JP2020118268A - 電動弁駆動部の状態監視装置および状態監視方法 - Google Patents

電動弁駆動部の状態監視装置および状態監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電動弁駆動装置の駆動部の設定トルク値の経時変化を監視することを課題とする。【解決手段】モータ4により回転させられるウォーム軸3に、回転不能かつ軸方向に摺動可能として嵌合した筒状ウォーム8によりウォームホイール9を回転させて弁体を開閉動作可能にし、前記ウォーム軸の一端にラジアル荷重およびスラスト荷重を受け得るスラスト軸受18を備えるとともに、前記ウォーム軸の他端にラジアル荷重を受け得るラジアル軸受19を備え、前記スラスト軸受の外輪をハウジング6側面に設けられたアダプタ31内に固定し、前記ウォーム軸の一端側と前記筒状ウォームの一端側との間に一端側弾性体16を設けるとともに、前記ウォーム軸の他端側と前記筒状ウォームの他端側との間に他端側弾性体17を設け、前記筒状ウォームの軸方向移動量から負荷トルクを検出するトルクセンサ37を備えるとともに、前記アダプタの側面にスラストを検出する歪ゲージ41を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、火力発電所や石油化学工場等の各種プラントに使用される電動弁駆動装置の駆動部の状態監視装置および状態監視方法に関する。
火力発電所や石油化学工場等のプラントでは、配管内を流れる水や蒸気など流体の流れを制御するため、数多くの電動弁駆動装置が使用されている。このような電動弁駆動装置においては、主減速機構としてウォーム歯車が採用され、ウォームホイールと噛み合うウォームをウォーム軸上に摺動可能とし、該ウォームの軸方向移動量から負荷トルクを検出している。そして、検出した負荷トルクが予め設定した値を超えると、警報や運転停止等の措置を講じることとしてバルブおよび電動弁駆動装置の保護を図っている。ここで、電動弁駆動装置はいったん設置されると、数十年間の長きにわたって使用される場合が多い事情がある。
しかしながら、電動弁駆動装置を長期間にわたって使用する場合、定期的に部品の劣化程度や異常の有無を診断して健全性を確保する必要がある。設定トルクについても運転時間の経過とともに部品の摩耗等により変化することから、設定トルクに対して実際の負荷トルクが適正か否か診断することが求められる。このような事情から、プラントに設置され何年間か運転した後の電動弁駆動装置について、設定トルクと実際のトルクとの差異を検出して、異常診断等を行う方法について種々の提案がなされている。
特許文献1に記載された電動弁の異常診断装置では、トルクスイッチ回転変位センサでトルクスプリングの撓みが増加しているかどうかを検知する一方、トルクスプリングのへたり或いは破損を検知してトルクスプリング自体の診断を行っている。即ち、ハウジングカバー取付けボルト孔を利用してロードセルを取り付けた弁棒ロック機構に弁棒先端部を接触させる。次に電動弁駆動装置にて開弁操作を行い、トルクスイッチ回転変位センサと駆動装置の締付力をロードセルによって採取したデータを演算処理装置に入力した相関データと比較してトルクスプリングの撓みと発生荷重の関係(トルクスプリングのへたり量)を求めている。
特許文献2に記載された電動バルブアクチュエータにおける負荷連続検出装置では、モータにより回転させられるウォーム軸に、回転不能かつ軸方向に摺動可能として嵌合した筒状ウォームをもって弁体を開閉させるようにし、かつ前記筒状ウォームの軸方向と直交するとともに、前記筒状ウォームの軸方向の送りに基づく推力を受けるようにした受圧片に歪みゲージを取付け、この受圧片の変形に伴う歪みゲージの抵抗変化によって、前記モータのトルクを検出するようにし、前記受圧片における軸方向の送りに基づく推力を受けて変形する変形部位に、軸芯からの距離を異にする複数の歪みゲージを取り付けている。このことにより、電動バルブアクチュエータの開閉双方向の駆動において、正確に負荷トルクを検出している。
