JP2020107867A - 量子ドットエレクトロルミネッセンス素子およびこれを用いたディスプレイ装置 - Google Patents

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藤山 高広
Takahiro Fujiyama
高広 藤山
貴雄 元山
Takao Motoyama
貴雄 元山
悠作 小西
Yusaku Konishi
悠作 小西
文昭 加藤
Fumiaki Kato
文昭 加藤
辻 雅司
Masashi Tsuji
雅司 辻
清彦 堤
Kiyohiko Tsutsumi
清彦 堤
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Abstract

【課題】耐久性(発光寿命)および発光効率等の素子特性に優れ、低駆動電圧を有する量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】第1電極120と第2電極180の間に配置され、ビニルアミノアリーレンポリマーを含む少なくとも1層以上の有機層と、量子ドットを含む発光層150と、を有する、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100。【選択図】図1

Description

本発明は、ビニルアミノアリーレンポリマーを用いた量子ドットエレクトロルミネッセンス素子およびこれを用いたディスプレイ装置に関する。
近年、有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と略記)は薄膜、軽量、低消費電力な表示・照明素子として研究開発が活発に行われている。
有機EL素子は一対の陽極と陰極の間に、有機発光物質を含む数ナノメートルから数百ナノメートルの有機薄膜を有する発光素子である。電極間に電圧を印加することにより有機薄膜に陰極から電子が注入され、陽極から正孔が注入されて、有機薄膜中で再結合して有機発光物質からの発光が得られる。
有機発光物質としては、蛍光発光物質とりん光発光物質に分類される。りん光発光物質を利用した有機EL素子は、蛍光発光物質を利用する有機EL素子に比べ、原理的に約4倍の発光効率が見込まれることから、より長寿命で高効率な材料開発が進められている。
また、広い色域をカバーするためにRGB光源はシャープな発光スペクトルが要求されるが、現状では満たされる材料を得ることは難しい。この問題を解決する方法として、発光材料として無機発光物質である「量子ドット」を用いる方法がある(特許文献1)。量子ドットにより構成された発光素子(以下、QLEDともいう。)は、原理的には酸素により発光が消失することがなく、また、無機物であるために耐久性に優れ、各種溶媒に分散が可能である特徴を有している。したがって、QLEDは、湿式塗布方式を適用することができ、OLEDよりも低コストで高い生産性を備えた製造方式により作製することができる可能性を有している。
特開2010−199067号公報
しかしながら、現状QLEDは発光効率や寿命、低電圧駆動を確保できていないことが課題になっている。一方、近年の発光デバイスの開発競争をかんがみると、より駆動電圧の低い且つより発光効率の高い発光デバイスが求められる。特許文献1の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子は、十分な低駆動電圧が得られていない。また、発光効率および寿命については言及されておらず、これらの性質が不十分である恐れがある。
したがって、本発明の目的は、低い駆動電圧と高い発光効率を達成できる量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
本発明の別の目的は、かような量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を用いたディスプレイ装置を提供することである。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、特定の構成単位を有するビニルアミノアリーレンポリマーを含む量子ドットエレクトロルミネッセンス素子が上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、上記諸目的は、一対の電極と、前記電極間に配置され、下記一般式(1)で表される構成単位を有する化合物を含む少なくとも1層以上の有機層と、量子ドットを含む発光層と、を有する、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子によって達成できる:
[上記一般式(1)中、
、R、およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上10以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基であり、
Xは、単結合、またはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、カルバゾール基、フルオレン基およびシリル基からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で置換される、もしくは無置換の、シクロアルキレン基、2価の芳香族基または複素環基を表し、
FおよびF’は、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の2価のフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のアザフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のアザカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾフラニル基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾチオフェニル基、または置換もしくは非置換の以下の化学式で示される2価の基を表し、Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基を表し、
Aは、下記一般式(2)で示される基であり、
上記一般式(2)中、
およびLは、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のオキシアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のオキシシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のオキシアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキレン基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアミノアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアミノアリーレン基、またはアルキル基もしくはアリール基で置換されたシリレン基を表し、Arは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のフルオレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、または置換もしくは無置換の炭素数6以上30以下のアリールアミノ基を表し、
ただし、L、LおよびArは、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよく、また、LとL、LとArおよびLとArは、それぞれ結合して更なる環を構築していてもよく、
nは、1以上10以下の整数であり、nが2以上の整数である場合、2つ以上の(L−N(Ar)−L)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよく、
*は、他の置換基との結合部位を表す、
は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のシリル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のカルバゾール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールアミノ基を表し、
mは、1以上20以下の整数であり、mが2以上の整数である場合、2つ以上の(A−F’)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。]
また、上記諸目的は、前記量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を用いたディスプレイ装置によっても達成できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子の一例を示す模式図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る発光層におけるZnTeSe/ZnSe/ZnS(コア/シェル/シェル)の量子ドットを示す図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る量子ドットの吸収スペクトルを示す図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る量子ドットの発光スペクトルを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20℃以上25℃以下)/相対湿度40%RH以上50%RH以下の条件で行う。
本発明の一態様によると、一対の電極と、前記電極間に配置され、下記一般式(1)で表される構成単位を有する化合物を含む少なくとも1層以上の有機層と、量子ドットを含む発光層と、を有する、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を提供する:
[上記一般式(1)中、
、R、およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上10以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基であり、
Xは、単結合、またはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、カルバゾール基、フルオレン基およびシリル基からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で置換される、もしくは無置換の、シクロアルキレン基、2価の芳香族基または複素環基を表し、
FおよびF’は、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の2価のフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のアザフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のアザカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾフラニル基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾチオフェニル基、または置換もしくは非置換の以下の化学式で示される2価の基を表し、Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基を表し、
Aは、下記一般式(2)で示される基であり、
上記一般式(2)中、
およびLは、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のオキシアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のオキシシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のオキシアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキレン基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアミノアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアミノアリーレン基、またはアルキル基もしくはアリール基で置換されたシリレン基を表し、Arは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のフルオレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、または置換もしくは無置換の炭素数6以上30以下のアリールアミノ基を表し、
ただし、L、LおよびArは、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよく、また、LとL、LとArおよびLとArは、それぞれ結合して更なる環を構築していてもよく、
nは、1以上10以下の整数であり、nが2以上の整数である場合、2つ以上の(L−N(Ar)−L)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよく、
*は、他の置換基との結合部位を表す、
は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のシリル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のカルバゾール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールアミノ基を表し、
mは、1以上20以下の整数であり、mが2以上の整数である場合、2つ以上の(A−F’)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。]
