JP2020110855A - 被加工物の加工方法 - Google Patents

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隆之 花見
智子 須田
Tomoko Suda
智子 須田
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Abstract

【課題】切削ブレードの外径を正確に測定できる被加工物の加工方法を提供すること。【解決手段】切削ブレード46で被加工物を切削する切削ステップと、回転する切削ブレードをブレード侵入部54aに侵入させ、受光部58の受光量が所定の光量になった際の切削ユニットの位置から切削ブレード46の外径を測定する外径測定ステップと、を備え、外径測定ステップの実施前に、切削ブレード46でドレッシングボードを切削して切削ブレード46に付着した切削屑を除去するドレスステップを、更に備える。【選択図】図5

Description

本発明は、切削水を使用しない被加工物の加工方法に関する。
一般に、高速回転させた円板状の薄い切削ブレードを被加工物に切り込ませて切削(加工)する加工方法が知られている。この種の切削ブレードによる加工は、通常、被加工物の加工点を含む表面に切削水を供給しながら行われる。切削水を供給する目的は、被加工物の冷却、潤滑といった他に、切削ブレードに付着した切削屑を洗い流す洗浄といった目的もある。しかし、被加工物の中には、加工に水を使用すると特性が悪化してしまうものもあり、このような被加工物では水を使わずに加工する乾式加工を行う場合もある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−262251号公報
ところで、未焼成セラミックスや樹脂などの素材を含む被加工物では上記の乾式加工を行う場合が多いが、この種の被加工物の加工では、切削ブレードがほとんど摩耗しないため、切削ブレードに切削屑が一層付着しやすい状況となる。このため、切削屑が切削ブレードに付着したまま、切削ブレードの外径を検出する非接触セットアップを行うと、切削ブレードの外径が実際よりも大きく測定され、非接触セットアップ後の加工において切り込み深さが浅くなってしまうという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、切削ブレードの外径を正確に測定できる被加工物の加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルの保持面に保持された被加工物を切削する切削ブレードが装着された切削ユニットと、該切削ユニットを該保持面と直交する切り込み送り方向に移動する移動機構と、該切削ブレードが侵入するブレード侵入部を挟んで対面する発光部と受光部とを有し、該切り込み送り方向での該切削ブレードの先端の位置を検出する刃先位置検出ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える切削装置を用いた被加工物の加工方法であって、該切削ブレードで被加工物を切削する切削ステップと、回転する該切削ブレードを該ブレード侵入部に侵入させ、該受光部の受光量が所定の光量になった際の該切削ユニットの位置から該切削ブレードの外径を測定する外径測定ステップと、を備え、該外径測定ステップの実施前に、該切削ブレードでドレス材を切削して該切削ブレードに付着した切削屑を除去するドレスステップを、更に備えることを特徴とする。
この構成によれば、外径測定ステップの実施前に、切削ブレードでドレス材を切削して切削ブレードに付着した切削屑を除去するドレスステップを備えるため、切削屑が除去された状態で正確な切削ブレードの外径を測ることができ、切削ブレードによる被加工物の加工を正確に行うことができる。
この構成において、該切削ステップ及び該ドレスステップは、切削水を供給せずに行う乾式加工であってもよい。また、該被加工物は、樹脂または未焼成セラミックスを少なくとも含む素材であってもよい。
本発明によれば、外径測定ステップの実施前に、切削ブレードでドレス材を切削して切削ブレードに付着した切削屑を除去するドレスステップを備えるため、切削屑が除去された状態で正確な切削ブレードの外径を測ることができ、切削ブレードによる被加工物の加工を正確に行うことができる。