特許文献3に記載された電動弁のトルク調整用アダプタ及び該アダプタを用いたトルク調整方法では、回転駆動力が付与されたウォームの回転駆動力を利用して弁体を開閉駆動する弁体駆動部と、該弁体駆動部の前記弁体側から前記ウォームの軸方向に作用する反力により圧縮されるスプリングカートリッジを備えた電動弁において、前記弁体駆動部の外端面に取付けられるアダプタであって、該アダプタの内部にその軸方向へ移動可能に取付けられ、その前端により前記スプリングカートリッジの圧縮方向の一端側を支持する支持体と、前記スプリングカートリッジの圧縮方向における前記支持体の前端位置を前記アダプタの外部から変更可能とする変更手段を備える。このことにより、電動弁のトルク調整を、電気品箱を開く作業を伴うことなく、電動弁の外部から簡単に行うことを可能とするトルク調整用アダプタ、及びこのアダプタを用いたトルク調整方法が提案されている。
特開平2−307033号公報 特開2003−161661号公報 特開2007−224970号公報
上述した特許文献1に開示された電動弁の異常診断装置では、ハウジングカバーを取り外し、当該部位にロードセルを含む弁棒ロック機構を取り付ける必要があるが、電動弁駆動装置には種々の構造のものがあり、電動弁を手動で駆動するための手動ハンドルをハウジングカバー側に備えたものも少なくない。そのような場合には、当該部位にロードセルを含む弁棒ロック機構を取り付けることは困難であり、トルクスプリングの撓みと発生荷重の関係を検知することができないという問題がある。
特許文献2に記載された電動バルブアクチュエータにおける負荷連続検出装置では、圧縮ばね(皿ばね)をウォーム軸の一端側だけに備えており、歪ゲージを貼付する部材の構造が複雑形状となり、高価になるという問題がある。すなわち、環状ラックと受圧片と小径スリーブとを一体部品として製作する必要があり、製造コストが高くなるという問題がある。
特許文献3に記載された調整用アダプタを用いたトルク調整方法では、特別に製作した調整用アダプタを用いて電動弁駆動装置の設定トルクを調整することは可能であるが、電動弁駆動装置を長期間にわたって運転する場合において、経時的な状態監視を行うことはできないという問題がある。
上述した従来技術の問題に鑑み、本発明は、筒状ウォームの両端側にスプリングパックを備える電動弁駆動装置に関し、長期間にわたって運転した場合に生じる駆動部の摩耗等に起因する設定トルク等の状態変化を、監視できる電動弁駆動部の状態監視装置および状態監視方法を提供することを目的とする。
本発明は、モータにより回転させられるウォーム軸に、回転不能かつ軸方向に摺動可能として嵌合した筒状ウォームによりウォームホイールを回転させて弁体を開閉動作可能にし、前記ウォーム軸の一端にラジアル荷重およびスラスト荷重を受け得るスラスト軸受を備えるとともに、前記ウォーム軸の他端にラジアル荷重を受け得るラジアル軸受を備え、前記スラスト軸受の外輪をハウジング側面に設けられたアダプタ内に固定し、前記ウォーム軸の一端側と前記筒状ウォームの一端側との間に一端側弾性体を設けるとともに、前記ウォーム軸の他端側と前記筒状ウォームの他端側との間に他端側弾性体を設け、前記筒状ウォームの軸方向移動量から負荷トルクを検出するトルクセンサを備えるとともに、前記アダプタの側面にスラストを検出する歪ゲージを備えたことを特徴とする電動弁駆動部の状態監視装置である。
また、前記電動弁駆動部の状態監視装置において、前記トルクセンサにより検出される負荷トルクと前記歪ゲージにより検出されるスラストとを比較し、それらの経時変化から状態監視を行うことを特徴とする電動弁駆動部の状態監視方法である。
本発明によれば、筒状ウォームの両端側に弾性体を備える電動弁駆動装置であっても、設定トルク等の経時変化を検出できる電動弁駆動部の状態監視装置および状態監視方法を提供することができる。
本発明に係る電動弁駆動装置の駆動部を示す部分断面図である。 本発明に係る状態監視装置についてのブロック図である。 本発明に係る電動弁駆動装置により弁を開閉動作させたときの負荷トルクとスラストの関係を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る電動弁駆動装置1の駆動部を示す部分断面図であり、バルブのステム2に直交し、かつウォーム軸3の軸芯を含む部分断面図である。
