JP2020115979A - 医療用機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】管状本体の先端部を急峻に屈曲させることが可能な医療機器を提供する。【解決手段】カテーテルが備える管状本体は、主管20と、主管20の周囲に巻回された補強ワイヤ21を含むワイヤ補強層と、ワイヤ補強層を覆いつつ、一部が主管20の外面に至るまで含浸して形成された外層と、を含む。ワイヤ補強層は、第1部位23と、管状本体の軸線方向における第1部位23とは異なる長さ領域において、第1部位23よりも遠位側にある第2部位24と、を備える。主管20の外面には、第1部位23と第2部位24との間の遷移領域25に対向する部位において、補強ワイヤ21の巻回方向とは異なる方向に延在する溝51が形成されており、溝51には、補強ワイヤ21の一部及び外層28が嵌入している。【選択図】図4

Description

本発明は、体腔内に機器の一部を挿入可能な医療用機器に関する。
カテーテルや内視鏡など、体腔内に媒体や機器を導入する種々の長尺の医療用機器が知られている。近年、内視鏡のみならずカテーテルに関しても、遠位端部を屈曲させることにより体腔への進入方向が操作可能なものが提供されている。
たとえば、特許文献1には、主管腔(同文献には、中央内腔と記載。)と、主管腔の周囲に180度対向して設けられた主管腔よりも細径の2つの副管腔(同文献には、ワイヤ内腔と記載。)と、補強ワイヤ(同文献には、ワイヤ編成体と記載。)を有する管状本体(同文献には、可撓性チューブ状本体と記載。)を備えるカテーテルが記載されている。この副管腔の内部には操作線(同文献には、変向ワイヤと記載。)が挿通されており、基端側の作動ハンドルを操作して操作線を牽引することにより、管状本体の先端が曲がるようになっている。
特開2006−192269号公報
血管等の内部に管状本体を挿入する際には、血管等の複雑な形状に合わせて、カテーテルの管状本体の先端部を急峻に屈曲(湾曲)させる必要が生じることがある。
しかしながら、特許文献1に開示されたカテーテルの管状本体は、積層体から構成されており、管状本体の先端部をより急峻に屈曲(湾曲)させようとした場合に、管状本体を構成する層間が互いに離間したり、補強ワイヤの弾性復元力が加わることにより、管状本体を好適に屈曲させることができなかった。
このため、より操作性の高いカテーテルを提供するために、更なる改良が求められていた。なお、ここでは、カテーテルを例示して説明したが、同様の課題はカテーテルに限らず操作線で操作を行う医療用機器の全般において生じる課題である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、管状本体の先端部を急峻に屈曲させることが可能な医療機器を提供するものである。
本発明によれば、長尺の管状本体と、先端が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、前記操作線を牽引操作して前記管状本体の前記遠位部を屈曲させる操作部と、を備える医療用機器であって、前記管状本体は、主管と、該主管の周囲に巻回された補強ワイヤを含むワイヤ補強層と、該ワイヤ補強層を覆いつつ、一部が前記主管の外面に至るまで含浸して形成された外層と、を含み、前記ワイヤ補強層は、第1部位と、前記管状本体の軸線方向における前記第1部位とは異なる長さ領域において、前記第1部位よりも遠位側にある第2部位と、を備え、前記主管の外面には、前記第1部位と前記第2部位との間の遷移領域に対向する部位において、前記補強ワイヤの巻回方向とは異なる方向に延在する溝部が形成されており、該溝部には、前記補強ワイヤの一部及び前記外層が嵌入していることを特徴とする医療用機器が提供される。
本発明によれば、主管に形成された溝部に補強ワイヤの一部及び外層が嵌入していることにより、これらの結合度合いを高めて、管状本体の先端部を急峻に屈曲させることが可能な医療用機器が提供される。
(a)は、本発明の実施形態に係るカテーテルの全体側面図である。(b)は、ホイール操作部を一方向に操作した状態を示すカテーテルの全体側面図である。(c)は、ホイール操作部を他方向に操作した状態を示すカテーテルの全体側面図である。 管状本体のうち、外層等を除外して、主管及び補強ワイヤのみを示す模式的な側面図である。 補強ワイヤにおける傾斜角度についての遷移領域近傍を示す図であり、図2のIII部を拡大して示す図である。 補強ワイヤにおける傾斜角度についての遷移領域近傍を示す図であり、図3のIV-IV断面を示す断面図である。 補強ワイヤと溝部との関係を示す図であり、図3のV部を拡大して示す説明図である。 管状本体の遠位部の断面を示す断面図である。 変形例に係る補強ワイヤにおける傾斜角度についての遷移領域近傍を示す拡大図である。 補強ワイヤの編み上げ状態を模式的に示す模式図である。 (a)は、均等に形成されたワイヤ補強層を備える従来の管状本体を、遠位部が基準部に対して90度の向きとなるまで屈曲させた状態を示す図である。(b)は、第1実施形態に係るワイヤ補強層を備える管状本体を、遠位部が基準部に対して90度の向きとなるまで屈曲させた状態を示す図である。(c)は、変形例に係るワイヤ補強層を備える管状本体を、遠位部が基準部に対して90度の向きとなるまで屈曲させた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。なお、各図においては、各部の特徴的な構成の違いが明確となるように寸法比率を調整しているため、実際の寸法比率とは異なる場合がある。
