131は、例えば、銀ロウ又は金錫によって設けられている。銀ロウの場合は、その厚みは、10〜20μmである。例えば、成分比率は、銀が72〜85%、銅が15〜28%のものが使用されている。金錫の場合は、その厚みは、10〜40μmである。例えば、成分比率が、金が78〜82%、錫が18〜22%のものが使用されている。
本実施形態における水晶デバイスは、矩形状の基板110aと、基板110aの上面に設けられた枠体110bと、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッド161を有し、基板110aの下面の外周縁に沿って設けられた接合端子112と接合パッド162とが接合されることで、基板110aの下面に設けられた実装枠体160と、枠体110bで囲まれる領域であって基板110aの上面に設けられた電極パッド111に実装された水晶素子120と、実装枠体160で囲まれる領域であって基板110aの下面に設けられた接続パッド115に実装された集積回路素子150と、枠体110bの上面に接合された蓋体130と、を備え、実装枠体160には、実装枠体160の下面に設けられた外部端子162と接合パッド161とを電気的に接続するための導体部163と、導体部163と接合パッド161との間に設けられた凹部164と、凹部164の外周縁に沿って設けられた凸部165と、を有している。このような凹部164によって、接合パッド161に塗布された導電性接合材170が流れ出して導体部163に入り込むことを抑えることができる。また、凸部165は、凸部165の少なくとも表面部分が金属酸化物から成っている。これにより、凸部165がダムとなる物理的作用により導電性接合材170の拡がりを抑えることができ、導体部163に入り込むことを低減することができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、凸部165の少なくとも表面部分が金属酸化物から形成されている。このようにすることで、凸部165がダムとなる物理的作用と金属酸化物が濡れにくい化学的作用により、導電性接合材170の拡がりをさらに抑えることができ、導体部163に入り込むことをさらに低減することができる。
本実施形態の水晶デバイスは、集積回路素子側に設けられた凸部165bが、集積回路素子側側面166bと導体部側側面167bとを有しており、集積回路素子側側面166bが導体部側側面167bよりも急傾斜になるように形成されている。このようにすることにより、接合パッド161に塗布された導電性接合材170が流れ出しても、集積回路素子側の凸部165bの急傾斜な集積回路素子側側面166bによって、導電性接合材170が遮られるため、導電性接合材170が導体部163に入り込むことを抑えることができる。
(第一変形例)
以下、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、図7に示されているように、基板110aの下面と、実装枠体160との上面との間で設けられた間隙部内及び集積回路素子150と接続パッド115との間に絶縁性樹脂180が設けられている点において、本実施形態と異なる。
絶縁性樹脂180は、図7に示されているように、集積回路素子150の接続端子151が設けられている面と接続パッド115との間に設けられている。このようにすることにより、絶縁性樹脂180は、集積回路素子120と基板110aの下面との接着強度を高めることができる。また、仮に、温度補償型水晶発振器を電子機器等の実装基板の実装パッド上に実装させた際に、半田等の異物が第二収容部内に入り込んだとしても、絶縁性樹脂180によって、その異物が集積回路素子150の接続端子151間に付着することを抑えることになるので、集積回路素子150の接続端子151間の短絡を低減することができる。また、絶縁性樹脂180は、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂を主成分とするコンポジットレジン等の樹脂材料からなる。
また、絶縁性樹脂180は、測定パッド119を覆うように設けられている。このようにすることによって、測定パッド119に異物が付着することを抑えることになるので、水晶素子120にその異物の付加抵抗が加わることを抑制することができる。従って、水晶素子120の発振周波数が変動することを低減することが可能となる。
また、絶縁性樹脂180は、基板110aの下面と、実装枠体160との上面との間で設けられた間隙部内に設けられている。このようにすることにより、絶縁性樹脂180は、基板110aの下面と実装枠体160の上面との接合強度を向上させることができる。また、絶縁性樹脂180は、ビア導体114の下面に設けられており、絶縁性樹脂180にてビア導体114の下面の外周縁を基板110と固定することになる。このようにすることで、仮に、基板110aの反り等が生じても、絶縁性樹脂180にてビア導体114が固定されているため、ビア導体114の外周縁と基板110aとの界面からビア導体114が剥がれてしまうことを低減することができる。また、ビア導体114の外周縁と基板110aとの界面からビア導体114が剥がれてしまうことを低減することで、ビア導体114と基板110aとの界面に隙間が生じることがなく、基板110の気密性を向上させることができる。
