JP2020106003A - 蒸気タービン、及びその排気室 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気室内での蒸気の圧力損失を低減させて、圧力回復量を大きくする。【解決手段】排気室25は、ディフューザ空間26sを形成するディフューザ26と、ディフューザ空間26sに連通する排気空間30sを形成する排気ケーシング30と、ディフューザ26よりも径方向内側Driで、軸線Arを中心として環状を成す排気補助空間40sを形成する補助排気枠40と、を備える。排気ケーシング30は、軸線Arに直交する直交方向で互いに相反する側をなす非排気側Dpuと排気側Dpeとのうち、排気側Dpeにのみ排気口31を有する。補助排気枠40は、軸線Arを基準にして、少なくとも非排気側Dpuと排気側Dpeとの部分で、排気補助空間40s内から径方向外側Droに向かって開口し、排気空間30sと排気補助空間40sとを連通される開口41を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、蒸気タービン、及びその排気室に関する。
蒸気タービンは、タービンロータの最終動翼列から流出した蒸気を外部に導く排気室を備えている。この排気室は、ディフューザと、排気ケーシングと、を有する。ディフューザは、タービンロータの軸線に対して環状を成し、軸線下流側に向うに連れて次第に径方向外側に向かうディフューザ空間を形成する。ディフューザは、ディフューザ空間の径方向外側の縁を画定する外側ディフューザ(又は、スチームガイド、フローガイド)と、ディフューザ空間の径方向内側の縁を画定する内側ディフューザ(又はベアリングコーン)と、を有する。ディフューザ空間内には、タービンロータの最終動翼列から流出した蒸気が流入する。排気ケーシングは、ディフューザ空間に連通し、軸線に対する周方向に広がって、ディフューザ空間からの蒸気が流れる排気空間を形成する。この排気ケーシングは、排気空間内を流れた蒸気を外部に排気する排気口を有する。
例えば、以下の特許文献1に記載の排気室における排気ケーシングは、排気空間の軸線下流側の縁を画定するケーシング下流側端板と、排気空間の径方向外側の縁を画定するケーシング外周板と、を有する。ケーシング下流側端板は、軸線に対して垂直で、内側ディフューザの軸線下流側の縁から径方向外側に広がっている。この蒸気タービンは、下方排気型の蒸気タービンである。このため、ケーシング外周板の下部には、排気口が形成されている。ケーシング外周板は、ケーシング下流側端板の径方向外側の縁に接続され、軸線を中心として周方向に広がっている。
この蒸気タービンにおける排気室は、さらに、内側ディフューザの径方向外側に、軸線を中心として環状のバイパス通路を形成するためのバイパス壁板を有する。バイパス壁板は、軸線下流側に向かうに連れて径方向外側に延び且つ周方向に広がっている。このバイパス壁板の軸線下流側の縁は、ケーシング下流側端板上であって、内側ディフューザが接続されている位置よりも径方向外側の位置に接続されている。バイパス壁板は、軸線を基準にして排気口が形成されている下側と、その反対側の上側とに、ディフューザ空間とバイパス通路とを連通される開口を有する。上側の開口は、バイパス通路内から軸線上流側に向かって開口している。ディフューザ空間内の蒸気は、この上側の開口を経てパイパス通路内に流入する。バイパス通路内に流入した蒸気は、下側の開口を経てディフューザ空間内に戻る。
この特許文献1に記載の技術では、排気空間内で且つ軸線を基準して上側の領域内での蒸気の圧力損失を小さくするため、ディフューザ空間内で且つ軸線を基準にして上側の領域内の蒸気の一部をバイパス通路内に導入して、この蒸気をハイパス通路からディフューザ空間内で且つ軸線を基準にした下側の領域内に戻すようにしている。
米国特許第6419448号明細書
排気室内では、最終動翼列から流出した蒸気の圧力回復が図られる。この圧力回復量が大きいほど、最終動翼列から流出した直後の蒸気の圧力が低くなり、タービン効率が向上する。このため、排気室内を流れる蒸気の圧力損失を低減させて、圧力回復量を大きくすることが望まれている。
また、近年、風力、太陽エネルギー等の再生可能エネルギーの代替により、火力発電プラントでは負荷変動吸収のためのフレキシブルな運転が求められている。このようなフレキシブルな運転を実行する場合、設計点での運転、つまり定格運転以外での運転を実行する必要がある。定格運転以外での運転を実行すると、排気室内で剥離や逆流が発生し、排気室内で圧力損失が大きくなり、圧力回復量が低下する。
そこで、本発明は、蒸気の圧力損失を低減させて、圧力回復量を大きくすることができる排気室、及びこの排気室を備える蒸気タービンを提供することを目的とする。
前記目的を達成するための発明に係る一態様の排気室は、
