JP7138026B2 - 光学装置用蓋体および光学装置用蓋体の製造方法 - Google Patents

光学装置用蓋体および光学装置用蓋体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、発光素子、撮像素子のような光学素子を搭載する光学装置に用いられる光学装置用蓋体およびその製造方法に関するものである。
CCD(Charged-Coupled Device)およびCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子、光スイッチおよびミラーデバイス等のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子、レーザーダイオード(LD;Laser Diode)およびL
ED(Light Emitting Diode)等の発光素子のような光学素子を搭載する光学装置のための蓋体として、金属製の枠部材と枠部材の開口を塞ぐ透光性部材とで構成されたものが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。パッケージに光学素子を搭載して、パッケージの上面に蓋体をろう材で接合して素子を気密封止することで光学装置となる。
ろう材で接合する蓋体として、金属製の蓋体にあらかじめろう材プリフォームが仮付けされたものがある(例えば、特許文献2を参照)。
特開2003-282754号公報 特開平5-21626号公報
近年、光学装置を用いた光学機器の小型化に対応するために光学装置も小型化の要求が高まっている。しかしながら、従来の蓋体においては、透光性部材を囲むように金属枠体が配置されているので、小型化(薄型化)が困難なものであった。また、蓋体のパッケージ等への接合工程を簡略化するために、金属枠体にろう材のプリフォームを仮付けしようとすると、このときの熱により金属枠体と透光性部材との間に空隙が発生して、蓋体として使用した際の気密性が損なわれてしまう可能性があった。
本開示の一つの態様による光学装置用蓋体は、板状のガラスからなる透光性部材と、該透光性部材の第1面の外周に沿って設けられた枠状の金属膜と、該金属膜に点状の接合部で接合された枠状のろう材と、を備えており、該ろう材は、他部よりも幅が大きい幅広部を有しており、前記接合部は、前記幅広部に位置している。
また、本開示の一つの態様による光学装置用蓋体の製造方法は、板状の透光性部材および他部よりも幅が大きい幅広部を有する枠状のろう材を準備する工程と、前記透光性部材の第1面の外周に沿って枠状の金属膜を設ける工程と、前記枠状のろう材を前記金属膜に重ねて載置して、前記ろう材側からレーザーを照射して、前記幅広部において前記ろう材と前記金属膜とを点状の接合部で接合する工程と、を含む。
本開示の光学装置用蓋体によれば、金属枠を有さずに、透光性部材にろう材が直接接合されているので、小型で気密性に優れた封止が可能な蓋体となる。
本開示の光学装置用蓋体の製造方法によれば、局所的な加熱によってろう材と金属膜とを接合しても、ろう材の表面において接合部に大きな突起を有さない光学装置用蓋体を製造することができる。
(a)は光学装置用蓋体の一例を示す斜視図であり、(b)は平面図である。 (a)は図1(b)のA部の一例を拡大して示す平面図であり、(b)は(a)のB-B線における断面を示す断面図である。 (a)は図1(b)のA部の他の一例を拡大して示す平面図であり、(b)は(a)のB-B線における断面を示す断面図である。 (a)~(c)は光学装置用蓋体の製造方法の各工程を示す斜視図である。 光学装置の一例を示す斜視図である。 (a)は図5のA-A線における断面図であり、(b)は図5のB-B線における断面図である。 光学装置の他の一例を示す斜視図である。 (a)は図7の平面図であり、(b)は(a)のB-B線における断面図である。 光学装置の他の一例を示す斜視図であり、(a)は上からの斜視図で(b)は下からの斜視図である。 (a)は図9に示す光学装置の平面図であり、(b)は(a)のB-B線における断面図である。
