JP2020112837A - 偏光フィルム及びそれを含む偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐クラック性に優れた薄型の偏光フィルム及びそれを含む偏光板を提供する。【解決手段】一軸延伸ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向されている偏光フィルムであって、厚みが15μm以下であり、ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折率が0.040以上0.050以下であり、視感度補正偏光度Pyが99.9%以上であり、ホウ素の含有率が3.0重量%以上6.0重量%以下である偏光フィルムが提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光フィルム及びそれを含む偏光板に関する。
偏光板は、液晶表示装置を代表とする画像表示装置等に広く用いられている。偏光板としては、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素等の二色性色素を吸着配向させてなる偏光フィルムの片面又は両面に保護フィルムを貼合した構成のものが一般的である。近年、画像表示装置のモバイル機器や薄型テレビ等への展開に伴い、偏光板、ひいては偏光フィルムの薄膜化が益々求められている。
特開2015−57669号公報(特許文献1)には、厚みが10μm以下のポリビニルアルコール系樹脂膜から構成される薄型偏光板が開示されている。
特開2015−57669号公報
偏光フィルムは、使用に伴ってクラックを生じることがあり、改善が求められている。この問題は、偏光フィルムの厚みが小さくなるほど顕著である。
本発明の目的は、耐クラック性に優れた薄型の偏光フィルム及びそれを含む偏光板を提供することである。
本発明は、以下に示す偏光フィルム及び偏光板を提供する。
[1] ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向されている偏光フィルムであって、
厚みが15μm以下であり、ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折率が0.040以上である、偏光フィルム。
[2] 前記複屈折率が0.050以下である、
[1]に記載の偏光フィルム。
[3] ホウ素元素の含有率が3.0重量%以上6.0重量%以下である、
[1]又は[2]に記載の偏光フィルム。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載の偏光フィルムと、
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面上に積層される保護フィルムと、
を含む、偏光板。
本発明によれば、耐クラック性に優れた薄型の偏光フィルム及びそれを含む偏光板を提供することができる。
本発明に係る偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る偏光板の層構成の他の一例を示す概略断面図である。
(1)偏光フィルム
本発明に係る偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム(以下、PVA系樹脂フィルムともいう。)に二色性色素が吸着配向されてなり、厚みが15μm以下であり、かつ、偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう。)の複屈折率が0.040以上である。PVA系樹脂の複屈折率とは、PVA系樹脂の配向性を示す指標であり、PVA系樹脂の位相差値Rpvaの値を偏光フィルムの厚みで除して求められる値である。PVA系樹脂のRpvaの測定方法及び複屈折率の算出方法は、下記実施例の項の記載に従う。
PVA系樹脂の複屈折率が0.040以上である本発明に係る偏光フィルムは、耐クラック性に優れており、さらには偏光特性などの光学特性に優れたものであり得る。偏光フィルムの耐クラック性及び光学特性の観点から、PVA系樹脂の複屈折率は、0.041以上であることが好ましく、0.042以上であることがより好ましく、0.043以上であることがさらに好ましく、0.045以上であることがよりさらに好ましい。PVA系樹脂の複屈折率は、通常0.050以下である。
PVA系樹脂の複屈折率は、偏光フィルムが単体として存在する場合(単独で存在する場合)には、それ自体を測定サンプルとして測定される。一方、偏光フィルム上に保護フィルムなどが貼合された偏光板として存在する場合には、偏光板から保護フィルム及び接着剤層などを除去し、偏光板に含まれる偏光フィルムを単離して、これを測定サンプルとする。
偏光フィルムの厚みは15μm以下であり、偏光板の薄型化の観点から10μm以下であることが好ましく、8μm以下であることがより好ましい。偏光フィルムの厚みは、通常2μm以上である。厚みが小さいほど耐クラック性が低下しやすいが、本発明によれば、厚みが15μm以下であっても耐クラック性の良好な、耐久性に優れた偏光フィルムを提供することができる。
偏光フィルムのホウ素含有率は、3.0重量%以上6.0重量%以下が好ましい。偏光フィルム中のホウ素含有率が前記の範囲であることは、偏光フィルムの耐クラック性向上の点で有利であり、さらには偏光フィルムの光学特性の点でも有利となり得る。優れた耐クラック性、あるいはさらに優れた光学特性を発現させるためには、偏光フィルム中のホウ素含有率を、上記範囲のなかでも3.5重量%以上、また5.5重量%以下とすることが好ましく、4.0重量%以上5.0重量%以下とすることがより好ましい。偏光フィルム中のホウ素は、ホウ酸(H3BO3)として遊離の状態で存在するか、又はホウ酸がPVA系樹脂のユニットと架橋構造を形成した状態で存在すると考えられるが、ここでいうホウ素含有率は、このように化合物の状態で存在するものを含めてホウ素原子(B)自体の量である。
偏光フィルム中のホウ素含有率は、例えば、偏光フィルムを純水に溶解させた後、マンニトールを添加し、得られた溶液に対して、水酸化ナトリウム水溶液による滴定を行うことによってホウ素量を定量し、偏光フィルムの重量に対するホウ素量の重量百分率として算出できる。また、高周波誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)発光分光分析法により、偏光フィルム中のホウ素量を定量し、偏光フィルムの重量に対するホウ素の重量百分率としても算出できる。
