JP2009129575A - 金属セパレータ及び燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の発電、停止等による冷熱サイクルにより、ガス流路とガス流路の周囲に形成される耐食性膜との境界部に生じる応力を緩和し、樹脂膜の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる金属セパレータ及び当該金属セパレータを備える燃料電池を提供する。
【解決手段】本発明は、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材上に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部のコーナー部は、平面視において円弧状である。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材上に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部のコーナー部は、平面視において円弧状である。
【選択図】図2
Description
本発明は、金属セパレータ及び燃料電池の技術に関する。
一般的に燃料電池は、電解質膜の両側を挟持する一対の電極(アノード極、カソード極)を含む膜−電極アッセンブリと、膜−電極アッセンブリの両側を挟持する一対の金属セパレータとを有する。燃料電池の発電時には、アノード極に供給するアノードガスを水素ガス、カソード極に供給するカソードガスを酸素ガスとした場合、アノード極側では、水素イオン及び電子にする反応が行われ、水素イオンは電解質膜中を通りカソード極側に、電子は外部回路を通じてカソード極に到達する。一方、カソード極側では、水素イオン、電子及び酸素ガスが反応して水分を生成する反応が行われ、エネルギを放出する。
図9は、従来の金属セパレータの構成を示す模式平面図である。図9に示すように、金属セパレータ4には、金属基材52、金属基材52に形成されるアノードガス入口マニホールド54、アノードガス出口マニホールド56、カソードガス入口マニホールド58、カソードガス出口マニホールド60、ガス流路62、冷却水入口64、冷却水出口66、を有する。
例えば、特許文献1には、シール耐久性、耐腐食性を付与するために、ガス流路の周囲を囲むように金属基材上に樹脂膜を形成した金属セパレータが提案されている。
また、例えば、特許文献2には、燃料電池を組み立てる際に加えられる締め付け圧力を分散させるために、各マニホールドより外側に設けられるシール部のコーナー部を円弧状にした金属セパレータが提案されている。
また、例えば、特許文献3には、マニホールドの開口面積を確保するために、金属基材のコーナー部に対向するマニホールドの部位を傾斜又は円弧状にした金属セパレータが提案されている。
しかし、特許文献1の金属セパレータでは、樹脂膜と樹脂膜が形成されていないガス流路とでは、熱膨張係数が異なるため、燃料電池の発電、停止等による冷熱サイクルにより、樹脂膜とガス流路との境界部のコーナー部(例えば、図9に示す点線枠C)に応力が集中し、樹脂膜の剥離、亀裂等が生じる場合がある。その結果、金属セパレータの耐腐食性を十分に確保することが困難となる。
また、特許文献2,3の金属セパレータでは、燃料電池の発電、停止等による冷熱サイクルの影響が考慮されていないため、ガス流路の周囲に樹脂膜が形成された場合には、樹脂膜とガス流路との境界部のコーナー部に応力が集中し、樹脂膜の剥離、亀裂等を抑制することが困難である。
本発明の目的は、燃料電池の発電、停止等による冷熱サイクルにより、ガス流路とガス流路の周囲に形成される耐食性膜との境界部に生じる応力を緩和し、樹脂膜の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる金属セパレータ及び当該金属セパレータを備える燃料電池を提供することにある。
本発明は、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材上に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において円弧状である。
また、本発明は、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において鈍角化されている。
また、本発明は、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部は、平面視において円形である。
また、本発明は、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成された耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との間に凸部を設け、前記凸部と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において円弧状である。