図1は、本実施形態に係る被加工物の加工方法で用いられる切削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 図2は、刃先位置検出ユニットと制御ユニットの機能構成を示す模式図である。 図3は、切削ステップを模式的に示す側面図である。 図4は、ドレスステップを模式的に示す側面図である。 図5は、外径測定ステップを模式的に示す側面図である。 図6は、変形例に係る切削装置を模式的に示す部分拡大図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
本実施形態に係る被加工物の加工方法について説明する。図1は、本実施形態に係る被加工物の加工方法で用いられる切削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。図2は、刃先位置検出ユニットと制御ユニットの機能構成を示す模式図である。本実施形態の切削装置2は、切削水が供給されないドライ状態で被加工物11を切削加工(乾式加工)可能とするものである。乾式加工を行う際に、切削装置2は、切削水の供給を停止する構成としてもよいし、そもそも切削水を供給するノズルなどを備えない構成であってもよい。
被加工物11は、水分を吸収して特性が変化する素材を含む板状物であり、例えば、エポキシ樹脂(樹脂)や未焼成セラミックスを含むものである。エポキシ樹脂は、電子部品に多く使用される代表的な樹脂材料であり、水分を吸収して変色する特性がある。未焼成セラミックスは、積層セラミックスとも呼ばれ、薄いセラミックスが接着剤を介して重ねて形成されている。この接着剤が水溶性である場合には接着剤が溶けることを防止する必要がある。このため、エポキシ樹脂や未焼成セラミックスを含む被加工物11では水分の影響を抑えるために乾式加工が行われる。
本実施形態の被加工物11は、上記したエポキシ樹脂や未焼成セラミックスを少なくとも含むものであれば、その他の素材を含んで形成されていてもよい。例えば、被加工物11の表面などに金属めっきで形成された電極などを備えていてもよい。また、被加工物として、構造的に内部に空間を備え、この空間への水の浸入により不良となるデバイス(例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を備えた構成としてもよい。
被加工物11は、図1に示すように、例えば、円板形状に形成される。被加工物11の表面(上面)側は格子状に配列された分割予定ラインにより複数の領域に区画されており、各領域にデバイスが形成されている。また、被加工物11の裏面(下面)側には、被加工物11より径の大きいテープ13が貼り付けられている。テープ13の外周部分は、環状のフレーム15に固定されている。すなわち、被加工物11は、テープ13を介してフレーム15に支持されている。
切削装置2は、各構成要素が搭載される基台4を備えている。基台4の上面にはX軸移動機構6が設けられている。X軸移動機構6は、X軸方向(加工送り方向)に平行な一対のX軸ガイドレール8を備えており、X軸ガイドレール8には、X軸移動テーブル10がスライド可能に取り付けられている。
X軸移動テーブル10の下面側には、ナット(不図示)が設けられており、このナットには、X軸ガイドレール8に平行なX軸ボールねじ12が螺合されている。X軸ボールねじ12の一端部には、X軸パルスモータ14が連結されている。X軸パルスモータ14でX軸ボールねじ12を回転させることで、X軸移動テーブル10は、X軸ガイドレール8に沿ってX軸方向に移動する。X軸移動機構6には、X軸移動テーブル10のX軸方向の位置を測定するX軸測定ユニット(不図示)が設けられている。
X軸移動テーブル10の上面側には、テーブルベース16が設けられている。テーブルベース16の上部には、カバーテーブル17を介して、被加工物11を保持するためのチャックテーブル18が配置されている。カバーテーブル17の角部には、ドレッシングボード(ドレス材)19が設けられている。ドレッシングボード19は、目詰まりしたり、目つぶれして切削能力が低下した切削ブレード46(後述する)を目立てして、切削ブレード46に付着した切削屑を除去することにより該切削ブレード46の切削能力を回復させるものである。切削ブレード46を目立てして、切削ブレード46の切削能力を回復させることをドレス(ドレッシング)するという。また、チャックテーブル18の周囲には、被加工物11を支持する環状のフレーム15を四方から固定する4個のクランプ18aが設置されている。
チャックテーブル18は、モータ(回転駆動源;不図示)等に連結されており、Z軸方向(切り込み送り方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、上述したX軸移動機構6でX軸移動テーブル10をX軸方向に移動させれば、チャックテーブル18はX軸方向に加工送りされる。
