JP2020118735A - 親撥パターン形成剤、親撥パターン形成剤を表面に有する基材、及び親撥パターンを少なくとも一部の表面に有する物品の製造方法 - Google Patents

親撥パターン形成剤、親撥パターン形成剤を表面に有する基材、及び親撥パターンを少なくとも一部の表面に有する物品の製造方法 Download PDF

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正道 森田
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正道 森田
央基 山口
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央基 山口
徹平 荒木
Teppei Araki
徹平 荒木
毅 関谷
Tsuyoshi Sekitani
毅 関谷
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Abstract

【課題】光触媒活性により親液性へと変化する撥液性ポリマーを用いて、親撥パターンを形成する新たな方法を提供することを課題とする。【解決手段】光触媒を含有する親撥パターン形成剤であって、特定構造の含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体を含有する、親撥パターン形成剤。【選択図】なし

Description

本開示は親撥パターン形成剤、親撥パターン形成剤を表面に有する基材、及び親撥パターンを少なくとも一部の表面に有する物品の製造方法に関する。
少なくとも光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板と、少なくとも前記光触媒含有層中の光触媒の作用により特性の変化する特性変化層を有するパターン形成体用基板とを、前記光触媒含有層および前記特性変化層が接触するように配置した後、露光することにより、露光した部分の特性変化層の特性を変化させ、次いで光触媒含有層側基板を取り外すことにより、特性変化層上に特性の変化したパターンを有するパターン形成体を得ることを特徴とするパターン形成体の製造方法が提案されている(特許文献1)。
特開2000−249821号公報
本開示は、光触媒活性により親液性へと変化する撥液性ポリマーを用いて、親撥パターンを形成する新たな方法を提供することを課題とする。
項1.
光触媒を含有する親撥パターン形成剤であって、
下記一般式(1)、又は
下記一般式(2−1)及び/若しくは(2−2)
で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体を含有する、親撥パターン形成剤:
(式中、
Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX基(但し、X及びXは、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子又は塩素原子である。)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、置換若しくは非置換のベンジル基、置換若しくは非置換のフェニル基、又は炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
Yは、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、−CHCHN(R)SO−基(但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、−CHCH(OY)CH−基(但し、Yは水素原子またはアセチル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、又は−(CHSO−基(nは1〜10であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)であり、
Rfは炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、又は分子量400〜5,000のフルオロポリエーテル基である。);
(式中、Wはフッ素原子、又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基若しくはパーフルオロアルコキシ基であり、W及びWはそれぞれ独立に、フッ素原子、又は酸素原子を含んでよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基であり、WとWとによって環状構造を形成してもよい。);及び
(式中、W及びWはそれぞれ独立に、フッ素原子、又は酸素原子を含んでよい炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である。WとWとによって環状構造を形成してもよい。)。
項2.
さらに非フッ素系溶剤を含む、項1に記載の親撥パターン形成剤。
項3.
前記光触媒が、酸化チタン(TiO)である、項1又は2に記載の親撥パターン形成剤。
項4.
前記重合体が、45質量%以上のフッ素元素を含有する重合体である項1〜3のいずれか1項に記載の親撥パターン形成剤。
項5.
前記重合体が、45質量%未満のフッ素元素を含有する含フッ素重合体であり、溶剤中のフッ素系溶剤の含有量が30質量%未満である項1〜3のいずれか1項に記載の親撥パターン形成剤。
項6.
項1〜5のいずれか1項に記載の親撥パターン形成剤を表面に有する基材。
項7.
項6に記載の基材を有する有機及び/又は無機のパターン状導電体。
項8.
項7に記載のパターン状導電体を有する物品。
項9.
有機トランジスタ、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び有機太陽電池から選択される少なくとも一種の物品である項8に記載の物品。
項10.
親撥パターンを少なくとも一部の表面に有する物品の製造方法であって、
項1〜5のいずれか一項に記載の親撥パターン形成剤が適用された前記表面において、パターン状に電磁波を照射することにより親撥パターンを形成する工程
を含む、製造方法。
項11.