軸線を中心として回転する蒸気タービンロータの最終動翼列から流出した蒸気を外部に導く蒸気タービンの排気室において、前記最終動翼列から流出した蒸気が流入し、前記軸線に対して環状を成し、軸線下流側に向うに連れて次第に前記軸線に対する径方向外側に広がるディフューザ空間を形成するディフューザと、前記径方向外側に向かって開口する排気口を有し、前記ディフューザ空間に連通し、前記軸線に対する周方向に広がって、前記ディフューザ空間から流入した蒸気を前記排気口に導く排気空間を形成する排気ケーシングと、前記ディフューザよりも前記軸線に対する径方向内側の一部の領域を含み、前記軸線を中心として環状を成す排気補助空間を形成する補助排気枠と、を備える。前記ディフューザは、前記軸線に対する垂直な断面が環状を成し、前記軸線下流側に向うに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がり、前記ディフューザ空間の前記径方向外側の縁を画定する外側ディフューザと、前記軸線に対する垂直な断面が環状を成し、前記軸線下流側に向うに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がり、前記ディフューザ空間の前記軸線に対する径方向内側の縁を画定する内側ディフューザと、を有する。前記排気ケーシングは、前記軸線に直交する直交方向で、前記軸線を基準にして互いに相反する側をなす非排気側と排気側とのうち、前記排気側にのみ前記排気口を有する。前記補助排気枠は、前記軸線を基準にして、少なくとも前記非排気側と前記排気側との部分で、前記排気補助空間内から前記径方向外側に向かって開口し、前記排気空間と前記排気補助空間とを連通される開口を有する。
ディフューザ空間と排気空間とで形成される排気主流路内で且つ軸線を基準にして非排気側の領域内では、蒸気が循環する循環領域が形成される場合がある。特に、蒸気タービンに流入する蒸気流量が少ない低負荷運転の場合や、復水器内が低真空度の場合には、循環領域が形成される可能性が高くなる。このように、排気主流路内に循環領域が形成されると、蒸気の圧力損失が大きくなり、排気主流路内での蒸気の圧力回復量が低下する。
前述の循環領域は、排気ケーシングの構成要素のうちで、排気空間の軸線下流側の縁を確定するケーシング下流側端板に沿った領域に形成される。この循環領域内では、一部の蒸気がケーシング下流側端板に沿って径方向内側に流れる。本態様では、このような流れの蒸気が発生しても、この蒸気が、補助排気枠の被排気側の部分における開口を経て、排気補助空間内に入る。この蒸気は、補助排気枠の排気側の部分における開口を経て、排気主流路内で軸線を基準にして排気側の領域内に流れ、排気口から排気される。
本態様では、補助排気枠の開口が、排気補助空間内から径方向外側に向かって開口している。このため、本態様では、排気主流路内で且つ軸線を基準にして非排気側の領域内で、ケーシング下流側端板に沿って、径方向内側に流れる蒸気を、補助排気枠の非排気側の部分における開口を経て、排気補助空間内に入れ易い。
よって、本態様では、循環領域が縮小し、この循環領域を排気主流路内の径方向外側の領域内に限定させることができる。このため、本態様では、蒸気の圧力損失が小さくなり、排気主流路内での蒸気の圧力回復量を向上させることができる。
ここで、前記一態様の排気室において、前記補助排気枠は、前記排気補助空間における前記軸線下流側の縁を画定する枠下流側端板を有し、前記排気ケーシングは、前記排気空間における前記軸線下流側の縁を確定するケーシング下流側端板を有してもよい。この場合、前記枠下流側端板は、前記軸線に対する径方向の成分を含む方向及び前記周方向に広がり、前記軸線を中心として環状を成す。前記ケーシング下流側端板は、前記軸線に対する径方向の成分を含む方向及び前記周方向に広がり、前記軸線を中心とした環状の前記径方向内側の縁を有する。前記枠下流側端板の前記径方向外側の縁が前記開口の前記軸線下流側の縁を確定する。前記ケーシング下流側端板の前記径方向内側の縁と前記枠下流側端板の前記径方向外側の縁とが接続されている。
本態様では、ケーシング下流側端板の径方向内側の縁と枠下流側端板の径方向外側の縁とが接続されているため、ケーシング下流側端板に沿って径方向内側に流れる蒸気を、補助排気枠の非排気側の部分における開口を経て、排気補助空間内に容易に導入することができる。
前記枠下流側端板を有する前記態様の排気室において、前記枠下流側端板で前記排気補助空間に面する内面と、前記ケーシング下流側端板で前記排気空間に面する内面とは、前記枠下流側端板と前記ケーシング下流側端板とが接続されている部分で滑らかに連続していてもよい。
本態様では、ケーシング下流側端板に沿って径方向内側に流れる蒸気を、補助排気枠の非排気側の部分における開口を経て、排気補助空間内に流入させる過程での抵抗を最小限に抑えることができる。
前記枠下流側端板を有する、以上のいずれかの前記態様の排気室において、前記補助排気枠である第一補助排気枠の外に、前記排気空間中で少なくとも前記非排気側の部分と連通し、前記排気補助空間である第一排気補助空間とは異なる第二排気補助空間を形成する第二補助排気枠を備えてもよい。この場合、前記排気ケーシングは、前記排気空間における前記径方向外側の縁を確定するケーシング外周板を有する。前記第二補助排気枠は、前記軸線を基準にして前記非排気側で且つ前記ケーシング外周板よりも前記径方向内側の位置で、前記周方向に広がり且つ前記ケーシング下流側端板から前記軸線が延びる軸線方向を含む方向に延びる第二枠内周板を有する。前記第二枠内周板は、前記第二排気補助空間の前記径方向内側の縁を確定する。前記第二枠内周板における前記軸線下流側とは反対側の軸線上流側の縁は、前記排気空間と前記第二排気補助空間とを連通させる第二開口の前記径方向内側の縁を確定する。