チャックテーブル18の上面は、被加工物11を保持する保持面18bとなっている。この保持面18bは、X軸方向及びY軸方向(割り出し送り方向)に対して概ね平行に形成されており、Z軸方向(切り込み送り方向)に対して直交するように形成される。保持面18bは、チャックテーブル18やテーブルベース16の内部に形成された流路(不図示)等を通じて吸引源(不図示)に接続されている。なお、この吸引源の負圧は、テーブルベース16に対してチャックテーブル18を固定する際にも利用される。また、保持面18bとドレッシングボード19を保持する台部の上面とは同一の高さとなる位置に設定されている。
チャックテーブル18に近接する位置には、被加工物11をチャックテーブル18へと搬送する搬送機構(不図示)が設けられている。また、X軸移動テーブル10の近傍には、切削時に純水等の切削水を使用する場合に、使用された切削水の廃液を一時的に貯留するウォーターケース20が設けられている。ウォーターケース20内に貯留された廃液は、ドレーン(不図示)等を通じて切削装置2の外部に排出される。なお、本実施形態のように、切削水を使用しない乾式加工では、ウォーターケース20に廃液が貯留されることはない。
基台4の上面には、X軸移動機構6を跨ぐ門型の支持構造22が配置されている。支持構造22の前面上部には、2組の切削ユニット移動機構(移動機構)24が設けられている。各切削ユニット移動機構24は、支持構造22の前面に配置されY軸方向に概ね平行な一対のY軸ガイドレール26を共通に備えている。Y軸ガイドレール26には、各切削ユニット移動機構24を構成するY軸移動プレート28がスライド可能に取り付けられている。
各Y軸移動プレート28の裏面側には、ナット(不図示)が設けられており、このナットには、Y軸ガイドレール26に平行なY軸ボールねじ30がそれぞれ螺合されている。各Y軸ボールねじ30の一端部には、Y軸パルスモータ32が連結されている。Y軸パルスモータ32でY軸ボールねじ30を回転させれば、Y軸移動プレート28は、Y軸ガイドレール26に沿ってY軸方向に移動する。
各Y軸移動プレート28の前面(表面)には、Z軸方向に概ね平行な一対のZ軸ガイドレール34が設けられている。Z軸ガイドレール34には、Z軸移動プレート36がスライド可能に取り付けられている。
各Z軸移動プレート36の裏面側には、ナット(不図示)が設けられており、このナットには、Z軸ガイドレール34に平行なZ軸ボールねじ38がそれぞれ螺合されている。各Z軸ボールねじ38の一端部には、Z軸パルスモータ40が連結されている。Z軸パルスモータ40でZ軸ボールねじ38を回転させれば、Z軸移動プレート36は、Z軸ガイドレール34に沿ってZ軸方向に移動する。
各切削ユニット移動機構24には、Y軸移動プレート28のY軸方向の位置を測定するY軸測定ユニット(不図示)が設けられている。また、各切削ユニット移動機構24には、Z軸移動プレート36のZ軸方向の位置を測定するZ軸測定ユニット(不図示)が設けられている。
各Z軸移動プレート36の下部には、被加工物11を切削するための切削ユニット42が設けられている。また、切削ユニット42に隣接する位置には、被加工物11を撮像するためのカメラ(撮像ユニット)44が設置されている。各切削ユニット移動機構24で、Y軸移動プレート28をY軸方向に移動させれば、切削ユニット42及びカメラ44は割り出し送りされ、Z軸移動プレート36をZ軸方向に移動させれば、切削ユニット42及びカメラ44は、チャックテーブル18の保持面18bと直交するZ軸方向(切り込み送り方向)に昇降(移動)する。
なお、チャックテーブル18等に対する切削ユニット42及びカメラ44のX軸方向の位置は、上述したX軸測定ユニットで測定される。また、チャックテーブル18等に対する切削ユニット42及びカメラ44のY軸方向の位置は、上述したY軸測定ユニットで測定される。さらに、チャックテーブル18またはドレッシングボード19に対する切削ユニット42及びカメラ44のZ軸方向の位置は、上述したZ軸測定ユニットで測定される。
切削ユニット42は、Y軸方向に概ね平行な回転軸となるスピンドル(不図示)を備えている。スピンドルの一端側には、環状の切削ブレード46が装着されている。スピンドルの他端側にはモータ(回転駆動源;不図示)等が連結されており、切削ブレード46は、スピンドルを介して伝達されるモータのトルクによって回転する。切削ブレード46は、被加工物11に応じたものが用いられ、被加工物11を乾式加工する際には、例えばダイヤモンド砥粒を円盤状に成形したものなどが用いられる。
