JP2020117440A - 親水性物質を含むナノ機能性粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】親水性物質を含むナノ機能性粒子及びその製造方法を提供すること。【解決手段】界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子、及びその製造方法、である。【選択図】図1
Description
本発明は、親水性物質を含むナノ機能性粒子及びその製造方法に関する。
近年、皮膚から活性成分を吸収させて皮膚に直接的に作用するように誘導する経皮吸収技術に関する研究が進んでいる。例えば、BCSでClass2及びClass4に分類される水難溶性薬物を含む難溶性薬物を、S/W、あるいはS/O、更にS/O/W製剤に製造することで、溶解度を高め、吸収性の向上を図った難溶性薬物−界面活性剤複合体製剤が報告がされている(特許文献1)。
また、マイクロ粒子中に分散したナノ粒子の製造方法及びナノ粒子製造用ノズルが知られており(特許文献2)、当該製造方法を用いて簡便に得られる、活性成分の経皮吸収性を向上させるナノ機能性粒子製剤が開示されている(特許文献3)。
また、マイクロ粒子中に分散したナノ粒子の製造方法及びナノ粒子製造用ノズルが知られており(特許文献2)、当該製造方法を用いて簡便に得られる、活性成分の経皮吸収性を向上させるナノ機能性粒子製剤が開示されている(特許文献3)。
ところで、ビタミンC(アスコルビン酸)は最もよく知られている抗酸化物質であるが、ビタミンCは安定性が低く水中で分解され易いため、種々のビタミンC誘導体が開発されている。近年、リン酸アスコルビルマグネシウム又はリン酸アスコルビルナトリウムといった水溶性のビタミンC誘導体が注目されており、これらが有効成分として配合されている化粧品や医薬部外品、医薬品が上市されている。
また、これらビタミンCもしくはビタミンC誘導体の機能化製剤として、タンパク質とアスコルビン酸もしくはその誘導体を使用し、かつ、その浸透性を向上させたナノ粒子分散液及びその調製方法が開示されている(特許文献4)。
従来のナノ機能性粒子は、疎水性物質を含むナノ機能性粒子及びその製造方法に関するものであり、親水性物質を含むナノ機能性粒子及びその製造方法は知られていなかった。
そこで本発明では、親水性物質を含むナノ機能性粒子及びその製造方法を得ることを目的とする。
本発明の一例として、ビタミンC誘導体は比較的高価であるため、ビタミンCの製剤化による機能化や、ビタミンC誘導体の製剤化による更なる機能性付与が求められている。
しかしながら、上述のような従来のナノ粒子は、経皮浸透性は言及されているものの、抗酸化作用における特徴的な機能については言及されていない。そこで、本発明の一例としては、低用量でも抗酸化作用を示す、あるいは抗酸化物質の抗酸化作用を高めるナノ機能性粒子を得ることを目的とする。
しかしながら、上述のような従来のナノ粒子は、経皮浸透性は言及されているものの、抗酸化作用における特徴的な機能については言及されていない。そこで、本発明の一例としては、低用量でも抗酸化作用を示す、あるいは抗酸化物質の抗酸化作用を高めるナノ機能性粒子を得ることを目的とする。
発明者らが鋭意検討した結果、特定の2種の液体、すなわち良水溶性溶質を含む液体と、親水性物質を分散させた液体とを用いることで、親水性物質を含むナノ機能性粒子を得られることを見出し、本願発明を完成させた。このナノ機能性粒子は、例えば良好な抗酸化作用を有するナノ機能性粒子として有用である。
すなわち、本発明は、以下のとおりである:
[1]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記良水溶性溶質を含むマイクロ粒子の中で分散する、及び/又は、前記マイクロ粒子の表面に存在する、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子の製造方法。
[2]前記親水性物質が、化粧品用成分又は医薬品成分から選択される少なくとも一つを含む、[1]に記載の製造方法。
[3]上記親水性物質が、抗酸化能を有する親水性物質である、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]前記界面活性剤がショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類又はそれらの組み合わせである、[1]に記載の製造方法。
[5]良水溶性溶質を水に溶解した液体が含む前記界面活性剤と、親水性物質を分散させた液体が含む前記界面活性剤が異なる、[1]に記載の製造方法。
[6][1]〜[5]何れかに記載の製造方法で得られた粒子を、溶媒中に分散させる工程を含む、粒子分散液の製造方法。
[7][1]〜[5]何れかに記載の製造方法を含む、皮膚外用剤の製造方法。
[8][3]に記載の製造方法で製造された粒子を使用して、抗酸化能を有する親水性物質の抗酸化作用を高める方法。
[9]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子。
[10][9]に記載の粒子が溶媒中に分散している、分散液。
[11][9]に記載の粒子を含有する、皮膚外用剤。
[12]上記親水性物質が、抗酸化能を有する親水性物質である、[9]に記載の粒子。
[13][12]に記載の粒子を使用して、抗酸化能を有する親水性物質の抗酸化作用を高める方法。
[14]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子の製造方法。
[15]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子を用いた、親水性物質の分解抑制方法。
[1]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記良水溶性溶質を含むマイクロ粒子の中で分散する、及び/又は、前記マイクロ粒子の表面に存在する、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子の製造方法。
[2]前記親水性物質が、化粧品用成分又は医薬品成分から選択される少なくとも一つを含む、[1]に記載の製造方法。
[3]上記親水性物質が、抗酸化能を有する親水性物質である、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]前記界面活性剤がショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類又はそれらの組み合わせである、[1]に記載の製造方法。
[5]良水溶性溶質を水に溶解した液体が含む前記界面活性剤と、親水性物質を分散させた液体が含む前記界面活性剤が異なる、[1]に記載の製造方法。
[6][1]〜[5]何れかに記載の製造方法で得られた粒子を、溶媒中に分散させる工程を含む、粒子分散液の製造方法。
[7][1]〜[5]何れかに記載の製造方法を含む、皮膚外用剤の製造方法。
[8][3]に記載の製造方法で製造された粒子を使用して、抗酸化能を有する親水性物質の抗酸化作用を高める方法。
[9]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子。
[10][9]に記載の粒子が溶媒中に分散している、分散液。
[11][9]に記載の粒子を含有する、皮膚外用剤。
[12]上記親水性物質が、抗酸化能を有する親水性物質である、[9]に記載の粒子。
[13][12]に記載の粒子を使用して、抗酸化能を有する親水性物質の抗酸化作用を高める方法。
[14]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子の製造方法。
[15]界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子を用いた、親水性物質の分解抑制方法。
本願発明によれば、特定の2種の液体、すなわち良水溶性溶質を含む液体と、親水性物質を分散させた液体とを用いることで、親水性物質を含むナノ機能性粒子を得ることができる。
本発明のナノ機能性粒子は、例えば含有する抗酸化物質の抗酸化作用を向上させる。当該粒子を用いることで、例えば抗酸化物質の抗酸化作用を高めた皮膚外用剤を提供することもできる。
[ナノ機能性粒子の製造方法]
本発明のナノ機能性粒子は、「界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体(以下、水相と表記することもある)」と、「界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体(以下、有機相と表記することもある)」とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子である。
前記親水性物質を含むナノ機能性粒子は、前記良水溶性溶質を含むマイクロ粒子の中で分散する、及び/又は、前記マイクロ粒子の表面に存在することが好ましい。