本態様では、排気空間内で且つ軸線を基準にして非排気側の領域内の蒸気を第二排気補助空間内に導くことができる。このため、本態様では、排気空間内で且つ軸線を基準にして非排気側の領域内で蒸気が循環する循環領域を縮小させることができる。
前記第二補助排気枠を備える前記態様の排気室において、前記第二枠内周板は、前記軸線上流側に向かうに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がっていてもよい。
前記第二補助排気枠を備える、以上のいずれかの前記態様の排気室において、前記第二枠内周板は、前記ケーシング下流側端板の前記径方向外側の端から前記軸線下流側に向かって延び、前記第二排気補助空間は、前記ケーシング下流側端板よりも前記軸線下流側に形成されていてもよい。
前記第二補助排気枠を備える、以上のいずれかの前記態様の排気室において、前記第二枠内周板は、前記ケーシング下流側端板中で前記径方向外側の端よりも前記径方向内側の位置から前記軸線上流側に向かって延び、前記第二排気補助空間は、前記ケーシング下流側端板よりも前記軸線上流側に形成されていてもよい。
以上のいずれかの態様の前記排気室において、前記周方向で前記開口が存在する周方向領域内で、前記内側ディフューザの前記軸線下流側の縁が、前記開口における前記軸線下流側とは反対側の軸線上流側の縁を確定してもよい。
前記内側ディフューザの前記軸線下流側の縁が前記開口における前記軸線上流側の縁を確定する前記態様の排気室において、前記補助排気枠は、前記排気補助空間における前記軸線上流側の縁を画定する枠上流側端板を有してもよい。この場合、前記枠上流側端板は、前記軸線を中心として環状を成す。また、前記枠上流側端板の前記径方向外側の縁は、前記内側ディフューザの前記軸線下流側の縁であって前記開口の前記軸線上流側の縁を確定する部分に接続されている。
前記枠上流側端板を有する前記態様の排気室において、前記枠上流側端板で前記排気補助空間に面する内面は、前記径方向内側に向かうに連れて次第に前記軸線上流側に向かう面であってもよい。
本態様では、軸線方向における枠上流側端板の径方向外側の縁の位置と、軸線方向における枠上流側端板の径方向内側の縁の位置とが同じ場合よりも、排気補助空間の容積を大きくすることができる。従って、本態様では、排気空間内で且つ軸線を基準にして非排気側の領域内で、ケーシング下流側端板に沿って、径方向内側に流れる蒸気の流量が増加しても、この蒸気を排気補助空間内に導入することができる。
軸線を基準にして排気側の排気主流路内を流れる蒸気の流れ方向成分には、軸線下流側に向かう方向成分を含んでいる。本態様の枠上流側端板で排気補助空間に面する内面は、前述したように、径方向内側に向かうに連れて次第に軸線上流側に向かっている。言い換えると、本態様の枠上流側端板で排気補助空間に面する内面は、径方向外側に向かうに連れて次第に軸線下流側に向かっている。従って、本態様では、排気補助空間内から排気側の開口を経て、軸線を基準にして排気側の排気主流路内に流入する蒸気の流れ方向成分に、軸線下流側に向かう方向成分を含ませることができる。このため、本態様では、排気補助空間内から排気側の開口を経て、軸線を基準にして排気側の排気主流路内に流入する蒸気の流れ方向と、軸線を基準にして排気側の排気主流路内を流れる蒸気の流れ方向とがなす角度を小さくすることができる。よって、本態様では、軸線を基準にして排気側の排気主流路内を流れる蒸気の流れの乱れが小さくなり、蒸気の圧力損失を小さくすることができる。
前記内側ディフューザの前記軸線下流側の縁が前記開口における前記軸線上流側の縁を確定する前記態様の排気室において、前記補助排気枠は、前記排気補助空間における前記軸線上流側の縁を画定する枠上流側端板を有してもよい。この場合、前記枠上流側端板は、前記軸線を中心として環状を成す。また、前記枠上流側端板の前記径方向外側の縁は、前記開口の軸線上流側の縁よりも前記軸線上流側の位置で前記内側ディフューザに接続されている。
本態様では、枠上流側端板の前記径方向外側の縁が、内側ディフューザの軸線下流側の縁であって開口の前記軸線上流側の縁を確定する部分に接続されている場合よりも、排気補助空間の容積を大きくすることができる。従って、本態様では、排気空間内で且つ軸線を基準にして非排気側の領域内で、ケーシング下流側端板に沿って、径方向内側に流れる蒸気の流量が増加しても、この蒸気を排気補助空間内に導入することができる。
