JP4743654B2 - 電動弁のスラスト検出装置、その校正装置及び校正方法 - Google Patents

電動弁のスラスト検出装置、その校正装置及び校正方法 Download PDF

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Description

本発明は、電動弁のステムに加わるスラストをヨークの歪から検出する電動弁のスラスト検出装置、その校正装置及び校正方法に関するものである。
原子力発電所等の大型のプラント、例えば、原子力発電所においては1プラント当たり数百台にも及ぶ電動弁が設置されている。この電動弁の駆動装置には、ステムの駆動に必要な負荷を制御するためのトルクスイッチが標準装備されている。また、トルクスイッチに替えて、或いはトルクスイッチと共に、トルクを連続量として検出するためのセンサが開発され、重要弁に装備されるようになってきている。
しかし、バルブの健全性を確保するための診断を行うには、トルク値からステムの負荷を推定したのでは不十分である。すなわち、トルクセンサで検出されるトルクは、ステムナットの雌ネジとステムの雄ネジとの螺合によりステムナットからステムに伝達されるトルクであるため、ネジ面の潤滑状況の影響を受けやすい。したがって、規定どおりトルク値が確保されていても、ネジ面の潤滑状況が悪ければ、ステムのスラストは低下し、必要締め切りスラストを下回ることもあり、正確にバルブの健全性を診断することが困難であるという問題があった。かかる問題を解決するため、トルクとは別に、スラスト量からステムの負荷を検出したいという要望があり、スラストを検出できる弁装置の負荷検出装置が提案されている(例えば特許文献1)。上記特許文献1には、弁本体と弁駆動装置とを中空円筒体で連結し、この中空円筒体に歪ゲージを貼着した弁装置の弁駆動装置が開示されている。
特開平8−261355号公報
しかしながら、上記した特許文献1においても、負荷検出装置は、中空円筒体を備える必要があり、その分ステム長さが不足してしまうため、既設の電動弁に装着することは不可能であるという問題があった。また、負荷検出装置は中空円筒体を備える必要があるため、装置が大型化し、弁装置本体の設置が困難、設置場所が限定されるなどの問題があった。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑み、既設の電動弁に適用することができ、かつ、簡易な構成で、正確にスラストを検出できるスラスト検出装置、前記スラスト検出装置の校正装置及び校正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ステムが上方に突出した弁本体と、該弁本体の上方に配設され、前記ステムを駆動するための駆動装置と、前記弁本体と前記駆動装置とを連結するヨークとからなる電動弁に作用するスラストを、前記ヨークに生じる歪により検出するスラスト検出装置において、前記駆動装置は、ウォームと、該ウォームに係合するウォームホイールと、該ウォームホイールに一体的に設けられたドライブスリーブと、該ドライブスリーブに係合し前記ステムを上下運動させるステムナットとを備え、前記荷重センサは、センサ設置部材により前記ステムナットの上方に設置され、前記センサ設置部材は、前記ステムナットの上端に当接するベース部と、前記荷重センサを貼着するセンサ貼着部と、前記ドライブスリーブに形成された雌ネジに螺合する雄ネジ部とを備え、前記ヨークに生じる歪を、前記荷重センサにより測定したスラストの反力と対応づけることにより校正可能としたことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、ステムが上方に突出した弁本体と、該弁本体の上方に配設され、前記ステムを駆動するための駆動装置と、前記弁本体と前記駆動装置とを連結するヨークとからなる電動弁に作用するスラストを、前記ヨークに生じる歪により検出するスラスト検出装置の校正装置において、前記駆動装置は、ウォームと、該ウォームに係合するウォームホイールと、該ウォームホイールに一体的に設けられたドライブスリーブと、該ドライブスリーブに係合し前記ステムを上下運動させるステムナットとを備え、前記荷重センサは、センサ設置部材により前記ステムナットの上方に設置され、前記センサ設置部材は、前記ステムナットの上端に当接するベース部と、前記荷重センサを貼着するセンサ貼着部と、前記ドライブスリーブに形成された雌ネジに螺合する雄ネジ部とを備え、前記ヨークに生じる歪を、前記荷重センサにより測定したスラストの反力と対応づけることにより校正可能としたことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、ステムが上方に突出した弁本体と、該弁本体の上方に配設され、前記ステムを駆動するための駆動装置と、前記弁本体と前記駆動装置とを連結するヨークとからなる電動弁に作用するスラストを、前記ヨークに生じる歪により検出するスラスト検出装置の校正方法において、前記駆動装置は、ウォームと、該ウォームに係合するウォームホイールと、該ウォームホイールに一体的に設けられたドライブスリーブと、該ドライブスリーブに係合し前記ステムを上下運動させるステムナットとを備え、前記荷重センサは、センサ設置部材により前記ステムナットの上方に設置され、前記センサ設置部材は、前記ステムナットの上端に当接するベース部と、前記荷重センサを貼着するセンサ貼着部と、前記ドライブスリーブに形成された雌ネジに螺合する雄ネジ部とを備え、前記ステムにスラストを加え、各段階で前記ヨークの歪とスラストの反力を測定し、歪をスラストに対応づけることにより校正可能とすることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載のスラスト検出装置によれば、既設の電動弁においても正確に校正を行なうことができるので、ヨークの歪からステムのスラストを容易かつ安定的に検出することができる。
また、請求項に記載のスラスト検出装置によれば、校正を行なうに際し、電動弁のロックナットを外しセンサ設置部材を取り付けるだけで校正を容易に行なうことができ、校正作業を短時間で行なうことができる。さらに、スラスト検出に際して、電動弁を分解する必要がなく、検出操作を短時間で行える。
また、請求項記載のスラスト検出装置の校正装置によれば、既設の電動弁にも適用でき、正確に校正を行なうことができるので、ヨークの歪からステムのスラストを容易かつ安定的に検出することができ、スラスト検出に際して、電動弁を分解する必要がなく、検出操作を短時間で行える。
また、請求項に記載のスラスト検出装置の校正装置によれば、校正を行なうに際し、電動弁のロックナットを外しセンサ設置部材を取り付けるだけで校正を行なうことができるので、校正作業を短時間で行なうことができる。
また、請求項に記載のスラスト検出装置の校正方法によれば、既設の電動弁にも適用でき、正確に校正を行なうことができるので、ヨークの歪からステムのスラストを容易かつ安定的に検出することができる。また、校正を行なうに際し、電動弁のロックナットを外し校正装置を取り付けるだけで校正を行なうことができるので、校正作業を短時間で行なうことができる。さらに、スラスト検出に際して、電動弁を分解する必要がなく、検出操作を短時間で行える。
以下図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係るスラスト検出機能付電動弁を示す斜視図である。図2は縦断面図である。図3はスラスト検出装置の構成を示すブロック図である。図4はヨークに生じる歪とスラストとの関係を示すグラフである。図5は校正回路で作成される歪量とスラストとの関係を示すグラフである。
図1に示す電動弁1は、ステム2が上方に突出した弁本体3と、該弁本体3の上方に配設され、前記ステム2を駆動するための駆動装置4と、前記弁本体3と前記駆動装置4とを連結するヨーク5とから構成される。
前記駆動装置4は、図2に示すように、ハウジング6と、図1に示すモータ7と、該モータ7の出力軸に連結した図示しない減速機構と、該減速機構に連結された図示しないウォームシャフトと、該ウォームシャフトに設けられたウォーム8と、該ウォーム8に係合するウォームホイール9と、該ウォームホイール9に一体的に設けられたドライブスリーブ11と、該ドライブスリーブ11に係合するステムナット12とからなる。
前記減速機構は、複数の平歯車列からなり、モータ7の回転運動を減速しウォームシャフトへ伝達する。ウォームシャフトには、ウォーム8がスプライン結合により軸方向に対し移動可能に外嵌されている。ウォーム8は、ウォームホイール9に係合し、モータ7の回転運動が一層減速される。このウォームホイール9の内側には、同芯状にドライブスリーブ11が一体的に設けられている。ドライブスリーブ11の内側には、図示しない雌スプラインが形成され、大きなトルクを伝達すると共に、容易に交換できる構成となっている。このドライブスリーブ11は、両端近傍においてベアリング13によってハウジング6内に支持されている。
