JP2020108022A - 撮像装置、撮像システム、移動体及び撮像装置の制御方法 - Google Patents

撮像装置、撮像システム、移動体及び撮像装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】露光時間の異なる複数の画像を取得する場合において、画質を維持しつつフリッカ現象の影響を低減することができる撮像装置を提供すること。【解決手段】入射光に応じた電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を保持する電荷保持部と、前記光電変換部から前記電荷保持部に前記電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷保持部に転送された電荷に基づく信号を出力する出力部と、第1露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第1画像データを取得する第1取得部と、前記電荷転送部によって前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって転送された電荷の露光時間の合計であり、かつ前記第1露光時間よりも長い第2露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第2画像データを取得する第2取得部と、前記第2画像データの階調値を減少させて第3画像データを生成する圧縮部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、撮像装置、撮像システム、移動体及び撮像装置の制御方法に関する。
特許文献1には、互いに異なる露光量で複数の画像を撮影し、当該複数の画像を合成することによりダイナミックレンジが拡張された画像を生成することができる撮像装置が開示されている。
特開2013−74334号公報
特許文献1に記載されているような露光時間の異なる複数の画像を撮影することができる撮像装置において、撮影された画像の明るさが光源の点滅に応じて変動するフリッカ現象が問題となり得る。
本発明は、露光時間の異なる複数の画像を取得する場合において、画質を維持しつつフリッカ現象の影響を低減することが可能な撮像装置、撮像システム、移動体及び撮像装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、入射光に応じた電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を保持する電荷保持部と、前記光電変換部から前記電荷保持部に前記電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷保持部に転送された電荷に基づく信号を出力する出力部と、第1露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第1画像データを取得する第1取得部と、前記電荷転送部によって前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって転送された電荷の露光時間の合計であり、かつ前記第1露光時間よりも長い第2露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第2画像データを取得する第2取得部と、前記第2画像データの階調値を減少させて第3画像データを生成する圧縮部と、を備えることを特徴とする撮像装置が提供される。
本発明の他の一観点によれば、入射光に応じた電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を保持する電荷保持部と、前記光電変換部から前記電荷保持部に前記電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷保持部に転送された電荷に基づく信号を出力する出力部と、を備える撮像装置の制御方法であって、第1露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第1画像データを取得するステップと、前記電荷転送部によって前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって転送された電荷の露光時間の合計であり、かつ前記第1露光時間よりも長い第2露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第2画像データを取得するステップと、前記第2画像データの階調値を減少させて第3画像データを生成するステップと、を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法が提供される。
本発明によれば、露光時間の異なる複数の画像を取得する場合において、画質を維持しつつフリッカ現象の影響を低減することが可能な撮像装置、撮像システム、移動体及び撮像装置の制御方法が提供される。
第1実施形態に係る撮像素子の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る画素の回路構成を示す図である。 第1実施形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る撮像装置の動作を示すタイミング図である。 第1実施形態に係る撮像装置の動作を示すタイミング図である。 第1実施形態に係るダイナミックレンジ拡大処理における照度と出力レベルの関係の例を示すグラフである。 第1比較例に係るダイナミックレンジ拡大処理を説明する模式図である。 第2比較例に係るダイナミックレンジ拡大処理を説明する模式図である。 第1実施形態に係るダイナミックレンジ拡大処理を説明する模式図である。 第1実施形態に係る撮像装置の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る画素の回路構成を示す図である。 第2実施形態に係る撮像装置の動作を示すタイミング図である。 第3実施形態に係る撮像システムの構成例を示すブロック図である。 第4実施形態に係る撮像システム及び移動体の構成例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。複数の図面にわたって同一の要素又は対応する要素には共通の符号が付されており、その説明は省略又は簡略化されることがある。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る撮像素子100の概略構成を表すブロック図である。撮像素子100は、画素アレイ110、垂直走査回路120、制御回路130、列増幅回路140、水平走査回路150及び出力回路160を備える。画素アレイ110は、複数の行及び複数の列をなすように配置された複数の画素111を備える。
制御回路130は、垂直走査回路120、列増幅回路140及び水平走査回路150の各部の駆動タイミングを制御する。垂直走査回路120は、画素111に含まれる複数のトランジスタをオン(導通状態)又はオフ(非導通状態)に制御するための制御信号を供給する。垂直走査回路120は、シフトレジスタ、アドレスデコーダ等の論理回路により構成され得る。画素アレイ110の各列には列信号線112が設けられており、画素111からの信号が列ごとに列信号線112に読み出される。
列増幅回路140は、列信号線112に出力された信号の増幅処理、画素111のリセット時の信号及び光電変換時の信号に基づく相関二重サンプリング処理等の処理を行う。水平走査回路150は、列増幅回路140の増幅器に接続されたスイッチをオン又はオフに制御するための制御信号を供給する。これにより、水平走査回路150は、選択した列の信号を出力回路160に出力させる制御を行う。
出力回路160は、バッファアンプ、差動増幅器等から構成され、列増幅回路140からの信号を撮像素子100の外部の信号処理部に出力する。なお、列増幅回路140は、偽信号成分の補正などの信号処理を行う信号処理回路等の機能を含んでもよい。また、AD変換回路を更に撮像素子100に設けることにより、撮像素子100がデジタルの信号を出力する構成であってもよい。