光触媒と、一般式(1)で表される化合物に基づく構成単位を有する重合体とを含有する組成物:
(式中、
Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX基(但し、X及びXは、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子又は塩素原子である。)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、置換若しくは非置換のベンジル基、置換若しくは非置換のフェニル基、又は炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
Yは、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、−CHCHN(R)SO−基(但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、−CHCH(OY)CH−基(但し、Yは水素原子またはアセチル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、又は−(CHSO−基(nは1〜10であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)であり、
Rfは炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、又は分子量400〜5,000のフルオロポリエーテル基である。)。
光触媒活性により親液性へと変化する撥液性ポリマーを用いた、親撥パターンを形成する新たな方法を提供することができる。
実施例1〜3、比較例1のUV露光時間(積算光量)と対水接触角の関係を表すグラフである。 実施例4、比較例2のUV露光時間(積算光量)と対水接触角の関係を表すグラフである。 実施例5〜7、比較例3のUV露光時間(積算光量)と対水接触角の関係を表すグラフである。 実施例9〜10、比較例5のUV露光時間(積算光量)と対水接触角の関係を表すグラフである。
本開示において「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸」及び「メタクリル酸」を包括する用語として使用される。
1.親撥パターン形成剤
光触媒を含有する親撥パターン形成剤であって、
下記一般式(1)、又は
下記一般式(2−1)及び/若しくは(2−2)
で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体を含有する、親撥パターン形成剤である:
(式中、
Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX基(但し、X及びXは、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子又は塩素原子である。)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、置換若しくは非置換のベンジル基、置換若しくは非置換のフェニル基、又は炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
Yは、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、−CHCHN(R)SO−基(但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、−CHCH(OY)CH−基(但し、Yは水素原子またはアセチル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、又は−(CHSO−基(nは1〜10であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)であり、
Rfは炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、又は分子量400〜5,000のフルオロポリエーテル基である。);
(式中、Wはフッ素原子、又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基若しくはパーフルオロアルコキシ基であり、W及びWはそれぞれ独立に、フッ素原子、又は酸素原子を含んでよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基であり、WとWとによって環状構造を形成してもよい。);及び
(式中、W及びWはそれぞれ独立に、フッ素原子、又は酸素原子を含んでよい炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である。WとWとによって環状構造を形成してもよい。)。
特許文献1のような従来の方法では親撥パターンの形状ごとに光触媒含有層を有する光触媒含有層側基板、具体的には、光触媒含有層を有するフォトマスクを用意する必要があり、親撥パターン形成工程が煩雑になる問題があった。本開示の親撥パターン形成剤を使用すれば、被処理面において所定のパターン形状に親液領域を容易に形成でき、さらにこの被処理面に印刷法で機能性インクを塗布すれば、かかる親液領域のみに位置選択的にインクが塗布された状態とすることができる。
本開示の親撥パターン形成剤においては、親液性に変化することに伴い生成する、撥液性ポリマー中の官能基に、さらに機能性材料を選択的に化学結合させることも可能である。
1.1 含フッ素重合体(1)
含フッ素重合体(1)は、上記一般式(1)で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体である。
含フッ素重合体(1)は、電磁波照射を受けることにより、撥液性から親液性へと変化する。この変化は、含フッ素重合体(1)のフルオロアルキル基が、カルボン酸又は水酸基等の親水基へと変化することによって起こる。
上記一般式(1)において、Rfで表されるフルオロアルキル基は、少なくとも一個の水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基であり、全ての水素原子がフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキル基も包含するものである。
特に限定されないが、上記一般式(1)で表される含フッ素化合物は、長鎖フルオロアルキル基含有化合物に由来する環境負荷が低い点で、Rfが炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状のフルオロアルキル基であることが好ましく、特に、炭素数4〜6の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。
