JP2020113415A - 全固体二次電池およびその充電方法 - Google Patents

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Naoki Suzuki
直毅 鈴木
矢代 将斉
Masanari Yashiro
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Yuichi Aihara
雄一 相原
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Abstract

【課題】負極活物質層からの負極集電体の剥離を抑えることができる全固体リチウム二次電池を提供する。【解決手段】上記課題を解決するために、正極層と、負極層と、これら正極層と負極層との間に配置されている固体電解質層とを備え、前記負極層は、板状又は箔状の負極集電体と、該負極集電体の前記固体電解質層側に積層された負極活物質層と、前記負極集電体の前記負極活物質層側の表面に形成された剥離防止層とを具備し、前記剥離防止層の硬度が、前記負極集電体の硬度よりも低いことを特徴とする全固体リチウム二次電池とした。【選択図】図1

Description

本発明は、全固体二次電池およびその充電方法に関する。
従来は、負極層でリチウムデンドライトが析出することによる短絡を抑えるために、特許文献1等に示すように、ニッケル箔等からなる負極集電体と該負極集電体の表面に積層され、リチウムデンドライトの析出や成長を抑制する、非晶質炭素を含む負極活物質層を備えた負極層を使用した全固体リチウム二次電池が考えられている。
しかしながら、このような従来の全固体リチウム二次電池では、負極集電体と負極活物質層との間での剥離が起こりやすいという問題がある。
特願2018-217189号
Naoki Suzuki等、「Synthesis and Electrochemical Properties of I4--Type Li1+2xZn1-xPS4 Solid Electrolyte」、Chemistry of Materials、2018年3月9日発行、No.30、2236−2244(2018)
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、負極活物質層からの負極集電体の剥離を抑えることができる全固体リチウム二次電池を提供することにある。
すなわち、本発明に係る全固体リチウムイオン二次電池は、正極層と、負極層と、これら正極層と負極層との間に配置されている固体電解質層とを備え、前記負極層は、板状又は箔状の負極集電体と、該負極集電体の前記固体電解質層側に積層された負極活物質層と、前記負極集電体の前記負極活物質層が積層されている側の表面に形成された剥離防止層とを具備し、前記剥離防止層の硬度が、前記負極集電体の硬度よりも低いことを特徴とするものである。
このように構成した全固体リチウム二次電池によれば、前記負極層が、前記負極集電体の前記負極活物質層側の表面に形成された剥離防止層とを具備し、該剥離防止層の硬度が前記負極集電体の硬度よりも低いので、前記負極層又は前記全固体リチウム二次電池を加圧成形するときに該剥離防止層が前記負極集電体や前記負極活物質層の表面形状に合わせて変形しやすい。そのため、前記剥離防止層と前記負極集電体又は前記負極活物質層との間の接触面積を大きくすることができる。
その結果、前記負極集電体の表面に前記負極活物質層が直接積層されている場合に比べて、前記負極層からの前記負極集電体の剥離を抑えることができる。
本発明の具体的な実施態様としては、前記硬度がビッカース硬度で65未満であるものを挙げることができる。
前記剥離防止層が、金、銀、銅、錫、インジウム、亜鉛及びビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の金属を含有するものであればよい。
前記剥離防止層の厚みが、2nm以上50nm以下であれば、十分な剥離抑制効果と良好な電池性能とを両立することができる。
前記正極層が正極活物質層を備えるものであり、該正極活物質層の初期充電容量と前記負極活物質層の初期充電容量との比が、以下の数式(1)の要件を満たすことを特徴とする全固体リチウム二次電池としても良い。
0.01<b/a<0.5・・・(1)
(数式(1)中のaは正極層の初期充電容量(単位:mAh)を表し、bは負極層の初期充電容量(単位:mAh)を表している。)
このような全固体リチウム二次電池とすれば、充電の初期には、負極活物質層内にリチウムが吸蔵される。負極活物質層の充電容量を超えた後は、負極活物質層の裏側にリチウムが析出する。このリチウムによって金属層が形成される。放電時には、負極活物質層および金属層中のリチウムがイオン化し、正極層側に移動する。したがって、リチウムを負極活物質として使用することができる。さらに、負極活物質層は、金属層を被覆するので、金属層の保護層として機能するとともに、デンドライトの析出、成長を抑制することができる。これにより、全固体二次電池の短絡および容量低下が抑制され、ひいては、全固体二次電池の特性が向上する。
本明細書における正極活物質層及び負極活物質層の初期充電容量とは、製造された後一度も充電を行っていない状態での正極活物質層又は負極活物質層の充電容量だけではなく、全固体二次電池を市場で販売するための仕様を満たすためや製品試験等のために1回又は複数回充放電したものをも含むものである。
また、負極活物質は、無定形炭素を含んでいてもよい。
この場合、全固体二次電池の特性が更に向上する。
また、負極活物質は、金、白金、パラジウム、ケイ素、銀、アルミニウム、ビスマス、錫、および亜鉛からなる群から選択される何れか1種以上と無定形炭素との混合物であってもよい。
この場合、全固体二次電池の特性が更に向上する。
本発明の他の観点によれば、上記に記載の全固体二次電池を、負極活物質層の充電容量を超えて充電することを特徴とする、全固体二次電池の充電方法が提供される。
本観点によれば、全固体二次電池の特性が更に向上する。
ここで、充電量が前記負極活物質層の充電容量の2倍〜100倍の間の値であってもよい。
本観点によれば、全固体二次電池の特性が更に向上する。
以上に説明したように、本発明によれば、前記負極層が、前記負極集電体の前記負極活物質層側の表面に形成された剥離防止層を具備し、前記剥離防止層の硬度が前記負極集電体の硬度よりも低いので、負極層又は全固体リチウム二次電池を加圧成形するときに該剥離防止層が前記負極集電体や前記負極活物質層の表面形状に合わせて変形しやすい。そのため、前記剥離防止層と前記負極集電体又は前記負極活物質層との間の接触面積を大きくすることができる。