本明細書において、上記一般式(1)で表わされる構成単位を、単に「構成単位(1)」または「本発明に係る構成単位(1)」とも称する。同様にして、本明細書において、上記一般式(1)で表される構成単位を有する化合物を、単に「本発明に係る化合物」、「本発明に係る高分子材料」または「ビニルアミノアリーレンポリマー」とも称する。
量子ドットエレクトロルミネッセンス素子の発光層やキャリア輸送層を構成する材料として、種々の低分子材料や高分子材料が使用されている。これらのうち、低分子材料は素子の効率・寿命の面で優れている。しかし、低分子材料を用いる場合には、製造コストが高いという課題がある。一方、高分子材料としては、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−co−(4,4’−(N−(4−sec−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)](TFB)等の主鎖型高分子が正孔輸送材料として知られている(例えば、特許文献1の段落「0037」)。しかしながら、このような高分子材料では駆動電圧が十分低いとはいえない(下記比較例2参照)。また、ポリ(ビニルカルバゾール)(PVK)等の側鎖型を量子ドットエレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送材料として使用する場合も、発光効率および寿命が十分であるまたは駆動電圧が十分低いとはいえない(下記比較例1参照)。
このため、発光効率および寿命を向上でき、駆動電圧を低減できる高分子材料の開発が求められた。本発明者らは、鋭意検討を行った。その結果、上記一般式(1)の構成単位(1)を有する側鎖型高分子を量子ドットエレクトロルミネッセンス素子に適用することによって、公知の材料を使用した場合に比して低駆動電圧を達成できることを見出した。また、上記一般式(1)の構成単位(1)を有する側鎖型高分子を含む有機層を有する量子ドットエレクトロンルミネッセンス素子は、低い駆動電圧と優れた発光特性(例えば、発光効率および寿命)を両立できる。本発明の構成による上記作用効果の発揮のメカニズムは以下のように推測される。
すなわち、高分子構造のうち、エチレン骨格を主鎖とし、電荷輸送ユニットを側鎖に有するものは側鎖型高分子材料と呼ばれている。側鎖型高分子材料では、フレキシブルなエチレン主鎖周辺に電荷輸送ユニットが配置されているので、隣接する発光層(量子ドット層)に近づきやすくなり、低い駆動電圧と高い発光効率・寿命に寄与すると考えている。また、PVK等の側鎖型高分子材料は主鎖周辺のみに電荷輸送ユニットを有することに対して、本発明の構成単位(1)を有する側鎖型高分子材料は、電荷輸送ユニットをより広域で有するため、発光効率および寿命を向上でき、低駆動電圧を達成できると考えられる。
[ビニルアミノアリーレンポリマー]
以下、本発明に係るビニルアミノアリーレンポリマーの構造について、詳細に説明する。
本発明に係るビニルアミノアリーレンポリマーは、構成単位(1)を有する。ここで、構成単位(1)は、下記一般式(1)で示される。なお、本発明に係るビニルアミノアリーレンポリマーは、構成単位(1)1種を含むものであっても、または2種以上の構成単位(1)を含むものであってもよい。なお、後者の場合、各構成単位(1)は、ブロック状に存在しても、ランダム状に存在してもよい。
上記一般式(1)中、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上10以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基である。
ここで、炭素数1以上10以下のアルキル基は、特に制限されないが、炭素数1以上10以下の直鎖または分岐状のアルキル基でありうる。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−イソプロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、1,4−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2−メチル−1−イソプロピルプロピル基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチル−1−イソプロピルブチル基、2−メチル−1−イソプロピル基、1−tert−ブチル−2−メチルプロピル基、n−ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基などが挙げられる。
また、環形成炭素数6以上30以下のアリール基として、非縮合であっても縮合環であってもよく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クォーターフェニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、フルオレニル基、アズレニル基、アセナフテニル基、インデニル基、インデノフルオレニル基等が挙げられる。
なお、本明細書において、「置換もしくは無置換」または「置換または無置換」とは、置換可能である場合において、各基に存在する水素原子をさらなる置換基で置換していてもよく、置換していなくてもよいことを意味する。また、係る置換基としては、特に限定されず、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シリル基、スルホニル基、スルフィニル基、ウレイド基、リン酸アミド基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基等が挙げられる。なお、置換基のアルキル基は、アルキル基で置換されることはない。
また、本明細書において、「アルキル基」、「アルケニル基」、または「アルキニル基」について、特筆しない限り、直鎖であってもよく、分岐型であってもよい。
また、本明細書において、「環形成炭素数」とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジニル基は環形成炭素数5であり、フラニル基は環形成炭素数4である。また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の炭素数は環形成炭素数の数に含めない。これらのうち、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1以上5以下の直鎖もしくは分岐状のアルキル基であることが好ましく、水素原子または炭素数1以上3以下の直鎖もしくは分岐状のアルキル基であることがより好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
上記一般式(1)において、FおよびF’は、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の2価のフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のアザフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のアザカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾフラニル基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾチオフェニル基、または置換もしくは非置換の以下の化学式で示される2価の基を表し、Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基である。
一好ましい実施形態において、FおよびF’の少なくとも1つは、置換もしくは無置換の2価のフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のアザフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾフラニル基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾチオフェニル基、または置換もしくは非置換の以下の化学式で示される2価の基を表し、Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基を表す。当該形態によって、量子ドットエレクトロンルミネセンス素子の発光寿命を向上させることが可能である。
炭素数1以上20以下のアルキル基として、特に限定されず、例えば上記一般式(1)におけるR、RまたはRで表す炭素数1以上10以下のアルキル基に加えて、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基等の例が好適に挙げられる。
環形成炭素数6以上30以下のアリール基として、特に限定されず、例えば上記一般式(1)におけるR、RまたはRで表す環形成炭素数6以上30以下のアリール基の例が挙げられる。
本明細書において、「単結合」とは、該当する基が存在せず、その隣接する置換基と直接連結する態様を意味する。例えば、Xが単結合である場合、Fが直接主鎖と連結する態様を意味する。
また、本発明の効果をより発揮できる観点から、上記一般式(1)におけるF、F’およびX、ならびに後述する一般式(2)においてLとL、LとArおよびLとArがそれぞれ結合して更なる環を構築した場合の環、の少なくとも1つが、下記一般式(3)で示される構造であることが好ましい。また、上記一般式(1)において、後述するmが1である場合、FおよびF’は、同時に下記一般式(3)で示される構造であることが好ましい。後述するmが2以上の整数である場合、すなわち2以上のF’が存在する場合、少なくとも1つのF’とFは下記一般式(3)で表される置換基であることが好ましい。また、より好ましくは、FおよびF’すべてが下記一般式(3)で示される構造である。なお、FおよびF’は、それぞれ、同じであっても異なるものであってもよい。
上記一般式(3)において、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のシリル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上30以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上30以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールアミノ基、または隣接したこれらの置換基が互いに結合して形成された環状置換基である。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
シリル基としては、式:−Si(Z)(Z)(Z)で示される。ここで、Z〜Zは、アルキル基、アルコキシ基、アリール基を表す。ここで、Z〜Zは、それぞれ、同じであってもまたは異なるものであってもよい。ここで、アルキル基は、それぞれ特に制限されず、上記炭素数1以上20以下のアルキル基における定義と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、アルコキシ基は、特に制限されないが、炭素数1以上24以下の直鎖または分岐状のアルコキシ基でありうる。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3−エチルペンチルオキシ基などが挙げられる。これらのうち、炭素数1以上8以下の直鎖もしくは分岐状のアルコキシ基が好ましい。
炭素数3以上16以下のシクロアルキル基として、特に限定されず、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、4−フルオロシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基が挙げられる。好ましくはシクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
炭素数1以上30以下のアルコキシ基として、特に限定されず、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基などが好ましく挙げられる。
環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基として、特に限定されず、例えばシクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などが好ましく挙げられる。
環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基として、特に限定されず、例えばフェノキシ基などが好ましく挙げられる。
炭素数7以上40以下のアラルキル基として、特に限定されず、−Y−Zと表され、Yの例として上記のアルキル基の例を2価としたアルキレン基の例が挙げられ、Zの例として上記のアリール基の例が挙げられる。アラルキル基のアリール部分は、環形成炭素数が6〜30が好ましい。アルキル部分は炭素数1〜10が好ましく、特に好ましくは1〜6である。例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、2−フェニルプロパン−2−イル基が挙げられる。
環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基として、特に限定されず、例えば1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基などが好ましく挙げられる。
炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基として、特に限定されず、例えばアルキル部分の炭素数が1〜20のものが好ましい。また、窒素原子に結合するアルキル基の例として、上述したアルキル基の例が挙げられる。