また、本発明は、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成された耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との間に凸部を設け、前記凸部と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において鈍角化されている。
金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成された耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との間に凸部を設け、前記凸部と前記耐食性膜との境界部は、平面視において円形である。
また、前記金属セパレータにおいて、前記コーナー部は、0.5mm以上の曲率半径を有することが好ましい。
本発明の燃料電池は、膜−電極アッセンブリと、前記膜−電極アッセンブリを挟持する一対の前記金属セパレータと、を有する。
本発明によれば、金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材上に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において円弧状であることによって、燃料電池の発電、停止等による冷熱サイクルにより、ガス流路とガス流路の周囲に形成される耐食性膜との境界部に生じる応力を緩和し、樹脂膜の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる金属セパレータ及び当該金属セパレータを備える燃料電池を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池の構成の一例を示す模式断面図である。図1に示すように、燃料電池1は、膜−電極アッセンブリ10と、金属セパレータとしてのアノード極セパレータ12及びカソード極セパレータ14と、接着部16とフレーム18とを備えている。アノード極セパレータ12の空洞部は、アノードガスが流れるアノードガス流路12aであり、カソード極セパレータ14の空洞部は、カソードガスが流れるカソードガス流路14aである。
図1に示すように、膜−電極アッセンブリ10は、一対のフレーム18により挟持されている。フレーム18は、アノードガス流路12a又はカソードガス流路14aが膜−電極アッセンブリ10に当接するような中抜き構造となっている。また、フレーム18で挟持された膜−電極アッセンブリ10の両外側には、アノード極セパレータ12及びカソード極セパレータ14により挟持されている。
フレーム18同士、金属セパレータとフレームとは、接着部16により接着されている。接着部16を構成する材料は、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
図2は、本実施形態に用いられる金属セパレータの模式平面図である。図2に示すように、金属セパレータ2は、金属基材20と、金属基材20に形成されるアノードガス入口マニホールド22と、アノードガス出口マニホールド24と、カソードガス入口マニホールド26と、カソードガス出口マニホールド28と、ガス流路30と、冷却水入口32と、冷却水出口34と、耐食性膜36と、を有する。各入口マニホールド、出口マニホールド、冷却水入口、冷却水出口の配置等は特に制限されるものではない。
金属セパレータ2を図1に示すアノード極セパレータ12に用いる場合、ガス流路30はアノードガス流路12aとなる。アノード極セパレータ12内のアノードガスは、アノードガス入口マニホールド22からガス流路30(アノードガス流路12a)へ導入され、ガス流路30からアノードガス出口マニホールド24へ排出される。また、金属セパレータ2を図1に示すカソード極セパレータ14に用いる場合、ガス流路30はカソードガス流路14aとなる。カソード極セパレータ14内のカソードガスは、カソードガス入口マニホールド26からガス流路30(カソードガス流路14a)へ導入され、ガス流路30からカソードガス出口マニホールド28へ排出される。
耐食性膜36は、ガス流路30の周囲を囲むように金属基材20上に形成される。耐食性膜36は、樹脂膜、カーボン膜、金、ニッケル等のめっき膜等が挙げられる。金属セパレータ2との密着性、高耐腐食性を有する点で、樹脂膜であることが好ましい。
樹脂膜を構成する材料は、特に制限されるものではないが、例えば、オレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、アミド系樹脂等が挙げられる。特に、耐食性と共に撥水性も付与することができる点で、フッ素系樹脂であることが好ましい。フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。
カーボン膜を構成する材料は、特に制限されるものではないが、例えば、人造黒鉛、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。
