JP2020113704A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線層に対する素子の接続信頼性を向上させることができる半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置1は、基板2の主面16に対向する第1配線層4と、第1配線層4上に形成され、かつCuを含む材料からなる第1台座部5と、第1台座部5を取り囲む第1絶縁層7と、第1配線層4に搭載され、かつ第1台座部5を介して第1配線層4に導通する第1素子10と、第1素子10と第1台座部5との間に介在され、第1台座部5に接続された第1接合層11と、第1配線層4に導通し、基板2の厚さ方向に沿って延出し、かつ第1素子10とは離間して配置された柱状体9と、第1素子10を覆う封止樹脂14とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子の上面に他の半導体素子などを搭載したチップ・オン・チップ形式の半導体装置に関する。
近年における電子機器の小型化および高機能化に伴い、半導体装置の小型化および機能の高度化が進められている。こうした動向を受け、半導体素子の上面に他の半導体素子を搭載したチップ・オン・チップ(COC:Chip on Chip)形式の半導体装置が存在する。
このようなチップ・オン・チップ形式の半導体装置の一例が特許文献1に開示されている。当該半導体装置は、外部との導通経路となるリードフレームが配置されたパッケージ基板と、パッケージ基板に搭載された下層の半導体チップと、下層の半導体チップに搭載された上層の半導体チップを備える。下層の半導体チップおよび上層の半導体チップの各々の上面には電気接続用端子が設けられ、電気接続用端子とリードフレームとを相互に導通させるためのボンディングワイヤが複数配置されている。この場合において上層の半導体チップは、下面(裏面)から窪み、かつ上面の周縁に沿って形成された庇状の段差部を有する。
特開2016−139654号公報
本発明の目的は、配線層に対する素子の接続信頼性を向上させることができる半導体装置を提供することである。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、主面を有する基板と、前記基板の主面に対向する第1配線層と、前記第1配線層上に形成され、かつCuを含む材料からなる第1台座部と、前記第1台座部を取り囲む第1絶縁層と、前記第1配線層に搭載され、かつ前記第1台座部を介して前記第1配線層に導通する第1素子と、前記第1素子と前記第1台座部との間に介在され、前記第1台座部に接続された第1接合層と、前記第1配線層に導通し、前記基板の厚さ方向に沿って延出し、かつ前記第1素子とは離間して配置された第1柱状体と、前記第1素子を覆う第1封止樹脂とを含む。
この構成によれば、Cuを含む第1台座部が第1絶縁層で取り囲まれている。これにより、素子主面に沿う方向の力が第1台座部に加わっても、その力を第1絶縁層で受け止めることができる。その結果、第1配線層に対する第1素子の接続信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、記第1接合層は、前記第1台座部上の領域から第1絶縁層の表面を覆う部分を有していてもよい。
この構成によれば、第1素子および第1台座部に対して、第1接合層を広い面積で接合することができるので、第1配線層に対する第1素子の接続信頼性を一層向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、前記第1配線層上に形成され、Cuを含む材料からなり、かつ前記第1台座部よりも小さな平面面積を有する第2台座部と、前記第2台座部を取り囲む第2絶縁層と、前記第1配線層に搭載され、かつ前記第2台座部を介して前記第1配線層に導通する第2素子と、前記第2素子と前記第2台座部との間に介在され、前記第2台座部に接続され、かつ少なくとも前記第2台座部との間に空間を有する第2接合層とを含んでいてもよい。
この構成によれば、平面面積(接合面積)が互いに異なる第1台座部および第2台座部の各接合形態を分けることによって、余計な接合材料を減らし、かつ十分な接続信頼性を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1接合層は、はんだペーストからなり、前記第2接合層は、はんだフラックスからなっていてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層は、ポリイミドからなっていてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第2絶縁層は、前記第1配線層上の領域に形成された環状の第2枠状体を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1素子は、表面実装型の受動素子を含み、前記第2素子は、フリップチップ型の半導体素子を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、前記第1柱状体に導通する第2配線層と、前記第2配線層上に形成され、前記第1台座部よりも小さな平面面積を有し、かつ露出した側面を有する第3台座部と、前記第2配線層に搭載され、かつ前記第3台座部を介して前記第2配線層に導通する第3素子と、前記第3台座部上に配置された第3接合層と、前記第2配線層に導通し、前記基板の厚さ方向に沿って延出し、かつ前記第3素子とは離間して配置された第2柱状体と、前記第3素子を覆う第2封止樹脂とを含んでいてもよい。
この構成によれば、平面面積(接合面積)が互いに異なる第1台座部および第3台座部の各接合形態を分けることによって、余計な接合材料を減らし、かつ十分な接続信頼性を得ることができる。
なお、第1封止樹脂および第2封止樹脂は、基板に対して、第1封止樹脂および第2樹脂の順に積層されていてもよいし、第2封止樹脂および第1封止樹脂の順に積層されていてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1素子および前記第3素子は、前記基板の厚さ方向において互いに対向していてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1接合層は、はんだペーストからなり、前記第3接合層は、はんだフラックスからなっていてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1封止樹脂および前記第2封止樹脂は、ともにエポキシ樹脂を主剤とした合成樹脂からなっていてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1素子は、表面実装型の受動素子を含み、前記第3素子は、フリップチップ型の半導体素子を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1絶縁層は、前記第1配線層上の領域に形成された環状の第1枠状体を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1台座部は、互いに積層されたNi層およびCu層を含み、前記Cu層は、前記第1接合層と接合する上面を有していてもよい。
この構成によれば、Cuに比べて酸化し易いNiをCuで覆っているので、第1台座部に対する第1接合層の接合強度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記Cu層は、前記第1絶縁層の前記表面よりも上方に突出し、かつ前記第1絶縁層の前記表面よりも上方に位置する上面を有していてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記Cu層は、前記第1絶縁層の前記表面に沿って引き出された引き出し部を有し、かつ前記引き出し部が前記第1絶縁層の前記表面を覆っていてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記Cu層は、その全体が前記第1絶縁層に埋め込まれており、かつ前記第1絶縁層の前記表面よりも下方に位置する上面を有していてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記Ni層は、前記Cu層よりも厚さが薄く設定されていてもよい。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、前記電極パッドに導通し、かつ前記第1配線層から離間して配置された第2配線層と、前記第2配線層上に形成され、かつCuを含む材料からなる第2台座部とを含み、前記第1絶縁層は、前記第1配線層上の領域から前記第2配線層上の領域にまで延出し、かつ前記第1台座部および前記第2台座部の両方を一体的に取り囲んでおり、前記第1素子は、前記第1台座部および前記第2台座部を介して前記第1配線層および前記第2配線層に導通していてもよい。
この構成によれば、たとえばフォトリソグラフィによって、第1台座部および第2台座部の周囲を取り囲む絶縁層を個別に形成する場合に比べて、アライメントマージン(アライメントのずれに対して備えるマージン)を小さくすることができる。その結果、第1配線層および第2配線層の配線幅を小さくすることができるので、半導体装置の小型化に貢献することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1絶縁層は、前記第1柱状体とは離間して配置されていてもよい。
この構成によれば、基板の主面全体に第1絶縁層が形成される場合に比べて、基板の反りを軽減することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置では、前記第1絶縁層は、ポリイミドからなっていてもよい。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の模式的な斜視図(一部の要素を透過)である。 図2は、図1に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図3は、図1に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図4は、図1に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図5は、図1に示す半導体装置の断面図である。 図6Aおよび図6Bは、図1に示す半導体装置の要部拡大図である。 図7Aおよび図7Bは、台座部の形態のバリエーションを説明するための図である。 図8Aは、図1に示す半導体装置の製造工程の一部を示す図である。 図8Bは、図8Aの次の工程を示す図である。 図8Cは、図8Bの次の工程を示す図である。 図8Dは、図8Cの次の工程を示す図である。 図8Eは、図8Dの次の工程を示す図である。 図8Fは、図8Eの次の工程を示す図である。 図8Gは、図8Fの次の工程を示す図である。 図8Hは、図8Gの次の工程を示す図である。 図8Iは、図8Hの次の工程を示す図である。 図8Jは、図8Iの次の工程を示す図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の模式的な斜視図(一部の要素を透過)である。 図10は、図9に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図11は、図9に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図12は、図9に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図13は、図9に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図14は、図9に示す半導体装置の平面図(一部の要素を透過)である。 図15は、図9に示す半導体装置の断面図である。 図16Aは、図9に示す半導体装置の製造工程の一部を示す図である。 図16Bは、図16Aの次の工程を示す図である。 図16Cは、図16Bの次の工程を示す図である。 図16Dは、図16Cの次の工程を示す図である。 図16Eは、図16Dの次の工程を示す図である。 図16Fは、図16Eの次の工程を示す図である。 図16Gは、図16Fの次の工程を示す図である。 図16Hは、図16Gの次の工程を示す図である。 図16Iは、図16Hの次の工程を示す図である。 図16Jは、図16Iの次の工程を示す図である。 図16Kは、図16Jの次の工程を示す図である。 図16Lは、図16Kの次の工程を示す図である。 図16Mは、図16Lの次の工程を示す図である。 図16Nは、図16Mの次の工程を示す図である。 図17は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。 図18Aは、図17に示す半導体装置の製造工程の一部を示す図である。 図18Bは、図18Aの次の工程を示す図である。 図18Cは、図18Bの次の工程を示す図である。 図18Dは、図18Cの次の工程を示す図である。 図18Eは、図18Dの次の工程を示す図である。 図18Fは、図18Eの次の工程を示す図である。 図18Gは、図18Fの次の工程を示す図である。 図18Hは、図18Gの次の工程を示す図である。 図18Iは、図18Hの次の工程を示す図である。 図18Jは、図18Iの次の工程を示す図である。 図18Kは、図18Jの次の工程を示す図である。 図18Lは、図18Kの次の工程を示す図である。 図18Mは、図18Lの次の工程を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図7A,7Bに基づき、本発明の第1実施形態に係る半導体装置1について説明する。
