JP2020117598A - 徐溶性洗浄剤組成物、洗浄方法、及び衣類の洗浄方法 - Google Patents

徐溶性洗浄剤組成物、洗浄方法、及び衣類の洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数回の洗浄に適した徐溶性と洗浄力とを確保できる徐溶性洗浄剤組成物の提供。【解決手段】(A)下記(A1)、(A2)及び(A3)の少なくともいずれかである非イオン性界面活性剤50質量%超85質量%以下、及び(A1)下記一般式(1)で表され、ナロー率が20質量%〜80質量%であるエチレンオキサイド付加体R1−CO−(OCH2CH2)m−OR2・・・一般式(1)(A2)下記一般式(2)で表されるエチレンオキサイド付加体R3−O−(CH2CH2O)n−H・・・一般式(2)(A3)下記一般式(3)で表されるアルキレンオキサイド付加体R4−O−[(EO)S/(PO)T]−H・・・一般式(3)(B)水溶性多糖類0.8質量%〜10質量%を含有する徐溶性洗浄剤組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、徐溶性洗浄剤組成物、洗浄方法、及び衣類の洗浄方法に関する。
従来の洗浄剤は、粉末や液状の洗浄剤を計量し、洗濯槽内に投入することが一般的であった。しかし、近年、1回分の洗浄剤を水溶性高分子フィルムで包装し、そのまま洗濯槽に投入できる形態も上市され、使用毎の洗浄剤の“計量の手間”を省く手軽さが魅力の一つとなってきている。しかし、水溶性高分子フィルムの包装は、破けやすく、特に湿度等の影響によりフィルムが破れ、洗浄剤が漏れるという問題がある。
一方、“計量の手間”に加え“投入する手間”を省くために、例えば、トイレのロータンクの手洗い部分などに好適に設置可能な、徐々に溶解するゲル状の徐溶性組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この提案のように、衣類用などの洗浄剤の分野においても、複数回分の洗浄剤を含むゲル状組成物を設置し、徐溶させる洗浄剤、及びそれを用いた方法が考えられる。
しかし、前記提案の徐溶性組成物は、洗浄成分である非イオン性界面活性剤を1重量%〜50重量%含有し、50重量%を超える60重量%では、水溶性多糖類と相溶できないことが実証されている。そのため、衣類用などの洗浄剤の分野において、必要量の洗浄成分を確保するためには、洗剤自体の容量が多くなり過ぎてしまうという問題がある。
したがって、複数回の洗浄に利用可能である徐溶性の洗浄剤は、これまでに報告されておらず、そのような洗浄剤の開発が要望されている。
特開2001−19940号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、複数回の洗浄に適した徐溶性と洗浄力とを確保できる徐溶性洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を解決すべく、鋭意検討した結果、(A)非イオン性界面活性剤50質量%超85質量%以下と、(B)水溶性多糖類0.8質量%〜10質量%とを組み合わせることにより、洗浄剤組成物自体が嵩高くなることを抑えた上で、複数回の洗浄に適した徐溶性と洗浄力とを確保できることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)下記(A)、(A)及び(A)の少なくともいずれかである非イオン性界面活性剤50質量%超85質量%以下、及び
(A)下記一般式(1)で表され、ナロー率が20質量%〜80質量%であるエチレンオキサイド付加体
−CO−(OCHCH−OR・・・一般式(1)
(前記一般式(1)中、Rは炭素数7〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、8〜20である)
(A)下記一般式(2)で表されるエチレンオキサイド付加体
−O−(CHCHO)−H・・・一般式(2)
(前記一般式(2)中、Rは炭素数8〜22の第二級アルキル基又はアルケニル基であり、nはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、3〜30である)
(A)下記一般式(3)で表されるアルキレンオキサイド付加体
−O−[(EO)/(PO)T]−H・・・一般式(3)
(前記一般式(3)中、Rは炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、SはEOの平均繰返し数を示し、3〜30であり、TはPOの平均繰返し数を示し、1〜6であり、EOとPOとはブロック付加であってもランダム付加であってもよい)
(B)水溶性多糖類0.8質量%〜10質量%を含有することを特徴とする徐溶性洗浄剤組成物である。
<2> (C)水溶性溶剤0.1質量%〜20質量%を更に含有する前記<1>に記載の徐溶性洗浄剤組成物である。