めっき膜を構成する材料は、耐腐食性の高い金属であればよく、例えば、ニッケル、金等が挙げられる。
金属基材20は、例えば、SUS310、SUS304,SUS316等のステンレス、チタン、アルミ等が挙げられるが、必ずしも上記に限定されるものではない。
本実施形態では、図2に示すように、ガス流路30と耐食性膜36との境界部38のコーナー部40が、平面視において円弧状となっている。円弧状のコーナー部40は、境界部38の中心から正の曲率を有するものであり、また円弧状は正則曲線である。
金属セパレータ2は、燃料電池1の発電、停止等による冷熱サイクルにより、膨張収縮する。特に、耐食性膜36と耐食性膜36が形成されていないガス流路30とでは、熱膨張係数が異なるため、耐食性膜36とガス流路30との境界部38では、剪断応力等が発生する。耐食性膜36とガス流路30との境界部38で発生する剪断応力は、コーナー部40に集中する。そのため、コーナー部40が直角又は90°より小さい鋭角である場合、コーナー部40に集中する剪断応力等を緩和することができず、コーナー部40付近の耐食性膜36の剥離、亀裂等が生じる場合がある。しかし、本実施形態では境界部38のコーナー部40が、平面視において円弧状であるため、コーナー部40に集中する剪断応力等を緩和し、耐食性膜36、特にコーナー部40付近の耐食性膜36の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる。
境界部38のコーナー部40は、耐食性膜36の剥離、亀裂等の発生を長期的に抑制することができる点で、0.5mm以上の曲率半径を有することが好ましい。コーナー部40の曲率半径が0.5mmより小さいと、例えば、25℃〜100℃間の冷熱サイクルによって、耐食性膜36の剥離、亀裂等が発生し、その後の通電試験において、金属セパレータ2の腐食電流値が増加する場合がある。通電試験とは、pH1〜2の硫酸溶液(塩素0〜500ppm含有)中で金属セパレータを自然電位から1.2Vまで印可した時の金属セパレータの腐食電流値を測定する試験である。
図3(イ),(ロ)は、本発明の他の実施形態に係る金属セパレータの模式平面図である。図3(イ)に示すように、ガス流路30と耐食性膜36との境界部38のコーナー部は、平面視において鈍角化されている。鈍角とは、コーナー部の内角(図3(イ)に示すA)が90°より大きい角度をいう。このように、コーナー部40を鈍角化させても、コーナー部40に集中する剪断応力等を緩和し、耐食性膜36、特にコーナー部40付近の耐食性膜36の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる。また、図3(ロ)に示すようにガス流路30と耐食性膜36との境界部38が、平面視において円形(正円形、楕円形等)であっても、耐食性膜36の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる。
図4(イ)は、本発明の他の実施形態に係る金属セパレータの模式平面図であり、図4(ロ)は、図4(イ)のA−A線における金属セパレータの一部模式断面図である。図4(イ),(ロ)に示すように、金属セパレータ3は、金属基材20と、金属基材20に形成されるアノードガス入口マニホールド22とアノードガス出口マニホールド24とカソードガス入口マニホールド26とカソードガス出口マニホールド28とガス流路30と冷却水入口32と冷却水出口34と耐食性膜36と、凸部42と、を有する。図4(イ),(ロ)に示す金属セパレータ3において、図2に示す金属セパレータ2と同様の構成については同一の符合を付してある。
凸部42は、ガス流路30と耐食性膜36との間に設けられるものである。凸部42は、ガス流路30に耐食性膜36が形成されないようにする隔壁である。具体的には後述するが、耐食性膜36の形成時には、マスキング治具が、ガス流路30を覆うように凸部42上に配置される。これにより、ガス流路30に耐食性膜36が形成されることを防止することができる。上記凸部42が設けられていないと、ガス流路30のサイズ形状に合わせたマスキング治具を用いる必要がある。しかし、上記凸部42を設けることにより、凸部42より大きいサイズのマスキング治具であれば、ガス流路30に耐食性膜36が形成されることを防ぐことができるため、耐食性膜36を作成する際の作業性を向上させることができる。
凸部42のコーナー部は、平面視において円弧状である。耐食性膜36は、上記凸部42に沿って形成されるため、凸部42と耐食性膜36との境界部44のコーナー部46も、平面視において円弧状となる。円弧状は上記説明した通りである。上記構成とすることによっても、コーナー部46に集中する剪断応力等を緩和し、耐食性膜36、特にコーナー部46付近の耐食性膜36の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる。境界部44のコーナー部46は、耐食性膜36の剥離、亀裂等の発生を長期的に抑制することができる点で、0.5mm以上の曲率半径を有することが好ましい。