前記の「噴霧直前に混合をした」とは、噴霧する直前までは混合しておらず、それぞれ別の流路を流れていた「界面活性剤と、良水溶性溶質を水に溶解した液体」と、「界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体」とを、噴霧する直前に混合したことを意味する。例えばノズルを用いる場合、「界面活性剤と、良水溶性溶質を水に溶解した液体」と「界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体」とは、それぞれ独立してノズルに入り、ノズルの噴霧口の直前で両液体は混合し、混合した液体がノズルの噴霧口から噴霧される。本発明で使用されるノズルは、このような混合、噴霧を実現し得るものである。具体的には、例えば特許文献2に開示されたナノ粒子製造用ノズルを使用することができる。
本発明のナノ機能性粒子は、「界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体(以下、水相と表記することもある)」と、「界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体(以下、有機相と表記することもある)」とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子である。
前記親水性物質を含むナノ機能性粒子は、前記良水溶性溶質を含むマイクロ粒子の中で分散する、及び/又は、前記マイクロ粒子の表面に存在することが好ましい。
前記の「噴霧直前に混合をした」とは、噴霧する直前までは混合しておらず、それぞれ別の流路を流れていた「界面活性剤と、良水溶性溶質を水に溶解した液体」と、「界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体」とを、噴霧する直前に混合したことを意味する。例えばノズルを用いる場合、「界面活性剤と、良水溶性溶質を水に溶解した液体」と「界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体」とは、それぞれ独立してノズルに入り、ノズルの噴霧口の直前で両液体は混合し、混合した液体がノズルの噴霧口から噴霧される。本発明で使用されるノズルは、このような混合、噴霧を実現し得るものである。具体的には、例えば特許文献2に開示されたナノ粒子製造用ノズルを使用することができる。
また、液体の混合をしてから噴霧をされるまでの時間は、通常、数秒以内であり、例えば1秒以内、又は0.5秒以内、更には0.2秒以内とすることができる。
また、加圧気体の圧力は、0.01〜0.5MPaであることが好ましく、0.03〜0.3MPaであることがより好ましく、0.05〜0.2MPaであることが特に好ましい。
本発明のナノ機能性粒子の製造方法では、混合をするまでの水相側の流速が、混合をするまでの有機相側の流速に比して、相対的に大きい(速い)ことが好ましい。
本発明のナノ機能性粒子の製造方法では、混合をするまでの水相側の流速が、混合をするまでの有機相側の流速に比して、相対的に大きい(速い)ことが好ましい。
本発明のナノ機能性粒子の製造方法では、水相が、有機相の流路に対して、旋回するように流入して混合をする態様を採ることができる。また、本発明のナノ機能性粒子の製造方法では、有機相が、水相の流路に対して、旋回するように流入して混合をする態様を採ることができる。そして、本発明に係るナノ機能性粒子の製造方法では、有機相と、水相とが、噴霧がなされる噴霧口の側の流路に対して、互いに旋回するように流入して、混合をする態様を採ることが可能である。
本発明のナノ機能性粒子の製造方法では、水相と、有機相とが、(旋回するように流入するのではなく)対向衝突をして混合をする態様を採ることもできる。
本発明のナノ機能性粒子の製造方法では、水溶性物質の皮膚への浸透性を向上させたり、水溶性物質の抗酸化能を向上させたりするナノ機能性粒子が得られる点から、有機相が、水相の流路に対して、旋回するように流入して混合をする態様を採るのが好ましい。
本発明の製造方法で得られたマイクロ粒子は、ナノ機能性粒子を、当該マイクロ粒子の内部に分散している状態で、及び/又は、当該マイクロ粒子の表面に存在している状態で含んでもよい。特にマイクロ粒子の表面で、ナノ機能性粒子が分散して存在している状態が好ましい。ナノ機能性粒子の粒子径は、通常10〜500nmである。
マイクロ粒子の粒子径が、1〜10μmの場合、ナノ機能性粒子の粒子径は、通常10〜500nmの範囲である。
(界面活性剤)
前記の界面活性剤としては、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ベヘニン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルなどのショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンヒマシ油(polyethoxylatedcastor oil)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(polyethoxylated hydrogenated castor oil)、ポリオキシエチレンポリプロピレングリコール共重合体、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどが好ましく使用される。
前記の界面活性剤としては、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ベヘニン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルなどのショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンヒマシ油(polyethoxylatedcastor oil)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(polyethoxylated hydrogenated castor oil)、ポリオキシエチレンポリプロピレングリコール共重合体、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどが好ましく使用される。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、特に、オレイン酸ソルビタン(例えば商品名:NIKKOL SO-10V、日光ケミカルズ(株))、パルミチン酸ソルビタン(例えば商品名:NIKKOL SP-10V、日光ケミカルズ(株))などが好適である。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、特に、オレイン酸POE(20)ソルビタン(例えば商品名:NIKKOLTO-10V、日光ケミカルズ(株))、ポリソルベート20、40、60、80などが好適である。ポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、特に、モノラウリン酸ポリエチレングリコールなどが好適である。ショ糖脂肪酸エステルとしては、特に、ショ糖オレイン酸エステル類(例えば商品名:O-1570、三菱化学フーズ(株))、ショ糖パルミチン酸エステル類(例えば商品名:P-1670、三菱化学フーズ(株))、ショ糖ステアリン酸エステル類(例えば商品名:S-1670、三菱化学フーズ(株))、ショ糖ラウリン酸エステル類(例えば商品名:L-1695、三菱化学フーズ(株))などが好適である。ポリオキシエチレンヒマシ油(polyethoxylatedcastor oil)としては、特に、ポリオキシエチレングリセロールトリリシノレート35(Polyoxy35Castor Oil、商品名:クレモホールELもしくはEL−P、ビーエーエスエフジャパン(株))などが好適である。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(polyethoxylated hydrogenatd castor oil)としては、特に、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(PolyoxyethyleneHydrogenated Castor Oil50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(Polyoxyethylene Hydrogenated CastorOil60)などが好適である。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール共重合体としては、特に、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(商品名:アデカプルロニックF-68、旭電化工業(株))などが好適である。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、デカグリセリンモノラウリン酸(Decaglyn1-L、日光ケミカルズ(株))などが好適である。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、特に、オレイン酸POE(20)ソルビタン(例えば商品名:NIKKOLTO-10V、日光ケミカルズ(株))、ポリソルベート20、40、60、80などが好適である。ポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、特に、モノラウリン酸ポリエチレングリコールなどが好適である。ショ糖脂肪酸エステルとしては、特に、ショ糖オレイン酸エステル類(例えば商品名:O-1570、三菱化学フーズ(株))、ショ糖パルミチン酸エステル類(例えば商品名:P-1670、三菱化学フーズ(株))、ショ糖ステアリン酸エステル類(例えば商品名:S-1670、三菱化学フーズ(株))、ショ糖ラウリン酸エステル類(例えば商品名:L-1695、三菱化学フーズ(株))などが好適である。ポリオキシエチレンヒマシ油(polyethoxylatedcastor oil)としては、特に、ポリオキシエチレングリセロールトリリシノレート35(Polyoxy35Castor Oil、商品名:クレモホールELもしくはEL−P、ビーエーエスエフジャパン(株))などが好適である。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(polyethoxylated hydrogenatd castor oil)としては、特に、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(PolyoxyethyleneHydrogenated Castor Oil50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(Polyoxyethylene Hydrogenated CastorOil60)などが好適である。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール共重合体としては、特に、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(商品名:アデカプルロニックF-68、旭電化工業(株))などが好適である。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、デカグリセリンモノラウリン酸(Decaglyn1-L、日光ケミカルズ(株))などが好適である。
これらの界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤は、良水溶性溶質を水に溶解した液体が含む前記界面活性剤と、親水性物質を分散させた液体が含む前記界面活性剤が異なるものを用いることが好ましい。異なる界面活性剤の組み合わせとして、本発明のナノ機能性粒子が水中で安定に分散し得る、及び抗酸化物質の抗酸化作用を向上させる点で、ショ糖脂肪酸エステル類(特にショ糖オレイン酸エステル)、ソルビタン脂肪酸エステル類(特にソルビタンオレイン酸エステル)及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(特にポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステル)各々から選ばれることが好ましく、特にソルビタン脂肪酸エステル類とポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類との組み合わせ、特にソルビタン脂肪酸エステル類とポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステルとの組み合わせ、特にソルビタンオレイン酸エステルとポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステルとの組み合わせが好ましい。
界面活性剤は、良水溶性溶質を水に溶解した液体が含む前記界面活性剤と、親水性物質を分散させた液体が含む前記界面活性剤が異なるものを用いることが好ましい。異なる界面活性剤の組み合わせとして、本発明のナノ機能性粒子が水中で安定に分散し得る、及び抗酸化物質の抗酸化作用を向上させる点で、ショ糖脂肪酸エステル類(特にショ糖オレイン酸エステル)、ソルビタン脂肪酸エステル類(特にソルビタンオレイン酸エステル)及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(特にポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステル)各々から選ばれることが好ましく、特にソルビタン脂肪酸エステル類とポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類との組み合わせ、特にソルビタン脂肪酸エステル類とポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステルとの組み合わせ、特にソルビタンオレイン酸エステルとポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステルとの組み合わせが好ましい。
特にソルビタン脂肪酸エステル類とポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類との組み合わせにおいては、ソルビタン脂肪酸エステル類を上記有機相に、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類を上記水相に用いることが好ましい。
また、本発明のナノ機能性粒子が水中で安定に分散し得る及び抗酸化物質の抗酸化作用を向上させる点に加えて、抗酸化物質の皮膚への浸透性を向上させるための異なる界面活性剤の組み合わせとしては、ショ糖脂肪酸エステル類とソルビタン脂肪酸エステル類との組み合わせ、特にショ糖オレイン酸エステルとソルビタンオレイン酸エステルとの組み合わせが好ましい。
(良水溶性溶質)
本発明で使用される良水溶性物質には、水に可溶な物質を挙げることができる。例えば、マンニトール、デキストラン、乳糖、デンプン、キシリトール、ソルビトール、デキストリン、白糖、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、プルラン、ゼラチン、コラーゲン、カンテン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリエチレングリコール、アラビアゴムなどである。これら良水溶性溶質は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
良水溶性溶質は、水に溶解して液体を構成し、溶媒が蒸発することによって凝固して固体となり、マイクロ粒子となり得る。良水溶性溶質を水に溶解した液体における良水溶性溶質(物質)の濃度は、0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましく、2〜4質量%であることが特に好ましい。
本発明で使用される良水溶性物質には、水に可溶な物質を挙げることができる。例えば、マンニトール、デキストラン、乳糖、デンプン、キシリトール、ソルビトール、デキストリン、白糖、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、プルラン、ゼラチン、コラーゲン、カンテン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリエチレングリコール、アラビアゴムなどである。これら良水溶性溶質は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
良水溶性溶質は、水に溶解して液体を構成し、溶媒が蒸発することによって凝固して固体となり、マイクロ粒子となり得る。良水溶性溶質を水に溶解した液体における良水溶性溶質(物質)の濃度は、0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましく、2〜4質量%であることが特に好ましい。
(親水性物質)
本発明で定義される親水性物質とは、固体の粉末1gを水中に入れ、20±0.5℃で5分毎に強く30秒間振り混ぜるとき、30分以内に溶かすのに必要な水の量が100ミリリットル未満のものを言う。
本発明で使用される親水性物質には、例えば水溶性の抗酸化物質を好適に用いることができる。例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体(リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、L-アスコルビン酸-2グルコシド、3-O-エチルアスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム)、グルタチオン、システイン、リポ酸、フィチン酸、ポリフェノール、リボフラビン、尿酸、ウロビリノーゲン、メラトニン、ビリルビン、メラノイジン、スーパーオキシドジスムターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、カタラーゼのようなものが挙げられる。
本発明で定義される親水性物質とは、固体の粉末1gを水中に入れ、20±0.5℃で5分毎に強く30秒間振り混ぜるとき、30分以内に溶かすのに必要な水の量が100ミリリットル未満のものを言う。