絶縁性樹脂180の基板110aへの形成方法について説明する。その樹脂ディスペンサの先端を、第二収容部K2の隙間に挿入し、絶縁性樹脂180の注入を行なう。次に絶縁性樹脂180を加熱し、硬化させる。よって、絶縁性樹脂180は、基板110aの下面と、実装枠体160との上面との間で設けられた間隙部内及び集積回路素子150と接続パッド115との間に設けられる。
本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、基板110aの下面と、実装枠体160との上面との間で設けられた間隙部内及び集積回路素子150と接続パッド115との間に絶縁性樹脂180が設けられている。このようにすることにより、集積回路素子150と基板110aの下面との接着強度を高めることができる。また、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、絶縁性樹脂180が、基板110aの下面と、実装枠体160との上面との間で設けられた間隙部内に設けられている。このようにすることにより、絶縁性樹脂180は、基板110aの下面と実装枠体160の上面との接合強度を向上させることができる。
(製造方法)
水晶デバイスの製造方法は、図8及び図9に示すように、基板110aと基板110aの外周縁に沿って設けられた枠体110bとを有するパッケージ110と、基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を介して水晶素子120と、パッケージ110とを接合する蓋体130と、を備えた水晶振動子部を準備する水晶振動部準備工程と、基板110aの下面に設けられた接続パッド115に導電性接合材170を介して集積回路素子150を実装する集積回路素子実装工程と、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッド161と、下面に設けられた外部端子162と、接合パッド161と外部端子162とを電気的に接続するための導体部163と、を有した複数個の実装枠体領域と、を備えたシート基板168を準備するシート基板準備工程と、導体部163と接合パッド161との間に凹部164及び凸部165を形成する凹凸部形成工程と、実装枠体領域の接合パッド162と、基板の接合端子112とを接合する実装枠体接合工程と、シート基板168を切断し、実装枠体160を個片化することで水晶デバイスを個片化する水晶デバイス個片化工程と、を含んでいる。
(水晶振動部準備工程)
水晶振動部準備工程は、図8(a)に示されているように、基板110aと基板110aの外周縁に沿って設けられた枠体110bとを有するパッケージ110と、基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を介して水晶素子120と、パッケージ110とを接合する蓋体130と、を備えた水晶振動子部を準備する工程である。
まず、パッケージ110の基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を塗布する。次に、電極パッド111に塗布された導電性接着剤の位置を認識手段のカメラにより撮影し、その画像データを記憶部に記憶する。次に、この導電性接着剤140の位置に合わせて、水晶素子120を吸着したノズル(図示せず)を移動させ、電極パッド111に塗布された導電性接着剤140の外周縁が、水晶素子120の引き出し電極123に位置するようにして、導電性接着剤140上に水晶素子120を載置する。水晶素子120の引き出し電極123とパッケージ110の電極パッド111上に塗布された導電性接着剤140とを相対するようにして、水晶素子120を導電性接着剤140上に載置する。次に、大気雰囲気中または窒素雰囲気中の硬化アニール炉の内部空間にパッケージ110を収容した状態で、導電性接着剤140を加熱硬化させ、電極パッド111と水晶素子120とを導通固着する。最後に、蓋体130をパッケージ110に載置し、接合部材131を溶融させることで、蓋体130とパッケージ110とを接合し、水晶振動部を形成する。
(集積回路素子実装工程)
集積回路素子実装工程は、図8(b)に示すように、基板110aの下面に設けられた接続パッド115に導電性接合材170を介して集積回路素子150を実装する工程である。導電性接合材170は、例えばディスペンサによって接続パッド115に塗布される。集積回路素子150は、導電性接合材170上に載置される。そして導電性接合材170は、加熱させることによって溶融接合される。よって、集積回路素子150は、接続パッド115に接合される。
(シート基板準備工程)