以下、本開示の光学装置用蓋体および光学装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における上下の区別は便宜的なものであり、実際に光学装置用蓋体等が使用されるときの上下を限定するものではない。図1(a)は光学装置用蓋体の一例を示す斜視図であり、図1(b)は平面図である。図2(a)は図1(b)のA部の一例を拡大して示す平面図であり、図2(b)は図2(a)のB-B線における断面を示す断面図である。図3(a)は図1(b)のA部の他の一例を拡大して示す平面図であり、図3(b)は図3(a)のB-B線における断面を示す断面図である。図4(a)~図4(c)は光学装置用蓋体の製造方法の各工程を示す斜視図である。図5は光学装置の一例を示す斜視図である。図6(a)は図5のA-A線における断面図であり、図6(b)は図5のB-B線における断面図である。図7は光学装置の他の一例を示す斜視図である。図8(a)は図7の平面図であり、図8(b)は図8(a)のB-B線における断面図である。図9は光学装置の他の一例を示す斜視図であり、図9(a)は上からの斜視図で図9(b)は下からの斜視図である。図10(a)は図9に示す光学装置の平面図であり、図10(b)は図10(a)のB-B線における断面図である。以上の斜視図においては、区別しやすいように金属膜にドットの網掛けを施している。
光学装置用蓋体100は、図1に示す例のように、板状のガラスからなる透光性部材1と、透光性部材1の第1面11の外周に沿って設けられた枠状の金属膜2と、金属膜2に点状の接合部で接合された枠状のろう材3と、を備えている。
このような構成の光学装置用蓋体100によれば、金属枠を有さずに、透光性部材1にろう材3が直接接合されているので、小型で気密性に優れた封止が可能な蓋体となる。すなわち、透光性部材1からはみ出すような金属枠がないので小型となる。また、金属枠を透光性部材1に接合する際の熱による熱応力によって金属枠が変形し、この変形によって金属枠体と透光性部材との間に空隙が発生して、あるいは金属枠体と蓋体を接合するパッケージとの間に空隙が発生して蓋体として使用した際の気密性が損なわれてしまうこともない。そして、透光性部材1上の金属膜2とろう材3との接合部31は点状であることから、金属膜2とろう材3との接合は局所的な加熱で行なわれて全面で接合されていないので、接合の際の熱によって透光性部材1が歪む可能性が低減されている。
金属膜2とろう材3とが点状の接合部31で接合されているというのは、点溶接されているということである。例えば、金属膜2の上に枠状のろう材3を載置して加熱したこてをろう材3に押し当てることで、ろう材3におけるこてが押し当てられた部分が溶融して金属膜2に接合される。このとき、溶融したろう材はこてに押されて、ろう材3の表面における押し当てた部分の周囲にはみ出る。こてはろう材3の表面に対して垂直に当たり難いので、溶融したろう材は一方向にはみ出しやすい。溶融したろう材が固まると、ろう材3の表面に1つの大きな凸部が形成されることとなる。光学装置用蓋体100は、ろう材3が接合された第1面11をパッケージ200側にしてパッケージ200上に載置され、押圧しながら加熱して接合される。接合部31に大きな凸部があると、この押圧の際に凸部近傍に力が集中し、透光性部材1にクラックが入ってしまう場合がある。透光性部材1にクラックがあると気密性が損なわれてしまう。
これに対して、上記の光学装置用蓋体100において、図2および図3に示す例のように、金属膜2とろう材3との接合部31は、ろう材3の表面において凹部31aと凹部31aを取り囲む凸部31bとを有しているものとすることができる。ろう材3を金属膜2に接合する際の加熱によって溶融したろう材が、加熱されれば部分の周りに移動した際に凹部31aと凸部31bが形成される。凸部31bは接合の際に加熱した部分である凹部31aを取り囲んで形成されている。すなわち、溶融したろう材が一箇所に集まって大きな凸部となっていない。そのため、光学装置用蓋体100をパッケージ200に接合する際に押圧しても、その力は一点に集中せず、凹部31aを取り囲む凸部31bに分散して加わり、透光性部材1にクラックが入る可能性が低減される。
図2に示す例では、平面視で凸部31bは凹部31aを取り囲む円環状である。そのため、凸部31bの頂点は二点鎖線で示すような円周状である。これに対して、図3に示す例の凸部31bは、平面視で凹部31aと同一円周上で取り囲んでいるが、連続した円環状ではなく3つに分かれている。凸部3bは3つに分かれているが、これらの頂点は図2に示す例と同様に、二点鎖線で示す同一の円周上に位置し、それぞれは点状ではなく線状である。
このような光学装置用蓋体100は以下のような工程を含む製造方法によって製造することができる。図4(a)に示すような、板状の透光性部材1および枠状のろう材3を準備する第1の工程、図4(b)に示すような、透光性部材1の第1面11の外周に沿って枠状の金属膜2を設ける第2の工程、図4(c)に示すような、枠状のろう材3を金属膜2に重ねて載置して、ろう材3側からレーザーLを照射してろう材3と金属膜2とを点状の接合部31で接合する第3の工程である。