本発明で使用される親水性物質には、例えば水溶性の抗酸化物質を好適に用いることができる。例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体(リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、L-アスコルビン酸-2グルコシド、3-O-エチルアスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム)、グルタチオン、システイン、リポ酸、フィチン酸、ポリフェノール、リボフラビン、尿酸、ウロビリノーゲン、メラトニン、ビリルビン、メラノイジン、スーパーオキシドジスムターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、カタラーゼのようなものが挙げられる。
(化粧品用成分)
本発明で使用される親水性物質には、例えば親水性の化粧品用成分を好適に用いることができる。化粧品用成分としては、例えば、保湿剤、美白剤、育毛剤、養毛剤、発毛剤、抗白髪剤、アンチエイジング剤、抗酸化剤、コラーゲン合成促進剤、抗しわ剤、抗にきび剤、ビタミン剤、紫外線吸収剤、香料、色素剤、制汗剤、冷感剤、温感剤、メラニン生成抑制剤、メラノサイト活性化剤、クレンジング剤、痩身剤などを挙げることができる。
親水性とは、上記に記載の通りである。
本発明で使用される親水性物質には、例えば親水性の化粧品用成分を好適に用いることができる。化粧品用成分としては、例えば、保湿剤、美白剤、育毛剤、養毛剤、発毛剤、抗白髪剤、アンチエイジング剤、抗酸化剤、コラーゲン合成促進剤、抗しわ剤、抗にきび剤、ビタミン剤、紫外線吸収剤、香料、色素剤、制汗剤、冷感剤、温感剤、メラニン生成抑制剤、メラノサイト活性化剤、クレンジング剤、痩身剤などを挙げることができる。
親水性とは、上記に記載の通りである。
(医薬品成分)
本発明で使用される親水性物質には、例えば親水性の医薬品成分を好適に用いることができる。医薬品成分としては、例えば、育毛剤、養毛剤、発毛剤、抗生剤、制癌剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、ホルモン剤、抗血栓剤、免疫抑制剤、皮膚疾患治療薬、抗真菌薬、核酸医薬、麻酔薬、解熱剤、鎮痛剤、鎮痒剤、抗浮腫剤、鎮咳裾痰剤、抗てんかん剤、抗パーキンソン剤、催眠鎮静剤、抗不安剤、興奮剤、精神神経用剤、筋弛緩剤、抗鬱剤、総合感冒薬剤、自律神経系剤、鎮けい剤、発汗剤、止汗剤、強心剤、不整脈用剤、抗不整脈剤、血管収縮剤、血管拡張剤、抗不整脈剤、血圧降下剤、糖尿治療剤、高脂血漿剤、呼吸促進剤、鎮咳剤、ビタミン剤、寄生性皮膚疾患用剤、恒常性剤、ポリペプチド、ホルモン、不全角化抑制剤、ワクチン、又は皮膚軟化剤などを挙げることができる。
親水性とは、上記に記載の通りである。
本発明で使用される親水性物質には、例えば親水性の医薬品成分を好適に用いることができる。医薬品成分としては、例えば、育毛剤、養毛剤、発毛剤、抗生剤、制癌剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、ホルモン剤、抗血栓剤、免疫抑制剤、皮膚疾患治療薬、抗真菌薬、核酸医薬、麻酔薬、解熱剤、鎮痛剤、鎮痒剤、抗浮腫剤、鎮咳裾痰剤、抗てんかん剤、抗パーキンソン剤、催眠鎮静剤、抗不安剤、興奮剤、精神神経用剤、筋弛緩剤、抗鬱剤、総合感冒薬剤、自律神経系剤、鎮けい剤、発汗剤、止汗剤、強心剤、不整脈用剤、抗不整脈剤、血管収縮剤、血管拡張剤、抗不整脈剤、血圧降下剤、糖尿治療剤、高脂血漿剤、呼吸促進剤、鎮咳剤、ビタミン剤、寄生性皮膚疾患用剤、恒常性剤、ポリペプチド、ホルモン、不全角化抑制剤、ワクチン、又は皮膚軟化剤などを挙げることができる。
親水性とは、上記に記載の通りである。
(抗酸化能を有する粒子)
抗酸化能とは、例えば、脂質の過酸化反応を抑制するなど酸素が関与する有害な反応を減弱もしくは除去する能力のことを指し、特に生体においては酸化ストレスあるいは活性酸素種(酸素フリーラジカル、ヒドロキシルラジカル、スーパーオキシドアニオン、過酸化水素など)を捕捉することによって無害化する反応に寄与することを指す。抗酸化能を有する粒子とは、このような作用を示す抗酸化物質を内包あるいは含有した粒子形態をとり、かつ上述の抗酸化能を発揮する粒子のことをいう。
抗酸化能とは、例えば、脂質の過酸化反応を抑制するなど酸素が関与する有害な反応を減弱もしくは除去する能力のことを指し、特に生体においては酸化ストレスあるいは活性酸素種(酸素フリーラジカル、ヒドロキシルラジカル、スーパーオキシドアニオン、過酸化水素など)を捕捉することによって無害化する反応に寄与することを指す。抗酸化能を有する粒子とは、このような作用を示す抗酸化物質を内包あるいは含有した粒子形態をとり、かつ上述の抗酸化能を発揮する粒子のことをいう。
[粒子分散液の製造方法]
本発明の粒子分散液は、本発明のナノ機能性粒子を溶媒中に添加し撹拌するだけで良好に安定な分散状態を保ち、製造することができる。本発明の分散液の製造に使用される溶媒は、本発明のナノ機能性粒子を分散させ得るものであれば、特に制限されず、例えば、水、ジメチルスルホキシド、エタノールなどのアルコール、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは水である。
本発明の粒子分散液は、本発明のナノ機能性粒子を溶媒中に添加し撹拌するだけで良好に安定な分散状態を保ち、製造することができる。本発明の分散液の製造に使用される溶媒は、本発明のナノ機能性粒子を分散させ得るものであれば、特に制限されず、例えば、水、ジメチルスルホキシド、エタノールなどのアルコール、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは水である。
[皮膚外用剤の製造方法]
(皮膚外用剤)
本発明の粒子分散液は、皮膚外用剤への使用、とりわけ水性皮膚外用剤への使用に好適であり、例えば、粒子分散液を増粘多糖類などの基材に配合することで容易に外用剤化できる。
(皮膚外用剤)
本発明の粒子分散液は、皮膚外用剤への使用、とりわけ水性皮膚外用剤への使用に好適であり、例えば、粒子分散液を増粘多糖類などの基材に配合することで容易に外用剤化できる。
[抗酸化能を有する親水性物質の抗酸化作用を高める方法]
抗酸化能を有する親水性物質を使用して、前記のナノ機能性粒子の製造方法により得られたナノ機能性粒子を水に分散させることで、単独の抗酸化能を有する親水性物質の水溶液と比較して同等もしくはより高い抗酸化作用を示す。
抗酸化能を有する親水性物質を使用して、前記のナノ機能性粒子の製造方法により得られたナノ機能性粒子を水に分散させることで、単独の抗酸化能を有する親水性物質の水溶液と比較して同等もしくはより高い抗酸化作用を示す。
[ナノ機能性粒子]
本発明のナノ機能性粒子は、粒子径がナノサイズオーダー(1〜999nm)であり、またマイクロ粒子は、粒子径がマイクロサイズオーダー(1〜999μm)である。本発明のナノ機能性粒子は、マイクロ粒子の内部に分散している、及び/又は、前記マイクロ粒子の表面に存在、例えば、分散して存在しており、マイクロ粒子中に分散する及び/又は前記マイクロ粒子表面に存在するナノ機能性粒子を含んだマイクロ粒子を複合粉末ともいう。本発明のナノ機能性粒子は、その粒子径が10〜500nm、好ましくは20〜450nm、さらに好ましくは30〜400nmのものが、マイクロ粒子に対し0.1〜15重量%、好ましくは0.2〜13重量%、さらに好ましくは0.3〜10重量%を占めるものであることが好ましい。
本発明のナノ機能性粒子は、粒子径がナノサイズオーダー(1〜999nm)であり、またマイクロ粒子は、粒子径がマイクロサイズオーダー(1〜999μm)である。本発明のナノ機能性粒子は、マイクロ粒子の内部に分散している、及び/又は、前記マイクロ粒子の表面に存在、例えば、分散して存在しており、マイクロ粒子中に分散する及び/又は前記マイクロ粒子表面に存在するナノ機能性粒子を含んだマイクロ粒子を複合粉末ともいう。本発明のナノ機能性粒子は、その粒子径が10〜500nm、好ましくは20〜450nm、さらに好ましくは30〜400nmのものが、マイクロ粒子に対し0.1〜15重量%、好ましくは0.2〜13重量%、さらに好ましくは0.3〜10重量%を占めるものであることが好ましい。
本発明のナノ機能性粒子は、その粒子径が30〜400nmのものが、マイクロ粒子に対し0.3〜10重量%を占めるものであることが最も好ましい。
本発明のマイクロ粒子は、その粒子径が1〜10μmであることが好ましい。
本発明のナノ機能性粒子及びマイクロ粒子の粒子径は、実施例に記載のDLS測定及び/又はTEM観察により求められる。
(分散液)
本発明の粒子分散液は、本発明のナノ機能性粒子が溶媒中に安定して分散した液体である。分散液中の粒子濃度は0.003〜50mg/mLであることが好ましい。製造方法としては、上記の粒子分散液の製造方法に記載の方法で製造されるが、これに限定されない。本発明の分散液の製造に使用される溶媒は、本発明のナノ機能性粒子を分散させ得るものであれば、特に制限されず、例えば、水、ジメチルスルホキシド、エタノールなどのアルコール、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは水である。