モータ4は、モータアダプタ5を介してバルブアクチュエータ本体としてのハウジング6の側面に取り付けられている。多くの場合、モータ4には耐久性など信頼性に優れる三相誘導モータが用いられる。
ハウジング6には、主減速機構としてウォーム歯車7が内蔵されている。モータ4によりウォーム軸3およびウォーム8が回転させられると、ウォーム8と噛み合うウォームホイール9が回転し、該ウォームホイール9の回転によりバルブのステム2が駆動されるようになっている。図1は、仕切弁を駆動する例を示しており、ウォームホイール9の内側に備えられたドライブスリーブ11およびステムナット12を介して仕切弁のステム2が駆動される。
モータ軸13の軸芯はウォーム軸3の軸芯からオフセットされており、図1の例では紙面の表側に配置されている。このような配置としたのは、モータ軸13をウォーム軸3に直結すると、ウォーム軸3の回転速度が速すぎるため、モータ軸13とウォーム軸3との間で前段減速するためである。具体的には、モータ軸13にピニオン(図示省略)が備えられ、該ピニオンと噛み合うギア14がウォーム軸3に備えられている。
ウォーム軸3の略中央部には、ウォームホイール9と噛み合う筒状ウォーム8が、軸方向に摺動可能として嵌合されている。具体的にはキー15を用いて嵌合されている。そのため、筒状ウォーム8はウォーム軸3と一体となって回転するが、ウォーム軸3の軸方向に摺動可能とされている。以上は、従来技術としての電動弁駆動装置の一般的な構成であり、本発明の特徴的な構成ではない。
本発明では筒状ウォーム8の両端側に、複数の皿ばね16,17(以下、スプリングパックという。)が組み込まれている。特許文献1〜3に示す従来の電動弁駆動装置では、筒状ウォームの反モータ側にのみスプリングパックが配置されているのに対し、本発明ではスプリングパック16,17が筒状ウォーム8の両端側に別々に配置されている点で従来技術と異なっている。
このような構成としたのは、次のような理由による。(1)ハウジング6の内側寸法は大径のウォームホイール9の大きさで制約されるため、ハウジング6内壁面と筒状ウォーム8の両端面との間には、ある程度の大きさのスペースが不可避的に生じる。このような構造において、スプリングパック16,17を筒状ウォーム8の両端側に配置すると、全体としてスペース効率が向上し、コンパクトな電動弁駆動装置1を実現できる。(2)バルブの開閉に要するトルク特性は、一般に開方向と閉方向とでは異なるものであるが、スプリングパック16,17を筒状ウォーム8の一端側と他端側に別々に配置する場合、異なるばね特性のスプリングパックとすることができる。例えば、閉方向に較べ開方向は大きなばね定数を有し、大きな与圧を与えたスプリングパックとすることもできる。(3)コンパクトで安価な電動弁駆動装置を実現すべく、スプリングパックを備えない電動弁駆動装置も存在するが、バルブに異物を噛み込んだ場合に生じる衝撃力を緩和できるという点で、スプリングパックを備えることは効果的である。
ウォーム軸3には、筒状ウォーム8と、その両端側にスプリングパック16,17が組み込まれ、さらに軸受18,19が備えられている。すなわち、筒状ウォーム8の一端側(反モータ側)に、ラジアル荷重およびスラスト荷重を受け得るスラスト軸受18を備えるとともに、ウォーム軸3の他端側(モータ側)にラジアル荷重のみを受け得るラジアル軸受19が備えられている。
ウォーム軸3に組み込まれた筒状ウォーム8の一端側の構成について具体的に説明すると、ウォーム軸3の一端側には、スリーブ21、スペーサ22、スプリングパック16、中空軸23、スラスト軸受18、エンドプレート24、ロックナット25が順次組み込まれ、これらの部品はロックナット25により、ウォーム軸3の一端側に固定されている。
次に、ウォーム軸3に組み込まれた筒状ウォーム8の他端側の構成について具体的に説明すると、ウォーム軸3の他端側には、スリーブ21、スラストカラー26、スプリングパック17、スペーサ27、ラジアル軸受19、スペーサ28、ロックナット29の順に組み込まれ、これらの部品はロックナット29により、ウォーム軸3の他端側に固定されている。さらに、ロックナット29の外側のウォーム軸3の軸端部にはギア14が組み込まれている。