<概要>
はじめに、本実施形態の医療用機器(カテーテル1)の概要について、図1から図6を主に参照して説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態に係るカテーテル1の全体側面図である。図1(b)は、ホイール操作部4bを一方向に操作した状態を示すカテーテル1の全体側面図である。図1(c)は、ホイール操作部4bを他方向に操作した状態を示すカテーテル1の全体側面図である。
図2は、管状本体2のうち、外層28(図6参照)等を除外して、主管20及び補強ワイヤ21のみを示す模式的な側面図である。図3は、補強ワイヤ21における傾斜角度についての遷移領域25近傍を示す図であり、図2のIII部を拡大して示す図である。図4は、補強ワイヤ21における傾斜角度についての遷移領域25近傍を示す図であり、図3のIV-IV断面を示す断面図である。図5は、補強ワイヤ21と溝部(溝51)との関係を示す図であり、図3のV部を拡大して示す説明図である。図6は、管状本体2の遠位部2aの断面を示す断面図である。
なお、図2〜図4は、後述する外層28及び操作線3等が取り付けられる前の主管20及び補強ワイヤ21を示す図である。
本実施形態に係る医療用機器(カテーテル1)は、長尺の管状本体2と、先端が管状本体2の遠位部2aに接続された操作線3(図6参照)と、操作線3を牽引操作して管状本体2の遠位部2aを屈曲させる操作部4と、を備える。
管状本体2は、主管20と、主管20の周囲に巻回された補強ワイヤ21を含むワイヤ補強層22と、ワイヤ補強層22を覆いつつ、一部が主管20の外面に至るまで含浸して形成された外層28と、を含む。
ワイヤ補強層22は、第1部位23と、管状本体2の軸線方向における第1部位23とは異なる長さ領域において、第1部位23よりも遠位側にある第2部位24と、を備える。
主管20の外面には、第1部位23と第2部位24との間の遷移領域25に対向する部位において、補強ワイヤ21の巻回方向とは異なる方向に延在する溝部(溝51)が形成されている。
溝部(溝51)には、補強ワイヤ21の一部及び外層28が嵌入している。
上記の「屈曲」は、鋭角に曲がっているものに限定されず、なだらかに曲がっている湾曲を含む概念である。
また、溝51が「補強ワイヤ21の巻回方向とは異なる方向に延在する」とは、溝51の中心線が、補強ワイヤ21の巻回方向と平行に延在していないこと、つまり交差する方向又はねじれ方向に延在していることを意味する。さらに、溝51の中心線とは、溝51における主管20の軸線方向と同一方向を幅方向としたときに、溝51の幅方向の長さの中心を結んで連続する主管20の周方向に延在する仮想線である。
上記構成によれば、補強ワイヤ21の巻回方向とは異なる方向に延在して補強ワイヤ21の一部及び外層28が嵌入する溝51が形成されていることで、溝51内における補強ワイヤ21に覆われない部位で、補強ワイヤ21と外層28と主管20との間の結合力を高めることができる。このため、外層28と主管20とを分離させずに管状本体2を急峻に屈曲させることができる。
<機能>
次に、本実施形態に係るカテーテル1の機能と、機能に係る構成について、図1及び図6を主に参照して説明する。
本実施形態のカテーテル1は、管状本体2を血管内に挿通させて用いられる血管内カテーテルである。
図1に示す操作部4は、使用者が手で把持する本体ケース4aと、この本体ケース4aに対して回転可能に設けられたホイール操作部4bと、を有している。管状本体2の近位部2bは、本体ケース4aの内部に導入されている。
操作線3及びサブチューブ27(図6参照)は、図示は省略するが、本体ケース4aの前端部の内部において管状本体2から分岐して、管状本体2の外部に引き出されている。2本のサブチューブ27からそれぞれ引き出された操作線3の基端部は、ホイール操作部4bに対して、直接的又は間接的に連結されている。
ホイール操作部4bをいずれかの方向に回転操作することにより、2本の操作線3の一方を基端側に牽引して張力を与え、他方を緩めることができる。これにより、牽引された操作線3が管状本体2の遠位部2aを屈曲させる。
具体的には、図1(b)に示すようにホイール操作部4bを一方向(時計回り)に回転させると、一方の操作線3が基端側に牽引されて管状本体2の遠位部2aは屈曲する。図1(c)に示すようにホイール操作部4bをその回転軸周りにおいて他方向(反時計回り)に回転させると、他方の操作線3が基端側に牽引されて遠位部2aは逆向きに屈曲する。このように、2本の操作線3を選択的に牽引することにより、カテーテル1の遠位部2aを、互いに同一平面に含まれる第1又は第2の方向に選択的に屈曲させることができる。