ドライブスリーブ11に内嵌されるステムナット12は、ドライブスリーブ11に設けられた雌スプラインに係合する雄スプラインが外側に形成され、ステム2に設けられた雄ネジと螺合する雌ネジが内側に形成されている。このように構成されたステムナット12は、ドライブスリーブ11の上方に形成された雌ネジに螺合する常用ロックナットと、ドライブスリーブ11の下方に形成された凸部11aとにより狭持される。これにより、ドライブスリーブ11とステムナット12とは一体的に回転する。ステムナット12の内側に形成された雌ネジには、ステム2に形成された雄ネジが螺合している。また、ドライブスリーブ11には、ベベルギア10が同芯状に設けられており、このベベルギア10の回転量から図示しないポテンショメータ等により弁開度情報が得られる構成となっている。
次に、モータ7の回転運動がステム2に伝達される過程を説明する。モータ7の回転運動は、前記減速機構で減速され、ウォームシャフトに伝達され、このウォームシャフトに設けられたウォーム8が回転する。ウォーム8が回転すると、その回転がウォームホイール9へ伝達され、回転軸が直交方向に変換されると共に、回転は一段と減速され、ウォームホイール9には大きなトルクが発生する。このウォームホイール9の回転は、ドライブスリーブ11を介してステムナット12へ伝達される。ステムナット12が回転するとステム2は回転せずに上下運動する。すなわち、モータ7の回転運動はステム2の上下運動に変換され、ステム2を開閉方向に移動させる。また、駆動装置4には、モータ7が故障した場合等に、モータ7の代わりに手動でステムナット12を駆動し、弁体16を開閉させる手動操作ハンドル14(図1)が設けられる。
図2に示す弁本体3は、仕切弁であって、配管に接続する弁箱15と、弁箱15内を上下することによって開閉を行う弁体16と、該弁体16に連結され、前記駆動装置4により上下運動する前記ステム2とからなる。前記弁本体3と、前記駆動装置4とは、ヨーク5で連結されている。ヨーク5は、前記弁体16の開閉動作に伴い電動弁1に生じる反力を負担する機能を有し、上下にフランジ5aを備え、ステム2を囲む二股のU字板で前記フランジ5aを連結した形状をなしている。このように構成されたヨーク5は、弁本体3及び駆動装置4にフランジ5aを当接し、ボルトを螺合して弁本体3と駆動装置4とを一体化している。前記フランジ5aには、中央にステム2が挿通する貫通孔17a,17bが形成されている。弁本体3側に形成された前記貫通孔17aには、貫通孔17aとステム2との間の気密を保持するグランドパッキン18と、弁体16のショルダ部16aが当接するプレート19と、グランドパッキン18を保持し、かつ、圧縮するパッキン押え20とが設けられる。前記パッキン押え20は、図示しないボルトを増し締めしてグランドパッキン18の圧縮しろを大きくすることができ、グランドパッキン18の経年変化による漏れを防ぐことができる構成となっている。
前記弁体16が上下動するとき、前記ステム2は、前記グランドパッキン18から摺動抵抗を受ける。この摺動抵抗による抵抗力と、ステムナット12から作用する軸方向の力とにより、ステム2には引張り或いは圧縮方向のスラストが作用する。このステム2に作用するスラストの反力がヨーク5に作用し、この反力によりヨーク5には歪が生じる。この歪を測定するため、図1に示すように、ヨーク5には歪センサ22が貼着される。歪センサ22は、図3に示すように、アンプ29aを経て、制御部28に接続される。
また、図2に示すように、ステム2に作用するスラストは荷重センサ23により測定する。荷重センサ23は、引張り、圧縮の荷重を測定するロードセルであって、ストレインゲージ式のものが用いられる。この荷重センサ23は、センサ設置部材24によりステムナット12の上方に設置される。
センサ設置部材24は、有底筒状の鋼鉄製部材からなり、前記ステム2を駆動するステムナット12の上方に当接するベース部24aと、前記荷重センサ23を貼着するセンサ貼着部24bと、ドライブスリーブ11に形成された雌ネジに螺合する雄ネジ部24cと、前記荷重センサ23を外部に接続するコネクタ27とからなる。ベース部24aは、前記センサ設置部材24の底部を構成し、ドライブスリーブ11の内径と略同じ外径を有する。これにより、ベース部24aはステムナット12の上端に均一に当接する。
センサ貼着部24bは、荷重センサ23を貼着する貼着面25と、該貼着面25に貼着された荷重センサ23を前記コネクタ27へ接続する貫通孔26とが設けられている。前記貼着面25は、ドライブスリーブ11の内径より径小に形成され、荷重センサ23がドライブスリーブ11に接触しない構成となっている。