図5(イ),(ロ)は、本発明の他の実施形態に係る金属セパレータの模式平面図である。図5(イ)に示すように、凸部42のコーナー部が、平面視において鈍角化されており、凸部42と耐食性膜36との境界部44のコーナー部46も、平面視において鈍角化されている。鈍角は、上記説明した通りである。また、図5(ロ)に示すように、凸部42が、平面視において円形(正円形又は楕円形等)であって、凸部42と耐食性膜36との境界部44が、平面視において円形(正円形又は楕円形等)となっているものであってもよい。上記構成によっても、耐食性膜36、特にコーナー部46付近の耐食性膜36の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる。
図6は、本実施形態に係る金属セパレータの製造方法の一例を説明するための図である。まず、上記説明したガス流路30、各マニホールド(22〜28)、冷却水入口32、出口34を打ち抜き加工、プレス加工等によって成形した金属基材20に、マスキング治具48を被せる。マスキング治具48の配置位置は、ガス流路30上である。その後、耐食性膜36を形成する。ガス流路30と耐食性膜36との境界部38のコーナー部40が、平面視において円弧状、鈍角化、又は境界部38が円形となるように、マスキング治具48のコーナー部も平面視において円弧状、鈍角化、又はマスキング治具48を円形にする必要がある。
図7は、本実施形態に係る金属セパレータの製造方法の他の一例を説明するための図である。図8は、マスキング治具をガス流路上に被せた金属基材の模式断面図である。まず、上記説明したガス流路30、各マニホールド(22〜28)、冷却水入口32、出口34、凸部42を打ち抜き加工、プレス加工等によって成形した金属基材20に、マスキング治具50を被せる。マスキング治具48の配置位置は、ガス流路30上である。その後、耐食性膜36を形成する。上記でも説明したように、金属基材20上に形成された凸部42のコーナー部は、図7に示すように、平面視において円弧状である。そのため、平面視において円弧状のコーナー部を有するマスキング治具を用いなくても、凸部42と耐食性膜36との境界部44のコーナー部46は、平面視において円弧状となる。
耐食性膜36として樹脂膜を形成する場合、樹脂膜は例えば、樹脂を含むスラリーをスプレー法、スクリーン印刷法等の公知の塗布方法を用いて、金属基材20に塗布することにより形成される。また、例えば、樹脂膜は、金属基材20に電着することによっても形成される。しかし、金属基材20上に樹脂膜を密着させることができれば、必ずしも上記に限定されるものではない。
電着による樹脂膜は、例えば、樹脂粉末の一部をNH+でイオン化して得られる陽イオン性樹脂が存在する溶液中で、金属基材20に負極電圧、対極に正極電圧を印可し、金属基材20に樹脂を付着させることにより、形成される。
また、金属基材20に樹脂を電着させた後、焼き付け処理を行ってもよい。これにより、金属基材20上に緻密で均一な樹脂膜が形成される。焼き付け処理時の温度は、金属基材20に付着した樹脂が溶ける温度であれば特に制限されるものではなく、例えば、150℃〜250℃の範囲である。
耐食性膜36としてカーボン膜を形成する場合、カーボン膜は例えば、炭素材料を含むスラリーをスプレー法、スクリーン印刷法等の公知の塗布方法を用いて、金属基材20に塗布することにより形成される。また、耐食性膜36としてめっき膜を形成する場合、めっき膜は例えば、無電解めっき、電気めっき等により形成される。カーボン膜、めっき膜も金属基材20上に密着させることができれば、必ずしも上記に限定されるものではない。
本実施形態に係る燃料電池のその他の構成について以下に説明する。
膜−電極アッセンブリ10は、電解質膜(不図示)の一方の面にアノード極(不図示)が、もう一方の面にカソード極(不図示)が配置されているものである。
電解質膜は、電子伝達性を有さずプロトン伝導性を有するものであれば特に制限されるものではない。例えば、パーフルオロスルホン酸系の樹脂膜、トリフルオロスチレン誘導体の共重合膜、リン酸を含浸させたポリベンズイミダゾール膜、芳香族ポリエーテルケトンスルホン酸膜等が挙げられる。
アノード極は、電解質膜の一方の面から触媒層、拡散層の順に配置され、カソード極は、電解質膜の他方の面から触媒層、拡散層の順に配置されたものである。
アノード極及びカソード極を構成する触媒層は、例えば、白金、ルテニウム等の金属触媒を担持したカーボンとパーフルオロスルホン酸系の電解質等とを混合して拡散層又は電解質膜上に成膜されたものである。上記カーボンとしては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック等が用いられる。
アノード極及びカソード極を構成する拡散層は、導電性が高く、反応ガスの拡散性が高い材料であれば特に制限されるものではないが、多孔質導電体材料であることが好ましい。例えば、カーボンクロス、カーボンペーパ等の多孔質カーボン材料等が挙げられる。