本体ケース4aには、ホイール操作部4bに接する位置に深溝部4cが形成されている。深溝部4cには、ホイール操作部4bに向かって進退自在に摺動するスライダ4dが設けられている。スライダ4dをホイール操作部4bに向けて摺動させると、スライダ4dがホイール操作部4bの周面に掛止されてホイール操作部4bの回転を規制する。これにより、カテーテル1の屈曲状態を維持することができる。
カテーテル1は、管状本体2の主管腔20e(図6を参照)と連通して設けられたハブ5を備えている。ハブ5にはシリンジ(図示せず)が装着される。ハブ5は本体ケース4aの後端部に設けられており、ハブ5の後方(図1の右方)からシリンジが装着される。シリンジによってハブ5内に薬液等を注入することにより、主管腔20eを介して薬液等を被験者の体腔内へ供給することができる。
<構成>
次に、本実施形態に係るカテーテル1の各部の構成の詳細について、図1〜図6を主に参照して説明する。
本実施形態に係る管状本体2は、シースとも呼ばれ、内部に主管腔20eが通孔形成された中空管状かつ長尺の部材である。管状本体2の直径は700μm〜980μm、すなわち外径が直径1mm未満であり、腹腔動脈などの血管に挿通可能である。
管状本体2は、積層構造を有しており、主管腔20eを中心に、軸心側から順に主管20、ワイヤ補強層22、外層28が積層されて主に構成されている。主管20及び外層28は、可撓性の樹脂材料からなり、それぞれ円環状で略均一の厚みを有している。
主管20の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を挙げることができる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)及びペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)を挙げることができる。
ワイヤ補強層22は、管状本体2のうち操作線3よりも内径側に設けられて、複数の補強ワイヤ21を含む層であり、管状本体2と同軸に配置されており、主管20を保護する保護層である。
つまり、ワイヤ補強層22は、操作線3よりも管状本体2の内径側に存在することで、操作線3が外層28及び主管20を破断させて主管腔20eに露出することを防止する。
例えば、ワイヤ補強層22は、補強ワイヤ21をコイル巻回又はメッシュ状に編組してなる。
本実施形態に係るワイヤ補強層22(及び後述するワイヤ補強層32)は、複数の補強ワイヤ21が交差して格子状に形成されたブレードを含んで構成されているものである。
上記構成によれば、ワイヤ補強層22がブレードを含んで構成されており、複数の補強ワイヤ21が互いに交差していることで、補強ワイヤ21が管状本体2の軸線方向に位置ずれすることを抑制することができる。
本実施形態に係る補強ワイヤ21は、管状本体2の周面に巻回された32本で構成されている。具体的には、補強ワイヤ21は、2条ごとに対をなしており、管状本体2の周面において、軸線方向に対して傾斜して一方向に延在する8対と、当該8対に対して、交差する他の方向に延在する8対と、で構成されている。なお、補強ワイヤ21は、必ずしも対をなして構成されていなくてもよい。
本実施形態に係る第1部位23と第2部位24のワイヤは、同一の補強ワイヤ21である。
図3に示すように、第2部位24における補強ワイヤ21の巻回方向は、第1部位23における補強ワイヤ21の巻回方向よりも管状本体2の軸線方向に対する傾きが大きい。
ここで、「管状本体2の軸線方向に対する傾き」とは、補強ワイヤ21を含む面に管状本体2の軸線を投影させたときの軸線方向に対する傾斜のうち、鋭角側の傾きをいうものとする。
上記構成によれば、管状本体2の遠位側の剛性を低めて、管状本体2を急峻に屈曲させることができる。
補強ワイヤ21の材料には、タングステン(W)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン、銅、チタン合金又は銅合金などの金属材料のほか、主管20及び外層28よりも剪断強度が高いポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)又はポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いることができる。本実施形態では、補強ワイヤ21としてステンレス鋼の細線を挙げる。
上記のように、ワイヤ補強層22は、第1部位23と、管状本体2の軸線方向における第1部位23とは異なる長さ領域において、第1部位23よりも遠位側にある第2部位24と、第1部位23と第2部位24との間の遷移領域25と、を備える。