雄ネジ部24cは、ドライブスリーブ11に形成された雌ネジに螺合し、前記ベース部24aをステムナット12に押付ける。これによりステムナット12に生じるスラストの反力は貼着部24bに歪を生じさせる。同時にこの貼着部24bに貼着された前記荷重センサ23に歪が生じ、この歪からスラストの反力が検出される。
このように、センサ設置部材24を構成したことにより、ドライブスリーブ11に螺合するだけで荷重センサ23をステムナット12の上方に設置することができ、作業時間を短縮することができる。また、センサ設置部材24を一体型としたことから、部品の紛失などを防ぐことができ、また、荷重センサ23を貼着したまま取り付け取り外しが可能なので、部品を容易に管理できる。
尚、上記実施例では一体型のセンサ設置部材24を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、別部材として構成してもよい。すなわち、前記ステム2を駆動するステムナット12の上方に設けられるベース体と、前記荷重センサ23を前記ベース体に押止するロックナットとにより荷重センサ23を狭持して設置してもよい。この場合、荷重センサ23は市販されている円筒形のロードセルを用いることができる。
前記制御部28は、図3に示すように、スラスト検出回路30と校正回路34とからなる。前記スラスト検出回路30は、入力側にアンプ29aを介して歪センサ22を設け、出力側に表示部31を設け、さらに、読み出し、書き換え可能な記憶部32が接続され、スラスト検出装置21を形成する。また、校正回路34は、入力側にアンプ29bを介して荷重センサ23を設け、校正装置33を形成する。
歪センサ22で検出された歪量は、アンプ29aにより歪量に比例した電気信号に変換して制御部28に入力される。また、荷重センサ23で検出されたスラストは、アンプ29bによりスラスト量に比例した電気信号に変換して校正回路34に入力される。図4に示すグラフは、歪センサ22で検出された歪量、荷重センサ23で検出されたスラスト及び上記ポテンショメータから得られる弁開度情報を基に、弁体16が開から閉へ移動した場合における検出値と弁開度との関係を示したグラフであり、(a)スラスト量と弁開度との関係を示す図、(b)歪量と弁開度との関係を示す図である。弁体16が全開から閉じ始める際、実際には、ハンマーブローによりウォームホイール9からドライブスリーブ11、ステムナット12を介してステム2へ衝撃力が加えられるが、本実施形態においては、弁体16が弁シート15aに当接する直前から当接後の状態において校正を行なう。弁体16が閉方向に動き始めた後、弁シート15aに当接するまでの区間においては、ステム2に作用するスラストは、主としてグランドパッキン18の摺動抵抗であるから略一定であり(図4(a))、したがって、ヨーク5で検出される引張りの歪量も略一定となる(図4(b))。そして、弁体16が弁シート15aに当接した後においても、流体の流れを確実に遮断するため、ステム2をシート面に締めつける必要がある。この結果、ステム2に圧縮方向の大きなスラストが作用し(図4(a))、このスラストにより、ヨーク5には大きな引張りの歪量が生じる(図4(b))。
校正回路34は、演算器としての機能を有し、ヨーク5に生じた歪を、スラストに対応させ、歪センサ22の校正を行なう。具体的には、図5に示すように、ある弁開度における歪とスラストとを1対1で対応させ、検出した歪量を、スラスト量で定義づける。こうすることにより、ヨーク5に生じる歪に対しスラストを決定付けることが可能になる。このようにスラスト量で定義づけされた歪量は、記憶部32に記憶される。尚、上記した演算は、予め記憶されたプログラムにより処理されることとしてもよいことは勿論である。
図3に示すスラスト検出装置21において、歪センサ22で検出された実際の使用状態におけるヨーク5の歪量は、アンプ29aにより歪量に比例した電気信号に変換してスラスト検出回路30に入力される。スラスト検出回路30は、前記記憶部32に記憶された校正回路34で定義づけされた歪量を読み出し、検出された歪量に対応するスラストを算出し、表示部31に出力する。表示部31は、ヨーク5の歪に対応するスラストを表示し、これにより電動弁1を分解することなく、スラストを検出することができる。また、スラスト検出回路30で検出された検出値を用いて、スラストの診断を行うようにしてもよい。すなわち、スラスト検出回路30で得られたスラストが正常であるか、異常であるかを図示しない診断装置で判定し、表示部31に表示させることもできる。さらに、異常と判定したときには、図示しないが警報ランプ、警報ブザーまたは音声合成装置等からなる報知装置を用いて報知してもよい。
