JP2020119837A - 燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレス加工時にコート層が流れることを防ぎ、基材の表面に必要なコート厚を確保することができる燃料電池用セパレータの製造方法を提供する。【解決手段】基材の表面にコート層22bが積層された構造を有する燃料電池用セパレータ10の製造方法であって、平板状の基材22aの表面にコート材料を塗布してコート層22bを積層する塗布工程(ステップS1)と、基材22aを第1時間、第1温度で加熱してコート層22bのうち基材22aの表面に接する側を部分的に硬化させる第1硬化工程(ステップS2)と、基材22aをプレスして所定の形状に成形する成形工程(ステップS3)と、基材22aを第2時間、第2温度で加熱してコート層22bを全て硬化させる第2硬化工程(ステップS4)と、を含むことを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、表面にコート層が積層された構造を有する燃料電池用セパレータの製造方法に関する。
この種の燃料電池用セパレータの製造方法として、基材表面に導電性樹脂層からなるコート層を塗布により積層し、コート層が積層された基材をプレス加工により成形し、基材の成形後にコート層を熱処理するものが開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の燃料電池用セパレータの製造方法は、コート層が積層された基材をプレス加工により成形した後にコート層を熱処理して硬化させているので、プレス加工時に未硬化のコート層が流れてしまうという問題がある。即ち、熱処理前のコート層は流動性があるので、プレス加工時の基材へのプレス金型の圧力により、コート層が流れて、基材表面に必要なコート厚が確保できない可能性があるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、プレス加工時にコート層が流れることを防ぎ、基材表面に必要なコート厚を確保することができる燃料電池用セパレータの製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池用セパレータの製造方法は、基材の表面にコート層が積層された構造を有する燃料電池用セパレータの製造方法であって、平板状の基材の表面にコート材料を塗布して前記コート層を積層する塗布工程と、前記基材を第1時間、第1温度で加熱して前記コート層のうち前記基材の表面に接する側を部分的に硬化させる第1硬化工程と、前記基材をプレスして所定の形状に成形する成形工程と、前記基材を第2時間、第2温度で加熱して前記コート層を全て硬化させる第2硬化工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る燃料電池用セパレータの製造方法は、平板状の基材の表面にコート剤を塗布してコート層を積層し、基材を加熱してコート層のうち基材の表面に接する側を部分的に硬化させ、その後に基材をプレスして所定の形状に成形し、成形した後に基材の表面のコート層を全て硬化させる。
この構成により、コート層のうち基材の表面に接する側が部分的に硬化した状態で成形が行われるので、プレスによりコート層が流れることが防止される。そして、さらに成形が行われた後に、基材表面のコート層の全てを硬化させているので、基材表面に必要なコート厚が確保される。
本発明によれば、プレス加工時にコート層が流れることを防ぎ、基材表面に必要なコート厚を確保することができる燃料電池用セパレータの製造方法を提供することができる。
本発明に係る燃料電池用セパレータの製造方法を適用した実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法について図面を参照して説明する。まず、燃料電池用セパレータ10の製造方法により製造される燃料電池用セパレータ10を有する燃料電池セル20および燃料電池用セパレータ10について簡単に説明する。
燃料電池セル20は、図1に示すように、膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly)21と、カソード側セパレータ22と、アノード側セパレータ23とを含んで構成されている。燃料電池セル20は、複数個が積層されて図示しない燃料電池を構成する。燃料電池用セパレータ10は、カソード側セパレータ22およびアノード側セパレータ23により構成される。
膜電極ガス拡散層接合体21は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)31と、マイクロポーラス層(MPL:Micro Porous Layer)32aが形成されたカソード側ガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)32と、マイクロポーラス層33aが形成されたアノード側ガス拡散層33とにより構成されている。
膜電極接合体31は、電解質膜41と、電解質膜41のカソード側に位置するカソード側触媒層42と、電解質膜41のアノード側に位置するアノード側触媒層43との接合体で構成されている。
カソード側セパレータ22は、図1、図2(a)および図2(b)に示すように、基材22aと、基材22aの表面に積層されたコート層22bを有している。なお、基材22aの表面は、MEGA21に対向する内面と、内面の反対側の外面が含まれる。
