JP2020117549A - 酸化剤含有組成物、毛髪処理剤、毛髪処理剤の使用方法 - Google Patents

酸化剤含有組成物、毛髪処理剤、毛髪処理剤の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、高粘度の第1剤に混合した際に、混合物の粘度を著しく低下する酸化剤含有組成物を提供することである。【解決手段】多剤式の毛髪処理剤の第2剤として利用する酸化剤含有組成物において、25℃における粘度が100〜10000mPa・sであり、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有する酸化剤含有組成物を提供する。この酸化剤含有組成物を高粘度の第1剤に混合することにより、混合物の粘度を著しく低下することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、酸化剤を含有する酸化剤含有組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤又は酸化染毛剤等の多剤式の毛髪処理剤の第2剤として利用する酸化剤含有組成物であって、アルカリ剤を含有する第1剤と混合した際に、混合物の粘度を低下させる酸化剤組成物に関する。また、本発明は、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤又は酸化染毛剤等の多剤式の毛髪処理剤の使用方法である。
毛髪を脱色、脱染又は染色するための毛髪処理剤として、アルカリ剤を含む第1剤と、酸化剤を含む第2剤を備える2剤式の毛髪脱色剤、毛髪脱染剤又は酸化染毛剤が知られている。
2剤式の毛髪処理剤では、染料、油剤等の分散適性の低い材料の分散安定性を高めるために、第1剤の粘度を高く設定することが要求される。一方で、第1剤と第2剤を混合した混合物の粘度は、毛髪への塗布性を高めるために低粘度であることが望ましい。そのため、高粘度の第1剤に対して低粘度の第2剤を混合することにより、毛髪処理剤の粘度を低下している。
特許文献1には、高粘度の第1剤と低粘度の第2剤の混合性を高める技術として、第1剤の25℃における粘度が5000〜40000mPa・sであり、第2剤の25℃における粘度が100〜6000mPa・sであり、更に、第2剤に高級脂肪酸、両性界面活性剤、アルキルグリコシドを含む毛髪処理剤が開示されている。
この毛髪処理剤によれば、高粘度の第1剤と低粘度の第2剤を、容器内で振とうするだけで容易に混合することができる。
国際公開第2015/119019号
高粘度の第1剤と低粘度の第2剤を混合する毛髪処理剤において、毛髪への塗布性を高めるために、更なる低粘度化が要求されている。
そこで、本発明の課題は、毛髪処理剤の第2剤として利用する酸化剤含有組成物において、高粘度の第1剤と混合した際に、混合物の粘度をより低下する酸化剤含有組成物を提供することである。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、多剤式の毛髪処理剤の第2剤として利用する酸化剤含有組成物において、ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有することにより、高粘度の第1剤と混合した際に、混合物の粘度を著しく低下することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の酸化剤含有組成物、毛髪処理剤、及び、毛髪処理剤の使用方法である。
上記課題を解決するための本発明の酸化剤含有組成物は、多剤式の毛髪処理剤の第2剤として利用する酸化剤含有組成物であって、25℃における粘度が100〜10000mPa・sであり、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有することを特徴とする。
本発明の酸化剤含有組成物によれば、高粘度の第1剤と混合した際に、混合物の粘度を著しく低下することができる。また、本発明の酸化剤含有組成物は、第1剤との混合性にも優れている。
更に、本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、(B)ノニオン性界面活性剤(但し、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤及び(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を除く。以下、単に「(B)ノニオン性界面活性剤」という。)、又は、(C)カチオン性界面活性剤を含有するという特徴を有する。
(B)ノニオン性界面活性剤を含有することにより、酸化剤含有組成物の保存時における粘度の変化を抑えることができる。
さらに(C)カチオン性界面活性剤を含有することにより、毛髪の感触を向上することができる。
上記課題を解決するための本発明の毛髪処理剤は、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤を備えた毛髪処理剤において、前記第1剤は、25℃における粘度が5000〜50000mPa・sであり、前記第2剤は、上述する酸化剤含有組成物であり、かつ、前記第1剤の粘度より低い粘度を有することを特徴とする。
本発明の毛髪処理剤によれば、第1剤の粘度が高いため、染料等の分散適性の低い材料を第1剤中に安定的に分散することができる。更に、第2剤として、上述する本発明の酸化剤含有組成物を用いるため、低粘度化された毛髪処理剤を提供することができる。
更に、本発明の毛髪処理剤の一実施態様としては、炭酸塩又は硫酸塩を含有するという特徴を有する。
この特徴によれば、第1剤と第2剤の混合物の粘度を更に低下するという効果や、第1剤と第2剤の混合物の経時的な粘度の変化を抑制するという効果がある。
更に、本発明の毛髪処理剤の一実施態様としては、第1剤と第2剤を混合した後の毛髪処理剤の25℃における粘度が、1000〜20000mPa・sであるという特徴を有する。
この特徴によれば、刷毛やクシ等の用具を用いた塗布及び手塗りのいずれの操作においても、優れた操作性を有する毛髪処理剤を提供することができる。
また、1000mPa・s以上の粘度とすることにより、毛髪への適用後においても垂れ落ちを抑制するという効果も有する。
更に、本発明の毛髪処理剤の一実施態様としては、毛髪処理剤が既染毛用であるという特徴を有する。
既染毛とは、過去に染毛剤、脱色剤又は脱染剤によって処理され、多少のダメージを有する毛髪であり、強い引っ張り応力が与えられると、破断等の更なるダメージが生じやすい。
そして、この既染毛に対して高粘度の毛髪処理剤を塗布すると、刷毛塗り、手塗り等の塗布操作により強い引っ張り応力が生じるため、破断等を引き起こすという問題がある。これに対して、本発明の毛髪処理剤では、粘度を低く抑えることができるため、刷毛塗り、手塗り等の塗布操作の際に生じる引っ張り応力が弱くなり、既染毛に対する更なるダメージの発生を抑制することができる。
