JP2020013734A - 燃料電池セルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シール部材の使用量が比較的に少なく、セパレータにより形成される流路を狭めることなく、高い機械的強度を有する燃料電池セルの製造方法を提供する。【解決手段】燃料電池セル10の製造方法は、シール部材14をカソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13で挟んだ状態でプレス型101により加熱プレスを行う際に、カソード側セパレータ12とシール部材14とにより形成される酸化剤ガス流路12aおよびアノード側セパレータ13とシール部材14とにより形成される燃料ガス流路13aに近接する側のプレス型101の圧力を酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに離隔する側のプレス型101の圧力よりも高くなるようにして、シール部材14の一部を酸化剤ガス流路12a内および燃料ガス流路13a内に流出させる。【選択図】図4
Description
本発明は、シール部材を有する燃料電池セルの製造方法に関する。
この種の燃料電池セルとして、一対のセパレータと、各セパレータの間に挟まれて一対のセパレータを接着するシール材とを有し、一方および他方のセパレータとシール材とにより形成される各流路内に、シール材の接着領域からはみ出たシール材を溜めるシール材溜まりを有するものが開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の燃料電池セルは、一方および他方のセパレータとシール材とにより形成される各流路内にシール材溜まりを有している。このシール材溜まりは、接着領域からはみ出たシール材により形成されているので、シール材の使用量が多くなってしまうという問題がある。また、シール材溜まりは、一方および他方のセパレータとシール材との間の各流路内に形成されているので、各流路が狭まってしまう可能性を生ずるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、シール部材の使用量が比較的に少なく、セパレータにより形成される流路を狭めることなく、高い機械的強度を有する燃料電池セルの製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池セルの製造方法は、シール部材を第1セパレータおよび第2セパレータで挟んだ状態でプレス型により加熱プレスを行う際に、前記第1セパレータと前記シール部材とにより形成される第1流路および前記第2セパレータと前記シール部材とにより形成される第2流路に近接する側の前記プレス型の圧力または温度を前記第1流路および前記第2流路に離隔する側の前記プレス型の圧力または温度よりも高くなるようにして、前記シール部材の一部を前記第1流路内および前記第2流路内に流出させることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池セルの製造方法は、シール部材を第1セパレータおよび第2セパレータで挟んだ状態でプレス型により加熱プレスを行う際に、第1流路および第2流路に近接する側のプレス型の圧力または温度を第1流路および第2流路に離隔する側のプレス型の圧力または温度よりも高くなるようにしている。その結果、シール部材の接着領域の第1流路および第2流路に近接する側におけるシール部材の一部のみが、第1流路および第2流路内に流出するので、シール部材の使用量が比較的に少なくなり、セパレータにより形成される流路が狭められることがなく、燃料電池セルの機械的強度が高まる。
本発明によれば、シール部材の使用量が比較的に少なく、セパレータにより形成される流路を狭めることなく、高い機械的強度を有する燃料電池セルの製造方法を提供することができる。
本発明に係る燃料電池セルの製造方法を適用した実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法について図面を参照して説明する。まず、燃料電池セル10の構成について説明する。
燃料電池セル10は、図1に示す膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly、以下MEGAという。)11と、カソード側セパレータ12と、アノード側セパレータ13と、シール部材14と、図2に示すガスケット15とにより構成されている。燃料電池セル10は、複数個が積層されて図示しない燃料電池を構成する。
なお、実施形態に係る燃料電池セル10のカソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13は、それぞれ本発明に係る燃料電池セルの第1セパレータまたは第2セパレータの何れかに対応する。
MEGA11は、図示しない膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly、以下MEAという。)と、カソード側ガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer、以下GDLという。)と、アノード側GDLとにより構成されている。
MEAは、図示しない電解質膜と、カソード側触媒層と、アノード側触媒層との接合体で構成されている。電解質膜は、パーフルオロスルホン酸(PFSA)アイオノマーなどの固体高分子材料である高分子電解質樹脂で形成されており、イオン伝導性を有する高分子膜を電解質とするイオン交換膜からなる。電解質膜は、電子および気体の流通を阻止するとともに、プロトンをアノード側触媒層からカソード側触媒層に移動させる機能を有している。
カソード側触媒層は、白金や白金合金などの触媒を担持した導電性の担体からなり、例えば、触媒担持カーボン粒子などのカーボン粒子を、プロトン伝導性を有するアイオノマーで被覆して形成された電極触媒層からなる。なお、アイオノマーは、電解質膜と同質のフッ素系樹脂などの固体高分子材料である高分子電解質樹脂からなり、その有するイオン交換基によりプロトン伝導性を有する。カソード側触媒層は、プロトンと電子と酸素から水を生成する機能を有している。
アノード側触媒層は、カソード側触媒層と同様の材料で形成されているが、カソード側触媒層と異なり、水素ガス(H2)をプロトンと電子に分解する機能を有している。