モータ4が取り付けられる側面とは反対側のハウジング6の側面にはアダプタ31が取り付けられ、ウォーム軸3の一端側に備えられたスラスト軸受18の外輪は、アダプタ31の孔内に固定されている。すなわち、スラスト軸受31の外輪は、締結ボルト32を用いてアダプタ31の端面にエンドキャップ33を取り付けることにより、アダプタ31の孔内に固定されている。一方、ウォーム軸3の他端側に備えられたラジアル軸受19の外輪は、ハウジング6の孔内に挿入されているが、軸方向に固定されることなく、ラジアル軸受19の外輪は軸方向に移動可能な嵌合とされている。したがって、ラジアル軸受19はラジアル荷重のみ負担し、スラスト荷重を負担することはできないようになっている。
ハウジング6の他の側面には電気電子部品収納部34およびカバー35が設けられ、電気電子部品収納部34には、ウォームホイール9の回転量からバルブの開度を検出する開度センサ36、筒状ウォーム8の軸方向移動量から負荷トルクを検出するトルクセンサ37および状態監視基板38が収納されている。
開度センサ36は、ウォームホイール9の回転量を減速歯車列(図示省略)により取り出してバルブの開度信号とするものである。ポテンショメータと組み合わせることでアナログ情報としての開度信号が得られる。また、開度センサ36には、ウォームホイール9の回転量からデジタル信号を直接得ることができるアブソリュート型のロータリーエンコーダを用いることもできる。
トルクセンサ37は、ウォームホイール9に作用する負荷トルクの反力により筒状ウォーム8が軸方向に摺動する移動量からトルク信号を得るものである。具体的には筒状ウォーム8の移動量を、揺動レバー39を介して回転角度として検出するものである。ポテンショメータと組み合わせることでアナログ情報としてのトルク信号が得られる。
スラストセンサ41としての歪ゲージは、アダプタ31の環状部の外側面に貼付され、環状部の軸方向のひずみを歪ゲージ41の抵抗変化として検出するものである。歪ゲージ41からの信号線42は電気電子部品収納部34に備えられた状態監視基板38に接続されている。
なお、上述した開度センサ36、トルクセンサ37およびスラストセンサ41は、従来から電動弁駆動装置に多用されているものであり、本発明に特有なセンサではない。
図2に示すように状態監視基板38には、スラストセンサ41からの信号に加え、トルクセンサ37の信号および開度センサ36の信号が接続されている。スラストセンサ41からの信号は、アンプ42、A/D変換器43を経て制御装置44に接続されている。トルクセンサ37の信号および開度センサ36の信号は、A/D変換器43を経て制御装置44に接続されている。
制御装置44にはCPUが備えられ、記憶媒体としてのメモリ45と、外部信号出力を担うリレー46が制御装置に接続されている。メモリ45には後述するようにバルブ開閉動作における任意の開度でのスラスト値とトルク値が、所定時間を経過するごとに記憶される。所定時間の長さは、バルブの運転頻度を考慮して現場で個別に設定されるが、概ね半年〜1年程度で十分である。
リレー46は警報器47を駆動する接点を供給するものであり、たとえば設定トルクが初期設定値に較べて一定程度低下した場合に警報情報を提供するために用いられる。
次に、本発明に係る電動弁駆動装置の状態監視方法について説明する。図1において、バルブを開動作させるべくウォームホイール9を時計方向に回転させると、筒状ウォーム8にはウォームホイール9の負荷トルクに対応した右方向の反力が発生する。しかし、スプリングパック16には所定の与圧力が付与されているため、与圧力以下の反力では筒状ウォーム8は右方向へ移動せず、初期の位置を維持する。負荷トルクが増加して反力が与圧力を超えると、筒状ウォーム8は右方向へと移動する。移動量は反力の大きさとスプリングパック16の圧縮による付勢力が釣り合う位置となる。筒状ウォーム8の移動に対応してトルクセンサ37によって負荷トルクが検出される。かかる開動作において、筒状ウォーム8が受ける右方向の反力は、スペーサ22、スプリングパック16、中空軸23、エンドプレート24、ロックナット25、スラスト軸受18へと順次伝達され、さらにスラスト軸受18の外輪、エンドキャップ33、締結ボルト32を介してアダプタ31に対して引張力として作用する。その結果、アダプタ31の環状部の外側面に貼付された歪ゲージ41を伸張させることとなり、歪ゲージ41の抵抗変化として検出される。