軸線を基準にして排気側の排気主流路内を流れる蒸気の流れ方向成分には、軸線下流側に向かう方向成分を含んでいる。本態様では、枠上流側端板の径方向外側の縁が、開口の軸線上流側の縁よりも軸線上流側の位置で内側ディフューザに接続されている。このため、本態様では、排気補助空間内の蒸気の一部が内側ディフューザの内周面に沿って流れる。この内側ディフューザの内周面は、径方向外側に向かうに連れて次第に軸線下流側に広がっている。このため、排気補助空間内の蒸気の一部は、径方向外側に向かうに連れて軸線下流側に向かって流れる。従って、本態様では、排気補助空間内から排気側の開口を経て、軸線を基準にして排気側の排気主流路内に流入する蒸気の流れ方向成分に、軸線下流側に向かう方向成分を含ませることができる。このため、本態様では、排気補助空間内から排気側の開口を経て、軸線を基準にして排気側の排気主流路内に流入する蒸気の流れ方向と、軸線を基準にして排気側の排気主流路内を流れる蒸気の流れ方向とがなす角度を小さくすることができる。よって、本態様では、軸線を基準にして排気側の排気主流路内を流れる蒸気の流れの乱れが小さくなり、蒸気の圧力損失を小さくすることができる。
以上のいずれかの前記態様の蒸気タービンの排気室において、前記開口は、前記軸線を基準にして環状であってもよい。
前記目的を達成するための発明に係る一態様の蒸気タービンは、
以上のいずれかの前記態様の排気室と、前記蒸気タービンロータと、前記蒸気タービンロータの外周側を覆う胴ケーシングと、前記胴ケーシングの内周側に配置され、前記径方向外側の端が前記胴ケーシングに取り付けられている静翼列と、を備える。前記外側ディフューザは、前記胴ケーシングに接続されている。
本発明の一態様に係る排気室では、蒸気の圧力損失を低減させて、圧力回復量を大きくすることができる。
本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンの全体断面図である。 本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンの要部断面図である。 本発明に係る第一実施形態における内側ディフューザ及び補助排気枠の斜視図である。 本発明に係る第一実施形態における排気室内での蒸気の流れを示す説明図である。 比較例における排気室内での蒸気の流れを示す説明図である。 本発明に係る第二実施形態における蒸気タービンの要部断面図である。 本発明に係る第二実施形態における内側ディフューザ及び補助排気枠の斜視図である。 本発明に係る第二実施形態における排気室内での蒸気の流れを示す説明図である。 本発明に係る第三実施形態における蒸気タービンの要部断面図である。 本発明に係る第三実施形態における内側ディフューザ及び補助排気枠の斜視図である。 本発明に係る第三実施形態における排気室内での蒸気の流れを示す説明図である。 本発明に係る第四実施形態における蒸気タービンの要部断面図である。 本発明に係る第四実施形態における排気室内での蒸気の流れを示す説明図である。 本発明に係る第五実施形態における蒸気タービンの要部断面図である。 本発明に係る第五実施形態における排気室内での蒸気の流れを示す説明図である。 本発明に係る第六実施形態における蒸気タービンの要部断面図である。 本発明に係る第六実施形態における排気室内での蒸気の流れを示す説明図である。 本発明に係る第一実施形態の変形例における内側ディフューザ及び補助排気枠の斜視図である。
以下、本発明に係る排気室を備える蒸気タービンの各種実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「第一実施形態」
本発明に係る蒸気タービンの第一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
第一実施形態の蒸気タービンは、二分流排気型の蒸気タービンである。このため、この蒸気タービンは、図1に示すように、第一蒸気タービン部10aと第二蒸気タービン部10bとを備える。第一蒸気タービン部10a及び第二蒸気タービン部10bは、いずれも、軸線Arを中心として回転するタービンロータ11と、タービンロータ11を覆うケーシング20と、ケーシング20に固定されている複数の静翼列17と、蒸気流入管19と、を備えている。なお、以下では、この軸線Arを中心とした周方向を単に周方向Dcとし、軸線Arに対する径方向を径方向Drとする。さらに、この径方向Drで軸線Arに近づく側を径方向内側Dri、その反対側を径方向外側Droとする。
第一蒸気タービン部10aと第二蒸気タービン部10bとは、蒸気流入管19を共有する。第一蒸気タービン部10aで、この蒸気流入管19を除く部品は、この蒸気流入管19を基準にして軸線方向Daの一方側に配置されている。また、第二蒸気タービン部10bで、この蒸気流入管19を除く部品は、この蒸気流入管19を基準にして軸線方向Daの他方側に配置されている。なお、各蒸気タービン部10a,10bにおいて、前述した軸線方向Daで蒸気流入管19の側を軸線上流側Dau、その反対側を軸線下流側Dadとする。
第一蒸気タービン部10aの構成と第二蒸気タービン部10bの構成とは、基本的に同一である。このため、以下では、第一蒸気タービン部10aについて主として説明する。
タービンロータ11は、軸線Arを中心として軸線方向Daに延びるロータ軸12と、このロータ軸12に取り付けられている複数の動翼列13と、を有する。タービンロータ11は、軸線Arを中心として回転可能に軸受18で支持されている。複数の動翼列13は、軸線方向Daに並んでいる。各動翼列13は、いずれも、周方向Dcに並んでいる複数の動翼で構成される。第一蒸気タービン部10aのタービンロータ11と、第二蒸気タービン部10bのタービンロータ11は、同一の軸線Ar上に位置して互いに連結されて、軸線Arを中心として一体回転する。
