JP2020117915A - 外設部材の取付構造、及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この特許文献1に記載の雪止め具(雪止A)は、屋根板16の面板部に沿わせる足部2に複数のネジ止め用の止め穴孔4を設けると共に、前記足部2の下面に適当厚の粘着テープ7を貼り付けて構成され、前記足部2の上面を覆うようにカバー10を配設し、該カバー10からネジ14を前記足部2に設けたネジ穴6に締め付けて固定した構成である。なお、羽根部1は、雪を堰き止めるL字状部分である。
この構造では、屋根材16を葺きながら雪止Aを係合させて取り付ける必要がなく、屋根を葺いた後に、容易に取り付け施工を行えるという利点がある。
また、そのため、雪止Aの羽根部1に積雪等にて応力が作用した際に、足部2がズレ動いたり回動しようとする挙動をカバー10が防ぐことができなかった。なお、雪止Aにてカバー10がズレ動くと、雪や雨水等による浸水も生じ易くなる。
また、この取付構造におけるカバー材は、外設部材に設けた孔と、当段と上段側の横葺き屋根板の接続部分(差込空間)との間に挟着状に配設されるため、仮に縦片部に浮き上がり方向の応力が作用しても、該応力による外設部材の浮き上がりは、カバー材の水下側及び水上側の二つの差込部により防止されるため、安定な取付状態を維持できる。或いは仮に、側方からの応力が作用しても、該応力による外設部材の回転は、カバー材にて防止されるため、安定な取付状態を維持できる。
また、この外設部材には、カバー材の水下側差込部を差込可能な孔が設けられる。この孔は、後述する図示実施例では、縦片部と横片部との交差隅部に長孔として形成されているが、特にその形状等を限定するものではない。
この横片部は、カバー材に上方及び側方から被覆状に覆われる部分であって、雪止め金具の水上側に存在するものであり、ビス等の固定具を打ち込むための貫通孔を複数設けるようにしてもよい。
また、この横片部は、裏面に防水材を介在させることにより、横葺き屋根板の面板部に密接状に沿わせることが望ましい。この防水材としては、各種の止水材を用いることができ、ビス孔の止水を考慮して弾性を備える止水材(例えばシリコーンゴム系の止水材等)でもよい。
この縦片部には、後述する外設部材として雪止め金具を用いた図示実施例に示すように雪流れの堰き止め作用を増大させるせき板、例えば流れ方に対して正対する方向に幅広のせき板を固定し、堰き止め作用を増大させるようにしてもよい。
また、この縦片部は、屋根面の傾斜勾配に沿って流れる雪の圧力を受け止めるので、その雪の圧力により変形等を生じないような素材構成、例えば前述のように金属板材の成形材やFRP等を用いることが望ましいが、形状構成としても、例えば複数のリブを備えるように成形されていることが望ましい。
前記水上側差込部は、前記被覆部の水上側に設けられ、当段と上段側の横葺き屋根板との接続部分(差込空間)に水下側から差し込む部位である。
また、この横葺き屋根板を下地に取り付けるための支持部材や吊子等の保持部材についても、何ら限定するものではない。
また、前記横片部12には、図2(b)に示すように固定ボルト1dの挿着孔121が4箇所に設けられている。
なお、前記縦片部11と前記横片部12との交差隅部には、孔10が形成されているが、当該実施例では横長の長孔として形成されている。
このカバー材2には、前記孔10に差込可能な水下側差込部22と、当段の横葺き屋根板6と上段側の横葺き屋根板6との接続部分62,63に差込可能な水上側差込部23とを備えている。
なお、前記被覆部21は、前記横片部12を、上面(表面)側から、水上側から、更に側方側から覆う略袋状の部位であって、雨水等の浸水を防ぐことができる。また、前記水下側差込部22は、横長の孔10に応じてそれより僅かに小さい幅の爪状に形成され、前記水上側差込部23は、図1(c)に示すようにこのカバー材2の横幅と略同等の横幅に形成されている。