環形成炭素数6以上30以下のアリールアミノ基として、特に限定されず、例えばアリール部分の環形成炭素数が6〜30が好ましい。窒素原子に結合するアリール基の例としては上述のアリール基の例が挙げられる。
上記一般式(3)において、Y〜Yは、それぞれ独立して、炭素原子(=CH−)または窒素原子を表す。なお、本明細書において、Y〜Yが全て炭素原子である場合、一般式(3)で表される置換基は「フルオレン基」とも称し、いずれか1つ以上のY〜Yが窒素原子である場合、一般式(3)で表される置換基は「アザフルオレン基」とも称する。
ここで、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーに、ガラス転移温度Tgを維持しながら、量子ドットとの相互作用を容易にするためには、上記一般式(3)において、少なくとも1つのRおよびRは、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基であることが好ましい。
また、より具体的な好適態様として、上記一般式(1)におけるFおよびF’の少なくとも1つが、RおよびRが置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基である一般式(3)で示される構造式(以下、単に「好ましい形態」とも称する)を満足することが好ましい。このため、例えば、mが2である場合には、FおよびF’の一方または双方が上記好ましい形態を満足することが好ましい。より好ましくは、FおよびF’の一方が上記好ましい形態を満足し、かつF’の他方がRおよびRが置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基である一般式(3)で表わされる置換基を満足する。
上記一般式(1)において、Xは、単結合、またはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、カルバゾール基、フルオレン基およびシリル基からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で置換される、もしくは無置換の、シクロアルキレン基、2価の芳香族基または複素環基を表す。
ここで、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、およびアルコキシ基の具体例として、特に限定されず、上述したR〜Rのいずれかで表す「ハロゲン原子」、「炭素数1以上30以下のアルキル基」、「環形成炭素数6以上30以下アリール基」、および「炭素数1以上30以下のアルコキシ基」が好適に採用できる。
また、2価の芳香族基としては、炭素原子および水素原子から構成される環由来の基であれば、特に制限されない。具体的には、ベンゼン環(フェニレン基)、ビフェニル環(ビフェニレン基)、ナフタレン環(ナフタレニル基)、アントラセン環(アントラセニル基)およびフルオレン環(フルオレニル基)から導かれるものである。これらのうち、芳香族基は、ベンゼン環由来の基(フェニレン基)またはフルオレン環由来の基(フルオレニル基)であることが好ましい。
また、2価の複素環基は、炭素原子および水素原子、並びに窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子から構成される環由来の基であれば、特に制限されない。具体的には、チオフェン環、ジチエノチオフェン環、シクロペンタジチオフェン環、フェニルチオフェン環、ジフェニルチオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、ピロール環、フラン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、クマリン環(例えば、3,4−ジヒドロクマリン)、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ローダニン環、ピラゾロン環、イミダゾロン環、ピラン環、ピリジン環、ピラジン環、ピラゾール環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、フルオレン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾ(c)チオフェン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソキサゾール環、ベンゾチアゾール環、インドール環、フタラジン環、シナノリン環、キナゾリン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルボリン環(カルボリンの任意の炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったもの)、1,10−フェナントロリン環、キノン環、ローダニン環、ジローダニン環、チオヒダントイン環、ピラゾロン環、ピラゾリン環から導かれるものである。これらの複素環を複数組み合わせて用いてもよく、例えば、フェニルピリジン(例えば、4−フェニルピリジン)、スチリルチオフェン(例えば、2−スチリルチオフェン)、2−(9H−フルオレン−2−イル)チオフェン、2−フェニルベンゾ[b]チオフェン、フェニルビチオフェン環、(1,1−ジフェニル−4−フェニル)−1,3−ブタジエン、1,4−ジフェニル−1,3−ジブタジエン、4−(フェニルメチレン)−2,5−シクロヘキサジエン、フェニルジチエノチオフェン環から導かれるものなどがある。これらのうち、カルバゾール環が好ましい。
上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
また、上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいアルキル基は、特に制限されないが、炭素数1以上24以下の直鎖または分岐状のアルキル基でありうる。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−イソプロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、1,4−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2−メチル−1−イソプロピルプロピル基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチル−1−イソプロピルブチル基、2−メチル−1−イソプロピル基、1−t−ブチル−2−メチルプロピル基、n−ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、n−ヘンエイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基などが挙げられる。これらのうち、炭素数1以上8以下の直鎖もしくは分岐状のアルキル基が好ましい。
上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいアリール基は、特に制限されないが、炭素原子数6以上20以下のアリール基でありうる。具体的には、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、o−,m−若しくはp−トリル基、2,3−若しくは2,4−キシリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニリル基、ベンズヒドリル基、トリチル基およびピレニル基などが挙げられる。これらのうち、フェニル基が好ましい。
上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいアルコキシ基は、特に制限されないが、炭素数1以上24以下の直鎖または分岐状のアルコキシ基でありうる。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3−エチルペンチルオキシ基などが挙げられる。これらのうち、炭素数1以上8以下の直鎖もしくは分岐状のアルコキシ基が好ましい。
上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいカルバゾール基は、下記のいずれかを表す。なお、下記において、Zは、水素原子、アリール基、アルキル基またはアルコキシ基を表す。ここで、アルキル基は、特に制限されず、上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいアルキル基およびアルコキシ基における定義とそれぞれ同様であるため、ここでは説明を省略する。
上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいフルオレン基は、下記のいずれかを表す。なお、下記において、ZおよびZ’は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を表す。ここで、アルキル基は、特に制限されず、上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいアルキル基およびアルコキシ基における定義とそれぞれ同様であるため、ここでは説明を省略する。
上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよい複素環基は、特に制限されず、具体的には、2価の芳香族基の価数を変化させる以外は、上記複素環基で記載されたものと同様の複素環基が例示されるため、ここでは説明を省略する。
上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいシリル基は、式:−Si(Z)(Z)(Z)で示される。ここで、Z〜Zは、アルキル基、アルコキシ基、アリール基を表す。ここで、Z〜Zは、それぞれ、同じであってもまたは異なるものであってもよい。ここで、アルキル基およびアルコキシ基は、それぞれ特に制限されず、上記2価の芳香族基もしくは複素環基に導入されてもよいアルキル基およびアルコキシ基における定義とそれぞれ同様であるため、ここでは説明を省略する。
これらのうち、Xは、単結合、2価の芳香族基または複素環基で置換される2価の芳香族基であることが好ましく、単結合または2価の芳香族基であることがより好ましく、単結合であることがさらに好ましい。
上記一般式(1)において、Aは、下記一般式(2)で示される基である。
上記一般式(2)において、LおよびLは、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のオキシアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のオキシシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のオキシアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキレン基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアミノアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアミノアリーレン基またはアルキル基もしくはアリール基で置換されたシリレン基を表す。
ここで、炭素数1以上20以下のアルキレン基としては、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアルキル基を2価としたアルキレン基が挙げられる。
環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキレン基としては、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたシクロアルキル基から、環形成炭素に結合した水素原子1個を除いた基が挙げられる。
環形成炭素数6以上30以下のアリーレン基としては、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアリール基を2価としたアリーレン基が挙げられる。
炭素数1以上20以下のオキシアルキレン基としては、特に限定されず、例えば上記の炭素数1以上20以下のアルキレン基に連結基として酸素原子(−O−)が結合した基が挙げられる。例えば、「*−O−アルキレン基−*」(*は他の置換基との結合部位を表す。)で表すことができる。
環形成炭素数3以上16以下のオキシシクロアルキレン基としては、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたシクロアルキル基に連結基として酸素原子(−O−)が結合した基が挙げられる。
環形成炭素数6以上30以下のオキシアリーレン基としては、特に限定されず、例えば上記の環形成炭素数6以上30以下のアリーレン基に連結基として酸素原子(−O−)が結合した基が挙げられる。
炭素数7以上40以下のアラルキレン基としては、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアラルキル基を2価としたアラルキレン基が挙げられる。
環形成原子数5以上30以下のヘテロアリーレン基としては、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたヘテロアリール基を2価としたヘテロアリーレン基が挙げられる。
炭素数1以上20以下のアミノアルキレン基としては、特に限定されず、例えば上記の炭素数1以上20以下のアルキレン基に連結基としてアミノ基が結合した基が挙げられる。例えば、「*−NH−アルキレン基−*」(*は他の置換基との結合部位を表す。)で表すことができる。
環形成炭素数6以上30以下のアミノアリーレン基としては、特に限定されず、例えば上記の環形成炭素数6以上30以下のアリーレン基に連結基としてアミノ基(−NH−)が結合した基が挙げられる。
アルキル基もしくはアリール基で置換されたシリレン基としては、特に限定されず、ケイ素原子に結合するアルキル基およびアリール基の例としては、上述したアルキル基およびアリール基が好適に挙げられる。なお、シリレン基に置換しているアルキル基またはアリール基は、同一であってもよく異なっていてもよい。