図2は、第1実施形態に係る画素111の回路構成を示す図である。図2には例示として、2行2列分の4つの画素111が示されている。画素111は、光電変換部D1、電荷保持部C1、第1転送トランジスタM1、第2転送トランジスタM2、リセットトランジスタM3、増幅トランジスタM4、選択トランジスタM5及び排出トランジスタM6を有する。これらのトランジスタは、例えばMOSトランジスタである。
光電変換部D1は、入射光を光電変換するとともに、光電変換によって生成される電荷を蓄積する。光電変換部D1としては、例えばフォトダイオードが用いられ得る。以下の説明では光電変換部D1はアノードとカソードを有するフォトダイオードであるものとする。光電変換部D1のアノードは接地電位線に接続されており、カソードは、第1転送トランジスタM1のソース及び排出トランジスタM6のソースに接続されている。第1転送トランジスタM1のドレインは第2転送トランジスタM2のソースに接続されている。第1転送トランジスタM1のドレインと第2転送トランジスタM2のソースとの間に寄生する容量は、電荷保持部C1を構成する。排出トランジスタM6のドレインは、排出電位VOFDを供給する電位線に接続されている。
第2転送トランジスタM2のドレインは、リセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートに接続されている。第2転送トランジスタM2のドレイン、リセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートの接続ノードは、浮遊拡散領域FDである。リセットトランジスタM3のドレインは、リセット電位VRESを供給する電位線に接続されている。増幅トランジスタM4のソースは、選択トランジスタM5のドレインに接続されている。増幅トランジスタM4のドレインは、電源電圧線に接続されている。選択トランジスタM5のソースは、列信号線112に接続されている。列信号線112には不図示の電流源が接続されている。
画素アレイ110の各行には、行方向(図2において横方向)に延在して、複数の制御信号線が配されている。垂直走査回路120は、複数の制御信号線を介して画素111内のトランジスタに制御信号を供給する。垂直走査回路120は、制御信号PTX1、PTX2、PRES、PSEL、POFGを第1転送トランジスタM1、第2転送トランジスタM2、リセットトランジスタM3、選択トランジスタM5及び排出トランジスタM6のゲートにそれぞれ供給する。
第1転送トランジスタM1(電荷転送部)は、制御信号PTX1によりオンに制御されることにより、光電変換部D1で生成された電荷を電荷保持部C1に転送する。電荷保持部C1は、光電変換部D1から転送された電荷を保持する。第2転送トランジスタM2は、制御信号PTX2によりオンに制御されることにより、電荷保持部C1に保持された電荷を浮遊拡散領域FDに転送する。
リセットトランジスタM3は、制御信号PRESによりオンに制御されることにより、浮遊拡散領域FDの電位をリセットする。選択トランジスタM5は、制御信号PSELによりオンに制御されることにより、該当行の増幅トランジスタM4から列信号線112に信号を出力させる。このとき、増幅トランジスタM4と、列信号線112に接続された電流源は、浮遊拡散領域FDに転送された電荷に応じた信号を出力するソースフォロワ回路を構成することにより、出力部として機能する。排出トランジスタM6は、制御信号POFGによりオンに制御されることにより、光電変換部D1に蓄積されている電荷を排出し、光電変換部D1のカソードの電位をリセットする。
これらの構成により、電荷保持部C1に電荷が保持されている間に光電変換部D1で電荷が生成され、光電変換部D1に蓄積される構成が実現される。これにより、撮像素子100は、画素アレイ110内の複数の光電変換部D1において電荷蓄積の開始時刻と終了時刻を一致させるグローバル電子シャッタ方式の駆動を行うことができる。グローバル電子シャッタ方式による電荷蓄積の開始は、例えば、画素アレイ110内の複数の排出トランジスタM6を同時にオンからオフに制御して電荷を排出することによって実現することができる。また、グローバル電子シャッタ方式による電荷蓄積の終了は、例えば、画素アレイ110内の複数の第1転送トランジスタM1を同時にオフからオンに制御し、再びオフに制御して電荷を転送することによって実現することができる。
なお、排出トランジスタM6は必須ではなく、光電変換部D1からの電荷の排出先を撮像素子100が形成されている半導体基板とするVertical Overflow Drainと呼ばれる構成に置き換えてもよい。また、電荷保持部C1の電位をリセットするための第2リセットトランジスタを更に追加してもよい。この場合、第2転送トランジスタM2をオンからオフにした後であって、光電変換部D1から電荷保持部C1に電荷を転送する前の期間に、当該第2リセットトランジスタをオンにして電荷保持部C1の電位をリセットしてもよい。
図3は、本実施形態の撮像装置10の概略構成を示すブロック図である。撮像装置10は、撮像素子100、短秒露光画像取得部201、長秒露光画像取得部202、多重露光制御部203、階調圧縮部204、環境光検出部205、画像合成部206、階調変換部207及び画像記録部208を備える。撮像素子100は、図1及び図2に示した構成のグローバル電子シャッタ方式のCMOSイメージセンサである。本実施形態では撮像素子100は、デジタルの画像データを出力するものとする。また、撮像素子100の出力ビット数は12ビットであり、すなわち、撮像素子100の出力値は、0から4095までの値を取り得る4096階調であるものとする。
撮像素子100は、入射光による電荷の蓄積時間を相対的に短く設定した第1露光時間の第1画像データと、入射光による電荷の蓄積時間を相対的に長く設定した第2露光時間の第2画像データとを出力する。以下では、露光時間が相対的に短い第1露光時間を短秒露光、露光時間が相対的に長い第2露光時間を長秒露光と呼ぶこともある。
短秒露光画像取得部201(第1取得部)は、撮像素子100から出力される短秒露光の第1画像データを取得する。また、長秒露光画像取得部202(第2取得部)は、撮像素子100から出力される長秒露光の第2画像データを取得する。この、短秒露光の第1画像データと長秒露光の第2画像データは、たとえば1フレームごとに交互に撮像素子100の画像データ出力端子から出力される。
環境光検出部205は、撮像装置10の撮像環境における環境光を検出して環境光情報を取得する部分である。環境光検出部205は、環境光の強度の変動を検出することにより、照明光源の点滅周期に関する情報を環境光情報として取得することができる。また、環境光検出部205は、昼夜、夕暮れなどの周囲の明るさ状況を検出することができる。環境光検出部205は、多重露光の回数と、低輝度部の階調値の減少割合(階調値圧縮割合)などを設定する多重露光制御部203の動作を決めるために、これらの環境光情報を取得する。環境光検出部205は、撮像装置10に搭載された環境光センサであり得る。なお、環境光検出部205は、他の装置から環境光情報を受信して、その環境光情報を多重露光制御部203に送信するものであってもよく、その場合、環境光検出部205は、環境光センサに代えてホストPC、マイクロコントローラ等であり得る。
上述の第1画像データと第2画像データのうち、少なくとも第2画像データは、多重露光により取得された画像データである。多重露光とは、光電変換部D1から電荷保持部C1への電荷の転送を複数回に分けて行う処理である。なお、多重露光が行われる際の第1露光時間及び第2露光時間とは、複数回にわたって転送された電荷の露光時間の合計を意味するものとする。