その結果、負極集電体の表面に負極活物質層が直接形成されている場合に比べて、負極集電体の剥離を抑えることができる。
本発明に係る全固体二次電池は、例えば、出力向上等を目的として単体の全固体リチウム二次電池を複数積層させた積層型全固体リチウム二次電池を作製する場合に特にその効果を発揮する。その理由を以下に説明する。
前述したように積層型全固体二次電池を作製する場合には、加圧成型した単セルの全固体リチウム二次電池をラミネートパック内から一度取り出して、別個に作製した他の複数の全固体リチウム二次電池と重ね合わせた後に、新たなラミネートパック内に封入する必要がある。
従来の全固体リチウム二次電池では、一度加圧成形した後にラミネートパックから全固体リチウム二次電池を取り出すときに、負極集電体が負極活物質層から剥離しやすいという問題がある。
一方で、本発明に係る全固体リチウム二次電池では、一度加圧成形した後にラミネートパックから全固体リチウム二次電池を取り出すときに、負極集電体の剥離を抑制することができるからである。
本発明の一実施形態に係る全固体二次電池の概略構成を示す断面図である。 負極活物質層を過充電した後の本実施形態に係る全固体二次電池の概略構成を示す断面図である。 本発明に係る全固体二次電池の変形例を示す断面図である。 本発明に係る全固体二次電池の変形例を示す断面図である。 本発明の実施例及び比較例に係る全固体二次電池について剥離試験の結果を示す写真である。 本発明の実施例及び比較例に係る全固体二次電池について剥離試験の結果を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明の実施形態>
<1−1.全固体二次電池の構成>
まず、図1に基づいて、本発明の実施形態に係る全固体二次電池1の構成について説明する。全固体二次電池1は、図1に示すように、正極層10、負極層20、及び固体電解質層30を備える。
(1−1−1.正極層)
正極層10は、正極集電体11及び正極活物質層12を含む。正極集電体11としては、例えば、インジウム(In)、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、ステンレス鋼、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)、リチウム(Li)またはこれらの合金からなる板状体または箔状体等が挙げられる。正極集電体11は省略されても良い。
正極活物質層12は、正極活物質及び固体電解質を含む。なお、正極層10に含まれる固体電解質は、固体電解質層30に含まれる固体電解質と同種のものであっても、同種でなくてもよい。固体電解質の詳細は固体電解質層30の項にて詳細に説明する。
正極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出することが可能な正極活物質であればよい。
例えば、正極活物質は、コバルト酸リチウム(以下、LCOと称する)、ニッケル酸リチウム(Lithium nickel oxide)、ニッケルコバルト酸リチウム(lithium nickel cobalt oxide)、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム(以下、NCAと称する)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(以下、NCMと称する)、マンガン酸リチウム(Lithium manganate)、リン酸鉄リチウム(lithium iron phosphate)等のリチウム塩や硫化リチウム等を用いて形成することができる。これらの正極活物質は、それぞれ単独で用いられてもよく、また2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
また、正極活物質は、上述したリチウム塩のうち、層状岩塩型構造を有する遷移金属酸化物のリチウム塩を含んで形成されることが好ましい。ここで「層状岩塩型構造」とは、立方晶岩塩型構造の<111>方向に酸素原子層と金属原子層とが交互に規則配列し、その結果それぞれの原子層が二次元平面を形成している構造である。また「立方晶岩塩型構造」とは、結晶構造の1種である塩化ナトリウム型構造のことを表し、具体的には、陽イオンおよび陰イオンの各々が形成する面心立方格子が互いに単位格子の稜の1/2だけずれて配置された構造を表す。
このような層状岩塩型構造を有する遷移金属酸化物のリチウム塩としては、例えば、LiNiCoAl(NCA)、またはLiNiCoMn(NCM)(ただし、0<x<1、0<y<1、0<z<1、かつx+y+z=1)などの三元系遷移金属酸化物のリチウム塩が挙げられる。
正極活物質が、上記の層状岩塩型構造を有する三元系遷移金属酸化物のリチウム塩を含む場合、全固体二次電池1のエネルギー(energy)密度および熱安定性を向上させることができる。
正極活物質は、被覆層によって覆われていても良い。ここで、本実施形態の被覆層は、全固体二次電池の正極活物質の被覆層として公知のものであればどのようなものであってもよい。被覆層の例としては、例えば、LiO−ZrO等が挙げられる。
また、正極活物質が、NCAまたはNCMなどの三元系遷移金属酸化物のリチウム塩にて形成されており、正極活物質としてニッケル(Ni)を含む場合、全固体二次電池1の容量密度を上昇させ、充電状態での正極活物質からの金属溶出を少なくすることができる。これにより、本実施形態に係る全固体二次電池1は、充電状態での長期信頼性およびサイクル(cycle)特性を向上させることができる。
ここで、正極活物質の形状としては、例えば、真球状、楕円球状等の粒子形状を挙げることができる。また、正極活物質の粒径は特に制限されず、従来の全固体二次電池の正極活物質に適用可能な範囲であれば良い。なお、正極層10における正極活物質の含有量も特に制限されず、従来の全固体二次電池の正極層に適用可能な範囲であれば良い。
また、正極層10には、上述した正極活物質および固体電解質に加えて、例えば、導電助剤、結着材、フィラー(filler)、分散剤、イオン導電助剤等の添加物が適宜配合されていてもよい。