遷移領域25は、管状本体2の遠位部2aに設けられた後述するマーカー16(図6参照)の近位側の縁から近位側に5mmの距離を空けた位置に設けられている。遷移領域25の軸線方向長さは、屈曲領域である遠位部2aの軸線方向長さよりも短く、1mm程度のごく僅かな長さであり、管状本体2の直径以下の長さである。
主管20の外周面に形成された溝50、51(51A、51B、51C)、52は、第1部位23から遷移領域25に連続して形成されており、第1部位23における管状本体2の軸線方向において、補強ワイヤ21と同一のピッチで形成されて埋設された補強ワイヤ21の少なくとも一部に係合する係合部(溝50)を有する。
図4に示すように、遷移領域25における溝51についての管状本体2の軸線方向の幅Wb(Wb1、Wb2、Wb3)は、第1部位における溝50についての管状本体2の軸線方向の幅Waよりも大きい。
なお、図5における溝51についての管状本体2の軸線方向の幅Wbは、補強ワイヤ21との関係性を示すため、実際の幅の長さよりも長く示している。
上記構成によれば、遷移領域25における溝51の幅Wbが溝50の幅Waよりも大きいことで、遷移領域25において、外層28を溝51の深くまで嵌入させて、嵌合状態を安定させることができる。
具体的には、第1部位23に設けられた溝50における管状本体2の軸線方向の幅Waと、第2部位24に設けられた溝52における管状本体2の軸線方向の幅Wcと、は、それぞれの部位において延在する補強ワイヤ21についての管状本体2の軸線方向の幅に対して、若干大きく形成されている。
そして、上記のように、第2部位24における補強ワイヤ21の巻回方向は、第1部位23における補強ワイヤ21の巻回方向よりも管状本体2の軸線方向に対する傾きが大きい。このため、補強ワイヤ21が溝50及び溝52のそれぞれに嵌合するように、幅Waは、幅Wcよりも若干大きく形成されている。
遷移領域25に設けられた溝51(溝51A、51B、51C)のそれぞれは、主管20の他の外周面よりも窪んで形成されており、近位側から順に、補強ワイヤ21が係合している係合部51aと、中底部51bと、空溝部51cと、を有する。
係合部51aは、補強ワイヤ21に係合するように、2条ごとに延在して編み込まれた補強ワイヤ21のうち、内側(軸心側)の2条の少なくとも一部を挟み込む大きさの幅及び深さで形成されている。具体的には、係合部51aは、図5に示すように、2条の補強ワイヤ21における管状本体2の径方向内側の外形の一部に沿って断面凹状に形成されて、補強ワイヤ21に沿って延在している。
中底部51bは、係合部51aと空溝部51cとに連続して平坦(略平坦を含む。)に形成されており、係合部51a及び空溝部51cの深さに比べて浅く形成されている。
空溝部51cは、第2部位24に形成された溝52に連続し、係合部51aの深さと同等か若干浅く形成されており、補強ワイヤ21の巻回方向(換言すると、係合部51aの延在方向)とは異なる方向に延在している。本実施形態に係る空溝部51cの延在方向は、係合部51aの延在方向よりも管状本体2の軸線方向に対する傾きが大きい。
また、例えば、図4において断面図で示すように、遷移領域25における溝51を、近位側から順に溝51A、51B、51Cとし、それぞれの中底部51bを中底部51b1、51b2、51b3とし、それぞれの空溝部51cを空溝部51c1、51c2、51c3とする。
中底部51b1、51b2、51b3は、遠位側に向かうに連れて、管状本体2の軸線方向の幅が短くなるように形成されている。
また、空溝部51c1、51c2、51c3は、遠位側に向かうに連れて、管状本体2の軸線方向に対する傾きが大きくなるように形成されている。
このような構成により、屈曲領域となりやすい遷移領域25において、外層28が、溝51の縁に対して各種方向に接触・支持するようにして、溝51に嵌合させることが可能となる。
上記のように、本実施形態に係る溝部としての溝51は、主管20の他の外周面よりも窪んで形成されており、係合部51aと中底部51bと空溝部51cとを含んで一体的に形成されている。しかし、本発明に係る溝部は、このような構成に限定されず、例えば中底部51bが設けられていないことで、分離した係合部51aと空溝部51cとによって構成されるものであってもよい。
この場合であっても、溝部の一部であり、第2部位24に形成された溝52に連続して形成された空溝部51cが、補強ワイヤ21の巻回方向(つまり、係合部51aの延在方向)とは異なる方向に延在することによって外層28が嵌入することになる。そして、溝部の他の一部である係合部51aに補強ワイヤ21が嵌入することになるため、外層28と補強ワイヤ21と主管20との結合度を高めることが可能となる。
外層28は、樹脂製であり、管状本体2の主要な肉厚を構成し、軸心側から順に、ワイヤ補強層22、マーカー16及びサブチューブ27を内包している。
外層28の材料としては熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