切削ブレード46の下方には、Z軸方向において切削ブレード46の先端(下端)の位置を検出する刃先位置検出ユニット50が配置されている。なお、切削ブレード46の近傍には、被加工物11や切削ブレード46に切削水を供給する際に使用される切削水供給ノズル48が設けられている。
X軸移動機構6、チャックテーブル18、搬送機構、切削ユニット移動機構24、切削ユニット42、カメラ44、刃先位置検出ユニット50等の構成要素は、それぞれ、制御ユニット52に接続されている。この制御ユニット52は、被加工物11の加工条件等に合わせて、上述した各構成要素を制御する。
刃先位置検出ユニット50は、図2に示すように、基部54を備え、この基部54の上端部には切削ブレード46が侵入できる態様で切り欠かれたブレード侵入部54aが形成されている。ブレード侵入部54aは、Y軸方向において対面する一対の内側面を備えており、この一対の内側面には、光学式のセンサを構成する発光部56と受光部58とがそれぞれ配置されている。すなわち、発光部56と受光部58とは、ブレード侵入部54aを挟んで対面している。また、発光部56には、光ファイバー等を介して光源60が接続され、受光部58には、光ファイバー等を介して光電変換部62が接続される。光電変換部62は、例えば、1又は複数の光電変換素子によって構成されており、受光部58から送られた光量を電圧に変換して出力する。
制御ユニット52は、電圧比較部52aと、先端位置検出部52bと、外径測定部52cと、算出部52dと、位置補正部52eとを備える。電圧比較部52aは、光電変換部62から出力される電圧を、任意の基準電圧と比較して、その結果を先端位置検出部52bに出力する。先端位置検出部52bは、電圧比較部52aの出力に基づいて、切削ブレード46の先端(下端;刃先ともいう)46aの位置を検出する。具体的には、例えば、先端位置検出部52bは、光電変換部62から出力される電圧が上述した基準電圧以下(受光部58の受光量が所定光量以下)に達した際の切削ユニット42のZ軸方向の位置を、切削ブレード46の先端(下端)46aの位置として検出する。外径測定部52cは、先端位置検出部52bが検出した切削ブレード46の先端(下端)46aの位置と、切削ユニット移動機構24(Z軸測定ユニット)からの信号とに基づいて、切削ブレード46の外径Dを測定する。
外径測定部52cが測定した切削ブレード46の外径D及び先端(下端)46aの位置に関する情報は、算出部52dへと送られる。算出部52dは、外径測定部52cから通知される切削ブレード46の外径D及び先端46aの位置に基づいて、Z軸方向での切削ブレード46(切削ユニット42)の位置の補正量を算出する。
算出部52dによって算出されたZ軸方向での切削ブレード46(切削ユニット42)の位置の補正量は、位置補正部52eへと通知される。位置補正部52eは、算出部52dから通知された補正量に基づいて、切削ブレード46(切削ユニット42)のZ軸方向の位置を補正する。上記のように、ブレード侵入部54aに切削ブレード46を侵入させた際の受光量の変化によって、切削ブレード46の先端(刃先)46aを検出することを非接触セットアップという。
次に、上記した切削装置2を用いて、被加工物11を乾式加工する際の加工手順について説明する。本実施形態の被加工物の加工方法は、切削ステップと、ドレスステップと、外径測定ステップとを備える。
[切削ステップ]
図3は、切削ステップを模式的に示す側面図である。切削ステップは、上記した切削装置2における切削ブレード46で被加工物11を切削するステップである。本実施形態では、切削ブレード46及び加工点に切削水を供給することなく切削する乾式加工が行われる。被加工物11は、例えば、未焼成セラミックスからなる板材であり、この被加工物11はテープ13を介してフレーム15(図1)に支持され、チャックテーブル18の保持面18bに吸引保持される。
本実施形態では、図3に示すように、切削ブレード46は被加工物11に対して下向きに切り込みながら切削溝11aを加工するいわゆる“ダウンカット”の状態で切削するように設定される。したがって切削の際には、チャックテーブル18が常にX1方向に移動して、矢印R方向に回転する切削ブレード46を被加工物11に切り込ませて切削溝11aを加工する。従って、切削ブレード46の加工進行方向は相対的にX1方向とは反対側のX2方向となる。
被加工物11は、エポキシ樹脂や未焼成セラミックスを含み、これらの素材は切削ブレード46の砥粒に比べて非常に軟らかく、粘性が高い。このため、切削ブレード46の加工時にほとんど摩耗しない(摩耗量が抑えられる)。さらに、切削ステップでは、切削水が供給されないため、切削ブレード46の先端(刃先)46aに付着した切削屑47が除去されずに先端(刃先)46aで激しく目詰まりが発生しやすい状況となっている。