正極層10に配合可能な導電助剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉等を挙げることができる。また、正極層10に配合可能なバインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride)、ポリエチレン(polyethylene)等を挙げることができる。さらに、正極層10に配合可能なフィラー、分散剤、イオン導電助剤等としては、一般に全固体二次電池の電極に用いられる公知の材料を用いることができる。
(1−1−2.負極層の構成)
負極層20は、例えば、板状または箔状の負極集電体21と、該負極集電体21上に形成された負極活物質層22とを含む。負極集電体21は、リチウムと反応しない、すなわち合金および化合物のいずれも形成しない材料で構成されることが好ましい。本実施形態では、負極集電体21は、ステンレスで形成されているが、負極集電体21を構成する材料としては、ステンレスのほかに、例えば、銅(Cu)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、およびニッケル(Ni)などを挙げることができる。負極集電体21は、これらの金属のいずれか1種で構成されていても良いし、2種以上の金属の合金またはクラッド材で構成されていても良い。
本実施形態に係る負極層20は、さらにその硬度が負極集電体21よりも低い剥離防止層25を備えている。
該剥離防止層25は、負極集電体21の負極活物質層22側の表面に形成されており、負極集電体21と接している面とは反対側の表面で負極活物質層22と接している導電性を有する層である。
本実施形態では、負極集電体21の負極活物質層22側の表面全体を覆うように剥離防止層25が形成されているが、負極集電体21の負極活物質層22側の表面の少なくとも一部を覆うように形成されていても良い。
本実施形態では、剥離防止層25として主成分として銅を含む金属箔を使用しているが、このようなものに限らず剥離防止層25は、例えばビッカース硬度で65HV未満、より好ましくは50HV未満であり、銅のビッカース硬度である38HV以下のものであればなお良い。なお、主成分とは、剥離防止層25全体に対して80重量%以上、より好ましくは90重量%以上のことを指すものである。ビッカース硬度については、例えば、JIS Z 2244:2009に従って測定することができる。
このような金属の例としては、金、銀、銅、錫、インジウム、亜鉛、ビスマスからなる群から選ばれる1種又は2種以上を含むものを挙げることができる。これらの中でも特に、亜鉛、銅、銀については、電池のサイクル特性をより向上させることができる。また、銅や銀であれば、蒸着法やスパッタリング法によって負極集電体21の表面に、剥離防止層25を形成しやすい。
剥離防止層25に主成分として含有される金属は、前述した金属から選ばれる1種以上を含有する合金であっても良い。
また、剥離防止層25は、単層のものに限らず、前述した金属から選ばれた1種以上の金属を主成分とする層をそれぞれ別個の層として形成し積層した多層構造のものとしても良い。例えば、負極集電体21の表面にビスマスを主成分とする層を形成した後に、さらにその表面に亜鉛を主成分とする層を積層したものを剥離防止層25としてもよい。
また、剥離防止層25と負極集電体21との密着性が弱い場合、両層の界面に両層を結着させるための新たな層を導入しても良い。例えば、ステンレス箔の上に亜鉛、銀、錫などの金属層をメッキ法で形成する場合、ステンレス箔の上にまずニッケル層をメッキしたのち、その上に上記金属層を形成しても良い。
剥離防止層25の厚みは、加圧成形して全固体二次電池1として完成した状態で、2nm以上50nm以下であれば、十分な剥離抑制効果と電池特性とを両立することができる。
剥離防止層25の厚みは、例えば、水晶振動子マイクロバランス法を用いて測定している。具体的には、蒸着源に対し、負極集電体21と等距離の場所に水晶振動子を設置し、負極集電体21表面に剥離防止層25を蒸着によって形成している間の、水晶振動子と負極集電体21の単位面積当たりの質量増加が等しいと仮定し、負極集電体21の質量増加を膜厚に換算することによって、見積もることができる。剥離防止層25の厚みを測定する他の方法としては、エネルギー分散型X線分析(EDX)や蛍光X線分析(XRF)を用いる方法を挙げることができる。EDXやXRFを用いた方法の具体的な例としては、測定対象と同じ素材で形成された厚みが既知のサンプルのEDXやXRFのシグナル強度と測定対象のEDXやXRFのシグナル強度とを比較することによって、測定対象の厚みを測定することができる。
このように負極層が負極集電体よりも硬度の低い剥離防止層25を備えているので、負極層20又は全固体二次電池1を加圧成形するときに、柔らかい剥離防止層25が剥離防止層よりも硬度の高い負極集電体21及び負極活物質層22のそれぞれの表面に押し付けられて、これら負極集電体21や負極活物質層22の表面形状に沿って変形する。
その結果、剥離防止層25の表面と、負極集電体21又は負極活物質層22との接触面積が増加して、負極集電体21が剥離しにくくなると考えられる。
この効果は、後述するように負極活物質層22が負極活物質粒子を押し固めて製造されたものである場合に、より顕著に発揮される。負極活物質層22が負極活物質粒子を押し固めて製造されたものであれば、金属板などを負極活物質層22として使用する場合に比べて負極活物質層22の表面により深い凹凸が形成されているからである。
負極活物質層22は、リチウムと合金又は化合物を形成する負極活物質を含む。正極活物質層12の充電容量と負極活物質層22の充電容量との比、すなわち容量比は、以下の数式(1)の要件を満たす。
0.01<b/a<0.5 (1)
a:正極活物質層12の充電容量(mAh)
b:負極活物質層22の充電容量(mAh)
ここで、正極活物質層12の充電容量は、正極活物質の充電容量密度(mAh/g)に正極活物質層12中の正極活物質の質量を乗じることで得られる。正極活物質が複数種類使用される場合、正極活物質毎に充電容量密度×質量の値を算出し、これらの値の総和を正極活物質層12の充電容量とすれば良い。負極活物質層22の充電容量も同様の方法で算出される。すなわち、負極活物質層22の充電容量は、負極活物質の充電容量密度(mAh/g)に負極活物質層22中の負極活物質の質量を乗じることで得られる。負極活物質が複数種類使用される場合、負極活物質毎に充電容量密度×質量の値を算出し、これらの値の総和を負極活物質層22の容量とすれば良い。ここで、正極および負極活物質の充電容量密度は、リチウム金属を対極に用いた全固体ハーフセルを用いて見積もられた容量である。実際には、全固体ハーフセルを用いた測定により正極活物質層12および負極活物質層22の充電容量が直接測定される。