基材22aは、水素ガスや酸化性ガスを遮蔽する遮蔽性、発電された電気を少ない損失、即ち低ロスで通す高導電性を有する材料であれば良く、材質は特に限定されない。基材22aの材料としては、例えば、チタン、アルミニウム、銅、鉄や、これらの合金、ステンレスなどが好ましい。これらの材料のうち、チタンおよびステンレスがより好ましい。
また、基材22aは、低コストの面ではステンレスが好ましい。ステンレスとしては、例えば、SUS304、SUS310などのオーステナイト系のステンレス、SUS409、SUS430、SUS444、などのフェライト系のステンレスが挙げられる。
基材22aの厚み(mm)は、金属使用料の低減、燃料電池用セパレータ10の高密度化の観点から薄い方が好ましい。但し、取扱いの観点から0.03mm〜0.1mmが好ましく、0.05mm〜0.08mmがより好ましい。基材22aは、方形の材料からなり、後述する成形工程前の平板状のものおよび成形工程を経て凹凸状に成形されたものが含まれる。
コート層22bは、コート材料が平板状の基材22aの表面に塗布されることにより積層されている。コート層22bは、第1硬化工程により部分的に硬化される前期硬化層と、第2硬化工程により残りの未硬化部分として硬化される後期硬化層とにより構成される。前期硬化層は、基材の22aの表面に接する側の層からなり、後期硬化層は前期硬化層の外側に位置する層からなる。前期硬化層および後期硬化層は、同一の材料からなる。
前期硬化層は、基材22aの表面に密着しており、後述する成形工程での基材22aの変形時に、基材22aの表面を流動することなく、基材22aの表面に追従して変形する。前期硬化層は、基材22aとの密着性を確保できれば良く、仮に割れが生じても、成形工程において後期硬化層のコート材料が流動して割れた箇所を埋めるため、燃料電池用セパレータ10の適正な形状を確保することができる。後期硬化層は、成形工程後の燃料電池用セパレータ10の表面を構成するコート材料になるため、成形後の割れや剥離が生じないことが必要となる。
例えば、コート材料がエポキシ系熱硬化樹脂およびカーボン粒子65%添加材料の組成の場合、前期硬化層は、基材22aに凹凸形状を形成するプレス加工時に、凹凸部分の半径R0.1mmの内側では、膜厚70μmまでならば密着性が良好であり、半径R0.2mmの外側では、膜厚100μmまでならば密着性が良好であり、膜厚50μmまでは割れが生じていないことが確認されている。なお、半径R0.1mmの内側では、前期硬化層の面方向に圧縮力が掛かり、半径R0.2mmの外側では、前期硬化層の面方向に引張力が掛かる。
カソード側セパレータ22の両端部には、図2(a)に示すように、貫通して形成されたマニホールド部22cと、凹凸状に形成された流路部22dとが形成されている。マニホールド部22cを介して、外部から燃料極の水素ガス(H2)、空気極の空気に含まれる酸素ガス(O2)および冷却水が一端から導入されるとともに、他端から空気に含まれる窒素ガスや生成水が排出されるように構成されている。流路部22dには、水素ガス、空気に含まれる酸素ガスおよび冷却水が流通するように構成されている。
アノード側セパレータ23は、図1に示すように、カソード側セパレータ22と同様、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの所定の厚みを有する金属板からなる基材23aと、基材23aの表面に積層されたコート層23bとにより構成されている。アノード側セパレータ23の両端部にも、カソード側セパレータ22と同様に、貫通して形成されたマニホールド部と、凹凸状に形成された流路部とが形成されている。
アノード側セパレータ23の基材23a、コート層23b、マニホールド部および流路部は、カソード側セパレータ22の基材22a、コート層22b、マニホールド部22cおよび流路部22dと同様に構成されている。
次いで、実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法について、図面を参照して説明する。
燃料電池用セパレータ10の製造方法は、図3に示すように、塗布工程と、第1硬化工程と、成形工程と、第2硬化工程とを含んでいる。各工程は、順に行われる。燃料電池用セパレータ10の製造方法においては、平板状の基材22aの表面にコート層22bが積層され、プレス加工により凹凸形状を有する燃料電池用セパレータ10が製造される。
なお、燃料電池用セパレータ10におけるカソード側セパレータ22およびアノード側セパレータ23は同一の製造方法で製造されるので、主にカソード側セパレータ22の製造方法について説明する。
塗布工程においては、平板状の基材22aの表面にコート材料を塗布する(ステップS1)。コート材料の塗布は、例えば棒状のバーコーターにより、平板状の基材22aの表面にコート塗工することにより行う。これにより、図4(a)に示すように、均一な膜厚のコート層22bが平板状の基材22aの表面に積層される。または、スクリーン印刷により平板状の基材22aの表面に印刷することにより行う。これにより、比較的に容易に積層することができ、均一な膜厚のコート層22bが平板状の基材22aの表面に形成される。
コート材料には、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、硬化剤からなる未硬化エポキシ樹脂および球状黒鉛の混合物を使用する。