一方で、被加工物11の加工品質を保持するために、切削ブレード46の外径Dを測定する非接触セットアップ(外径検出ステップ)が定期的(例えば所定本数の分割予定ラインを切削すると)に実施される。この場合に、切削ブレード46の先端(刃先)46aに切削屑47が付着したままであると、切削ブレード46の外径Dが実際よりも大きく測定されるおそれがある。このため、外径測定ステップを実施する前には必ずドレスステップが実施される。
[ドレスステップ]
図4は、ドレスステップを模式的に示す側面図である。ドレスステップは、切削ブレード46でドレッシングボード19を切削して切削ブレード46の先端(刃先)46aに付着した切削屑47を除去するステップである。本実施形態では、ドレスステップは、切削ブレード46及び加工点に切削水を供給することなく切削する乾式加工により実施される。ドレッシングボード19は、樹脂で砥材を矩形板状に成形したものであり、切削ブレード46よりも脆く形成されている。
ドレスステップでは、図4に示すように、切削ブレード46はドレッシングボード19に対して下向きに切り込みながら切削溝19aを加工するいわゆる“ダウンカット”の状態で切削するように設定される。したがって切削の際には、ドレッシングボード19が常にX1方向に移動して、矢印R方向に回転する切削ブレード46をドレッシングボード19に切り込ませて切削溝19aを加工する。従って、切削ブレード46の加工進行方向は相対的にX1方向とは反対側のX2方向となる。
ドレッシングボード19は、切削ブレード46よりも脆いため、切削ブレード46の加工熱でドレッシングボード19の樹脂が溶融しても切削ブレード46に付着せず砕けて排出される。さらに、ドレッシングボード19の樹脂が溶融して切削ブレード46に付着するよりも、ドレッシングボード19の砥材で切削ブレード46の先端(刃先)46aが研磨される効果の方が大きいため、先端(刃先)46aに付着した切削屑47が除去される。このドレスステップにより、切削ブレード46の先端(刃先)46aに付着した切削屑47が除去されるため、切削ブレード46の外径を正確に測定することができる。
[外径測定ステップ]
図5は、外径測定ステップを模式的に示す側面図である。外径測定ステップは、回転する切削ブレード46をブレード侵入部54aに侵入させ、受光部58の受光量が所定の光量になった際の切削ユニット42の位置から切削ブレード46の外径Dを測定するステップである。図5に示すように、外径測定ステップでは、切削ユニット42を刃先位置検出ユニット50(図1)に設けられたブレード侵入部54aの上方に位置付ける。次に、切削ユニット移動機構24(図2)によって切削ユニット42を下降させ、回転している切削ブレード46をブレード侵入部54aに侵入させる。この際、刃先位置検出ユニット50は、発光部56から受光部58へと光23を照射しながら切削ユニット42を下降させる。これにより、発光部56から受光部58へと照射される光23が切削ブレード46によって部分的に遮られ、受光部58の受光量が所定の閾値以下になる。電圧比較部52aにおいて閾値として用いられる基準電圧は、この受光量の閾値に対応して設定されている。
受光部58の受光量が所定の閾値に以下になると、図2に示す光電変換部62から出力される電圧も基準電圧以下になることになる。先端位置検出部52bは、光電変換部62から出力される電圧が基準電圧以下に達した際の切削ユニット42のZ軸方向の位置を、切削ブレード46の先端(下端)46aの位置として検出する。外径測定部52cは、先端位置検出部52bが検出した切削ブレード46の先端(下端)46aの位置と、切削ユニット移動機構24からの信号とに基づいて、切削ブレード46の外径Dを測定する。
この外径測定ステップでは、切削ブレード46の先端(刃先)46aに付着した切削屑47を除去した状態で切削ブレード46の外径Dを測定するため、この外径Dを正確に測定することができる。また、算出部52dは、切削ブレード46の外径Dに基づいて、Z軸方向での切削ユニット42の位置の補正量を算出し、位置補正部52eは、算出部52dから通知された補正量に基づいて、切削ユニット42のZ軸方向の位置を補正する。このため、被加工物11(チャックテーブル18)に対する切削ユニット42のZ軸方向の位置を正確に位置付けることができ、切削ブレード46による被加工物11の加工を正確に行うことができる。