次に、図1において、バルブを閉動作させるべくウォームホイール9を反時計方向に回転させると、筒状ウォーム8にはウォームホイール9の負荷トルクに対応した左方向の反力が発生する。しかし、開動作の場合と同様、スプリングパック17には所定の与圧力が付与されているため、与圧力以下の反力では筒状ウォーム8は移動せず、初期の位置を維持する。負荷トルクが増加して反力が与圧力を超えると、筒状ウォーム8は左方向へと移動する。移動量は反力の大きさとスプリングパック17の圧縮による付勢力が釣り合う位置となる。筒状ウォーム8の移動に対応してトルクセンサ37によって負荷トルクが検出される。かかる閉動作において、筒状ウォーム8が受ける左方向の反力は、スラストカラー26、スプリングパック17、スペーサ27、ラジアル軸受19、スペーサ28、ロックナット29へと順次伝達され、ロックナット29と螺合したウォーム軸3の他端側に伝達される。そして、ウォーム軸3の一端側において、ロックナット25、エンドプレート24、スラスト軸受18を介してアダプタ31に対して圧縮力として作用する。その結果、アダプタ31の環状部の外側面に貼付された歪ゲージ41を圧縮させることとなり、歪ゲージ41の抵抗変化として検出される。
以上説明したように、バルブを開動作させる場合には、アダプタ31の環状部の外側面に貼付された歪ゲージ41に引張力が作用し、バルブを閉動作させる場合には、歪ゲージ41に圧縮力が作用することとなり、いずれの場合でも筒状ウォーム8に作用する反力としてのスラストを、歪ゲージ41の抵抗変化として検出することができる。
図3は、バルブを開閉動作させた場合に、トルクセンサ37により検出されるトルクと、スラストセンサ41により検出されるスラストとの関係を示す特性図である。第一象限は開動作させたときの特性であり、第三象限は閉動作させたときの特性である。特性線a,cは、電動弁駆動装置1をプラントに設置した時点の初期特性を示すものであり、特性線b,dは、数年間運転した後の特性を示すものである。実際にはスプリングパック16,17を構成する皿ばねのばね定数が非線形性を有することから各特性線は直線にはならないが、図3では簡略化して直線で示している。
先ず、バルブを開動作させた場合の第一象限の特性について説明する。初期特性において、弁体が弁座にトルクシートしていない状態でモータ4を駆動してバルブを開動作させると、筒状ウォーム8には右方向の反力が作用するが、この反力は小さくスプリングパック16に付与された与圧力F0より小さいため、筒状ウォーム8は移動しない。そのため、トルクセンサ37によって検出されるトルクは零のままである。一方、筒状ウォーム8に作用する右方向の反力は、一端側のスプリングパック16やスラスト軸受18等を介してアダプタ31に伝達され、歪ゲージ41に引張力として作用し、右方向のスラストとして検出される。
次に、負荷トルクが増加し、反力が与圧力F0を超えると、筒状ウォーム8は右方向に移動し、トルクセンサ37は特性線aに沿ったトルクを検出することになる。バルブや電動弁駆動装置1を過負荷から保護するために予め設定されたトルクをT1とすると、トルクがT1に達したときスラストセンサ37により検出されるスラストはF1となる。
ところで、スプリングパック等の機械部品は運転時間の累増とともに摩耗量が増大し、ばね定数も、へたりなどにより変化する。当初は特性線aで示される特性であったものが、何年間か運転すると、特性線bに示すような特性に変化することがある。そうすると、当初において設定トルクをT1に設定していても、何年か経過後において実際に作用するスラストはF1からF2へと低下することになる。換言すると、トルクセンサ37によりトルクT1が検出されていても、実際の負荷トルクはT1未満ということになり、トルク不足を招来することになる。