第1硬化工程においては、図4(b)に示すように、第1時間および第1温度で基材22aを加熱し、コート層22bのうち基材22aの表面に接する側の前期硬化層を硬化させる(ステップS2)。基材22aの加熱は、例えば図示しない電磁誘電加熱装置による電磁誘電加熱処理により行ってもよく、また、抵抗加熱装置による抵抗加熱処理によって行ってもよい。第1時間および第1温度は、基材22aの大きさ、形状および材質などの設定諸元や実験値などのデータに基づいて適宜選択される。
成形工程においては、図4(c)に示すように、第1硬化工程において前期硬化層が硬化されたコート層22bを有する基材22aが図示しないプレス機のプレス金型によりプレスされ、所定の形状に成形される(ステップS3)。
第2硬化工程においては、第2時間および第2温度で基材22aを加熱し、コート層22bのうち未硬化となっている後期硬化層を硬化させる(ステップS4)。基材22aの加熱は、第1硬化工程と同様に、電磁誘電加熱処理や抵抗加熱処理により行われる。第2時間および第2温度は、燃料電池用セパレータ10の大きさ、形状および材質などの設定諸元や実験値などのデータに基づいて適宜選択される。
以上のように構成された実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法における実施例および比較例について効果を含めて図面を参照して説明する。なお、燃料電池用セパレータ10におけるカソード側セパレータ22およびアノード側セパレータ23は、同一の構造で構成されているので、主にカソード側セパレータ22の実施例および比較例について説明する。
(実施例)
実施例においては、カソード側セパレータ22の平板状で孔加工無しの基材22aの材質をSUS447とし、厚みを0.05mmとした。この基材22aに対し脱脂洗浄を行い乾燥させた。
実施例においては、カソード側セパレータ22の平板状で孔加工無しの基材22aの材質をSUS447とし、厚みを0.05mmとした。この基材22aに対し脱脂洗浄を行い乾燥させた。
次いで、コート材料として、ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部(商品名:jER82、三菱ケミカル株式会社製)、硬化剤60重量部(商品名:ST11、三菱ケミカル株式会社製)からなる未硬化エポキシ樹脂40重量%と、球状黒鉛60重量%(商品名:三菱カーボンブラック#3400B、平均粒子径21nm、三菱ケミカル株式会社製)との混合物を準備した。
次いで、準備した混合物を、基材22aの外面および内面の両面に、それぞれバーコーターでコート塗工を行い、乾燥させて、図4(a)に示すコート層22bを片面の厚み0.025mmで積層した。
次いで、コート層22bが積層された基材22aを電磁誘電加熱装置にセットし、電磁誘電加熱装置を稼働させて基材22aを加熱した。基材22aの表面に接するコート層22bの一部が硬化し始めた時点で、誘電加熱を停止させた。この状態で、コート層22bは、図4(b)に示すように、基材22aの表面に接する側が部分的に硬化した前期硬化層と、その外側で未硬化となっている後期硬化層を有している。
次いで、プレス機のプレス金型の温度を100℃に加熱し、熱プレスにより基材22aの成形、即ち基材22aの賦形を行い、図1に示す凹凸のあるカソード側セパレータ22を製造した。
次いで、賦形したカソード側セパレータ22をプレス金型から取り出して、カソード側セパレータ22の表面を目視で観察した。その結果、カソード側セパレータ22の表面には露出した部分が無いことが確認された。
その後、カソード側セパレータ22のアフターキュアとして、200℃で、120分間加熱を行い、コート層22bの硬化を進行させ、コート層22b全体が十分に硬化したところで硬化を完了させた。アフターキュアを実施後、カソード側セパレータ22の接触抵抗値(mΩ・cm2)を測定した結果、接触抵抗値は10mΩ・cm2であることが確認された。その結果、カソード側セパレータ22の接触抵抗値は比較的に低く、低接触抵抗を有し、カソード側セパレータ22の導電性が確保されていることが確認された。
(比較例)
比較例においては、実施例と同様に、カソード側セパレータ22の平板状で孔加工無しの基材22aの材質をSUS447とし、厚みを0.05mmとした。この基材22aに対し脱脂洗浄を行い乾燥させた。
比較例においては、実施例と同様に、カソード側セパレータ22の平板状で孔加工無しの基材22aの材質をSUS447とし、厚みを0.05mmとした。この基材22aに対し脱脂洗浄を行い乾燥させた。
次いで、コート材料として、実施例と同様に、ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部(商品名:jER82、三菱ケミカル株式会社製)、硬化剤60重量部(商品名:ST11、三菱ケミカル株式会社製)からなる未硬化エポキシ樹脂40重量%と、球状黒鉛60重量%(商品名:三菱カーボンブラック#3400B、平均粒子径21nm、三菱ケミカル株式会社製)との混合物を準備した。
次いで、準備した混合物を、基材22aの外面および内面の両面に、バーコーターでコート塗工を行い、乾燥させて、図4(a)に示すコート層22bを片面の厚み0.025mmで積層した。