これらのうち、発光寿命のさらなる向上などの観点から、LおよびLは、単結合、o−、m−、p−フェニレン基、フルオレン基、アザフルオレン基であることが好ましく、単結合、p−フェニレン基であることがより好ましい。なお、LおよびLの双方が単結合ではないことが好ましい。
上記一般式(2)において、Arは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、または置換もしくは無置換の炭素数6以上30以下のアリールアミノ基を表す。
ここで、炭素数1以上20以下のアルキル基として、特に限定されず、例えば上記一般式(1)におけるR、RまたはRで表す炭素数1以上10以下のアルキル基の例が好適に挙げられる。
環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基として、特に限定されず、例えば上記一般式(1)におけるR、RまたはRで表す環形成炭素数6以上30以下のアリール基の例が挙げられる。
環形成炭素数6以上30以下のアリール基として、特に限定されず、例えば上記一般式(1)におけるR、RまたはRで表す環形成炭素数6以上30以下のアリール基の例が挙げられる。
炭素数1以上20以下のアルコキシ基として、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアルコキシ基が好適に採用される。
環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基として、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたシクロアルコキシ基が好適に採用される。
環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基として、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアリールオキシ基が好適に採用される。
炭素数7以上40以下のアラルキル基として、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアラルキル基が好適に採用される。
環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基として、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアラルキル基が好適に採用される。
炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基として、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアルキルアミノ基が好適に採用される。
炭素数6以上30以下のアリールアミノ基として、特に限定されず、例えば上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で挙げたアリールアミノ基が好適に採用される。
なお、上記一般式(2)において、L、LおよびArは、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよく、また、LとL、LとArおよびLとArは、それぞれ結合して更なる環を構築していてもよい。
これらのうち、三重項エネルギー準位や発光寿命のさらなる向上、溶解性などの観点から、Arは、炭素数1以上8以下のアルキル基で置換されたフェニル基、ビフェニレン基、フルオレン基、アザフルオレン基であることが好ましく、パラ位が炭素数1以上3以下のアルキル基で置換されたフェニル基、およびビフェニレン基であることがより好ましい。
上記一般式(2)において、nは、1以上10以下の整数であり、nが2以上の整数である場合、2つ以上の(L−N(Ar)−L)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。また、正孔輸送性と溶解性の観点から、nは、1以上5以下の整数であることが好ましく、1または2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
また、*は、他の置換基との結合部位を表す。
上記一般式(1)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のシリル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールアミノ基である。
ここで、「ハロゲン原子」、「炭素数1以上20以下のアルキル基」、「環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基」、「環形成炭素数6以上30以下のアリール基」、「炭素数1以上20以下のアルコキシ基」、「環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基」、「環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基」、「炭素数7以上40以下のアラルキル基」、「環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基」、「炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基」、および「環形成炭素数6以上30以下のアリールアミノ基」は、特に限定されず、上述した上記一般式(3)におけるR〜Rの説明で列挙したそれぞれの置換基と同義である。ここでは説明を省略する。
これらのうち、正孔注入性の観点から、Rは、水素原子、アルキル基、フェニル基およびフルオレニル基であることが好ましく、水素原子およびフェニル基であることがより好ましい。
上記一般式(1)において、mは、1以上20以下の整数であり、mが2以上の整数である場合、2つ以上の(A−F’)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。また、正孔輸送性の観点から、mは、1以上10以下の整数であることが好ましく、1以上5以下の整数であることがより好ましく、1以上3以下の整数であることがさらに好ましく、2であることが特に好ましい。
ここで、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーが有する構成単位(繰り返し単位)の具体例を以下に示す。ただし、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーが有する構成単位が以下に例示する構造に限定されるわけではない。
本発明において、ビニルアミノアリーレンポリマーは、上記一般式(1)で示す構成単位を有するホモポリマーであってもよく、コポリマーであってもよい。
本発明のビニルアミノアリーレンポリマーは、下記の架橋基群から選択される架橋基を少なくとも1つ有する重合性コモノマー由来の構成単位をさらに有するコポリマーであってもよい。ただし、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーは、一般式(1)で表される構成単位のみから構成されることが好ましい。すなわち、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーは、一般式(1)で表される構成単位のみから構成され、架橋基を有する構成単位を有しないことが好ましい。架橋基等が存在すると、電荷輸送性が阻害され、または正孔と電子の再結合で生成した励起子が失活する可能性があると考えられる。
上記架橋基群において、R10〜R16は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1以上10以下のアルキル基であり、pは、1以上10の整数である。
ここで、「置換もしくは無置換の炭素数1以上10以下のアルキル基」は、上記一般式(1)中のR、RまたはRにおける「置換もしくは無置換の炭素数1以上10以下のアルキル基」の説明と同様であるため、ここでは説明を省略する。
これらの架橋基群のうち、架橋反応性(架橋容易性、成膜容易性)、架橋構造の安定性、電解化学的安定性などを考慮すると、下記構造のベンゾシクロブテン環由来の基(ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエニル基)やビニル基(−CH=CH)が好ましい。また、架橋反応性(架橋容易性)などの観点から、エポキシ基、オキセタン基などの環状エーテル基、ビニルエーテル基が好ましい。
本発明のビニルアミノアリーレンポリマーが、架橋基を有する重合性コモノマーとのコポリマーである場合、ビニルアミノアリーレンポリマーは、成膜後に熱等によって架橋することで溶媒に不溶な膜を形成することができる。これにより、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーは、積層された層間での材料同士の溶解および混合を抑制することができるため、積層構造をより容易に形成することができる。
以下では、架橋基を少なくとも1つ以上有する重合性コモノマー由来の構成単位(繰り返し単位)の具体例を示すが、これらに限定されるわけではない。なお、X、Yは、各構成単位の重合度を表し、X:Y=1:10〜1:2であることが好ましい。
なお、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーの数平均分子量は、例えば、30,000以上であることが好ましく、70,000以上であることがより好ましく、100,000超であることがさらに好ましい。ビニルアミノアリーレンポリマーの数平均分子量(Mn)が100,000超であれば、積層時の膜混合を抑制できるので成膜性の観点から優位であり、より優れた発光効率および低駆動電圧が得られると考えられる。また、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーの重量平均分子量は、特に限定されず、例えば10,000以上1,000,000以下であってもよい。また、本発明のビニルアミノアリーレンポリマーの分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、例えば、1.5以上であることが好ましく、2.1以上であることがより好ましく、2.5超であることがさらに好ましい。分散度(Mw/Mn)が2.5超であれば、塗布膜のモルフォロジーが安定化し、良好な膜質が得られやすく、より優れた発光効率および低駆動電圧が得られると考えられる。重量平均分子量および数平均分子量は、実施例で示す方法によって求められる。
以上にて説明したように、本発明に係るビニルアミノアリーレンポリマーを有する量子ドットエレクトロルミネッセンス素子は、駆動電圧および発光効率等の素子特性に優れる。
なお、本発明に係るビニルアミノアリーレンポリマーは、公知の有機合成方法を用いることで合成することが可能である。本発明に係るビニルアミノアリーレンポリマーの具体的な合成方法は、後述する実施例を参照した当業者であれば、容易に理解することが可能である。
<量子ドットエレクトロルミネッセンス素子>
以下では、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を示す模式図である。なお、本明細書において、「量子ドットエレクトロルミネッセンス素子」は「QLED」と省略する場合がある。
図1に示すように、本実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100は、基板110と、基板110上に配置された第1電極120と、第1電極120上に配置された正孔注入層130と、正孔注入層130上に配置された正孔輸送層140と、正孔輸送層140上に配置された発光層150と、発光層150上に配置された電子輸送層160と、電子輸送層160上に配置された電子注入層170と、電子注入層170上に配置された第2電極180とを備える。
ここで、本発明の構成単位(1)を有する高分子材料は、例えば、第1電極120と第2電極180との間に配置されたいずれかの有機膜(有機層)中に含まれる。具体的には、本発明の構成単位(1)を有する高分子材料は、正孔注入材料として正孔注入層130または正孔輸送材料として正孔輸送層140または発光材料(ホスト)として発光層150に含まれることが好ましい。本発明の構成単位(1)を有する高分子材料は、正孔注入材料として正孔注入層130にまたは正孔輸送材料として正孔輸送層140に含まれることがより好ましい。本発明の構成単位(1)を有する高分子材料は、正孔輸送材料として正孔輸送層140に含まれることが特に好ましい。すなわち、本発明の好ましい形態では、本発明の構成単位(1)を有する高分子材料を含む有機膜が、正孔輸送層、正孔注入層または発光層である。本発明のより好ましい形態では、本発明の構成単位(1)を有する高分子材料を含む有機膜が、正孔輸送層または正孔注入層である。本発明の特に好ましい形態では、本発明の構成単位(1)を有する高分子材料を含む有機膜が、正孔輸送層である。
また、本実施形態の本発明の構成単位(1)を有する高分子材料を含む有機膜は、塗布法(溶液塗布法)によって形成される。具体的には、有機膜は、スピンコート(spin coat)法、キャスティング(casting)法、マイクログラビアコート(micro gravure coat)法、グラビアコート(gravure coat)法、バーコート(bar coat)法、ロールコート(roll coat)法、ワイアーバーコード(wire bar coat)法、ディップコート(dip coat)法、スプレーコート(spry coat)法、スクリーン(screen)印刷法、フレキソ(flexographic)印刷法、オフセット(offset)印刷法、インクジェット(ink jet)印刷法等の溶液塗布法を用いて成膜される。