多重露光の処理は、多重露光制御部203により制御される。多重露光制御部203は、環境光検出部205からの環境光情報を受けて、周囲の環境光の状況に応じた多重露光制御信号を生成する。多重露光制御部203は、多重露光制御信号を撮像素子100及び階調圧縮部204に送信する。撮像素子100に送信される多重露光制御信号は、多重露光動作のオン/オフ、多重露光の回数、多重露光の間隔等の制御に用いられる。階調圧縮部204に送信される多重露光制御信号は、階調圧縮のオン/オフ、圧縮する階調数の範囲、圧縮時のビットシフト量等の制御に用いられる。
階調圧縮部204(圧縮部)は、長秒露光画像取得部202により取得された長秒露光の第2画像データの階調値を減少させ、第3画像データを生成する。この処理は、具体的には、ビットシフトにより階調値を減少させてダイナミックレンジを圧縮するデジタル処理であり得る。これにより、低輝度のノイズが減少するようにダイナミックレンジを圧縮する画像処理が実現される。
画像合成部206は、短秒露光画像取得部201により取得された短秒露光の第1画像データと、階調圧縮部204から出力された第3画像データとを合成することにより、第4画像データを生成する。これにより、いわゆるハイダイナミックレンジ合成が行われ、ダイナミックレンジの広い第4画像データが生成される。
階調変換部207は、画像合成部206により生成された第4画像データを、ディスプレイ、画像記録部208等の出力系の機器の狭いダイナミックレンジに適した画像となるように階調変換を行う。これにより、出力系のダイナミックレンジに応じた適切な画像が生成される。この階調変換の処理は、例えば、ガンマ変換であり得る。階調変換部207で変換された画像データは、画像記録部208に出力される。画像記録部208は、例えば、ハードディスク、メモリカード等の記録装置である。なお、階調変換部207で変換された画像データは、画像記録部208に代えて液晶ディスプレイ等の表示装置に出力されてもよい。
以上のように、本実施形態では、短秒露光と長秒露光の2つの画像データからダイナミックレンジ合成画像を生成する。この合成処理では、画像中の明るい領域には短秒露光の画像データが用いられ、画像中の暗い領域には長秒露光の画像データが用いられる。これにより、明るい領域と暗い領域の両方を鮮明に表現することができるハイダイナミックレンジ合成が実現される。この技術は、例えば、明るい場所で逆光により影になっているときであっても人物の顔を認識する必要がある監視カメラ、トンネル内からトンネル外の明るい場所の信号機を認識する必要がある車載カメラ等に適用され得る。ここで、少なくとも長秒露光の第2画像データは、多重露光により取得された画像データである。まず、多重露光を行う理由について説明する。
近年、照明用の光源が蛍光灯、白熱灯等からLEDに置き換えられている。LEDを用いた光源は、常時点灯ではなく、商用電源(50Hz又は60Hz)の倍以上の周波数で点滅するパルス点灯である場合がある。通常、この周波数は人が認識できる上限を超えているため、人の目にはこの点滅は認識されない。しかしながら、カメラにより60フレーム/秒等のフレーム周波数による動画撮影を行うと、光源の点滅と撮影のフレーム周波数との関係によっては、フレーム画像の明るさが周期的に変動するフリッカ現象が発生する場合がある。このフリッカ現象により、例えば、照明の明るさが周期的に変動しているように見える動画が撮影されることがある。また、信号機を撮影した場合には、常時点灯しているはずの信号機が点滅しているように撮影される場合もある。
本実施形態では、多重露光を行うことにより、このようなフリッカ現象による明るさの変動を低減することができる。多重露光は、光源の点滅の周波数よりも高い周波数で繰り返し露光を行うことにより、明るさを平均化する手法である。これにより、光源の点滅による明るさの変化の影響を低減することができる。次に、多重露光の具体的な処理について説明する。
図4A及び図4Bは、第1実施形態に係る撮像装置10の動作を示すタイミング図である。図4A及び図4Bは、第1画像データと第2画像データのいずれか一方の画像を取得する際の処理を示している。図4Aは、複数フレームにわたる撮影処理の概略を示すタイミング図であり、図4Bは、1フレーム内の処理をより詳細に示すタイミング図である。
図4Aには、電源波形PS、光源波形LS、及び制御信号POFG、PTX1、PTX2(i)、PTX2(i+1)、PTX2(i+2)、PTX2(k−1)、PTX2(k)のタイミングが示されている。図4Aの電源波形PSは、被写体を照らすLED照明等の光源に供給されている交流電源の波形を全波整流した形で模式的に示すものである。交流電源は、例えば、50Hzや60Hzの周波数で電力を供給する電源である。図4Aの期間T11は、交流電源の周期に相当しており、例えば、1/50秒又は1/60秒である。
図4Aの光源波形LSは、電源波形PSの電源を用いた光源の点灯状態を示すものである。光源波形LSにおいて、ハイレベルは点灯状態、ローレベルは消灯状態を示している。電源波形PSがある閾値以上の場合、光源波形LSはハイレベルであり、光源は点灯状態になっている。一方、電源波形PSが閾値未満の場合、光源波形LSはローレベルであり、光源は消灯状態になっている。上述のとおり、環境光検出部205は、環境光の強度の変動と、照明光源の点滅周期に関する情報を取得する。そのため、光源波形LSの波形自体、又は光源波形LSに基づく点滅周期等を取得することが可能である。
期間T12は、光源の点滅周期を示しており、交流電源の周期である期間T11の1/2の長さの周期である。また、期間T13は光源が点灯している期間を、期間T14は光源が消灯している期間をそれぞれ示している。
図4Aの制御信号POFGは、排出トランジスタM6のゲートに供給されるパルス信号の波形を示している。制御信号POFGがローレベルからハイレベルになると、排出トランジスタM6がオンになり、光電変換部D1に蓄積されている電荷が排出電位VOFDを供給する電位線に排出される。本実施形態では、グローバル電子シャッタ方式による駆動が行われるため、すべての画素111において同じタイミングで制御信号POFGがハイレベルからローレベルになる。これにより、すべての画素111において同じタイミングで排出トランジスタM6がオンからオフになり、全ての画素111において同じタイミングで光電変換部D1での電荷蓄積が開始される。なお、本明細書において、「同じタイミング」とは、厳密に同時である必要はなく、グローバル電子シャッタ方式の駆動によって画像の歪みを抑制可能な程度に実質的に同じ時刻であればよい。
図4Aの制御信号PTX1は、第1転送トランジスタM1のゲートに供給されるパルス信号の波形を示している。制御信号PTX1がローレベルからハイレベルになると、第1転送トランジスタM1がオンになり、光電変換部D1に蓄積されている電荷が電荷保持部C1に転送される。本実施形態では、グローバル電子シャッタ方式による駆動が行われるため、すべての画素111において同じタイミングで制御信号PTX1がハイレベルからローレベルになる。これにより、すべての画素111において同じタイミングで第1転送トランジスタM1がオフになり、全ての画素111において同じタイミングで光電変換部D1での電荷蓄積が終了される。
期間T15は、1回の電荷蓄積の開始から終了までの期間(サンプリング期間)を示している。本実施形態では、1フレーム期間内に短時間のサンプリング動作が複数回行われている。すなわち、すべての画素111において第1転送トランジスタM1が同じタイミングで間欠的に複数回オンになることによって、電荷が光電変換部D1から電荷保持部C1に間欠的に複数回転送されている。また、第1転送トランジスタM1がオンになる時刻においては、すべての画素111において排出トランジスタM6がオフとなるように、排出トランジスタM6も間欠的にオンとオフの動作が繰り返されている。このように、各サンプリング期間の開始と終了のタイミングを各行で一致させることにより、各行の露光時間を同一にすることができる。