半導体装置1は、基板2と、ベース絶縁層3と、第1配線層4と、第1台座部5と、第2台座部6と、第1絶縁層7と、第2絶縁層8と、柱状体9と、第1素子10と、第1接合層11と、第2素子12と、第2接合層13と、封止樹脂14と、端子15とを含んでいる。
図1は、半導体装置1の模式的な斜視図である。図2は、半導体装置1の平面図である。図1および図2は、理解の便宜上、封止樹脂14を透過している。図3は、図2から、端子15、封止樹脂14、柱状体9、第1接合層11および第2接合層13を除いた半導体装置1の平面図である。図4は、図3から、第1絶縁層7、第2絶縁層8、第1台座部5、第2台座部6および第1配線層4を除いた半導体装置1の平面図である。
図5は、半導体装置1の模式的な断面図である。なお、図5では、図1に示す半導体装置1における特定の切断面を表しているのではなく、理解の便宜上、説明に必要な要素を優先的に表している。図6Aおよび図6Bは、半導体装置1の要部拡大図である。図7Aおよび図7Bは、台座部5,6の形態のバリエーションを説明するための図である。
半導体装置1は、様々な電子機器の回路基板に表面実装される樹脂パッケージ形式のものである。図1および図2に示すように、半導体装置1の基板2の厚さ方向視(以下「平面視」という。)の形状は四角形である。
基板2は、この実施形態では、高抵抗のシリコン基板(たとえば、不純物が添加されていないシリコン基板)であるが、セラミック基板やアルミナ基板等の絶縁基板であってもよい。
基板2は、主に図1および図5に示すように、主面16および裏面18を有する。
主面16は、基板2の厚さ方向を向く、図5に示す基板2の上面である。主面16は、その全面がベース絶縁層3に覆われている。
裏面18は、基板2の厚さ方向において主面16とは反対側を向く、図5に示す基板2の下面である。裏面18は、その全面が半導体装置1の外部に露出している。
また、基板2の厚さは、たとえば、50μm〜100μmであってもよい。
ベース絶縁層3は、図1および図5に示すように、基板2の主面16と封止樹脂14との双方に接する絶縁体である。
ベース絶縁層3は、この実施形態では、主面16に接する第1層19と、第1層19と封止樹脂14との双方に接する第2層20とを含み、第1層19と第2層20とは、互いに積層されている。また、この実施形態では、第1層19は酸化シリコン(SiO)から構成され、第2層20は窒化シリコン(SiN)から構成されていてもよい。また、第1層19の厚さは、たとえば0.1μm〜2.0μmであり、第2層20の厚さは、たとえば0.1μm〜2.0μmであってもよい。
第1配線層4は、図1および図5に示すように、基板2の主面16に対向して配置された導電部材である。この実施形態では、第1配線層4は、ベース絶縁層3の第2層20に接して配置されている。
第1配線層4は、図5に示すように、互いに積層された下地層22およびめっき層23から構成される。下地層22は、ベース絶縁層3の第2層20に接し、かつめっき層23に覆われている。
この実施形態では、下地層22の厚さは、たとえば200〜300nmであり、めっき層23の厚さは、たとえば3μm〜10μmであってもよい。したがって、下地層22は、めっき層23よりも厚さが薄く設定されている。
また、下地層22は、ベース絶縁層3の第2層20に接する側から積層されたTiとCuとの積層構造で構成されていてもよい。つまり、ベース絶縁層3の第2層20にTi層が接しており、Ti層上にCu層が形成されていてもよい。
また、めっき層23は、Cuから構成されていてもよい。したがって、下地層22の最表面およびめっき層23は、ともに同一の材料から構成されていてもよい。
第1配線層4は、主に図1および図3に示すように、アイランド部26および配線部27を含んでいる。
アイランド部26は、この実施形態では、基板2の主面16の4つの角部に、1つずつ設けられている。各アイランド部26は、平面視四角形状に形成されている。各アイランド部26は、基板2の側面(主面16と裏面18とを接続する面)とは離間して配置されている。
配線部27は、第1部分28および第2部分29を含んでいる。配線部27の第1部分28は、互いに隣り合う一対のアイランド部26から延出している。配線部27の第1部分28が接続されたアイランド部26は、この実施形態では、基板2の長手方向一方側の角部に配置された一対のアイランド部26である。
配線部27の一対の第1部分28は、それぞれ、平面視L字状に形成されている。配線部27の一対の第1部分28の端部30(アイランド部26に接続された端部とは反対側の端部)は、基板2の短手方向において、互いに対向している。
配線部27の第2部分29は、互いに隣り合う一対のアイランド部26から延出している。配線部27の第2部分29が接続されたアイランド部26は、この実施形態では、基板2の長手方向他方側の角部に配置された一対のアイランド部26である。配線部27の一対の第2部分29は、それぞれ、平面視L字状に形成されている。配線部27の一対の第2部分29の端部31(アイランド部26に接続された端部とは反対側の端部)は、基板2の短手方向において、互いに対向している。
配線部27の一対の第2部分29の途中部には、枝部32が接続されている。枝部32は、基板2の長手方向の側面に沿って延びる一対の第2部分29の直線部から、1本ずつ延出している。一対の枝部32は、それぞれ平面視直線状に形成され、第2部分29に対いては、互いにずれた位置に接続されている。また、一対の枝部32の端部33(第2部分29に接続された端部とは反対側の端部)は、基板2の長手方向において、互いに対向している。
第1台座部5および第2台座部6は、主に図3および図5に示すように、第1配線層4上に形成され、かつ第1配線層4に導通する導電部材である。この実施形態では、第1台座部5および第2台座部6の両方は、第1配線層4に接して配置されている。
第1台座部5および第2台座部6は、図6A,6Bおよび図7A,7Bに示すように、互いに異なる材料からなる第1層34,36および第2層35,37を含む積層構造から構成されていてもよい。この実施形態では、第1層34,36がNi層であり、第2層35,37がCu層である。
つまり、Ni層からなる第1層34,36は、第1配線層4に接し、かつCu層からなる第2層35,37に覆われている。これにより、Cu層からなる第2層35は、第1接合層11と接合する上面39を有しており、Cu層からなる第2層37は、第2接合層13と接合する上面42を有している。
また、第1層34,36の厚さは、たとえば1.0nm〜4.0nmであり、第2層35,37の厚さは、たとえば1.0μm〜8.0μmであってもよい。したがって、第1層34,36は、第2層35,37よりも厚さが薄く設定されている。
図3に示すように、第1台座部5は、この実施形態では、枝部32の端部33に、それぞれ1つずつ配置されている。これにより、一対の第1台座部5は、基板2の長手方向において互いに対向している。第2台座部6は、第1部分28の端部30および第2部分29の端部31に、それぞれ1つずつ配置されている。これにより、配線部27の第1部分28側および第2部分29側に、それぞれ一対ずつ(合計二対)の第2台座部6が設けられている。
第1台座部5は、この実施形態では、平面視長方形状に形成されている。第1台座部5の幅(短手方向の長さ)は、たとえば、配線部27の幅と略同じである。一方、第1台座部5の長さ(長手方向の長さ)は、たとえば、配線部27の幅の約2倍である。
第2台座部6は、この実施形態では、平面視正方形状に形成されている。第2台座部6の一辺の長さは、たとえば、配線部27の幅と略同じである。これにより、第2台座部6の平面視における面積は、第1台座部5よりも小さくなっている。
第1絶縁層7は、主に図1、図2、図3および図5に示すように、第1台座部5の周囲を取り囲み、かつ絶縁体の部材である。この実施形態では、第1絶縁層7は、第1配線層4上の領域に形成された環状の枠状体として構成されている。つまり、枠状体としての第1絶縁層7は、第1配線層4からはみ出さず、かつその全体が第1配線層4の上面に接している。また、第1絶縁層7は、電気絶縁性を有する合成樹脂から構成され、この実施形態では、ポリイミドから構成されている。
また、第1台座部5は、図7Aに示すように、その全体が第1絶縁層7に埋め込まれており、かつ第1絶縁層7の表面38よりも下方に位置する上面39を有していてもよい。より具体的には、第1台座部5の第2層35(Cu層)が、第1絶縁層7の表面38よりも下方に位置する上面39を有していてもよい。
また、第1台座部5は、図7Bに示すように、第1絶縁層7の表面38よりも上方に突出し、かつ第1絶縁層7の表面38よりも上方に位置する上面39を有していてもよい。より具体的には、第1台座部5の第2層35が、第1絶縁層7の表面38よりも上方に位置する上面39を有していてもよい。この場合、第1台座部5の第2層35は、第1絶縁層7の表面38に沿って引き出された引き出し部40を有し、引き出し部40が第1絶縁層7の表面38を覆っていてもよい。
また、図7A,7Bに示すように、第1台座部5の第1層34および第2層35の両方は、その周囲から第1絶縁層7に支持されている。つまり、第1台座部5の第1層34および第2層35の両側面が第1絶縁層7に接しており、かつ第1層34と第2層35の積層界面が、第1絶縁層7の厚さ方向途中部に位置している。
第2絶縁層8は、主に図1、図2、図3および図5に示すように、第2台座部6の周囲を取り囲み、かつ絶縁体の部材である。この実施形態では、第2絶縁層8は、第1配線層4上の領域に形成された環状の枠状体として構成されている。つまり、枠状体としての第2絶縁層8は、第1配線層4からはみ出さず、かつその全体が第1配線層4の上面に接している。また、第2絶縁層8は、電気絶縁性を有する合成樹脂から構成され、この実施形態では、ポリイミドから構成されている。
また、第2台座部6は、図6Aに示すように、その全体が第2絶縁層8に埋め込まれており、かつ第2絶縁層8の表面41よりも下方に位置する上面42を有していてもよい。より具体的には、第2台座部6の第2層35(Cu層)が、第2絶縁層8の表面41よりも下方に位置する上面42を有していてもよい。
また、図示は省略するが、第2台座部6は、図7Bに示した第1台座部5と同様に、第2絶縁層8の表面41よりも上方に突出し、かつ第2絶縁層8の表面41よりも上方に位置する上面42を有していてもよい。より具体的には、第2台座部6の第2層37が、第2絶縁層8の表面41よりも上方に位置する上面42を有していてもよい。この場合、第2台座部6の第2層37は、第2絶縁層8の表面41に沿って引き出された引き出し部を有し、引き出し部が第2絶縁層8の表面41を覆っていてもよい。
また、図6Aに示すように、第2台座部6の第1層36および第2層37の両方は、その周囲から第2絶縁層8に支持されている。つまり、第2台座部6の第1層36および第2層37の両側面が第2絶縁層8に接しており、かつ第1層36と第2層37の積層界面が、第2絶縁層8の厚さ方向途中部に位置している。
柱状体9は、主に図1および図5に示すように、第1配線層4に導通し、かつ基板2の厚さ方向に沿って延出するとともに、第1素子10とは離間して配置された導電部材である。柱状体9は、第1配線層4のめっき層23と同一の材料から構成されている。したがって、この実施形態に係る柱状体9は、Cuから構成される。
柱状体9の厚さ(高さ)は、たとえば、100μm〜300μmである。つまり、基板2は、柱状体9よりも厚さが薄く設定されている。また、この実施形態に係る柱状体9は複数により構成されている。より具体的には、第1配線層4の各アイランド部26に1つずつ、合計4つ設けられている。各柱状体9の形状は、いずれも角柱状で、かつ同一である。
柱状体9は、基板2の厚さ方向に沿う側面43と、側面43に交差する端面44を有している。側面43は、封止樹脂14に覆われている。端面44は、後述する封止樹脂14の実装面52から露出し、かつ基板2の主面16と同じ方向を向いている。この実施形態に係る端面44は、四角形状である。端面44は、端子15に接している。また、基板2の厚さ方向において、端面44とは反対側に位置する柱状体9の部分は、第1配線層4のめっき層23に接している。
第1素子10は、主に図1、図2および図5に示すように、第1配線層4の第1台座部5に搭載される素子である。この実施形態では、第1素子10は、受動素子である。受動素子としての第1素子10は、抵抗器、コンデンサ、インダクタおよび水晶振動子等、第2素子12によって構成される半導体装置1の回路に応じて様々な素子を採ることができる。
より具体的には、第1素子10は、表面実装型の受動素子であってよく、基板45および電極46を含んでいる。基板45は、略直方体形状に形成されている。電極46は、基板45の表面、裏面および側面を一体的に覆い、かつ基板45の両端部に1つずつ設けられている。第1素子10の各電極46は、第1接合層11に接している。