なお、Rfが炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のフルオロアルキル基である場合には、撥液性向上の点で、上記一般式(1)において、Xで表されるα位の置換基がメチル基、水素原子以外のアルキル基又はハロゲン原子であることが好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、中でもフッ素原子、及び塩素原子が好ましい。
上記した一般式(1)で表される含フッ素化合物の具体例は、次の通りである。
[化10]
Rf-SO2(CH2)3-OCO-CH=CH2
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)3−S−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−CH3)−C(=O)−O−(CH2)2−Rf
CH2=C(H)−C(=O)−O−(CH2)2−Rf
含フッ素重合体(1)は、上記した一種の一般式(1)で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体であってもよいし、上記した二種以上の一般式(1)で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体であってもよい。
含フッ素重合体(1)は、その全繰り返し単位中に、一般式(1)で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位が占める割合が、50モル%〜100モル%であることが好ましく、60モル%〜90モル%であることがより好ましい。
含フッ素重合体(1)は、上記した一般式(1)で表される含フッ素化合物とは異なる化合物に由来する繰り返し単位をさらに含んでいてもよい。そのような繰り返し単位の基となる化合物は限定されない。
そのような化合物として、例えば、下記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
CH=C(R)COOR (2)
(式中、Rは、H又はCHであり、Rは、炭素数4〜20で水素原子に対する炭素原子の比率が0.58以上の飽和アルキル基を有する基である。)
一般式(2)において、炭素数4〜20で水素原子に対する炭素原子の比率が0.58以上の飽和アルキル基の具体例としては、イソボルニル、ボルニル、フェンシル(以上はいずれもC1017、炭素原子/水素原子=0.58)、アダマンチル(C1015、炭素原子/水素原子=0.66)、及びノルボルニル(C12、炭素原子/水素原子=0.58)等の架橋炭化水素環を有する基が挙げられる。これらの架橋炭化水素環は、COO基に直接結合してもよく、或いは、炭素数1〜5の直鎖状又は分枝鎖状のアルキレン基を介して、COO基に結合していてもよい。これらの架橋炭化水素環の少なくとも一以上の水素原子は、水酸基やアルキル基(炭素数、例えば1〜5)に置換されていてもよい。
一般式(2)において、Rが、炭素数1〜20のものが好ましい。
一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、(イソボルニル基を有する(メタ)アクリレート、ノルボルニル基を有する(メタ)アクリレート、アダマンチル基を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの内で、イソボルニル基を有する(メタ)アクリレートとしては、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸イソボルニル、ノルボルニル基を有する(メタ)アクリレートとしては、3-メチル-ノルボルニルメチル(メタ)アクリレート、ノルボルニルメチル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、1,3,3-トリメチル-ノルボルニル(メタ)アクリレート、ミルタニルメチル(メタ)アクリレート、イソピノカンファニル(メタ)アクリレート、2-{[5-(1’,1’,1’-トリフルオロ-2’-トリフルオロメチル-2’-ヒドロキシ)プロピル]ノルボルニル}(メタ)アクリレート等が挙げられる。アダマンチル基を有する(メタ)アクリレートとしては、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-1-アダマンチル(メタ)アクリレート、1-アダマンチル-α-トリフルオロメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、メタクリル酸イソボルニルが好ましい。
含フッ素重合体(1)に含まれる、上記した一般式(1)で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位とは異なる繰り返し単位の基となる化合物としては、上記した一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルの他に、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、及びシクロヘキシルメタクリレート等も挙げることができる。
含フッ素重合体(1)は、一般式(1)で表される含フッ素化合物と一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルの共重合体であることが好ましい。その場合、好ましい質量比は一般式(1)で表される含フッ素化合物:一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルが50:50以上かつ100:0未満である。
本開示の親撥パターン形成剤を塗布していない領域、又は塗布しているが電磁波を照射しない領域の撥液性に優れるという観点では特に、一般式(1)で表される含フッ素化合物:一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルの質量比が、95:5〜75:25であることが好ましく、90:10〜80:20であることがより好ましい。これらの領域が撥液性に優れ、かつ親液性へと変化する領域が変化後に親液性に優れることにより、パターンの境界の内外において濡れ性に大きな差を生じさせることができる。
一方、光触媒の分散性に優れる溶剤を使用できるという観点では特に、一般式(1)で表される含フッ素化合物:一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルの質量比が、75:35〜40:60であることが好ましく、70:30〜50:50であることがより好ましい。
含フッ素重合体(1)に含まれる、上記した一般式(1)で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位とは異なる繰り返し単位の基となる化合物としては、以下の一般式(3)