偏光フィルムの視感度補正単体透過率Tyは、当該偏光フィルムやこれを含む偏光板が適用される液晶表示装置等の画像表示装置において通常求められる値であることができ、具体的には40〜47%の範囲内であることが好ましい。Tyは、より好ましくは41〜45%の範囲内であり、この場合、TyとPyとのバランスがより良好となる。Tyが高すぎるとPyが低下して画像表示装置の表示品位が低下する。Tyが過度に低い場合、画像表示装置の輝度が低下して表示品位が低下するか、又は輝度を十分に高くするために投入電力を大きくする必要が生じる。
偏光フィルムの視感度補正偏光度Pyは、99.9%以上であることが好ましく、99.95%以上であることがより好ましい。
偏光フィルムのTy及びPyは、それが単体として存在する場合(単独で存在する場合)には、それ自体を測定サンプルとして測定される。一方、偏光フィルム上に保護フィルムなどが貼合された偏光板として存在する場合には、偏光板から保護フィルム及び接着剤層などを除去し、偏光板に含まれる偏光フィルムを単離して、これを測定サンプルとする。
本発明に係る偏光フィルムは、PVA系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものであり、好ましくは、一軸延伸されたPVA系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものである。二色性色素としては、ヨウ素又は二色性有機染料を用いることができる。
PVA系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。その他の「(メタ)」を付した用語においても同様である。
PVA系樹脂のケン化度は、80.0〜100.0モル%の範囲であることができるが、好ましくは90.0〜100.0モル%の範囲であり、より好ましくは94.0〜100.0モル%の範囲である。ケン化度が80.0モル%未満であると、得られる偏光フィルムの耐水性が低下しやすい。ケン化度が99.5モル%を超えるPVA系樹脂を使用した場合、染色速度が遅くなり、生産性が低下するとともに十分な偏光性能を有する偏光フィルムが得られないことがある。
ケン化度とは、PVA系樹脂の原料であるポリ酢酸ビニル系樹脂に含まれる酢酸基(アセトキシ基:−OCOCH3)がケン化工程により水酸基に変化した割合をユニット比(モル%)で表したものであり、下記式:
ケン化度(モル%)=100×(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)
で定義される。ケン化度は、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、従って結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
PVA系樹脂の平均重合度は、好ましくは100〜10000であり、より好ましくは1500〜8000であり、さらに好ましくは2000〜5000である。PVA系樹脂の平均重合度もJIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。平均重合度が100未満では、好ましい偏光性能を有する偏光フィルムを得ることが困難であり、10000超では溶媒への溶解性が悪化し、PVA系樹脂フィルムの形成が困難となり得る。
本発明の偏光フィルムは、例えば、例えば溶融押出法、溶剤キャスト法のような公知の方法によりPVA系樹脂フィルムを作製する工程;PVA系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;PVA系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより、二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたPVA系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程(架橋処理工程);及び、ホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造できる。
PVA系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前又はホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、水や溶剤を用いてPVA系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は通常、3〜8倍程度である。
PVA系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えば、二色性色素系樹脂フィルムを二色性色素が含有された水溶液(染色浴)に浸漬する方法が採用される。なお、PVA系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は、通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する染色浴に、PVA系樹脂フィルムを浸漬して、PVA系樹脂をヨウ素で染色する。この染色浴におけるヨウ素の含有量は、水100重量部あたり0.003〜1重量部程度であることができる。ヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり0.15〜20重量部程度であることができる。また染色浴の温度は、10〜45℃程度であることができる。
一方、二色性色素として二色性有機染料を用いる場合は、通常、水溶性の二色性有機染料を含む染色浴に、PVA系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。染色浴における二色性有機染料の含有量は、水100重量部あたり通常1×10-4〜10重量部であり、好ましくは1×10-3〜1重量部である。この染色浴は、硫酸ナトリウム等の無機塩を染色助剤として含有していてもよい。染色浴の温度は、通常20〜80℃程度である。
