JP2020119811A - 負極層 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、容量維持率が高い負極層を提供することを主目的とする。【解決手段】本開示においては、全固体電池に用いられる負極層であって、Si系活物質、第一固体電解質、第一導電材および第一バインダーを含有し、空隙率が5%以上20%以下である第一粒子群と、Si系活物質を含有せず、第二固体電解質、第二導電材および第二バインダーを含有し、空隙率が50%以上80%以下である第二粒子群と、を含有し、上記第二粒子群に対する上記第一粒子群の重量比が、1.5以上9以下である、負極層を提供することにより上記課題を解決する。【選択図】図2

Description

本開示は、全固体電池に用いられる負極層に関する。
全固体電池は、正極層および負極層の間に固体電解質層を有する電池であり、可燃性の有機溶媒を含む電解液を有する液系電池に比べて、安全装置の簡素化が図りやすいという利点を有する。
全固体電池の負極層に、Si系活物質を用いることが知られている。例えば、特許文献1には、硫化物固体電解質と負極活物質とを有する全固体電池用の負極であって、負極活物質はSi又はSnを含有する炭素材料を有する複合粒子であり、負極の空隙率が5%〜30%である負極が開示されている。また、特許文献2には、固体電解質材料を圧粉成形してなる固体電解質層を有する全固体電池であって、固体電解質材料間の空隙に、アルゴンよりも高い耐電圧を有する絶縁材料が配置されている全固体電池が開示されている。
特開2017−054720号公報 特開2012−094437号公報
Si系活物質は理論容量が大きく、電池の高エネルギー密度化に有効である。その反面、Si系活物質は、充放電時の体積変化が大きく、容量維持率が低い傾向にある。本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、容量維持率が高い負極層を提供することを主目的とする。
本開示においては、全固体電池に用いられる負極層であって、Si系活物質、第一固体電解質、第一導電材および第一バインダーを含有し、空隙率が5%以上20%以下である第一粒子群と、Si系活物質を含有せず、第二固体電解質、第二導電材および第二バインダーを含有し、空隙率が50%以上80%以下である第二粒子群と、を含有し、上記第二粒子群に対する上記第一粒子群の重量比が、1.5以上9以下である、負極層を提供する。
本開示によれば、Si系活物質を含有し空隙率が相対的に低い第一粒子群と、Si系活物質を含有せず空隙率が相対的に高い第二粒子群とを、所定の重量比で含有するため、容量維持率の高い負極層とすることができる。
本開示によれば、容量維持率が高い負極層を提供することができるという効果を奏する。
本開示における全固体電池の一例を示す概略断面図である。 本開示における負極層の一例を示す概略断面図である。 本開示における負極層の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本開示における実施例および比較例の結果である。
図1は、本開示における全固体電池の一例を示す概略断面図である。図1に示す全固体電池10は、正極層1と、負極層2と、正極層1および負極層2の間に形成された固体電解質層3と、正極層1の集電を行う正極集電体4と、負極層2の集電を行う負極集電体5と、を有する。図2に示すように、本開示における負極層2は、第一粒子群21と、第二粒子群22とを含有する。第一粒子群21は、Si系活物質、第一固体電解質、第一導電材および第一バインダーを含有し、空隙率が相対的に低い。一方、第二粒子群22は、Si系活物質を含有せず、第二固体電解質、第二導電材および第二バインダーを含有し、空隙率が相対的に高い。さらに、本開示においては、第二粒子群22に対する第一粒子群21の重量比が所定の範囲内にある。
本開示によれば、Si系活物質を含有し空隙率が相対的に低い第一粒子群と、Si系活物質を含有せず空隙率が相対的に高い第二粒子群とを、所定の重量比で含有するため、容量維持率の高い負極層とすることができる。より具体的には、負極層が、第一粒子群および第二粒子群を含有することで、充電に伴うSi系活物質の膨張(第一粒子群の膨張)を、空隙率が相対的に高い第二粒子群が吸収できる。これにより、Si系活物質および固体電解質の界面接触が維持され、容量維持率が高くなる。