バルブを閉動作させた場合の第三象限の特性についても、第一象限について説明したことと同様である。トルクとスラストの方向が第一象限と異なるだけである。すなわち、初期特性cにおいて、弁体が弁箱にトルクシートしていない状態でモータ4を駆動してバルブを閉動作させると、筒状ウォーム8には左方向の反力が作用するが、この反力は小さくスプリングパック17に付与された与圧力F3より小さいため、筒状ウォーム8は移動しない。そのため、トルクセンサ37によって検出されるトルクは零のままである。一方、筒状ウォーム8に作用する左方向の反力は、他端側のスプリングパック17等を介してアダプタ31に伝達され、歪ゲージ41に圧縮力として作用し、左方向のスラストとして検出される。
次に、負荷トルクが増加し、反力が与圧力F3を超えると、筒状ウォーム8は左方向に移動し、トルクセンサ37は特性線cに沿ったトルクを検出することになる。バルブや電動弁駆動装置1を過負荷から保護するために予め設定されたトルクをT2とすると、トルクがT2に達したときスラストセンサ37により検出されるスラストはF4となる。
また、何年か経過後において実際に作用するスラストはF4からF5へと低下することになり、トルクセンサ37によりトルクT2が検出されていても、実際の負荷トルクはT2未満となって、トルク不足を招来することになる。
そこで、本発明では、電動弁駆動装置1を何年間か運転した後の設定トルクの低下を検出すべく、バルブの開閉動作の任意の開度において、初期データとしてのトルク値とスラスト値をメモリ45に記憶するとともに、所定時間が経過するごとに、同一開度におけるトルク値とスラスト値をメモリ45に記憶することとしている。そして、制御装置44において、何年間か運転した後に検出されたスラストのデータを初期データと比較し、一定程度低下したら、警報信号をリレー出力することとしている。
なお、前記任意の開度を過負荷から保護するために予め設定されたトルクをT1やT2に相当する開度とすることでもよいが、必ずしもトルクをT1やT2に相当する開度とする必要はなく、任意の開度であってもトルク低下を検出することはできる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、種々の実施形態で適用することができる。例えば、上述した実施例では、供試バルブとして仕切弁を使用した場合の実施形態について説明したが、仕切弁に限定されるものではなく、ボール弁など他の形式のバルブにも適用できる。
また、上記説明ではトルクセンサとして筒状ウォームの移動量を、揺動レバーを介して回転角度を検出するものを用いたが、揺動レバーに替えてラックとピニオンを介して回転角度を検出するものを用いることもできる。
本発明に係る電動弁駆動部の状態監視装置は、各種プラントの配管等に設置される電動弁駆動装置に適用することができ、電動弁駆動部の状態監視方法は、電動弁駆動装置の駆動部品の劣化評価や異常診断に利用することができる。
1 電動弁駆動装置
3 ウォーム軸
4 モータ
6 ハウジング
8 筒状ウォーム
9 ウォームホイール
16 一端側弾性体(皿ばね、スプリングパック)
17 他端側弾性体(皿ばね、スプリングパック)
18 スラスト軸受
19 ラジアル軸受
37 トルクセンサ
41 スラストセンサ(歪ゲージ)

Claims (2)

  1. モータにより回転させられるウォーム軸に、回転不能かつ軸方向に摺動可能として嵌合した筒状ウォームによりウォームホイールを回転させて弁体を開閉動作可能にし、
    前記ウォーム軸の一端にラジアル荷重およびスラスト荷重を受け得るスラスト軸受を備えるとともに、前記ウォーム軸の他端にラジアル荷重を受け得るラジアル軸受を備え、
    前記スラスト軸受の外輪をハウジング側面に設けられたアダプタ内に固定し、
    前記ウォーム軸の一端側と前記筒状ウォームの一端側との間に一端側弾性体を設けるとともに、前記ウォーム軸の他端側と前記筒状ウォームの他端側との間に他端側弾性体を設け、
    前記筒状ウォームの軸方向移動量から負荷トルクを検出するトルクセンサを備えるとともに、前記アダプタの側面にスラストを検出する歪ゲージを備えたことを特徴とする電動弁駆動部の状態監視装置。
  2. 請求項1記載の電動弁駆動部の状態監視装置において、前記トルクセンサにより検出される負荷トルクと前記歪ゲージにより検出されるスラストとを比較し、それらの経時変化から状態監視を行うことを特徴とする電動弁駆動部の状態監視方法。
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