第1接合層11は、主に図6Bに示すように、第1台座部5と第1素子10の電極46との間に介在する導電部材である。第1素子10は、第1接合層11により第1台座部5に固着されることによって、第1配線層4に搭載された構成となっている。あわせて、第1接合層11により第1配線層4と第1素子10との導通が確保される。この実施形態に係る第1接合層11は、たとえば、Sn−Sb系合金またはSn−Ag系合金などの鉛フリーのはんだペーストから構成されている。
また、第1接合層11は、第1素子10の電極46の側面に濡れ上がっており、これにより、第1素子10の周囲には、第1接合層11のフィレット47が形成されている。また、第1接合層11は、第1台座部5上の領域から第1絶縁層7の表面38を覆う部分を有している。たとえば、第1接合層11のフィレット47が、第1絶縁層7の表面38に接している。
第2素子12は、主に図1、図2および図5に示すように、第1配線層4の第2台座部6に搭載される素子である。この実施形態では、第2素子12は、集積回路などの半導体素子である。
第2素子12は、半導体装置1に要求される機能に応じて様々な半導体素子を採ることができる。より具体的には、第2素子12は、いわゆるフリップチップ型の半導体素子であってよい。図6Aに示すように、第2素子12の下面には、開口部49を有する絶縁層48が形成されており、開口部49から電極パッド50が露出している。
第2接合層13は、第2素子12の電極パッド50に配置されている。第2接合層13は、主に図6Aに示すように、第2台座部6と第2素子12の電極パッド50との間に介在する導電部材である。第2素子12は、第2接合層13により第2台座部6に固着されることによって、第1配線層4に搭載された構成となっている。あわせて、第2接合層13により第1配線層4と第2素子12との導通が確保される。
この実施形態に係る第2接合層13は、たとえば、Sn−Sb系合金またはSn−Ag系合金などの鉛フリーのはんだフラックスから構成されている。また、第2接合層13は、その形状から、接合バンプと称してもよい。
また、第2接合層13は、第2台座部6に接しており、かつ少なくとも第2台座部6との間に空間51を有していてもよい。たとえば、図6Aに示すように、バンプ状の第2接合層13は、その頂部が第2台座部6に接しており、その周縁部は、空間51によって第2台座部6から隔てられていてもよい。
封止樹脂14は、図1および図5に示すように、柱状体9の側面43、第1素子10および第2素子12を覆う絶縁体の部材である。この実施形態に係る封止樹脂14は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。
封止樹脂14は、実装面52および接合面53を有する。図5に示すように、実装面52は、基板2の裏面18とは反対側を向き、かつ裏面18とともに半導体装置1の外部に露出する面である。半導体装置1を回路基板に実装したとき、実装面52は当該回路基板に対向する。
なお、柱状体9の端面44は、実装面52から露出する構成となっている。図5に示すように、接合面53は、実装面52とは反対側を向き、かつベース絶縁層3および第1配線層4に接する面である。封止樹脂14の厚さは、たとえば、100μm〜300μmである。このため、基板2は、封止樹脂14よりも厚さが薄く設定されている。
端子15は、図1、図2および図5に示すように、柱状体9の端面44および封止樹脂14の実装面52に接し、かつ半導体装置1の外部に露出する導電部材である。端子15は、半導体装置1を回路基板に実装する際に、クリームはんだなどの接合部材が付着する部分である。この実施形態に係る端子15は、互いに積層されたNi層、Pd層およびAu層から構成されていてもよい。Ni層が端面44に接し、Pd層がNi層に接し、Au層がPd層に接する構成となっていてもよい。
図8A〜図8Jは、図1に示す半導体装置1の製造工程の一部を工程順に示す図である。
まず、図8Aに示すように、厚さ方向を向く主面54を有し、かつ単結晶の半導体材料から構成された基材55が準備される。この実施形態に係る基材55は、シリコンウエハである。基材55の厚さは、たとえば500μm〜800μmであってもよい。基材55は、半導体装置1の基板2の集合体に対応する。また、基材55の主面54は、基板2の主面16となる。なお、図8B以降では、基材55を基板2として半導体装置1の製造工程を説明する。
次に、基板2の主面16に、ベース絶縁層3が形成される。たとえば、CVD法によって、酸化シリコン(SiO)が堆積されて第1層19が形成され、次に、窒化シリコン(SiN)が堆積されて第2層20が形成される。これにより、第1層19および第2層20を含む積層構造からなるベース絶縁層3が形成される。
次に、図8Bに示すように、ベース絶縁層3に接する下地層22が形成される。下地層22は、たとえばスパッタリング法によって、ベース絶縁層3を覆うように形成される。
この実施形態に係る下地層22は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、全体の厚さは200nm〜300nmであってもよい。下地層22の形成にあたっては、ベース絶縁層3に接するTi層が形成された後に、当該Ti層に接するCu層が形成される。
次に、図8Cに示すように、めっき層23が形成される。より具体的には、まず、めっき層23を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、下地層22に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出した下地層22に接するめっき層23が形成される。めっき層23は、たとえば、下地層22を導電経路とした電解めっきにより形成される。めっき層23の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図8Dに示すように、第1絶縁層7が形成され、かつ第2絶縁層8が形成される。第1絶縁層7および第2絶縁層8は、同時に形成されてもよいし、互いに別々の工程で形成されてもよい。たとえば、第1絶縁層7および第2絶縁層8が同時に形成される場合、まず、めっき層23および下地層22の全面を覆うように、基板2に感光性ポリイミドが塗布された後、当該感光性ポリイミドに対して露光・現像を行うことによって、第1絶縁層7および第2絶縁層8が形成される。当該感光性ポリイミドは、たとえばスピンコータを用いて塗布される。
次に、図8Eに示すように、第1台座部5および第2台座部6が形成される。第1台座部5および第2台座部6は、同時に形成されてもよいし、互いに別々の工程で形成されてもよい。たとえば、第1台座部5および第2台座部6が同時に形成される場合、まず、第1台座部5および第2台座部6を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、めっき層23に対するフォトリソグラフィにより形成される。
次に、当該マスク層の開口部から露出しためっき層23に接する第1台座部5および第2台座部6が形成される。第1台座部5および第2台座部6は、たとえば、めっき層23および下地層22を導電経路とした電解めっきにより形成される。この実施形態に係る第1台座部5および第2台座部6は、互いに積層された第1層34,36(Ni層)および第2層35,37(Cu層)から構成されている(図6A、6B参照)。
第1台座部5および第2台座部6の形成にあたっては、めっき層23に接する第1層34,36が形成された後に、第1層34,36に接する第2層35,37が形成される。第1台座部5および第2台座部6の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図8Fに示すように、めっき層23に接し、かつ基板2の厚さ方向に沿って延出する柱状体9が形成される。より具体的には、まず、柱状体9を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、めっき層23に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出しためっき層23に接する柱状体9が形成される。柱状体9は、たとえば、めっき層23および下地層22を導電経路とした電解めっきにより形成される。柱状体9の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、めっき層23に覆われていない下地層22が全て除去される。下地層22は、たとえばウェットエッチングにより除去される。当該ウェットエッチングでは、たとえば硫酸(HSO)および過酸化水素(H)の混合溶液が用いられる。下地層22が除去された部分から、ベース絶縁層3の一部が露出する。この状態において、互いに積層された下地層22およびめっき層23が第1配線層4である。
次に、図8Gに示すように、第1配線層4に第1素子10が搭載される。第1素子10を搭載するには、たとえば、はんだペーストで構成された第1接合層11が第1台座部5に塗布された後、チップボンダを用いて第1素子10が第1接合層11に仮付けされる。その後、リフローにより第1接合層11を溶融させた後、冷却により第1接合層11を固化させることによって、第1素子10の搭載が完了する。第1接合層11は、リフローによって、図6Bに示すように第1素子10の電極46の側面に濡れ上り、フィレット47を形成する。
次に、図8Hに示すように、第1配線層4に第2素子12が搭載される。第2素子12の搭載は、FCB(Flip Chip Bonding)により行われる。たとえば、はんだフラックスで構成された第2接合層13が第2素子12の電極パッド50に塗布された後、チップボンダを用いて第2素子12が第2台座部6に仮付けされる。その後、リフローにより第2接合層13を溶融させた後、冷却により第2接合層13を固化させることによって、第2素子12の搭載が完了する。
次に、図8Iに示すように、第1素子10および第2素子12を覆う封止樹脂14が形成される。この実施形態に係る封止樹脂14は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。封止樹脂14の形成にあたっては、まず、コンプレッション成形によって、柱状体9、第1素子10および第2素子12の全面を覆うように封止樹脂14が形成される。その後、基板2の厚さ方向において、基板2とは反対側に位置する柱状体9および封止樹脂14の双方の端部が機械研削により除去される。このとき柱状体9には、基板2の厚さ方向に交差し、かつ封止樹脂14から露出する端面44が形成される。
次に、図8Jに示すように、封止樹脂14から露出した柱状体9の端面44に接する端子15が形成される。この実施形態に係る端子15は、無電解めっきによりNi層、Pd層、Au層の順に各層を析出させることで形成される。
次に、基板2の厚さ方向において主面16とは反対側に位置する基板2の一部が機械研削により除去する。このとき、基板2の厚さは、たとえば50μm〜100μmまで縮小される。
最後に、予め設定された切断線に沿って基板2(基材55)、ベース絶縁層3および封止樹脂14が切断され、封止樹脂14に覆われた第1素子10および第2素子12を構成単位とする個片に分割される。切断にあたっては、たとえばプラズマダイシングにより基板2(基材55)、ベース絶縁層3、封止樹脂14が切断される。当該工程において分割された個片が半導体装置1となる。以上の工程を経ることによって、半導体装置1が製造される。
以上、この半導体装置1によれば、Cuを含む第1台座部5が第1絶縁層7で取り囲まれている。これにより、主面16に沿う方向の力が第1台座部5に加わっても、その力を第1絶縁層7で受け止めることができる。その結果、第1配線層4に対する第1素子10の接続信頼性を向上させることができる。同様に、Cuを含む第2台座部6が第2絶縁層8で取り囲まれている。これにより、主面16に沿う方向の力が第2台座部6に加わっても、その力を第2絶縁層8で受け止めることができる。その結果、第1配線層4に対する第2素子12の接続信頼性を向上させることができる。
また、第1素子10が、はんだペーストから構成された第1接合層11によって第1台座部5に接合されており、かつ第1接合層11は、第1台座部5上の領域から第1絶縁層7の表面38を覆う部分を有している。また、第1素子10の電極46の側面にフィレット47が形成されている。その結果、第1素子10および第1台座部5に対して、第1接合層11を広い面積で接合することができるので、第1配線層4に対する第1素子10の接続信頼性を一層向上させることができる。
また、平面面積(接合面積)が互いに異なる第1台座部5および第2台座部6の各接合形態を分けることによって、余計な接合材料を減らし、かつ十分な接続信頼性を得ることができる。すなわち、第2台座部6の接合に採用されているはんだフラックスを第1台座部5に採用すると、接合材料の量が十分ではなく、フィレット47が小さすぎるか、ほとんど形成されない場合がある。その結果、リフロー時に、第1素子10に加わる応力負荷が大きくなり、第1素子10の一部(たとえば、電極46)に剥離もしくはクラックが発生する場合がある。
これに対し、この実施形態に係る半導体装置1では、第1台座部5と第1素子10とを、はんだペーストから構成される第1接合層11で接合することによって十分に接合することができる。一方、第2台座部6と第2素子12とは、はんだフラックスから構成される第2接合層13で接合されているが、第2台座部6の平面面積が比較的小さいので、はんだフラックスによっても十分接合することができる。
