JPH08261355A - 弁装置の負荷検出装置 - Google Patents

弁装置の負荷検出装置

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JPH08261355A
JPH08261355A JP7065436A JP6543695A JPH08261355A JP H08261355 A JPH08261355 A JP H08261355A JP 7065436 A JP7065436 A JP 7065436A JP 6543695 A JP6543695 A JP 6543695A JP H08261355 A JPH08261355 A JP H08261355A
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rod
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弁棒に作用する負荷、特にトルクとスラスト
を、容易にかつ正確に検出する。 【構成】 弁棒2が上方に突出する弁本体1と、該弁本
体1の上方に配設され、弁棒2を駆動する弁駆動装置6
とを、弁棒2と同心状に配設した均質の中空円筒体11
をもって連結し、中空円筒体11に負荷検出用のひずみ
ゲージ16を貼着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば原子力発電所等
において使用される大型電動弁の負荷検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、原子力発電所等において使用さ
れている従来の大型電動弁装置の一例を示す斜視図であ
る。(1)は、上方に突出する弁棒(2)が上下動すること
により、内部の弁体(図示略)が開閉するようした公知の
仕切弁型の弁本体で、弁箱(3)の上端には、弁棒(2)を
囲むように二股状のバルブヨーク(4)が連設されてい
る。
【0003】バルブヨーク(4)の上端に形成されたフラ
ンジ部(4a)の上面には、モータ(5)の駆動力によりステ
ムナット(図示略)を回転させ、その回転により、ステム
ナットに螺合するねじ部(図示略)を有する弁棒を上下動
させるようにした弁駆動装置(6)が連結されている。
(7)は、モータ(5)の故障時等に、モータ(5)に代えて
弁棒(2)を駆動する手動操作ハンドルである。
【0004】なお、弁本体(1)としては、上述の例の他
に、例えばバタフライバルブのように、弁棒(2)を上下
動させることなく回転させるだけで、弁体を開閉させる
ようにした型式のものもある。
【0005】このような弁装置に作用する負荷を検出す
る手段としては、弁棒(2)に作用する負荷を、弁駆動装
置(6)のトルクとして検出するものと、弁棒(2)に作用
するスラストの反力として検出するものとがある。
【0006】現在の主流は、弁棒(2)に作用する負荷
を、弁駆動装置(6)のトルクとして検出するものであ
り、その中でも、ウォーム歯車機構を有する減速機を用
いて、ウォームの変位量から弁棒(2)に作用する負荷ト
ルクを検出するものが広く普及している。
【0007】一方、それほど普及はしていないが、バル
ブヨーク(4)にひずみゲージ(8)を貼り、弁棒(2)に作
用するスラストを、反力として検出する手段も知られて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したウォーム歯車
機構のウォームの変位量から弁棒(2)に作用する負荷ト
ルクを検出するものにあっては、弁駆動装置(6)内にト
ルク検出手段を組み込まなければならず、弁駆動装置
(6)が複雑化し、高価となる。
【0009】また、バルブヨーク(4)にひずみゲージ
(8)を貼り、弁棒(2)に作用するスラストを反力として
検出するものにおいては、バルブヨーク(4)は複雑な形
状を有し、また通常、鋳肌地のまま機械加工せず用いら
れるため、ヨーク断面積も一定ではなく、そのため、バ
ルブヨーク(4)に直接ひずみゲージ(8)を貼っても精度
良くスラスト検出を行うことが困難である。
【0010】さらに、弁本体(1)や弁駆動装置(6)の劣
化具合を診断し、残余寿命を推定しようとする場合、ト
ルク又はスラストのいずれか一方の値を知っただけで
は、診断情報としては不十分であり、トルクとスラスト
を同時に検出することが必要となる。
【0011】たとえば、仕切弁タイプの弁棒(2)に作用
するスラストのみを検出したのでは、弁本体(1)自体の
診断はある程度可能でも、弁駆動装置(6)の診断には不
十分である。弁駆動装置(6)内部の歯車や軸受に異常が