また、後述するように、本開示における負極層は、湿潤粉体成膜法により作製することが好ましい。湿潤粉体成膜法を用いることで、第一粒子群および第二粒子群が存在する負極層を得ることができる。一方、例えば、スラリー法を用いて負極層を作製した場合、第一粒子群および第二粒子群は、それぞれの形状を維持することができず、第一粒子群および第二粒子群が存在する負極層を得ることは難しい。言い換えると、本開示における負極層は、第一粒子群および第二粒子群が存在する不均一な構造を有することで、高い容量維持率が得られる。また、第二粒子群が、第二固体電解質および第二導電材を含有するため、イオン伝導性および電子伝導性が高い。そのため、第二粒子群は、空隙率が相対的に高いにも関わらず、イオン伝導性および電子伝導性が高く、抵抗を低くすることができる。
1.第一粒子群
第一粒子群は、Si系活物質、第一固体電解質、第一導電材および第一バインダーを含有する。
(1)Si系活物質
Si系活物質は、Liと合金化可能な活物質であることが好ましい。Si系活物質としては、例えば、Si単体、Si合金、Si酸化物が挙げられる。Si合金は、Si元素を主成分として含有することが好ましい。Si合金中のSi元素の割合は、例えば50mol%以上であり、70mol%以上であってもよく、90mol%以上であってもよい。Si酸化物としては、例えばSiOが挙げられる。
Si系活物質の平均粒径(D50)は、例えば0.3μm以上であり、1μm以上であってもよい。一方、Si系活物質の平均粒径(D50)は、例えば20μm以下であり、10μm以下であってもよい。なお、平均粒径(D50)は、例えばレーザー回折式粒度分布計、走査型電子顕微鏡(SEM)による測定から算出できる。
(2)第一固体電解質
第一固体電解質は、負極層のイオン伝導性を向上させる。第一固体電解質としては、例えば、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、窒化物固体電解質、ハロゲン化物固体電解質等の無機固体電解質が挙げられ、中でも、硫化物固体電解質が好ましい。硫化物固体電解質としては、例えば、Li元素、X元素(Xは、P、As、Sb、Si、Ge、Sn、B、Al、Ga、Inの少なくとも一種である)、および、S元素を含有する固体電解質が挙げられる。また、硫化物固体電解質は、O元素およびハロゲン元素の少なくとも一方をさらに含有していてもよい。ハロゲン元素としては、例えば、F元素、Cl元素、Br元素、I元素が挙げられる。
第一粒子群における第一固体電解質の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば25重量部以上であり、30重量部以上であってもよく、35重量部以上であってもよく、40重量部以上であってもよい。一方、第一粒子群における第一固体電解質の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば85重量部以下であり、80重量部以下であってもよく、75重量部以下であってもよい。
(3)第一導電材
第一導電材は、負極層の電子伝導性を向上させる。第一導電材としては、例えば、炭素材料が挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)等の粒子状炭素材料、炭素繊維、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の繊維状炭素材料が挙げられる。
第一粒子群における第一導電材の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば2重量部以上であり、3重量部以上であってもよく、4重量部以上であってもよい。一方、第一粒子群における第一導電材の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば10重量部以下であり、9重量部以下であってもよく、8重量部以下であってもよい。
(4)第一バインダー
第一バインダーは、第一粒子群の形状保持性を向上させる。第一バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダー、ゴム系バインダーが挙げられる。
第一粒子群における第一バインダーの割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば0.5重量部以上であり、1重量部以上であってもよい。一方、第一粒子群における第一バインダーの割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば5重量部以下であり、3重量部以下であってもよい。