充電容量を直接測定する具体的な方法としては、以下の様な方法を挙げることができる。まず正極活物質層12の充電容量は、正極活物質層12を作用極、Liを対極として使用した全固体ハーフセルを作製し、OCV(開放電圧)から上限充電電圧までCC−CV充電を行うことで測定する。該上限充電電圧とは、JIS C 8712:2015の規格で定められたものであり、リチウムコバルト酸系の正極に対しては4.25V、それ以外の正極についてはJIS C 8712:2015のA.3.2.3(異なる上限充電電圧を適用する場合の安全要求事項)の規定を適用して求められる電圧を指す。負極活物質層22の充電容量については、負極活物質層22を作用極、Liを対極として使用した全固体ハーフセルを作製し、OCV(開放電圧)から0.01VまでCC−CV充電を行うことで測定する。前述した全固体ハーフセルについては、例えば、以下のような方法で作製することができる。
充電容量を測定したい正極活物質層12又は負極活物質層22を直径13mmの円板状に打ち抜く。全固体二次電池1に用いるものと同じ固体電解質粉末200gを40MPaで固めて、直径13mm、厚みが約1.5mmのペレット状にする。内径が13mmの筒の内部にこのペレットを入れて、その片側から円板状に打ち抜いた正極活物質層12又は負極活物質層22を入れ、反対側から直径13mm厚みが0.03mmのリチウム箔を入れる。さらに両側からステンレス鋼の円板を1つずつ入れて、全体を筒の軸方向に300MPaで一分間加圧して内容物を一体化させる。これを、常時22MPaの圧力がかかるようにケース内に封入して全固体ハーフセルとする。
この充電容量をそれぞれの活物質の質量で除算することで、充電容量密度が算出される。正極活物質層12の充電容量は、1サイクル目の充電時に測定される初期充電容量であってもよい。
本発明の実施形態では、負極活物質層22の充電容量に対して正極活物質層12の充電容量が過大になる。後述するように、本実施形態では、全固体二次電池1を、負極活物質層22の充電容量を超えて充電する。すなわち、負極活物質層22を過充電する。充電の初期には、負極活物質層22内にリチウムが吸蔵される。すなわち、負極活物質は、正極層10から移動してきたリチウムイオンと合金または化合物を形成する。負極活物質層22の容量を超えて充電が行われると、図2に示すように、負極活物質層22の裏側、すなわち負極集電体21と負極活物質層22との間にリチウムが析出し、このリチウムによって金属層23が形成される。金属層23は主にリチウム(すなわち、金属リチウム)で構成される。このような現象は、負極活物質を特定の物質、すなわちリチウムと合金又は化合物を形成する物質で構成することで生じる。放電時には、負極活物質層22および金属層23中のリチウムがイオン化し、正極層10側に移動する。したがって、全固体二次電池1では、リチウムを負極活物質として使用することができる。さらに、負極活物質層22は、金属層23を被覆するので、金属層23の保護層として機能するとともに、デンドライトの析出、成長を抑制することができる。これにより、全固体二次電池1の短絡および容量低下が抑制され、ひいては、全固体二次電池1の特性が向上する。
ここで、容量比は0.01より大きい。容量比が0.01以下となる場合、全固体二次電池1の特性が低下する。この理由としては、負極活物質層22が保護層として十分機能しなくなることが挙げられる。例えば、負極活物質層22の厚さが非常に薄い場合、容量比が0.01以下となりうる。この場合、充放電の繰り返しによって負極活物質層22が崩壊し、デンドライトが析出、成長する可能性がある。この結果、全固体二次電池1の特性が低下する。また、前記容量比は、0.5よりも小さいことが好ましい。前記容量比が0.5以上になると、負極におけるリチウムの析出量が減って、電池容量が減ってしまうことが考えられるからである。同様の理由から、前記容量比が0.25未満であることがより好ましいと考えられる。また、前記容量比が0.25未満であることによって電池の出力特性も、より向上させることができる。
上述する機能を実現するための負極活物質としては、例えば、無定形炭素、金、白金、パラジウム(Pd)、ケイ素(Si)、銀、アルミニウム(Al)、ビスマス(Bi)、錫、および亜鉛等が挙げられる。ここで、無定形炭素としては、例えば、カーボンブラック(Carbon black)、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック(acetylene black, furnace black, ketjen black)等、グラフェン(graphene)等が挙げられる。
負極活物質層22は、これらの負極活物質をいずれか1種だけ含んでいても良いし、2種以上の負極活物質を含んでいても良い。例えば、負極活物質層22は、負極活物質として無定形炭素だけを含んでいても良いし、金、白金、パラジウム、ケイ素、銀、アルミニウム、ビスマス、錫、および亜鉛からなる群から選択されるいずれか1種以上を含んでいても良い。また、負極活物質層22は、無定形炭素と、金、白金、パラジウム、ケイ素、銀、アルミニウム、ビスマス、錫、および亜鉛からなる群から選択されるいずれか1種以上との混合物を含んでいても良い。無定形炭素と金等の混合物との混合比(質量比)は、10:1〜1:2程度であることが好ましい。負極活物質をこれらの物質で構成することで、全固体二次電池1の特性が更に向上する。
ここで、負極活物質として金、白金、パラジウム、ケイ素、銀、アルミニウム、ビスマス、錫、および亜鉛のいずれか1種以上を使用する場合、これらの負極活物質の粒径は4μm以下であることが好ましい。この場合、全固体二次電池1の特性が更に向上する。ここで、負極活物質の粒径は、例えばレーザー式粒度分布系を用いて測定したメジアン径(いわゆるD50)を用いることができる。以下の実施例、比較例では、この方法により粒径を測定した。粒径の下限値は特に制限されないが、10nmであってもよい。
さらに、負極活物質層22は、バインダを含んでいても良い。このようなバインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride)、ポリエチレン(polyethylene)等が挙げられる。バインダは、これらの1種で構成されていても、2種以上で構成されていても良い。