シート基板準備工程は、図9(a)に示すように、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッド161と、下面に設けられた外部端子と、接合パッド161と外部端子162とを電気的に接続するための導体部163と、を有した複数個の実装枠体領域160と、を備えたシート基板168を準備する工程である。
このようなシート基板168は、実装枠体160と同じ材料、即ち、ガラス布基材エポキシ樹脂やポリカーボネイト、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂材料、或いは、ガラス−セラミック等の低温焼成基板材料、アルミナセラミックス等のセラミック材料等によって形成されており、例えば、ガラス布基材エポキシ樹脂で形成する場合、ガラス糸を編み込んで形成したガラス布基材にエポキシ樹脂の液状前駆体を含浸させるとともに、前駆体を高温で重合させることによってベースが形成され、その表面に銅箔等の金属箔を貼着し、これを従来周知のフォトエッチング等を採用し、所定パターンに加工することによって接合パッド161、外部端子162及び導体部163を含む所定の配線パターンが形成される。
(凹凸部形成工程)
凹凸部形成工程は、図9(b)に示すように、導体部163と接合パッド161との間に凹部164及び凸部165を形成する工程である。つまり、シート基板168の状態で、それぞれの実装枠体領域160に設けられた導体部163を囲むようにして、接合パッド163の最上層又は中間層を削ることで凹部164を形成すると同時に、その凹部164の外周縁に沿って凸部165を形成される。このように凹部164を形成するによって、後述する実装枠体接合工程において、実装枠体160をパッケージ110に接合する際に用いられる導電性接合材170を加熱溶融して接合パッド161上に拡がったとしても、凹部164の表面張力により拡がりを抑えることができる。よって、導体部163に導電性接合材170が被着することを低減することができる。また、凸部165を形成することによって、後述する実装枠体接合工程において、実装枠体160をパッケージ110に接合する際に用いられる導電性接合材170を加熱溶融して接合パッド161上に拡がったとしても、凸部165によって、導電性接合材170が遮られるため、導電性接合材170が導体部163に入り込むことを抑えることができる。
また、凹部164及び凸部165は、例えばレーザ照射によって形成され、レーザのスポット径または出力強度などを変えることで高さまたは傾きについて調整される。同様に、複数の凹部164の形状、凸部165の厚みについても、レーザのスポット径または出力強度などを変えることで調整することができる。ここで、レーザとしては、例えば、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、またはエキシマレーザ等が用いられる。このように凹凸部形成工程で、レーザを用いることによって、凸部165が、凹部164の外周縁に沿って設けられ、凸部165の少なくとも表面部分が金属酸化物から形成されることになる。これにより、凸部165がダムとなる物理的作用と金属酸化物が濡れにくい化学的作用により導電性接合材170の拡がりを抑えることができ、導体部163に導電性接合材170が付着することをさらに低減することができる。
(実装枠体接合工程)
実装枠体接合工程は、図8(c)に示すように、実装枠体領域160の接合パッド161と、基板110aの接合端子112とを接合する工程である。実装枠体160の基板110aへの接合方法について説明する。まず、導電性接合材170は、例えばディスペンサ及びスクリーン印刷によって第一接合パッド161a、第二接合パッド161b、第三接合パッド161c及び第四接合パッド161d上に塗布される。基板110aは、基板110aの接合端子112が導電性接合材170上に位置するようにして搬送され、導電性接合材170上に載置される。そして導電性接合材170は、加熱硬化させることによって、硬化収縮される。これによって、基板110aの接合端子112は、接合パッド161に接合される。つまり、基板110aの第一接合端子112aは、第一接合パッド161aと接合され、基板110aの第二接合端子112bは、第二接合パッド161bと接合される。また、基板110aの第三接合端子112cは、第三接合パッド161cと接合され、基板110aの第四接合端子112dは、第四接合パッド161dと接合されることになる。
(実装枠体個片化工程)
実装枠体個片化工程は、図8(d)に示すように、シート基板168を切断し、実装枠体160を個片化する工程である。シート基板168の各実装枠体領域160を切断して、個片化された水晶デバイスを得る。各実装枠体領域160の外周縁に沿って切断することにより、各実装枠体160をシート基板168より切り離し、複数個の水晶デバイスを同時に得る。実装枠体160の切断は、ダイシング等によって行われる。