外層28は、溶融した樹脂材料をワイヤ補強層22、サブチューブ27及びマーカー16の表面に塗工形成するコーティング押出により形成してもよい。または、外層28は、予め環状や管状に形成された樹脂リングや樹脂管を構造体の周囲に装着したうえで熱賦形して形成してもよい。
なお、外層28は、単一層で構成されるものに限定されず、多層で構成されるものであってもよい。
サブチューブ27は、副管腔27aを画定する中空管状の部材である。サブチューブ27は、ワイヤ補強層22の外側に配置されて、外層28の内部に埋設されている。サブチューブ27は、たとえば熱可塑性ポリマー材料により構成することができる。その熱可塑性ポリマー材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、又は四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などの低摩擦樹脂材料が挙げられる。
サブチューブ27は、外層28よりも曲げ剛性率及び引張弾性率が高い材料で構成されている。
図1に示すように、複数本(本実施形態では2本)のサブチューブ27が主管腔20eの周囲に対向して配置されている。180度対向して配置されたこれらの2本のサブチューブ27には、操作線3がそれぞれ挿通されている。2本のサブチューブ27は、管状本体2の軸心方向に対して平行である。サブチューブ27の外径寸法は、ワイヤ補強層22のメッシュサイズである目開き寸法よりも小さい。
操作線3は、副管腔27aの内部に移動可能に挿通されており、サブチューブ27に対して摺動可能に遊挿されている。操作線3の先端部は管状本体2の遠位部2a(具体的には、マーカー16)に固定されている。操作線3を基端側に牽引することで、管状本体2の軸心に対して偏心した位置に引張力が付与されるため、管状本体2の遠位部2aが屈曲する。操作線3をマーカー16に固定する態様は特に限定されず、ハンダ接合、熱融着、接着剤による接着、操作線3とマーカー16との機械的掛止などを挙げることができる。
管状本体2の遠位部2aには、X線等の放射線を透過しない白金等の材料からなるリング状のマーカー16が設けられている。
マーカー16の位置を指標とすることにより、放射線(X線)観察下において体腔(血管)内における管状本体2の先端の位置を視認することができる。これにより、カテーテル1の屈曲操作を行うのに最適なタイミングを容易に判断することができる。
なお、マーカー16は、その位置を視認するため、及び操作線3の遠位端部を管状本体2の遠位部2aに固定するためのものであり、他の構成により視認可能であったり、放射線による視認性自体、必要がない場合には、必ずしも管状本体2に設けられている必要はない。また、この場合、操作線3の遠位端部は、管状本体2の遠位部2aにある他の部位に固定されていればよい。逆に、マーカー16は、管状本体2の軸線方向に複数設けられていてもよい。
補強ワイヤ21を、主管20の外面に対して、主管20の軸心方向に押し付けるようにして、溝50、51、52を形成してもよい。
特に、溝51については、補強ワイヤ21を主管20の外周面に押し付けて巻回しつつ、主管20の軸線方向に補強ワイヤ21をスライドさせるようにして、係合部51a、中底部51b及び空溝部51cを形成するようにしてもよい。この場合、係合部51a、中底部51b及び空溝部51cの深さの差は、補強ワイヤ21から主管20に加える荷重の大きさで調整することができる。硬度の大きい他の金属ワイヤを主管20の外周面に押し付けることによって溝50、51、52を形成し、その後補強ワイヤ21を巻き直すようにしてもよい。
その他、補強ワイヤ21を主管20に巻回する前に、主管20の外周面を切削すること、又は型を用いて射出成形することによって、溝50、51、52を前もって形成するようにしてもよい。
〔変形例〕
次に、変形例に係るワイヤ補強層32の構成について、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、変形例に係る補強ワイヤ21における傾斜角度についての遷移領域近傍を示す拡大図である。
図8は、補強ワイヤ21の編み上げ状態を模式的に示す模式図である。
なお、図7及び図8は、後述する外層28及び操作線3等が取り付けられる前の主管20及び補強ワイヤ21を示す図である。
また、図8においては、補強ワイヤ21の遷移領域25の図示を省略しており、2条の補強ワイヤ21(ブレード線)を1本で示している。
本変形例に係るワイヤ補強層32は、図7に示すように、第2部位24よりも遠位端側に、第3部位36を有する。
第3部位36は、第2部位24の補強ワイヤ21の本数よりも少ない本数の補強ワイヤ21で構成されている。
上記構成によれば、第3部位36が第2部位24の補強ワイヤ21の本数よりも少ない本数で構成されていることで、第3部位36の剛性を低く抑えて、管状本体2の遠位側を急峻に屈曲させることができることとなる。
本例においては、第1部位23及び第2部位24における補強ワイヤ21の本数が、上記実施形態と同様に32本で構成されているのに対して、第3部位36における補強ワイヤ21は、その半分の本数である16本で構成されている。