図6は、変形例に係る切削装置を模式的に部分拡大図である。切削装置2Aは、図6に示すように、ドレッシングボード19が着脱自在なサブチャックテーブル70を備える構成としてもよい。サブチャックテーブル70は、カバーテーブル17に固定されており、チャックテーブル18と一体にX軸方向に沿って移動する。サブチャックテーブル70は、矩形状に形成され上面71が平坦な金属材により構成されている。サブチャックテーブル70は、上面71には図示しない真空吸引源と接続された凹凸である吸引口が開口し、吸引口に連通した凹凸である吸引溝が形成されている。吸引溝は、上面71から凹に形成されている。サブチャックテーブル70は、真空吸引源により吸引されることで、上面71に載置されたドレッシングボード19を吸引保持する。本実施形態では、サブチャックテーブル70は、上面71がチャックテーブル18の保持面18bと同一の高さとなる位置に配置されている。
本実施形態によれば、被加工物11を保持するチャックテーブル18と、チャックテーブル18の保持面18bに保持された被加工物11を切削する切削ブレード46が装着された切削ユニット42と、切削ユニット42を保持面18bと直交する切り込み送り方向に移動する切削ユニット移動機構24と、切削ブレード46が侵入するブレード侵入部54aを挟んで対面する発光部56と受光部58とを有し、切り込み送り方向での切削ブレード46の先端46aの位置を検出する刃先位置検出ユニット50と、各構成要素を制御する制御ユニット52とを備える切削装置2を用いた被加工物の加工方法であって、切削ブレード46で被加工物11を切削する切削ステップと、回転する切削ブレード46をブレード侵入部54aに侵入させ、受光部58の受光量が所定の光量になった際の切削ユニット42の位置から切削ブレード46の外径Dを測定する外径測定ステップと、を備え、外径測定ステップの実施前に、切削ブレード46でドレッシングボード19を切削して切削ブレード46に付着した切削屑47を除去するドレスステップを、更に備える。この構成によれば、外径測定ステップの実施前に、切削ブレード46でドレッシングボード19を切削して切削ブレード46に付着した切削屑47を除去するドレスステップを備えるため、切削屑47が除去された状態で正確な切削ブレード46の外径Dを測ることができ、切削ブレード46による被加工物11の加工を正確に行うことができる。
また、本実施形態によれば、切削ステップ及びドレスステップは、切削水を供給せずに行う乾式加工であるため、水分を吸収して特性が変化する素材を含む被加工物11を正確に加工することができる。
また、被加工物11は、樹脂または未焼成セラミックスを少なくとも含む素材であるため、樹脂または未焼成セラミックスを含む被加工物11を正確に加工することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
2、2A 切削装置
11 被加工物
17 カバーテーブル
18 チャックテーブル
18b 保持面
19 ドレッシングボード(ドレス材)
24 切削ユニット移動機構(移動機構)
42 切削ユニット
46 切削ブレード
46a 先端(下端、刃先)
47 切削屑
50 刃先位置検出ユニット
52 制御ユニット
54a ブレード侵入部
56 発光部
58 受光部

Claims (3)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルの保持面に保持された被加工物を切削する切削ブレードが装着された切削ユニットと、該切削ユニットを該保持面と直交する切り込み送り方向に移動する移動機構と、該切削ブレードが侵入するブレード侵入部を挟んで対面する発光部と受光部とを有し、該切り込み送り方向での該切削ブレードの先端の位置を検出する刃先位置検出ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える切削装置を用いた被加工物の加工方法であって、
    該切削ブレードで被加工物を切削する切削ステップと、
    回転する該切削ブレードを該ブレード侵入部に侵入させ、該受光部の受光量が所定の光量になった際の該切削ユニットの位置から該切削ブレードの外径を測定する外径測定ステップと、を備え、
    該外径測定ステップの実施前に、該切削ブレードでドレス材を切削して該切削ブレードに付着した切削屑を除去するドレスステップを、更に備えることを特徴とする被加工物の加工方法。
  2. 該切削ステップ及び該ドレスステップは、切削水を供給せずに行う乾式加工であることを特徴とする請求項1に記載の被加工物の加工方法。
  3. 該被加工物は、樹脂または未焼成セラミックスを少なくとも含む素材であることを特徴とする請求項1または2に記載の被加工物の加工方法。
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