透光性部材1は、透光性材料すなわち光を透過する材料からなる板状体である。ここでいう光は、光学装置用蓋体100が用いられる光学装置600に搭載される光学素子が発光または受光する光であり、主には可視光である。透光性部材1は、例えば、ソーダガラスまたはホウケイ酸ガラス等の透明なガラス材料からなる板材であり、光の透過率の高いガラス材料が好ましい。透光性部材1の大きさは、光学装置用蓋体100が用いられる光学装置600の大きさによるが、例えば厚みが0.2mm~1.0mmで、一辺の長さが2.0mm~5.0mmである。
透光性部材1は、例えば、上記のような透光性材料からなる大型の板材(ガラス板)を切断して所定の大きさの矩形状の板材に加工することで作製される。例えば、大型の板材の主面に、レーザーやダイシング等で溝を形成し、溝に機械応力や熱応力を加えることで切断することができる。この切断により得た矩形板体の側面は、ほぼ平面で形成されたものとなる。このまま透光性部材1として使用してもよいが、矩形板体の両主面と側面のな
す直角の角部、側面同士のなす直角に対して45°の角度で角部を研磨によってC面を形成した(面取り加工した)場合には、角部に欠けが発生し難くなり、透光性部材1に応力が加わった場合にも割れ難くなる。また、矩形状とは、正方形や長方形等の厳密な矩形ではなく、角を面取り加工したもの等も含むことを意味している。
また、透光性部材1は、第1面11および第2面12の少なくとも一方に光学膜を備えているものとすることができる。光学装置用蓋体100および光学装置600の光学特性をさらに向上させることができる。光学膜は、例えば、反射防止膜(ARコーディング:Anti-Reflection coating)、UV(Ultra Violet:紫外線)カットフィルタやIR(infrared rays:赤外線)カットフィルタ等の光学フィルタ膜、あるいは遮光膜である。反射防止膜や光学フィルタ膜は、用途に応じて、例えばフッ化マグネシウム(MgF)、二酸化珪素(SiO)、フッ化ランタン(LaO)、酸化ランタン(La)、五酸化タンタル(Ta)、五酸化チタン(Ti)、五酸化ニオブ(Nb)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、またはZrO+TiO等の混合物等の誘電体単層膜あるいは多層膜で形成することができる。遮光膜は、例えばクロム(Cr)、酸化クロム(CrOx)等の金属膜やカーボンを添加して黒色に着色したエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等で形成することができる。
また、枠状のろう材3は例えば錫(Sn)、金(Au)、銀(Ag)または銅(Cu)等の金属を含む金属ろう、具体的にはAu-Snろう等からなるものである。このような材料からなる、所定の厚み、例えば0.01mm~0.05mmの板材を、打ち抜き加工によって枠状にすることで作製することができる。枠状のろう材3は、例えば外形が一辺の長さが2.0mm~5.0mmの四角形状で、内形が一辺の長さが1.5mm~4.5mmの四角形状である。この場合の四角形状も厳密な四角形ではなく、図4に示す例のように、角が丸められたものとすることができる。光学装置用蓋体100をパッケージ200に接合した後に、これらの間に発生する熱応力は角部において大きくなりやすい。そのためろう材3の角部の幅を大きくしておくことで光学装置用蓋体100とパッケージ200との接合信頼性を高めることができる。図4に示す例では、枠状のろう材3の外形の角部の丸みよりも内形の丸みの方を大きくすることで、枠状のろう材3の幅を、角部において大きくしている。
金属膜2は、例えば、蒸着法またはスパッタリング法等の物理気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)あるいは化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)等の薄膜形成方法を用いて形成される薄膜である。または、無電解めっきによるめっき皮膜あるいはこれらを組み合わせたものとすることができる。金属膜2が薄膜からなる場合であれば、例えば、透光性部材1の表面から順にクロム(Cr)、白金(Pt)、金(Au)の膜が積層されたものとすることができる。金属膜2は枠状のろう材3と同様の枠状であり、図4に示す例では枠状のろう材3に対して外寸が一回り大きく、内寸が一回り小さい、ろう材3よりも幅広の金属膜2となっている。
金属膜2は、透光性部材1の第1面11に金属膜2と同じ所定形状の開口を有するマスクを形成して、第1面11の開口内に露出した部分に薄膜またはめっき皮膜を形成することで作製することができる。マスクは、例えば、ドライフィルム、液状レジストにより緩効性のレジスト膜を透光性部材1の全面に被着させ、フォトリソ加工で開口を形成したものである。