前記横葺き屋根板6は、図4(c)に示すように水下側がく字状に折り曲げられた面板部61と、その水下端を裏面側へ折り曲げて水上側へ延在させた水下側成形部62と、前記面板部61の水上端を表面側へ折り曲げて水下側へ延在させた水上側成形部63と、更にその水上側にコ字状に形成した嵌合部64とからなる金属成形板であり、流れ方向に隣り合う横葺き屋根板6,6は、水下側成形部62と水上側成形部63とが係合して接続される。前記面板部61と水上側成形部63の裏面側には裏貼り材6bが添設されている。
また、図4(b)では、横葺き屋根板6を欠載したので、この断熱材5の本体部51の表面側が目視できるが、多数の島状部511a,511bや継手凸部513が設けられ、その形成間隔(間隙)を排水溝512とするものである。なお、島状部511a,511bは、それぞれ平面視を太矢印の頭部状に形成しているが、幅広の島状部511aと、やや幅狭の島状部511bとの2種が設けられている。
さらに、この断熱材5の本体部51の水上側の下側重合部53は左右方向に連続状に形成されているが、水下側へ延出する突出部(上側重合部)52は、突出状片に形成されている。
まず、第1の工程として、図3(a)に示すように横葺き屋根板6の面板部61に、前記雪止め金具1の横片部12を固定するが、前記横片部12に設けた孔121に固定ボルト1dを打ち込んで固定する。その際、横片部12の裏面側には防水材1cが添設されているので、該防水材1cを介して面板部61に密着状に固定され、固定ボルト1dの挿通孔からの浸水もこの防水材(止水材)1cが防いでいる。なお、この図3(a)では、当段の横葺き屋根板6と上段側の横葺き屋根板6との接続部分62,63に対し、前記カバー材2を水上側差込部23が下方になるように傾斜状に臨ませた状態を示している。
横葺き屋根板6の面板部61に容易に且つ確実に雪止め金具1を取り付けることができ、雨水等の浸入は、カバー材2が確実に防止することができるので、雪止め金具1を安定に固定することができる。
また、この雪止め構造におけるカバー材2は、雪止め金具1に設けた孔10と、当段と上段側の横葺き屋根板6の接続部分(差込空間65)との間に挟着状に配設されるため、仮に縦片部11に浮き上がり方向の応力が作用しても、該応力による雪止め金具1の浮き上がりは、カバー材2の水下側及び水上側の二つの差込部22,23により防止されるため、安定な取付状態を維持できる。或いは仮に、側方からの応力が作用しても、該応力による雪止め金具1の回転は、カバー材2にて防止されるため、安定な取付状態を維持できる。
11 縦片部
12 横片部
10 孔
1b ビス
1c 防水材(止水材)
1d 固定ボルト
2 カバー材
21 被覆部
22 水下側差込部
23 水上側差込部
3 せき板
4 下地(木毛セメント板)
4b 防水シート
5 断熱材
6 横葺き屋根板
61 面板部
62 水下側成形部
63 水上側成形部
64 嵌合部
65 接続部分(差込空間)
7 躯体
Claims (3)
- 屋根面の傾斜勾配に直交する縦片部と横葺き屋根板の面板部に沿わせる横片部とを備える外設部材を用いた取付構造であって、
前記外設部材の横片部の水上側及び側方を被覆状に覆うカバー材を用い、該カバー材は、前記外設部材に設けた孔に差込可能な水下側差込部と、当段の横葺き屋根板と上段側の横葺き屋根板との接続部分に差込可能な水上側差込部とを備えることを特徴とする外設部材の取付構造。 - 外設部材の横片部は、横葺き屋根板の面板部に防水材を介して固定されていることを特徴とする請求項1の外設部材の取付構造。
- 請求項1又は2に記載の取付構造を施工する方法であって、
横葺き屋根板の面板部に、外設部材の横片部を固定する第1の工程と、
当段の横葺き屋根板と上段側の横葺き屋根板との接続部分に、カバー材の水上側差込部を差し込む第2の工程と、
前記外設部材に設けた孔に、カバー材を回動させて水下側差込部を臨ませる第3の工程と、
前記カバー材を回動させて前記孔に前記水下側差込部を差し込むと共に横片部を覆った状態で、屋根勾配の流れ方向にカバー材をスライド状に微調整する第4の工程と、
からなることを特徴とする外設部材の取付構造の施工方法。
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