二色性色素が吸着されたPVA系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程では、通常、二色性色素が吸着されたPVA系樹脂フィルムをホウ酸水溶液(架橋浴)に浸漬する。ホウ酸水溶液に含まれるホウ酸源としては、ホウ酸、ホウ砂のようなホウ素化合物を用いる。また、ホウ素化合物とともに、グリオキザール、グルタルアルデヒド等の架橋剤を用いてもよい。ホウ酸水溶液の溶媒としては、水が使用できるが、水と相溶性のある有機溶媒をさらに含んでもよい。偏光フィルムのPVA系樹脂の複屈折率を0.040以上に調整するためには、ホウ酸水溶液におけるホウ酸の濃度を、3〜8重量%とし、架橋浴への浸漬時間を適宜調整することが好ましく、ホウ酸の濃度を4〜7重量%とし、架橋浴への浸漬時間を適宜調整することがより好ましい。
ホウ酸水溶液はヨウ化物をさらに含むことができる。ヨウ化物の添加により、偏光フィルムの面内における偏光性能をより均一化させることができる。ヨウ化物の具体例は上記と同様である。ホウ酸水溶液におけるヨウ化物の濃度は、好ましくは0.1〜20重量%であり、より好ましくは0.5〜15重量%である。
ホウ酸水溶液による架橋処理は、通常40〜80℃、好ましくは50〜70℃の温度で行われる。温度が低すぎると、架橋反応の進行が不十分になりやすく、一方で温度が高すぎると、架橋処理浴中でフィルムの切断が起きやすくなって、加工安定性が著しく低下しやすい。また、架橋処理の時間は、通常10〜600秒、好ましくは60〜420秒、より好ましくは90〜300秒である。
なお架橋処理は、ホウ素化合物を染色浴中に配合することにより、染色処理と同時に行うこともできる。また、組成の異なる2種以上の架橋浴を用いて、架橋浴に浸漬する処理を2回以上行ってもよい。
ホウ酸処理後のPVA系樹脂フィルムは通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたPVA系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行うことができる。水洗処理における水の温度は通常、2〜40℃程度である。浸漬時間は通常、1〜120秒程度である。
水洗後に乾燥処理を施して、偏光フィルムが得られる。乾燥処理は、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。
本発明の偏光フィルムは、PVA系樹脂層及び偏光フィルムを支持するための基材フィルムを利用して作製してもよい。この方法は、例えば特開2012−103466号公報等に記載されている。この場合、偏光フィルムは、例えば下記工程:
基材フィルムの少なくとも一方の面にPVA系樹脂を含有する塗工液を塗工した後、乾燥させることによりPVA系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程、
積層フィルムを一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
延伸フィルムのPVA系樹脂層を二色性色素で染色して偏光フィルムを形成することにより偏光性積層フィルムを得る染色工程
をこの順で含む方法によって製造することができる。染色工程後、偏光フィルムの外面に保護フィルムを貼合し、ついで基材フィルムを剥離除去することにより偏光フィルムと保護フィルムとを含む偏光板を得ることができる。上記のような基材フィルムを利用した方法は、薄膜の偏光フィルム及び偏光板を得るうえで有利である。
(2)偏光板
図1は、本発明に係る偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。図1に示される偏光板1のように本発明に係る偏光板は、上記本発明に係る偏光フィルム5と、その一方の面に第1接着剤層15を介して積層される第1保護フィルム10と、他方の面に第2接着剤層25を介して積層される第2保護フィルム20とを備える両面保護フィルム付偏光板であることができる。偏光板1は、第1保護フィルム10及び/又は第2保護フィルム20上に積層される他の光学層や粘着剤層等をさらに有していてもよい。
また本発明に係る偏光板は、図2に示される偏光板2のように、上記本発明に係る偏光フィルム5と、その一方の面に第1接着剤層15を介して積層される第1保護フィルム10とを備える片面保護フィルム付偏光板であってもよい。偏光板2は、第1保護フィルム10及び/又は偏光フィルム5上に積層される他の光学層(又は光学フィルム)や粘着剤層等をさらに有していてもよい。
本発明に係る偏光板は、上記本発明に係る耐クラック性に優れる偏光フィルム5を備えるものであるため、耐久性に優れており、さらには偏光特性などの光学特性に優れたものであり得る。
他の光学層(又は光学フィルム)としては、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム;表面に凹凸形状を有する防眩機能付フィルム;表面反射防止機能付フィルム;表面に反射機能を有する反射フィルム;反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルム;視野角補償フィルム等が挙げられる。
第1及び第2保護フィルム10,20はそれぞれ、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロースエステル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;又はこれらの混合物、共重合物等からなるフィルムであることができる。第1保護フィルム10と第2保護フィルム20は、互いに同種の保護フィルムであってもよいし、異種の保護フィルムであってもよい。