上記のような枠状のろう材3を透光性部材1の第1面11に形成された金属膜2の上に重ねて載置して、ろう材3側からレーザーLを照射してろう材3と金属膜2とを点状の接合部31で接合することで光学装置用蓋体100となる。図4に示す例では、枠状のろう材3の対角の2か所で金属膜2とろう材3とが接合されている。言い換えれば、金属膜2
とろう材3との接合部31が、四角枠状のろう材3の対角の2か所にある。接合部31が1か所であると、光学装置用蓋体100をパッケージ200に接合する際に、ろう材3を下にするとろう材3の自重によってろう材3が変形してしまい、所定の位置に均等にろう材3が配置されなくなる可能性がある。接合部31が少なくとも2か所あれば、このような変形が発生する可能性が低減される。この場合の2か所は近接していてはこのような効果を奏し難いのでできるだけ離れた位置とすることができ、例えば、透光性部材1の第1面11の中心に対して点対称の位置に接合部31を配置することができる。さらには、上述したように枠状のろう材3の角部の幅を大きくした場合には、対角に位置する2つの角部に接合部31を配置することができる。このようにすると、光学装置600および光学装置用蓋体100が小型で、枠状のろう材3の幅も小さい場合であっても、接合部31を形成することが容易になる。
レーザーLは上記のような材料のろう材3を溶融させて金属膜2と接合できるものであればよい。例えば、COレーザー(炭酸ガスレーザー)、UVレーザー(Ultra Violet
紫外線レーザー)などを用いることができる。レーザーのビーム径によって接合部31の径を変えることができる。ろう材3の幅に応じてレーザーのビーム径を選択すればよく、例えば、ろう材3の幅の20%~80%、50μm~150μmとすることができる。
レーザーLを照射してろう材3と金属膜2とを点状の接合部31で接合することから、局所的な加熱となって透光性部材1の全体に大きな熱が加わることがなく、この熱によるひずみが発生する可能性が低減される。また、レーザーLによってろう材3を溶融させることから、ろう材3にこてを当てて加熱する場合のように、ろう材3、特に溶融したろう材に力が大きな加わらず、またレーザーLはろう材3の表面に対して垂直に照射しやすい。そのため、ろう材3においてレーザーLが照射された部分が溶融し、溶融したろう材はレーザーLが照射された部分を取り囲むように押し出されやすい。つまり、レーザーLが照射された部分が接合部31の凹部31aとなり、凹部31aを取り囲むように押し出された溶融したろう材が凹部31aを取り囲む凸部31bとなり易い。
なお、以上の製造方法の説明では、大型のガラス板(大型の透光性部材1)をあらかじめ加工して光学装置用蓋体100の大きさにした後に金属膜2を形成して枠状のろう材3を接合したが、大型のガラス板上に多数の金属膜2を形成した後に、ガラス板を切断して金属膜2を有する透光性部材1を作製してもよいし。さらに、多数の金属膜2のそれぞれに枠状のろう材3を接合した後にガラス板を切断して光学装置用蓋体100を作製してもよい。
図5~図10は、上記のような光学装置用蓋体100を用いた光学装置600の例を示している。光学装置600は、上記のような光学装置用蓋体100と、パッケージ200と、パッケージ200に搭載された光学素子300とを備えている。上記のような光学装置用蓋体100を用いていることから、小型で気密封止の信頼性に優れたものとなる。図5および図6に示す例と、図7および図8に示す例と、図9および図10に示す例とではパッケージ200の形態が異なっている。
図5および図6に示す例は、パッケージ200が、金属から成る基体201と、基体201の上に接合された金属から成る枠部202とで光学素子300を収納する容器が構成されている。基体201と枠部202とは、例えば銀銅(Ag-Cu)合金を用いた金属ろう材で接合されている。基体201の上面と枠部202の内面とで形成される凹部の底面に光学素子300が搭載されている。枠部202は枠部202内面から外面にかけて貫通する貫通孔を有している。貫通孔には棒状の端子が挿入され、ガラス等の絶縁性の封止材によって固定されるとともに気密封止されている。端子の枠部202の内側に位置する部分は、枠部202の内側に搭載された光学素子300とボンディングワイヤ301で電
気的に接続される接続端子203として機能する。一方、端子の枠部202の外側に位置する部分は外部回路と電気的に接続される外部端子204として機能する。このようなパッケージ200の枠部202の上面と光学装置用蓋体100とが、光学装置用蓋体100のろう材3で接合される。これによって、枠部202の内側において基体201に搭載された光学素子300が気密に封止された光学装置600となっている。