ケーシング20は、胴ケーシング21と、排気室25とを有する。胴ケーシング21は、軸線Arを中心としてほぼ円錐状の空間を形成し、タービンロータ11の外周を覆う。タービンロータ11の複数の動翼列13は、この円錐状の空間内に配置されている。複数の静翼列17は、軸線方向Daに並んで、この円錐状の空間内に配置されている。複数の静翼列17のそれぞれは、複数の動翼列13のうちいずれか一の動翼列13の軸線上流側Dauに配置されている。複数の静翼列17は、胴ケーシング21に固定されている。
排気室25は、図2に示すように、ディフューザ26と、排気ケーシング30と、補助排気枠40と、を有する。
ディフューザ26は、軸線Arに対して環状を成し、軸線下流側Dadに向うに連れて次第に径方向外側Droに向かうディフューザ空間26sを形成する。ディフューザ空間26s内には、タービンロータ11の最終動翼列13aから流出した蒸気が流入する。なお、最終動翼列13aとは、複数の動翼列13のうち、最も軸線下流側Dadに配置されている動翼列13である。ディフューザ26は、ディフューザ空間26sの径方向外側Droの縁を画定する外側ディフューザ(又は、スチームガイド、フローガイド)27と、ディフューザ空間26sの径方向内側Driの縁を画定する内側ディフューザ(又はベアリングコーン)29と、を有する。外側ディフューザ27は、軸線Arに対する垂直な断面が環状を成し、軸線下流側Dadに向うに連れて次第に径方向外側Droに向かって広がっている。内側ディフューザ29も、軸線Arに対する垂直な断面が環状を成し、軸線下流側Dadに向うに連れて次第に径方向外側Droに向かって広がっている。外側ディフューザ27は、胴ケーシング21に接続されている。
排気ケーシング30は、排気口31を有する。この排気口31は、内部から径方向外側Droであって鉛直下方向に向かって開口している。この排気口31には、蒸気を水に戻す復水器Coが接続されている。よって、本実施形態の蒸気タービンは、下方排気型の復水蒸気タービンである。ここで、軸線Arに直交する直交方向で、軸線Arを基準にして互いに相反する側をなす非排気側Dpuと排気側Dpeとする。なお、本実施形態の蒸気タービンは、前述したように、下方排気型の復水蒸気タービンであるため、排気側Dpeは鉛直下側であり、非排気側Dpuは鉛直上側である。
排気ケーシング30は、ディフューザ26に連通した排気空間30sを形成する。この排気空間30sは、ディフューザ26の外周を軸線Arに対する周方向Dcに広がって、ディフューザ空間26sから流入した蒸気を排気口31に導く。排気ケーシング30は、ケーシング下流側端板32と、ケーシング上流側端板34と、ケーシング外周板36と、を有する。
ケーシング下流側端板32は、排気空間30sの軸線下流側Dadの縁を画定する。このケーシング下流側端板32は、径方向Drの成分を含む方向及び周方向Dcに広がっており、実質的に軸線Arに対して垂直である。ケーシング下流側端板32で、軸線Arより上側の部分は、ほぼ半円形を成している。一方、ケーシング下流側端板32で、軸線Arより下側部分は、ほぼ長方形をなしている。但し、このケーシング下流側端板32には、軸線Arを中心とした円形の開口が形成されている。この円形の開口の縁は、ケーシング下流側端板32の径方向内側Driの縁を形成する。このケーシング下流側端板32の下縁は、排気口31の縁の一部を形成する。
ケーシング外周板36は、排気空間30sの径方向外側Droの縁を画定する。このケーシング外周板36は、ケーシング下流側端板32の径方向外側Droの縁に接続され、軸線方向Daに広がり且つ軸線Arを中心として周方向Dcに広がっている。このケーシング外周板36は、上側が半円筒を成すかまぼこ型(semi-cylindrical shape)である。このケーシング外周板36の軸線下流側Dadの縁がケーシング下流側端板32に接続されている。また、このケーシング外周板36の下縁は、排気口31の縁の一部を形成する。
ケーシング上流側端板34は、排気空間30sの軸線上流側Dauの縁を画定する。ケーシング上流側端板34は、ディフューザ26よりも軸線上流側Dauに配置されている。このケーシング上流側端板34は、胴ケーシング21の外周面21oから径方向外側Droに広がっている。このケーシング上流側端板34は、実質的に軸線Arに対して垂直である。よって、このケーシング上流側端板34は、軸線方向Daに間隔をあけてケーシング下流側端板32と対向している。ケーシング上流側端板34の下縁は、排気口31の縁の一部を形成する。このケーシング上流側端板34の径方向外側Droの縁のうち、排気口31の縁を形成する部分を除く部分は、ケーシング外周板36に接続されている。
図1に示すように、第一蒸気タービン部10aの排気ケーシング30と第二蒸気タービン部10bの排気ケーシング30とは、互いに接続されて一体化している。
補助排気枠40は、図2及び図3に示すように、ディフューザ26よりも径方向内側Driの一部の領域を含み、軸線Arを中心として環状を成す排気補助空間40sを形成する。