尚、弁体16が閉から開へ移動する場合におけるスラストは、圧縮と引張りという差異はあるものの量的には同等とみなせることから、上記した弁体16が開から閉へ移動した場合に作成されるグラフから等価的に算出できる。
次に、上記構成の作用について説明する。まず、動作の開始にあたって、弁体16が下降す
る方向にモータ7を駆動して、ステム2の上端面がステムナット12の上端より下方に位置するようにしておくこととする。
次いで、モータ7又は手動にてステム2を全閉位置まで移動させる。すなわち、モータ7の回転運動を、駆動装置4で直線運動に変換しステム2に伝達する。これによりステム2は回転せずに下降する。このときステム2は、グランドパッキン18により摺動抵抗を受け、グランドパッキン18の当接部にステムの運動方向と逆向き、すなわち上方向の抵抗力が生じる。この抵抗力と同じ大きさの力がスラストとして駆動装置4からステム2に下向きに作用する。同時に、このスラストによりステム2からステムナット12へ同じ大きさの反力が上向きに作用する。ステムナット12は、このスラストの反力により前記ベース部24aを上方に押し上げようとする。ベース部24aは、貼着部24b及び上方の雄ネジ部24cと一体的に構成されており、雄ネジ部24cがドライブスリーブ11に螺合して固定されているので、スラストの反力により貼着部24bに歪が生じる。貼着部24bに歪が生じるとセンサ設置部材24に貼着された荷重センサ23にも同様に歪が生じる。この荷重センサ23に歪が生じると荷重センサ23の電気抵抗値が増減する。この電気抵抗値の増減は貫通孔26及びコネクタ27を介してアンプ29bに入力され、アンプ29bによりスラスト量に比例した電気信号に変換され校正回路34に入力される。このようにして、荷重センサ23によりスラストを反力として検出することができる。
さらに、上記スラストにより、ヨーク5には引張り方向に歪が生じる。この歪をヨーク5に貼着した歪センサ22で検出する。歪センサ22で検出された歪量は、アンプ29aにより歪量に比例した電気信号に変換し制御部28に入力される。校正回路34は、検出した歪量を、スラスト量で定義づけする。このようにスラスト量で定義づけされた歪量は、記憶部32に記憶される。
スラスト検出は以下のようにして行なわれる。校正終了後、荷重センサ23を電動弁1から取り外し、ステムナット12を常用ロックナットで固定し、通常の使用状態に戻す。この状態で、ステム2にスラストが作用すると、ヨーク5には上述の通りスラストの反力が作用し、その反力により歪が生じ、歪センサ22がこの歪量を検出する。スラスト検出回路30は、上記した校正回路34で定義づけされた歪量を読み出し、検出された歪量に対応するスラストを算出し、表示部31に出力する。表示部31は、ヨーク5の歪量に対応するスラストを表示し、これにより、電動弁1を分解することなく、スラストを検出することができる。
次に、スラスト検出装置21の校正を実行する方法を説明する。まず、動作の開始にあたって、ステム2の上端面がステムナット12の上端より下方に位置するようにしておくこととする。この状態で、電動弁1に荷重センサ23を設置する。すなわち、通常の使用状態における常用ロックナットを取り外し、荷重センサ23を貼着したセンサ設置部材24をステムナット12の上方に設置する。荷重センサ23の出力は、センサ設置部材24に形成されたコネクタ27を介して、アンプ29bを経て制御部28に送出される。こうすることにより、荷重センサ23を設置でき、荷重センサ23をステムナット12の上端に固定することができる。
次に、荷重センサ23を設置したステム2にスラストを加える。具体的には、弁体16が下降する方向にモータ7を駆動する。モータ7の回転運動によってステムナット12が回転するとステム2は回転せずに下降する。このときステム2にスラストが作用する。
上記のように、ステム2にスラストが作用している状態で、ステム2に作用するスラストの反力及びヨーク5に生じる歪を検出する。荷重センサ23で検出されたスラストと、歪センサ22で検出された歪量とは、アンプ29a,29bにより検出量に比例した電気信号に変換して制御部28に入力される。
次に、検出された値によりスラスト検出装置21の校正を行なう。校正回路34は、歪量及びスラストに比例するデジタル信号を受け取り、スラストを、ヨーク5に生じた歪に対応させ、歪量をスラスト量で定義づけ、定義づけられた歪量を記憶部32に記憶する。