パッケージ200の基体201として、熱伝導率の高い銅(熱膨張係数約16.7×10-6/℃)や銅合金材料を使用することで、高出力の光学素子300から発生する熱を効果的に外に排出できる。基体201は、図5および図6に示す例のように、光学素子300が搭載される部分の厚みが厚いと、熱の排出がより効果的に行なわれる。また、パッケージ200の枠部202としては、基体201ほどの熱伝導率は必要ではなく、剛性が高い金属、例えばSPC(Steel Plate Cold)等の金属部材を用いることができる。基体201および枠部202は、上記のような金属材料にプレス加工、切削加工等の機械加工を施すことで形成することができる。上述したように、基体201と枠部202とは、例えば銀銅(Ag-Cu)合金を用いた金属ろう材で接合される。接合されて一体化された基体201および枠部202の表面には、腐食防止および光学装置用蓋体100のろう材3の接合性のために、ニッケルおよび金などのめっき皮膜を設けることができる。
接続端子203および外部端子204として機能する端子は、例えば、42アロイ(FeNi42合金)、FeNi29Co17合金等の金属材料からなる、断面が円形の棒状のものであり、腐食防止およびボンディングワイヤ301等の接続部材の接合性のために、表面に、ニッケルおよび金などのめっき皮膜を設けることができる。
図7および図8に示す例では、パッケージ200はいわゆるセラミックパッケージである。セラミックスから成る基体201と、基体201の上に接合された同じセラミックスから成る枠部202とで光学素子300を収納する容器が構成されている。基体201と枠部202とは、同時焼成で一体的に形成されている。基体201の上面と枠部202の内面とで形成される凹部の底面に光学素子300が搭載されている。パッケージ200の凹部の底面から外面にかけて、図8に示す例においては、基体201の上面の枠部202に囲まれた部分から基体201の下面にかけて配線導体が形成されている。配線導体のうち凹部底面(基体201の上面)に位置する部分は光学素子300とボンディングワイヤ301で電気的に接続される接続端子203として機能し、基体201の下面に位置する部分は外部回路と電気的に接続される外部端子204として機能する。配線導体は、基体201の内部に設けられ、接続端子203と外部端子204とを電気的に接続する接続導体205を有している。このようなパッケージ200の枠部202の上面と光学装置用蓋体100とが、光学装置用蓋体100のろう材3で接合される。これによって、枠部202の内側において基体201に搭載された光学素子300が気密に封止された光学装置600となっている。枠部202はセラミックスからなり、セラミックスの表面はろう材3が濡れずに接合できないので、枠部202の上面には接合金属層202aを形成することで接合性が向上されている。
パッケージ200の基体201および枠部202は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、ガラスセラミック焼結体、ムライト質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体等のセラミックスからなるものである。セラミックスからなる複数の絶縁層が積層されて形成されている。図8に示す例では、基体201の絶縁層は3層で枠部202の絶縁層は2層であるが、絶縁層の層数はこれらに限られるものではない。
基体201および枠部202は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして製作することができる。すなわち、まず、絶縁層となるセラミックグリーンシートを作製する。酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末を適当な有機
バインダおよび有機溶剤とともにシート状に成形して四角シート状の複数のセラミックグリーンシートを作製する。次にこれらのセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する。凹部は、枠部202となるセラミックグリーンシートに金型等を用いて貫通孔を設けておくことで形成することができる。その後、この積層体を1300~1600℃の温度で焼成することによってセラミック基板となる。