上記課題を解決するための本発明の毛髪処理剤の使用方法は、以下の工程1及び工程2を含むことを特徴とする。
工程1:
アルカリ剤を含有する第1剤であって、
25℃における粘度が5000〜50000mPa・sである第1剤と、
酸化剤を含有する第2剤であって、
(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、
(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有し、
25℃における粘度が100〜10000mPa・sであり、かつ、前記第1剤より低い粘度を有する第2剤と、を混合して毛髪処理剤を調製する工程
工程2:
前記毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程
本発明の毛髪処理剤の使用方法によれば、低粘度の毛髪処理剤を調製することができるため、工程2の毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程において、毛髪に対する引っ張り応力が抑制され、毛髪へのダメージを低減するという効果を奏する。さらに、毛髪の根元から毛先まで塗布しやすいという効果もある。
また、本発明の毛髪処理剤の使用方法によれば、毛髪処理剤を容易に混合することができるため、毛髪処理剤の調製に係る作業を軽減することもできる。
本発明によれば、高粘度の第1剤と混合した際に、混合物の粘度を著しく低下する酸化剤含有組成物を提供することができる。
以下、本発明の酸化剤含有組成物について詳細に説明する。
〔酸化剤含有組成物について〕
本発明の酸化剤含有組成物は、25℃における粘度が100〜10000mPa・sであり、酸化剤、及び、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有し、多剤式の毛髪処理剤の第2剤として利用されるものである。
本発明の酸化剤含有組成物の25℃における粘度は、100〜10000mPa・sであり、好ましくは、100〜7000mPa・sであり、更に好ましくは100〜6000mPa・sであり、特に好ましくは100〜5000mPa・sである。粘度を100〜10000mPa・sとすることにより、第1剤と混合した際に、混合物の粘度を低下する効果を奏する。
25℃における粘度の測定方法は、B型粘度計(東機産業社製 TV−10形)を用いて測定する。粘度が1000〜10000mPa・sの範囲の場合には、ロータ3号、12rpm、1分の条件で測定する。ロータ3号、12rpm、1分の条件において粘度が1000mPa・s未満である場合には、粘度は、ロータ2号、30rpm、1分の条件で測定した結果を採用する。ロータ3号、12rpm、1分の条件において粘度が10000mPa・sを超える場合には、ロータ4号、12rpm、1分の条件で測定した結果を採用する。なお、本発明において、すべての粘度の測定方法は、この方法に従って行う。
本発明の酸化剤含有組成物の形態は、どのような形態でもよく、例えば、液体、乳化液、クリーム、ジェル等が挙げられる。また、油性成分を含有する場合には、O/W型、W/O型、W/O/W型等の形態は特に限定されないが、O/W型乳化液であることが好ましい。
更には、使用時に泡状やミスト状としてもよい。泡状とする場合には、エアゾールフォーマー容器、ノンエアゾールフォーマー容器を使用すればよい。
次に、本発明の酸化剤含有組成物に含有する各成分について詳細に説明する。
酸化剤
酸化剤は、酸化力を有する物質であればよく、特に制限されない。酸化剤としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及びピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が例示される。又、酸化助剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩が例示される。これらの中でも、過酸化水素が好ましい。
酸化剤含有組成物における酸化剤の含有量は、特に限定されないが、例えば0.1〜15質量%、より好ましくは2〜9質量%である。酸化剤として過酸化水素を含有する場合、その安定性を向上させる安定化剤として、エチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、ヒドロキシエタンジホスホン酸、りん酸、クエン酸、又はその塩等を配合することが好ましい。
(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤
ステロール骨格を有する界面活性剤とは、親油基としてステロール骨格を有する界面活性剤である。
ステロール骨格とは、下記式1に示すシクロペンタヒドロフェナントレン環にヒドロキシ基が結合したアルコールであり、ステロール骨格を有する界面活性剤とは、このステロール骨格に親水基が結合した化合物である。なお、下記式1のA〜Dの記号は、シクロペンタヒドロフェナントレン環を構成する各環を表し、数字は、シクロペンタヒドロフェナントレン環を構成する炭素の位置番号を表す。
親油基のステロール骨格は、シクロペンタヒドロフェナントレン環に二重結合を有していてもよく、また、水酸基の結合する位置も特段限定されない。好ましくは、C−3位の位置にヒドロキシ基が結合し、B環に二重結合を有するステロール類、又は、C−3位の位置にヒドロキシ基が結合し、飽和環で構成されたスタノール類である。
ステロール骨格としては、例えば、β−シトステロール、カンペステロール、スティグマステロール、ブラシカステロール等のフィトステロール、又はこれらのスタノール類、コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、エルゴステロール等が挙げられる。好ましくは、フィトステロール類、フィトスタノール類である。
一方、親水基としては、どのような構造でもよく、例えば、POE鎖、ポリグリセリン、ポリグルコシド、ソルビタン、ショ糖等の非イオン性の親水基、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩等のアニオン性の親水基、脂肪族アミン塩、4級アンモニウム塩等のカチオン性の親水基が挙げられる。親水基として好ましくは、非イオン性の親水基であり、特に好ましくは、POE鎖である。
POE鎖の付加モル数は、特に限定されないが、好ましくは50以下であり、より好ましくは40以下であり、更に好ましくは30以下であり、特に好ましくは23以下である。POE鎖の付加モル数が小さくなると、酸化剤含有組成物の経時的な粘度の変化率が小さくなり保存安定性に優れるという効果を奏する。
また、混合物の粘度を低下するという効果の観点によれば、POE鎖の付加モル数は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、更に好ましくは15以上である。