第1及び/又は第2保護フィルム10,20は、位相差フィルム、輝度向上フィルムのような光学機能を併せ持つ保護フィルムであることもできる。例えば、上記熱可塑性樹脂からなるフィルムを延伸(一軸延伸又は二軸延伸等)したり、該フィルム上に液晶層等を形成したりすることにより、任意の位相差値が付与された位相差フィルムとすることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂のような鎖状オレフィンの単独重合体のほか、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称である。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物等である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例は、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロースを含む。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものを用いることもできる。これらの中でもTACが特に好ましい。
ポリエステル系樹脂はエステル結合を有する、上記セルロースエステル系樹脂以外の樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としてはジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。多価アルコールとしてはジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂の具体例は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレートを含む。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなる。ポリカーボネート系樹脂は、ポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、共重合ポリカーボネート等であってもよい。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を主な構成モノマーとする樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の具体例は、例えば、ポリメタクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂等);メタクリル酸メチルと脂環族炭化水素基を有する化合物との共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)を含む。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステルを主成分とする重合体が用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
第1及び/又は第2保護フィルム10,20の偏光フィルム5とは反対側の表面には、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を形成することもできる。
第1及び第2保護フィルム10,20の厚みは、偏光板1,2の薄型化の観点から、好ましくは90μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。当該厚みは、強度及び取扱性の観点から、通常5μm以上である。
(3)第1及び第2接着剤層
第1及び第2接着剤層15,25を形成する接着剤としては、水系接着剤又は活性エネルギー線硬化性接着剤を用いることができる。第1接着剤層15を形成する接着剤と第2接着剤層25を形成する接着剤とは同種であってもよいし、異種であってもよい。
水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好適に用いられる。
水系接着剤に用いるポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。水系接着剤は、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物等の添加剤を含むことができる。
水系接着剤を使用する場合は、偏光フィルム5と保護フィルムとを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するために乾燥させる乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、例えば20〜45℃程度の温度で養生する養生工程を設けてもよい。
上記活性エネルギー線硬化性接着剤とは、紫外線のような活性エネルギー線を照射することで硬化する接着剤をいい、例えば、重合性化合物及び光重合開始剤を含むもの、光反応性樹脂を含むもの、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含むもの等を挙げることができる。重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性(メタ)アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマーのような光重合性モノマーや、光重合性モノマーに由来するオリゴマーを挙げることができる。光重合開始剤としては、紫外線のような活性エネルギー線の照射により中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルのような活性種を発生する物質を含むものを挙げることができる。重合性化合物及び光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性接着剤として、光硬化性エポキシ系モノマー及び光カチオン重合開始剤を含むものを好ましく用いることができる。
活性エネルギー線硬化性接着剤を用いる場合は、偏光フィルム5と保護フィルムとを貼合した後、必要に応じて乾燥工程を行い、次いで活性エネルギー線を照射することによって活性エネルギー線硬化性接着剤を硬化させる硬化工程を行う。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する紫外線が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等を用いることができる。