上記方法により構成されたスラスト検出装置21を使用してスラスト検出を行う。すなわち、校正終了後、荷重センサ23を電動弁1から取り外し、ステムナット12を常用ロックナットで固定し、通常の使用状態に戻す。この状態で、ステム2に作用するスラストによりヨーク5に生じる歪を歪センサ22で検出する。スラスト検出回路30は、上記した校正回路34で定義づけされた歪量を読み出し、検出された歪量に対応するスラストを算出し、表示部31に出力する。表示部31は、ヨーク5の歪に対応するスラストを表示し、電動弁1を分解することなく、スラストを検出することができる。
本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、本実施形態では、仕切弁の場合を示したが、グローブ弁であってもよいことは勿論である。また、本発明は電動弁に単独で用いられるだけでなく、他の機能、例えば診断装置の一部として用いることもできる。
本発明の実施形態に係るスラスト検出機能付電動弁を示す斜視図である。 同上、縦断面図である。 同上、スラスト検出装置の構成を示すブロック図である。 同上、ヨークに生じる歪及びスラストと弁開度との関係を示すグラフであり、(a)スラスト量と弁開度との関係を示す図、(b)歪量と弁開度との関係を示す図である。 同上、校正回路で作成される歪量とスラストとの関係を示すグラフである。
1 電動弁
2 ステム
3 弁本体
4 駆動装置
5 ヨーク
12 ステムナット
21 スラスト検出装置
23 荷重センサ
24 センサ設置部材
33 校正装置

Claims (3)

  1. ステムが上方に突出した弁本体と、該弁本体の上方に配設され、前記ステムを駆動するための駆動装置と、前記弁本体と前記駆動装置とを連結するヨークとからなる電動弁に作用するスラストを、前記ヨークに生じる歪により検出するスラスト検出装置において、
    前記駆動装置は、ウォームと、該ウォームに係合するウォームホイールと、該ウォームホイールに一体的に設けられたドライブスリーブと、該ドライブスリーブに係合し前記ステムを上下運動させるステムナットとを備え、
    前記荷重センサは、センサ設置部材により前記ステムナットの上方に設置され、
    前記センサ設置部材は、前記ステムナットの上端に当接するベース部と、前記荷重センサを貼着するセンサ貼着部と、前記ドライブスリーブに形成された雌ネジに螺合する雄ネジ部とを備え、
    前記ヨークに生じる歪を、前記荷重センサにより測定したスラストの反力と対応づけることにより校正可能としたことを特徴とする既設の電動弁のスラスト検出装置。
  2. ステムが上方に突出した弁本体と、該弁本体の上方に配設され、前記ステムを駆動するための駆動装置と、前記弁本体と前記駆動装置とを連結するヨークとからなる電動弁に作用するスラストを、前記ヨークに生じる歪により検出するスラスト検出装置の校正装置において、
    前記駆動装置は、ウォームと、該ウォームに係合するウォームホイールと、該ウォームホイールに一体的に設けられたドライブスリーブと、該ドライブスリーブに係合し前記ステムを上下運動させるステムナットとを備え、
    前記荷重センサは、センサ設置部材により前記ステムナットの上方に設置され、
    前記センサ設置部材は、前記ステムナットの上端に当接するベース部と、前記荷重センサを貼着するセンサ貼着部と、前記ドライブスリーブに形成された雌ネジに螺合する雄ネジ部とを備え、
    前記ヨークに生じる歪を、前記荷重センサにより測定したスラストの反力と対応づけることにより校正可能としたことを特徴とする既設の電動弁のスラスト検出装置の校正装置。
  3. ステムが上方に突出した弁本体と、該弁本体の上方に配設され、前記ステムを駆動するための駆動装置と、前記弁本体と前記駆動装置とを連結するヨークとからなる電動弁に作用するスラストを、前記ヨークに生じる歪により検出するスラスト検出装置の校正方法において、
    前記駆動装置は、ウォームと、該ウォームに係合するウォームホイールと、該ウォームホイールに一体的に設けられたドライブスリーブと、該ドライブスリーブに係合し前記ステムを上下運動させるステムナットとを備え、
    前記荷重センサは、センサ設置部材により前記ステムナットの上方に設置され、
    前記センサ設置部材は、前記ステムナットの上端に当接するベース部と、前記荷重センサを貼着するセンサ貼着部と、前記ドライブスリーブに形成された雌ネジに螺合する雄ネジ部とを備え、
    前記ステムにスラストを加え、各段階で前記ヨークの歪とスラストの反力を測定し、歪をスラストに対応づけることにより校正可能とすることを特徴とする既設の電動弁のスラスト検出装置の校正方法。
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