本実施形態における水晶デバイスの製造方法は、基板110aと基板110aの外周縁に沿って設けられた枠体110bとを有するパッケージ110と、基板110aの上面に設けられた電極パッド111に導電性接着剤140を介して水晶素子120と、パッケージ110とを接合する蓋体130と、を備えた水晶振動子部を準備する工程と、基板110aの下面に設けられた接続パッド115に導電性接合材170を介して集積回路素子150を実装する集積回路素子実装工程と、上面の外周縁に沿って設けられた接合パッド161と、下面に設けられた外部端子162と、接合パッド161と外部端子162とを電気的に接続するための導体部163と、を有した複数個の実装枠体領域160と、を備えたシート基板167を準備するシート基板準備工程と、導体部163と接合パッド162との間に凹部164及び凸部165を形成する凹凸部形成工程と、実装枠体領域160の接合パッド161と、基板110aの接合端子112とを接合する実装枠体接合工程と、シート基板168を切断し、実装枠体160を個片化することで実装枠体個片化工程と、を含んでいる。
このようにすることで、導体部163と接合パッド161との間に凹部164及び凸部165を形成することにより、実装枠体接合工程の際に、実装枠体160の角部に設けられた導体部163内に導電性接合材170が流れ込むことを抑え、基板110aと実装枠体160とを接合するための導電性接合材170の厚みを確保することができる。よって、基板110aが実装枠体160から剥がれてしまうことを低減することができるため、生産性を向上させることができる。
また、本実施形態における水晶デバイスの製造方法は、凹凸部形成工程で、レーザを用いることによって、凸部165が凹部164の外周縁に沿って設けられ、凸部165の少なくとも表面部分が金属酸化物から形成されることになる。これにより、凸部165のその表面に金属酸化物を同時に形成するができ、凸部165がダムとなる物理的作用と金属酸化物が濡れにくい化学的作用により導電性接合材170の拡がりを抑えることができ、導体部163に付着することをさらに低減することができる。
尚、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。上記実施形態では、水晶素子は、AT用水晶素子を用いた場合を説明したが、基部と、基部の側面より同一の方向に延びる二本の平板形状の振動腕部とを有する音叉型屈曲水晶素子を用いても構わない。
110・・・パッケージ
110a・・・基板
110b・・・枠体
111・・・電極パッド
112・・・接合端子
113・・・配線パターン
114・・・ビア導体
115・・・接続パッド
117・・・封止用導体パターン
119・・・測定パッド
120・・・水晶素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・引き出し電極
130・・・蓋体
131・・・接合部材
140・・・導電性接着剤
150・・・集積回路素子
151・・・接続端子
160・・・実装枠体
161・・・接合パッド
162・・・外部端子
163・・・導体部
164・・・凹部
165・・・凸部
170・・・導電性接合材
180・・・絶縁性樹脂
K1・・・第一収容部
K2・・・第二収容部

Claims (6)

  1. 矩形状の基板と、
    前記基板の上面に設けられた枠体と、
    上面の外周縁に沿って設けられた接合パッドを有し、前記基板の下面の外周縁に沿って設けられた接合端子と前記接合パッドとが接合されることで、前記基板の下面に設けられた実装枠体と、
    前記枠体で囲まれる領域であって前記基板の上面に設けられた電極パッドに実装された水晶素子と、
    前記実装枠体で囲まれる領域であって前記基板の下面に設けられた接続パッドに実装された集積回路素子と、
    前記枠体の上面に接合された蓋体と、を備え、
    前記実装枠体には、前記実装枠体の下面に設けられた外部端子と前記接合パッドとを電気的に接続するための導体部と、
    前記導体部と前記接合パッドとの間に設けられた凹部と、
    前記凹部の外周縁に沿って設けられた凸部と、を有していることを特徴とする水晶デバイス。
  2. 請求項1記載の水晶デバイスであって、
    前記凸部の少なくとも表面部分が金属酸化物から形成されていることを特徴とする水晶デバイス。
  3. 請求項1記載の水晶デバイスであって、
    前記集積回路素子側に設けられた前記凸部が、集積回路素子側側面と導体部側側面とを有しており、前記集積回路素子側側面が前記導体部側側面よりも急傾斜であることを特徴とする水晶デバイス。
  4. 請求項1記載の水晶デバイスであって、
    前記基板の下面と、前記実装枠体との上面との間で設けられた間隙部内及び前記集積回路素子と前記接続パッドとの間に絶縁性樹脂が設けられていることを水晶デバイス
  5. 基板と前記基板の外周縁に沿って設けられた枠体とを有するパッケージと、前記基板の上面に設けられた電極パッドに導電性接着剤を介して水晶素子と、前記パッケージとを接合する蓋体と、を備えた水晶振動子部を準備する工程と、
    前記基板の下面に設けられた接続パッドに導電性接合材を介して集積回路素子を実装する集積回路素子実装工程と、