偏光フィルム5の片面に第1接着剤層15を介して第1保護フィルム10を常法に従って貼合することにより、図2に示される片面保護フィルム付の偏光板2を得ることができる。偏光フィルム5の他面に第2接着剤層25を介して第2保護フィルム20を貼合すれば、図1に示される両面保護フィルム付の偏光板1を得ることができる。両面保護フィルム付の偏光板1を得る場合において、第1及び第2保護フィルム10,20は同時に貼合されてもよいし、逐次的に貼合されてもよい。
図1に示される偏光板1における第1保護フィルム10又は第2保護フィルム20上、図2に示される偏光板2における偏光フィルム5上に、偏光板を他の部材(例えば液晶表示装置に適用する場合における液晶セル)に貼合するための粘着剤層を積層してもよい。粘着剤層を形成する粘着剤は通常、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂等をベースポリマーとし、そこに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物のような架橋剤を加えた粘着剤組成物からなる。さらに微粒子を含有して光散乱性を示す粘着剤層とすることもできる。粘着剤層の厚みは1〜40μmであることができるが、加工性、耐久性の特性を損なわない範囲で薄く形成することが好ましく、具体的には3〜25μmであることが好ましい。
粘着剤層を形成する方法は特に限定されるものではなく、保護フィルム面又は偏光フィルム面に、上記したベースポリマーをはじめとする各成分を含む粘着剤組成物(粘着剤溶液)を塗工し、乾燥して粘着剤層を形成してもよいし、セパレーター(剥離フィルム)上に粘着剤層を形成した後、この粘着剤層を保護フィルム面又は偏光フィルム面に転写してもよい。粘着剤層を保護フィルム面又は偏光フィルム面に形成する際には、必要に応じて保護フィルム面若しくは偏光フィルム面、又は粘着剤層の片面若しくは両面に表面処理、例えばコロナ処理等を施してもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。以下の例において、偏光フィルムの厚みは、(株)ニコン製のデジタルマイクロメーター「MH−15M」を用いて測定した。
<実施例1>
〔偏光フィルムの作製〕
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%で厚み30μmの未延伸ポリビニルアルコールフィルム〔(株)クラレ製の「VF−PE#3000」〕を、20℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が1/2/100の水溶液に30℃で75秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/4/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/3/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行った。引き続き、5℃の純水で洗浄した後、60℃で乾燥処理を行って、一軸延伸ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された厚み約13μmの偏光フィルムを作製した。一軸延伸は、主にヨウ素染色及びホウ酸処理の工程で行った。未延伸ポリビニルアルコールフィルムを基準とする延伸倍率は5.4倍であった。
〔偏光板の作製〕
得られた偏光フィルムと第1保護フィルム〔コニカミノルタオプト(株)製のTACフィルム「KC2UAW」、厚み:25μm〕との間、及び偏光フィルムと第2保護フィルム〔JSR(株)製の環状ポリオレフィン系樹脂フィルムである商品名「FEKB015D3」、厚み:15μm〕との間に水系接着剤を注入して、貼合し、第1保護フィルム/水系接着剤/偏光フィルム/水系接着剤/第2保護フィルムからなる積層フィルムを得た。得られた積層フィルムを熱風乾燥機に通して60℃で120秒間の加熱処理を行うことにより水系接着剤を乾燥させて、偏光板を得た。上記の水系接着剤には、ポリビニルアルコール粉末〔日本合成化学工業(株)製の商品名「ゴーセファイマー」、平均重合度1100〕を95℃の熱水に溶解して得られた濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液に架橋剤〔日本合成化学工業(株)製のグリオキシル酸ナトリウム〕をポリビニルアルコール粉末10重量部に対して2.5重量部の割合で混合した水溶液を用いた。
<実施例2>
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/6/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/6/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
<実施例3>
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/5/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行い、未延伸ポリビニルアルコールフィルムを基準とする延伸倍率を5.3倍としたこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
<実施例4>
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%で厚み20μmの未延伸ポリビニルアルコールフィルム〔(株)クラレ製の「VF−PE#2000」〕を乾式で約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.1/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬して染色処理を行い、その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が10.5/7.5/100の水溶液に64℃で300秒間浸漬させ、引き続き、5℃の純水で洗浄した後、40℃で乾燥処理を行って、一軸延伸されたポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された厚み約7μmの偏光フィルムを作製し、実施例1と同様の方法で偏光板を作製した。