カソード側GDLは、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。カソード側GDLは、カソード側触媒層の外側に接合されており、酸化剤ガスとしての空気を拡散させて均一にし、カソード側触媒層に行き渡らせる機能を有している。
アノード側GDLは、カソード側GDLと同様に、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。アノード側GDLは、アノード側触媒層の外側に接合されており、燃料ガスとしての水素ガスを拡散させて均一にし、アノード側触媒層に行き渡らせる機能を有している。
カソード側セパレータ12は、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの金属板で形成されている。カソード側セパレータ12は、カソード側GDLおよびシール部材14の接着領域14cに接着されており、カソード側GDLの表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流す酸化剤ガス流路12aが形成されている。カソード側セパレータ12の表面にはチタン(Ti)薄膜が形成され、チタン薄膜に炭素層が形成されている。
アノード側セパレータ13は、カソード側セパレータ12と同様、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの金属板で形成されている。アノード側セパレータ13は、アノード側GDLおよびシール部材14の接着領域14cに接合されており、アノード側GDLの表面に沿って燃料ガスとしての水素を流す燃料ガス流路13aが形成されている。アノード側セパレータ13の表面には、カソード側セパレータ12の表面と同様、表面にチタン(Ti)薄膜が形成され、チタン薄膜に炭素層が形成されている。
なお、実施形態に係る燃料電池セル10のカソード側セパレータ12の酸化剤ガス流路12aおよびアノード側セパレータ13の燃料ガス流路13aは、それぞれ本発明に係る燃料電池セルの第1流路または第2流路の何れかに対応する。
シール部材14は、図2に示すように、合成樹脂で枠状に形成されたコア材14aと、コア材14aの表面および裏面に形成された各接着層14bを有する3層構造で構成されており、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13を接着するとともに、MEGA11を構成する電解質膜と接合されている。シール部材14は、燃料極の水素ガス(H2)や空気極の酸素ガス(O2)が、微量ながら電解質膜を通過してしまうという、いわゆるクロスリークや触媒電極同士の電気的短絡を防ぐための機能を有している。
接着層14bは、電解質膜よりも高い剛性、弾性や粘性を有する接着部材からなる。接着部材としては、例えばエポキシ樹脂からなる接着剤が挙げられる。
接着層14bは、電解質膜よりも高い剛性、弾性や粘性を有する接着部材からなる。接着部材としては、例えばエポキシ樹脂からなる接着剤が挙げられる。
ガスケット15は、シール部15sを含め、ゴムや熱可塑性エラストマーなどの弾性を有する材料で形成されており、カソード側セパレータ12の酸化剤ガス流路12a側およびアノード側セパレータ13の燃料ガス流路13a側に接着されている。
ガスケット15は、複数個の燃料電池セル10を積層した際に、隣接する他の燃料電池セル10の表面に当接し、二つの燃料電池セル10の間を封止するように構成されている。ガスケット15により、燃料ガス、酸化剤ガスや冷却媒体の各流路からの漏洩が阻止される。
次いで、燃料電池セル10の製造方法のセル化工程について、図面を参照して説明する。
燃料電池セル10のセル化工程は、図3に示すように、MEGA11と、ガスケット15が接着されたカソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13と、シール部材14とからなる組立体100をプレス型101にセットする工程と、加熱プレス工程と、冷却プレス工程とを含んで構成されている。
プレス型101は、上型102と下型103とを有している。上型102は、図4に示すように、カソード側セパレータ12の酸化剤ガス流路12aに近接する側で高い圧力が加えられる高圧型104と、酸化剤ガス流路12aに離隔する側で低い圧力が加えられる低圧型105とを有している。下型103は、組立体100を保持するように構成されている。
組立体100をプレス型101にセットする工程においては、図3に示すように、組立体100が下型103にセットされる。加熱プレス工程においては、プレス型101が所定の温度(℃)になるまで加熱され、高圧型104および低圧型105と、下型103とにより組立体100に対してそれぞれ圧力が加えられる。いわゆる組立体100のホットプレスが行われ、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13が、シール部材14の接着領域において接着され各構成要素が一体化される。
このホットプレスにより、図4に示すように、カソード側セパレータ12の酸化剤ガス流路12aの内部およびアノード側セパレータ13の燃料ガス流路13aの内部にシール部材14の接着領域14cにおける接着層14bの一部が流出し、流出部14dが形成される。
冷却プレス工程においては、所定の温度(℃)に冷却されたプレス型101により、ホットプレス後の組立体100が冷却され、接着層14bや流出部14dが硬化する。即ち、組立体100がセル化され燃料電池セル10が形成される。なお、加熱時および冷却時の所定の温度(℃)は、組立体100の設定諸元や実験値などのデータに基づいて適宜選択される。
以上のように構成された実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法の効果について説明する。
本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法は、シール部材14をカソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13で挟んだ状態でプレス型101により加熱プレスを行う際に、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに近接する側のプレス型101の圧力を酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに離隔する側のプレス型101の圧力よりも高くなるようにしている。この構成により、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに近接する側のプレス型101の押し込み量を増やしている。