(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、Rは、ラジカル重合性不飽和結合を含む基である。)で表されるアルコキシシリル基含有ラジカル重合性モノマー等が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、及びメトキシ基などが好ましく、R、R及びRが全てメトキシ基又はエトキシ基であることが特に好ましい。Rに含まれるラジカル重合性不飽和結合としては、例えば、ビニル基、及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。Rは、好ましくは炭素数が2〜12であり、より好ましくは2〜10である。Rは、ラジカル重合性不飽和結合が、直接ケイ素原子に結合していてもよいし、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分枝鎖状であり、炭化水素環で中断されていてもよいアルキレン基又はカルボニル基を介して、ケイ素原子に結合していてもよい。
一般式(3)で表されるアルコキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーとしては、具体的には、下記一般式で表されるモノマーを例示できる。
上記各式において、R、R及びRは、上記に同じであり、Rは水素原子、メチル基、又は塩素原子であり、nは1〜10の整数である。
上記したアルコキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーは、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
含フッ素重合体(1)は、一般式(1)で表される含フッ素化合物と一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルと一般式(3)で表されるアルコキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーとの共重合体であってもよい。その場合、全繰り返し単位中に、一般式(3)で表されるアルコキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーが占める割合が、0.5モル%〜5モル%であることが好ましい。
重合方法としては、特に制限されず、適宜選択することができる。重合方法としてはラジカル重合が好ましい。ラジカル重合反応を起こす手段は、特に制限されず、適宜選択することができる。ラジカル重合反応を起こす手段としては、例えば、有機又は無機ラジカル開始剤、光、電離放射線又は熱等による重合が挙げられる。重合反応の様式としては、特に制限されず、適宜選択することができる。重合反応の様式としては、バルク重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合等を用いることができる。
含フッ素重合体(1)の重量平均分子量(Mw)は、10,000〜1,000,000であることが好ましい。
含フッ素重合体(1)の組成は、H−NMR、19F−NMR、FT−IR、LC/MS、GC/MS等により確認することができる。
本開示の親撥パターン形成剤を塗布していない領域、又は塗布しているが電磁波を照射しない領域の撥液性に優れるという観点では、含フッ素重合体(1)は、45質量%以上のフッ素元素を含有する重合体であることが好ましい。上限は特に限定されないが、たとえば99.9質量%であってよい。
一方、光触媒の分散性に優れる溶剤を使用できるという観点では特に、含フッ素重合体(1)は、45質量%未満のフッ素元素を含有する重合体であることが好ましい。下限は特に限定されないが、たとえば20質量%であってよい。
1.2 含フッ素重合体(2)
含フッ素重合体(2)は、上記一般式(2−1)及び/若しくは(2−2)で表される含フッ素化合物(上記一般式(2−1)及び(2−2)で表される含フッ素化合物のことを、それぞれ「含フッ素化合物(2−1)」及び「含フッ素化合物(2−2)」ということがある。)に由来する繰り返し単位を含む重合体である。
含フッ素重合体(2)は、電磁波照射を受けることにより、撥液性から親液性へと変化する。この変化は、含フッ素重合体(2)のフルオロアルキル基が、カルボン酸又は水酸基等の親水基へと変化することによって起こる。
上記一般式(2−1)において、WとWとが形成する環状構造としては、例えば2個のエーテル性酸素原子を含む6員環等が挙げられる。
上記一般式(2−2)において、WとWとが形成する環状構造としては、例えば、1個のエーテル性酸素原子を含む5員環、又はエーテル性酸素原子を含まない6員環等が挙げられる。
含フッ素化合物(2−1)としては、撥液性の点で、Wがフッ素原子であり、かつW及びWがいずれも炭素数1のパーフルオロメチル基であるものが好ましい。
含フッ素化合物(2−2)としては、撥液性の点で、W及びWのいずれかがフッ素原子であり、他方が炭素数1のパーフルオロメチル基であるものが好ましい。
含フッ素化合物(2−1)の具体例としては、例えば、下記式(2−1A)で表されるパーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)(PDD)等が挙げられる。
含フッ素化合物(2−1)の具体例としては、下記式(2−1A)〜(2−1C)で表される化合物もさらに挙げられる。
また、含フッ素化合物(2−2)の具体例としては、下記式(2−2A)で表されるパーフルオロ(2−メチレン−1,3−ジオキソラン)及び式(2−2B)で表されるパーフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)(MMD)等が挙げられる。
含フッ素重合体(2)は、含フッ素化合物(2−1)と含フッ素化合物(2−2)とにそれぞれ由来する繰り返し単位の少なくとも一方を、全繰り返し単位に対して10モル%以上含むものであることが好ましい。なお、含フッ素重合体(2)は、含フッ素化合物(2−1)と含フッ素化合物(2−2)とにそれぞれ由来する繰り返し単位の両方を含む場合は、両者の繰り返し単位を合計で10モル%以上含むことが好ましい。
含フッ素重合体(2)は、含フッ素化合物(2−1)に由来する繰り返し単位として、1種を含んでいてもよく、二種以上を含んでいてもよい。また、含フッ素重合体(2)は、含フッ素化合物(2−2)に由来する繰り返し単位として、1種を含んでいてもよく、二種以上を含んでいてもよい。
含フッ素重合体(2)は、その繰り返し単位が全て、含フッ素化合物(2−1)と含フッ素化合物(2−2)とにそれぞれ由来する繰り返し単位のいずれかであってもよいが、含フッ素化合物(2−1)と含フッ素化合物(2−2)とにそれぞれ由来する繰り返し単位のいずれにも該当しない繰り返し単位(以下、他の繰り返し単位ともいう)を含んでいてもよい。
含フッ素重合体(2)は、含フッ素化合物(2−1)と含フッ素化合物(2−2)とにそれぞれ由来する繰り返し単位の合計を、全繰り返し単位に対して10モル%以上の割合で含むことが好ましく、50モル%以上の割合で含むことが特に好ましい。含フッ素重合体(2)が他の繰り返し単位を含む場合、他の繰り返し単位の含有割合は、全繰り返し単位に対して90モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることが特に好ましい。