次いで、コート層22bが積層された基材22aを誘電加熱装置にセットし、誘電加熱装置を稼働させて基材22aを加熱し、コート層22bの全部を硬化させた。
次いで、実施例と同様に、プレス機のプレス金型の温度を100℃に加熱し、熱プレスにより基材22aの成形、即ち基材22aの賦形を行い、図1に示す凹凸のあるカソード側セパレータ22を製造した。
次いで、実施例と同様に、賦形したカソード側セパレータ22をプレス金型から取り出して、カソード側セパレータ22の表面を目視で観察した。その結果、ところどころでクラックが発生し、一部では剥離が生じていることが確認された。
実施例においては、カソード側セパレータ22の表面に、露出した部分、割れや剥離などの外観不良が発生せず、セパレータとしての実用に問題がないことが確認された。これに対して、比較例においては、カソード側セパレータ22の表面に、ところどころでクラックが発生し、一部では剥離が生じており、セパレータとしての実用に問題があることが確認された。
本実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法においては、塗布工程(ステップS1)の後の第1硬化工程(ステップS2)で、コート層22bのうち基材22aの表面に接する側を部分的に硬化させ、即ち前期硬化層を硬化させ、第1硬化工程(ステップS2)の後に成形工程(ステップS3)を行い、成形工程(ステップS3)の後に基材22aの表面のコート層22bを全て硬化させる第2硬化工程(ステップS4)を行っている。
この構成によれば、成形工程(ステップS3)が行われる際に、基材22aの表面に接するコート層22bの前期硬化層が硬化しているので、成形工程においてコート層22bが流れることが防止されるという効果が得られる。本実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法においては、さらに、成形工程(ステップS3)が行われた後に、基材22aの表面のコート層22bの全てを硬化させているので、基材22aの表面に必要なコート厚が確保されるという効果が得られる。
また、本実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法においては、従来の燃料電池用セパレータの製造方法における以下のような問題を解決することができるという効果が得られる。即ち、図5(a)に示すように、平板状の金属薄膜の表面にカーボン層となるコート材料またはフィルムを積層させ、ガス流路などの凹凸形状を成形するプレス加工により、コート材料またはフィルムが積層されたに平板状の金属薄膜を賦形し、その後、コート材料またはフィルムからなるコート層を熱硬化させる製造方法がある。しかしながら、この製造方法では、燃料電池用セパレータの厚みが大きくなってしまうという問題があった。
本実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法においては、コート層22bを積層した基材22aを形成しているので、このような厚みの問題を解消することができる。
他方、金属薄板を賦形後、その表面にカーボン層をコーティングする方法も考えられるが、賦形した後にコート材料を塗工すると、膜厚管理が難しいため、実用的ではない。
燃料電池用セパレータの厚みの問題を解決するためには、図5(b)に示すように、金属薄板自体も賦形することが好ましい。しかしながら、コート層を基材に塗工した後に、金属薄板を賦形すると、前述したように、金属薄板にプレス圧を掛けたときに、コート層が流れてしまい、金属薄膜が露出してしまったり、金属薄膜の表面に必要なコート圧を確保することができないという問題があった。
本実施形態に係る燃料電池用セパレータ10の製造方法においては、このような、成形時におけるコート層の流動の問題を解決することができるという効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10・・・燃料電池用セパレータ、20・・・燃料電池セル、21・・・膜電極ガス拡散層接合体、22・・・カソード側セパレータ(燃料電池用セパレータ)、22a、23a・・・基材、22b、23b・・・コート層、22c・・・マニホールド部、22d・・・流路部、23・・・アノード側セパレータ(燃料電池用セパレータ)、31・・・膜電極接合体、32・・・カソード側ガス拡散層、32a、33a・・・マイクロポーラス層、33・・・アノード側ガス拡散層、41・・・電解質膜、42・・・カソード側触媒層、43・・・アノード側触媒層
Claims (1)
- 基材の表面にコート層が積層された構造を有する燃料電池用セパレータの製造方法であって、
平板状の基材の表面にコート材料を塗布して前記コート層を積層する塗布工程と、
前記基材を第1時間、第1温度で加熱して前記コート層のうち前記基材の表面に接する側を部分的に硬化させる第1硬化工程と、
前記基材をプレスして所定の形状に成形する成形工程と、
前記基材を第2時間、第2温度で加熱して前記コート層を全て硬化させる第2硬化工程と、
を含むことを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2019011584A JP2020119837A (ja) | 2019-01-25 | 2019-01-25 | 燃料電池用セパレータの製造方法 |
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