負極活物質層22にバインダを含めることで、負極活物質層22を負極集電体21上で安定化させることができる。例えば、負極活物質層22にバインダを含めない場合、負極活物質層22が負極集電体21から脱離しやすくなる可能性がある。負極活物質層22が負極集電体21から離脱した箇所では、負極集電体21がむき出しになるので、短絡が発生する可能性がある。さらに、詳細は後述するが、負極活物質層22は、負極活物質層22を構成する材料が分散したスラリーを負極集電体21上に塗布、乾燥することで作製される。バインダを負極活物質層22に含めることで、スラリー中に負極活物質を安定して分散させることができる。この結果、例えばスクリーン印刷でスラリーを負極集電体21上に塗布する場合、スクリーンへの目詰まり(例えば、負極活物質の凝集体による目詰まり)を抑制することができる。
ここで、負極活物質層22にバインダを含める場合、バインダの含有率は、負極活物質の総質量に対して0.3〜15質量%であることが好ましい。バインダの含有率が0.3質量%未満となる場合、膜の強度が十分でなく、特性が低下することに加え、取り扱うことができない可能性がある。バインダの含有率が20質量%を超える場合、全固体二次電池1の特性が低下する可能性がある。バインダの含有率の好ましい下限値は3質量%である。
負極活物質層22の厚さは、上記数式(1)の要件を満たされる範囲であれば特に制限されないが、1〜20μmであることが好ましい。負極活物質層22の厚さが1μm未満となる場合、全固体二次電池1の特性が十分に改善しない可能性がある。負極活物質層22の厚さが20μmを超える場合、負極活物質層22の抵抗値が高くなり、結果として全固体二次電池1の特性が十分に改善しない可能性がある。
負極活物質層22には、従来の全固体二次電池で使用される添加剤、例えばフィラー、分散剤、イオン導電剤等が適宜配合されていてもよい。
(1−1−3.固体電解質層)
固体電解質層30は、正極層10および負極層20の間に形成され、固体電解質を含む。
固体電解質は、例えば硫化物系固体電解質材料で構成される。硫化物系固体電解質材料としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiX(Xはハロゲン元素、例えばI、Cl)、LiS−P−LiO、LiS−P−LiO−LiI、LiS−SiS、Li2−SiS−LiI、LiS−SiS−LiBr、LiS−SiS−LiCl、LiS−SiS−B−LiI、LiS−SiS−P−LiI、LiS−B、LiS−P−Z(m、nは正の数、ZはGe、ZnまたはGaのいずれか)、LiS−GeS、LiS−SiS−LiPO、LiS−SiS−LiMO(p、qは正の数、MはP、Si、Ge、B、Al、GaまたはInのいずれか)等を挙げることができる。ここで、硫化物系固体電解質材料は、出発原料(例えば、LiS、P等)を溶融急冷法やメカニカルミリング(mechanical milling)法等によって処理することで作製される。また、これらの処理の後にさらに熱処理を行っても良い。固体電解質は、非晶質であっても良く、結晶質であっても良く、両者が混ざった状態でも良い。
また、固体電解質として、上記の硫化物固体電解質材料のうち、少なくとも構成元素として硫黄(S)、リン(P)およびリチウム(Li)を含むものを用いることが好ましく、特にLiS−Pを含むものを用いることがより好ましい。
ここで、固体電解質を形成する硫化物系固体電解質材料としてLiS−Pを含むものを用いる場合、LiSとPとの混合モル比は、例えば、LiS:P=50:50〜90:10の範囲で選択されてもよい。また、固体電解質層30には、バインダを更に含んでいても良い。固体電解質層30に含まれるバインダは、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリアクリル酸(poly acrylic acid)等を挙げることができる。固体電解質層30内のバインダは、正極活物質層12および負極活物質層22内のバインダと同種であってもよいし、異なっていても良い。
<1−2.全固体二次電池の製造方法>
続いて、本実施形態に係る全固体二次電池1の製造方法について説明する。本実施形態に係る全固体二次電池1は、正極層10、負極層20、および固体電解質層30をそれぞれ製造した後、上記の各層を積層することにより製造することができる。
(1−2−1.正極層作製工程)
まず、正極活物質層12を構成する材料(正極活物質、バインダ等)を非極性溶媒に添加することで、スラリー(slurry)(スラリーはペースト(paste)であってもよい。他のスラリーも同様である。)を作製する。ついで、得られたスラリーを正極集電体11上に塗布し、乾燥する。ついで、得られた積層体を加圧する(例えば、静水圧を用いた加圧を行う)ことで、正極層10を作製する。加圧工程は省略されても良い。正極活物質層12を構成する材料の混合物をペレット(pellet)状に圧密化成形するか、あるいはシート状に引き伸ばすことで正極層10を作製してもよい。これらの方法により正極層10を作製する場合、正極集電体11は、作製したペレットあるいはシートに圧着しても良い。
(1−2−2.負極層作製工程)
まず、負極活物質層22を構成する材料(負極活物質、バインダ等)を極性溶媒または非極性溶媒に添加することで、スラリーを作製する。ついで、得られたスラリーを負極集電体21上に塗布し、乾燥する。ついで、得られた積層体を加圧する(例えば、静水圧を用いた加圧を行う)ことで、負極層20を作製する。加圧工程は省略されても良い。
本実施形態では、負極集電体21の表面に真空蒸着法を用いて銅を蒸着させて剥離防止層25を形成している。負極集電体21の表面に剥離防止層25を形成する方法としては、真空蒸着法に限らず、スパッタリング、めっき、クラッドなどを用いてもよい。
(1−2−3.固体電解質層作製工程)
固体電解質層30は、硫化物系固体電解質材料にて形成された固体電解質により作製することができる。
まず、溶融急冷法やメカニカルミリング(mechanical milling)法により出発原料を処理する。
例えば、溶融急冷法を用いる場合、出発原料(例えば、LiS、P等)を所定量混合し、ペレット状にしたものを真空中で所定の反応温度で反応させた後、急冷することによって硫化物系固体電解質材料を作製することができる。なお、LiSおよびPの混合物の反応温度は、好ましくは400℃〜1000℃であり、より好ましくは800℃〜900℃である。また、反応時間は、好ましくは0.1時間〜12時間であり、より好ましくは1時間〜12時間である。さらに、反応物の急冷温度は、通常10℃以下であり、好ましくは0℃以下であり、急冷速度は、通常1℃/sec〜10000℃/sec程度であり、好ましくは1℃/sec〜1000℃/sec程度である。