他の繰り返し単位としては、特に限定されず、幅広く選択できる。例えば、フッ素原子数が4個又は6個のパーフルオロアルキレン(例えばテトラフルオロエチレン(TFE))、及びパーフルオロビニルエーテル(例えばパーフルオロブテニルビニルエーテル(BVE))等が挙げられる。
他の繰り返し単位としては、撥液性向上の点で、テトラフルオロエチレン(TFE)に由来する繰り返し単位(C)、または下記式(3−1)もしくは式(3−2)で表される化合物(3)に由来する繰り返し単位であることが好ましい。
式(3−1)中、Xは、フッ素原子または炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を表す。nは0または1である。また、式(3−2)中、Yは、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基、または炭素数1〜8のパーフルオロアルコキシ基を表す。含フッ素重合体(2)が上記式(3−1)または式(3−2)の化合物に由来する繰り返し単位を含有する場合には、この含フッ素重合体(2)を含む組成物から得られる撥液層に靱性を付与できる。
含フッ素重合体(2)は、例えば含フッ素化合物(2−1)若しくは含フッ素化合物(2−2)を単独重合させるか、又は含フッ素化合物(2−1)と含フッ素化合物(2−2)とを共重合させることにより得ることができる。また、含フッ素化合物(2−1)及び/又は含フッ素化合物(2−2)を、テトラフルオロエチレン(TFE)または化合物(3)と共重合させることによっても重合体(B)を得ることができる。
重合方法としては、特に制限されず、適宜選択することができる。重合方法としてはラジカル重合が好ましい。ラジカル重合反応を起こす手段は、特に制限されず、適宜選択することができる。ラジカル重合反応を起こす手段はしては、例えば、有機若しくは無機ラジカル開始剤、光、電離放射線又は熱等による重合が挙げられる。重合反応の様式としては、特に制限されず、適宜選択することができる。重合反応の様式としては、バルク重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合等を用いることができる。
含フッ素重合体(2)の重量平均分子量(Mw)は、10,000〜1,000,000であることが好ましい。
含フッ素重合体(2)の組成は、H−NMR、19F−NMR、FT−IR、LC/MS、GC/MS等により確認することができる。
1.3 光触媒
光触媒としては、その光触媒活性により、含フッ素重合体(1)及び(2)を撥液性から親撥性へと変化させることができるものであればよく、そのような光触媒を適宜幅広く選択することができる。
光触媒としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化タングステン、酸化亜鉛、及び窒素ドープ型酸化チタン酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化ビスマス(Bi)、および酸化鉄(Fe)等が挙げられる。これらから選択して1種又は2種以上を混合して用いることができる。
光触媒としては、物理的・化学的に極めて安定で、光触媒活性が高く、無害無毒で環境にやさしく、原材料が廉価な点で、TiOが好ましい。
TiOにはアナターゼ型とルチル型が存在するが、光触媒活性が高い点で、アナターゼ型が好ましい。
光触媒の一次粒径は小さいほど光触媒反応が効果的に起こるので好ましく、光触媒の平均一次粒径は50nm以下が好ましく、20nm以下が特に好ましい。光触媒の平均一次粒径は通常、5〜300nmである。
本開示の親撥パターン形成剤は、光触媒を、含フッ素重合体に対して、10〜5000質量%含むことが好ましく、100〜1000質量%含むことがより好ましく、300〜700質量%含むことがさらに好ましい。
1.4 溶剤
本開示の親撥パターン形成剤は、好ましくは溶剤を含む。
溶剤としては、含フッ素重合体(1)及び/又は(2)をより溶解させ、かつ、より光触媒の凝集を抑制しつつ分散させることができるものが好ましい。適宜、フッ素系溶剤または非フッ素系溶剤を単独で、又はこれら両者の混合物を溶剤として用いることができる。
フッ素系溶剤若しくは非フッ素系溶剤を単独で使用する場合、又はこれら両者の混合物を溶剤として用いる場合のいずれにおいても、フッ素系溶剤としては、単独を使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。また、この場合、非フッ素系溶剤としては、単独を使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。特に光触媒をよく分散するという観点で、本開示の親撥パターン形成剤は非フッ素溶剤を含むことが好ましい。
非フッ素系溶剤としては、特に制限されず、適宜幅広く選択できる。具体的には、例えば、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール及びブチルアルコール等が挙げられる。非フッ素系溶剤としては、酸化チタン分散性が良好な点で、イソプロピルアルコールが好ましい。
フッ素系溶剤としては、特に制限されず、適宜幅広く選択できる。具体的には、例えば、HFE7300、HFE7200、HFE7100[以上、スリーエム ジャパン(株)製]、AC−6000、AE−3000[以上、AGC(株)製]、ヘキサフルオロアセトン、ヘキサフルオロイソプロパノール、m−キシレンヘキサフロライド[以上、セントラル硝子(株)製]等が挙げられる。フッ素系溶剤としては、イソプロピルアルコールの溶解性が高い点で、HFE7300、HFE7200、AC−6000及びm−キシレンヘキサフロライドが好ましい。
特に、含フッ素重合体(1)及び(2)として、45質量%以上のフッ素元素を含有する重合体を用いる場合は、フッ素系溶剤と非フッ素系溶剤を混合して用いることが好ましい。この場合、溶剤全体における非フッ素系溶剤の合計の含有割合を、3質量%〜80質量%とすることができる。20質量%〜70質量%がより好ましく、40質量%〜60質量%が特に好ましい。
特に、含フッ素重合体(1)及び(2)として、45質量%未満のフッ素元素を含有する重合体を用いる場合は、溶剤全体におけるフッ素系溶剤の合計の含有割合を、30質量未満とすることが好ましい。さらにフッ素溶剤を含まずに非フッ素系溶剤を単独で用いることが特に好ましい。
溶剤の表面張力は、13〜23mN/mであることが好ましく、16〜23mN/mであることが特に好ましい。溶剤の表面張力はウイルヘルミー法で測定した値である。
1.5 その他の成分
本開示の親撥パターン形成剤は、さらに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、蛍光剤、顔料等が挙げられる。