パッケージ200の配線導体(接続端子203、外部端子204および接続導体205)および接合金属層202aは、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、パラジウム、金、白金、ニッケルまたはコバルト等の金属、またはこれらの金属を含む合金の金属材料を導体材料として主に含むものである。配線導体および接合金属層202aは、このような金属材料の粉末が絶縁層と同時焼成で焼結されたいわゆるメタライズ金属として基体201および枠部202に設けられている。
配線導体の、接続端子203、外部端子204および接続導体205のうち絶縁層間に位置する導体層は、例えば、タングステンのメタライズ層である場合には、タングステンの粉末を有機溶剤および有機バインダと混合して作製した金属ペーストを絶縁層となるセラミックグリーンシートの所定位置にスクリーン印刷法等の方法で印刷して焼成する方法で形成することができる。また、接続導体205の貫通導体は、上記の金属ペーストの印刷に先駆けてセラミックグリーンシートの所定の位置に貫通孔を設け、上記と同様の金属ペーストをこの貫通孔に充填しておくことで形成することができる。
パッケージ200(基体201および枠部202)の表面に露出する接続端子203、外部端子204、および接合金属層202aの表面には、腐食防止のため、また、ボンディングワイヤ301等の接続部材、外部回路との接続部材および光学装置用蓋体100のろう材3の接合性のために、その表面に、ニッケルおよび金などのめっき皮膜を設けることができる。
図9および図10に示す例は、パッケージ200は、セラミック基板からなる基体201に金属製の枠部202が、例えば活性金属ろう材接合されたものである。基体201と枠部202とで光学素子300を収納する容器が基本的に構成されている。接続端子203および外部端子204は金属板からなり、枠部202と同様の活性金属ろう材で基体201に接合されている。図9および図10に示す例では、基体201(セラミック基板)の上面に枠部202が接合されている。基体201の上面の枠部202に囲まれた部分には、接続端子203および光学素子300を搭載するための搭載用金属板206が接合されている。基体201の上面における枠部202の外側に位置する部分には、外部端子204が接合されている。接続端子203と外部端子204とは、基体201の下面に接合された金属板および基体201に設けられた貫通孔内に配置された金属柱を含む接続導体205によって電気的に接続されている。貫通孔内の金属柱と接続端子203、外部端子204および接続導体の金属板とは、接続端子203等を接合する活性ろう材で機械的および電気的に接続されている。貫通孔は基体201の上面および下面に開口しているが、上面の開口は基体201の上面に接合された接続端子203および外部端子204で塞がれ、下面の開口は基体201の下面に接合された接続導体205の金属板で塞がれている。そのため、枠部202の上面に光学装置用蓋体100が接合されることで、枠部202の内側は気密に封止される。
基体201の上面の枠部202内に位置する搭載用金属板206の上に光学素子300が搭載されている。光学素子300と接続端子203とはボンディングワイヤ301で電気的に接続されている。光学装置用蓋体100、基体201および枠部202によって気密に封止された空間内に位置する光学素子300は、ボンディングワイヤ301、接続端子203、接続導体205および外部端子204を介して気密空間の外に位置する外部回
路と電気的に接続される。また、図9および図10に示す例における外部端子204を省き、基体201の下面に接続された接続導体205の金属板を外部端子204とすることもできる。
基体201の下面における平面透視で搭載用金属板と重なる位置には金属板からなる放熱板207が接合されている。光学素子300から発生する熱は、搭載用金属板206、基体201および放熱板207を介して、外部へ効果的に放熱される。
基体201は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体または窒化珪素質焼結体等のセラミックスからなるものである。上述したセラミックパッケージの場合と同様の方法で作製することができる。
接続端子203、外部端子204、接続導体205の金属板、搭載用金属板206および放熱板207は、例えば、熱伝導性が高く電気抵抗の小さい、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属からなる板状のものである。このような金属の板材をプレス加工によって打ち抜き加工することで所定形状とすることができる。枠部202もまた同様の金属からなるもので、同様脳方法で作製することができる。枠部202は基体201、搭載用金属板206、放熱板207ほどの熱伝導率は必要ではなく、また比較的大きいので、銅等に比較して基体201のセラミック材料の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する金属からなるものとすることができる。例えばSPC、42アロイ(FeNi42合金)、FeNi29Co17合金等の金属材料を用いることができる。