また、この半導体装置1によれば、第1台座部5の構造が、Cuに比べて酸化し易いNiをCuで覆う構造であるため、第1台座部5に対する第1接合層11の接合強度を向上させることができる。同様に、第2台座部6の構造が、Cuに比べて酸化し易いNiをCuで覆う構造であるため、第2台座部6に対する第2接合層13の接合強度を向上させることができる。
<第2実施形態>
図9〜図15に基づき、本発明の第2実施形態に係る半導体装置61について説明する。
半導体装置61は、基板62と、ベース絶縁層63と、第1配線層64と、第1台座部65と、第1柱状体66と、第1素子67と、第1接合層68と、第1封止樹脂69と、第2配線層70と、第2台座部71と、第1絶縁層72と、第2柱状体73と、第2素子74と、第2接合層75と、第2封止樹脂76と、端子77とを含んでいる。
図9は、半導体装置61の模式的な斜視図である。図10は、半導体装置61の平面図である。図9および図10は、理解の便宜上、第1封止樹脂69および第2封止樹脂76を透過している。図11は、図10から、端子77、第2封止樹脂76、第2素子74および第2柱状体73を除いた半導体装置61の平面図である。図12は、図11から、第1絶縁層72、第2台座部71、第2配線層70および第1封止樹脂69を除いた半導体装置61の平面図である。
図13は、図12から、第1素子67および第1柱状体66を除いた半導体装置61の平面図である。図14は、図13から、第1台座部65および第1配線層64を除いた半導体装置61の平面図である。図15は、半導体装置61の模式的な断面図である。なお、図15では、図9に示す半導体装置61における特定の切断面を表しているのではなく、理解の便宜上、説明に必要な要素を優先的に表している。
半導体装置61は、様々な電子機器の回路基板に表面実装される樹脂パッケージ形式のものである。図9および図10に示すように、半導体装置61の基板62の厚さ方向視(以下「平面視」という。)の形状は四角形である。
基板62は、この実施形態では、高抵抗のシリコン基板(たとえば、不純物が添加されていないシリコン基板)であるが、セラミック基板やアルミナ基板等の絶縁基板であってもよい
基板62は、主に図9および図15に示すように、主面78および裏面80を有する。
主面78は、基板62の厚さ方向を向く、図15に示す基板62の上面である。主面78は、その全面がベース絶縁層63に覆われている。
裏面80は、基板62の厚さ方向において主面78とは反対側を向く、図15に示す基板62の下面である。裏面80は、その全面が半導体装置61の外部に露出している。
また、基板62の厚さは、たとえば、50μm〜100μmであってもよい。
ベース絶縁層63は、図9および図15に示すように、基板62の主面78と第1封止樹脂69との双方に接する絶縁体である。
ベース絶縁層63は、この実施形態では、主面78に接する第1層81と、第1層81と第1封止樹脂69との双方に接する第2層82とを含み、第1層81と第2層82とは、互いに積層されている。また、この実施形態では、第1層81は酸化シリコン(SiO)から構成され、第2層82は窒化シリコン(SiN)から構成されていてもよい。また、第1層81の厚さは、たとえば0.1μm〜2.0μmであり、第2層82の厚さは、たとえば0.1μm〜2.0μmであってもよい。
第1配線層64は、図9および図15に示すように、基板62の主面78に対向して配置された導電部材である。この実施形態では、第1配線層64は、ベース絶縁層63の第2層82に接して配置されている。
第1配線層64は、互いに積層された下地層84およびめっき層85から構成される。下地層84は、ベース絶縁層63の第2層82に接し、かつめっき層85に覆われている。
この実施形態では、下地層84の厚さは、たとえば200〜300nmであり、めっき層85の厚さは、たとえば3μm〜10μmであってもよい。したがって、下地層84は、めっき層85よりも厚さが薄く設定されている。
また、下地層84は、ベース絶縁層63の第2層82に接する側から積層されたTiとCuとの積層構造で構成されていてもよい。つまり、ベース絶縁層63の第2層82にTi層が接しており、Ti層上にCu層が形成されていてもよい。
また、めっき層85は、Cuから構成されていてもよい。したがって、下地層84の最表面およびめっき層85は、ともに同一の材料から構成されていてもよい。
第1配線層64は、主に図9、図12および図13に示すように、第1部分88および第2部分89を含んでいる。第1部分88および第2部分89は、それぞれ平面視直線状に形成されている。第1部分88および第2部分89は、互いに直交して一体的に接続されており、この実施形態では、第1配線層64は全体として平面視L字状に形成されている。また、第1配線層64は、互いに間隔を空けて複数形成されている。この実施形態では、主面78の中央部から四方に延出し、合計4つ形成されている。
第1台座部65は、主に図13および図15に示すように、第1配線層64上に形成され、かつ第1配線層64に導通する導電部材である。この実施形態では、第1台座部65は、第1配線層64に接して配置されている。
第1台座部65は、互いに異なる材料からなる複数の層を含む積層構造から構成されていてもよい。この実施形態では、第1台座部65は、第1配線層64に接する層から順に積層された、Cu層、Ni層およびはんだ層を含む積層構造から構成されている。はんだ層は、たとえば、Sn−Sb系合金またはSn−Ag系合金等の鉛フリーはんだであってもよい。
第1台座部65は、この実施形態では、平面視正方形状に形成されている。また、第1台座部65は、図13に示すように、第1配線層64の第1部分88の端部90に配置されている。第1部分88の端部90は、第1部分88の第2部分89との接続側端部とは反対側の端部である。
第1柱状体66は、主に図9および図15に示すように、第1配線層64に導通し、かつ基板62の厚さ方向に沿って延出するとともに、第1素子67とは離間して配置された導電部材である。第1柱状体66は、第1配線層64のめっき層85と同一の材料から構成されている。したがって、この実施形態に係る第1柱状体66は、Cuから構成される。
第1柱状体66の厚さ(高さ)は、たとえば、100μm〜300μmである。つまり、基板62は、第1柱状体66よりも厚さが薄く設定されている。また、この実施形態に係る第1柱状体66は複数により構成されている。より具体的には、各第1配線層64の第2部分89の端部91に1つずつ、合計4つ設けられている。第2部分89の端部91は、第2部分89の第1部分88との接続側端部とは反対側の端部である。各第1柱状体66の形状は、いずれも角柱状で、かつ同一である。
第1柱状体66は、基板62の厚さ方向に沿う側面92と、側面92に交差する端面93を有している。側面92は、第1封止樹脂69に覆われている。端面93は、後述する第1封止樹脂69の第1接合面94から露出し、かつ基板62の主面78と同じ方向を向いている。この実施形態に係る端面93は、四角形状である。たとえば、第1柱状体66の端面93(四角形)の一辺の長さは、100μm〜500μmである。基板62の厚さ方向において、端面93とは反対側に位置する第1柱状体66の部分は、第1配線層64のめっき層85に接している。
第1素子67は、主に図9、図12および図15に示すように、第1配線層64の第1台座部65に搭載される素子である。この実施形態では、第1素子67は、集積回路などの半導体素子である。
第1素子67は、半導体装置61に要求される機能に応じて様々な半導体素子を採ることができる。より具体的には、第1素子67は、いわゆるフリップチップ型の半導体素子であってよい。第1素子67の下面には、前述の第2素子12の絶縁層48および電極パッド50と同じ構造が形成されていてもよい(図6A参照)。
第1接合層68は、第1素子67の下面(電極パッド)に配置されている。第1接合層68は、主に図15に示すように、第1台座部65と第1素子67との間に介在する導電部材である。第1素子67は、第1接合層68により第1台座部65に固着されることによって、第1配線層64に搭載された構成となっている。あわせて、第1接合層68により第1配線層64と第1素子67との導通が確保される。この実施形態に係る第1接合層68は、たとえば、Sn−Sb系合金またはSn−Ag系合金などの鉛フリーのはんだフラックスから構成されている。また、第1接合層68は、その形状から、接合バンプと称してもよい。
第1封止樹脂69は、図9および図15に示すように、第1柱状体66の側面92、第1素子67を覆う絶縁体の部材である。この実施形態に係る第1封止樹脂69は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。
第1封止樹脂69は、第1接合面94および第2接合面95を有する。図15に示すように、第1接合面94は、基板62の裏面80とは反対側を向き、かつ後述する第2封止樹脂76の接合面108に接合される面である。
なお、第1柱状体66の端面93は、第1接合面94から露出する構成となっている。図15に示すように、第2接合面95は、第1接合面94とは反対側を向き、かつ第1配線層64およびベース絶縁層63に接する面である。第1封止樹脂69の厚さは、たとえば、100μm〜300μmである。このため、基板62は、第1封止樹脂69よりも厚さが薄く設定されている。
第2配線層70は、図9および図15に示すように、基板62の主面78に対向して配置され、かつ第1柱状体66に導通する導電部材である。この実施形態では、第2配線層70は、第1封止樹脂69の第1接合面94に接して配置されている。
第2配線層70は、互いに積層された下地層96およびめっき層97から構成される。下地層96は、第1柱状体66の端面93および第1封止樹脂69の第1接合面94に接し、かつめっき層97に覆われている。
この実施形態では、下地層96の厚さは、たとえば200〜300nmであり、めっき層97の厚さは、たとえば3μm〜10μmであってもよい。したがって、下地層96は、めっき層97よりも厚さが薄く設定されている。
また、下地層96は、第1柱状体66の端面93および第1封止樹脂69の第1接合面94に接する側から積層されたTiとCuとの積層構造で構成されていてもよい。つまり、第1柱状体66の端面93にTi層が接しており、Ti層上にCu層が形成されていてもよい。また、めっき層97は、Cuから構成されていてもよい。したがって、下地層96の最表面およびめっき層97は、ともに同一の材料から構成されていてもよい。
第2配線層70は、主に図9、図10および図11に示すように、アイランド部98および配線部99を含んでいる。
アイランド部98は、この実施形態では、図11に示すように、第1封止樹脂69の第1接合面94の4つの角部に、1つずつ設けられている。各アイランド部98は、平面視四角形状に形成されている。各アイランド部98は、第1封止樹脂69の側面(第1接合面94と第2接合面95とを接続する面)とは離間して配置されている。
配線部99は、第1部分100および第2部分101を含んでいる。配線部99の第1部分100は、各アイランド部98から延出している。配線部99の第1部分100は、それぞれ、第1柱状体66の端面93を覆い、かつ端面93に接している。これにより、各配線部99は、第1柱状体66に導通している。
配線部99の第2部分101は、互いに隣り合う一対の第1部分100から延出している。配線部99の第2部分101が接続された第1部分100は、この実施形態では、基板62の短手方向一方側の角部に配置された一対のアイランド部98から延出する第1部分100である。配線部99の第2部分101は、平面視L字状に形成されている。
配線部99の一対の第2部分101の端部102(第1部分100に接続された端部とは反対側の端部)は、基板62の長手方向において、互いに対向している。第2部分101の端部102は、第2部分101のその他の部分よりも幅広に形成されている。これから、第2部分101の端部102は、第2配線層70の第2のアイランド部と称してもよい。
第2台座部71は、主に図11および図15に示すように、第2配線層70上に形成され、かつ第2配線層70に導通する導電部材である。
第2台座部71は、図6Bおよび図7A,7Bに示した第1台座部5と同じ構造を有していてもよい。すなわち、第2台座部71は、互いに異なる材料からなる第1層34および第2層35を含む積層構造から構成されていてもよい。この実施形態では、第1層34がNi層であり、第2層35がCu層である。つまり、Ni層からなる第1層34は、第2配線層70に接し、かつCu層からなる第2層35に覆われている。
第2台座部71は、この実施形態では、図11に示すように、平面視長方形状に形成されている。第2台座部71の平面視における面積は、第1台座部65よりも大きくなっている。
第1絶縁層72は、主に図9、図10、図11および図15に示すように、第2台座部71の周囲を取り囲み、かつ絶縁体の部材である。この実施形態では、第1絶縁層72は、第2配線層70上の領域に形成された環状の枠状体として構成されている。つまり、枠状体としての第1絶縁層72は、第2配線層70からはみ出さず、かつその全体が第2配線層70の上面に接している。また、第1絶縁層72は、電気絶縁性を有する合成樹脂から構成され、この実施形態では、ポリイミドから構成されている。