なお、POEはポリオキシエチレン鎖、POPはポリオキシプロピレン鎖を示し、これに続くカッコ内の数字は、その付加モル数を示している。以下の表記においても同様である。
また、ステロール骨格を有する界面活性剤のHLBは、特に限定されないが、好ましくは、8以上であり、更に好ましくは、10以上であり、特に好ましくは、13以上である。なお、HLBの測定は、「ハンドブック−化粧品・製剤原料−改訂版(昭和52年2月1日発行、日光ケミカルズ株式会社)」に記載された「20・3・1 乳化法によるHLB値の実測」(854〜855頁)に従って測定すればよい。以下、本明細書において、HLBの測定法は、この方法に準じる。
ステロール骨格を有する界面活性剤として、具体的には、POEフィトステロール、POEフィトスタノール、POEコレステロール、POEコレスタノール等が挙げられる。好ましくは、POEフィトステロール、POEフィトスタノールである。保存安定性の観点によれば、特に好ましくはPOEフィトステロールである。
酸化剤含有組成物におけるステロール骨格を有する界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001〜10質量%であり、更に好ましくは0.01〜5質量%であり、特に好ましくは0.05〜3質量%である。
(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤
ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤とは、親油基としてラノリン誘導体を有する界面活性剤である。
ラノリン誘導体とは、ラノリンを出発物質として、加水分解、水素化、アルコキシル化等により得られる物質であり、ラノリン誘導体の界面活性剤とは、このラノリン誘導体に親水基を結合した物質である。また、ラノリン脂肪酸カリウムやラノリン脂肪酸ナトリウムのように、ラノリン誘導体自体に界面活性能を有する物質でもよい。
ラノリン誘導体に結合する親水基としては、どのような構造でもよく、例えば、POE鎖、ポリグリセリン、ポリグルコシド、ソルビタン、ショ糖等の非イオン性の親水基、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩等のアニオン性の親水基、脂肪族アミン塩、4級アンモニウム塩等のカチオン性の親水基が挙げられる。親水基として好ましくは、非イオン性の親水基であり、特に好ましくは、POE鎖である。
POE鎖の付加モル数は、特に限定されないが、好ましくは2〜50、より好ましくは10〜40である。
また、ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤のHLBは、特に限定されないが、好ましくは、8以上であり、更に好ましくは、10以上であり、特に好ましくは、13以上である。
ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤として、具体的には、POEラノリン、POE還元ラノリン、POEラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸カリウム、ラノリン脂肪酸ナトリウム等が挙げられる。酸化剤含有組成物の経時的な粘度の変化率が小さくなり、保存安定性に優れるという観点から、好ましくは、POEラノリン、POE還元ラノリン、POEラノリンアルコールであり、特に好ましくは、POE還元ラノリンである。
酸化剤含有組成物におけるラノリン由来の親油基を有する界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001〜10質量%であり、更に好ましくは0.005〜5質量%であり、特に好ましくは0.01〜3質量%である。
酸化剤含有組成物に、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有することにより、高粘度の第1剤と混合した際に、混合物の粘度を低下する作用を有し、塗布性に優れた毛髪処理剤を提供することができる。
更に、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤と、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を併用して用いることにより、酸化剤含有組成物の経時的な粘度の変化を抑制し、保存安定性に優れた酸化剤含有組成物を提供することができる。
(B)ノニオン性界面活性剤
本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、及び、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤以外の(B)ノニオン性界面活性剤を含有してもよい。(B)ノニオン性界面活性剤を含有することにより、酸化剤含有組成物の保存時における粘度の変化を抑えることができる。
(B)ノニオン性界面活性剤としては、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEモノ脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、モノグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、アルキルポリグルコシド類等が挙げられる。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。
(B)ノニオン性界面活性剤は、HLB10以下のものを配合することが好ましい。HLB10以下の非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、POE(2)ラウリルエーテル、POE(4)ステアリルエーテル、POP(4)セチルエーテル、モノステアリン酸POE(5)グリセリル、POE(2)ステアリルエーテル、POE(2)セチルエーテル等が挙げられる。特に好ましくは、HLB10以下のPOEアルキルエーテル類である。
酸化剤含有組成物における(B)ノニオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001〜40質量%であり、更に好ましくは0.01〜30質量%であり、特に好ましくは0.05〜20質量%である。
(C)カチオン性界面活性剤
本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、(C)カチオン性界面活性剤を含有してもよい。(C)カチオン性界面活性剤を含有することにより、毛髪の感触を向上することができる。
カチオン性界面活性剤は、水に溶解してイオン解離をする親水基が陽イオンとなる界面活性剤である。