あっても、弁棒(2)のスラストによっては異常は検出さ
れないからである。逆に、弁駆動装置(6)の駆動トルク
のみを検出しても、弁本体(1)に異常があるのか、弁駆
動装置(6)の内部に異常があるのか判断ができない。し
たがって、弁棒(2)が回転する場合と、上下動する場合
とのいずれの場合でも、精密な診断を行うには、トルク
とスラストの双方を同時に検出することが極めて有益で
ある。
【0012】もっとも、従来のトルク検出手段とスラス
ト検出手段を組み合わせることによって、トルクとスラ
ストを同時に検出することは可能である。しかし、構成
が複雑となり、取扱も煩雑化し、実用的とは言い難い。
【0013】さらに、弁駆動装置(6)のトルクと弁棒
(2)に作用するスラストとは、無関係ではなく、理論上
は一方の値が既知であれば、他方を計算によって求める
ことも可能であるが、計算に際して摩擦係数が介在す
る。摩擦係数は、環境条件や劣化具合によって異なるこ
とになり、現実には正確な計算はできない。トルクとス
ラストのうち、いずれか一方のみを計測し、他方を計算
によって求める場合と、双方同時計測する場合とではま
ったく異なる意義を有するものである。
【0014】本発明は、従来の技術が有する上述のよう
な問題点に鑑みてなされたもので、弁棒に作用する負
荷、特にトルク及びスラストを、正確かつ容易に検出す
ることができるようにした弁装置の負荷検出装置を提供
することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題は、次のように
して解決される。 (1) 弁棒が上方に突出する弁本体と、弁本体の上方に
配設され、弁棒を駆動するための弁駆動装置とを、弁棒
と同心状に配設した均質の中空円筒体をもって連結し、
この中空円筒体に、負荷検出用のひずみゲージを貼着す
る。
【0016】(2) 上記(1)項において、中空円筒体
を、外周部が弁本体または弁駆動装置に固着された薄肉
環状フランジを有するものとし、かつ前記中空円筒体の
薄肉環状フランジと、円筒部分の側面との両方に、負荷
検出用のひずみゲージを貼着する。
【0017】(3) 上記(1)または(2)項において、弁
本体を、弁駆動装置により弁棒が上下動させられること
により、弁体が開閉させられるような型式のものとす
る。
【0018】(4) 上記(1)または(2)項において、弁
本体を、弁駆動装置により弁棒が正逆回転させられるこ
とにより、弁体が開閉させられるような型式のものとす
る。
【0019】(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおい
て、弁本体を、上部に弁棒を囲むバルブヨークを備える
ものとし、バルブヨークの上端を、中空円筒体の下端に
連結する。
【0020】
【作用】弁棒にスラスト又はトルクが作用すると、弁本
体と弁駆動装置とを連結する均質な中空円筒体に反力が
生じ、その反力により、中空円筒体にひずみが生じ、そ
のひずみの程度を、ひずみゲージにより計測することに
よって、弁棒に作用する負荷を正確に知ることができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1及び図2を
参照して説明する。図3に示す従来の弁装置と同一の部
材には、同一の符号を付すに止め、それらについての詳
細な説明は省略する。
【0022】本実施例においては、弁本体(1)と弁駆動
装置(6)とを、従来のものと同一とし、それらを、弁棒
(2)と同心状に配設した均質な材料製の中空円筒体(11)
をもって互いに連結している。
【0023】中空円筒体(11)の上下部には、外向きのフ
ランジ(12)(13)が形成されており、上方のフランジ(12)
の内側寄りの部分には、薄肉環状部(12a)が形成されて
いる。上方のフランジ(12)の厚肉とした外周部(12b)
は、弁駆動装置(6)のケース(6a)の下面に、ボルト(14)
をもって固着されている。下方のフランジ(13)は、バル
ブヨーク(4)の上端に、ボルト(14)とナット(15)とをも
って固着されている。
【0024】上方のフランジ(12)の薄肉環状部(12a)
と、中空円筒体(11)の外周面の中位部とには、それぞれ
2個の負荷検出用のひずみゲージ(16)が、ハの字状の配
置で貼着されている。
【0025】この実施例においては、弁棒(2)にスラス
トが作用すると、その反作用として、逆向きのスラスト
が中空円筒体(11)に発生し、それによって、上方のフラ
ンジ(12)の薄肉環状部(12a)にひずみが生じる。従っ
て、そのひずみを、ひずみゲージ(16)により測定するこ