また、第2台座部71は、図7Aに示す第1台座部5と同様に、その全体が第1絶縁層72に埋め込まれていてもよいし、図7Bに示す第1台座部5と同様に、第1絶縁層72の表面よりも上方に突出してもよい。つまり、図示は省略するが、第2台座部71は、第1絶縁層72との関係において、図7Aおよび図7Bに示す構造を有していてもよい。
第2柱状体73は、主に図9および図15に示すように、第2配線層70に導通し、かつ基板62の厚さ方向に沿って延出するとともに、第2素子74とは離間して配置された導電部材である。第2柱状体73は、第2配線層70のめっき層97と同一の材料から構成されている。したがって、この実施形態に係る第2柱状体73は、Cuから構成される。
第2柱状体73の厚さ(高さ)は、たとえば、100μm〜300μmである。つまり、基板62は、第2柱状体73よりも厚さが薄く設定されている。また、この実施形態に係る第2柱状体73は複数により構成されている。より具体的には、第2配線層70の各アイランド部98に1つずつ、合計4つ設けられている。各第2柱状体73の形状は、いずれも角柱状で、かつ同一である。
第2柱状体73は、基板62の厚さ方向に沿う側面103と、側面103に交差する端面104を有している。側面103は、第2封止樹脂76に覆われている。端面104は、後述する第2封止樹脂76の実装面107から露出し、かつ基板62の主面78と同じ方向を向いている。この実施形態に係る端面104は、図10に示すように、四角形状である。
また、第2柱状体73は、第1柱状体66よりも太い角柱状であってもよく、たとえば、図10に示すように、第2柱状体73の端面104(四角形)の一辺の長さは、第1柱状体66の端面93の一辺の長さよりも長く、200μm〜800μmである。端面104は、端子77に接している。また、基板62の厚さ方向において、端面104とは反対側に位置する第2柱状体73の部分は、第2配線層70のめっき層97に接している。
第2素子74は、主に図9、図10および図15に示すように、第2配線層70の第2台座部71に搭載される素子である。この実施形態では、第2素子74は、受動素子である。受動素子としての第2素子74は、抵抗器、コンデンサ、インダクタおよび水晶振動子等、第1素子67によって構成される半導体装置61の回路に応じて様々な素子を採ることができる。
より具体的には、第2素子74は、表面実装型の受動素子であってよく、基板105および電極106を含んでいる。基板105は、略直方体形状に形成されている。電極106は、基板105の表面、裏面および側面を一体的に覆い、かつ基板105の両端部に1つずつ設けられている。第2素子74の各電極106は、第2接合層75に接している。
第2接合層75は、第2台座部71と第2素子74の電極106との間に介在する導電部材である。第2素子74は、第2接合層75により第2台座部71に固着されることによって、第2配線層70に搭載された構成となっている。あわせて、第2接合層75により第2配線層70と第2素子74との導通が確保される。この実施形態に係る第2接合層75は、たとえば、Sn−Sb系合金またはSn−Ag系合金などの鉛フリーのはんだペーストから構成されている。
また、第2接合層75は、図6Bに示す第1接合層11と同様に、第2素子74の電極106の側面に濡れ上がっており、これにより、第2素子74の周囲には、第2接合層75のフィレット(図6Bと同様)が形成されている。また、第2接合層75は、第2台座部71上の領域から第1絶縁層72の表面を覆う部分を有している。たとえば、第2接合層75のフィレットが、第1絶縁層72の表面に接している。
第2封止樹脂76は、図9および図15に示すように、第2柱状体73の側面103、第2素子74を覆う絶縁体の部材である。この実施形態に係る第2封止樹脂76は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。
第2封止樹脂76は、実装面107および接合面108を有する。図15に示すように、実装面107は、基板62の裏面80とは反対側を向き、かつ裏面80とともに半導体装置61の外部に露出する面である。半導体装置61を回路基板に実装したとき、実装面107は当該回路基板に対向する。
なお、第2柱状体73の端面104は、実装面107から露出する構成となっている。図15に示すように、接合面108は、実装面107とは反対側を向き、かつ第2配線層70および第1封止樹脂69の第1接合面94に接する面である。第2封止樹脂76の厚さは、たとえば、100μm〜300μmである。このため、基板62は、第2封止樹脂76よりも厚さが薄く設定されている。
端子77は、図9、図10および図15に示すように、第2柱状体73の端面104および第2封止樹脂76の実装面107に接し、かつ半導体装置61の外部に露出する導電部材である。端子77は、半導体装置61を回路基板に実装する際に、クリームはんだなどの接合部材が付着する部分である。この実施形態に係る端子77は、互いに積層されたNi層、Pd層およびAu層から構成されていてもよい。Ni層が端面104に接し、Pd層がNi層に接し、Au層がPd層に接する構成となっていてもよい。
図16A〜図16Nは、図9に示す半導体装置61の製造工程の一部を工程順に示す図である。
まず、図16Aに示すように、厚さ方向を向く主面109を有し、かつ単結晶の半導体材料から構成された基材110が準備される。この実施形態に係る基材110は、シリコンウエハである。基材110の厚さは、たとえば500μm〜800μmであってもよい。基材110は、半導体装置61の基板62の集合体に対応する。また、基材110の主面109は、基板62の主面78となる。なお、図16B以降では、基材110を基板62として半導体装置61の製造工程を説明する。
次に、基板62の主面78に、ベース絶縁層63が形成される。たとえば、CVD法によって、酸化シリコン(SiO)が堆積されて第1層81が形成され、次に、窒化シリコン(SiN)が堆積されて第2層82が形成される。これにより、第1層81および第2層82を含む積層構造からなるベース絶縁層63が形成される。
次に、図16Bに示すように、ベース絶縁層63に接する下地層84が形成される。下地層84は、たとえばスパッタリング法によって、ベース絶縁層63を覆うように形成される。
この実施形態に係る下地層84は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、全体の厚さは200nm〜300nmであってもよい。下地層84の形成にあたっては、ベース絶縁層63に接するTi層が形成された後に、当該Ti層に接するCu層が形成される。
次に、図16Cに示すように、めっき層85が形成される。より具体的には、まず、めっき層85を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、下地層84に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出した下地層84に接するめっき層85が形成される。めっき層85は、たとえば、下地層84を導電経路とした電解めっきにより形成される。めっき層85の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図16Dに示すように、第1台座部65が形成される。より具体的には、まず、第1台座部65を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、めっき層85に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出しためっき層85に接する第1台座部65が形成される。第1台座部65は、たとえば、めっき層85および下地層84を導電経路とした電解めっきにより形成される。この実施形態では、めっき層85から、Cu層、Ni層およびはんだ層を順にめっき成長させることによって、第1台座部65が形成される。第1台座部65の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図16Eに示すように、めっき層85に接し、かつ基板62の厚さ方向に沿って延出する第1柱状体66が形成される。より具体的には、まず、第1柱状体66を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、めっき層85に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出しためっき層85に接する第1柱状体66が形成される。第1柱状体66は、たとえば、めっき層85および下地層84を導電経路とした電解めっきにより形成される。第1柱状体66の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、めっき層85に覆われていない下地層84が全て除去される。下地層84は、たとえばウェットエッチングにより除去される。当該ウェットエッチングでは、たとえば硫酸(HSO)および過酸化水素(H)の混合溶液が用いられる。下地層84が除去された部分から、ベース絶縁層63の一部が露出する。この状態において、互いに積層された下地層84およびめっき層85が第1配線層64である。
次に、図16Fに示すように、第1配線層64に第1素子67が搭載される。第1素子67の搭載は、FCB(Flip Chip Bonding)により行われる。たとえば、はんだフラックスで構成された第1接合層68が第1素子67の電極パッド50に塗布された後、チップボンダを用いて第1素子67が第2台座部71に仮付けされる。その後、リフローにより第1接合層68を溶融させた後、冷却により第1接合層68を固化させることによって、第1素子67の搭載が完了する。
次に、図16Gに示すように、第1素子67を覆う第1封止樹脂69が形成される。この実施形態に係る第1封止樹脂69は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。第1封止樹脂69の形成にあたっては、まず、コンプレッション成形によって、第1柱状体66および第1素子67の全面を覆うように第1封止樹脂69が形成される。その後、基板62の厚さ方向において、基板62とは反対側に位置する第1柱状体66および第1封止樹脂69の双方の端部が機械研削により除去される。このとき第1柱状体66には、基板62の厚さ方向に交差し、かつ第1封止樹脂69から露出する端面93が形成される。
次に、図16Hに示すように、第1柱状体66の端面93および第1封止樹脂69の第1接合面94に接する下地層96が形成される。下地層96は、たとえばスパッタリング法によって、第1柱状体66の端面93および第1封止樹脂69の第1接合面94の全体を覆うように形成される。この実施形態に係る下地層96は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、全体の厚さは200nm〜300nmであってもよい。下地層96の形成にあたっては、第1封止樹脂69に接するTi層が形成された後に、当該Ti層に接するCu層が形成される。
次に、めっき層97が形成される。より具体的には、まず、めっき層97を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、下地層96に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出した下地層96に接するめっき層97が形成される。めっき層97は、たとえば、下地層96を導電経路とした電解めっきにより形成される。めっき層97の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図16Iに示すように、第1絶縁層72が形成される。より具体的には、めっき層97および下地層96の全面を覆うように、基板62に感光性ポリイミドが塗布された後、当該感光性ポリイミドに対して露光・現像を行うことによって、第1絶縁層72が形成される。当該感光性ポリイミドは、たとえばスピンコータを用いて塗布される。
次に、図16Jに示すように、第2台座部71が形成される。より具体的には、第2台座部71を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、めっき層97に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出しためっき層97に接する第2台座部71が形成される。第2台座部71は、たとえば、めっき層97および下地層96を導電経路とした電解めっきにより形成される。
この実施形態に係る第2台座部71は、互いに積層されたNi層およびCu層から構成されている。第2台座部71の形成にあたっては、めっき層97に接するNi層が形成された後に、Ni層に接するCu層が形成される。第2台座部71の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図16Kに示すように、めっき層97に接し、かつ基板62の厚さ方向に沿って延出する第2柱状体73が形成される。より具体的には、まず、第2柱状体73を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、めっき層97に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出しためっき層97に接する第2柱状体73が形成される。第2柱状体73は、たとえば、めっき層97および下地層96を導電経路とした電解めっきにより形成される。第2柱状体73の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、めっき層97に覆われていない下地層96が全て除去される。下地層96は、たとえばウェットエッチングにより除去される。当該ウェットエッチングでは、たとえば硫酸(HSO)および過酸化水素(H)の混合溶液が用いられる。下地層96が除去された部分から、第1柱状体66の端面93および第1封止樹脂69の第1接合面94が露出する。この状態において、互いに積層された下地層96およびめっき層97が第2配線層70である。