<3> 前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A/B)が10〜100であり、
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比(B/C)が0.2〜50である前記<2>に記載の徐溶性洗浄剤組成物である。
<4> 前記(A)成分が、前記(A)成分である前記<1>から<3>のいずれかに記載の徐溶性洗浄剤組成物である。
<5> 前記(B)成分が、カラギーナン、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びグアーガムから選ばれる少なくとも1種である前記<1>から<4>のいずれかに記載の徐溶性洗浄剤組成物である。
<6> 前記(C)成分が、プロピレングリコール、ソルビトール、及びエタノールから選ばれる少なくとも1種の水溶性溶剤である前記<2>から<5>のいずれかに記載の徐溶性洗浄剤組成物である。
<7> 衣類用である前記<1>から<6>のいずれかに記載の徐溶性洗浄剤組成物である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、対象物の洗浄を1回行う工程を複数回行うことを特徴とする洗浄方法である。
<9> 前記<7>に記載の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、衣類の洗浄を1回行う工程を複数回行うことを特徴とする衣類の洗浄方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、複数回の洗浄に適した徐溶性と洗浄力とを確保できる徐溶性洗浄剤組成物を提供することができる。
(徐溶性洗浄剤組成物)
本発明の徐溶性洗浄剤組成物は、(A)非イオン性界面活性剤と、(B)水溶性多糖類とを含み、(C)水溶性溶剤を更に含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
<(A)非イオン性界面活性剤>
前記(A)成分の非イオン性界面活性剤は、洗浄力、徐溶性、及び高温安定性を向上させるために含有される。
前記(A)成分の非イオン性界面活性剤は、下記(A)、(A)及び(A)の少なくともいずれかである。
(A)下記一般式(1)で表され、ナロー率が20質量%〜80質量%であるエチレンオキサイド付加体
−CO−(OCHCH−OR・・・一般式(1)
(前記一般式(1)中、Rは炭素数7〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、8〜20である)
(A)下記一般式(2)で表されるエチレンオキサイド付加体
−O−(CHCHO)−H・・・一般式(2)
(前記一般式(2)中、Rは炭素数8〜22の第二級アルキル基又はアルケニル基であり、nはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、3〜30である)
(A)下記一般式(3)で表されるアルキレンオキサイド付加体
−O−[(EO)/(PO)T]−H・・・一般式(3)
(前記一般式(3)中、Rは炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、SはEOの平均繰返し数を示し、3〜30であり、TはPOの平均繰返し数を示し、1〜6であり、EOとPOとはブロック付加であってもランダム付加であってもよい)
「ナロー率」とは、エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を意味し、下記の数式(S)で表される。
前記数式(S)中、nmaxは全体のエチレンオキサイド付加体中に最も多く存在するエチレンオキサイド付加体のエチレンオキサイドの付加モル数を示し、iはエチレンオキサイドの付加モル数を示し、Yiは全体のエチレンオキサイド付加体中に存在するエチレンオキサイドの付加モル数がiであるエチレンオキサイド付加体の割合(質量%)を示す。
前記(A)成分としては、前記R及びRの合計炭素数としての炭素数10〜14の脂肪酸メチルエステルエチレンオキサイド(EO8〜20)が好ましく、炭素数12の直鎖脂肪酸メチルエステルエチレンオキサイド(EO11)及び炭素数14の直鎖脂肪酸メチルエステルエチレンオキサイド(EO11)の混合物(商品名:レオファットLA−110M−90R、有効成分90質量%、ライオン株式会社製)がより好ましい。
前記(A)成分としては、炭素数12〜14の第二級アルコールエチレンオキサイド(EO8〜20)が好ましく、炭素数12の第二級アルコールエチレンオキサイド(EO15)及び炭素数14の第二級アルコールエチレンオキサイド(EO15)の混合物(商品名:ソフタノール150、有効成分100質量%、株式会社日本触媒製)がより好ましい。