1.6 親撥パターン形成剤の製造方法
本開示のパターン形成剤の製造方法は限定されない。本開示のパターン形成剤は、例えば以下のようにして製造できる。
まず、溶剤に光触媒を分散させる。その後、含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体を、光触媒を分散させた溶剤に分散させる。このような順番で分散させることにより、前記重合体中における光触媒の分散性が良好となる。これにより、順番を変えて製造した場合と比較してより均一な親撥パターン形成剤を得ることができる。
1.7 用途
本開示の親撥パターン形成剤は、機能性インクに対して親液性を示す領域と、同インクに対して撥液性を示す領域とから構成される親撥パターンの形成のために用いられる。より具体的には、本開示の親撥パターン形成剤は、(1)曲げや伸縮耐久性に優れるフレキシブル基材において有機及び/又は無機の導電性パターンの形成、(2)有機及び/又は無機の半導体や絶縁体のパターンの形成等に使用される。
本開示の親撥パターン形成剤は、それが適用された被処理表面において、パターン状に電磁波を照射することにより親撥パターンを形成するために使用することができる。パターン状に電磁波を照射する方法は、パターンが描画されたフォトマスクを介して基板全面に照射する方法が一般的であるが、これに限定されず、例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いて紫外LED光をパターン状に描画できるマスクレス露光装置を使用してもよい。
2. 基材
本開示の基材は、親撥パターン形成剤を表面に有する基材である。
本開示の基材は、親撥パターン形成剤を表面に有するため、パターン状に電磁波を照射することにより表面に親撥パターンが形成され得る。金属基材に電磁波を照射し、導電性インクを印刷することにより、有機及び/又は無機のパターン状導電体が製造できる。このため、本開示の基材は、表面に親撥パターンが形成されていることで有利な物品として使用できる。そのような物品としては、特に限定されず、幅広く選択できる。そのような物品の具体例としては、有機及び/又は無機の導電体、半導体又は絶縁体のパターンを有するデバイスであってもよい。そのような物品の具体例としては、例えば、有機トランジスタ、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び有機太陽電池等の有機電子デバイスが挙げられる。
3. 親撥パターンを少なくとも一部の表面に有する物品の製造方法
本開示の、親撥パターンを少なくとも一部の表面に有する物品の製造方法は、上記の親撥パターン形成剤が適用された物品の表面において、パターン状に電磁波を照射することにより親撥パターンを形成する工程を含む、製造方法である。
電磁波照射(照射は、露光とも言う)の方法としては、特に限定されず、親撥パターン形成剤の特性を撥液性から親液性へと変化させることができるものを幅広く選択できる。具体的として、例えば、通常の紫外線(200〜400nm)、真空紫外線(172nm)、電子線、及び軟X線放射光等が挙げられる。
電磁波の照射(露光)時間は5s〜300minが好ましく、5s〜200minがより好ましい。
電磁波の積算光量は5mJ/cm〜300J/cmが好ましく、10mJ/cm〜200J/cmがより好ましい。フォトマスクで基板を覆う場合は、基板とフォトマスクの間に光触媒により発生したオゾンが高濃度に存在することが親液化を促進する。マスクレス露光する場合でも、基板を石英ガラスで覆うことにより、同じ効果が得られる。
本開示の親撥パターン形成剤を塗布した基板に、所定のパターン形状に電磁波を照射することにより得られた親撥パターン基板に、印刷法で機能性インクを塗布することにより、パターン状親液領域のみに、機能性インクが位置選択的に濡れ拡がる。この原理により、高精細な機能材料パターンを低コストで製造することが可能となる。本開示の親撥パターン形成剤においては、親液性に変化することに伴い生成する官能基、例えば、カルボン酸と、機能性材料、例えば、銀を選択的に化学結合させることもできる。例えば、特開2015−044373号明細書に開示されているような高分子主鎖から伸びたカルボン酸は、真空紫外光(波長172nm)のような高エネルギー電磁波を用いなくても、通常の紫外光(波長200〜400nm)で生成することが可能となる。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
以下、製造例及び実施例を挙げて本開示をさらに詳細に説明する。
製造例1[親撥パターン形成剤(含フッ素重合体のフッ素元素濃度:50質量%、溶剤中のIPA含量:4.9質量%)]
四つ口フラスコに、メタクリル酸パーフルオロヘキシル(CH2=C(CH3)COOCH2CH2C6F13:以下、「Rf(C6)メタクリレート」と略記することがある)30.625g、メタクリル酸イソボルニル(以下、「iBMA」と略記することがある)4.375g、及びパーフルオロブチルエチルエーテル(C6F13OCH3:「HFE7300」と略記することがある)66gを仕込み、10分間窒素バージし、70℃に加熱した。これにアゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」と略記することがある)0.149gを投入し、6時間反応し、Rf(C6)メタクリレート/iBMA=100/14.3(質量比)共重合体を得た。
室温に冷却した後、メタノールで含フッ素ポリマーを析出させ、減圧乾燥した。上記方法で得られた含フッ素ポリマーについて、溶離液にフッ素系溶剤[HCFC225/ヘキサフルオロイソプロパノール=90/10(重量)]を使用したGPCで分子量を測定した結果、重量平均分子量は115,500であった。
上記含フッ素ポリマー0.2gをHFE7300 93.92gに溶解させた後、予め光触媒性酸化チタンをIPAに分散させた製品である「TKD−701」[テイカ(株)製 、17質量%IPA分散液]5.88g(成分割合 TiO:1.00g、IPA:4.88g)を添加して均一に分散させた後、超音波洗浄器で5分間超音波を照射することにより、「親撥パターン形成剤」を調製した。
製造例2[親撥パターン形成剤(含フッ素重合体のフッ素元素濃度:50質量%、溶剤中のIPA含量:25質量%)]
製造例1の親撥パターン形成剤に配合されるHFE7300 93.92gを74.1gに変更し、新たにIPAを24.7g添加した以外は、同じ方法で製造した親撥パターン形成剤を製造例2とした。
製造例3[親撥パターン形成剤(含フッ素重合体のフッ素元素濃度:50質量%、溶剤中のIPA含量:50質量%)]
製造例1の親撥パターン形成剤に配合されるHFE7300 93.92gを46.96gに変更し、新たにIPAを46.96g添加した以外は、同じ方法で製造した親撥パターン形成剤を製造例3とした。
参考例[IPA/HFE7300混合溶剤の表面張力]
IPA/HFE7300混合溶剤の表面張力をウイルヘルミー法で測定した結果を表1に示す。本開示の実施例で親撥パターン形成剤に使用される溶剤の表面張力は14〜23mN/mの範囲である。