なお、溶液塗布法に使用する溶媒は、構成単位(1)を有する高分子材料を溶解することができるものであれば、どのような溶媒でも使用することができ、使用する構成単位(1)を有する高分子材料の種類によって適宜選択できる。例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メチシレン、プロピルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、ジメトキシベンゼン、アニソール、エトキシトルエン、フェノキシトルエン、イソプロピルビフェニル、ジメチルアニソール、酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、シクロヘキサン等が例示できる。また、溶媒の使用量は、特に制限されないが、塗布容易性などを考慮すると、構成単位(1)を有する高分子材料の濃度が、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上5質量%以下程度となるような量である。
なお、構成単位(1)を有する高分子材料を含む有機膜以外の層の成膜方法については、特に限定されない。本実施形態の構成単位(1)を有する高分子材料を含む有機膜以外の層は、例えば、真空蒸着法にて成膜されてもよく、溶液塗布法にて成膜されてもよい。
基板110は、一般的なQLEDで使用される基板を使用することができる。例えば、基板110は、ガラス(glass)基板、シリコン(silicon)基板などの半導体基板、または透明なプラスチック(plastic)基板等であってもよい。
基板110上には、第1電極120が形成される。第1電極120は、具体的には、陽極であり、金属、合金、または導電性化合物等のうち仕事関数が大きいものによって形成される。例えば、第1電極120は、透明性および導電性に優れる酸化インジウムスズ(In−SnO:ITO)、酸化インジウム亜鉛(In−ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)等によって透過型電極として形成されてもよい。また、第1電極120は、上記透明導電膜に対して、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)などを積層することによって反射型電極として形成されてもよい。また、基板110上に第1電極120を形成した後、必要であれば、洗浄、UV−オゾン処理を行ってもよい。
第1電極120上には、正孔注入層130が形成される。正孔注入層130は、第1電極120からの正孔の注入を容易にする層であり、具体的には、約10nm以上約1000nm以下、より具体的には約20nm以上約50nm以下の厚さ(乾燥膜厚;以下同様)にて形成されてもよい。
正孔注入層130は、公知の正孔注入材料にて形成することができる。正孔注入層130を形成する公知の正孔注入材料としては、例えば、トリフェニルアミン含有ポリエーテルケトン(poly(ether ketone)−containg triphenylamine:TPAPEK)、4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート(4−isopropyl−4’−methyldiphenyliodonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate:PPBI)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−[4−(フェニル−m−トリル−アミノ)−フェニル]−ビフェニル−4,4’−ジアミン(N,N’−diphenyl−N,N’−bis−[4−(phenyl−m−tolyl−amino)−phenyl]−biphenyl−4,4’−diamine:DNTPD)、銅フタロシアニン(copper phthalocyanine)、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(4,4’,4”−tris(3−methylphenylphenylamino)triphenylamine:m−MTDATA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(N,N’−di(1−naphthyl)−N,N’−diphenylbenzidine:NPB)、4,4’,4”−トリス(ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(4,4’,4”−tris(diphenylamino)triphenylamine:TDATA)、4,4’,4”−トリス(N,N−2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(4,4’,4”−tris(N,N−2−naphthylphenylamino)triphenylamine:2−TNATA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(polyaniline/dodecylbenzenesulphonic acid)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(poly(3,4−ethylenedioxythiophene)/poly(4−styrenesulfonate):PEDOT/PSS)、およびポリアニリン/10−カンファースルホン酸(polyaniline/10−camphorsulfonic acid)等を挙げることができる。
正孔注入層130上には、正孔輸送層140が形成される。正孔輸送層140は、正孔を輸送する機能を備えた層であり、例えば、約10nm以上約150nm以下、より具体的には約20nm以上約50nm以下の厚さにて形成されてもよい。正孔輸送層140は、本実施形態の構成単位(1)を有する高分子材料を用いて溶液塗布法によって成膜されることが好ましい。この方法によれば、EL素子100の電流効率を向上させ、駆動電圧を低減させることが可能である。また、溶液塗布法にて正孔輸送層を形成できるため、効率的に大面積にて成膜することができる。
ただし、QLED100のいずれかの他の有機膜が本発明の構成単位(1)を有する高分子材料を含む場合、正孔輸送層140は、公知の正孔輸送材料にて形成されてもよい。公知の正孔輸送材料としては、例えば、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(1,1−bis[(di−4−tolylamino)phenyl]cyclohexane:TAPC)、N−フェニルカルバゾール(N−phenylcarbazole)およびポリビニルカルバゾール(polyvinylcarbazole)などのカルバゾール(carbazole)誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(N,N’−bis(3−methylphenyl)−N,N’−diphenyl−[1,1−biphenyl]−4,4’−diamine:TPD)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(4,4’,4”−tris(N−carbazolyl)triphenylamine:TCTA)、ならびにN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(N,N’−di(1−naphthyl)−N,N’−diphenylbenzidine:NPB)等を挙げることができる。
正孔輸送層140上には、発光層150が形成される。発光層150は、蛍光、りん光等によって光を発する層であり、真空蒸着法、スピンコート法、インクジェット印刷法などを用いて形成される。発光層150は、例えば、約10nm以上約60nm以下、より具体的には約20nm以上約50nm以下の厚さにて形成されてもよい。発光層150の発光材料としては、公知の発光材料を用いることができる。
発光層150は、特に制限されず、公知の構成とすることができる。発光層は、半導体ナノ粒子を含む。すなわち、本発明では、有機膜が半導体ナノ粒子を含む発光層を有する。なお、発光層が半導体ナノ粒子を含む場合には、すなわち、EL素子は、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子(QLED)である。
本発明の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子において、発光層は、多数の半導体ナノ粒子(量子ドット)が単一層または複数層に配列されたものである。ここで、半導体ナノ粒子(量子ドット)は、量子拘束効果を持つ所定サイズの粒子である。半導体ナノ粒子(量子ドット)の直径は、特に制限されないが、1nm以上10nm以下程度である。
発光層に配列される半導体ナノ粒子(量子ドット)は、ウェット化学工程、有機金属化学蒸着工程、分子線エピタキシー工程または他の類似した工程等により合成することができる。中でも、ウェット化学工程は、有機溶媒に前駆体物質を入れて粒子を成長させる方法である。
ウェット化学工程では、結晶が成長する際に、有機溶媒が自然に量子ドット結晶の表面に配位されて、分散剤の役割を果たすことで、結晶の成長が調節される。そのため、ウェット化学工程では、有機金属化学蒸着(MOCVD、Metal Organic Chemical Vapor Deposition)や、分子線エピタキシー(MBE、Molecular Beam Epitaxy)などの気相蒸着法に比べて、容易かつ低コストで、半導体ナノ粒子の成長を制御することができる。
半導体ナノ粒子(量子ドット)は、そのサイズを調節することによって、エネルギーバンドギャップを調節できるようになり、発光層(量子ドット発光層)で多様な波長帯の光を得ることができる。したがって、複数の異なるサイズの量子ドットを使用することで、複数波長の光を出射(または発光)するディスプレイを可能にする。量子ドットのサイズは、カラーディスプレイを構成できるように、赤色、緑色、青色光が出射されるように選択できる。また、量子ドットのサイズは、多様なカラー光が白色光を出射するように組み合わせられる。
半導体ナノ粒子(量子ドット)としては、II−VI族半導体化合物;III−V族半導体化合物;IV−VI族半導体化合物;IV族元素または化合物;およびこれらの組み合わせからなる群から選択される半導体物質等を用いることができる。
II−VI族半導体化合物は、特に限定されないが、例えば、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、およびこれらの混合物からなる群から選択される二元素化合物;CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnTeSe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTeおよびこれらの混合物からなる群から選択される三元素化合物;およびCdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe、およびこれらの混合物からなる群から選択される四元素化合物からなる群から選択される。
III−V族半導体化合物は、特に限定されないが、例えば、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb、およびこれらの混合物からなる群から選択される二元素化合物;GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNP、およびこれらの混合物からなる群から選択される三元素化合物;およびGaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb、およびこれらの混合物からなる群から選択される四元素化合物からなる群から選択される。
IV−VI族半導体化合物は、特に限定されないが、例えば、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe、およびこれらの混合物からなる群から選択される二元素化合物;SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe、およびこれらの混合物からなる群から選択される三元素化合物;およびSnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe、およびこれらの混合物からなる群から選択される四元素化合物からなる群から選択されることができる。
IV族元素または化合物は、特に限定されないが、例えば、Si、Ge、およびこれらの混合物からなる群から選択される一元素化合物;およびSiC、SiGe、およびこれらの混合物からなる群から選択される二元素化合物からなる群から選択される。
半導体ナノ粒子(量子ドット)は、均質な単一構造またはコア・シェルの二重構造を持つことができる。コア・シェルは相異なる物質を含むことができる。それぞれのコアとシェルとを構成する物質は、相異なる半導体化合物からなり得る。ただし、シェル物質のエネルギーバンドギャップは、コア物質のエネルギーバンドギャップより大きい。具体的には、ZnTeSe/ZnSe/ZnS、CdSe/ZnS、InPなどの構造が好ましい。
例えば、コア(CdSe)・シェル(ZnS)構造を持つ量子ドットを作製する場合を説明する。まず、界面活性剤として、TOPO(trioctylphosphine oxide)を使用した有機溶媒に、(CHCd(dimethylcadmium)、TOPSe(trioctylphosphine selenide)などのコア(CdSe)の前駆体物質を注入して結晶を生成させる。このとき、結晶が一定のサイズに成長するように高温で一定時間維持した後、シェル(ZnS)の前駆体物質を注入して、既に生成されたコアの表面にシェルを形成させる。これによって、TOPOでキャッピングされたCdSe/ZnSの量子ドットを作製することができる。
発光層を形成する方法は、特に制限されない。半導体ナノ粒子を含む塗布液を塗布すること(溶液塗布法)によって形成できる。この際、塗布液を構成する溶媒としては、正孔輸送層中の材料(正孔輸送材料、特に構成単位(1)を有する高分子材料)を溶解しない溶媒を選択することが好ましい。