補助排気枠40は、排気補助空間40s内から径方向外側Droに向かって開口し、排気空間30sと排気補助空間40sとを連通させる開口41を有する。この開口41は、軸線Arを中心として環状である。この開口41の軸線上流側Dauの縁は、内側ディフューザ29の軸線下流側Dadの縁で確定される。なお、以下では、この開口41中で、排気補助空間40s内から鉛直上方に向かっている部分を非排気側開口部41uとし、排気補助空間40s内から鉛直下方に向かっている部分を排気側開口部41eとする。
補助排気枠40は、枠下流側端板42と、枠上流側端板43と、枠内周板44と、を有する。
枠下流側端板42は、排気補助空間40sにおける軸線下流側Dadの縁を画定する。この枠下流側端板42は、径方向Drの成分を含む方向及び周方向Dcに広がっている環状の板である。この枠下流側端板42の径方向外側Droの縁は、ケーシング下流側端板32の径方向内側Driの縁と接続されている。枠下流側端板42で排気補助空間40sに面する内面と、ケーシング下流側端板32で排気空間30sに面する内面とは、枠下流側端板42とケーシング下流側端板32とが接続されている部分で滑らかに連続している。本実施形態では、枠下流側端板42で排気補助空間40sに面する内面と、ケーシング下流側端板32で排気空間30sに面する内面とは、いずれも径方向Dr及び周方向Dcに広がっている面であり、互いに面一で接続されている。よって、枠下流側端板42で排気補助空間40sに面する内面、及びケーシング下流側端板32で排気空間30sに面する内面は、径方向Dr及び周方向Dcに広がっている一の仮想平面上に位置する。
開口41の軸線下流側Dadの縁は、この枠下流側端板42の径方向外側Droの縁で確定される。
枠上流側端板43は、排気補助空間40sにおける軸線上流側Dauの縁を画定する。この枠上流側端板43は、径方向Dr及び周方向Dcに広がっている環状の板である。この枠上流側端板43の径方向外側Droの縁は、内側ディフューザ29の軸線下流側Dadの縁、つまり、内側ディフューザ29中で開口41の軸線上流側Dauの縁を確定する部分に接続されている。
枠内周板44は、排気補助空間40sにおける径方向内側Driの縁を確定する。この枠内周板44は、枠上流側端板43の径方向内側Driの縁と枠下流側端板42の径方向内側Driの縁とを接続する。枠内周板44は、上流側内周板45と、下流側内周板46と、を有する。上流側内周板45は、軸線Arを中心として環状を成し、軸線方向Daに延びる。この上流側内周板45の軸線上流側Dauの縁は、枠上流側端板43の径方向内側Driの縁に接続されている。下流側内周板46は、軸線Arを中心として環状を成し、軸線下流側Dadに向かうに連れて次第に径方向外側Droに向かって延びる。この下流側内周板46の軸線上流側Dauの縁は、上流側内周板45の軸線下流側Dadの縁に接続されている。この下流側内周板46の軸線下流側Dadの縁は、枠下流側端板42の径方向内側Driの縁に接続されている。
次に、以上で説明した排気室25の効果について説明する前に、比較例の排気室について、図5を参照して説明する。
比較例の排気室25xは、本実施形態における排気室25と同様、ディフューザ26xと、排気ケーシング30xとを有する。但し、比較例の排気室25xは、本実施形態における排気室25の補助排気枠40を有していない。比較例のディフューザ26xは、本実施形態のディフューザ26と同様、外側ディフューザ27と、内側ディフューザ29xとを有する。但し、比較例の排気室25xが補助排気枠40を有していない関係で、比較例の内側ディフューザ29xには、本実施形態における開口41u,41eが形成されていない。比較例の排気ケーシング30xは、本実施形態の排気ケーシング30と同様、ケーシング下流側端板32xと、ケーシング上流側端板34と、ケーシング外周板36とを有する。比較例の内側ディフューザ29xの軸線下流側Dadの縁は、ケーシング下流側端板32xに接続されている。
この比較例の排気室25x内の蒸気の流れを解析した結果、この排気室25x内では蒸気が以下のように流れることが判明した。
タービンロータの最終動翼列13aから軸線下流側Dadへ流出した蒸気は、ディフューザ空間26s内に流入する。この蒸気は、ディフューザ空間26s内を軸線下流側Dadに向かいつつ径方向外側Droに向かって流れて、排気空間30s内に流入する。
排気空間30s内で且つ軸線Arを基準にして非排気側Dpuの領域(以下、非排気側排気空間30suとする)内では、外側ディフューザ27の内周面に沿って排気空間30sに流入した蒸気が、外側ディフューザ27の内周面の径方向外側Droの端における接線が延びる方向、つまり接線方向に流れる。この蒸気が、ケーシング外周板36に衝突すると、一部がケーシング外周板36に沿って軸線上流側Dauに流れ、他の一部がケーシング外周板36に沿って軸線下流側Dadに流れる。