前記(A)成分としては、炭素数12〜14の第一級アルコールアルキレンオキサイド(EO3〜20、PO1〜6)が好ましく、天然アルコールCO−1270(C12,14=7/3)(P&G社製)に、15モルのエチレンオキサイド、3モルのプロピレンオキサイドの順にブロック付加させて得られたアルコールアルキレンオキサイド(EO15、PO3)付加物がより好ましい。
なお、「EO」の後の数字は、オキシエチレン基の平均付加モル数を示し、「PO」の後の数字は、オキシプロピレン基の平均付加モル数を示す。
これらの中でも、前記(A)成分としては、前記(A)成分であることが好ましく、前記R及びRの合計炭素数としての炭素数10〜14の脂肪酸メチルエステルエチレンオキサイド(EO8〜20)がより好ましく、炭素数12の直鎖脂肪酸メチルエステルエチレンオキサイド(EO11)及び炭素数14の直鎖脂肪酸メチルエステルエチレンオキサイド(EO11)の混合物(商品名:レオファットLA−110M−90R、有効成分90質量%、ライオン株式会社製)がさらに好ましい。
本出願人らは、“計量の手間”に加え“投入する手間”を省くために、複数回分の洗浄剤を含み、複数回の洗浄に利用可能である、徐溶性洗浄剤組成物、並びに前記徐溶性洗浄剤組成物を徐溶させる洗浄方法及び衣類の洗浄方法の開発について、鋭意検討した。その結果、従来の徐溶性組成物では、界面活性剤の含有量が50質量%以下であり、組成物自体の容量が多くなり過ぎてしまうため、高濃度の界面活性剤を含有させる必要があるという課題、及び複数回安定性した洗浄力を確保するため、複数回の洗浄の1回あたりに一定量の洗浄剤を徐溶させる必要があるという課題を見出した。従来公知の高濃度の界面活性剤を含有する組成物は、溶解しにくいため、1回の洗浄時に洗剤を徐溶させ、複数回使用できるように洗剤溶解量を制御することは容易でないという問題がある。
本出願人らが新たに見出したこれらの課題を解決するために、鋭意検討した結果、高濃度(50質量%超)の前記(A)成分の非イオン性界面活性剤と、前記(B)成分の水溶性多糖類とを相溶させて保形性の高いゲル状組成物である徐溶性洗浄剤組成物を形成することにより、複数回の洗浄の1回あたりに一定量の洗浄剤を徐溶させることができることを見出し、本発明の完成に至った。本発明によって、使用毎の洗浄剤の投入、及び計量の手間を省くことが可能である。
前記(A)成分の含有量としては、徐溶性洗浄剤組成物全量に対して、50質量%超85質量%以下であり、洗浄力、徐溶性、及び高温安定性の点から、55質量%〜75質量%が好ましく、60質量%〜70質量%がより好ましい。
前記(A)成分の含有量が、50質量%以下であると、洗浄力が不足し、85質量%を超えると、徐溶性、及び高温保存安定性の性能が低下する。
<(B)水溶性多糖類>
前記(B)成分の水溶性多糖類は、徐溶性、高温安定性、及び洗浄力を向上させるために含有される。
ここで、多糖類は、糖のグリコシド結合による重合体を意味する。水溶性とは、水に対する溶質の溶けやすさを表し、前記(B)成分の水溶性多糖類は、pH2〜9、20℃の条件で、水に100ppm以上溶解する多糖類である。セルロースやキチンは、前記水溶性の規定を満たさないため、前記(B)成分の水溶性多糖類には含まれない。
前記(B)成分の水溶性多糖類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、カラギーナン、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グアーガムが好ましく、カラギーナン、キサンタンガムがより好ましく、カラギーナンがさらに好ましく、弾力があり、徐溶性が良好なゲルを作成することが可能な点から、カラギーナンの中でも、κ(カッパ)−カラギーナンとι(イオタ)−カラギーナンの組合せが特に好ましい。
前記(B)成分としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、κ−カラギーナンとして、商品名:GENUGEL SWG−J(有効成分100質量%、CP KELCO社(三晶株式会社)製);ι−カラギーナンとして、商品名:GENUVISCO CF−2(有効成分100質量%、CP KELCO社(三晶株式会社)製);キサンタンガムとして、商品名:ケルザンT(有効成分100質量%、CP KELCO社(三晶株式会社)製);ヒドロキシエチルセルロースとして、商品名:HYDROXYETHYL CELLULOSE(有効成分100質量%、東京化成工業株式会社製);ヒドロキシプロピルメチルセルロースとして、商品名:METOLOSE SR 90SH−4000SR(有効成分100質量%、信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記(B)成分の含有量としては、徐溶性洗浄剤組成物全量に対して、0.8質量%〜10質量%であり、徐溶性、高温安定性、及び洗浄力の点から、1質量%〜6質量%が好ましく、2質量%〜4質量%がより好ましい。