    上面の外周縁に沿って設けられた接合パッドと、下面に設けられた外部端子と、前記接合パッドと前記外部端子とを電気的に接続するための導体部と、を有した複数個の実装枠体領域と、を備えたシート基板を準備するシート基板準備工程と、
    前記導体部と前記接合パッドとの間に凹部及び凸部を形成する凹凸部形成工程と、
    前記実装枠体領域の前記接合パッドと、前記基板の前記接合端子とを接合する実装枠体接合工程と、
    前記シート基板を切断し、前記実装枠体を個片化することで実装枠体個片化工程と、を含むことを特徴とする水晶デバイスの製造方法
  6. 請求項5記載の水晶デバイスの製造方法であって、
    前記凹凸部形成工程で、レーザを用いることを特徴とする水晶デバイスの製造方法。
JP2016104942A 2016-05-26 2016-05-26 水晶デバイス及びその製造方法 Pending JP2017212622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016104942A JP2017212622A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 水晶デバイス及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016104942A JP2017212622A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 水晶デバイス及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017212622A true JP2017212622A (ja) 2017-11-30

Family

ID=60476914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016104942A Pending JP2017212622A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 水晶デバイス及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017212622A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019133988A (ja) * 2018-01-29 2019-08-08 京セラ株式会社 電子部品収納用基板およびこれを用いたパッケージ
JP2020088246A (ja) * 2018-11-28 2020-06-04 京セラ株式会社 光学装置用蓋体および光学装置用蓋体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019133988A (ja) * 2018-01-29 2019-08-08 京セラ株式会社 電子部品収納用基板およびこれを用いたパッケージ
JP2020088246A (ja) * 2018-11-28 2020-06-04 京セラ株式会社 光学装置用蓋体および光学装置用蓋体の製造方法
JP7138026B2 (ja) 2018-11-28 2022-09-15 京セラ株式会社 光学装置用蓋体および光学装置用蓋体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6289872B2 (ja) 温度補償型水晶発振器
JP6599694B2 (ja) 圧電デバイス
JP6430764B2 (ja) 水晶振動子
JP6498899B2 (ja) 水晶振動子
JP6383148B2 (ja) 圧電発振器
JP6525550B2 (ja) 水晶振動子
JP2017212622A (ja) 水晶デバイス及びその製造方法
JP6542583B2 (ja) 水晶振動子
JP2015226152A (ja) 水晶振動子
JP6290066B2 (ja) 温度補償型圧電発振器
JP2014049966A (ja) 水晶デバイス
JP2017130827A (ja) 圧電デバイス及びその製造方法
JP6947595B2 (ja) 水晶振動子
JP6691005B2 (ja) 水晶振動子
JP2015226151A (ja) 水晶振動子
JP6513964B2 (ja) 水晶デバイス
JP6901377B2 (ja) 圧電デバイス
JP7008518B2 (ja) 水晶振動子
JP6892345B2 (ja) 水晶デバイス
JP2018019217A (ja) 水晶振動子
JP2018137703A (ja) 水晶デバイスの製造方法
JP2018019215A (ja) 水晶振動子
JP2018164129A (ja) 水晶デバイス
JP6871124B2 (ja) 水晶デバイス
JP6835607B2 (ja) 水晶デバイス及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170403