ケーシング外周板36に沿って軸線上流側Dauに流れた蒸気は、流れの向きが次第に周方向Dcになり、このケーシング外周板36に沿って排気側Dpeに流れる。そして、この蒸気は、排気口31から排気される。一方、ケーシング外周板36に沿って軸線下流側Dadに流れた蒸気は、ケーシング下流側端板32x及び内側ディフューザ29xに沿って、最終動翼列13aの基部側に流れる。すなわち、ケーシング外周板36に沿って軸線下流側Dadに流れた蒸気は、ケーシング下流側端板32xに沿って、径方向内側Driに流れる。さらに、この蒸気は、内側ディフューザ29の内周面に沿って、径方向内側Driに向かいつつ軸線上流側Dauに流れる。よって、排気空間30s内でケーシング下流側端板32xに沿った領域、及びディフューザ空間26s内で内側ディフューザ29xに沿った領域では、蒸気が逆流する。ディフューザ空間26s内を逆流した蒸気は、外側ディフューザ27側に寄って再び径方向外側Droに流れる。このため、排気主流路S内で且つ軸線Arを基準にして非排気側Dpuの領域(以下、非排気側主流路Suとする)内には、蒸気が循環する循環領域Zxが形成される。なお、排気主流路Sとは、ディフューザ空間26s及び排気空間30sを併せた空間である。
一方、排気空間30s内で且つ軸線Arを基準にして排気側Dpeの領域(以下、排気側排気空間30seとする)内では、外側ディフューザ27の内周面に沿って排気空間30sに流入した蒸気の流れ方向が、この内周面の径方向外側Droの端における接線が延びる接線方向の成分と、軸線Arに対する周方向Dcで排気口31に近づく側の方向成分とを含むに方向になる。これは、排気室25x内の非排気側Dpuの領域から周方向Dc成分を多く含む蒸気が、排気側Dpeの領域内を流れ込むからである。また、前述の接線方向が径方向外側Droに向かう方向成分を含む。排気側排気空間30se内では、その径方向外側Droに排気口31が形成されている。このため、排気主流路S内で且つ軸線Arを基準にして排気側Dpeの領域(以下、排気側主流路Seとする)内では、非排気側Dpuの領域内のように蒸気の逆流が実質的に生じない。
以上のように、比較例では、排気主流路S内の流路断面積のうち、一部を蒸気の排気に有効利用できなくなるため、蒸気の圧力損失が大きい。
蒸気タービンに流入する蒸気流量が少ない低負荷運転の場合や、復水器Co内が低真空度の場合には、タービンロータの最終動翼列13aから流出した蒸気の流れ方向における方向成分は、軸線下流側Dadに向かう方向成分よりも、軸線Arを中心として周方向Dc成分、つまり旋回成分の方が相対的に大きくなる。よって、この場合、タービンロータの最終動翼列13aから流出した蒸気は、ディフューザ空間26s内で径方向外側Droに偏流する傾向が強まる。このため、ディフューザ空間26s内に流入した蒸気のうちで、外側ディフューザ27側の蒸気の流量が内側ディフューザ29x側の蒸気の流量よりも多くなる。すなわち、低負荷運転の場合や、復水器Co内が低真空度の場合には、外側ディフューザ27の内周面に沿った蒸気の流れが多くなる。このため、比較例では、低負荷運転の場合や、復水器Co内が低真空度の場合、排気室25x内で蒸気が逆流する量がより多くなり、蒸気の圧力損失が大きくなる。
次に、以上で説明した本実施形態における排気室25の効果について、図4を参照して説明する。
本実施形態における排気室25内の蒸気の流れを解析した結果、この排気室25内では蒸気が以下のように流れることが判明した。
本実施形態でも、比較例と同様に、タービンロータの最終動翼列13aから軸線下流側Dadへ流出した蒸気は、ディフューザ空間26s内に流入する。この蒸気は、ディフューザ空間26s内を軸線下流側Dadに向かいつつ径方向外側Droに向かって流れて、排気空間30s内に流入する。
非排気側排気空間30su内では、比較例と同様、外側ディフューザ27の内周面に沿って非排気側排気空間30suに流入した蒸気が、外側ディフューザ27の内周面の径方向外側Droの端における接線が延びる方向、つまり接線方向に流れる。この蒸気が、ケーシング外周板36に衝突すると、一部がケーシング外周板36に沿って軸線上流側Dauに流れ、他の一部がケーシング外周板36に沿って軸線下流側Dadに流れる。
ケーシング外周板36に沿って軸線上流側Dauに流れた蒸気は、流れの向きが次第に周方向Dcになり、このケーシング外周板36に沿って排気側Dpeに流れる。そして、この蒸気は、排気口31から排気される。一方、ケーシング外周板36に沿って軸線下流側Dadに流れた蒸気は、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる。
ところで、排気補助空間40s内の圧力は、排気側主流路Se内の圧力より高い。このため、排気補助空間40s内の流体は、補助排気枠40の排気側開口部41eを経て、排気側主流路Se内に流れる。また、非排気側主流路Su内の圧力は、排気補助空間40s内の圧力より高い。このため、非排気側主流路Su内の一部の蒸気は、補助排気枠40の非排気側開口部41uを経て、排気補助空間40s内に入る。
よって、本実施形態では、前述したように、非排気側主流路Su内で、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気が発生しても、つまり、逆流する蒸気が発生しても、この蒸気は、補助排気枠40の非排気側開口部41uを経て、排気補助空間40s内に入る。そして、この蒸気は、前述したように、補助排気枠40の排気側開口部41eを経て、排気側主流路Se内に流れ、排気口31から排気される。