比較製造例1[含フッ素重合体のフッ素元素濃度:50質量%、溶剤中のIPA含量:0質量%、酸化チタンなし)]
製造例1の親撥パターン形成剤に配合されるHFE7300 93.92gを99.8gに変更し、TKD−701を添加しない以外は、同じ方法で製造した親撥パターン形成剤を比較製造例1とした。
実施例1
製造例1の親撥パターン形成剤を23mm□に切断したシリコンウエハ(厚み0.5mm)にスピンコート(2000rpm, 25秒, 熱処理なし)することにより「親撥パターン形成剤塗布基板」を作製した。この塗布基板の上から石英ガラスを載せ、UV露光装置マスクアライナーES20d[(株)三永電機製作所・(株)ナノテック製。照度:16.67 mW/cm,UV波長:i(365 nm),h(405 nm),g(436 nm)線混合]により、積算光量50J/cm刻みで、150J/cmまでUV光を照射しながら、対水接触角(WCA(°))を測定した。対水接触角は、液滴容量2μLで着滴後5秒後に測定した。
実施例2、3、比較例1
実施例1の親撥パターン形成剤を製造例2、3、及び比較製造例1の親撥パターン形成剤に置き換えたものをそれぞれ実施例2、3及び比較例1とする。前記の通り置き換えた以外は、実施例1と同じ方法でそれぞれ親撥パターン形成剤塗布基板を作製し、UV露光しながら対水接触角を測定した。
実施例1〜3、比較例1のUV露光時間(積算光量)と対水接触角の関係を表2、図1に示す。
製造例4[親撥パターン形成剤(含フッ素重合体のフッ素元素濃度:34質量%、溶剤中のIPA含量:100質量%)]
四つ口フラスコに、Rf(C6)メタクリレート21g、iBMA 14g、及びIPA 66gを仕込み、10分間窒素バージし、70℃に加熱した。これにAIBN 0.149gを投入し、6時間反応し、Rf(C6)メタクリレート/iBMA=3/2(質量比)共重合体を得た。
製造例1と同様の方法でポリマーを単離し、GPCで分子量を測定した結果、重量平均分子量は138,000であった。
上記含フッ素ポリマー0.2gをIPA 93.92gに溶解させた後、予め光触媒性酸化チタンをIPAに分散させた製品TKD−701を添加して均一に分散させた後、超音波洗浄器で5分間超音波を照射することにより、親撥パターン形成剤を調製した。
比較製造例2[含フッ素重合体のフッ素元素濃度:34質量%、溶剤中のIPA含量:100質量%、酸化チタンなし)]
製造例4の親撥パターン形成剤に配合されるIPA 93.92gを99.8gに変更し、TKD−701を添加しない以外は、同じ方法で製造した親撥パターン形成剤を比較製造例4とした。
実施例4、比較例2
実施例1の親撥パターン形成剤を、製造例4または比較製造例2の親撥パターン形成剤に置き換える以外は、実施例1と同じ方法で親撥パターン形成剤塗布基板を作製し、UV露光しながら対水接触角を測定した。
実施例4、比較例2のUV露光時間(積算光量)と対水接触角の関係を表3及び図2に示す。
実施例5〜7[含フッ素重合体をRf(C6)メタクリレート/iBMA共重合体からテフロン(登録商標)AFに置換した親撥パターン形成剤]
製造例1〜4の親撥パターン形成剤に配合される含フッ素重合体Rf(C6)メタクリレート/iBMA共重合体をテフロンAF1600(デュポン社製)に置き換える以外は、実施例1〜4と同じ方法で親撥パターン形成剤塗布基板を作製し、UV露光、対水接触角を測定した。
比較例3[含フッ素重合体をRf(C6)メタクリレート/iBMA共重合体からテフロンAFに置換した親撥パターン形成剤、溶剤中のIPA含量:0質量%、酸化チタンなし]
実施例5のIPA 93.92gを99.8gに変更し、TKD−701を添加しない以外は、同じ方法で製造した親撥パターン形成剤を用いる以外は、実施例5と同じ方法で親撥パターン形成剤塗布基板を作製し、UV露光しながら対水接触角を測定した。
実施例5〜7、比較例3のUV露光時間(積算光量)と対水接触角の関係を表4及び図3に示す。
実施例8、比較例4[親撥パターン形成基板に対するAgナノメタルインクの印刷]
実施例3、比較例1で作製した親撥パターン形成剤を塗布した基板を、線幅50μm〜500μm・長さ2cmのライン&スペースが描画されたフォトマスクを介して、積算光量50J/cmでUVを露光することにより、親撥パターン基板を作製した。次に、以下の条件でAgナノメタルインクを印刷した。
・Agナノメタルインクの製造方法:
Agナノメタルインクとは、銀ナノワイヤ(銀粒子と呼称されることもある)がエタノール中に0.1〜1質量%の範囲で含まれる分散体を指し、発明者が著者の論文Nano Research, February 2014, Volume 7, Issue 2, pp. 236-245に記載の方法で調製される。即ち、ポリビニルピロリドン(PVP)および塩化物イオンが溶解しているエチレングリコール(EG)溶媒中で、硝酸銀を還元することにより化学合成した。まず、EG溶媒22gにPVP(平均分子量:360k)0.163gを混合してPVP溶液を準備した。そのPVP溶液中へ、硝酸銀溶液[溶媒:EG 3g、溶質:硝酸銀(I)0.18g]と塩化鉄溶液2.8g[溶媒:EG、溶質:塩化鉄(III)、濃度:600μmol/L]を順に加えて反応前の混合溶液を作製した。撹拌子の撹拌速度60rpmにおいて、混合溶液を110℃で12時間反応させた後、反応溶液を3回遠心分離し、エタノール溶媒へ置換することにより、Agナノメタルインクを調製した。
・装置:2軸ステージコントローラ[シグマ光機械(株)製]
・コーティング条件:
(S:最少)100pps=0.4mm/s
(F:最大)100pps=0.4mm/s
(R:加速・減速時間)R=200ms
その結果、実施例3(パターン形成剤の溶剤中のIPA含量50質量%)で作製した親撥パターン形成剤塗布基板を用いた場合は、線幅100μm以上で良質な金属配線を作製できた。一方、比較例1(パターン形成剤の溶剤中のIPA含量:0質量%、酸化チタンなし)で作製した親撥パターン形成剤塗布基板では、Agナノメタルインクがパターン状に塗り分けられなかった。
実施例9〜11、比較例5[基板をシリコンウエハからフィルムに置き換えた場合のUV積算光量と対水接触角の関係]
製造例3(溶剤中のIPA含量50質量%)の親撥パターン形成剤を、シリコンウエハ(実施例1〜3、比較例1)ではなく、フレキシブルな樹脂フィルムである(1)PETフィルム(膜厚100μm)、(2)diX−SR[KISCO(株)製パラキシリレン系ポリマー]蒸着PETフィルム(膜厚100μm)、(3)COPフィルム(膜厚190μm)に、実施例1に準じた方法で塗布、UV照射、対水接触角測定した場合を、それぞれ実施例9、10、11とした。また、比較製造例1(溶剤中のIPA含量0質量%、TiOなし)の親撥パターン形成剤をPETフィルム(膜厚100μm)に、実施例1に準じた方法で塗布、UV照射、対水接触角測定した場合を比較例5とした。なお、樹脂フィルムは両面テープでシリコンウエハ(φ10cm)に貼り付け、Siウエハからはみ出した部分を切断した後、親撥パターン形成剤をスピンコートした。