発光層150上には、電子輸送層160が形成される。電子輸送層160は、電子を輸送する機能を備えた層であり、真空蒸着法、スピンコーティング法、インクジェット法などを用いて形成される。電子輸送層160は、例えば、約15nm以上約80nm以下の厚さにて形成されてもよい。
電子輸送層160は、公知の電子輸送材料にて形成されてもよい。公知の電子輸送材料としては、例えば、(8−キノリノラト)リチウム(リチウムキノレート)(Liq)、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(tris(8−quinolinato)aluminium:Alq)、ZnMgOおよび含窒素芳香環を有する化合物等を挙げることができる。含窒素芳香環を有する化合物の具体例としては、例えば、1,3,5−トリ[(3−ピリジル)−フェン−3−イル]ベンゼン(1,3,5−tri[(3−pyridyl)−phen−3−yl]benzene)のようなピリジン(pyridine)環を含む化合物、2,4,6−トリス(3’−(ピリジン−3−イル)ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン(2,4,6−tris(3’−(pyridin−3−yl)biphenyl−3−yl)−1,3,5−triazine)のようなトリアジン(triazine)環を含む化合物、2−(4−(N−フェニルベンゾイニダゾリル−1−イル−フェニル)−9,10−ジナフチルアントラセン(2−(4−(N−phenylbenzoimidazolyl−1−yl−phenyl)−9,10−dinaphthylanthracene)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(1,3,5−tris(N−phenyl−benzimidazol−2−yl)benzene:TPBI)のようなイミダゾール(imidazole)環を含む化合物等を挙げることができる。上記電子輸送材料は、1種を単独で使用してもまたは2種以上の混合物として使用してもよい。
電子輸送層160上には、電子注入層170が形成される。電子注入層170は、第2電極180からの電子の注入を容易にする機能を備えた層である。電子注入層170は、真空蒸着法などを用いて形成される。電子注入層170は、約0.1nm以上約5nm以下、より具体的には約0.3nm以上約2nm以下の厚さにて形成されてもよい。電子注入層170を形成する材料として公知の材料ならば、いずれも使用することができる。例えば、電子注入層170は、(8−キノリノラト)リチウム(リチウムキノレート)((8−quinolinato)lithium:Liq)およびフッ化リチウム(LiF)等のリチウム(lithium)化合物、塩化ナトリウム(NaCl)、フッ化セシウム(CsF)、酸化リチウム(LiO)、または酸化バリウム(BaO)等にて形成されてもよい。
電子注入層170上には、第2電極180が形成される。第2電極180は、真空蒸着法などを用いて形成される。第2電極180は、具体的には、陰極であり、金属、合金、または導電性化合物等のうち仕事関数が小さいものによって形成される。例えば、第2電極180は、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)等の金属、またはアルミニウム−リチウム(Al−Li)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)等の合金で反射型電極として形成されてもよい。第2電極180は、約10nm以上約200nm以下、より具体的には約50nm以上約150nm以下の厚さにて形成されてもよい。または、第2電極180は、上記金属材料の20nm以下の薄膜、酸化インジウムスズ(In−SnO)および酸化インジウム亜鉛(In−ZnO)などの透明導電膜によって透過型電極として形成されてもよい。
以上、本発明に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子の一例として、本実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100について説明した。本実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100は、構成単位(1)を有する高分子材料を含む有機膜(特に正孔輸送層または正孔注入層)を設置することにより、発光効率をより向上させ、駆動電圧を低減させることができる。
なお、本実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100の積層構造は、上記例示に限定されない。本実施形態に係る量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100は、他の公知の積層構造にて形成されてもよい。例えば、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100は、正孔注入層130、正孔輸送層140、電子輸送層160および電子注入層170のうちの1層以上が省略されてもよく、また、追加で他の層を備えていてもよい。また、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100の各層は、それぞれ単層で形成されてもよく、複数層で形成されてもよい。
例えば、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子100は、励起子または正孔が電子輸送層160に拡散することを防止するために、正孔輸送層140と発光層150との間に正孔阻止層をさらに備えていてもよい。なお、正孔阻止層は、例えば、オキサジアゾール(oxadiazole)誘導体、トリアゾール(triazole)誘導体、または、フェナントロリン(phenanthroline)誘導体等によって形成することができる。
本発明の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子は、例えば、ディスプレイ装置、電光掲示板等に好適に用いられる。すなわち、本発明の一実施形態において、前記量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を用いたディスプレイ装置を提供する。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
本発明の量子ドットエレクトロンルミネッセンス素子に用いられるビニルアミノアリーレンポリマーの合成方法について、以下の化合物を例示して具体的に説明する。なお、以下に述べる合成方法はあくまでも一例であって、本発明に係るビニルアミノアリーレンポリマーの合成方法が下記の例に限定されるものではない。
〔重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および分散度(Mw/Mn)の測定〕
また、以下合成された各化合物について、以下で示す方法により重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定した。具体的には、合成した(共)重合体の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および分散度(Mw/Mn)は、ポリスチレンを標準物質として用いて、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー:Gel Permittion Chromatography)により下記条件で測定した。
・分析装置:株式会社島津製作所製Prominence
・カラム:ポリマーラボラトリーズ社製PLgel MIXED−B
・カラム温度:40℃
・流量:1.0mL/min
・注入量:20μL
・溶離液:テトラヒドロフラン(濃度:約0.05質量%)
・検出器:UV−VIS検出器(株式会社島津製作所製SPD−10AV)
<合成例>
中間体Xの合成
以下の反応スキームに従い、中間体Xを合成した。
2L三口フラスコに、2,7−ジブロモ−9,9−ジメチルフルオレン(91.5g、260mmol)を投入、脱水テトラヒドロフラン(1L)に溶解し、アルゴン置換した。−78℃に冷却した後、フラスコ内にn−BuLi(2.6Mヘキサン溶液)(100mL,2.60mmol)を滴下した、−78℃にて30分、混合物を撹拌した。次にDMF(331mL,312mmol)を滴下、−78℃で30分、室温にて2時間攪拌した。反応終了後、反応混合液に水を加え、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物X−1を得た。
1L三口フラスコに、化合物X−1(50.0g、166mmol)、エチレングリコール(20.6g、332mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(0.316g,1.66mmol)を投入、脱水トルエン(415mL)に溶解し、混合物を4時間還流撹拌した。反応混合液を室温まで放冷し、トリエチルアミン(0.3ml)を添加した。酢酸エチルを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物X−2を得た。
1L三口フラスコに、化合物X−2(40.0g、116mmol)、N−4−メチルフェニル、N−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルアミン(39.4g、127mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.813mg、1.16mmol)および炭酸カリウム(39.9g、289mmol)を投入、1,4−ジオキサン(463mL)および水(231mL)に溶解し、10分アルゴン通気した後、混合物を4時間還流撹拌した。反応混合液を室温まで放冷し、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、中間体Xを得た。
単量体Aの合成
以下の反応スキームに従い、単量体Aを合成した。
1L三口フラスコに、化合物2−ブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(19.0g、40.5mmol)、N−4−メチルフェニル、N−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルアミン(13.8g、44.5mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.253mg、0.36mmol)およびリン酸カリウム(21.5g、101mmol)を投入、1,4−ジオキサン(182mL)および水(91mL)に溶解し、10分アルゴン通気した後、混合物を4時間還流撹拌した。反応混合液を室温まで放冷し、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物A−1を得た。
200mL三口フラスコに、化合物A−1(20.0g、35.0mmol)、2−ブロモ−7−ヨード−9,9−ジメチルフルオレン(22.9g、38.5mmol)、ヨウ化銅(0.333mg、1.75mmol)、シクロヘキサンジアミン(0.799g、6.99mmol)、tert−ブトキシナトリウム(6,72g、70.0mmol)を投入、1,4−ジオキサン(60mL)に溶解し、アルゴン雰囲気のもと混合物を10時間還流撹拌した。反応混合液を室温まで放冷し、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物A−2を得た。
1L三口フラスコに、化合物A−2(16.6g、15.4mmol)、中間体X(6.89g、15.4mmol)、ビスジベンジリデンアセトンパラジウム(0.177mg、0.31mmol)、トリtert−ブチルホスフィンテトラフルオロホウ酸塩(0.194g、0.93mmol)、tert−ブトキシナトリウム(3.25g、33.9mmol)を投入、o−キシレン(513mL)に溶解し、アルゴン雰囲気のもと混合物を2時間還流撹拌した。反応混合液を室温まで放冷し、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物A−3を得た。
300mL三口フラスコに、化合物A−3(18.8g、13.3mmol)、クロロホルム(133mL)を投入、トリフルオロ酢酸(45mL、266mmol)を滴下混合し、混合物を10時間室温にて撹拌した。反応混合液をトルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物A−4を得た。
100ml三口フラスコに、化合物A−4(8.00g、5.79mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド(2.5g、6.3mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にテトラヒドロフラン(50ml)を加え、氷浴にて0℃に冷却し、tert−カリウムブトキシド(0.60g、5.9mmol)を加えて混合物を撹拌した。反応終了後、水を加え、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、淡黄色固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解した後、メタノールにより再沈殿することで、単量体Aを得た。
単量体Bの合成
以下の反応スキームに従い、単量体Bを合成した。
化合物B−1は前述のA−1の合成において、原料2−ブロモ−9,9−ジオクチルフルオレンを2−ブロモ−9,9−ジ(ビシクロオクタトリル)フルオレンに変更し、同様に合成した。
化合物B−2は前述のA−2の合成において、原料A−1をB−1に、および2−ブロモ−7−ヨード−9,9−ジメチルフルオレンを2−ブロモ−7−ヨード−9,9−ジオクチルフルオレン変更し、同様に合成した。