(5)第一粒子群
第一粒子群の空隙率は、通常、5%以上であり、7%以上であってもよく、10%以上であってもよい。一方、第一粒子群の空隙率は、通常、20%以下である。空隙率の算出方法について、後述する実施例に記載する。
2.第二粒子群
第二粒子群は、Si系活物質を含有せず、第二固体電解質、第二導電材および第二バインダーを含有する。Si系活物質については、上記「1.第一粒子群」に記載した内容と同様である。
また、第二固体電解質、第二導電材および第二バインダーについても、上記「1.第一粒子群」に記載した内容(第一固体電解質、第一導電材および第一バインダー)と同様である。第二固体電解質は、第一固体電解質と組成が同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。また、第二導電材は、第一導電材と組成が同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。また、第二バインダーは、第一バインダーと組成が同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
第二粒子群における第二固体電解質の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば3重量部以上であり、5重量部以上であってもよく、7重量部以上であってもよい。一方、第二粒子群における第二固体電解質の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば45重量部以下であり、40重量部以下であってもよく、35重量部以下であってもよい。また、負極層における第一固体電解質および第二固体電解質の合計割合は、負極層(具体的には第一粒子群)に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば、50重量部以上100重量部以下であり、60重量部以上90重量部以下であってもよい。また、第二固体電解質に対する第一固体電解質の重量比は、例えば、1.5以上9以下である。
第二粒子群における第二導電材の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば0.3重量部以上であり、0.5重量部以上であってもよく、0.7重量部以上であってもよい。一方、第二粒子群における第二導電材の割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば6重量部以下であり、5重量部以下であってもよく、4重量部以下であってもよい。また、負極層における第一導電材および第二導電材の合計割合は、負極層(具体的には第一粒子群)に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば、3重量部以上12重量部以下であり、5重量部以上10重量部以下であってもよい。また、第二導電材に対する第一導電材の重量比は、例えば、1.5以上9以下である。
第二粒子群における第二バインダーの割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば0.01重量部以上であり、0.02重量部以上であってもよい。一方、第二粒子群における第二バインダーの割合は、第一粒子群に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば2重量部以下であり、1重量部以下であってもよい。また、負極層における第一バインダーおよび第二バインダーの合計割合は、負極層(具体的には第一粒子群)に含まれるSi系活物質を100重量部とした場合に、例えば、0.5重量部以上5重量部以下であり、1重量部以上3重量部以下であってもよい。また、第二バインダーに対する第一バインダーの重量比は、例えば、1.5以上9以下である。
第二粒子群の空隙率は、通常、50%以上であり、60%以上であってもよい。一方、第二粒子群の空隙率は、通常、80%以下である。空隙率の算出方法について、後述する実施例に記載する。
3.負極層
本開示における負極層は、第一粒子群および第二粒子群を含有する。第二粒子群に対する第一粒子群の重量比は、通常、1.5以上であり、2以上であってもよい。第一粒子群の重量比が小さすぎると、負極層に含まれるSi系活物質の割合が少なくなり、エネルギー密度が低くなる可能性がある。一方、第二粒子群に対する第一粒子群の重量比は、通常、9以下であり、7以下であってもよい。第一粒子群の重量比が大きすぎると、第二粒子群の形状が維持されない可能性がある。