つまり、第3部位36における補強ワイヤ21は、2条ごとに対をなしており、管状本体2の周面において、軸線方向に対して傾斜して一方向に延在する4対と、当該4対に対して交差する他の方向に延在する4対と、で構成されている。
なお、本発明において、補強ワイヤ21の本数については上記本数に限定されず、第3部位36における補強ワイヤ21の本数が、第1部位23及び第2部位24における補強ワイヤ21の本数よりも少なければよい。
さらに、第3部位36における補強ワイヤ21の本数が、第1部位23及び第2部位24における補強ワイヤ21の本数の半分であり、いずれの部位においても偶数本であると好ましい。このような構成によれば、第1部位23、第2部位24及び第3部位36のすべてにおける補強ワイヤ21を、管状本体2の周方向に均等に配設させやすくなる。
さらに、上記実施形態又は変形例に係る第1部位23が、不図示の近位部と不図示の遠位部と有し、当該遠位部が、近位部の補強ワイヤ21の本数よりも少ない本数の補強ワイヤ21で構成されていてもよい。
上記構成によれば、遠位部が近位部の補強ワイヤ21の本数よりも少ない本数で構成されていることで、第1部位23の遠位部を近位部に対して急峻に屈曲させることができる。
さらに、上記実施形態又は変形例に係る第2部位24は、第1部位23の補強ワイヤ21の本数よりも少ない本数の補強ワイヤ21で構成されていてもよい。
上記構成によれば、第2部位24が第1部位23の補強ワイヤ21の本数よりも少ない本数で構成されていることで、第2部位24を第1部位23に対して急峻に屈曲させることができる。
なお、この場合、補強ワイヤ21の本数の切替位置(つまり、遠位端まで延在していない一部の補強ワイヤ21の終端位置)については、第1部位23と遷移領域25との境目であってもよい。さらには、この切替位置は、遷移領域25と第2部位24との境目であってもよく、遷移領域25内の任意の位置であってもよい。
図8に示すように、本変形例に係る補強ワイヤ21は、近位側で終端する第1ワイヤ21aと、第1ワイヤ21aよりも遠位側で終端する第2ワイヤ21bとを含んで構成されている。
第1ワイヤ21aと第2ワイヤ21bとは、互いに交差して複数の交差部21cを有して配設されている。
管状本体2の軸心に近い側を内側、軸心から離れる側を外側としたときに、複数の交差部21cのうち、第1ワイヤ21aの最も終端側にある交差部21cにおいて、第1ワイヤ21aは、第2ワイヤ21bよりも内側に配設されている。
上記構成によれば、第1ワイヤ21aが、最も終端側にある交差部21cにおいて、第2ワイヤ21bよりも軸心に近い側に配設されていることで、第1ワイヤ21aが管状本体2の外部に突き出ることを抑制できる。
なお、第1ワイヤ21aの終端部は、第2ワイヤ21bよりも内側に配設されているだけでなく、第1ワイヤ21aの端面をレーザーで溶融させて、第2ワイヤ21bと一体化させるようにしてもよい。
更には、第1ワイヤ21aの終端部が、第2ワイヤ21bの一部に編み込まれている構成を採用すれば、管状本体2の径方向に広がることを抑制でき、レーザーの熱が加わることによる化学的な変化も生じないために好適である。
一本の溝50、51、52に沿って収容される2条ずつの補強ワイヤ21(ブレード線)は、補強ワイヤ21の供給元である1つの不図示ボビンに巻回されて、当該ボビンから引き出されることで、2条ずつ編み込まれることになる。
さらに、第1ワイヤ21aの少なくとも一部は、第2ワイヤ21bに対して複数回連続して内側(管状本体2の軸心側)で交差した後に終端していると好適である。
本例においては、図8に示す第1ワイヤ21aのうち、紙面上左下に延在する第1ワイヤ21aが、第2ワイヤ21bに対して2回連続して内側で交差した後に終端している。
上記構成によれば、第1ワイヤ21aの一部が、第2ワイヤ21bに対して複数回連続して内側で交差した後に終端していることで、第1ワイヤ21aが外側に突出することを好適に抑制できる。
最後に、図9を参照して、均等に形成されたワイヤ補強層を備える従来の管状本体200、上記の実施形態に係るワイヤ補強層22を備える管状本体2、及び変形例に係るワイヤ補強層32を備える管状本体2Xの屈曲量の違いについて説明する。
図9の各図のいずれも、最初に管状本体2が真っ直ぐ延在するようにカテーテル1を置き、管状本体200、2、2Xの先端から2cmの位置を基準部2cとして固定して、管状本体200、2、2Xの遠位部2aを90度だけ屈曲させた際の曲がり方を示した図である。
つまり、図9(a)は、均等に形成されたワイヤ補強層を備える従来の管状本体200を、遠位部2aが基準部2cに対して90度の向きとなるまで屈曲させた状態を示す図である。
図9(b)は、第1実施形態に係るワイヤ補強層22を備える管状本体2を、遠位部2aが基準部2cに対して90度の向きとなるまで屈曲させた状態を示す図である。
図9(c)は、変形例に係るワイヤ補強層32を備える管状本体2Xを、遠位部2aが基準部2cに対して90度の向きとなるまで屈曲させた状態を示す図である。