次に、図16Lに示すように、第2配線層70に第2素子74が搭載される。第2素子74を搭載するには、たとえば、はんだペーストで構成された第2接合層75が第2台座部71に塗布された後、チップボンダを用いて第2素子74が第2接合層75に仮付けされる。その後、リフローにより第2接合層75を溶融させた後、冷却により第2接合層75を固化させることによって、第2素子74の搭載が完了する。第2接合層75は、リフローによって、図6Bの構造と同様に、第2素子74の電極106の側面に濡れ上り、フィレットを形成する。
次に、図16Mに示すように、第2素子74を覆う第2封止樹脂76が形成される。この実施形態に係る第2封止樹脂76は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。第2封止樹脂76の形成にあたっては、まず、コンプレッション成形によって、第2柱状体73および第2素子74の全面を覆うように第2封止樹脂76が形成される。その後、基板62の厚さ方向において、基板62とは反対側に位置する第2柱状体73および第2封止樹脂76の双方の端部が機械研削により除去される。このとき第2柱状体73には、基板62の厚さ方向に交差し、かつ第2封止樹脂76から露出する端面104が形成される。
次に、図16Nに示すように、第2封止樹脂76から露出した第2柱状体73の端面104に接する端子77が形成される。この実施形態に係る端子77は、無電解めっきによりNi層、Pd層、Au層の順に各層を析出させることで形成される。
次に、基板62の厚さ方向において主面78とは反対側に位置する基材110の一部が機械研削により除去する。このとき、基板62の厚さは、たとえば50μm〜100μmまで縮小される。
最後に、予め設定された切断線に沿って基板62(基材110)、ベース絶縁層63、第1封止樹脂69および第2封止樹脂76が切断され、第2封止樹脂76に覆われた第2素子74および第1封止樹脂69で覆われた第1素子67を構成単位とする個片に分割される。切断にあたっては、たとえばプラズマダイシングにより基板62(基材110)、ベース絶縁層63、第1封止樹脂69および第2封止樹脂76が切断される。当該工程において分割された個片が半導体装置61となる。以上の工程を経ることによって、半導体装置61が製造される。
以上、この半導体装置61によれば、Cuを含む第2台座部71が第1絶縁層72で取り囲まれている。これにより、主面78に沿う方向の力が第2台座部71に加わっても、その力を第1絶縁層72で受け止めることができる。その結果、第2配線層70に対する第2素子74の接続信頼性を向上させることができる。
また、第2素子74が、はんだペーストから構成された第2接合層75によって第2台座部71に接合されており、かつ第2接合層75は、第2台座部71上の領域から第1絶縁層72の表面を覆う部分を有している。また、図6Bと同様の構造により、第2素子74の電極106の側面にフィレット(図6Bでは、フィレット47)が形成されている。その結果、第2素子74および第2台座部71に対して、第2接合層75を広い面積で接合することができるので、第2配線層70に対する第2素子74の接続信頼性を一層向上させることができる。
また、平面面積(接合面積)が互いに異なる第2台座部71および第1台座部65の各接合形態を分けることによって、余計な接合材料を減らし、かつ十分な接続信頼性を得ることができる。すなわち、第1台座部65の接合に採用されているはんだフラックスを第2台座部71に採用すると、接合材料の量が十分ではなく、フィレットが小さすぎるか、ほとんど形成されない場合がある。その結果、リフロー時に、第2素子74に加わる応力負荷が大きくなり、第2素子74の一部(たとえば、電極106)に剥離もしくはクラックが発生する場合がある。
これに対し、この実施形態に係る半導体装置61では、第2台座部71と第2素子74とを、はんだペーストから構成される第2接合層75で接合することによって十分に接合することができる。一方、第1台座部65と第1素子67とは、はんだフラックスから構成される第1接合層68で接合されているが、第1台座部65の平面面積が比較的小さいので、はんだフラックスによっても十分接合することができる。
また、この半導体装置61によれば、第2台座部71の構造が、Cuに比べて酸化し易いNiをCuで覆う構造であるため、第2台座部71に対する第2接合層75の接合強度を向上させることができる。
<第3実施形態>
図17は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置111の模式的な断面図である。
半導体装置111は、基板112と、ベース絶縁層113と、第1配線層114と、第2配線層115と、第1絶縁層116と、第1台座部117と、第2台座部118と、第1柱状体119と、第2柱状体120と、第1素子121と、第1接合層122と、第2接合層123と、封止樹脂124と、端子125とを含んでいる。
半導体装置111は、様々な電子機器の回路基板に表面実装される樹脂パッケージ形式のものである。図示は省略するが、半導体装置111の基板112の厚さ方向視(平面視)の形状は四角形である。
基板112は、この実施形態では、高抵抗のシリコン基板(たとえば、不純物が添加されていないシリコン基板)であるが、セラミック基板やアルミナ基板等の絶縁基板であってもよい。
基板112は、主面126および裏面128を有する。
主面126は、基板112の厚さ方向を向く、基板112の上面である。主面126は、その全面がベース絶縁層113に覆われている。
裏面128は、基板112の厚さ方向において主面126とは反対側を向く、基板112の下面である。裏面128は、その全面が半導体装置111の外部に露出している。
また、基板112の厚さは、たとえば、50μm〜100μmであってもよい。
ベース絶縁層113は、基板112の主面126と封止樹脂124との双方に接する絶縁体である。
ベース絶縁層113は、この実施形態では、主面126に接する第1層129と、第1層129と封止樹脂124との双方に接する第2層130とを含み、第1層129と第2層130とは、互いに積層されている。また、この実施形態では、第1層129は酸化シリコン(SiO)から構成され、第2層130は窒化シリコン(SiN)から構成されていてもよい。また、第1層129の厚さは、たとえば0.1μm〜2.0μmであり、第2層130の厚さは、たとえば0.1μm〜2.0μmであってもよい。
第1配線層114は、基板112の主面126に対向して配置された導電部材である。この実施形態では、第1配線層114は、ベース絶縁層113の第2層130に接して配置されている。
第1配線層114は、互いに積層された下地層133およびめっき層134から構成される。下地層133は、ベース絶縁層113の第2層130に接し、かつめっき層134に覆われている。
この実施形態では、下地層133の厚さは、たとえば200〜300nmであり、めっき層134の厚さは、たとえば3μm〜10μmであってもよい。したがって、下地層133は、めっき層134よりも厚さが薄く設定されている。
また、下地層133は、ベース絶縁層113の第2層130に接する側から積層されたTiとCuとの積層構造で構成されていてもよい。つまり、ベース絶縁層113の第2層130にTi層が接しており、Ti層上にCu層が形成されていてもよい。
また、めっき層134は、Cuから構成されていてもよい。したがって、下地層133の最表面およびめっき層134は、ともに同一の材料から構成されていてもよい。
第2配線層115は、基板112の主面126に対向して配置された導電部材である。この実施形態では、第2配線層115は、ベース絶縁層113の第2層130に接して配置されている。
第2配線層115は、互いに積層された下地層137およびめっき層138から構成される。下地層137は、ベース絶縁層113の第2層130に接し、かつめっき層138に覆われている。
この実施形態では、下地層137の厚さは、たとえば200〜300nmであり、めっき層138の厚さは、たとえば3μm〜10μmであってもよい。したがって、下地層137は、めっき層138よりも厚さが薄く設定されている。
また、下地層137は、ベース絶縁層113の第2層130に接する側から積層されたTiとCuとの積層構造で構成されていてもよい。つまり、ベース絶縁層113の第2層130にTi層が接しており、Ti層上にCu層が形成されていてもよい。
また、めっき層138は、Cuから構成されていてもよい。したがって、下地層137の最表面およびめっき層138は、ともに同一の材料から構成されていてもよい。
第1絶縁層116は、第1配線層114および第2配線層115を一体的に覆い、かつ絶縁体の部材である。この実施形態では、第1絶縁層116は、電気絶縁性を有する合成樹脂から構成され、たとえばポリイミドから構成されている。
第1絶縁層116は、第1配線層114上の領域から第2配線層115上の領域にまで延出している。第1絶縁層116は、第1配線層114のめっき層134および第2配線層115のめっき層138の一部に接している。これにより、第1配線層114および第2配線層115は、それぞれ、第1絶縁層116で覆われた被覆領域141,143と、第1絶縁層116で覆われていない露出領域142,144とを有している。露出領域142,144には、それぞれ、第1柱状体119および第2柱状体120が接している。
第1絶縁層116は、埋込部145および薄膜部146を含んでいる。埋込部145は、第1配線層114と第2配線層115との間の領域147から露出するベース絶縁層3(第2層130)に接し、かつ当該領域147に充填された部分である。
一方、薄膜部146は、第1配線層114のめっき層134および第2配線層115のめっき層138上に配置された部分である。つまり、薄膜部146は、第1絶縁層116の、第1配線層114および第2配線層115を覆う部分である。
第1絶縁層116には、第1開口部148および第2開口部149が形成されている。第1開口部148は、第1絶縁層116の薄膜部146を貫通し、かつ第1配線層114のめっき層134に通じている。第1開口部148から第1配線層114のめっき層134の一部が露出し、第1開口部148において第1台座部117がめっき層134に接している。
第2開口部149は、第1絶縁層116の薄膜部146を貫通し、かつ第2配線層115のめっき層138に通じている。第2開口部149から第2配線層115のめっき層138の一部が露出し、第2開口部149において第2台座部118がめっき層138に接している。
第1台座部117は、第1配線層114上に形成され、かつ第1配線層114に導通する導電部材である。この実施形態では、第1台座部117は、第1開口部148を介して第1配線層114に接して配置されている。これにより、第1台座部117の第1開口部148に充填された部分は、その周囲から第1絶縁層116に支持されている。
第1台座部117は、互いに異なる材料からなる第1層150、第2層151および第3層152を含む積層構造から構成されていてもよい。
この実施形態では、第1層150がTi/Cu層であり、第2層151がCu層であり、第3層152がNi層である。つまり、第1層150は、第1配線層114に接し、第2層151に覆われている。第2層151は、第1層150に接し、第3層152に覆われている。これにより、Ni層からなる第3層152は、第1接合層122と接合する上面153を有している。なお、第1層150、第2層151および第3層152は、それぞれ、作製方法に基づいて、下地層150、第1めっき層151および第2めっき層152と称してもよい。
この実施形態では、第1台座部117は、第1絶縁層116の表面154よりも上方に突出し、かつ第1絶縁層116の表面154よりも上方に位置する上面153を有していてもよい。この場合、第1台座部117は、第1絶縁層116の表面154に沿って引き出された引き出し部155を有し、引き出し部155が第1絶縁層116の表面154を覆っていてもよい。
また、第1台座部117は、上面153の第1開口部148に対向する部分が凹んだ凹部156を有している。
第1層150の厚さは、たとえば200nm〜800nmであり、第2層151の厚さは、たとえば1.0μm〜8.0μmであり、第3層152の厚さは、たとえば1.0μm〜4.0μmであってもよい。したがって、第2層151は、第1層150および第3層152よりも厚さが厚く設定されている。
第2台座部118は、第2配線層115上に形成され、かつ第2配線層115に導通する導電部材である。この実施形態では、第2台座部118は、第2開口部149を介して第2配線層115に接して配置されている。これにより、第2台座部118の第2開口部149に充填された部分は、その周囲から第1絶縁層116に支持されている。