その結果、加熱プレスを行う際に、シール部材14の接着領域14cの酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13a近接する側におけるシール部材14の一部のみが、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13a内に流出し、流出部14dがそれぞれ形成されるという効果が得られる。このように流出部14dが形成されると、シール部材14の使用量が、特許文献1に記載の従来の燃料電池セルと比較して、著しく少なくなり、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aが、大量にはみ出したシール部材によって狭められることがなくなり、ガスの流通が従来の燃料電池セルと比較して良好になるという効果が得られる。
さらに、本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法は、図5および図6(a)に示すように、酸化剤ガス流路12a内および燃料ガス流路13a内に、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13を剥離させる方向に作用する剥離力F1、F2が加わっても、剥離が阻止されるという効果が得られる。
図5にセルの断面構造を示す。プレスで接着したシール部15sには、剥離力が加わる。剥離力F1は、ガスケット15の反力によって緩和される。一方で、剥離力F2は、シール部15sに直接、力が加わる。その結果、シール部15sが剥離するおそれがあり、ガスリークが発生する可能性がある。
図6にセル外周部の構造を示す。図6(b)に示す従来構造では、酸化剤ガス流路12a内および燃料ガス流路13a内に、流出部14dが形成されていない。したがって、接着部端に応力が集中するため、剥離が生じやすい。本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法においては、セル外周部に接着剤がはみ出した構造を作ることにより、応力集中を緩和することができ、剥離の問題が解消されるという効果が得られる。
本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法は、セル端部の接着部端において接着剤がはみ出して流出部14dを形成し、流出部14dでセパレータと接着シートとの接着端部を覆う。したがって、接着層14bと、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13の界面の端が点でなくなり、酸化剤ガス流路12a内および燃料ガス流路13aにおいて、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13の傾斜面部とシール部材14が交わる部分で、セル外周部の接着部端に作用する応力集中が緩和され、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13の剥離が阻止されるという効果が得られる。その結果、燃料電池セル10の機械的強度が高められるという効果が得られる。
本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法で得られる接着強度は、具体的には、図6(c)に示される。図6(c)には、横軸には従来構造の燃料電池セルと本実施形態の燃料電池セル10の棒グラフが示され、縦軸には接着強度(N)の平均値が示されている。各棒グラフの上部には、測定値のバラツキの度合いを表す標準偏差σが表されている。従来構造の燃料電池セルの接着強度(N)の平均値を1.00とすると、本実施形態の燃料電池セル10の接着強度(N)の平均値は、1.48となり、本実施形態の燃料電池セル10は、従来構造の燃料電池セルに対して1.48倍の接着強度(N)があることが分かった。したがって、従来構造の燃料電池セルにおける応力集中の問題が解消できることが確認された。
また、従来構造の燃料電池セルでは、接着層に対する加工条件を限定していないため、接着強度を発現することができない。例えば、燃料電池セルの量産に向けて短時間で加工すると、急冷することになり、接着強度が低下してしまうことがある。これに対して、本実施形態の燃料電池セル10の製造方法においては、加工時の冷却条件を限定することにより、短時間で高強度の燃料電池セル10を作製することが可能になる。なお、加工条件や冷却条件は、組立体100の設定諸元や実験値などのデータに基づいて適宜選択される。
本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法においては、加熱プレスを行う際に、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに近接する側のプレス型101の圧力を酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに離隔する側のプレス型101の圧力よりも高くなるようにした場合について説明した。
しかしながら、本発明に係る燃料電池セルの製造方法においては、圧力以外のプレス条件に基づいて加熱プレスを行うようにしても良い。例えば、プレス型の温度の高低に基づいて加熱プレスを行うようにしてもよい。以下、プレス型の温度の高低に基づいて加熱プレスを行うようにした本実施形態の変形例に係る燃料電池セル10の製造方法について図面を参照して説明する。
本実施形態の変形例の加熱プレス工程は、図7に示すように、プレス型110により行われる。プレス型110は、上型111と図3に示すプレス型101の下型103とを有している。上型111は、カソード側セパレータ12の酸化剤ガス流路12aに近接する側で高い温度に設定される高温部112と、酸化剤ガス流路12aに離隔する側で低い温度に設定される低温部113とを有している。