前記(B)成分の含有量が、0.8質量%未満であると、徐溶性の性能が低下して初期の洗浄剤溶解率が高くなり、高温安定性の性能も低下し、10質量%を超えると、徐溶性の性能が低下して初期の洗浄剤溶解率が低くなる。
本発明の徐溶性洗浄剤組成物は、液晶を形成しにくい、疎水基が分岐した界面活性剤や分子構造が屈曲した構造の前記(A)成分と、前記(B)成分とを特定の含有量で組み合わせることにより、保形性の優れたゲルを形成することができ、また、複数回の洗浄に一定量の洗浄剤を徐溶できる徐溶性を確保することができる。
<(C)水溶性溶剤>
前記(C)成分の水溶性溶剤は、低温安定性、高温安定性、及び徐溶性を向上させるために含有される。
前記(C)成分の水溶性溶剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数1〜4のアルコール、多価アルコール、グリコールエーテル類が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭素数1〜4のアルコールとしては、例えば、エタノール、イソプロパノールなどが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、ソルビトールなどが挙げられる。
前記グリコールエーテル類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び、下記一般式(4)で表される化合物などが挙げられる。
−O−(C24O)y−(C36O)Z−H ・・・(4)
(前記一般式(4)中、Rは、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルケニル基であり、y及びzはそれぞれ平均付加モル数を示し、yは1〜10であり、zは0〜5である。)
前記Rは、炭素数2〜4のアルキル基、又は炭素数2〜4のアルケニル基が好ましい。前記yは、2〜5が好ましい。前記zは、0〜2が好ましい。
これらの中でも、プロピレングリコール、ソルビトール、エタノールが好ましく、ソルビトールとエタノールの組合せ、ソルビトールとプロピレングリコールの組合せがより好ましい。
前記(C)成分の含有量としては、低温安定性、高温安定性、及び徐溶性の点から、徐溶性洗浄剤組成物全量に対して、0.1質量%〜20質量%が好ましく、0.2質量%〜10質量%がより好ましく、1質量%〜4質量%がさらに好ましい。
前記(C)成分の含有量が、0.1質量%未満であると、低温安定性、徐溶性の性能が低下することがあり、20質量%を超えると、十分にゲル化しないことがある。
[質量比(A/B)]
前記(A)非イオン性界面活性剤の含有量(質量%)と、前記(B)水溶性多糖類の含有量(質量%)との質量比(A/B)としては、徐溶性、及び洗浄力の持続力の点から、10〜100が好ましく、20〜60がより好ましく、30〜40がさらに好ましい。前記質量比が、10未満であると、洗浄力の持続力が不十分となることがあり、100を超えると、徐溶性が不十分となる場合がある。
[質量比(B/C)]
前記(B)水溶性多糖類の含有量(質量%)と、前記(C)水溶性溶剤の含有量(質量%)との質量比(B/C)としては、高温(40℃)における保存安定性(離水によるべたつきの抑制、及び白濁抑制)、及び低温(−5℃)における保存安定性(離水によるべたつきの抑制、及び白濁抑制)の点から、0.2〜50が好ましく、0.5〜20がより好ましく、1〜10がさらに好ましい。
これらの中でも、前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A/B)が10〜100であり、前記(B)成分と前記(C)成分との質量比(B/C)が0.2〜50であることが好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、前記(A)成分〜前記(C)成分の各成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を含有することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、両性ポリマー、非イオン性ポリマー、多価アルコール;環状シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ジメチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン油;アニオン性界面活性剤、前記(A)成分以外の非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、グリチルリチン酸ジカリウム等の抗炎症剤、キレート剤、殺菌剤、アミノ酸、各種植物エキス、香料組成物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
[徐溶性洗浄剤組成物の製造方法]