図4Aの制御信号PTX2(i)、PTX2(i+1)、…は、第2転送トランジスタM2のゲートに供給されるパルス信号の波形を示している。括弧内の値は各制御信号が供給される画素アレイ110の行番号を示している。制御信号PTX2(i)がローレベルからハイレベルになると、i行目の第2転送トランジスタM2がオンになり、電荷保持部C1に保持された電荷が浮遊拡散領域FDに転送される。図4Aに示されるように、制御信号PTX2(i)、PTX2(i+1)、…は、行ごとに順次ハイレベルになる。これにより、第2転送トランジスタM2も行ごとに順次オンになり、電荷保持部C1に保持された電荷が浮遊拡散領域FDに転送される。
ここで、期間T16は、複数回の電荷の転送の開始から終了までの期間であり、言い換えると、i行目の電荷保持部C1において電荷が保持されている期間である。期間T16において、第1転送トランジスタM1が間欠的に複数回オンになることによって、光電変換部D1から電荷保持部C1に複数回にわたって電荷が転送される。そのため、期間T16は、電荷保持部C1に保持される電荷が光電変換部D1で生成される期間であるともいえる。また、期間T16は、複数回行われるサンプリング動作において、最初のサンプリング動作の開始から、最後のサンプリング動作の終了までの期間に相当するともいえる。本実施形態では、上述のような複数回の転送により、電荷保持部C1には多重露光による信号電荷が蓄積される。同様に、期間T17は、i+1行目における最初のサンプリング動作の開始から、最後のサンプリング動作の終了までの期間を示している。
期間T18(n)、T18(n+1)、…は、1フレームの期間を示している。括弧内の値はフレーム番号を示している。期間T18(n)、T18(n+1)、…のそれぞれにおいて、1フレーム分の画像データが撮像素子100から出力される。
図4Bを参照して各制御信号の関係をより詳細に説明する。図4Bの制御信号PRES(i)、PRES(i+1)、…は、リセットトランジスタM3のゲートに供給されるパルス信号の波形を示している。括弧内の値は各制御信号が供給される画素アレイ110の行番号を示している。制御信号PRES(i)がローレベルからハイレベルになると、i行目のリセットトランジスタM3がオンになり、浮遊拡散領域FDの電位がリセットされる。図4Bに示されるように、制御信号PRES(i)、PRES(i+1)、…は、行ごとに順次ハイレベルになる。これにより、リセットトランジスタM3も行ごとに順次オンになり、浮遊拡散領域FDの電位がリセットされる。このリセットは、各行における電荷保持部C1から浮遊拡散領域FDへの電荷の転送の直前に行われる。なお、リセットトランジスタM3によるリセットの後及び第2転送トランジスタM2による転送の後には、列増幅回路140による信号の読み出しが行われる。リセット後に読み出された信号は、相関二重サンプリングによるノイズ低減に用いられる。
期間T15は、図4Aと同様に1回のサンプリング期間を示している。期間T21は、i行目の読み出しが行われ、再度i行目の読み出しが行われる期間であり、その長さは、1フレームの期間と同様である。期間T22は、各行の信号が順次読み出される周期である、垂直走査周期を示すものである。本実施形態では、期間T21内に複数回のサンプリングが行われることにより、多重露光が実現される。以上のように、本実施形態では複数回のサンプリングを行い、電荷保持部C1内で平均化してから読み出すことにより、多重露光が実現される。これにより、光源の点灯時と消灯時の信号電荷が平均化されるため、フリッカ現象による画質への影響が低減される。
なお、期間T15の長さは、例えば、期間T12の長さの1/2以下としてもよい。この場合、複数回のサンプリングのうちのいずれかが消灯時に行われた場合でも、同じフレームの別のサンプリングが点灯時に行われる可能性が高くなり、多重露光によるフリッカ現象の影響の低減効果が向上する。また、期間T15の長さは、例えば、期間T15の長さは、期間T12の長さの1/4以下、1/8以下等のように期間T12の長さの1/2よりも更に小さく設定してもよい。この場合、フリッカ現象の影響の低減効果が更に向上する。
期間T16は、期間T12よりも長く設定されていればよいが、期間T16の長さを期間T12に比べて2倍以上、3倍以上等のように大幅に長くしてもよい。この場合、光源の点灯時と消灯時の信号電荷との平均化の効果が大きくなり、フリッカ現象の影響の低減効果が更に向上する。また、例えば、期間T16の長さを、光源が点滅する周期の整数倍としてもよい。特に、商用電源のように周波数又は周期が既知である場合には、期間T16の長さを光源が点滅する周期の自然数倍(1以上の整数倍)とすることが容易である。この場合、期間T16内における光源の点滅回数が一定になるため、フリッカ現象の影響の低減効果が更に向上する。
図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係るダイナミックレンジ拡大処理における照度と出力レベルの関係の例を示すグラフである。図5(a)及び図5(b)を参照して、画像合成部206により行われるハイダイナミックレンジ合成処理の概略を説明する。
ハイダイナミックレンジ合成処理の一例として、露光時間の短い画像データと露光時間の長い画像データとを合成する処理を説明する。ここでは、2つの画像データの階調数は4096階調(12ビット)であるものとし、合成後の画像データの階調数は65536階調(16ビット)相当であるものとする。この場合、ダイナミックレンジは、72dB相当から96dB相当に拡大する。
図5(a)は、画像合成前における照度と出力レベル(階調)との関係を示すグラフである。特性P1は、主に被写体の暗部領域の撮像に用いられるものであり、露光時間の長い画像の撮像時の照度に対する出力レベル特性である。特性P2は、主に被写体の明部領域の撮像に用いられるものであり、露光時間の短い画像の撮像時の照度に対する出力レベル特性である。特性P2の傾きは、特性P1の傾きと比較して緩やかである。ここでは、特性P1における露光時間は、特性P2における露光時間の16倍であるものとする。より具体的には、露光時間の長い画像の撮像時の出力レベルは、照度が1000ルクス(lx)で4095階調に達するのに対して、露光時間の短い画像の撮像時の出力レベルは、照度が16倍の16000lxで4095階調に達するように設定されている。
まず、露光時間の短い画像データをデジタル的に4ビットだけ上位側にビットシフトした画像を作成する。これによって、短い時間に露光で撮像された画像データは、階調数65536階調の16ビットのデータとなる。次に、シフト後の露光時間の短い画像データと露光時間の長い画像データとの合成を行う。この合成処理は、ある閾値以下の階調値では露光時間の長い画像データを用い、ある閾値よりも大きい階調値ではシフト後の露光時間の短い画像データを用いるというものであり得る。これにより、ダイナミックレンジが拡大された16ビットの画像データが生成される。本例では、閾値が4095階調であるものとする。
図5(b)は、画像合成後における照度と出力レベル(階調)との関係を示すグラフである。特性P1は、閾値である4095階調以下であるため、露光時間の長い画像に係る特性と同一である。特性P3は、閾値である4095階調よりも大きいことから、シフト後の露光時間の短い画像データの特性と同一である。特性P3は、特性P2を4ビットだけ上位側にシフトしたものである。合成後の画像の特性は、特性P1と特性P3をつなげたものに相当する。これによって合成後の画像は、16ビットの階調精度を有しながら、飽和レベルが16倍に大きくなっており、ダイナミックレンジの拡大された画像となる。本例においては、露光時間の比率は16倍としているが、更に露光時間の比を大きく設定することで、100dB以上の高いダイナミックレンジを有する画像を得ることも可能である。
本実施形態によれば、上述の多重露光と画像合成によるダイナミックレンジ拡大を組み合わせることによって、フリッカ現象による画質への影響低減とダイナミックレンジ拡大とを両立した高品質な撮像を実現することができる。