第2台座部118は、互いに異なる材料からなる第1層157、第2層158および第3層159を含む積層構造から構成されていてもよい。
この実施形態では、第1層157がTi/Cu層であり、第2層158がCu層であり、第3層159がNi層である。つまり、第1層157は、第2配線層115に接し、第2層158に覆われている。第2層158は、第1層157に接し、第3層159に覆われている。これにより、Ni層からなる第3層159は、第1接合層122と接合する上面160を有している。なお、第1層157、第2層158および第3層159は、それぞれ、作製方法に基づいて、下地層157、第1めっき層158および第2めっき層159と称してもよい。
この実施形態では、第2台座部118は、第1絶縁層116の表面154よりも上方に突出し、かつ第1絶縁層116の表面154よりも上方に位置する上面160を有していてもよい。この場合、第2台座部118は、第1絶縁層116の表面154に沿って引き出された引き出し部162を有し、引き出し部162が第1絶縁層116の表面154を覆っていてもよい。
また、第2台座部118は、上面160の第2開口部149に対向する部分が凹んだ凹部163を有している。
第1層157の厚さは、たとえば200nm〜800nmであり、第2層158の厚さは、たとえば1.0μm〜8.0μmであり、第3層159の厚さは、たとえば1.0μm〜4.0μmであってもよい。したがって、第2層158は、第1層157および第3層159よりも厚さが厚く設定されている。
第1柱状体119は、第1配線層114に導通し、かつ基板112の厚さ方向に沿って延出するとともに、第1素子121とは離間して配置された導電部材である。
第1柱状体119の厚さ(高さ)は、たとえば、100μm〜300μmである。つまり、基板112は、第1柱状体119よりも厚さが薄く設定されている。各第1柱状体119の形状は、いずれも角柱状で、かつ同一である。
また、この実施形態に係る第1柱状体119は、第1絶縁層116から離間して、かつ第1配線層114の露出領域142に配置されている。これにより、第1柱状体119の周囲には、第1配線層114のめっき層134が露出した部分が設けられている。
第1柱状体119は、基板112の厚さ方向に沿う側面164と、側面164に交差する端面165を有している。側面164は、封止樹脂124に覆われている。端面165は、後述する封止樹脂124の実装面172から露出し、かつ基板112の主面126と同じ方向を向いている。この実施形態に係る端面165は、四角形状である。端面165は、端子125に接している。
また、第1柱状体119は、第1層166および第2層167を含んでいる。第1層166は、第1台座部117の第1層150および第2台座部118の第1層157と同じ材料から構成され、かつ薄膜状に形成されている。つまり、第1柱状体119の第1層166の厚さは、たとえば200nm〜800nmであってもよい。第1層166は、第1配線層114のめっき層134に接している。
第2層167は、第1配線層114のめっき層134と同一の材料から構成されている。したがって、この実施形態に係る第1柱状体119は、Cuから構成される。第2層167は、角柱状に形成され、かつ第1層166よりも大きな厚さを有している。第2層167の厚さは、たとえば100μm〜250μmであってもよい。第2層167は、第1柱状体119の端面165を形成している。
第2柱状体120は、第2配線層115に導通し、かつ基板112の厚さ方向に沿って延出するとともに、第1素子121とは離間して配置された導電部材である。
第2柱状体120の厚さ(高さ)は、たとえば、100μm〜300μmである。つまり、基板112は、第2柱状体120よりも厚さが薄く設定されている。各第2柱状体120の形状は、いずれも角柱状で、かつ同一である。
また、この実施形態に係る第2柱状体120は、第1絶縁層116から離間して、かつ第2配線層115の露出領域144に配置されている。これにより、第2柱状体120の周囲には、第2配線層115のめっき層138が露出した部分が設けられている。
第2柱状体120は、基板112の厚さ方向に沿う側面168と、側面168に交差する端面169を有している。側面168は、封止樹脂124に覆われている。端面169は、後述する封止樹脂124の実装面172から露出し、かつ基板112の主面126と同じ方向を向いている。この実施形態に係る端面169は、四角形状である。端面169は、端子125に接している。
また、第2柱状体120は、第1層170および第2層171を含んでいる。第1層170は、第1台座部117の第1層150および第2台座部118の第1層157と同じ材料から構成され、かつ薄膜状に形成されている。つまり、第2柱状体120の第1層170の厚さは、たとえば200nm〜800nmであってもよい。第1層170は、第2配線層115のめっき層138に接している。
第2層171は、第2配線層115のめっき層138と同一の材料から構成されている。したがって、この実施形態に係る第2柱状体120は、Cuから構成される。第2層171は、角柱状に形成され、かつ第1層170よりも大きな厚さを有している。第2層171の厚さは、たとえば100μm〜250μmであってもよい。第2層171は、第2柱状体120の端面169を形成している。
第1素子121は、第1配線層114の第1台座部117および第2配線層115の第2台座部118に搭載される素子である。この実施形態では、第1素子121は、集積回路などの半導体素子である。
第1素子121は、半導体装置111に要求される機能に応じて様々な半導体素子を採ることができる。より具体的には、第1素子121は、いわゆるフリップチップ型の半導体素子であってよい。第1素子121の下面には、電極パッド(図示せず)が露出している。
第1接合層122および第2接合層123は、第1素子121の電極パッドに配置されている。第1接合層122は、第1台座部117と第1素子121の電極パッドとの間に介在する導電部材である。第2接合層123は、第2台座部118と第1素子121の電極パッドとの間に介在する導電部材である。
第1素子121は、第1接合層122により第1台座部117に固着され、かつ第2接合層123により第2台座部118に固着されることによって、第1配線層114に搭載された構成となっている。あわせて、第1接合層122および第2接合層123により第1配線層114と第1素子121との導通が確保される。
この実施形態に係る第1接合層122および第2接合層123は、たとえば、Sn−Sb系合金またはSn−Ag系合金などの鉛フリーのはんだフラックスから構成されている。また、第1接合層122および第2接合層123は、その形状から、接合バンプと称してもよい。
封止樹脂124は、第1柱状体119の側面164、第2柱状体120の側面168および第1素子121を覆う絶縁体の部材である。この実施形態に係る封止樹脂124は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。
封止樹脂124は、実装面172および接合面173を有する。実装面172は、基板112の裏面128とは反対側を向き、かつ裏面128とともに半導体装置111の外部に露出する面である。半導体装置111を回路基板に実装したとき、実装面172は当該回路基板に対向する。
なお、第1柱状体119の端面165および第2柱状体120の端面169は、実装面172から露出する構成となっている。接合面173は、実装面172とは反対側を向き、かつ第1配線層114および第1絶縁層116に接する面である。封止樹脂124の厚さは、たとえば、100μm〜300μmである。このため、基板112は、封止樹脂124よりも厚さが薄く設定されている。
端子125は、封止樹脂124の実装面172、第1柱状体119の端面165および第2柱状体120の端面169に接し、かつ半導体装置111の外部に露出する導電部材である。端子125は、半導体装置111を回路基板に実装する際に、クリームはんだなどの接合部材が付着する部分である。この実施形態に係る端子125は、互いに積層されたNi層、Pd層およびAu層から構成されていてもよい。Ni層が端面165,169に接し、Pd層がNi層に接し、Au層がPd層に接する構成となっていてもよい。
図18A〜図18Mは、図17に示す半導体装置111の製造工程の一部を工程順に示す図である。
まず、図18Aに示すように、厚さ方向を向く主面174を有し、かつ単結晶の半導体材料から構成された基材175が準備される。この実施形態に係る基材175は、シリコンウエハである。基材175の厚さは、たとえば500μm〜800μmであってもよい。基材175は、半導体装置111の基板112の集合体に対応する。また、基材175の主面174は、基板112の主面126となる。なお、図18B以降では、基材175を基板112として半導体装置111の製造工程を説明する。
次に、基板112の主面126に、ベース絶縁層113が形成される。たとえば、CVD法によって、酸化シリコン(SiO)が堆積されて第1層129が形成され、次に、窒化シリコン(SiN)が堆積されて第2層130が形成される。これにより、第1層129および第2層130を含む積層構造からなるベース絶縁層113が形成される。
次に、図18Bに示すように、ベース絶縁層113に接する下地層176が形成される。下地層176は、たとえばスパッタリング法によって、ベース絶縁層113を覆うように形成される。下地層176は、第1配線層114の下地層133および第2配線層115の下地層137となる。
この実施形態に係る下地層176は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、全体の厚さは200nm〜300nmであってもよい。下地層176の形成にあたっては、ベース絶縁層113に接するTi層が形成された後に、当該Ti層に接するCu層が形成される。
次に、図18Cに示すように、めっき層134,138が形成される。より具体的には、まず、めっき層134,138を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、下地層176に対するフォトリソグラフィにより形成される。次に、当該マスク層の開口部から露出した下地層176に接するめっき層134,138が形成される。めっき層134,138は、たとえば、下地層176を導電経路とした電解めっきにより形成される。めっき層134,138の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図18Dに示すように、めっき層134,138に覆われていない下地層176が全て除去される。下地層176は、たとえばウェットエッチングにより除去される。当該ウェットエッチングでは、たとえば硫酸(HSO)および過酸化水素(H)の混合溶液が用いられる。下地層176が除去された部分から、ベース絶縁層113の一部が露出する。この状態において、互いに積層された下地層176(下地層133)およびめっき層134が第1配線層114である。また、互いに積層された下地層176(下地層137)およびめっき層138が第2配線層115である。
次に、図18Eに示すように、めっき層134,138およびベース絶縁層113の全面を覆うように、基板112に感光性ポリイミド177が塗布される。当該感光性ポリイミド177は、たとえばスピンコータを用いて塗布される。
次に、図18Fに示すように、感光性ポリイミド177に対して露光・現像を行うことによって、感光性ポリイミド177に第1開口部148および第2開口部149が形成される。また、第1配線層114の露出領域142および第2配線層115の露出領域144が露出する。さらに、第1配線層114と第2配線層115との間の領域147の反対側の領域において、ベース絶縁層113の一部が露出する。これにより、第1絶縁層116が形成される。
次に、図18Gに示すように、第1配線層114、第2配線層115およびベース絶縁層113に接する下地層178が形成される。下地層178は、たとえばスパッタリング法によって、ベース絶縁層113と、第1絶縁層116に形成された第1開口部148から露出する第1配線層114と、第1絶縁層116に形成された第2開口部149から露出する第2配線層115との全面を覆うように形成される。下地層178は、第1台座部117の第1層150、第2台座部118の第1層157、第1柱状体119の第1層166および第2柱状体120の第1層170となる。
このとき、第1開口部148および第2開口部149の内面も下地層178に覆われる。この実施形態に係る下地層178は、互いに積層されたTi層およびCu層から構成され、全体の厚さは200nm〜300nmであってもよい。下地層178の形成にあたっては、第1配線層114、第2配線層115およびベース絶縁層113に接するTi層が形成された後に、当該Ti層に接するCu層が形成される。
次に、図18Hに示すように、第1台座部117および第2台座部118が形成される。第1台座部117および第2台座部118は、同時に形成されてもよいし、互いに別々の工程で形成されてもよい。たとえば、第1台座部117および第2台座部118が同時に形成される場合、まず、第1台座部117および第2台座部118を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、下地層178に対するフォトリソグラフィにより形成される。