枠部202、接続端子203、外部端子204、接続導体205の金属板、搭載用金属板206および放熱板207等の金属部材と基体201との活性金属ろう材による接合は、例えば金属部材が銅からなる場合であれば、以下のようにして行なうことができる。まず、基体201(セラミック基板)のと各金属部材との接合面に活性金属ろう材ペーストを周知のスクリーン印刷等を用いて所定パターンに印刷塗布する。活性金属ろう材ペーストは、銀および銅粉末、銀-銅合金粉末、またはこれらの混合粉末からなる銀ろう材(例えば、銀:72質量%-銅:28質量%)粉末に対して、チタン、ハフニウム、ジルコニウムまたはその水素化物等の活性金属を銀ろう材に対して2~5質量%添加混合して、適当なバインダと有機溶剤等の溶媒とを添加混合して、混練することによって製作することができる。そして、所定の構造となるように金属部材を基体201の上に載置して、金属部材に荷重をかけながら、真空中、水素ガス雰囲気または窒素ガス雰囲気等の非酸化性雰囲気中において780℃~900℃で、10分~120分間加熱し、活性金属ろう材を溶融させることによって、各金属部材と基体201(セラミック基板)とが活性金属ろう材で接合されたものとなる。
あるいは、基体201(セラミック基板)と同程度の金属板をろう材で接合した後、エッチングによって所定形状に加工することもできる。このとき、図9および図10に示す例では、枠部202は他の金属部材より厚みが厚い。また、上述したように、枠部202は接続端子203等の他の金属部材とは異なる金属で形成する場合がある。このときは、枠部202以外の金属部材を接合した後に枠部202を接合することができる。
光学素子300は、例えばレーザーダイオードもしくはLED等の発光素子であり、プロジェクターや自動車のヘッドライト等の光源となる。図5~図10に示す例では、3つの光学素子300が搭載されている。例えば、発光色がR(赤)、G(緑)、B(青)のように異なるものとすることができる。発光素子以外の光学素子300としては、CCDおよびCMOS等の撮像素子、光スイッチおよびミラーデバイス等のMEMS素子等も用いることができる。搭載する光学素子300の数、および光の色や種類は、光学装置に応じたものとすればよい。光学素子300は、例えばAu-Sn等の金属性の接合材、ある
いは樹脂接着剤で基体201の上に固定される。パッケージ200が図7および図8に示す例のようないわゆるセラミックパッケージである場合には、凹部の底面に金属製の接合材を接合するための金属膜を設けることができる。
光学素子300と接続端子203とを接続するボンディングワイヤ8は、金やアルミのワイヤーを用いることができる。
1・・・透光性部材
11・・・第1面
12・・・第2面
2・・・金属膜
3・・・ろう材
31・・・接合部
31a・・・凹部
31b・・・凸部
100・・・光学装置用蓋体
200・・・パッケージ
201・・・基体
202・・・枠部
202a・・・接合金属層
203・・・接続端子
204・・・外部端子
205・・・接続導体
206・・・搭載用金属板
207・・・放熱板
300・・・光学素子
301・・・ボンディングワイヤ
600・・・光学装置

Claims (3)

  1. 板状のガラスからなる透光性部材と、該透光性部材の第1面の外周に沿って設けられた枠状の金属膜と、該金属膜に点状の接合部で接合された枠状のろう材と、を備えており、
    該ろう材は、他部よりも幅が大きい幅広部を有しており、
    前記接合部は、前記幅広部に位置している光学装置用蓋体。
  2. 前記金属膜と前記ろう材との前記接合部は、前記ろう材の表面において凹部と凹部を取り囲む凸部とを有している請求項1に記載の光学装置用蓋体。
  3. 板状の透光性部材および他部よりも幅が大きい幅広部を有する枠状のろう材を準備する工程と、
    前記透光性部材の第1面の外周に沿って枠状の金属膜を設ける工程と、
    前記枠状のろう材を前記金属膜に重ねて載置して、前記ろう材側からレーザーを照射して、前記幅広部において前記ろう材と前記金属膜とを点状の接合部で接合する工程と、
    を含む光学装置用蓋体の製造方法。
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