本発明の粒子分散液は、本発明のナノ機能性粒子が溶媒中に安定して分散した液体である。分散液中の粒子濃度は0.003〜50mg/mLであることが好ましい。製造方法としては、上記の粒子分散液の製造方法に記載の方法で製造されるが、これに限定されない。本発明の分散液の製造に使用される溶媒は、本発明のナノ機能性粒子を分散させ得るものであれば、特に制限されず、例えば、水、ジメチルスルホキシド、エタノールなどのアルコール、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは水である。
(皮膚外用剤)
本発明の皮膚外用剤とは、本発明のナノ機能性粒子を含む、皮膚へ直接又は間接に塗布することにより疾患を治療するための外用剤である。本発明の皮膚外用剤は、例えば本発明のナノ機能性粒子を媒体に分散させて製造される。媒体としては、水又はゲルが挙げられる。性状としては、液状(特に水系)、軟膏状又はゲル状である。本願の皮膚外用剤は、親水性物質を水等の媒体に溶解させるのではなく、分散させることができるため、親水性物質の効能維持及び保存安定性に優れる。本発明の皮膚外用剤は、抗酸化能を有する皮膚外用剤であることが好ましい。本発明の皮膚外用剤は、本発明の効果を損なわない限り、活性物質の皮膚への浸透性を向上させるための物質を添加してもよい。
本発明の皮膚外用剤とは、本発明のナノ機能性粒子を含む、皮膚へ直接又は間接に塗布することにより疾患を治療するための外用剤である。本発明の皮膚外用剤は、例えば本発明のナノ機能性粒子を媒体に分散させて製造される。媒体としては、水又はゲルが挙げられる。性状としては、液状(特に水系)、軟膏状又はゲル状である。本願の皮膚外用剤は、親水性物質を水等の媒体に溶解させるのではなく、分散させることができるため、親水性物質の効能維持及び保存安定性に優れる。本発明の皮膚外用剤は、抗酸化能を有する皮膚外用剤であることが好ましい。本発明の皮膚外用剤は、本発明の効果を損なわない限り、活性物質の皮膚への浸透性を向上させるための物質を添加してもよい。
また、本発明の皮膚外用剤は、本発明の効果を損なわない限り、皮膚外用剤に通常配合され得る成分を含有することができる。そのような成分としては、グリセリン、プロピレングリコールなどの多価アルコール、流動パラフィン、スクワラン、高級脂肪酸、高級アルコールなどの油分、クエン酸、乳酸などの有機酸類、苛性ソーダ、トリエタノールアミンなどのアルカリ類、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、粉末、顔料、染料、防腐防黴剤、樹脂、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、増粘剤、保湿剤、アルコール、水、香料などが例示される。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.粒子の調製
実施例で粒子の調製に使用した試薬及び装置を以下に示す。
・試薬
リン酸アスコルビルマグネシウム(以下APMと表記、I・T・O社製)
L-アスコルビン酸(以下Ascと表記、東京化成社製)
モノオレイン酸ソルビタン(製品名:SO-10V、以下SO-10Vと表記、日光ケミカルズ社製)
モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(製品名:TO-10V、以下TO-10Vと表記、日光ケミカルズ社製)
マンニトール(東京化成社製)
・装置
スプレードライノズル:ツインジェットノズル RJ-10-TLM(大川原化工機社製)
スプレードライノズルへの送液ポンプ:EHN-B11SH9R(イワキ社製)
スプレードライ本体:CL-8(大川原化工機社製)
1.粒子の調製
実施例で粒子の調製に使用した試薬及び装置を以下に示す。
・試薬
リン酸アスコルビルマグネシウム(以下APMと表記、I・T・O社製)
L-アスコルビン酸(以下Ascと表記、東京化成社製)
モノオレイン酸ソルビタン(製品名:SO-10V、以下SO-10Vと表記、日光ケミカルズ社製)
モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(製品名:TO-10V、以下TO-10Vと表記、日光ケミカルズ社製)
マンニトール(東京化成社製)
・装置
スプレードライノズル:ツインジェットノズル RJ-10-TLM(大川原化工機社製)
スプレードライノズルへの送液ポンプ:EHN-B11SH9R(イワキ社製)
スプレードライ本体:CL-8(大川原化工機社製)
実施例1 APM内包粒子の調製
SO-10Vを溶解したトルエンを撹拌し、そこにAPM水溶液を滴下して混合することで、連続相がトルエンの乳化液を調製し、これを有機相とした(仕込比:SO-10V/トルエン/APM/水=2/150/1/50(w/w/w/w))。水相は、TO-10Vを溶解した水にマンニトールを溶解させることで調製した(仕込比:TO-10V/水/マンニトール=2/875.5/22.5(w/w/w))。これら有機相と水相が約1:4 w/wの比率となるように送液ポンプを用いてスプレードライノズルへと送液して、標記の粒子(複合粉末)を得た。スプレードライ本体の入口温度は180℃とした。また、ノズルに供給する圧縮窒素は0.15MPaとした。
実施例2 Asc内包粒子の調製
SO-10Vを溶解したトルエンを撹拌し、そこにAsc水溶液を滴下して混合することで、連続相がトルエンの乳化液を調製し、これを有機相とした(仕込比:SO-10V/トルエン/APM/水=2/150/1/50(w/w/w/w))。水相は、TO-10Vを溶解した水にマンニトールを溶解させることで調製した(仕込比:TO-10V/水/マンニトール=2/875.5/22.5(w/w/w))。これら有機相と水相が約1:4 w/wの比率となるように送液ポンプを用いてスプレードライノズルへと送液して、標記の粒子(複合粉末)を得た。スプレードライ本体の入口温度は180℃とした。また、ノズルに供給する圧縮窒素は0.15MPaとした。
SO-10Vを溶解したトルエンを撹拌し、そこにAPM水溶液を滴下して混合することで、連続相がトルエンの乳化液を調製し、これを有機相とした(仕込比:SO-10V/トルエン/APM/水=2/150/1/50(w/w/w/w))。水相は、TO-10Vを溶解した水にマンニトールを溶解させることで調製した(仕込比:TO-10V/水/マンニトール=2/875.5/22.5(w/w/w))。これら有機相と水相が約1:4 w/wの比率となるように送液ポンプを用いてスプレードライノズルへと送液して、標記の粒子(複合粉末)を得た。スプレードライ本体の入口温度は180℃とした。また、ノズルに供給する圧縮窒素は0.15MPaとした。
実施例2 Asc内包粒子の調製
SO-10Vを溶解したトルエンを撹拌し、そこにAsc水溶液を滴下して混合することで、連続相がトルエンの乳化液を調製し、これを有機相とした(仕込比:SO-10V/トルエン/APM/水=2/150/1/50(w/w/w/w))。水相は、TO-10Vを溶解した水にマンニトールを溶解させることで調製した(仕込比:TO-10V/水/マンニトール=2/875.5/22.5(w/w/w))。これら有機相と水相が約1:4 w/wの比率となるように送液ポンプを用いてスプレードライノズルへと送液して、標記の粒子(複合粉末)を得た。スプレードライ本体の入口温度は180℃とした。また、ノズルに供給する圧縮窒素は0.15MPaとした。
2.粉末中の有効成分(APMまたはAsc)含有量の定量及び粒子径測定
前記実施例1及び2にて得られた粉末中のAPMまたはAsc濃度及び水中での粒子径を、HPLC及びDLS測定により評価した。使用した装置及び条件は以下のとおりである。
(1) HPLC測定
実施例1及び2の粉末0.10gを正確に量りとり、水10mLに加え試料を作製した。得られた試料を以下の条件のHPLCにかけ、分析した。得られた結果を表1に示す。
前記実施例1及び2にて得られた粉末中のAPMまたはAsc濃度及び水中での粒子径を、HPLC及びDLS測定により評価した。使用した装置及び条件は以下のとおりである。
(1) HPLC測定
実施例1及び2の粉末0.10gを正確に量りとり、水10mLに加え試料を作製した。得られた試料を以下の条件のHPLCにかけ、分析した。得られた結果を表1に示す。
<HPLC条件>
カラム:TSK-gel ODS-120T(4.6×150mm)
温度 :40℃
検出 :UV 244nm
流速 :1.0mL/min
注入量:10μL
溶離液:20mM 酢酸アンモニウム/5mM テトラブチルアンモニウムブロミド/アセトニトリル 80:20 (v/v)(プレミックス)
(2) DLS測定
実施例1及び2で得られた粉末を水に溶解させて試料を作製した。その試料中の粒子径を動的光散乱装置(DLS:ZETASIZER Nano series Nano-ZS;マルバーン社製)を用いて測定した。得られた結果を表1に示す。表1には、個数分布のメインピークを記載した。
カラム:TSK-gel ODS-120T(4.6×150mm)
温度 :40℃
検出 :UV 244nm
流速 :1.0mL/min
注入量:10μL