上記の実施形態に係るワイヤ補強層22(第1部位23よりも第2部位24の方が軸線に対して大きな角度を有する構成)を備える管状本体2は、第2部位24において屈曲する際の抵抗が、第1部位23よりも小さい。このため、管状本体2は、第1部位23において、ある程度の剛性を確保した上で、先端部の第2部位24において急峻に屈曲することができる。
図9(a)、(b)に示すように、管状本体2は、第1部位23の角度と同じ角度であって均等な角度及び本数の補強ワイヤ21からなるワイヤ補強層を備える従来の管状本体200と比較して、遠位部2aが自然状態から90度だけ屈曲するまでのたわみ量が小さい。つまり、管状本体2のたわみ量f2は、管状本体200のたわみ量f1よりも小さく、管状本体2の先端部は、管状本体200の先端部よりも急峻に屈曲している。
上記の変形例に係るワイヤ補強層32(第1部位23よりも第3部位36の方が軸線に対して大きな角度を有し、かつ、本数の少ない構成)を備える管状本体2Xは、第3部位36において屈曲する際の抵抗が、第1部位23よりも小さい。このため、管状本体2は、第1部位23において、ある程度の剛性を確保した上で、先端部の第3部位36において急峻に屈曲することができる。
図9(b)、(c)に示すように、管状本体2Xは、ワイヤ補強層22を備える管状本体2と比較して、遠位部2aが自然状態から90度だけ屈曲するまでのたわみ量が小さい。つまり、管状本体2Xのたわみ量f3は、管状本体2のたわみ量f2よりも小さく、管状本体2Xの先端部は、管状本体2の先端部よりも急峻に屈曲している。
上記の実施形態では、医療用機器としてカテーテル1を例示したが、本発明はカテーテル1に限定されず、操作線3を牽引して異方向2の遠位部2aを屈曲させることができる内視鏡その他の医療用機器に適用することができる。
また、上記実施形態に係る補強ワイヤ21の条数(本数)や、メッシュ数及び不図示の補強ワイヤコイルピッチは特に限定されない。ここで、メッシュ数とは、補強ワイヤ21の延在方向にみた単位長さ(1インチ)あたりの交差本数(目の数)をいう。
本実施形態及び本製造方法は以下の技術思想を包含する。
(1)長尺の管状本体と、
先端が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、
前記操作線を牽引操作して前記管状本体の前記遠位部を屈曲させる操作部と、を備える医療用機器であって、
前記管状本体は、
主管と、
該主管の周囲に巻回された補強ワイヤを含むワイヤ補強層と、
該ワイヤ補強層を覆いつつ、一部が前記主管の外面に至るまで含浸して形成された外層と、を含み、
前記ワイヤ補強層は、
第1部位と、
前記管状本体の軸線方向における前記第1部位とは異なる長さ領域において、前記第1部位よりも遠位側にある第2部位と、を備え、
前記主管の外面には、前記第1部位と前記第2部位との間の遷移領域に対向する部位において、前記補強ワイヤの巻回方向とは異なる方向に延在する溝部が形成されており、
該溝部には、前記補強ワイヤの一部及び前記外層が嵌入していることを特徴とする医療用機器。
(2)前記第2部位における前記補強ワイヤの巻回方向は、前記第1部位における前記補強ワイヤの巻回方向よりも前記管状本体の軸線方向に対する傾きが大きい(1)に記載の医療用機器。
(3)前記溝部は、前記第1部位から前記遷移領域に連続して形成されており、前記第1部位における前記管状本体の軸線方向において、前記補強ワイヤと同一のピッチで形成されて埋設された前記補強ワイヤの少なくとも一部に係合する係合部を有し、
前記遷移領域における前記溝部についての前記管状本体の軸線方向の幅は、前記第1部位における前記係合部についての前記管状本体の軸線方向の幅よりも大きい(1)又は(2)に記載の医療用機器。
(4)前記ワイヤ補強層は、前記第2部位よりも遠位端側に、第3部位を有し、
該第3部位は、前記第2部位の前記補強ワイヤの本数よりも少ない本数の前記補強ワイヤで構成されている(1)から(3)のいずれか一項に記載の医療用機器。
(5)前記第1部位は、近位部と遠位部と有し、
該遠位部は、前記近位部の前記補強ワイヤの本数よりも少ない本数の前記補強ワイヤで構成されている(1)から(4)のいずれか一項に記載の医療用機器。
(6)前記第2部位は、前記第1部位の前記補強ワイヤの本数よりも少ない本数の前記補強ワイヤで構成されている(1)から(5)のいずれか一項に記載の医療用機器。
(7)前記補強ワイヤは、近位側で終端する第1ワイヤと、該第1ワイヤよりも遠位側で終端する第2ワイヤとを含み、
前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとは、互いに交差して複数の交差部を有して配設されており、
前記管状本体の軸心に近い側を内側、前記軸心から離れる側を外側としたときに、
前記複数の交差部のうち、前記第1ワイヤの最も終端側にある前記交差部において、前記第1ワイヤは、前記第2ワイヤよりも内側に配設されている(1)から(6)のいずれか一項に記載の医療用機器。