しかしながら、多重露光においては複数回にわたって転送された電荷が電荷保持部C1において加算されるため、画素欠陥、固定パターンノイズ、面内ムラ等に起因するノイズが多重露光の回数分だけ重畳されて画質が劣化する場合がある。特に、上述のダイナミックレンジ拡大後の画像においては、画像中の暗部に相当する部分の撮像に多重露光が用いられると、画質劣化が顕著になる。そこで、本実施形態では、階調圧縮部204は、多重露光された画像に対してダイナミックレンジ拡大の画像合成を行う前に、階調圧縮の処理を行う。階調圧縮部204は、多重露光により得られた長秒露光の第2画像データを階調圧縮する。これにより、画素欠陥等に起因するノイズのレベルが低減される。
図6(a)乃至図6(c)は、第1比較例に係るダイナミックレンジ拡大処理を説明する模式図である。図7(a)乃至図7(c)は、第2比較例に係るダイナミックレンジ拡大処理を説明する模式図である。図8(a)乃至図8(c)は、第1実施形態に係るダイナミックレンジ拡大処理を説明する模式図である。これらの図を参照しつつ、ダイナミックレンジ拡大、多重露光及び階調圧縮の効果を説明する。
まず、第1比較例を説明する。図6(a)乃至図6(c)に示す第1比較例は、多重露光制御部203による多重露光の制御を行わず、かつ階調圧縮部204での階調圧縮も行わない場合の例である。図6(a)乃至図6(c)は、第1比較例でのダイナミックレンジ拡大処理時の信号レベルの変化を示す模式図である。
図6(a)は、長秒露光画像取得部202により取得される長秒露光の第2画像データの信号レベルの模式図である。図5(a)及び図5(b)の例と同様に、撮像素子100は12ビット(4096階調)のデジタル信号を出力するものとする。このとき、第2画像データには、図6(a)に示されるように信号成分S11に、2ビット相当のノイズ成分N11が含まれているものとする。
図6(b)は、短秒露光画像取得部201により取得される短秒露光の第1画像データの信号レベルの模式図である。撮像素子100は、長秒露光の場合と同様に12ビット(4096階調)のデジタル信号を出力する。このとき、第1画像データには、図6(b)に示されるように信号成分S12に、1ビット相当のノイズ成分N12が含まれているものとする。画像合成部206は、第1画像データを4ビットだけ上位側にビットシフトする。信号成分S13は、ビットシフト後の信号成分を示しており、ノイズ成分N13は、ビットシフト後のノイズ成分を示している。4ビット分のビットシフトにより、ノイズ成分N13の大きさは、1ビット相当から5ビット相当に大きくなっている。
図6(c)は、画像合成部206における合成の前後での信号レベルの模式図である。第1比較例では、階調圧縮部204での階調圧縮は行われないため、長秒露光の第2画像データは、そのまま、4ビット分だけビットシフトされた短秒露光の第1画像データと合成される。合成後の出力信号のうちの4095階調以上の範囲である信号成分S14には短秒露光の第1画像データが用いられる。また、合成後の出力信号のうちの4095階調未満の範囲である信号成分S15には長秒露光の第2画像データが用いられる。合成後の出力信号に含まれるノイズ成分N14は、長秒露光の第2画像データに含まれるノイズ成分N11と同一である。したがって、ノイズ成分N14のレベルは2ビット相当である。この例では多重露光を行わないため、多重露光によるノイズの増加はない。しかしながら、第1比較例の構成では上述のようにフリッカ現象による画質の劣化が生じる場合がある。
次に、第2比較例を説明する。図7(a)乃至図7(c)に示す第2比較例は、多重露光制御部203による多重露光の制御を行うが、階調圧縮部204での階調圧縮は行わない場合の例である。図7(a)乃至図7(c)は、第2比較例でのダイナミックレンジ拡大処理時の信号レベルの変化を示す模式図である。
図7(a)は、長秒露光画像取得部202により取得される長秒露光の第2画像データの信号レベルの模式図である。図5(a)及び図5(b)の例と同様に、撮像素子100は12ビット(4096階調)のデジタル信号を出力するものとする。このとき、図7(a)左側に示されるように、1回の露光に対して2ビット相当のノイズ成分N11が含まれる信号成分S11が生じるものとする。
本例では、多重露光の回数が4回であるものとすると、4回の露光により図7(a)右側のように信号成分S21、S22、S23、S24が生じ、これらが加算された信号が第2画像データとして出力される。このとき、撮像素子100の出力範囲は12ビット(4096階調)であるため、4095以上の出力レベルはすべて上限値4095でクリップされる。このときに生じるノイズ成分N21の大きさは、1回の露光に対するノイズ成分N11の大きさの4倍になるため、4ビット相当に大きくなっている。
図7(b)は、短秒露光画像取得部201により取得される短秒露光の第1画像データの信号レベルの模式図である。これは第1比較例と同様であるため説明を省略する。
図7(c)は、画像合成部206における合成の前後での信号レベルの模式図である。第2比較例においても、階調圧縮部204での階調圧縮は行われないため、長秒露光の第2画像データは、そのまま4ビット分ビットシフトされた短秒露光の第1画像データと合成される。この場合も第1比較例と同様に、合成後の出力信号に含まれるノイズ成分N22は、長秒露光の第2画像データに含まれるノイズ成分N21と同一である。したがって、ノイズ成分N22のレベルは4ビット相当である。この例では、多重露光を行ったことによりフリッカ現象の影響は低減されるものの、ノイズ成分N22のレベルが増加する点が問題となり得る。
次に、本実施形態の構成におけるノイズ成分の変化を説明する。図8(a)乃至図8(c)に示す例は、本実施形態に相当する例であり、多重露光制御部203による多重露光の制御を行い、かつ階調圧縮部204での階調圧縮も行う場合を示している。図8(a)乃至図8(c)は、本実施形態でのダイナミックレンジ拡大処理時の信号レベルの変化を示す模式図である。
図8(a)は、長秒露光画像取得部202により取得される長秒露光の第2画像データの信号レベルの模式図及び階調圧縮部204による圧縮後の第3画像データの信号レベルの模式図である。図8(a)の左側及び中央に示される第2画像データの信号レベルは図7(a)と同様である。図8(a)の右側は、階調圧縮部204による圧縮後の第3画像データの信号レベルを示している。この処理では12ビットのデータを10ビットに圧縮する処理が行われている。この圧縮処理は具体的には、データを2ビットだけ下位側にビットシフトするものであってもよく、データを係数4で除算するものであってもよい。この処理により、第3画像データの信号成分S31の階調値は1/4に小さくなっており、階調数は1024階調に減少している。このとき、ノイズ成分N31の大きさも4ビット相当から2ビット相当に低減されている。したがって、階調圧縮部204により階調圧縮の処理を行って階調数を減少させることにより、多重露光により増大したノイズが低減される。
図8(b)は、短秒露光画像取得部201により取得される短秒露光の第1画像データの信号レベルの模式図である。これは第1比較例及び第2比較例と同様であるため説明を省略する。
図8(c)は、画像合成部206における合成の前後での信号レベルの模式図である。本実施形態では、階調圧縮部204での階調圧縮により生成された第3画像データと、4ビット分ビットシフトされた短秒露光の第1画像データとが合成される。合成後の出力信号に含まれるノイズ成分N32は、階調圧縮後の第3画像データに含まれるノイズ成分N31と同一である。したがって、ノイズ成分N32のレベルは2ビット相当であり、当初のノイズ成分N11と同等である。本実施形態では、多重露光を行ったことによりフリッカ現象の影響は低減される。さらに、多重露光によるノイズの増大の影響も階調圧縮により緩和される。
図9は、第1実施形態に係る撮像装置10の動作を示すフローチャートである。図9を参照して撮像装置10の動作を説明する。上述の説明において説明済みの処理についてはは説明を省略又は簡略化することがある。
ステップS101において、多重露光制御部203は、環境光検出部205により取得された環境光情報に基づいて、多重露光制御信号を撮像素子100に送信して短秒露光のための第1露光時間を設定する。