溶離液:20mM 酢酸アンモニウム/5mM テトラブチルアンモニウムブロミド/アセトニトリル 80:20 (v/v)(プレミックス)
(2) DLS測定
実施例1及び2で得られた粉末を水に溶解させて試料を作製した。その試料中の粒子径を動的光散乱装置(DLS:ZETASIZER Nano series Nano-ZS;マルバーン社製)を用いて測定した。得られた結果を表1に示す。表1には、個数分布のメインピークを記載した。
(3) TEM観察
実施例1で得られた粉末を水に溶解後、遠心限外ろ過容器(Centrisart MWCO5,000;ザルトリウス社製)を用いて水分散液から単離したナノ粒子を透過型電子顕微鏡(TEM:;日本電子社製)にて観察した。観察画像を図1に示す。
実施例1で得られた粉末を水に溶解後、遠心限外ろ過容器(Centrisart MWCO5,000;ザルトリウス社製)を用いて水分散液から単離したナノ粒子を透過型電子顕微鏡(TEM:;日本電子社製)にて観察した。観察画像を図1に示す。
表1及び図1から、実施例で得られた粒子は、粒子サイズ(粒子直径)が例えば80nm程度のナノメートルオーダーのナノ粒子であることが認められた。
3.水に対する分散安定性
実施例1及び2の粉末を、APMまたはAsc濃度が200ppmになるよう水に加え、それぞれ分散液を調製した。得られた分散液を1ヵ月静置した後、その外観を観察したところ、沈殿物は確認されず、良好な分散状態を保っていた(1ヵ月静置した実施例1の水分散液の外観写真を図2に示す)。このことから、当該ナノ粒子は水中で良好な分散安定性が認められた。
3.水に対する分散安定性
実施例1及び2の粉末を、APMまたはAsc濃度が200ppmになるよう水に加え、それぞれ分散液を調製した。得られた分散液を1ヵ月静置した後、その外観を観察したところ、沈殿物は確認されず、良好な分散状態を保っていた(1ヵ月静置した実施例1の水分散液の外観写真を図2に示す)。このことから、当該ナノ粒子は水中で良好な分散安定性が認められた。
4.抗酸化能評価
実施例1及び2にて得られたナノ粒子の抗酸化能を、APMまたはAsc水溶液の抗酸化作用と比較することで評価した。抗酸化試験は、Cell Biolabs, Inc.社製 OxiSelectTM Ferric Reducing Ability of Plasmaアッセイキットを用いた試験(以下、FRAP試験と表記)及びOxiSelectTM 細胞内抗酸化活性アッセイキットを用いた試験(以下、細胞試験と表記)にて行った。FRAP試験では、吸光度を効果の指標に用いた。細胞試験では、コントロールに対する蛍光強度の減少量を効果の指標に用いた。
実施例1及び2にて得られたナノ粒子の抗酸化能を、APMまたはAsc水溶液の抗酸化作用と比較することで評価した。抗酸化試験は、Cell Biolabs, Inc.社製 OxiSelectTM Ferric Reducing Ability of Plasmaアッセイキットを用いた試験(以下、FRAP試験と表記)及びOxiSelectTM 細胞内抗酸化活性アッセイキットを用いた試験(以下、細胞試験と表記)にて行った。FRAP試験では、吸光度を効果の指標に用いた。細胞試験では、コントロールに対する蛍光強度の減少量を効果の指標に用いた。
(1)FRAP試験:実施例1
アッセイバッファーにAPMを溶解して200ppmのAPM溶液を調製し、さらに、これを希釈することで100,50,20ppmのAPM溶液をそれぞれ調製した。また、アッセイバッファーに実施例1の粉末を加えてAPM濃度換算で200ppmのAPM内包粒子の水分散液を調製し、さらに、これを希釈することで100,50,20ppmのAPM内包粒子水分散液をそれぞれ調製した。つぎに、調製した200,100,50,20ppmの溶液及び分散液を96wellプレート(Corning社製 96 Well Flat Clear Bottom BlackPolystyrene TC-Treated Microplates 3603)にそれぞれ100μL×6wellずつ入れ、そのうち3wellにReaction Reagent溶液(Colorimetric Probe/IronChloride)を100μLずつ加え、残りの3wellにはアッセイバッファーを100μLずつ加えた。上記手順で調製したwell中の吸光度をプレートリーダー(TECAN社製)にて測定し、サンプル自身の吸光度を引くことで正味の吸光度を算出した。試験の結果を図3に示す。試験結果から、実施例1のサンプルは各濃度においてAPM水溶液と同等の抗酸化能を示し、ナノ粒子化しても活性を阻害せず抗酸化作用を示すことが確認された。
アッセイバッファーにAPMを溶解して200ppmのAPM溶液を調製し、さらに、これを希釈することで100,50,20ppmのAPM溶液をそれぞれ調製した。また、アッセイバッファーに実施例1の粉末を加えてAPM濃度換算で200ppmのAPM内包粒子の水分散液を調製し、さらに、これを希釈することで100,50,20ppmのAPM内包粒子水分散液をそれぞれ調製した。つぎに、調製した200,100,50,20ppmの溶液及び分散液を96wellプレート(Corning社製 96 Well Flat Clear Bottom BlackPolystyrene TC-Treated Microplates 3603)にそれぞれ100μL×6wellずつ入れ、そのうち3wellにReaction Reagent溶液(Colorimetric Probe/IronChloride)を100μLずつ加え、残りの3wellにはアッセイバッファーを100μLずつ加えた。上記手順で調製したwell中の吸光度をプレートリーダー(TECAN社製)にて測定し、サンプル自身の吸光度を引くことで正味の吸光度を算出した。試験の結果を図3に示す。試験結果から、実施例1のサンプルは各濃度においてAPM水溶液と同等の抗酸化能を示し、ナノ粒子化しても活性を阻害せず抗酸化作用を示すことが確認された。
(2)FRAP試験:実施例2
アッセイバッファーにAscを溶解して200ppmのAsc溶液を調製し、これを希釈することで100,40ppmのAsc溶液をそれぞれ調製した。また、アッセイバッファーに実施例2の粉末を加えてAsc濃度換算で200ppmのAsc内包粒子水分散液を調製し、これを希釈することで100,40ppmのAsc内包粒子水分散液を調製した。つぎに、調製した100,40ppmの溶液及び分散液を96wellプレート(Corning社製 96 Well Flat Clear Bottom BlackPolystyrene TC-Treated Microplates 3603)にそれぞれ100μL×6wellずつ入れ、そのうち3wellにReaction Reagent溶液(Colorimetric Probe/IronChloride)を100μLずつ加え、残りの3wellにはアッセイバッファーを100μLずつ加えた。上記手順で調製したwell中の吸光度をプレートリーダー(TECAN社製)にて測定し、サンプル自身の吸光度を引くことで正味の吸光度を算出した。試験の結果を図4に示す。試験結果から、実施例2のサンプルは各濃度においてAsc水溶液と同等の抗酸化能を示し、ナノ粒子化しても活性を阻害せず抗酸化作用を示すことが確認された。
アッセイバッファーにAscを溶解して200ppmのAsc溶液を調製し、これを希釈することで100,40ppmのAsc溶液をそれぞれ調製した。また、アッセイバッファーに実施例2の粉末を加えてAsc濃度換算で200ppmのAsc内包粒子水分散液を調製し、これを希釈することで100,40ppmのAsc内包粒子水分散液を調製した。つぎに、調製した100,40ppmの溶液及び分散液を96wellプレート(Corning社製 96 Well Flat Clear Bottom BlackPolystyrene TC-Treated Microplates 3603)にそれぞれ100μL×6wellずつ入れ、そのうち3wellにReaction Reagent溶液(Colorimetric Probe/IronChloride)を100μLずつ加え、残りの3wellにはアッセイバッファーを100μLずつ加えた。上記手順で調製したwell中の吸光度をプレートリーダー(TECAN社製)にて測定し、サンプル自身の吸光度を引くことで正味の吸光度を算出した。試験の結果を図4に示す。試験結果から、実施例2のサンプルは各濃度においてAsc水溶液と同等の抗酸化能を示し、ナノ粒子化しても活性を阻害せず抗酸化作用を示すことが確認された。
(3)細胞試験:実施例1
・試験プレートの調製
細胞試験には、HuMeda-KG2培地(倉敷紡績社製)で培養した正常ヒト表皮角化細胞(以下、NHEK細胞と表記)を使用した。4継代したNHEK細胞80×104cellsを遠沈管に加え、遠心分離(300xg, 3min)後、上清を除去し、それぞれにHuMeda-KG2培地を8mLずつ添加した。ピペッティングで細胞を懸濁して得られた懸濁液を1.0×104cells/100μL/wellずつ96wellプレート(Corning社製96 Well Flat Clear Bottom Black Polystyrene TC-TreatedMicroplates 3603)に播種し、5%CO2存在下37℃で24時間インキュベートした。つぎに、試験試料を下記の手順で調製した。