本開示における負極層は、第一粒子群および第二粒子群のみを含有していてもよく、他の材料をさらに含有していてもよい。後者の場合、負極層における第一粒子群および第二粒子群の合計の割合は、例えば80重量%以上であり、90重量%以上であってもよく、95重量%以上であってもよい。また、負極層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
第一粒子群の作製方法は、特に限定されないが、例えば、Si系活物質、第一固体電解質、第一導電材、第一バインダーおよび溶媒を含有する第一組成物を混練する方法が挙げられる。溶媒としては、例えばn−酪酸ブチル、ヘプタンが挙げられる。なお、本開示における溶媒は、厳密な溶媒のみならず、分散媒も含まれる広義の意味である。第一組成物を混練する方法としては、例えば、複合化装置を用いる方法、造粒機を用いる方法が挙げられる。また、第一粒子群の空隙率は、例えば、原料組成(例えばバインダーの量)、第一組成物の固形分率、混練条件(混練強度、混練時間)により、調整することができる。なお、第一組成物の混練後、溶媒を除去するために乾燥を行うことが好ましい。
第二粒子群の作製方法は、特に限定されないが、例えば、第二固体電解質、第二導電材、第二バインダーおよび溶媒を含有する第二組成物を混練する方法が挙げられる。溶媒、混練方法、および、空隙率の調整方法については、第一粒子群の作製方法と同様である。
また、本開示における負極層の製造方法は、特に限定されないが、例えば、第一粒子群および第二粒子群をそれぞれ準備する準備工程と、上記第一粒子群および上記第二粒子群の混合粉体に溶媒を添加して造粒し、湿潤粉体を得る造粒工程と、上記湿潤粉体を隣り合う回転ロールの間に通し、負極集電体上に転写することにより、負極層を成膜する成膜工程と、を有する製造方法が挙げられる。この製造方法は、湿潤粉体成膜法(MPS、Moisture Powder Sheeting)に該当する。
準備工程においては、第一粒子群および第二粒子群をそれぞれ準備する。これらは、自ら作製してもよく、他者から購入してもよい。
造粒工程においては、第一粒子群および第二粒子群の混合粉体に溶媒を添加して造粒し、湿潤粉体を得る。混合粉体は、第一粒子群および第二粒子群の形状が崩れないように、両者を軽く混合することにより作製することが好ましい。また、溶媒としては、上記と同様に、例えば、例えばn−酪酸ブチル、ヘプタンが挙げられる。湿潤粉体は、流動性を有しないことが好ましい。湿潤粉体の固形分率は、例えば75重量%以上であり、80重量%以上であってもよい。一方、湿潤粉体の固形分率は、例えば95重量%以下であり、90重量%以下であってもよい。
混合粉体を造粒する方法としては、例えば、プラネタリミキサー等の機械式の撹拌装置を用いる方法が挙げられる。撹拌速度は、例えば、300rpm以上、5000rpm以下である。また、撹拌回数は、1回であってもよく、2回以上であってもよい。
成膜工程においては、湿潤粉体を隣り合う回転ロールの間に通し、負極集電体上に転写することにより、負極層を成膜する。具体的には、図3に例示するように、容器40に湿潤粉体2aを充填し、湿潤粉体2aを、回転ロール30a、30bの間に通し、成膜された湿潤粉体2aを、回転ロール30cから供給される負極集電体5に転写することにより、負極層2を成膜することが好ましい。なお、必要に応じて、溶媒を除去するために乾燥を行うことが好ましい。
4.全固体電池
本開示においては、正極層と、負極層と、上記正極層および上記負極層の間に形成された固体電解質層とを有する全固体電池であって、上記負極層が、上述した負極層である全固体電池を提供することもできる。負極層については、上述した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
正極層は、正極活物質を含有する層であり、固体電解質層、導電材およびバインダーの少なくとも一つをさらに含有していてもよい。正極活物質としては、例えば、酸化物活物質が挙げられる。酸化物活物質としては、例えば、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiVO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi3/5Co1/5Mn1/5、LiNi0.8Co0.15Al0.05等の岩塩層状型活物質、LiMn、LiTi12、Li(Ni0.5Mn1.5)O等のスピネル型活物質、LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO等のオリビン型活物質が挙げられる。また、正極活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物を含有するコート層が形成されていてもよい。正極層に用いられる、固体電解質層、導電材およびバインダーについては、上記「1.第一粒子群」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