また、メカニカルミリング法を用いる場合、ボールミルなどを用いて出発原料(例えば、LiS、P等)を撹拌させて反応させることで、硫化物系固体電解質材料を作製することができる。なお、メカニカルミリング法における撹拌速度および撹拌時間は特に限定されないが、撹拌速度が速いほど硫化物系固体電解質材料の生成速度を速くすることができ、撹拌時間が長いほど硫化物系固体電解質材料への原料の転化率を高くすることができる。
その後、溶融急冷法またはメカニカルミリング法により得られた混合原料を所定温度で熱処理した後、粉砕することにより粒子状の固体電解質を作製することができる。固体電解質がガラス転移点を持つ場合は、熱処理によって非晶質から結晶質に変わる場合がある。
続いて、上記の方法で得られた固体電解質を、例えば、エアロゾルデポジション(aerosol deposition)法、コールドスプレー(cold spray)法、スパッタ法等の公知の成膜法を用いて成膜することにより、固体電解質層30を作製することができる。なお、固体電解質層30は、固体電解質粒子単体を加圧することにより作製されてもよい。また、固体電解質層30は、固体電解質と、溶媒、バインダを混合し、塗布乾燥し加圧することにより固体電解質層30を作製してもよい。
(1−2−4.全固体二次電池作製工程)
上記の方法で作製した正極層10、負極層20、および固体電解質層30を、正極層10と負極層20とで固体電解質層30を挟持するように積層し、加圧する(例えば、静水圧を用いた加圧を行う)ことにより、本実施形態に係る全固体二次電池1を作製することができる。
上記の方法で作製した全固体電池を動作させる際に、全固体電池に圧力をかけた状態で行ってもよい。
上記圧力は、0.5MPa以上、10MPa以下であってもよい。また圧力の印加は、ステンレス、真鍮、アルミニウム、ガラスなどの2枚の硬い板の間に全固体電池を挟み、この2枚の板の間をねじで締めるなどの方法で行ってもよい。
<1−3.全固体二次電池の充電方法>
つぎに、全固体二次電池1の充電方法について説明する。この実施形態では、全固体二次電池1を、負極活物質層22の充電容量を超えて充電する。すなわち、負極活物質層22を過充電する。充電の初期には、負極活物質層22内にリチウムが吸蔵される。負極活物質層22の充電容量を超えて充電が行われると、図2に示すように、負極活物質層22の裏側、すなわち負極集電体21と負極活物質層22との間にリチウムが析出し、このリチウムによって製造時には存在していなかった金属層23が形成される。放電時には、負極活物質層22および金属層23中のリチウムがイオン化し、正極層10側に移動する。したがって、全固体二次電池1では、リチウムを負極活物質として使用することができる。さらに、負極活物質層22は、金属層23を被覆するので、金属層23の保護層として機能するとともに、デンドライトの析出、成長を抑制することができる。これにより、全固体二次電池1の短絡および容量低下が抑制され、ひいては、全固体二次電池1の特性が向上する。なお、本実施形態では、金属層23は予め形成されていないので、全固体二次電池1の製造コストを低減できる。
金属層23は、図2に示すように、負極集電体21と負極活物質層22との間に形成されるものに限らず、図3に示すように、負極活物質層22の内部に形成されても良い。さらに、図4に示すように、金属層23が、負極集電体21と負極活物質層22との間及び負極活物質層22の内部の両方に形成されてもよい。
より具体的には、金属層23は、負極活物質層22の内部に層状に析出するか、剥離防止層25と負極活物質層22との間に析出すると考えられる。剥離防止層25と負極活物質層22との間への金属層23の析出は、剥離防止層25がリチウムと合金を形成しない金属で形成されている場合には、剥離防止層25と負極活物質層22との間に起こる。一方、剥離防止層5がリチウムと合金を形成する金属で形成されている場合には合金化した剥離防止層25と負極活物質層22との間に起こると考えられる。
充電時にリチウムが負極集電体21と負極活物質層22との間又は負極活物質層22の内部に層状に析出するので、充放電によって全固体二次電池1内部でのボイドの発生を抑えることができる。
また、リチウムが層状に析出しない場合に比べて、充放電による全固体二次電池1内部の圧力上昇を抑えることができる。
負極活物質層22が、負極活物質として、無定形炭素、金、白金、パラジウム、ケイ素、銀、アルミニウム、ビスマス、錫、および亜鉛からなる群から選択されるいずれか1種以上を含有しているので、負極活物質の充電容量を超えて充電したときに、負極活物質層22の固体電解質層30側の表面におけるリチウムの析出については抑制することができる。
その結果、デンドライトの析出、成長を抑制することができる。これにより、全固体二次電池の短絡および容量低下が抑制され、ひいては、全固体二次電池の特性が向上する。
負極集電体21と負極活物質22とを、例えば、接着剤などを使用して強力に接着してしまうと、負極活物質層の初期充電容量を超えて充電した場合に、負極集電体21と負極活物質層22との間に金属層23が析出することを妨げてしまう恐れがある。
この点、本実施形態に係る全固体二次電池1では、負極集電体21の表面に形成された剥離防止層25によって負極集電体21の剥離を防止しているので、負極集電体21と負極活物質層22との間における金属層23の析出を妨げてしまうことがない。
(1.実施例1)
次に、上述した実施形態の実施例を説明する。実施例1では、以下の工程により全固体二次電池を作製した。
(1−1.正極層の作製)
正極活物質としてLiNi0.8Co0.15Mn0.05(NCM)を準備した。この活物質に対し、非特許文献1に書かれている方法でLi2O-ZrO2被覆を行った。また、固体電解質として、Argyrodite型結晶であるLiPSClを準備した。また、バインダとして、ポリテトラフルオロエチレン(デュポン社製テフロン(登録商標)バインダ)を準備した。また、導電助剤としてカーボンナノファイバー(CNF)を準備した。ついで、これらの材料を、正極活物質:固体電解質:導電助剤:バインダ=89.5:10.5:2:1の質量比で混合し、混合物をシート状に引き伸ばし、正極活物質層を作製した。さらにこの正極シートを約1.7cm角に成形し、18μm厚のアルミ箔の正極集電体に圧着することにより、正極層を作製した。正極活物質層の初期充電容量(1サイクル目の充電容量)は4.25V充電に対して約22mAhであった。正極活物質層の質量は約107mgであった。活物質の質量当たりの容量は約230mAh/gであった。