とによって、弁棒(2)に作用するスラストを正確に検知
することができる。
【0026】また、弁棒(2)にトルクが作用すると、そ
の反作用として、中空円筒体(11)に逆向きのトルクが発
生し、それによって中空円筒体(11)にひずみ(ねじれ)が
生じ、そのひずみを、ひずみゲージ(16)により測定する
ことによって、弁棒(2)に作用するトルクを正確に検知
することができる。
【0027】このように、弁棒(2)に作用するスラスト
とトルクとの双方を、同時に正確に測定することによっ
て、上述したような弁駆動装置(6)の劣化具合等を正確
に知ることができ、適切な診断が可能になる。
【0028】上記実施例は、弁棒(2)が上下動すること
により、弁体を開閉させるようにした仕切弁に本発明を
適用した場合のものであるが、弁棒(2)が、上下動する
ことなく回転することにより、弁体を開閉させるように
した、例えばバタフライバルブのような型式の弁本体
(1)や、弁棒(2)が回転しつつ上下動することにより弁
体を開閉させるようにした型式の弁本体(1)を用いた場
合にも同様に適用することができる。
【0029】また、弁棒(2)が上下動するだけ、又は回
転するだけの場合には、ひずみゲージ(16)を、中空円筒
体(11)の薄肉環状部(12a)だけ、又は中位部外周面だけ
に設け、弁棒(2)のスラストだけ、又はトルクだけを正
確に測定するようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果を奏する
ことができる。 (a) 請求項1の発明によれば、弁本体と弁駆動装置と
を、弁棒と同心状をなす均質な中空円筒体をもって連結
し、その中空円筒体のひずみを、それに貼着したひずみ
ゲージにより測定するようにしたので、弁棒に作用する
負荷を正確かつ簡単に検出することができるとともに、
負荷検出に際して、弁装置自体を分解等する必要が全く
なく、計測準備及び計測操作を短時間で行なうことがで
きる。
【0031】(b) 請求項2の発明によれば、弁棒に作
用するスラストとトルクとの双方を同時に正確に検出す
ることができるので、弁装置の劣化具合等を正確に知る
ことができ、残余寿命を的確に判断することができる。
【0032】(c) 請求項5の発明によれば、従来の弁
本体や弁駆動装置をそのまま使用することができ、加工
等の必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の斜視図である。
【図2】同じく要部の拡大縦断正面図である。
【図3】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
(1)弁本体 (2)弁棒 (3)弁箱 (4)バルブヨーク (4a)フランジ部 (5)モータ (6)弁駆動装置 (7)手動操作ハンドル (8)ひずみゲージ (11)中空円筒体 (12)(13)フランジ (12a)薄肉環状部 (12b)外周部 (14)ボルト (15)ナット (16)ひずみゲージ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁棒が上方に突出する弁本体と、弁本体
    の上方に配設され、弁棒を駆動するための弁駆動装置と
    を、弁棒と同心状に配設した均質の中空円筒体をもって
    連結し、この中空円筒体に、負荷検出用のひずみゲージ
    を貼着したことを特徴とする弁装置の負荷検出装置。
  2. 【請求項2】 中空円筒体を、外周部が弁本体または弁
    駆動装置に固着された薄肉環状フランジを有するものと
    し、かつ前記中空円筒体の薄肉環状フランジと、円筒部
    分の側面との両方に、負荷検出用のひずみゲージを貼着
    した請求項1記載の弁装置の負荷検出装置。
  3. 【請求項3】 弁本体を、弁駆動装置により弁棒が上下
    動させられることにより、弁体が開閉させられるような
    型式のものとした請求項1または2記載の弁装置の負荷
    検出装置。
  4. 【請求項4】 弁本体を、弁駆動装置により弁棒が正逆
    回転させられることにより、弁体が開閉させられるよう
    な型式のものとした請求項1または2記載の弁装置の負
    荷検出装置。
  5. 【請求項5】 弁本体を、上部に弁棒を囲むバルブヨー
    クを備えるものとし、バルブヨークの上端を、中空円筒
    体の下端に連結した請求項1〜4のいずれかに記載の弁
    装置の負荷検出装置。
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