・試験プレートの調製
細胞試験には、HuMeda-KG2培地(倉敷紡績社製)で培養した正常ヒト表皮角化細胞(以下、NHEK細胞と表記)を使用した。4継代したNHEK細胞80×104cellsを遠沈管に加え、遠心分離(300xg, 3min)後、上清を除去し、それぞれにHuMeda-KG2培地を8mLずつ添加した。ピペッティングで細胞を懸濁して得られた懸濁液を1.0×104cells/100μL/wellずつ96wellプレート(Corning社製96 Well Flat Clear Bottom Black Polystyrene TC-TreatedMicroplates 3603)に播種し、5%CO2存在下37℃で24時間インキュベートした。つぎに、試験試料を下記の手順で調製した。
・評価培地の調製
HuMeda-KG2培地にAPMを溶解して1000ppmのAPM含有培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAPM含有培地をそれぞれ調製した。また、HuMeda-KG2培地に実施例1の粉末を加えてAPM濃度換算で100ppmのAPM内包粒子分散培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAPM内包粒子分散培地をそれぞれ調製した。
・Free Radical Initiator; 2.8% HEPES溶液の調製
FreeRadical Initiator(28mg)をHEPES(1000μL)に溶解させ、Free Radical Initiator (100x)を調製した。使用する直前に、Free Radical Initiator (100x)(250μL)をHEPES(25mL)に溶解し、2.8% HEPES溶液を調製した。
HuMeda-KG2培地にAPMを溶解して1000ppmのAPM含有培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAPM含有培地をそれぞれ調製した。また、HuMeda-KG2培地に実施例1の粉末を加えてAPM濃度換算で100ppmのAPM内包粒子分散培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAPM内包粒子分散培地をそれぞれ調製した。
・Free Radical Initiator; 2.8% HEPES溶液の調製
FreeRadical Initiator(28mg)をHEPES(1000μL)に溶解させ、Free Radical Initiator (100x)を調製した。使用する直前に、Free Radical Initiator (100x)(250μL)をHEPES(25mL)に溶解し、2.8% HEPES溶液を調製した。
・試験方法
試験プレート各well内の培地を除去し、DCFH-DA Probe (1000x)(40μL) をHuMeda-KG2培地(20mL)に溶解させて調製したDCFH-DA Probe(2x)(50uL)を各wellに添加した。つぎに評価培地(50uL)を各wellに添加し、24時間インキュベートした。なお、当該試料濃度において評価培地が細胞の生存に影響を与えないことをWST評価により実証済みである。インキュベート後、評価培地を除去し、HEPESにて3回洗浄を行った。Free Radical Initiator(1x)(100uL)を添加し、直ちに、プレートリーダーにて蛍光強度の測定を行った。抗酸化能の評価は、測定開始60分後のコントロール(サンプル無添加)の蛍光強度を0としたときの蛍光強度の減少量により判定した。試験結果を図5に示す。コントロールと比較して、実施例1は蛍光強度の有意な減少が確認されたのに対し、APM水溶液では蛍光強度の減少は見られなかった。このことから、実施例1の試料はAPMが5ppmから20ppmと非常に希薄な濃度域においても有意な抗酸化能を示すことが確認された。
試験プレート各well内の培地を除去し、DCFH-DA Probe (1000x)(40μL) をHuMeda-KG2培地(20mL)に溶解させて調製したDCFH-DA Probe(2x)(50uL)を各wellに添加した。つぎに評価培地(50uL)を各wellに添加し、24時間インキュベートした。なお、当該試料濃度において評価培地が細胞の生存に影響を与えないことをWST評価により実証済みである。インキュベート後、評価培地を除去し、HEPESにて3回洗浄を行った。Free Radical Initiator(1x)(100uL)を添加し、直ちに、プレートリーダーにて蛍光強度の測定を行った。抗酸化能の評価は、測定開始60分後のコントロール(サンプル無添加)の蛍光強度を0としたときの蛍光強度の減少量により判定した。試験結果を図5に示す。コントロールと比較して、実施例1は蛍光強度の有意な減少が確認されたのに対し、APM水溶液では蛍光強度の減少は見られなかった。このことから、実施例1の試料はAPMが5ppmから20ppmと非常に希薄な濃度域においても有意な抗酸化能を示すことが確認された。
(4)細胞試験:実施例2
・試験プレートの調製
細胞試験には、HuMeda-KG2培地(倉敷紡績社製)で培養した正常ヒト表皮角化細胞(以下、NHEK細胞と表記)を使用した。4継代したNHEK細胞80×104cellsを遠沈管に加え、遠心分離(300xg, 3min)後、上清を除去し、それぞれにHuMeda-KG2培地を8mLずつ添加した。ピペッティングで細胞を懸濁して得られた懸濁液を1.0×104cells/100μL/wellずつ96wellプレート(Corning社製96 Well Flat Clear Bottom Black Polystyrene TC-TreatedMicroplates 3603)に播種し、5%CO2存在下37℃で24時間インキュベートした。つぎに、試験試料を下記の手順で調製した。
・試験プレートの調製
細胞試験には、HuMeda-KG2培地(倉敷紡績社製)で培養した正常ヒト表皮角化細胞(以下、NHEK細胞と表記)を使用した。4継代したNHEK細胞80×104cellsを遠沈管に加え、遠心分離(300xg, 3min)後、上清を除去し、それぞれにHuMeda-KG2培地を8mLずつ添加した。ピペッティングで細胞を懸濁して得られた懸濁液を1.0×104cells/100μL/wellずつ96wellプレート(Corning社製96 Well Flat Clear Bottom Black Polystyrene TC-TreatedMicroplates 3603)に播種し、5%CO2存在下37℃で24時間インキュベートした。つぎに、試験試料を下記の手順で調製した。
・評価培地の調製
HuMeda-KG2培地にAscを溶解して1000ppmのAsc含有培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAsc含有培地をそれぞれ調製した。また、HuMeda-KG2培地に実施例2の粉末を加えてAsc濃度換算で100ppmのAsc内包粒子分散培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAsc内包粒子分散培地をそれぞれ調製した。
・Free Radical Initiator; 2.8% HEPES溶液の調製
FreeRadical Initiator(28mg)をHEPES(1000μL)に溶解させ、Free Radical Initiator (100x)を調製した。使用する直前に、Free Radical Initiator (100x)(250μL)をHEPES(25mL)に溶解し、2.8% HEPES溶液を調製した。
HuMeda-KG2培地にAscを溶解して1000ppmのAsc含有培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAsc含有培地をそれぞれ調製した。また、HuMeda-KG2培地に実施例2の粉末を加えてAsc濃度換算で100ppmのAsc内包粒子分散培地を調製し、これを希釈することで40,30,20,10ppmのAsc内包粒子分散培地をそれぞれ調製した。
・Free Radical Initiator; 2.8% HEPES溶液の調製
FreeRadical Initiator(28mg)をHEPES(1000μL)に溶解させ、Free Radical Initiator (100x)を調製した。使用する直前に、Free Radical Initiator (100x)(250μL)をHEPES(25mL)に溶解し、2.8% HEPES溶液を調製した。
・試験方法