次に、当該マスク層の開口部から露出した下地層178に接する第1台座部117の第2層151および第2台座部118の第2層158が形成される。次に、第1台座部117の第2層151に接する第3層152が形成され、かつ第2台座部118の第2層158に接する第3層159が形成される。
第2層151,158および第3層152,159は、たとえば、下地層178を導電経路とした電解めっきにより形成される。この実施形態に係る第1台座部117および第2台座部118は、互いに積層された第2層151,158(Cu層)および第3層152,159(Ni層)を含んでいる。
第2層151,158および第3層152,159の形成にあたっては、下地層178(第1層150,157)に接する第2層151,158(Cu層)が形成された後に、第2層151,158(Cu層)に接する第3層152,159(Ni層)が形成される。第1台座部117および第2台座部118の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図18Iに示すように、下地層178に接し、かつ基板112の厚さ方向に沿って延出する第1柱状体119(第2層167)および第2柱状体120(第2層171)が形成される。より具体的には、まず、第1柱状体119および第2柱状体120を形成すべき領域に開口部を有するマスク層(図示せず)が、下地層178に対するフォトリソグラフィにより形成される。
次に、当該マスク層の開口部から露出した下地層178に接する第1柱状体119の第2層167および第2柱状体120の第2層171が形成される。第1柱状体119の第2層167および第2柱状体120の第2層171は、たとえば、下地層178を導電経路とした電解めっきにより形成される。第1柱状体119および第2柱状体120の形成後、マスク層が全て除去される。
次に、図18Jに示すように、第1台座部117、第2台座部118、第1柱状体119および第2柱状体120に覆われていない下地層178が全て除去される。下地層178は、たとえばウェットエッチングにより除去される。当該ウェットエッチングでは、たとえば硫酸(HSO)および過酸化水素(H)の混合溶液が用いられる。下地層178が除去された部分から、第1配線層114の露出領域142、第2配線層115の露出領域144、第1絶縁層116の表面154、ベース絶縁層113の一部(領域147の反対側の領域)が露出する。
次に、図18Kに示すように、第1配線層114および第2配線層115に第1素子121が搭載される。第1素子121の搭載は、FCB(Flip Chip Bonding)により行われる。たとえば、はんだフラックスで構成された第1接合層122および第2接合層123が第1素子121の電極パッド(図示せず)に塗布された後、チップボンダを用いて第1素子121が第1台座部117および第2台座部118に仮付けされる。その後、リフローにより第1接合層122および第2接合層123を溶融させた後、冷却により第1接合層122および第2接合層123を固化させることによって、第1素子121の搭載が完了する。
次に、図18Lに示すように、第1素子121を覆う封止樹脂124が形成される。この実施形態に係る封止樹脂124は、エポキシ樹脂を主剤とした黒色の合成樹脂である。封止樹脂124の形成にあたっては、まず、コンプレッション成形によって、第1柱状体119、第2柱状体120および第1素子121の全面を覆うように封止樹脂124が形成される。
その後、基板112の厚さ方向において、基板112とは反対側に位置する第1柱状体119、第2柱状体120および封止樹脂124の双方の端部が機械研削により除去される。このとき第1柱状体119には、基板112の厚さ方向に交差し、かつ封止樹脂124から露出する端面165が形成される。また、第2柱状体120には、基板112の厚さ方向に交差し、かつ封止樹脂124から露出する端面169が形成される。
次に、図18Mに示すように、封止樹脂124から露出した第1柱状体119の端面165および第2柱状体120の端面169に接する端子125が形成される。この実施形態に係る端子125は、無電解めっきによりNi層、Pd層、Au層の順に各層を析出させることで形成される。
次に、基板112の厚さ方向において主面126とは反対側に位置する基板112の一部が機械研削により除去する。このとき、基板112の厚さは、たとえば50μm〜100μmまで縮小される。
最後に、予め設定された切断線に沿って基板112(基材175)、ベース絶縁層113および封止樹脂124が切断され、封止樹脂124に覆われた第1素子121を構成単位とする個片に分割される。切断にあたっては、たとえばプラズマダイシングにより基板112(基材175)、ベース絶縁層113、封止樹脂124が切断される。当該工程において分割された個片が半導体装置111となる。以上の工程を経ることによって、半導体装置111が製造される。
以上、この半導体装置111によれば、Cuを含む第1台座部117および第2台座部118が第1絶縁層116で取り囲まれている。これにより、主面126に沿う方向の力が第1台座部117および第2台座部118に加わっても、その力を第1絶縁層116で受け止めることができる。その結果、第1配線層114および第2配線層115に対する第1素子121の接続信頼性を向上させることができる。
また、この半導体装置111によれば、第1絶縁層116は、第1配線層114上の領域から第2配線層115上の領域にまで延出し、かつ第1台座部117および第2台座部118の両方を一体的に取り囲んでいる。そのため、たとえばフォトリソグラフィによって、第1台座部117および第2台座部118の周囲を取り囲む絶縁層を個別に(互いに分離して)形成する場合に比べて、アライメントマージン(アライメントのずれに対して備えるマージン)を小さくすることができる。その結果、第1配線層114および第2配線層115の配線幅を小さくすることができるので、半導体装置111の小型化に貢献することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態で説明した序数を含む構成要素(たとえば、第1素子10,67,121、第2素子12,74、第1配線層4,64,114、第2配線層70,115等)は、特許請求の範囲に記載された序数を含む構成要素と必ずしも一致していなくてもよい。たとえば、請求項1に記載の「第1素子」は、前述の第2実施形態における「第2素子74」に対応していてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 半導体装置
2 基板
4 第1配線層
5 第1台座部
6 第2台座部
7 第1絶縁層
8 第2絶縁層
9 柱状体
10 第1素子
11 第1接合層
12 第2素子
13 第2接合層
14 封止樹脂
16 主面
34 第1層
35 第2層
38 表面
39 上面
40 引き出し部
47 フィレット
61 半導体装置
62 基板
64 第1配線層
65 第1台座部
66 第1柱状体
67 第1素子
68 第1接合層
69 第1封止樹脂
70 第2配線層
71 第2台座部
72 第1絶縁層
73 第2柱状体
74 第2素子
75 第2接合層
76 第2封止樹脂
78 主面
111 半導体装置
112 基板
114 第1配線層
115 第2配線層
116 第1絶縁層
117 第1台座部
118 第2台座部
119 第1柱状体
120 第2柱状体
121 第1素子
122 第1接合層
123 第2接合層
124 封止樹脂
126 主面

Claims (21)

  1. 主面を有する基板と、
    前記基板の主面に対向する第1配線層と、
    前記第1配線層上に形成され、かつCuを含む材料からなる第1台座部と、
    前記第1台座部を取り囲む第1絶縁層と、
    前記第1配線層に搭載され、かつ前記第1台座部を介して前記第1配線層に導通する第1素子と、
    前記第1素子と前記第1台座部との間に介在され、前記第1台座部に接続された第1接合層と、
    前記第1配線層に導通し、前記基板の厚さ方向に沿って延出し、かつ前記第1素子とは離間して配置された第1柱状体と、
    前記第1素子を覆う第1封止樹脂とを含む、半導体装置。
  2. 前記第1接合層は、前記第1台座部上の領域から第1絶縁層の表面を覆う部分を有している、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1配線層上に形成され、Cuを含む材料からなり、かつ前記第1台座部よりも小さな平面面積を有する第2台座部と、
    前記第2台座部を取り囲む第2絶縁層と、
    前記第1配線層に搭載され、かつ前記第2台座部を介して前記第1配線層に導通する第2素子と、
    前記第2素子と前記第2台座部との間に介在され、前記第2台座部に接続され、かつ少なくとも前記第2台座部との間に空間を有する第2接合層とを含む、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1接合層は、はんだペーストからなり、
    前記第2接合層は、はんだフラックスからなる、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第1絶縁層および前記第2絶縁層は、ポリイミドからなる、請求項3または4に記載の半導体装置。
  6. 前記第2絶縁層は、前記第1配線層上の領域に形成された環状の第2枠状体を含む、請求項3〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記第1素子は、表面実装型の受動素子を含み、
    前記第2素子は、フリップチップ型の半導体素子を含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記第1柱状体に導通する第2配線層と、
    前記第2配線層上に形成され、前記第1台座部よりも小さな平面面積を有し、かつ露出した側面を有する第3台座部と、
    前記第2配線層に搭載され、かつ前記第3台座部を介して前記第2配線層に導通する第3素子と、
    前記第3台座部上に配置された第3接合層と、
    前記第2配線層に導通し、前記基板の厚さ方向に沿って延出し、かつ前記第3素子とは離間して配置された第2柱状体と、
    前記第3素子を覆う第2封止樹脂とを含む、請求項2に記載の半導体装置。
  9. 前記第1素子および前記第3素子は、前記基板の厚さ方向において互いに対向している、請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記第1接合層は、はんだペーストからなり、
    前記第3接合層は、はんだフラックスからなる、請求項8または9に記載の半導体装置。
  11. 前記第1封止樹脂および前記第2封止樹脂は、ともにエポキシ樹脂を主剤とした合成樹脂からなる、請求項8〜10のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記第1素子は、表面実装型の受動素子を含み、
    前記第3素子は、フリップチップ型の半導体素子を含む、請求項8〜11のいずれか一項に記載の半導体装置。
  13. 前記第1絶縁層は、前記第1配線層上の領域に形成された環状の第1枠状体を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の半導体装置。
  14. 前記第1台座部は、互いに積層されたNi層およびCu層を含み、
    前記Cu層は、前記第1接合層と接合する上面を有している、請求項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置。
  15. 前記Cu層は、前記第1絶縁層の前記表面よりも上方に突出し、かつ前記第1絶縁層の前記表面よりも上方に位置する上面を有している、請求項14に記載の半導体装置。
  16. 前記Cu層は、前記第1絶縁層の前記表面に沿って引き出された引き出し部を有し、かつ前記引き出し部が前記第1絶縁層の前記表面を覆っている、請求項15に記載の半導体装置。
  17. 前記Cu層は、その全体が前記第1絶縁層に埋め込まれており、かつ前記第1絶縁層の前記表面よりも下方に位置する上面を有している、請求項14に記載の半導体装置。
  18. 前記Ni層は、前記Cu層よりも厚さが薄く設定されている、請求項14〜17のいずれか一項に記載の半導体装置。
  19. 前記電極パッドに導通し、かつ前記第1配線層から離間して配置された第2配線層と、
    前記第2配線層上に形成され、かつCuを含む材料からなる第2台座部とを含み、
    前記第1絶縁層は、前記第1配線層上の領域から前記第2配線層上の領域にまで延出し、かつ前記第1台座部および前記第2台座部の両方を一体的に取り囲んでおり、
    前記第1素子は、前記第1台座部および前記第2台座部を介して前記第1配線層および前記第2配線層に導通している、請求項1に記載の半導体装置。
  20. 前記第1絶縁層は、前記第1柱状体とは離間して配置されている、請求項19に記載の半導体装置。
  21. 前記第1絶縁層は、ポリイミドからなる、請求項19または20に記載の半導体装置。
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