本発明の徐溶性洗浄剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、精製水に前記(B)成分、必要に応じて前記(C)成分、及び前記その他の成分を添加し、攪拌して前記(B)成分を充分に膨潤させた後、前記(A)成分を添加し、攪拌する方法などが挙げられる。
<用途>
本発明の徐溶性洗浄剤組成物は、例えば、複数回の洗浄に利用可能である、洗浄水と接触させて徐溶させることができる徐溶性洗浄剤組成物として用いることができる。
前記徐溶性洗浄剤組成物は、例えば、1回の洗浄に一定量の洗浄剤を徐溶できる徐溶性を確保し、複数回の洗浄に利用可能であり、洗濯機に好適に設置可能な衣類用徐溶性洗浄剤組成物;1回の洗浄に一定量の洗浄剤を徐溶できる徐溶性を確保し、複数回の洗浄に利用可能であり、トイレのロータンクの手洗い部分などに好適に設置可能なトイレ用徐溶性洗浄剤組成物;1回の洗浄に一定量の洗浄剤を徐溶できる徐溶性を確保し、複数回の洗浄に利用可能であり、浴室、キッチン、洗面台などの水回りの排水口に好適に設置可能な排水口用徐溶性洗浄剤組成物としても用いることができる。
(洗浄方法、及び衣類の洗浄方法)
本発明の洗浄方法は、本発明の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、対象物の洗浄を1回行う工程を複数回行う洗浄方法である。
前記対象物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、衣類(衣料)、寝具、タオル、カーペット等の洗濯可能な繊維製品;、トイレの便器内部、排水口(例えば、浴室、キッチン、洗面台等の水回りの排水口)、排管、浴槽外の床、洗面ボウル、キッチンのシンク、食器などが挙げられる。これらの中でも洗濯可能な繊維製品が好ましい。
本発明の衣類の洗浄方法は、本発明の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、衣類の洗浄を1回行う工程を複数回行う衣類の洗浄方法である。
これにより、1つの前記徐溶性洗浄剤組成物の使用により、洗浄剤を複数回投入することなく、複数回の洗浄を行うことができる。また、洗浄毎に洗浄量が異なる場合であっても、洗浄量、又は洗浄量から算出した洗浄水量に応じて適切な量の洗浄剤を溶解させることができるため、計量の手間、及び投入する手間を省いて、複数回の洗浄を行うことができる。
[トイレの洗浄方法、及び排水口の洗浄方法]
前記トイレの洗浄方法は、本発明の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、トイレの便器内部の洗浄を1回行う工程を複数回行う洗浄方法である。前記徐溶性洗浄剤組成物をトイレのロータンクの手洗い部分や便器内の洗浄水導入経路内に設置する(例えば、貼り付ける)ことが好ましい。
前記排水口の洗浄方法は、本発明の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、排水口乃至排管の洗浄を1回行う工程を複数回行う洗浄方法である。前記徐溶性洗浄剤組成物を浴室、キッチン、洗面台等の水回りの排水口に設置することが好ましい。
前記徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、衣類用の場合、前記徐溶性洗浄剤組成物を洗濯機の洗浄水導入経路内に設置して洗浄水と接触させる方法、前記徐溶性洗浄剤組成物を洗濯機の洗濯槽内に導入される洗浄水と接触させる方法、洗濯機の洗濯槽内の洗浄水に浸漬させた後、洗浄処理開始前に引き上げる方法などが挙げられる。
また、トイレ用の場合、例えば、トイレのロータンクの手洗い部分や便器内の洗浄水導入経路内等に設置して洗浄水と接触させる方法などが挙げられる。また、排水口用の場合、例えば、浴室、キッチン、洗面台等の水回りの排水口に設置して洗浄水と接触させる方法などが挙げられる。
前記徐溶性洗浄剤組成物を洗濯機の洗浄水導入経路内に設置する場合、前記洗濯機としては、前記洗浄水導入経路の少なくとも一部が、すすぎ水が前記洗濯機に導入される経路(すすぎ水導入経路)とは異なるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記洗浄水導入経路とは、洗浄水が洗濯機に導入される経路を意味し、例えば、洗浄剤投入口などが挙げられる。前記洗浄水導入経路における前記すすぎ水導入経路とは重複しない部分の経路内に、前記徐溶性洗浄剤組成物を設置することにより、洗浄時にのみ前記徐溶性洗浄剤組成物が徐溶し、洗浄成分が溶解した洗浄液を得ることができる。
1つの前記徐溶性洗浄剤組成物の使用により行う洗浄の回数(N)としては、特に制限はなく、1回の洗浄における洗浄量(洗浄水の使用量)、衣類用の場合、想定される洗濯機の容量などの目的に応じて適宜選択することができるが、衣類用の場合、2回〜10回が好ましく、3回〜8回がより好ましく、4回〜6回が更に好ましい。また、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、及び10回の少なくともいずれかが好ましく、3回、4回、5回、6回、7回、及び8回の少なくともいずれかがより好ましく、4回、5回、及び6回の少なくともいずれかが更に好ましい。