(1−2.負極層の作製)
本実施例においては、負極集電体として20ミクロン厚のSUS304箔を用いた。なおSUS304のビッカース硬度は、200Hv程度である。真空蒸着装置を用いて、このSUS304箔上に銅の薄膜(剥離防止層)をコーティングした。膜厚は10nmとした。膜厚の測定は、水晶振動子マイクロバランス法を用いて行った。蒸着源に対し、SUS箔サンプルと等距離の場所に水晶振動子を設置し、蒸着中における、水晶振動子とSUS箔の単位面積当たりの質量増加が等しいと仮定し、SUS箔上の質量増加を膜厚に換算することによって、見積もった。
負極活物質として、銀粒子とカーボンブラックとを混合したものを用意した。銀粒子は粒径約60nmのものを用い、カーボンブラックは窒素吸着比表面積は約52m2/g、DBP給油量は約193ml/100gのファーネスブラックを用いた。
ついで、ファーネスブラックを6gと銀粒子2gとを容器に入れ、そこへバインダ(クレハ社製#9300)7.77wt%を含むN-メチルピロリドン(NMP)溶液を7.2g加え、これに総量60gのNMPを少しずつ加えながら撹拌し、スラリーを作製した。銅をコートしたSUS304箔上にスクリーン印刷機を用いてこのスラリーを塗布し、空気中で80℃で約20分間乾燥させたのち、100℃で約12時間真空乾燥し負極とした。この積層体を約2cm角で打ち抜き、負極層とした。ただし、この負極層には、突出部があり、後述するように電池の負極用端子として用いる。乾燥後の負極のローディング量は約1mg/cm2であった。負極層の初期充電容量は約2.4mAhであった。したがって、数式(1)中のb/aは約0.11であり、数式(1)の要件をみたす。
(1−3.固体電解質層の作製)
上記LiPSCl固体電解質に、当該固体電解質の質量に対して1質量%のゴム系バインダを加えた。この混合物にキシレンとジエチルベンゼンを加えながら撹拌することで、スラリーを作製した。このスラリーを不織布の上にブレードコーターを用いて塗布し、空気中で40℃で乾燥させた。これにより得られた積層体を40℃で12時間真空乾燥した。この積層体を約2.2cm角で打ち抜き、固体電解質層を作製した。
(1−4.全固体二次電池の作製)
正極層、固体電解質層、および負極層をこの順で重ねて、真空中でラミネートフィルムに封じることにより全固体二次電池を作製した。ここで、正極集電体と負極集電体のそれぞれ一部を、電池の真空を破らないようにラミネートフィルムから外に突出させた。これらの突出部を正極層および負極層の端子とした。さらに、この全固体二次電池を490MPaで30分間静水圧処理した。このような静水圧処理を行うことで、電池としての特性が大幅に向上する。さらにこの全固体電池を、その積層方向の両側から厚さ約1cmの2枚のステンレス板挟んだ。2枚のステンレス板にはそれぞれ同じ箇所に4つの穴が開いており、全固体電池はその4つの穴が作る四角形の内側に収まるようになっている。この状態で、前記2枚のステンレス板の外側から前記2枚のステンレス板を貫通するように、前記4つの穴にそれぞれ一本ずつボルトを通した。その後、2枚のステンレス板を外側から押さえ込むように、前記4つのボルトをそれぞれナットで締めこむことによって、全固体電池に約4MPaの圧力を印加した。
(1−5.剥離試験)
まず剥離試験に関しては、上述した手順で全固体電池を作製後、ドライルーム中(露点-40℃)で解体し、内部の観察を行った。図5(a)に解体後の写真を示す。剥離が起きていないことが分かる。
(1−6.充放電試験)
上述した手順で作製した全固体二次電池の充放電特性を、以下の充放電試験により評価した。充放電試験は全固体二次電池を60℃の恒温槽に入れて行った。充電は電池電圧が4.25Vになるまで3mA/cmの定電流で行い、放電は、電池電圧が2.5Vになるまで3mA/cmの定電流で行った。電池特性は100サイクル後の容量維持率(100サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)で評価した。その結果を表1に示す。100サイクル後の容量維持率は96.5%であった。
(2.比較例1)
本比較例においては、負極集電体として銅のコーティングを行っていないSUS304箔を用意し、この箔上に実施例1と同様の方法で負極活物質層を形成し、これを全固体電池用負極層として用いた。この負極層を用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体電池を2個作製し、一つを剥離試験に用い、もう一つを充放電試験に用いた。図5(b)に解体後の写真を示す。セルを解体した段階で既にSUS304箔が負極層から完全に剥離していることが見て取れる。また、100サイクル後の容量維持率は97.2%であった。
(3.実施例2)
本実施例においては、負極集電体上の銅コーティング層(剥離防止層)の厚みを2nm、5nm、20nm又は50nmにした以外は、実施例1と同様の方法で全固体二次電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。結果を表1に示す。いずれのサンプルにおいても剥離は見られなかった。箔を人為的に剥がしてみたところ、銅の膜厚が大きいほど、剥離強度が強いことが観察された。膜厚が大きくなるほど剥離強度が大きくなることが分かった。100サイクル後の容量維持率はそれぞれ、96.5%、96.3%、87.7%、90.1%であった。
以上の結果から、負極集電体であるSUS箔上に銅をコーティングして剥離防止層を形成することにより、電池の完成段階での負極集電体の剥離が抑制されること、および銅の膜厚が増加すると剥離強度が強くなることが分かった。また、銅からなる剥離防止層の膜厚が10nm程度までは容量維持率がほとんど変わらないものの、20nmを超えると大幅に悪化した。ただし、膜厚が20nmを超える場合、剥離強度が非常に強いので、容量維持率が多少低くても構わない場合は、20nm厚以上の厚みにしてもよい。
(4.実施例3)
本実施例においては、負極集電体であるSUS304箔上に銅の代わりに、2nm、5nm、50nmの厚さのインジウム層を蒸着により形成した以外は、実施例1と同様に全固体電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。その結果を表1に示す。いずれのサンプルも負極集電体は剥離しなかった。