加熱プレス工程においては、プレス型110の高温部112および低温部113が所定の高温(℃)および低温(℃)になるまで加熱され、さらに上型111と、下型103とにより組立体100に対して圧力が加えられる。いわゆる組立体100のホットプレスが行われ、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13が、シール部材14の接着領域14cにおいて接着され各構成要素が一体化される。なお、所定の高温(℃)および低温(℃)は、設定諸元や実験値などのデータに基づいて適宜選択される。
このホットプレスにより、図7に示すように、カソード側セパレータ12の酸化剤ガス流路12aの内部およびアノード側セパレータ13の燃料ガス流路13aの内部にシール部材14の接着領域14cにおける接着層14bの一部が流出し、流出部14dが形成される。
本実施形態の変形例に係る燃料電池セル10の製造方法においても、実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法と同様の効果が得られる。
本実施形態の変形例に係る燃料電池セル10の製造方法においても、実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法と同様の効果が得られる。
即ち、本実施形態の変形例に係る燃料電池セル10の製造方法は、実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法と同様、シール部材14をカソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13で挟んだ状態でプレス型110により加熱プレスを行う際に、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに近接する側のプレス型110の温度を酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに離隔する側のプレス型110の温度よりも高くなるようにしている。この構成により、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aに近接する側のプレス型110の加熱量を増やしている。
その結果、加熱プレスを行う際に、シール部材14の接着領域14cの酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13a近接する側におけるシール部材14の一部のみが、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13a内に流出し、流出部14dがそれぞれ形成されるという効果が得られる。このように流出部14dが形成されると、シール部材14の使用量が、特許文献1に記載の従来の燃料電池セルと比較して、著しく少なくなり、酸化剤ガス流路12aおよび燃料ガス流路13aが、大量にはみ出したシール部材によって狭められることがなくなりガスの流通が従来の燃料電池セルと比較して良好になるという効果が得られる。
さらに、本実施形態の変形例に係る燃料電池セル10の製造方法は、図5および図6(a)に示すように、酸化剤ガス流路12a内および燃料ガス流路13a内に、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13を剥離させる方向に作用する剥離力F1、F2が加わっても、剥離が阻止されるという効果が得られる。
図6(b)に示す従来構造では、酸化剤ガス流路12a内および燃料ガス流路13a内に、流出部14dが形成されていない。したがって、接着部端に応力が集中するため、剥離が生じやすい。本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法においては、セル外周部に接着剤がはみ出した構造を作ることにより、応力集中を緩和することができ、剥離の問題が解消されるという効果が得られる。
本実施形態の変形例に係る燃料電池セル10の製造方法は、セル端部の接着部端において接着剤がはみ出して流出部14dを形成し、流出部14dでセパレータと接着シートとの接着端部を覆う。したがって、接着層14bと、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13の界面の端が点でなくなり、酸化剤ガス流路12a内および燃料ガス流路13aにおいて、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13の傾斜面部とシール部材14が交わる部分で、セル外周部の接着部端に作用する応力集中が緩和され、カソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13の剥離が阻止されるという効果が得られる。その結果、燃料電池セル10の機械的強度が高められるという効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10・・・燃料電池セル、11・・・MEGA、12・・・カソード側セパレータ(第1セパレータまたは第2セパレータ)、12a・・・酸化剤ガス流路(第1流路または第2流路)、13・・・アノード側セパレータ(第1セパレータまたは第2セパレータ)、13a・・・燃料ガス流路(第1流路または第2流路)、14・・・シール部材、14a・・・コア材、14b・・・接着層、14c・・・接着領域、14d・・・流出部、15・・・ガスケット、15s・・・シール部、100・・・組立体、101,110・・・プレス型、102,111・・・上型、103・・・下型、104・・・高圧型、105・・・低圧型、112・・・高温部、113・・・低温部
Claims (1)
- 燃料電池セルの製造方法であって、
シール部材を第1セパレータおよび第2セパレータで挟んだ状態でプレス型により加熱プレスを行う際に、前記第1セパレータと前記シール部材とにより形成される第1流路および前記第2セパレータと前記シール部材とにより形成される第2流路に近接する側の前記プレス型の圧力または温度を前記第1流路および前記第2流路に離隔する側の前記プレス型の圧力または温度よりも高くなるようにして、前記シール部材の一部を前記第1流路内および前記第2流路内に流出させることを特徴とする燃料電池セルの製造方法。
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