フレーム18は、膜−電極アッセンブリ10を挟持して、主に膜−電極アッセンブリを固定するものである。フレーム18を構成する材料は、強度、耐食性を有するものであれば特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂等が用いられる。
以上のように本実施形態では、金属基材上に形成されるガス流路と、ガス流路の周囲を囲むように金属基材上に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、ガス流路と耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において円弧状、鈍角化、又は境界部が円形であることによって、燃料電池の発電、停止等による冷熱サイクルにより、ガス流路とガス流路の周囲に形成される耐食性膜との境界部に生じる応力を緩和し、樹脂膜の剥離、亀裂等の発生を抑制することができる。また、金属基材上に形成されるガス流路と、ガス流路の周囲を囲むように金属基材上に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、ガス流路と耐食性膜との間に凸部を設け、凸部と耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において円弧状、鈍角化、又は境界部が円形であることによっても上記と同様の効果が得られる。
上記本実施形態に係る燃料電池は、例えば、携帯電話、携帯用パソコン等のモバイル機器用小型電源、自動車用電源、家庭用電源等として使用することができる。
1 燃料電池、2,3,4 金属セパレータ、10 膜−電極アッセンブリ、12 アノード極セパレータ、12a アノードガス流路、14 カソード極セパレータ、14a カソードガス流路、16 接着部、18 フレーム、20,52 金属基材、22,54 アノードガス入口マニホールド、24,56 アノードガス出口マニホールド、26,58 カソードガス入口マニホールド、28,60 カソードガス出口マニホールド、30,62 ガス流路、32,64 冷却水入口、34,66 冷却水出口、36 耐食性膜、38,44 境界部、40,46 コーナー部、42 凸部、48,50 マスキング治具。
Claims (8)
- 金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材上に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、
前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において円弧状であることを特徴とする金属セパレータ。 - 金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、
前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において鈍角化されていることを特徴とする金属セパレータ。 - 金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成される耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、
前記ガス流路と前記耐食性膜との境界部は、平面視において円形であることを特徴とする金属セパレータ。 - 金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成された耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、
前記ガス流路と前記耐食性膜との間に凸部を設け、前記凸部と前記耐食性膜との境界部のコーナー部が、平面視において円弧状であることを特徴とする金属セパレータ。 - 金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成された耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、
前記ガス流路と前記耐食性膜との間に凸部を設け、前記凸部と前記耐食性膜との境界部のコーナー部は、平面視において鈍角化されていることを特徴とする金属セパレータ。 - 金属基材上に形成されるガス流路と、前記ガス流路の周囲を囲むように前記金属基材状に形成された耐食性膜と、を有する金属セパレータであって、
前記ガス流路と前記耐食性膜との間に凸部を設け、前記凸部と前記耐食性膜との境界部は、平面視において円形であることを特徴とする金属セパレータ。 - 請求項1又は4記載の金属セパレータであって、前記コーナー部は、0.5mm以上の曲率半径を有することを特徴とする金属セパレータ。
- 膜−電極アッセンブリと、前記膜−電極アッセンブリを挟持する一対の金属セパレータと、を有する燃料電池であって、
前記金属セパレータは、請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属セパレータであることを特徴とする燃料電池。
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