<比較例1>
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/1.5/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/1.5/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
<比較例2>
ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/1/100の水溶液に56.5℃で55秒間浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が9/1/100の水溶液に40℃で10秒間浸漬してホウ酸処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で偏光フィルム及び偏光板を作製した。
〔偏光フィルムの光学特性の測定〕
(1)ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折率の測定
得られた偏光フィルムについて、波長1000nmにおけるヨウ素の位相差値Ri及びポリビニルアルコールの位相差値Rpvaの値(単位:nm)を位相差測定装置〔王子計測機器(株)製の「KOBRA−WR0/IR」)を用いて測定した。具体的には、次のとおりである。
i及びRpvaは、ヨウ素の吸収帯のない波長領域における位相差値測定によって求められる。具体的には、上記位相差測定装置を用いて、波長850nm以上の複数の波長λにおける位相差値を測定する。各波長λにおける測定された位相差値R(λ)をプロットし、これを下記のセルマイヤー式:
R(λ)= A+B/(λ2−6002
に最小二乗法でフィッティングさせる。ここで、A及びBはフィッティングパラメータであり、最小二乗法により決定される係数である。
このとき、位相差値R(λ)は、波長依存性のないポリビニルアルコール(PVA)の位相差値Rpvaと、波長依存性の強いヨウ素の位相差値Riとに分離することができ、Rpva及びRiはそれぞれ下記式:
pva=A
i=B/(λ2−6002
で表される。これらの式に基づいて、波長λ=1000nmにおけるRpvaの値を算出した。
pvaを測定した部分の膜厚を接触式膜厚計〔ニコン(株)製の“DIGIMICRO MH−15M”〕で測定した。
得られたRpva及び膜厚の値を用いて、下記式:
複屈折率=Rpva(nm)/膜厚(nm)
からポリビニルアルコール(PVA)系樹脂由来の複屈折率を算出した。結果を表1に示す。
(2)視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyの測定
得られた偏光フィルムから縦約30mm×横約30mmサイズの試験片を切り出し、測定サンプルを作製した。得られた測定サンプルについて、単体透過率及び偏光度を測定した。結果を表1に示す。単体透過率及び偏光度は、下記の定義及び測定方法に基づく。
単体透過率及び偏光度は、それぞれ下記式:
単体透過率(λ)=0.5×(Tp(λ)+Tc(λ))
偏光度(λ)=100×(Tp(λ)−Tc(λ))/(Tp(λ)+Tc(λ))
で定義される。
Tp(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とパラレルニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)であり、Tc(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とクロスニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)である。ただし、各波長毎に求めた単体透過率(λ)及び偏光度(λ)に対して視感度補正を行ったものを、それぞれ視感度補正単体透過率(Ty)及び視感度補正偏光度(Py)といい、本明細書における単体透過率及び偏光度はそれぞれ視感度補正単体透過率(Ty)及び視感度補正偏光度(Py)を指す。Ty、Pyは、C光源を備える積分球付き分光光度計〔日本分光(株)製の「V7100」〕を使用して測定した。
〔偏光フィルムのホウ素含有率の測定〕
偏光フィルム約0.2gを純水170mlに加え、95℃にて完全に溶解させた後、マンニトール水溶液(12.5重量%)を30g加えて測定用サンプル溶液とした。この測定用サンプル溶液が中和点を迎えるまで、水酸化ナトリウム水溶液(1mol/l)を滴下し、その滴下量からポリビニルアルコールフィルム中のホウ素含有率(重量%)を下記式から算出した。
ホウ素含有率=1.08×水酸化ナトリウム水溶液滴下量(ml)/偏光フィルムの重量(g)
結果を表1に示す。
〔偏光板の耐クラック性評価〕
得られた偏光板を偏光板の吸収軸方向6cm×偏光フィルムの透過軸方向8cmで切り出して評価用サンプルを作製した。評価用サンプルを80℃(dry)設定されたオーブン中に1時間投入した後、サンプルを取り出し、15分間、23℃55%RHの環境下で静置した。その後、サンプルを室温の水道水に30分間浸漬してから、サンプルの端部に発生したクラックの本数を目視で観察した。結果を表1に示す。
Figure 2020112837
1,2 偏光板、5 偏光フィルム、10 第1保護フィルム、15 第1接着剤層、20 第2保護フィルム、25 第2接着剤層。

Claims (2)

  1. 一軸延伸ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向されている偏光フィルムであって、
    厚みが15μm以下であり、ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折率が0.040以上0.050以下であり、
    視感度補正偏光度Pyが99.9%以上であり、
    ホウ素の含有率が3.0重量%以上6.0重量%以下である、偏光フィルム。
  2. 請求項1に記載の偏光フィルムと、
    前記偏光フィルムの少なくとも一方の面上に積層される保護フィルムと、
    を含む、偏光板。
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