ステップS102において、撮像素子100は、短秒露光による撮像を行い、第1画像データを出力する。そして、短秒露光画像取得部201は、撮像素子100から短秒露光の第1画像データを取得する。
ステップS103において、多重露光制御部203は、環境光検出部205により取得された環境光情報に基づいて、多重露光制御信号を撮像素子100に送信して長秒露光のための第2露光時間を設定する。
ステップS104において、撮像素子100は、長秒露光による撮像を行い、第2画像データを出力する。そして、長秒露光画像取得部202は、撮像素子100から長秒露光の第2画像データを取得する。ステップS105において、階調圧縮部204は、第2画像データの階調数を減少させる階調圧縮を行い、第3画像データを生成し、取得する。このとき、階調圧縮部204は、環境光検出部205により取得された環境光情報に基づいて、多重露光制御部203が定めた制御信号により、取得した長秒露光画像の圧縮割合を制御する。
ステップS106において、画像合成部206は、第1画像データと、第3画像データとを合成する。これにより、いわゆるハイダイナミックレンジ合成が行われ、ダイナミックレンジの広い第4画像データが生成される。ステップS107において、階調変換部207は、画像記録部208等の出力系の機器の狭いダイナミックレンジに適した画像となるように、第4画像データの階調変換を行う。ステップS108において、画像記録部208は、階調変換後の画像データを記録する。なお、動画の撮影時においては、ステップS101からステップS108の処理が連続的に繰り返され、動画ファイルが生成される。
本実施形態では、撮像素子100は、短秒露光の第1画像データと、長秒露光の第2画像データを出力する。ここで、少なくとも長秒露光は、光電変換部D1から電荷保持部C1に複数回にわたって電荷が転送される多重露光である。階調圧縮部204は第2画像データの階調値を減少させて第3画像データを生成する。このようにして、本実施形態の撮像装置10は、画質を維持しつつフリッカ現象の影響を低減することが可能で、かつ露光時間の異なる複数の画像(第1画像データ及び第3画像データ)を取得することができる。また、撮像装置10で取得された第1画像データ及び第3画像データはハイダイナミックレンジ合成に用いられるため、本実施形態によれば、高画質なハイダイナミックレンジ画像を生成することができる。
なお、本実施形態においては、少なくとも第2画像データが多重露光により生成されればよいが、第1画像データと第2画像データの両方が多重露光により生成されることが望ましい。この場合、画像中の階調値の小さい箇所と階調値が大きい箇所のいずれにおいてもフリッカ減少の影響を抑制することができる。
また、図3において、撮像素子100以外の要素(画像合成部206等)は、撮像素子100の外部に設けられているように図示されているが、これらの要素の一部又は全部は、撮像素子100の内部に設けられていてもよい。また、画像合成部206、階調変換部207及び画像記録部208の一部又は全部は、撮像装置10の外部の画像処理装置に設けられていてもよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態が第1実施形態と異なる点は、短秒露光の第1画像データの取得と長秒露光の第2画像データの取得が同一フレームに行われ得る点である。第1実施形態においては、撮像素子100は、短秒露光の第1画像データと長秒露光の第2画像データを同一フレーム期間内に出力することを想定していない回路構成となっている。そのため、第1実施形態では、あるフレームで短秒露光の第1画像データを出力し、別のフレームで長秒露光の第2画像データを出力するというような方法によりフレームを分けて画像データの読み出しを行う必要がある。これに対し、本実施形態では、各画素に複数の電荷保持部を設けることにより、短秒露光の第1画像データの取得と長秒露光の第2画像データの取得を同一フレームに行うことができる。以下の説明において、第1実施形態と共通する部分については、適宜説明を省略する。
図10は、第2実施形態に係る画素113の回路構成を示す図である。本実施形態では、各画素113内に第1転送トランジスタ、電荷保持部及び第2転送トランジスタが2個ずつ設けられている点が第1実施形態と異なる。すなわち、画素113には、第1実施形態の第1転送トランジスタM1、電荷保持部C1及び第2転送トランジスタM2に代えて、第1転送トランジスタM1A、M1B、電荷保持部C1A、C1B及び第2転送トランジスタM2A、M2Bが設けられている。
第1転送トランジスタM1A、M1Bのソースは、いずれも光電変換部D1のカソード及び排出トランジスタM6のソースに接続されている。第1転送トランジスタM1Aのドレインは第2転送トランジスタM2Aのソースに接続されている。第1転送トランジスタM1Aのドレインと第2転送トランジスタM2Aのソースとの間に寄生する容量は、電荷保持部C1Aを構成する。第1転送トランジスタM1Bのドレインは第2転送トランジスタM2Bのソースに接続されている。第1転送トランジスタM1Bのドレインと第2転送トランジスタM2Bのソースとの間に寄生する容量は、電荷保持部C1Bを構成する。第2転送トランジスタM2A、M2Bのドレインは、いずれもリセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートに接続されている。垂直走査回路120は、制御信号PTX1A、PTX1Bを第1転送トランジスタM1A、M1Bのゲートにそれぞれ供給する。また、垂直走査回路120は、制御信号PTX2A、PTX2Bを第2転送トランジスタM2A、M2Bのゲートにそれぞれ供給する。
このような構成により、電荷保持部C1Aに電荷が保持されている状態であっても、電荷保持部C1Bに更に電荷を転送することができる。このため、電荷保持部C1A、C1Bに同一フレームの互いに異なる信号を保持することが可能となる。また、電荷保持部C1A、C1Bに対して第1転送トランジスタM1A、M1Bが独立して設けられているため、電荷保持部C1A、C1Bに露光時間の異なるサンプリング動作を同一フレーム期間内に順次行うことができる。言い換えると、本実施形態の撮像装置10は、第1画像データと第2画像データを同一のフレーム期間に取得することができる。
図11は、第2実施形態に係る撮像装置10の動作を示すタイミング図である。図11には、電源波形PS及び制御信号POFG、PTX1A、PTX1B、PTX2A(i)、PTX2B(i)、PTX2A(i+1)、PTX2B(i+1)、PTX2A(i+2)、PTX2B(i+2)のタイミングが示されている。括弧内の値は、第1実施形態と同様に画素アレイ110の行番号を示している。電源波形PS及び電源波形PSに基づく電力が供給される光源については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
制御信号POFGがローレベルからハイレベルになると、排出トランジスタM6がオンになり、光電変換部D1に蓄積されている電荷が排出電位VOFDを供給する電位線に排出される。制御信号PTX1Aがローレベルからハイレベルになると、第1転送トランジスタM1Aがオンになり、光電変換部D1に蓄積されている電荷が電荷保持部C1Aに転送される。制御信号PTX1Bがローレベルからハイレベルになると、第1転送トランジスタM1Bがオンになり、光電変換部D1に蓄積されている電荷が電荷保持部C1Bに転送される。本実施形態においても、第1実施形態と同様にグローバル電子シャッタ方式による駆動が行われるため、すべての画素111において同じタイミングで制御信号POFG、PTX1A、PTX1Bのレベルが変動する。
期間T32A、T32Bは、1回の電荷蓄積の開始から終了までの期間(サンプリング期間)を示している。期間T32Aは、電荷保持部C1Aに転送され、保持される電荷についてのサンプリング期間であり、期間T32Bは電荷保持部C1Bに転送され、保持される電荷についてのサンプリング期間である。