例えば、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩類、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、アーコベル型3級アミン塩等のアミン塩類、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリウム塩等の環式4級アンモニウム塩類、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
好ましくは、アルキル4級アンモニウム塩類であり、更に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩であり、特に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩である。
モノアルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化アルキル(28)トリメチルアンモニウム、塩化ジPOE(2)オレイルメチルアンモニウム、塩化ジPOEステアリルメチルアンモニウム、塩化POE(1)POP(25)ジエチルメチルアンモニウム、塩化POPメチルジエチルアンモニウム、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。特に好ましくは、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウムである。
なお、アルキルに続くカッコ内の数字は、脂肪酸鎖の炭素数を示している。以下の表記においても同様である。
ジアルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ジアルキル(12〜15)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(12〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
酸化剤含有組成物におけるカチオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001〜10質量%であり、更に好ましくは0.01〜5質量%であり、特に好ましくは0.05〜3質量%である。
その他の界面活性剤
本発明の酸化剤含有組成物には、上述した(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤、(B)ノニオン性界面活性剤、及び、(C)カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤を配合してもよい。
その他の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤
アニオン性界面活性剤として、アルキルエーテル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニル エーテルカルボン酸塩、α−スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが例示される。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンは、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンのいずれであってもよい。
より具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEステアリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩類(ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等)、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩、N−アシルグリシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、高級脂肪酸であるラウリン酸、ミリスチン酸及びこれらの高級脂肪酸の塩が例示され、1又は2種以上を使用することができる。
酸化剤含有組成物におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%、さらに好ましくは0.1〜1.5質量%である。
なお、アニオン性界面活性剤を含有することにより、長期保存により粘度が低下するという作用を有する。
両性界面活性剤
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
アミノ酸型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム(ラウロアンホ酢酸Na)、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエトキシエチル−N’−カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシメトキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、パーム油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムなどのグリシン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミンなどのアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;などが挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタインなどのアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタインなどのスルホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
酸化剤含有組成物における両性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001〜5質量%、より好ましくは0.005〜3質量%、さらに好ましくは0.01〜2.5質量%である。
酸化剤含有組成物における全ての界面活性剤の総配合量としては、特に限定されないが、好ましくは0.01〜50質量%であり、更に好ましくは0.05〜40質量%であり、特に好ましくは0.1〜30質量%である。
その他の成分