また、トイレ用の場合、2回〜10回が好ましく、3回〜8回がより好ましく、4回〜6回が更に好ましい。排水口用の場合、2回〜10回が好ましく、3回〜8回がより好ましく、4回〜6回が更に好ましい。
ここで、「徐溶する」、又は「徐溶させる」とは、ゆっくり溶解することを意味し、想定される対象物のサイズ(例えば、衣類の量や洗濯機の容量)、1回の洗浄における洗浄水の使用量などに依存するため、一義的には規定できないが、具体的には、1回の洗浄において、徐溶性洗浄剤組成物の一部乃至一定量が溶解することを意味する。
一定の条件(洗濯量、洗浄水量、浴比など)でN回(複数回)の洗浄を行った場合の、下記式で表されるn回目の洗浄における前記徐溶性洗浄剤組成物の溶解率(「n回目の洗浄剤溶解率」、%)としては、(100/N)±0.5×(100/N)が好ましく、(100/N)±0.3×(100/N)がより好ましく、(100/N)±0.1×(100/N)が更に好ましい。
n回目の洗浄剤溶解率(%)={(n−1回目の徐溶性洗浄剤組成物の残存量g)−(n回目の徐溶性洗浄剤組成物の残存量g)}/Xg×100
前記式中、nは、1〜Nのいずれかの正の整数を示し、Nは、2以上の整数を示し、X(g)は、使用前の前記徐溶性洗浄剤組成物の重量を示し、初回(0回目)の徐溶性洗浄剤組成物の残存量をXとする。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、実施例、及び比較例に記載の各成分の含有量は、全て純分換算した値である。
(実施例1〜17、及び比較例1〜8)
下記表1〜7に示す組成及び含有量の徐溶性洗浄剤組成物を以下の方法で調製した。
具体的には、200mLビーカーに組成物全量100gに対し、表1〜7に記載の(A)成分〜(C)成分を差し引いた量の精製水を入れ、スリーワンモーター(HEIDON社製、1,200G)で攪拌しながら、(B)成分と(C)成分をあらかじめ混ぜ合わせたものを加え、70℃、400rpmで1時間攪拌し、(B)成分を充分に膨潤させた。続いて、(A)成分を加えて70℃、400rpmで10分間攪拌し、得られた組成物100gのうち、10gを2.5cm×2cm×2cmの型に流し込んだ後、室温に戻し、ゲル状の徐溶性洗浄剤組成物(衣類用徐溶性洗浄剤組成物)を得た。得られた衣類用徐溶性洗浄剤組成物は、5回分の衣類の洗浄への利用を想定したものである。また得られた組成物100gのうち、2gを2cm×1cm×1cmの型に流し込んだ後、室温に戻し、ゲル状の徐溶性洗浄剤組成物(トイレ用徐溶性洗浄剤組成物)を得た。得られたトイレ用徐溶性洗浄剤組成物は、5回分のトイレ洗浄への利用を想定したものである。
調製した実施例1〜16、及び比較例1〜7の徐溶性洗浄剤組成物(衣類用徐溶性洗浄剤組成物)について、以下のようにして、「衣類汚れの洗浄力」、及び「徐溶性」を評価した。また、調製した実施例17、及び比較例8の徐溶性洗浄剤組成物(トイレ用徐溶性洗浄剤組成物)について、以下のようにして、「便器内汚れの洗浄力」及び「徐溶性」を評価した。結果を表1〜7に示す。
<衣類汚れの洗浄力>
洗浄力評価として、洗浄1回目、3回目、及び5回目(1回目/3回目/5回目)の各段階における洗浄力を、下記の方法にしたがって評価した。
<<洗浄液の調製>>
3,000mLビーカーに2,990gの水道水を入れ、各徐溶性洗浄剤組成物10gを加え、マグネチックスターラー(F−606N、Fine社製)を用いて、回転数200rpmの速度で攪拌し、3分間後の溶液を1回目の洗浄液(徐溶性洗浄剤組成物が一部溶解し、洗濯機での洗浄1回目相当の洗浄液)とした。次いで、1回目の洗浄液を全て取り出した後に、残存した洗浄液組成物の入ったビーカーに2,990mLの水道水を加えて同様の方法で攪拌し、3分間後の溶液を2回目の洗浄液とした。同様の方法により、5回目までの洗浄液を調製し、下記の通り、洗浄実験を行った。
<<洗浄実験>>
洗浄試験機(装置名:Terg−O−Tometer、U.S.Testing社製)に人工汚染布(サイズ5cm×5cm;人工汚垢布、洗濯科学協会製)5枚を加え、上記の方法で調整した洗浄液を用いて洗浄処理を行った。洗浄処理は、回転数120rpm、水温25℃、洗浄液、浴比30(洗浄液900gに対して、人工汚染布5枚を含めた布量が合計で30gとなるように白布の綿肌シャツを添加)の条件とし、10分間洗浄し、次いで、1分間脱水した後、2分間流水すすぎを行い、その後、1分間脱水することにより行った。
<<洗浄力評価方法>>