図11に示されるように、期間T32Bの長さは期間T32Aの長さよりも長い。そのため、電荷保持部C1A、C1Bには、蓄積時間の異なる電荷が蓄積される。すなわち、期間T32Aは短秒露光に対応するサンプリング期間であり、期間T32Bは長秒露光に相当するサンプリング期間である。これにより、同一フレーム期間内に露光時間の異なるサンプリング動作を行うことができる。
図11では、期間T32Aと期間T32Bは交互に配されており、互いに重複していないが、期間T32Bと期間T32Aの長さが異なっていればこれらの一部が重複していてもよい。また、図11において、制御信号PTX1Aがハイレベルになる周期と制御信号PTX1Bがハイレベルになる周期とは同一であるが、これらは互いに異なっていてもよい。この場合、短秒露光と長秒露光とで多重露光の回数が異なる画像データが得られるがこれも許容される。
制御信号PTX2A(i)がハイレベルになると、i行目の第2転送トランジスタM2Aがオンになり、電荷保持部C1Aに保持された電荷が浮遊拡散領域FDに転送される。また、制御信号PTX2B(i)がハイレベルになると、i行目の第2転送トランジスタM2Bがオンになり、電荷保持部C1Bに保持された電荷が浮遊拡散領域FDに転送される。
期間T33Aは、i行目の電荷保持部C1Aにおいて電荷が保持されている期間であり、期間T33Bは、i行目の電荷保持部C1Bにおいて電荷が保持されている期間である。期間T33A、T33Bの間に第1転送トランジスタM1A、M1Bが間欠的に複数回オンになることにより、複数回のサンプリングが行われるので、第1実施形態と同様に多重露光が実現される。これにより、第1実施形態と同様にフリッカ現象の影響が低減される。本例では、期間T33A、T33Bのそれぞれにおいて3回のサンプリングが行われている。期間T36(n)、T36(n+1)、…は、1フレームの期間を示している。括弧内の値はフレーム番号を示している。期間T36(n)、T36(n+1)、…のそれぞれにおいて、1フレーム分の画像データが撮像素子100から出力される。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、短秒露光の第1画像データと、長秒露光の第2画像データを生成することができ、第1実施形態と同様に多重露光が実現可能な構成となっている。本実施形態の撮像装置10は、第1実施形態と同様に、画質を維持しつつフリッカ現象の影響を低減することが可能で、かつ露光時間の異なる複数の画像(第1画像データ及び第3画像データ)を取得することができる。更に、本実施形態では、短秒露光の第1画像データの取得と長秒露光の第2画像データの取得を同一フレームに行うことができる。これにより、ハイダイナミックレンジ合成に用いられる2つの画像の撮影時間を近づけることができ、合成後の画像の画質がより向上する効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、上述の実施形態による撮像装置を適用した装置の例を説明する。図12は、本実施形態による撮像システム500の構成を示すブロック図である。図12に示す撮像装置10は、上述の第1又は第2実施形態で述べた撮像装置10のいずれかである。撮像装置10が適用可能な撮像システム500としては、例えば、デジタルカメラ、デジタルカムコーダー、監視カメラなどが挙げられる。図5に、上述の実施形態に記載の撮像装置10を適用したデジタルカメラの構成例を示す。
図12に例示した撮像システム500は、撮像装置10、被写体の光学像を撮像装置10に結像させるレンズ502、レンズ502を通過する光量を可変にするための絞り504、レンズ502の保護のためのバリア506を有する。レンズ502及び絞り504は、撮像装置10に光を集光する光学系である。
撮像システム500は、また、撮像装置10から出力される出力信号の処理を行う信号処理部508を有する。信号処理部508は、必要に応じて入力信号に対して各種の補正、圧縮を行って出力する信号処理の動作を行う。
撮像システム500は、更に、画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリ部510、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)512を有する。更に撮像システム500は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体514、記録媒体514に記録又は読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)516を有する。なお、記録媒体514は、撮像システム500に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。
更に撮像システム500は、各種演算を行うとともにデジタルカメラ全体を制御する全体制御・演算部518、撮像装置10と信号処理部508に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部520を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、撮像システム500は、少なくとも撮像装置10と、撮像装置10から出力された出力信号を処理する信号処理部508とを有すればよい。全体制御・演算部518及びタイミング発生部520は、上述の実施形態における制御信号の生成、参照電圧の生成等の光電変換装置の制御に関する機能の一部又は全部を実行するように構成してもよい。
撮像装置10は、画像用信号を信号処理部508に出力する。信号処理部508は、撮像装置10から出力される画像用信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。また、信号処理部508は、画像用信号を用いて、画像を生成する。
以上のように、本実施形態の撮像システム500は、第1又は第2実施形態による撮像装置10を含む。これにより、より高品質な撮像が可能な撮像システム500を実現することができる。
[第4実施形態]
図13(a)及び図13(b)は、本実施形態による撮像システム600及び移動体の構成を示す図である。図13(a)は、車載カメラに関する撮像システム600の一例を示したものである。撮像システム600は、上述の第1又は第2実施形態のいずれかに記載の撮像装置10を有する。撮像システム600は、撮像装置10により取得された複数の画像データに対し、画像処理を行う画像処理部612と、撮像システム600により取得された複数の画像データから視差(視差画像の位相差)の算出を行う視差算出部614を有する。また、撮像システム600は、算出された視差に基づいて対象物までの距離を算出する距離計測部616と、算出された距離に基づいて衝突可能性があるか否かを判定する衝突判定部618と、を有する。ここで、視差算出部614や距離計測部616は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部618はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
撮像システム600は、車両情報取得装置620と接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの車両情報を取得することができる。また、撮像システム600には、衝突判定部618での判定結果に基づいて、車両に対して制動力を発生させる制御信号を出力する制御装置である制御ECU630が接続されている。すなわち、制御ECU630は、距離情報に基づいて移動体を制御する移動体制御手段の一例である。また、撮像システム600は、衝突判定部618での判定結果に基づいて、ドライバーへ警報を発する警報装置640とも接続されている。例えば、衝突判定部618の判定結果として衝突可能性が高い場合、制御ECU630はブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置640は音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムなどの画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施形態では、車両の周囲、例えば前方又は後方を撮像システム600で撮像する。図13(b)に、車両前方(撮像範囲650)を撮像する場合の撮像システム600を示した。車両情報取得装置620は、撮像システム600を動作させ撮像を実行させるように指示を送る。第1又は第2実施形態による撮像装置10を含む本実施形態の撮像システム600は、測距の精度をより向上させることができる。