本発明の酸化剤含有組成物には、その他任意の成分を配合することができる。例えば、油性成分、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、エタノール等の有機溶剤、ソルビトール、マルトース等の糖類、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース等のカチオン化水溶性高分子、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム二水塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム液等のキレート剤、塩化ナトリウム等の無機塩、リン酸、乳酸、炭酸水素アンモニウム等のpH調整剤、直接染料、育毛成分、植物抽出物、生薬抽出物、アミノ酸・ペプチド、尿素、ビタミン類、香料、及び紫外線吸収剤等が挙げられる。
油性成分
油性成分は、水、エタノール等の水性成分及び界面活性剤と共に混合されて乳化する成分である。例えば、高級アルコール、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、エステル類、シリコーン油、フッ素油等が例示される。これらの油性成分から、1種又は2種以上を選んで用いることができる。
高級アルコールとしては、好ましくは炭素数8以上のアルコールである。例えば、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、フィトステロール、フィトスタノール、コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、エルゴステロール等が挙げられる。
油脂は、トリグリセリドすなわち脂肪酸とグリセリンとのトリエステルである。例えば、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
ロウ類は、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルである。例えば、ミツロウ(蜜蝋)、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン、鯨ロウ、コメヌカロウ、サトウキビロウ、パームロウ、モンタンロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、カポックロウ、セラックロウ等が挙げられる。
炭化水素は、炭素と水素よりなる化合物である。例えば、流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、イソパラフィン類、オゾケライト、セレシン、ポリエチレン、α−オレフィンオリゴマー、ポリブテン、合成スクワラン、スクワレン、水添スクワラン、リモネン、テレビン油等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、好ましくは炭素数8以上の脂肪酸である。例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
エステル類は、脂肪酸とアルコールとの脱水反応によって得られる化合物である。例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、セバシン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルへキシル、エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソセチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン油は、有機基のついたケイ素と酸素が化学結合により交互に連なった合成高分子である。例えば、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
上記のうち、アミノ変性シリコーンとしては、例えば、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:トリメチルシリルアモジメチコン)等が挙げられる。
酸化剤含有組成物における油性成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜20質量%、さらに好ましくは1〜10質量%である。
次に、毛髪処理剤について詳細に説明する。
〔毛髪処理剤について〕
本発明の毛髪処理剤は、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤を備え、使用時に混合して、混合物を毛髪に適用するものである。そして、酸化剤を含有する第2剤には、上述した酸化剤含有組成物を使用する。
毛髪処理剤の具体例としては、酸化染毛剤等の染毛剤、毛髪脱色・脱染剤等が挙げられる。
酸化染毛剤は、アルカリ剤と酸化染料を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とを混合して、酸化染料を酸化剤により発色させて毛髪を染色させるものである。ここで、アルカリ剤は、毛髪を膨張させて、染料や酸化剤の浸透を促進する機能を有し、酸化剤は、酸化染料を酸化する機能の他、毛髪の内部のメラニンを分解する機能を有している。
毛髪脱色・脱染剤は、第1剤に酸化染料を含まず、毛髪を脱色するものである。毛髪脱色剤は、毛髪中のメラニンを酸化分解することにより毛髪を脱色するものであり、毛髪脱染剤は、染毛した毛髪から染料とメラニンを脱色するものである。
染毛剤、毛髪脱色剤又は毛髪脱染剤は、上記のように、第1剤及び第2剤からなる2剤式のものが代表的であるが、3剤以上からなる多剤式であってもよい。
第1剤と第2剤を混合した毛髪処理剤の25℃における粘度は、塗布性、垂れ落ち性等の観点から、好ましくは1000〜20000mPa・sであり、より好ましくは2000〜15000mPa・sであり、更に好ましくは2500〜10000mPa・sであり、特に好ましくは3000〜7000mPa・sである。なお、25℃における粘度の測定方法は、酸化剤含有組成物と同様に行う。
〔第1剤について〕
第1剤は、アルカリ剤を含む組成物である。第1剤の25℃における粘度は、好ましくは5000〜50000mPa・s、より好ましくは6000〜45000mPa・s、さらに好ましくは7000〜40000mPa・sである。なお、25℃における粘度の測定方法は、酸化剤含有組成物と同様に行う。
第1剤の形態は、どのような形態でもよく、例えば、液体、乳化液、クリーム、ジェル等が挙げられる。また、油性成分を含有する場合には、O/W型、W/O型、W/O/W型等の形態は特に限定されないが、O/W型のクリーム又はジェルであることが好ましい。
次に、第1剤に含有する各成分について詳細に説明する。
アルカリ剤