(8)前記ワイヤ補強層は、複数の前記補強ワイヤが交差して格子状に形成されたブレードを含んで構成されている(1)から(7)のいずれか一項に記載の医療用機器。
(9)前記第1ワイヤの少なくとも一部は、前記第2ワイヤに対して複数回連続して内側で交差した後に終端している(7)を引用する(8)に記載の医療用機器。
1 カテーテル(医療用機器)
2、2X、200 管状本体
2a 遠位部
2b 近位部
2c 基準部
3 操作線
4 操作部
4a 本体ケース
4b ホイール操作部
4c 深溝部
4d スライダ
5 ハブ
16 マーカー
20 主管
21 補強ワイヤ
21a 第1ワイヤ
21b 第2ワイヤ
21c 交差部
22 ワイヤ補強層
23 第1部位
24 第2部位
25 遷移領域
27 サブチューブ
27a 副管腔
28 外層
32 ワイヤ補強層
36 第3部位
50 溝(係合部)
51、51A、51B、51C 溝(溝部)
51a 係合部
51b、51b1、51b2、51b3 中底部
51c、51c1、51c2、51c3 空溝部
52 溝

Claims (9)

  1. 長尺の管状本体と、
    先端が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、
    前記操作線を牽引操作して前記管状本体の前記遠位部を屈曲させる操作部と、を備える医療用機器であって、
    前記管状本体は、
    主管と、
    該主管の周囲に巻回された補強ワイヤを含むワイヤ補強層と、
    該ワイヤ補強層を覆いつつ、一部が前記主管の外面に至るまで含浸して形成された外層と、を含み、
    前記ワイヤ補強層は、
    第1部位と、
    前記管状本体の軸線方向における前記第1部位とは異なる長さ領域において、前記第1部位よりも遠位側にある第2部位と、を備え、
    前記主管の外面には、前記第1部位と前記第2部位との間の遷移領域に対向する部位において、前記補強ワイヤの巻回方向とは異なる方向に延在する溝部が形成されており、
    該溝部には、前記補強ワイヤの一部及び前記外層が嵌入していることを特徴とする医療用機器。
  2. 前記第2部位における前記補強ワイヤの巻回方向は、前記第1部位における前記補強ワイヤの巻回方向よりも前記管状本体の軸線方向に対する傾きが大きい請求項1に記載の医療用機器。
  3. 前記溝部は、前記第1部位から前記遷移領域に連続して形成されており、前記第1部位における前記管状本体の軸線方向において、前記補強ワイヤと同一のピッチで形成されて埋設された前記補強ワイヤの少なくとも一部に係合する係合部を有し、
    前記遷移領域における前記溝部についての前記管状本体の軸線方向の幅は、前記第1部位における前記係合部についての前記管状本体の軸線方向の幅よりも大きい請求項1又は2に記載の医療用機器。
  4. 前記ワイヤ補強層は、前記第2部位よりも遠位端側に、第3部位を有し、
    該第3部位は、前記第2部位の前記補強ワイヤの本数よりも少ない本数の前記補強ワイヤで構成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の医療用機器。
  5. 前記第1部位は、近位部と遠位部と有し、
    該遠位部は、前記近位部の前記補強ワイヤの本数よりも少ない本数の前記補強ワイヤで構成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の医療用機器。
  6. 前記第2部位は、前記第1部位の前記補強ワイヤの本数よりも少ない本数の前記補強ワイヤで構成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の医療用機器。
  7. 前記補強ワイヤは、近位側で終端する第1ワイヤと、該第1ワイヤよりも遠位側で終端する第2ワイヤとを含み、
    前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとは、互いに交差して複数の交差部を有して配設されており、
    前記管状本体の軸心に近い側を内側、前記軸心から離れる側を外側としたときに、
    前記複数の交差部のうち、前記第1ワイヤの最も終端側にある前記交差部において、前記第1ワイヤは、前記第2ワイヤよりも内側に配設されている請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用機器。
  8. 前記ワイヤ補強層は、複数の前記補強ワイヤが交差して格子状に形成されたブレードを含んで構成されている請求項1から7のいずれか一項に記載の医療用機器。
  9. 前記第1ワイヤの少なくとも一部は、前記第2ワイヤに対して複数回連続して内側で交差した後に終端している請求項7を引用する請求項8に記載の医療用機器。
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