試験プレート各well内の培地を除去し、DCFH-DA Probe (1000x)(40μL) をHuMeda-KG2培地(20mL)に溶解させて調製したDCFH-DA Probe(2x)(50uL)を各wellに添加した。つぎに評価培地(50uL)を各wellに添加し、24時間インキュベートした。なお、当該試料濃度において評価培地が細胞の生存に影響を与えないことをWST評価により実証済みである。インキュベート後、評価培地を除去し、HEPESにて3回洗浄を行った。Free Radical Initiator(1x)(100uL)を添加し、直ちに、プレートリーダーにて蛍光強度の測定を行った。抗酸化能の評価は、測定開始60分後のコントロール(サンプル無添加)の蛍光強度を0としたときの蛍光強度の減少量により判定した。試験結果を図6に示す。コントロールと比較して、実施例2は蛍光強度の有意な減少が確認されたのに対し、Asc水溶液では蛍光強度の減少はわずかであった。このことから、実施例2の試料はAscが5ppmから20ppmと非常に希薄な濃度域においても有意な抗酸化能を示すことが確認された。
(5)細胞試験:比較例
・試験プレートの調製
細胞試験には、HuMeda-KG2培地(倉敷紡績社製)で培養した正常ヒト表皮角化細胞(以下、NHEK細胞と表記)を使用した。4継代したNHEK細胞80×104cellsを遠沈管に加え、遠心分離(300xg, 3min)後、上清を除去し、それぞれにHuMeda-KG2培地を8mLずつ添加した。ピペッティングで細胞を懸濁して得られた懸濁液を1.0×104cells/100μL/wellずつ96wellプレート(Corning社製96 Well Flat Clear Bottom Black Polystyrene TC-TreatedMicroplates 3603)に播種し、5%CO2存在下37℃で24時間インキュベートした。つぎに、試験試料を下記の手順で調製した。
・試験プレートの調製
細胞試験には、HuMeda-KG2培地(倉敷紡績社製)で培養した正常ヒト表皮角化細胞(以下、NHEK細胞と表記)を使用した。4継代したNHEK細胞80×104cellsを遠沈管に加え、遠心分離(300xg, 3min)後、上清を除去し、それぞれにHuMeda-KG2培地を8mLずつ添加した。ピペッティングで細胞を懸濁して得られた懸濁液を1.0×104cells/100μL/wellずつ96wellプレート(Corning社製96 Well Flat Clear Bottom Black Polystyrene TC-TreatedMicroplates 3603)に播種し、5%CO2存在下37℃で24時間インキュベートした。つぎに、試験試料を下記の手順で調製した。
・評価培地の調製
HuMeda-KG2培地にAPMを溶解して2000ppmのAPM含有培地を調製し、さらに、これを希釈することで400ppmのAPM含有培地を調製した。また、HuMeda-KG2培地に実施例1の粉末を加えてAPM濃度換算で100ppmのAPM内包粒子分散培地を調製し、これを希釈することで40,20ppmのAPM内包粒子分散培地をそれぞれ調製した。
・Free Radical Initiator; 2.8% HEPES溶液の調製
FreeRadical Initiator(28mg)をHEPES(1000μL)に溶解させ、Free Radical Initiator (100x)を調製した。使用する直前に、Free Radical Initiator (100x)(250μL)をHEPES(25mL)に溶解し、2.8% HEPES溶液を調製した。
HuMeda-KG2培地にAPMを溶解して2000ppmのAPM含有培地を調製し、さらに、これを希釈することで400ppmのAPM含有培地を調製した。また、HuMeda-KG2培地に実施例1の粉末を加えてAPM濃度換算で100ppmのAPM内包粒子分散培地を調製し、これを希釈することで40,20ppmのAPM内包粒子分散培地をそれぞれ調製した。
・Free Radical Initiator; 2.8% HEPES溶液の調製
FreeRadical Initiator(28mg)をHEPES(1000μL)に溶解させ、Free Radical Initiator (100x)を調製した。使用する直前に、Free Radical Initiator (100x)(250μL)をHEPES(25mL)に溶解し、2.8% HEPES溶液を調製した。
・試験方法
試験プレート各well内の培地を除去し、DCFH-DAProbe (1000x)(40μL) をHuMeda-KG2培地(20mL)に溶解させて調製したDCFH-DA Probe(2x)(50uL)を各wellに添加した。つぎに評価培地(50uL)を各wellに添加し、24時間インキュベートした。なお、当該試料濃度において評価培地が細胞の生存に影響を与えないことをWST評価により実証済みである。インキュベート後、評価培地を除去し、HEPESにて3回洗浄を行った。Free Radical Initiator(1x)(100uL)を添加し、直ちに、プレートリーダーにて蛍光強度の測定を行った。抗酸化能の評価は、測定開始60分後のコントロール(サンプル無添加)の蛍光強度を0としたときの蛍光強度の減少量により判定した。試験結果を図7に示す。コントロールと比較して、いずれの試料においても蛍光強度が減少したが、同程度の減少量において、実施例1では濃度10ppmと非常に希薄溶液だったのに対し、APM水溶液では1000ppmであり、実施例1と比較して100倍高濃度であった。このことから、当該抗酸化物質内包ナノ粒子は、高い抗酸化能を示すことが示された。
試験プレート各well内の培地を除去し、DCFH-DAProbe (1000x)(40μL) をHuMeda-KG2培地(20mL)に溶解させて調製したDCFH-DA Probe(2x)(50uL)を各wellに添加した。つぎに評価培地(50uL)を各wellに添加し、24時間インキュベートした。なお、当該試料濃度において評価培地が細胞の生存に影響を与えないことをWST評価により実証済みである。インキュベート後、評価培地を除去し、HEPESにて3回洗浄を行った。Free Radical Initiator(1x)(100uL)を添加し、直ちに、プレートリーダーにて蛍光強度の測定を行った。抗酸化能の評価は、測定開始60分後のコントロール(サンプル無添加)の蛍光強度を0としたときの蛍光強度の減少量により判定した。試験結果を図7に示す。コントロールと比較して、いずれの試料においても蛍光強度が減少したが、同程度の減少量において、実施例1では濃度10ppmと非常に希薄溶液だったのに対し、APM水溶液では1000ppmであり、実施例1と比較して100倍高濃度であった。このことから、当該抗酸化物質内包ナノ粒子は、高い抗酸化能を示すことが示された。
本発明は、特定の2種の液体を用いて製造される、親水性物質を含むナノ機能性粒子、及びその製造方法である。本発明の粒子は、例えば抗酸化物質が少量でも、抗酸化能が強化された抗酸化剤として使用できる。
Claims (15)
- 界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記良水溶性溶質を含むマイクロ粒子の中で分散する、及び/又は、前記マイクロ粒子の表面に存在する、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子の製造方法。
- 前記親水性物質が、化粧品用成分又は医薬品成分から選択される少なくとも一つを含む、請求項1に記載の製造方法。
- 上記親水性物質が、抗酸化能を有する親水性物質である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記界面活性剤がショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類又はそれらの組み合わせである、請求項1に記載の製造方法。
- 良水溶性溶質を水に溶解した液体が含む前記界面活性剤と、親水性物質を分散させた液体が含む前記界面活性剤が異なる、請求項1に記載の製造方法。
- 請求項1〜5何れか1項に記載の製造方法で得られた粒子を、溶媒中に分散させる工程を含む、粒子分散液の製造方法。
- 請求項1〜5何れか1項に記載の製造方法を含む、皮膚外用剤の製造方法。
- 請求項3に記載の製造方法で製造された粒子を使用して、抗酸化能を有する親水性物質の抗酸化作用を高める方法。
- 界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子。
- 請求項9に記載の粒子が溶媒中に分散している、分散液。
- 請求項9に記載の粒子を含有する、皮膚外用剤。
- 上記親水性物質が、抗酸化能を有する親水性物質である、請求項9に記載の粒子。
- 請求項12に記載の粒子を使用して、抗酸化能を有する親水性物質の抗酸化作用を高める方法。
- 界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子の製造方法。
- 界面活性剤と、良水溶性溶質とを水に溶解した液体と、界面活性剤を溶媒に溶解した液体に親水性物質を分散させた液体とを、それぞれ別の流路を経て、噴霧直前に混合をした後に、加圧気体によって、液状微粒子の状態で噴霧し、前記水と前記溶媒とを気化し除去することにより得られうる、前記親水性物質を含むナノ機能性粒子を用いた、親水性物質の分解抑制方法。
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TW201906661A (zh) | 2019-02-16 |
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