洗浄処理後の人工汚染布を乾燥した後、反射率計(装置名:Σ90、日本電色工業株式会社製)を用いて反射率を測定し、下式により洗浄率(%)を求めた。なお、下式において、原布とは、汚染処理を施していないポリエステルトロピカル布(サイズ5cm×5cm)を示す。
洗浄率(%)={(人工汚染布の反射率−洗浄処理後の人工汚染布の反射率)/(人工汚染布の反射率−原布の反射率)}×100
求めた洗浄率より、下式により洗浄力を求めた。なお、下式において、「洗浄率」は、人工汚染布5枚の平均値であり、「水道水での洗浄率」は、前記の洗浄実験を、人工汚染布に対して水道水で行った場合を示す。洗浄力(%)の値が大きいほど、洗浄力が高いことを意味する。
洗浄力(%)=(各回目の洗浄液使用時の洗浄率/水道水での洗浄率)×100
以下の評価基準に基づき、「洗浄力」を評価した。合格レベルは「○」以上である。
−評価基準−
◎◎ :洗浄力が80%以上
◎ :洗浄力が70%以上80%未満
○ :洗浄力が60%以上70%未満
△ :洗浄力が50%以上60%未満
× :洗浄力が50%未満
<便器内汚れの洗浄力>
便器内汚れの洗浄力は、下記方法により黄ばみ汚れを作製し、この黄ばみ汚れに対する洗浄力評価として、洗浄1回目、3回目、及び5回目(1回目/3回目/5回目)の各段階における洗浄力を、下記の方法にしたがって評価した。
<<洗浄液の調製>>
3,000mLビーカーに2,998gの水道水を入れ、各トイレ用徐溶性洗浄剤組成物2gを加え、マグネチックスターラー(F−606N、Fine社製)を用いて、回転数200rpmの速度で攪拌し、1分間後の溶液を1回目の洗浄液(トイレ用徐溶性洗浄剤組成物が一部溶解し、便器内での洗浄1回目相当の洗浄液)とした。次いで、1回目の洗浄液を全て取り出した後に、残存したトイレ用徐溶性洗浄剤組成物の入ったビーカーに2,998mLの水道水を加えて同様の方法で攪拌し、1分間後の溶液を2回目の洗浄液とした。同様の方法により、5回目までの洗浄液を調製し、下記の通り、洗浄実験を行った。
<<黄ばみ汚れの作製>>
10cm×10cmの正方形の陶器タイル(株式会社INAX製)を、水深が5cmとなるように予め水道水を入れた水槽(1Lビーカー)内に、その一辺が水槽の底面に接触するように60°の角度で立てかけた。そのタイルを立てかけた状態の水槽を、温度25℃、湿度60%に調整した恒温槽内で24時間静置して水道水を蒸発させ、任意の一辺に沿って約1cm幅の帯状の水垢を形成させた。次いで、陶器タイル上に形成された帯状の水垢上に、スポイトで人尿0.5gを均一に塗布した。人尿を塗布後、温度25℃、湿度60%に調整した恒温槽内で24時間、自然乾燥させて、黄ばみ汚れとした。
<<便器内汚れの洗浄力評価方法>>
10cm×10cmの正方形の陶器タイル(株式会社INAX製)の一辺に付着させた黄ばみ汚れと接触するように、水層内の各洗浄液(水深5cm)に浸した。その後、30分間自然乾燥させた後、黄ばみ汚れの状態を目視で確認し、下記評価基準に従って洗浄力を評価した。
以下の評価基準に基づき、「便器内汚れの洗浄力」を評価した。合格レベルは○以上である。
−評価基準−
◎◎:黄ばみ汚れが完全に落ちている。
◎:黄ばみ汚れがかなり落ちている。
○:黄ばみ汚れがやや落ちている。
△:黄ばみ汚れがほとんど落ちていない。
×:黄ばみ汚れが全く落ちていない。
<徐溶性>
徐溶性評価として、洗浄1回目、2回目、3回目、4回目、及び5回目の各段階における徐溶性洗浄剤組成物の溶解率に基づき、下記の方法にしたがって評価した。
<<徐溶性評価方法>>
3,000mLビーカーに2,990gの水道水を入れ、各徐溶性洗浄剤組成物10gを加え、マグネチックスターラー(装置名:F−606N、Fine社製)を用いて、回転数200rpmの速度で攪拌し、3分間後に残存した徐溶性洗浄剤組成物の質量を測定し、1回目の各徐溶性洗浄剤組成物の残存量とした。次いで、残存した各徐溶性洗浄剤組成物の入ったビーカーに2,990mLの水道水を加えて同様の方法で攪拌し、3分間後に残存した徐溶性洗浄剤組成物の質量を2回目の徐溶性洗浄剤組成物の残存量とした。同様の方法により、5回目までの徐溶性洗浄剤組成物の残存量を測定し、以下の式により各回の洗浄剤溶解率を算出した。なお、初回(0回目)の徐溶性洗浄剤組成物の残存量は、10g又は2gである。
n回目の洗浄剤溶解率(%)={(n−1回目の徐溶性洗浄剤組成物の残存量g)−(n回目の徐溶性洗浄剤組成物の残存量g)}/(10g又は2g)×100
ここで、nは、1〜Nのいずれかの正の整数を示し、Nは、N回分(複数回)の洗浄における2以上の整数Nを示す。
以下の評価基準に基づき、「徐溶性」を評価した。合格レベルは「B」〜「E」であり、「B」及び「D」が良い評価であり、「C」が最も良い評価である。
なお、本実施例の各徐溶性洗浄剤組成物は、5回分(N=5)の洗浄への利用を想定したものであるため、最も理想的な洗浄剤溶解率は、初回(0回目)の徐溶性洗浄剤組成物の残存量に対して、洗浄1回目〜5回目まで全てで一定の、100%/N=20%となることである。そのため、20%に対する差分に基づき洗浄剤溶解率の評価を行った。