固体電解質層は、固体電解質を含有する層であり、バインダーをさらに含有していてもよい。固体電解質層に用いられる、固体電解質層およびバインダーについては、上記「1.第一粒子群」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
全固体電池は、正極層の集電を行う正極集電体、および、負極層の集電地を行う負極集電体を有することが好ましい。これらの集電体の材料としては、例えば、ニッケル、SUS、銅、カーボンが挙げられる。また、全固体電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、中でも二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。また、本開示における全固体電池は、全固体リチウムイオン電池であることが好ましい。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
実施例および比較例を示して、本開示をさらに具体的に説明する。後述する各操作は、基本的に、不活性ガス雰囲気下で行った。
[実施例1]
(第一粒子群および第二粒子群の作製)
負極活物質(Si粒子)、硫化物固体電解質(LiS−P系)、導電材(VGCF−H)、バインダー(フッ素系バインダー)を用いて、第一粒子群および第二粒子群をそれぞれ準備した。第一粒子群および第二粒子群の組成は、第一粒子群および第二粒子群の重量比に基づいて調整した。ここで、第一粒子群および第二粒子群の重量比を、第一粒子群:第二粒子群=A:Bとした場合に、第一粒子群では、負極活物質:硫化物固体電解質:導電材:バインダー=100:78(A/(A+B)):8(A/(A+B)):2(A/(A+B))の重量比となるように、各材料を秤量した。一方、第二粒子群では、硫化物固体電解質:導電材:バインダー=78(B/(A+B)):8(B/(A+B)):2(B/(A+B))の重量比となるように、各材料を秤量した。実施例1では、A:B=1.5:1(A/B=1.5)とした。
第一粒子群の各材料に溶媒(n−酪酸ブチル)を加えて複合化装置(ノビルタ)を用いて混合し、乾燥することで、第一粒子群を得た。一方、第二粒子群の各材料に溶媒(n−酪酸ブチル)を加えて造粒機を用いて混合し、乾燥することで、第二粒子群を得た。
(負極の作製)
第一粒子群および第二粒子群を軽く混合し、得られた混合粉体に対して、固形分率が89重量%となるように溶媒(n−酪酸ブチル)を添加して800rpmで30秒間の条件の撹拌を行い、湿潤粉体を造粒した。得られた湿潤粉体を、3本ロール成膜機を通して負極集電体(Cu箔)上に転写し、溶媒を乾燥した。これにより、負極集電体上に負極層が形成された負極を得た。
(正極の作製)
正極活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)、硫化物固体電解質(LiS−P系)、導電材(VGCF−H)、バインダー(フッ素系バインダー)を、溶媒(n−酪酸ブチル)に添加し、超音波ホモジナイザーで混合し、正極スラリーを得た。得られた正極スラリーを、ダイコートにより正極集電体(Al箔)に塗工し、溶媒を乾燥した。これにより、正極集電体上に正極層が形成された正極を得た。
(評価用電池の作製)
正極および負極の間に、硫化物固体電解質(LiS−P系)の固体電解質層を配置し、プレスし、発電要素を得た。得られた発電要素をAlラミネートで封止して、評価用電池を得た。
[実施例2〜10]
第二粒子群に対する第一粒子群の重量比(A/B)、第一粒子群の空隙率、および、第二粒子群の空隙率を、表1に記載した内容に変更したこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[比較例1]