アルカリ剤としては、アンモニア、アルカノールアミン、ケイ酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、メタケイ酸塩、硫酸塩、塩化物、リン酸塩、塩基性アミノ酸等が例示される。具体的には、アルカノールアミンとしてはモノエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例示され、ケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムが例示され、炭酸塩としては炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムが例示され、炭酸水素塩としては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムが例示され、メタケイ酸塩としてはメタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウムが例示され、硫酸塩としては硫酸アンモニウムが例示され、塩化物としては塩化アンモニウムが例示され、リン酸塩としてはリン酸第1アンモニウム、リン酸第2アンモニウムが例示され、塩基性アミノ酸としてはアルギニン、リジン及びそれらの塩が例示される。これらの中でも、アンモニア及びアンモニウム塩が好ましい。
第1剤と第2剤の混合物の粘度を更に低下するという観点から、硫酸塩、炭酸塩を有するアルカリ剤が好ましい。
第1剤におけるアルカリ剤の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜15質量%である。
酸化染料
酸化染料は、酸化剤により酸化重合して発色する染料である。酸化染料には、自身の酸化により発色する染料中間体と、染料中間体との組み合わせにより種々の色調となるカプラーがある。
染料中間体は、主としてo−又はp−のフェニレンジアミン類あるいはアミノフェノール類である染料先駆物質であり、通常、それ自体は無色か又は弱く着色した化合物である。
具体的には、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン(p−トルイレンジアミン)、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール及びそれらの塩類等が例示される。
カプラーとしては、主としてm−のジアミン類、アミノフェノール類又はジフェノール類が挙げられ、具体的にはレゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロキシナフタレンおよびタンニン酸及びそれらの塩等が例示される。
酸化染料には、上記した各化合物の酸付加塩等が含まれる。酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸の付加塩、酢酸塩等の有機酸の付加塩が挙げられる。第1剤と第2剤の混合物の粘度を更に低下するという観点から、硫酸塩、炭酸塩を有する酸化染料が好ましい。
これらの酸化染料は、所望する色調に応じて1種又は2種以上を選択して使用することができる。
毛髪処理剤における酸化染料の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜10質量%であり、更に好ましくは0.05〜7質量%である。
その他の成分
第1剤には、酸化剤含有組成物の項に記載した「界面活性剤」、「その他の成分」を任意の成分として配合することができる。また、アスコルビン酸等の酸化防止剤を配合してもよい。
炭酸塩
毛髪処理剤には、炭酸塩を含有することが好ましい。炭酸塩は、第1剤、第2剤等、毛髪処理剤を構成する剤のいずれかに含有すればよいが、第1剤に含有することが好ましい。炭酸塩を含有することにより、第1剤と第2剤の混合物の粘度を更に低下するという効果や、第1剤と第2剤の混合物の経時的な粘度の変化を抑制するという効果を奏する。
炭酸塩の供給源としては、どのような物質でもよく、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸塩を発生するアルカリ剤等が挙げられる。
硫酸塩
毛髪処理剤には、硫酸塩を含有することが好ましい。硫酸塩は、第1剤、第2剤等、毛髪処理剤を構成する剤のいずれかに含有すればよいが、第1剤に含有することが好ましい。硫酸塩を含有することにより、第1剤と第2剤の混合物の粘度を更に低下するという効果を奏する。
硫酸塩の供給源としては、どのような物質でもよく、例えば、硫酸パラトルイレンジアミン、硫酸パラフェニレンジアミン、硫酸メタアミノフェノール、硫酸5−アミノオルトクレゾール、硫酸パラアミノフェノール、硫酸パラニトロオルトフェニレンジアミン、硫酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、硫酸2,2’−[(4−アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール、硫酸パラメチルアミノフェノール、硫酸2,6−ジアミノピリジン等の硫酸塩を発生する酸化染料、硫酸アンモニウム等の硫酸塩を発生するアルカリ剤等が挙げられる。
〔毛髪処理剤の使用方法について〕
本発明の毛髪処理剤の使用方法は、(工程1)上述した第1剤と、第2剤として上述した酸化染毛剤組成物を混合して毛髪処理剤を調製する工程、(工程2)毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程と、を備える。
工程1の第1剤と第2剤を混合する操作は、どのような手法により混合してもよく、例えば、第1剤と第2剤を容器に投入して、容器を振とうして混合する方法や、攪拌棒や、撹拌羽根等により混合する方法や、刷毛等の塗布具により混合する方法等が挙げられる。
工程2の毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程は、どのような手法により塗布してもよく、例えば、刷毛、クシ等の塗布具により毛髪へ塗布する方法や、手袋を着用した手で毛髪へ塗布する方法等が挙げられる。塗布むらの発生を抑制するという観点では、刷毛により毛髪へ塗布する方法が好ましく、また、塗布操作の簡便性の観点では、手袋を着用した手で毛髪へ塗布する工程が好ましい。
毛髪とは、ヒトの頭髪、髭、眉毛、すね毛等の体毛の他、ペット等の動物の体毛でもよい。特に、ヒトの頭髪が好ましい。
また、過去に染毛剤、脱色剤又は脱染剤により処理された既染毛に対して使用することが好ましい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
〔酸化剤含有組成物(第2剤)〕
(実施例1−1〜1−5、比較例1−1)
表1、表2に示される各成分を混合することにより、実施例1−1〜1−5、比較例1−1の酸化剤含有組成物を調製し、毛髪処理剤の第2剤とした。
第2剤の製造は、例えば、次のように行う。まず、過酸化水素水及びフェノキシエタノール以外の各成分を容器に入れ、80℃で溶解、乳化し、40℃に冷却させる。その後、過酸化水素水及びフェノキシエタノールを添加し、合計100%となるように水で調製する。尚、混合機については「乳化試験器 ET−SA型」(日光ケミカルズ社製)を用いた。
次に、製造した第2剤を25℃にて1週間保存した後、25℃における粘度を測定した。その結果を表1、表2の「粘度(25℃、mPa・s)」の欄に記載する。