洗浄1回目〜3回目までの洗浄剤溶解率が高過ぎると、5回目の洗浄時に十分な洗浄剤量が残らず洗浄力が低下する。また、溶解率が低すぎても十分な洗浄剤量が供給されないため洗浄力が低下する。
−評価基準−
A:各回の洗浄剤溶解率の全てが、10%未満である
B:各回の洗浄剤溶解率の1つ以上が、10%以上18%未満であり、いずれも18%以上ではない
C:各回の洗浄剤溶解率の全てが、20%±2%の範囲内である
D:各回の洗浄剤溶解率の1つ以上が、22%超30%以下であり、いずれも30%超ではない
E:各回の洗浄剤溶解率の1つ以上が、30%超40%以下であり、いずれも40%超ではない
F:各回の洗浄剤溶解率の1つ以上が、40%超である
なお、前記実施例、及び前記比較例で使用した各成分の詳細について、下記表8に示す。
表8中、*1について、前記a−3成分は、以下の通り調製した。
天然アルコールCO−1270(P&G社製)224.4gと、30質量%NaOH水溶液の2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水してから、温度を160℃まで昇温した。アルコールを攪拌しながら酸化エチレン(ガス状)760gを、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながらアルコールの液中に徐々に加えて反応させた。酸化エチレンの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、さらに酸化プロピレン(ガス状)195gを、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながら徐々に加えて反応させた。その後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成し、未反応の酸化エチレンを留去した後、温度を100℃以下まで冷却し、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、前記a−3成分を得た。
本発明の徐溶性洗浄剤組成物は、組成物自体が嵩高くなることを抑えた上で、複数回の洗浄に適した徐溶性と洗浄力とを確保できるため、洗浄水と接触させて徐溶させる、複数回の洗濯に利用可能である徐溶性洗浄剤組成物として利用可能である。

Claims (6)

  1. (A)下記(A)、(A)及び(A)の少なくともいずれかである非イオン性界面活性剤50質量%超85質量%以下、及び
    (A)下記一般式(1)で表され、ナロー率が20質量%〜80質量%であるエチレンオキサイド付加体
    −CO−(OCHCH−OR・・・一般式(1)
    (前記一般式(1)中、Rは炭素数7〜21の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、8〜20である)
    (A)下記一般式(2)で表されるエチレンオキサイド付加体
    −O−(CHCHO)−H・・・一般式(2)
    (前記一般式(2)中、Rは炭素数8〜22の第二級アルキル基又はアルケニル基であり、nはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、3〜30である)
    (A)下記一般式(3)で表されるアルキレンオキサイド付加体
    −O−[(EO)/(PO)T]−H・・・一般式(3)
    (前記一般式(3)中、Rは炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、SはEOの平均繰返し数を示し、3〜30であり、TはPOの平均繰返し数を示し、1〜6であり、EOとPOとはブロック付加であってもランダム付加であってもよい)
    (B)水溶性多糖類0.8質量%〜10質量%を含有することを特徴とする徐溶性洗浄剤組成物。
  2. (C)水溶性溶剤0.1質量%〜20質量%を更に含有する請求項1に記載の徐溶性洗浄剤組成物。
  3. 前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A/B)が10〜100であり、
    前記(B)成分と前記(C)成分との質量比(B/C)が0.2〜50である請求項2に記載の徐溶性洗浄剤組成物。
  4. 衣類用である請求項1から4のいずれかに記載の徐溶性洗浄剤組成物。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、対象物の洗浄を1回行う工程を複数回行うことを特徴とする洗浄方法。
  6. 請求項4に記載の徐溶性洗浄剤組成物を洗浄水と接触させて徐溶させ、衣類の洗浄を1回行う工程を複数回行うことを特徴とする衣類の洗浄方法。
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