実施例3と同様にして、第二粒子群に対する第一粒子群の重量比(A/B)が1.5であり、第一粒子群の空隙率が20%であり、第二粒子群の空隙率が50%である混合粉体を得た。得られた混合粉体に対して、固形分率が43重量%となるように溶媒(n−酪酸ブチル)を添加して負極スラリーを得た。得られた負極スラリーを、ダイコートにより負極集電体(Cu箔)に塗工し、溶媒を乾燥した。これにより、負極集電体上に負極層が形成された負極を得た。得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[比較例2〜8]
第二粒子群に対する第一粒子群の重量比(A/B)、第一粒子群の空隙率、および、第二粒子群の空隙率を、表1に記載した内容に変更したこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[評価]
(空隙率)
粒子群の空隙率Zは、以下の式により算出した。なお、後述する表1では、第一粒子群の空隙率をZとし、第二粒子群の空隙率をZとした。
空隙率Z(%)=(1−X/Y)×100
Xは、粒子群に含まれる各材料の重量を、各材料の真密度で除して得られる体積の合計であり、Yは、第一粒子群および第二粒子群の混合粉体の代わりに、第一粒子群または第二粒子群のみを用いたこと以外は同様に負極を形成した場合の体積である。
(第二粒子群の造粒可否)
第二粒子群の状態をSEMで観察することにより判断した。
(抵抗測定)
実施例1〜10および比較例1〜8で得られた評価用電池に対して、DCIR測定を行い、抵抗を求めた。測定は、25℃において、SOC(state of charge)40%から4C放電を10秒間行い、抵抗を求めた。
(容量維持率測定)
実施例1〜10および比較例1〜8で得られた評価用電池に対して、充放電を5回繰り返し、1回目の放電容量に対する5回目の放電容量の割合を、容量維持率とした。
Figure 2020119811
表1に示すように、実施例1〜10では、いずれも容量維持率が97%を超えており、サイクル特性が非常に高いことが確認された。さらに、実施例1〜10では、いずれも抵抗が50Ω以下となり、低いことが確認された。
これに対して、比較例1(スラリー法)では、容量維持率が低かった。その理由は、スラリーを作製した時点で、第一粒子群および第二粒子群が、それぞれの形状を維持できず、混ざってしまったためであると推測される。その結果、充電に伴うSi系活物質の膨張によって、Si系活物質および固体電解質の界面接触が崩れてしまい、容量維持率が低くなったと推測される。さらに、比較例1(スラリー法)では、抵抗が高かった。これは、スラリーを作製した時点で、Si系活物質および固体電解質の界面接触が不十分であったためであると推測される。
また、比較例2、3、7では、容量維持率が低かった。その理由は、第二粒子群の空隙率Zが45%と低く、充電に伴うSi系活物質(第一粒子群)の膨張を、第二粒子群が十分に吸収できなかったためであると推測される。また、比較例6では、容量維持率が低く、抵抗も高かった。その理由は、第一粒子群の空隙率Zが25%と高く、第一粒子群においてSi系活物質および固体電解質の界面接触が不十分であり、イオン伝導パスが確保されなかったためであると推測される。
一方、比較例4、5、8では、粒子群Bの造粒が確認されなかった。その理由は、第二粒子群の空隙率Zが85%と大きく、形状を維持できない(粒として存在できない)であるためであると推測される。
これに対して、実施例1〜10では、A/Bの値、第一粒子群の空隙率Zおよび第二粒子群の空隙率Zが所定の範囲にあることで、高い容量維持率を得ることができた。A/Bの値と、第一粒子群の空隙率Zとの関係を図4に示す。図4に示すように、第二粒子群の空隙率Zが小さすぎると、容量維持率が低くなり、第二粒子群の空隙率Zが大きすぎると、第二粒子群の造粒が難しくなる傾向にあることが確認された。また、A/Bの値が小さすぎると、電池のエネルギー密度が低くなる。
1 … 正極層
2 … 負極層
3 … 固体電解質層
4 … 正極集電体
5 … 負極集電体
10 … 全固体電池

Claims (1)

  1. 全固体電池に用いられる負極層であって、
    Si系活物質、第一固体電解質、第一導電材および第一バインダーを含有し、空隙率が5%以上20%以下である第一粒子群と、
    Si系活物質を含有せず、第二固体電解質、第二導電材および第二バインダーを含有し、空隙率が50%以上80%以下である第二粒子群と、を含有し、
    前記第二粒子群に対する前記第一粒子群の重量比が、1.5以上9以下である、負極層。
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