(5.実施例4)
本実施例においては、負極集電体であるSUS304箔上に50nmの厚さのビスマス層を蒸着により形成した以外は、実施例1と同様に全固体電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。その結果を表1に示す。この場合も負極集電体の剥離は起こらなかった。
(6.実施例5)
本実施例においては、負極集電体であるSUS304箔上に5nmの厚さのビスマス層を蒸着により形成し、さらにこのビスマス層の外側に5nm、20nm、50nmの厚さの亜鉛層を蒸着により形成した以外は、実施例1と同様に全固体電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。その結果を表1に示す。いずれのサンプルも負極集電体の剥離は発生しなかった。
(7.実施例6)
本実施例においては、負極集電体であるSUS304箔上に5nmの厚さのビスマス層を蒸着により形成し、さらに50nmの厚さの錫層を蒸着により形成した以外は、実施例1と同様に全固体電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。その結果を表1に示す。この実施例で作製した全固体二次電池でも負極集電体の剥離は起こらなかった。
(8.実施例7)
本実施例においては、負極集電体であるSUS304箔上に5nm、50nmの厚さの銀層をRFスパッタにより形成した以外は、実施例1と同様に全固体電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。その結果を表1に示す。いずれのサンプルも負極集電体は剥離しなかった。
(9.比較例2)
本実験においては、負極集電体であるSUS304箔上に50nmの厚さのシリコン層をRFスパッタにより形成した以外は、実施例1と同様に全固体電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。その結果を表1に示す。このサンプルにおいては負極集電体が剥離した。
(10.実施例8)
本実験においては、負極集電体であるSUS304箔上に100nmの厚さのニッケル層をメッキ法により形成した以外は、実施例1と同様に全固体電池を作製し、剥離試験及び充放電試験を行った。その結果を表1に示す。膜厚が100nmのときは負極集電体は剥離しなかったが、剥離強度が弱かった。
(11.実施例9−剥離強度の定量的な測定)
銅をコーティングしたSUS箔上の負極活物質層の剥離強度を以下の要領で測定した。まず、厚さ10ミクロンのSUS304箔を用意し、前記実施例1の1−2.と同様の方法で、10nm、20nm、50nmの銅コーティング層(剥離防止層)を形成し、その上に負極活物質層を塗布し乾燥させる。その負極層の上に、厚さ10ミクロンのNi箔を被せ、490MPaで30分間静水圧処理した。静水圧処理後、Ni箔は負極層から剥離したが、負極層は剥離しなかった。この負極層の剥離強度を、90°剥離試験(JIS Z0237:2009)により測定した。その結果を図6に示す。ばらつきが大きいものの、銅の膜厚が大きくなるにつれて、剥離強度が増加するのが分かる。
(12.比較例3−剥離強度の定量的な測定)
また比較例として、銅のコーティング層(剥離防止層)を形成しなかったSUS箔上に負極活物質層を形成した負極層も用意した。その剥離強度についても図6に示した。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a 全固体二次電池
10 正極層
11 正極集電体
12 正極活物質層
20 負極層
21 負極集電体
22 負極活物質層
23 金属層
25 剥離防止層
30 固体電解質層

Claims (10)

  1. 正極層と、
    負極層と、
    これら正極層と負極層との間に配置されている固体電解質層とを備え、
    前記負極層は、板状又は箔状の負極集電体と、該負極集電体の前記固体電解質層側に積層された負極活物質層と、前記負極集電体の前記負極活物質層が積層されている側の表面に形成された剥離防止層とを具備し、
    前記剥離防止層の硬度が、前記負極集電体の硬度よりも低いことを特徴とする全固体リチウム二次電池。
  2. 前記剥離防止層の硬度がビッカース硬度で65Hv未満であることを特徴とする請求項1記載の全固体リチウム二次電池。
  3. 前記剥離防止層が、金、銀、銅、錫、インジウム、亜鉛及びビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の全固体リチウム二次電池。
  4. 前記剥離防止層の厚みは、2nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
  5. 前記正極層が、正極活物質層を具備するものであり、該正極活物質層の初期充電容量と前記負極活物質層の初期充電容量との比が、以下の数式(1)の要件を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
    0.01<b/a<0.5・・・(1)
    (数式(1)中のaは正極活物質層の初期充電容量(単位:mAh)を表し、bは負極活物質層の初期充電容量(単位:mAh)を表している。)
  6. 前記負極活物質層が、無定形炭素を含むものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
  7. 前記負極活物質層が、金、白金、パラジウム、ケイ素、銀、アルミニウム、ビスマス、錫及び亜鉛からなる群より選ばれる1種以上の物質と、無定形炭素とを含むものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
  8. 前記負極活物質層が、銀と無定形炭素とを含むものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の全固体リチウム二次電池を、負極活物質層の初期充電容量を超えて充電することを特徴とする全固体リチウム二次電池の充電方法。
  10. 前記充電量が、前記負極活物質層の初期充電容量の2倍〜100倍の値であることを特徴とする請求項9記載の全固体リチウム二次電池の充電方法。
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