化合物B−3は前述のA−3の合成において、原料A−2をB−2に変更し、同様に合成した。
化合物B−4は前述のA−3の合成において、原料A−3をB−3に変更し、同様に合成した。
単量体Bは前述の単量体Aの合成において、原料A−4をB−4に変更し、同様に合成した。
単量体Cの合成
以下の反応スキームに従い、単量体Cを合成した。
まず、2L三口フラスコ(flask)に、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(2,7−dibromo−9,9−dioctylfluorene)(50.00g、91.17mmol)を投入し、アルゴン(argon)置換した。次に、フラスコ内にテトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)(750ml)を加え、アセトン/ドライアイスバス(acetone/dry ice bath)により−75℃に冷却し、15分撹拌した。次に、フラスコ内に1.6Mのn−ブチルリチウム(n−butyl lithium:n−BuLi)ヘキサン(hexane)溶液(36.12ml、95.72mmol)を滴下し、さらに1時間、撹拌した。続いて、反応溶器にトリイソプロピルボレート(triisopropylborate)(20.58ml、109.40mmol)を加え、室温で3時間、撹拌した。反応終了後、反応混合液に水を加え、酢酸エチル(ethyl acetate)を用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。有機層の濃縮により得られた固体をクロロホルム(chloroform)およびヘキサン(hexane)の混合溶媒を用いた再結晶によって精製し、化合物C−1を得た。
次に、500ml三口フラスコに、化合物1(15.00g、29.22mmol)、ヨードベンゼン(iodobenzene)(6.56g、32.14mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(tetrakis(triphenylphosphine)palladium(0))(1.01g、0.88mmol)、炭酸ナトリウム(sodium carbonate)(24.77g、233.75mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にエタノール(ethanol)(15ml)、水(100ml)、トルエン(toluene)(116ml)を加え、85℃にて3時間、混合物を撹拌した。反応終了後、反応混合液を室温まで放冷し、セライト(Celite:登録商標)を用いて不純物をろ別した。ろ液に水を加えた後、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラム(column chromatogram)にて精製し、化合物C−2を得た。
続いて、300ml三口フラスコに、化合物2(15.00g、27.49mmol)、ピナコールジボラン(pinacol diborane)(7.68g、30.24mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロライド−ジクロロメタン錯体(1,1’−Bis(diphenylphosphino)ferrocene−palladium(II)dichloride dichloromethane complex:Pd(dppf)Cl2・CH2Cl2)(0.34g、0.41mmol)、酢酸カリウム(potassium acetate)(8.09g、82.47mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内に脱水1,4−ジオキサン(4−dioxane)(110ml)を加え、100℃にて1時間、混合物を撹拌した。反応終了後、反応混合液を室温まで放冷し、セライトを用いて不純物をろ別した。ろ液に活性炭(10g)を加え、100℃にて1時間撹拌した後、セライトを用いて活性炭を除去し、ろ液を濃縮した。ろ液の濃縮により得られた固体を室温下にてアセトニトリル(acetonitrile)(25ml)で洗浄することにより、化合物C−3を得た。
次に、500ml三口フラスコに、化合物3(3.90g、6.59mmol)、N,N−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−9,9−ジオクチル−9H−フルオレン−2,7−ジアミン(N,N−bis(4−bromophenyl)−N,N−bis(4−methylphenyl)−9,9−dioctyl−9H−fluorene−2,7−diamine)(6.00g、6.59mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(bis(triphenylphosphine)palladium(II)dichloride)(0.23g、0.33mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(tetraethyl ammonium hydroxide)(3.88g、26.35mmol)、脱水トルエン(300ml)を加え、100℃にて3時間、混合物を撹拌した。反応終了後、反応混合液を室温まで放冷し、セライトを用いて不純物をろ別した。ろ液に水を加えた後、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、薄緑固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランとメタノール(methanol)の混合溶媒を用いた再結晶により精製し、化合物C−4を得た。
続いて、50ml三口フラスコに、化合物4(4.00g、3.08mmol)、9,9−ジオクチル−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9H−フルオレン−2−カルボキシアルデヒド(9,9−dioctyl−7−(4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolan−2−yl)−9H−fluorene−2−carboxaldehyde)(1.65g、3.02mmol)、パラジウム(II)アセテート(Palladium(II)acetate)(0.035g、0.15mmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(tris(2−methoxyphenyl)phosphine)(0.22g、0.62mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(1.82g、2.40mmol)、脱水トルエン(10ml)を加え、100℃にて4時間、混合物を撹拌した。反応終了後、反応混合液を室温まで放冷し、セライトを用いて不純物をろ別した。ろ液に水を加え、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物C−5を得た。
さらに、50ml三口フラスコに、化合物5(3.80g、2.32mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド(methyltriphenylphosphonium iodide)(1.31g、3.26mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にテトラヒドロフラン(26ml)を加え、氷浴にて0℃に冷却し、tert−カリウムブトキシド(potassium tert−butoxide)(0.34g、3.01mmol)を加えて混合物を撹拌した。反応終了後、水を加え、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、淡黄色固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解した後、メタノールにより再沈殿することで、単量体Cを得た。
単量体Dの合成
以下の反応スキームに従い、単量体Dを合成した。
まず、300ml三口フラスコに、化合物D−1(10.00g、19.03mmol)、ピナコールジボラン(5.80g、22.83mmol)、Pd(dppf)Cl2・CH2Cl2(0.56g、0.68mmol)、酢酸カリウム(5.60g、57.09mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内に脱水1,4−ジオキサン(100ml)を加え、100℃にて1時間、混合物を撹拌した。反応終了後、反応混合液を室温まで放冷し、セライトを用いて不純物をろ別した。ろ液に活性炭(10g)を加え、100℃にて1時間撹拌した後、セライトを用いて活性炭を除去し、ろ液を濃縮した。ろ液の濃縮により得られた固体を室温下にてアセトニトリル(25ml)で洗浄することにより、化合物D−2を得た。
次に、100ml三口フラスコに、化合物D−2(0.95g、1.66mmol)、N,N−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−9,9−ジオクチル−9H−フルオレン−2,7−ジアミン(1.51g、1.66mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(0.06g、0.09mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(2.44g、16.59mmol)、脱水トルエン(47ml)を加え、100℃にて3時間、混合物を撹拌した。反応終了後、反応混合液を室温まで放冷し、セライトを用いて不純物をろ別した。ろ液に水を加えた後、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、薄緑固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒を用いた再結晶により精製し、化合物D−3を得た。
続いて、50ml三口フラスコに、化合物D−3(1.00g、0.60mmol)、9,9−ジオクチル−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9H−フルオレン−2−カルボキシアルデヒド(0.33g、0.60mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.007g、0.03mmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(0.04g、0.20mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(0.35g、2.40mmol)、脱水トルエン(10ml)を加え、100℃にて4時間、混合物を撹拌した。反応終了後、反応混合液を室温まで放冷し、セライトを用いて不純物をろ別した。ろ液に水を加え、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、化合物D−4を得た。
さらに、100ml三口フラスコに、化合物D−4(0.73g、0.45mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド(0.25g、0.63mmol)を投入し、アルゴン置換した。次に、フラスコ内にテトラヒドロフラン(50ml)を加え、氷浴にて0℃に冷却し、tert−カリウムブトキシド(0.06g、0.59mmol)を加えて混合物を撹拌した。反応終了後、水を加え、トルエンを用いて抽出し、抽出した有機層を濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラムにて精製し、淡黄色固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解した後、メタノールにより再沈殿することで、単量体Dを得た。
<合成例1>化合物100の合成
上記で合成した単量体Aを用いて、下記構造を示す化合物100を合成した。
シュレンク管(Schlenk flask)に、単量体A(1993mg)、アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)(5.1mg)、トルエン(17.7ml)を入れ、バブリング(bubbling)した後、凍結脱気し、85℃にて5時間加熱撹拌した。反応混合液を室温まで冷却した後、良溶媒を酢酸エチル、貧溶媒をアセトンとして、逆再沈殿を1回行い、析出物を真空乾燥した。この固形物に対して、良溶媒を酢酸エチル、貧溶媒をアセトンとして、再沈殿を1回行い、析出物を真空乾燥した。この固形物に対して、良溶媒をテトラヒドロフラン、貧溶媒をアセトンとして、再沈殿を1回行い、析出物を真空乾燥した。
これにより、単量体A単独の重合体である化合物100を1.08g得た。化合物100の数平均分子量(Mn)は、134,455であり、重量平均分子量(Mw)は、442,607であり、分散度(Mw/Mn)は、3.2であった。また、化合物100のガラス転移温度Tgは、133℃であった。
<合成例2>化合物101の合成
上記で合成した単量体Aおよび単量体Bを用いて、下記構造を示す化合物101を合成した。
シュレンク管(Schlenk flask)に、単量体A(1000mg)、単量体B(105.0mg)、アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)(2.0mg)、トルエン(3ml)を入れ、バブリング(bubbling)した後、凍結脱気し、80℃にて8時間加熱撹拌した。反応混合液を室温まで冷却した後、良溶媒をテトロヒドロフラン、貧溶媒をメタノール/アセトンとして、再沈殿を7回行い、析出物を真空乾燥した。