以上の説明では、他の車両と衝突しないように制御する例を述べたが、他の車両に追従して自動運転する制御、車線からはみ出さないように自動運転する制御等にも適用可能である。更に、撮像システムは、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
[その他の実施形態]
なお、上述の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を、他の実施形態に追加した実施形態、あるいは他の実施形態の一部の構成と置換した実施形態も本発明を適用し得る実施形態であると理解されるべきである。
上述の実施形態のタイミング図においては、動画撮影の場合の制御方法を例示しているが、本発明は静止画の撮影にも適用可能である。また、上述の実施形態のタイミング図の電子シャッタ方式は、グローバル電子シャッタ方式を前提としているが、これに限定されず、例えば、ローリングシャッタ方式であってもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
201 短秒露光画像取得部
202 長秒露光画像取得部
204 階調圧縮部
C1、C1A、C1B 電荷保持部
D1 光電変換部
M1 第1転送トランジスタ
M4 増幅トランジスタ

Claims (15)

  1. 入射光に応じた電荷を生成する光電変換部と、
    前記電荷を保持する電荷保持部と、
    前記光電変換部から前記電荷保持部に前記電荷を転送する電荷転送部と、
    前記電荷保持部に転送された電荷に基づく信号を出力する出力部と、
    第1露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第1画像データを取得する第1取得部と、
    前記電荷転送部によって前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって転送された電荷の露光時間の合計であり、かつ前記第1露光時間よりも長い第2露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第2画像データを取得する第2取得部と、
    前記第2画像データの階調値を減少させて第3画像データを生成する圧縮部と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1画像データと前記第3画像データとを合成して第4画像データを生成する画像合成部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第4画像データを階調変換する階調変換部を更に備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記圧縮部は、前記第2画像データの階調値をビットシフトすることにより、前記第2画像データの階調値を減少させて前記第3画像データを生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記第1取得部及び前記第2取得部は、前記第1画像データ及び前記第2画像データをそれぞれ所定のフレーム期間ごとに取得することが可能であり、
    前記第1画像データ及び前記第2画像データは同一のフレーム期間に取得される
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記第2画像データの生成において、前記光電変換部から前記電荷保持部に電荷が転送される回数は撮像環境の環境光に関する環境光情報に応じて定められる
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記第3画像データの生成において、前記圧縮部で行う階調値の減少割合は、前記環境光情報に応じて定められる
    ことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記第2画像データの生成において、前記光電変換部から前記電荷保持部に電荷が転送される周期は、前記撮像環境における光源の点滅周期の1/2以下である
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の撮像装置。
  9. 前記第2画像データの生成において、前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって電荷が転送される期間の長さは、前記撮像環境における光源の点滅周期より長い
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記第2画像データの生成において、前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって電荷が転送される期間の長さは、前記撮像環境における光源の点滅周期の自然数倍である
    ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 複数の行及び複数の列をなして配された複数の画素を更に備え、
    前記光電変換部と、前記電荷保持部と、前記電荷転送部とは、前記複数の画像の各々に含まれており、
    前記複数の画素において、前記光電変換部から前記電荷保持部への電荷の転送は同時に行われる
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記第1露光時間は、前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって転送された電荷の露光時間の合計である
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置と、
    前記撮像装置から出力される信号を処理する信号処理部と、
    を備えることを特徴とする撮像システム。
  14. 移動体であって、
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置と、
    前記撮像装置からの信号に基づく視差画像から、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする移動体。
  15. 入射光に応じた電荷を生成する光電変換部と、
    前記電荷を保持する電荷保持部と、
    前記光電変換部から前記電荷保持部に前記電荷を転送する電荷転送部と、
    前記電荷保持部に転送された電荷に基づく信号を出力する出力部と、
    を備える撮像装置の制御方法であって、
    第1露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第1画像データを取得するステップと、
    前記電荷転送部によって前記光電変換部から前記電荷保持部に複数回にわたって転送された電荷の露光時間の合計であり、かつ前記第1露光時間よりも長い第2露光時間において前記光電変換部で生じた電荷に基づく第2画像データを取得するステップと、
    前記第2画像データの階調値を減少させて第3画像データを生成するステップと、
    を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。
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