さらに、各第2剤について、50℃で1カ月の保存試験を行い、保存試験後の粘度を「保存後の粘度(mPa・s)」の欄に記載した。また、保存試験による第2剤の粘度変化について、変化率を算出して保存安定性を評価した(以下、「第2剤変化率」という。)。なお、第2剤変化率は、以下の式(1)により算出した。
第2剤変化率(%)={(保存後の粘度−保存前の粘度)/保存前の粘度}×100 …(1)
表1を参照すると、実施例1−1及び実施例1−2は、比較例1−1より第2剤の変化率が小さいことから、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有することにより、第2剤の経時的な粘度の変化を抑制し、保存安定性に優れることが認められる。更には、(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、及び、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有する実施例1−3は、第2剤変化率が最も小さく、保存安定性について特に優れた効果が認められる。
表2を参照すると、(B)ノニオン性界面活性剤を含有する実施例1−2は、(B)ノニオン性界面活性剤を含有しない実施例1−4、実施例1−5よりも保存安定性に優れることが認められる。
また、アニオン性界面活性剤は、保存試験により粘度が変化するものの、粘度が低下する作用が認められた。この作用は、混合物の粘度を低下するという観点において好ましい傾向であるといえる。
〔第1剤〕
(実施例2−1〜2−4)
表3に示される各成分を混合することにより、実施例2−1〜2−4の組成物を調製し、毛髪処理剤の第1剤とした。
第1剤の製造は、例えば、次のように行う。まず、酸化染料、アンモニア、炭酸水素アンモニウム、及び、L−アスコルビン酸以外の各成分を容器に入れ、80℃で溶解、乳化し、40℃に冷却させる。その後、酸化染料、アンモニア、炭酸水素アンモニウム、及び、L−アスコルビン酸を添加し、合計100%となるように水で調製する。尚、混合機については「乳化試験器 ET−SA型」(日光ケミカルズ社製)を用いた。
次に、25℃における製造直後の粘度を測定し、表3の「粘度(25℃、mPa・s)」の欄に記載した。
〔毛髪処理剤〕
(実施例3−1〜3−2、比較例3−1)
表4に示される第1剤及び第2剤を混合することにより、実施例3−1〜3−2、比較例3−1の毛髪処理剤を調製した。混合比率は、1:1(第1剤:第2剤)の比率で混合した。混合方法は、第1剤及び第2剤を各30gずつ計量し、第1剤、第2剤、の順に染毛カップに入れ、マドラー、もしくは染毛用ハケにて混合した。
次に、混合後の毛髪処理剤の粘度を測定し、表4の「混合後粘度(25℃、mPa・s)」の欄に記載した。
また、第2剤による混合物の粘度の低下作用について、第1剤の粘度と混合物の粘度の差(以下、「低下粘度」という。)を算出することにより評価した。なお、低下粘度は、以下の式(2)により算出した。
低下粘度(mPa・s)=混合前の第1剤の粘度−混合後の毛髪処理剤の粘度 …(2)
更に、以下の評価基準に従い、各例の毛髪処理剤について、「第2剤による混合物の粘度低下作用」、「混合性」、「刷毛塗りでの操作性」、「手塗りでの操作性」について評価した。その結果を表4に示した。
<第2剤による混合物の粘度低下作用>
◎:低下粘度が、8,000mPa・s以上である。
○:低下粘度が、4,000mPa・s以上8,000mPa・s未満である。
△:低下粘度が、2,000mPa・s以上4,000mPa・s未満である。
×:低下粘度が、2,000mPa・s未満である。
<混合性の評価方法>
上記のとおり染毛カップで第1剤と第2剤を混合した後、染毛カップより混合物を取り出し、目視観察により以下の基準で評価した。
◎:染毛カップ内でスムーズかつ均一に混合されている。
○:染毛カップ内でスムーズに混合され、混合されなかったダマ(混合不良物)も殆どない。
△:混合するのにやや時間を要す、もしくは、ダマ(混合不良物)が多少認められる。
×:混合するのに時間を要す、もしくは、ダマ(混合不良物)が多量に認められる。
<刷毛塗りでの操作性>
各例により得られた毛髪処理剤60gを、染毛用刷毛を用いて何も処理していない評価用ウィッグに25℃条件下にて塗布し、以下の評価方法により操作性を評価した。
◎:適量をハケにとった際に、ハケからのタレ落ちがない。かつ、髪への塗布の際に毛髪上で伸ばし易く、髪へのなじみも良い。
○:適量をハケにとった際に、ハケからの殆どタレ落ちがない。かつ、髪への塗布の際に毛髪上で伸ばし易く、髪へのなじみも良い。
△:適量をハケにとった際に、ややハケからのタレ落ちがある。もしくは、やや髪への塗布の際に毛髪上で伸ばしにくい、又は、やや髪へのなじみが悪い。
×:適量をハケにとった際に、ハケからのタレ落ちがある。もしくは、髪への塗布の際に毛髪上で伸ばしにくい、又は、髪へのなじみが悪い。
<手塗りでの操作性>
各例により得られた毛髪処理剤60gを、手袋を着用し、お湯(40℃)で濡らした評価用ウィッグに25℃条件下にて塗布し、以下の評価方法により操作性を評価した。
◎:毛髪上における延び、及び毛髪への付着性が非常に優れる。もしくは、髪の内側まで塗布し易い。
○:毛髪上における延び、及び毛髪への付着性が良好。もしくは、髪の内側まで塗布し易い。
△:毛髪上における延び、及び毛髪への付着性がやや劣る。もしくは、髪の内側への塗布がやや困難である。
×:毛髪上における延び、及び毛髪への付着性が劣る。もしくは、髪の内側への塗布が困難である。
実施例3−1〜3−2、比較例3−1についての評価結果を考察すると、第2剤に(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、及び、(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含まない比較例3−1では、「第2剤による混合物の粘度低下作用」が低く、手塗りでの操作性の悪い毛髪処理剤となった。また、「混合性」の評価についても低くなった。
(実施例4−1〜4−5)
次に、表5に示される第1剤及び第2剤を混合することにより、実施例4−1〜4−5の毛髪処理剤を調製し、実施例3−1と同様に評価した。実施例4−1〜4−5では、第1剤と第2剤の混合比率を変えて、「第2剤による混合物の粘度低下作用」、「混合性」、「刷毛塗りでの操作性」、「手塗りでの操作性」について評価した。
表5を参照すると、混合比率(第1剤:第2剤)が、1:0.2〜1:8のいずれにおいても各評価項目とも優れた効果が認められた。
また、詳細に検討するに、第1剤の量に対する第2剤の量(第2剤/第1剤)は、大きい程、第2剤による混合物の粘度低下作用が大きくなり、0.5を超えると優れた効果が認められ、1を超えると特に優れた効果が認められる。
(実施例5−1〜5−4)
次に、表6に示される第1剤及び第2剤を混合することにより、実施例5−1〜5−4の毛髪処理剤を調製し、実施例3−1と同様に、「第2剤による混合物の粘度低下作用」、「混合性」、「刷毛塗りでの操作性」、「手塗りでの操作性」について評価した。また、実施例5−1〜5−4では、混合後の粘度の経時変化について評価した。