これにより、単量体Aおよび単量体Bの共重合体である化合物101(ただし、単量体A由来の構成単位Ayと、単量体B由来の構成単位Bxとの割合は、Bx:Ay=1:9とした)を0.75g得た。化合物100の数平均分子量(Mn)は、63,000であり、重量平均分子量(Mw)は、124,000であり、分散度(Mw/Mn)は、2.0であった。また、化合物101のガラス転移温度Tgは、120℃であった。
<合成例3>化合物102の合成
上記で合成した単量体Aおよび単量体Bを用いて、下記構造を示す化合物102を合成した。
上記で合成した単量体Aおよび単量体Bを用いて、化合物101と同様の方法で、1.0gの化合物102を合成した。なお、化合物102において、単量体A由来の構成単位Ayと、単量体B由来の構成単位Bxとの割合は、Bx:Ay=1:2.67とした。化合物102の数平均分子量(Mn)は、85,000であり、重量平均分子量(Mw)は、179,000であり、分散度(Mw/Mn)は、2.1であった。また、化合物102のガラス転移温度Tgは、165℃であった。
<合成例4>化合物103の合成
上記で合成した単量体Cおよび単量体Dを用いて、下記構造を示す化合物103を合成した。
化合物101と同様の方法で、1.0gの化合物103を合成した。なお、化合物103において、単量体C由来の構成単位と、単量体D由来の構成単位との割合は、1:9とした。化合物103の数平均分子量(Mn)は、35,800であり、重量平均分子量(Mw)は、74,600であり、分散度(Mw/Mn)は、2.1であった。また、化合物103のガラス転移温度Tgは、78℃であった。
<実施例1>
(量子ドットエレクトロンルミネッセンス素子の作製)
第1電極(陽極)としてストライプ(stripe)状の酸化インジウムスズ(ITO)が膜厚150nmにて成膜されたITO付きガラス基板上に、Poly(3,4−ethylenedioxythiophene):PEDOT/PSS)(Sigma−Aldrich製)を乾燥膜厚が35nmになるようにスピンコート法にて塗布し、正孔注入層を形成した。
次に、この正孔注入層上に、合成例で合成した高分子化合物100をキシレン(溶媒)に1重量%濃度で溶解して正孔輸送層形成用塗布液A−1を調製した。上記で形成した正孔注入層上に、この正孔輸送層形成用塗布液A−1を厚さ(乾燥膜厚)が30nmになるようにスピンコート法にて塗布し、150℃で30分間加熱して正孔輸送層を形成した。
正孔輸送層上に、ZnTeSe/ZnSe/ZnS(コア/シェル/シェル)(図2参照)の量子ドットを調整したオクタン溶液を乾燥膜厚が25nmになるようにスピンコート法で塗布し、発光層を形成した。なお、量子ドットの分散液に紫外線を照射することにより発せられる光は、中心波長が458nm、半値幅が29nmであった(図3、図4参照)。
量子ドット発光層を完全に乾燥させた後、真空蒸着装置を用いて量子ドット発光層上に、リチウムキノレート(Liq)および電子輸送材料TPBI(Sigma−Aldrich製)を共蒸着させた。その結果、厚さが36nmの電子輸送層が量子ドット発光層上に形成された。
上記で形成した電子輸送層上に、真空蒸着装置を用いて、(リチウムキノレート)(Liq)を蒸着させた。その結果、厚さ0.5nmの電子注入層が電子輸送層上に形成された。
アルミニウム(以下、Al)を真空蒸着装置にて蒸着させて、厚さが100nmの電極(陰極)を電子注入層上に形成した。これにより、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子1(Device−1)を得た。
<実施例2>
上記実施例1において、高分子化合物を化合物100の代わりに、化合物101を使用して正孔輸送層を形成した以外は、実施例1と同様にして、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子2(Device−2)を得た。
<実施例3>
上記実施例1において、高分子化合物を化合物100の代わりに、化合物102を使用して正孔輸送層を形成した以外は、実施例1と同様にして、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子3(Device−3)を得た。
<実施例4>
上記実施例1において、高分子化合物を化合物100の代わりに、化合物103を使用して正孔輸送層を形成した以外は、実施例1と同様にして、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子5(Device−4)を得た。
<比較例1>
上記実施例1において、高分子化合物を化合物100の代わりに、ポリ(ビニルカルバゾール)(PVK,Sigma−Aldrich社製)を用いて正孔輸送層を形成した以外は、実施例1と同様の方法によって、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子C1(Device−C1)を得た。なお、PVKの数平均分子量(Mn)およびMw/Mnは、それぞれ、15,000および4.1であった。
<比較例2>
上記実施例1において、高分子化合物を化合物100の代わりに、下記構成単位を有するポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−co−(4,4’−(N−(4−sec−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)](TFB)(Luminescence Technology Corp.製)を用いて正孔輸送層を形成した以外は、実施例1と同様の方法によって、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子C2(Device−C2)を得た。なお、TFBの数平均分子量(Mn)およびMw/Mnは、それぞれ、104,000および3.4であった。
<評価>
[量子ドットエレクトロルミネッセンス素子の評価]
上記実施例8〜14にて作製した量子ドットエレクトロルミネッセンス素子1〜7および比較例1にて作製した比較量子ドットエレクトロルミネッセンス素子1について、下記方法により、発光効率を評価した。
直流定電圧電源(KEYENCE製、ソースメータ(source meter))を用いて、各量子ドットエレクトロルミネッセンス素子に対して、電圧を印加すると、一定の電圧で電流が流れ始め、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子が発光する。電流密度が5mA/cmにおける電圧を駆動電圧(Vop)[V]とする。
また、各素子の発光を輝度測定装置(Topcom製、SR−3)を用いて測定しつつ、徐々に電流を増加させ、輝度が500nit(cd/m)になったところで電流を一定にし、放置する。輝度測定装置で測定した分光放射輝度スペクトルから、ランバシアン放射を行ったと仮定して、輝度500nitにおける外部量子効率(EQE)(%)を算出し、発光効率を評価する
結果を下記表1に示す。
上記表1の結果から、実施例の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子1〜4は、本発明に係る構成単位(1)を有する高分子材料を使用しない比較例の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子C1〜C2に比して、低い駆動電圧でより高い性能(外部量子効率)を発揮できることが分かる。
100 量子ドットエレクトロルミネッセンス素子、
110 基板、
120 第1電極、
130 正孔注入層、
140 正孔輸送層、
150 発光層、
160 電子輸送層、
170 電子注入層、
180 第2電極。

Claims (5)

  1. 一対の電極と、前記電極間に配置され、下記一般式(1)で表される構成単位を有する化合物を含む少なくとも1層以上の有機層と、量子ドットを含む発光層と、を有する、量子ドットエレクトロルミネッセンス素子。

    [上記一般式(1)中、
    、R、およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上10以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基であり、
    Xは、単結合、またはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、カルバゾール基、フルオレン基およびシリル基からなる群より選択される少なくとも1つの置換基で置換される、もしくは無置換の、シクロアルキレン基、2価の芳香族基または複素環基を表し、
    FおよびF’は、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の2価のフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のアザフルオレン基、置換もしくは無置換の2価のカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のアザカルバゾール基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾフラニル基、置換もしくは無置換の2価のジベンゾチオフェニル基、または置換もしくは非置換の以下の化学式で示される2価の基を表し、Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基を表し、

    Aは、下記一般式(2)で示される基であり、

    上記一般式(2)中、
    およびLは、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のオキシアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のオキシシクロアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のオキシアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキレン基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアミノアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアミノアリーレン基、またはアルキル基もしくはアリール基で置換されたシリレン基を表し、Arは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のフルオレン基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、または置換もしくは無置換の炭素数6以上30以下のアリールアミノ基を表し、
    ただし、L、LおよびArは、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよく、また、LとL、LとArおよびLとArは、それぞれ結合して更なる環を構築していてもよく、
    nは、1以上10以下の整数であり、nが2以上の整数である場合、2つ以上の(L−N(Ar)−L)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよく、
    *は、他の置換基との結合部位を表す、
    は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のシリル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上16以下のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上40以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数5以上30以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のカルバゾール基、置換もしくは無置換の炭素数1以上20以下のアルキルアミノ基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上30以下のアリールアミノ基であり、
    mは、1以上20以下の整数であり、mが2以上の整数である場合、2つ以上の(A−F’)は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。]
  2. 一般式(1)において、Xが単結合を表す、請求項1に記載の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子。
  3. 一般式(1)において、FまたはF’が下記一般式(3)で示される構造である、請求項1または2に記載の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子。

    [上記一般式(3)中、
    〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは無置換のシリル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜16のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜16のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜40のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールアミノ基、または隣接したこれらの置換基が互いに結合して形成された環状置換基であり、
    〜Yは、それぞれ独立して、炭素原子(=CH−)または窒素原子であり、
    *は、他の置換基との結合部位である。]
  4. 前記化合物は一般式(1)で表される構成単位のみから構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の量子ドットエレクトロルミネッセンス素子を用いた、ディスプレイ装置。
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