UV照射したときの対水接触角の結果を表5及び図4に示す。いずれの樹脂フィルムを用いた場合でも、シリコンウエハと同様に積算光量50J/cmで、概ね対水接触角が10°以下まで親水化した。
実施例12、比較例6[親撥パターン形成樹脂フィルムに対するAgナノメタルインクの印刷]
実施例3、比較例1で作製した親撥パターン形成剤塗布基板を、線幅50μm〜500μm・長さ2cmのライン&スペースが描画されたフォトマスクを介して、積算光量50J/cmでUVを露光することにより、親撥パターン基板を作製した。次に、実施例8、比較例4と同じ条件でAgナノメタルインクを印刷した。
その結果、実施例3(パターン形成剤の溶剤中のIPA含量50質量%)で作製した親撥パターン形成剤塗布基板を用いた場合は、線幅100μm以上で良質な金属配線を作製できた。一方、比較例1(パターン形成剤の溶剤中のIPA含量:0質量%、酸化チタンなし)で作製した親撥パターン形成剤塗布基板では、Agナノメタルインクがパターン状に塗り分けられなかった。

Claims (11)

  1. 光触媒を含有する親撥パターン形成剤であって、
    下記一般式(1)、又は
    下記一般式(2−1)及び/若しくは(2−2)
    で表される含フッ素化合物に由来する繰り返し単位を含む重合体を含有する、親撥パターン形成剤:
    (式中、
    Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX基(但し、X及びXは、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子又は塩素原子である。)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、置換若しくは非置換のベンジル基、置換若しくは非置換のフェニル基、又は炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
    Yは、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、−CHCHN(R)SO−基(但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、−CHCH(OY)CH−基(但し、Yは水素原子またはアセチル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、又は−(CHSO−基(nは1〜10であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)であり、
    Rfは炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、又は分子量400〜5,000のフルオロポリエーテル基である。);
    (式中、Wはフッ素原子、又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基若しくはパーフルオロアルコキシ基であり、W及びWはそれぞれ独立に、フッ素原子、又は酸素原子を含んでよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基であり、WとWとによって環状構造を形成してもよい。);及び
    (式中、W及びWはそれぞれ独立に、フッ素原子、又は酸素原子を含んでよい炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である。WとWとによって環状構造を形成してもよい。)。
  2. さらに非フッ素系溶剤を含む、請求項1に記載の親撥パターン形成剤。
  3. 前記光触媒が、酸化チタン(TiO)である、請求項1又は2に記載の親撥パターン形成剤。
  4. 前記重合体が、45質量%以上のフッ素元素を含有する重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の親撥パターン形成剤。
  5. 前記重合体が、45質量%未満のフッ素元素を含有する含フッ素重合体であり、溶剤中のフッ素系溶剤の含有量が30質量%未満である請求項1〜3のいずれか1項に記載の親撥パターン形成剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の親撥パターン形成剤を表面に有する基材。
  7. 請求項6に記載の基材を有する有機及び/又は無機のパターン状導電体。
  8. 請求項7に記載のパターン状導電体を有する物品。
  9. 有機トランジスタ、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び有機太陽電池から選択される少なくとも一種の物品である請求項8に記載の物品。
  10. 親撥パターンを少なくとも一部の表面に有する物品の製造方法であって、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の親撥パターン形成剤が適用された前記表面において、パターン状に電磁波を照射することにより親撥パターンを形成する工程
    を含む、製造方法。
  11. 光触媒と、一般式(1)で表される化合物に基づく構成単位を有する重合体とを含有する組成物:
    (式中、
    Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX基(但し、X及びXは、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子又は塩素原子である。)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、置換若しくは非置換のベンジル基、置換若しくは非置換のフェニル基、又は炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
    Yは、直接結合、酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、−CHCHN(R)SO−基(但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、−CHCH(OY)CH−基(但し、Yは水素原子またはアセチル基であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)、又は−(CHSO−基(nは1〜10であり、式の右端がRfに、左端がOにそれぞれ結合している。)であり、
    Rfは炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基、又は分子量400〜5,000のフルオロポリエーテル基である。)。
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