混合後の粘度の経時変化については、第1剤と第2剤を混合後、25℃で60分間経過後に粘度を測定し、混合直後の粘度に対する変化率を算出した(以下、「混合後変化率」という。)。なお、混合後変化率は、以下の式(3)により算出した。
混合後変化率(%)={(混合60分後の粘度−混合直後の粘度)/混合直後の粘度}×100 …(3)
実施例5−1〜5−4では、第1剤に含有する硫酸塩、炭酸塩の作用について検討した。硫酸塩の給源として硫酸パラトルイレンジアミン、炭酸塩の給源として炭酸水素アンモニウムを使用した。なお、第1剤に硫酸塩又は炭酸塩を含有すると、第2剤による混合物の粘度低下作用を増加するという効果が認められる。
また、炭酸塩を含有すると、混合後変化率の絶対値が低下した。すなわち、炭酸塩を含有することにより、混合物の経時的な粘度の変化が小さくなったといえる。
更に、表6を参照すると、炭酸塩を含有し、硫酸塩を含まない第1剤は、混合後変化率において特に優れた効果が認められる。
(実施例6−1〜6−3)
次に、表7に示される第1剤及び第2剤を混合することにより、実施例6−1〜6−3の毛髪処理剤を調製し、実施例3−1と同様に、「第2剤による混合物の粘度低下作用」、「混合性」、「刷毛塗りでの操作性」、「手塗りでの操作性」について評価した。また、実施例6−1〜6−3では、毛髪に適用した際の毛髪の感触について評価した。なお、毛髪の感触については、以下の基準に従い評価した。
<毛髪の感触>
各例により得られた毛髪処理剤60gを、刷毛を用いて評価用ウィッグに塗布し、20分間後に、毛髪処理剤を洗い流した。その後、シャンプー(ホーユー(株)製 プロマスターカラーケアシャンプー)を2回、トリートメント(ホーユー(株)製 プロマスターカラーケアヘアトリートメント)を1回施した。そして、温風にて乾燥後の毛髪について、洗い流しから乾燥までのトータルを以下の評価方法により評価した。
◎:毛髪処理剤のプレーンリンス時から乾燥後まで髪の硬さ・きしみを感じづらく、指通りも良い。
○:シャンプー時に少々硬さを感じるが、トリートメント後、乾燥後で感じていた硬さは解消される。
△:プレーンリンス時も少し硬さを感じ、さっぱりしている。また、シャンプー時に感じる硬さは、トリートメント後やや和らぐものの、乾燥後にまで残る。
×:プレーンリンス時から硬く、シャンプーでさらに硬さ・きしみ感が増して感じられる。乾燥後も硬さやきしみ感が残って感じられる。
実施例6−1〜6−3では、第1剤と第2剤を混合した毛髪処理剤における種々の界面活性剤の作用について検討した。「第2剤による混合物の粘度低下作用」、「混合性」、「刷毛塗りでの操作性」、「手塗りでの操作性」については、いずれの界面活性剤も優れた効果が認められた。
また、カチオン性界面活性剤を含有する実施例6−1、6−2は、カチオン性界面活性剤を含まない実施例6−3より毛髪の感触において、優れた効果が認められた。
本発明の酸化剤含有組成物の用途は、特に制限されず、例えば、粘度の高い組成物に混合して、混合物の粘度を低下するための酸化剤含有組成物に利用することができる。
また、酸化剤含有組成物の経時的な粘度の変化を抑制する方法にも利用することができる。
本発明の酸化剤含有組成物は、好ましくは多剤式の酸化染毛剤、脱色剤、脱染剤等の毛髪処理剤に利用される。毛髪としては、ヒトの頭髪、髭、眉毛、すね毛等の体毛の他、ペット等の動物の体毛でもよい。
本発明の毛髪処理剤の使用方法の用途は、特に制限されないが、例えば、刷毛塗り等による塗布操作時に、毛髪に対して与える引っ張り応力を抑制したい場合に好適に利用することができる。具体的には、ダメージを生じやすい既染毛に毛髪処理剤を使用する方法に利用することができる。また、塗布性に優れ、新生毛と既染毛の両方に対して好適に使用できることから、同じ毛髪処理剤を用いて毛髪の根元から毛先まで均一に塗布するという毛髪処理剤の使用方法にも利用することができる。
また、毛髪処理剤の調製において、第1剤と第2剤を容易に混合する方法に利用することができる。
本発明の毛髪処理剤の使用方法は、美容室、理容室等で利用される。また、セルフヘアカラー等の被適用者自身により毛髪を処理する方法にも利用することができる。

Claims (6)

  1. 多剤式の毛髪処理剤の第2剤として利用する酸化剤含有組成物において、
    25℃における粘度が100〜10000mPa・sであり、
    (A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、
    (A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有することを特徴とする酸化剤含有組成物。
  2. 更に、
    (B)ノニオン性界面活性剤(但し、前記(A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤及び前記(A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を除く。)、又は、
    (C)カチオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の酸化剤含有組成物。
  3. アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤を備えた毛髪処理剤において、
    前記第1剤は、25℃における粘度が5000〜50000mPa・sであり、
    前記第2剤は、請求項1又は2に記載の酸化剤含有組成物であり、かつ、前記第1剤の粘度より低い粘度を有することを特徴とする毛髪処理剤。
  4. 更に、炭酸塩又は硫酸塩を含有することを特徴とする請求項3に記載の毛髪処理剤。
  5. 前記第1剤と前記第2剤を混合した後の毛髪処理剤の25℃における粘度が、1000〜20000mPa・sであることを特徴とする請求項3又は4に記載の毛髪処理剤。
  6. 以下の工程1及び工程2を含むことを特徴とする毛髪処理剤の使用方法。
    工程1:
    アルカリ剤を含有する第1剤であって、
    25℃における粘度が5000〜50000mPa・sである第1剤と、
    酸化剤を含有する第2剤であって、
    (A−1)ステロール骨格を有する界面活性剤、又は、
    (A−2)ラノリン由来の親油基を有する界面活性剤を含有し、
    25℃における粘度が100〜10000mPa・sであり、かつ、前記第1剤より低い粘度を有する第2剤と、を混合して毛髪処理剤を調製する工程
    工程2:
    前記毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程

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