本実施形態では、補助排気枠40の非排気側開口部41uが、排気補助空間40s内から径方向外側Dro向かって開口している。このため、本実施形態では、非排気側排気空間30su内で、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気が、補助排気枠40の非排気側開口部41uを経て、排気補助空間40s内に流入し易い。また、本実施形態では、補助排気枠40における枠下側側端板42の径方向外側Droの縁が、排気ケーシング30におけるケーシング下流側端板32の径方向内側Driの縁と接続されている。しかも、本実施形態では、枠下流側端板42で排気補助空間40sに面する内面と、ケーシング下流側端板32で排気空間30sに面する内面とが、枠下流側端板42とケーシング下流側端板32とが接続されている部分で滑らかに連続している。このため、本実施形態では、非排気側排気空間30su内で、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気が、排気補助空間40s内に入る過程での抵抗を最小限に抑えることができる。本実施形態では、以上の観点から、非排気側主流路Su内で、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気を、補助排気枠40の非排気側開口部41uを経て、排気補助空間40s内に容易に流入させることができる。
なお、本実施形態では、排気側主流路Se内では、比較例と同様、蒸気の逆流が実質的に生じない。
以上のように、本実施形態では、排気主流路S内で逆流する蒸気の一部を排気補助空間40s内に流入させることができる。このため、本実施形態では、排気主流路S内で蒸気が逆流する循環領域Zが比較例よりも縮小し、この循環領域Zを排気主流路S内の径方向外側Droの領域内に限定させることができる。よって、本実施形態では、比較例よりも、蒸気の圧力損失が小さくなり、排気主流路S内での蒸気の圧力回復量を向上させることができる。
「第二実施形態」
本発明に係る蒸気タービンの第二実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。
本実施形態における蒸気タービンは、第一実施形態における蒸気タービンに対して、排気室の構成のみが異なっている。そこで、以下では、本実施形態における排気室について主として説明する。
図6及び図7に示すように、本実施形態における排気室25aも、第一実施形態における排気室25と同様、ディフューザ26と、排気ケーシング30と、補助排気枠40aと、を有する。本実施形態におけるディフューザ26は、第一実施形態におけるディフューザ26と基本的に同一である。また、本実施形態における排気ケーシング30は、第一実施形態における排気ケーシング30と基本的に同一である。但し、本実施形態における補助排気枠40aは、第一実施形態における補助排気枠40と異なる。
本実施形態における補助排気枠40aも、第一実施形態における補助排気枠40と同様、ディフューザ26よりも径方向内側Driの一部の領域を含み、軸線Arを中心として環状を成す排気補助空間40sを形成する。
補助排気枠40aは、第一実施形態における補助排気枠40と同様、排気補助空間40s内から径方向外側Droに向かって開口し、排気空間30sと排気補助空間40sとを連通させる開口41を有する。本実施形態における開口41も、軸線Arを中心として環状である。この開口41の軸線上流側Dauの縁は、内側ディフューザ29の軸線下流側Dadの縁で確定される。この開口41中で、排気補助空間40s内から鉛直上方に向かっている部分が非排気側開口部41uであり、排気補助空間40s内から鉛直下方に向かっている部分が排気側開口部41eである。
本実施形態における補助排気枠40aは、第一実施形態における補助排気枠40と同様、枠下流側端板42と、枠上流側端板43aと、枠内周板44と、を有する。
枠下流側端板42は、排気補助空間40sにおける軸線下流側Dadの縁を画定する。この枠下流側端板42は、第一実施形態における枠下流側端板42と同じで、径方向Drの成分を含む方向及び周方向Dcに広がっている環状の板である。この枠下流側端板42の径方向外側Droの縁は、ケーシング下流側端板32の径方向内側Driの縁と接続されている。
枠上流側端板43aは、排気補助空間40sにおける軸線上流側Dauの縁を画定する。この枠上流側端板43aは、第一実施形態における枠上流側端板43と同様、径方向Dr及び周方向Dcに広がっている環状の板である。但し、この枠上流側端板43aは、第一実施形態における枠上流側端板43と異なり、径方向内側Driに向かうに連れて次第に軸線上流側Dauに広がっている。よって、枠上流側端板43aで排気補助空間40sに面する内面は、径方向内側Driに向かうに連れて次第に軸線上流側Dauに向かう面である、この枠上流側端板43aの径方向外側Droの縁は、内側ディフューザ29の軸線下流側Dadの縁、つまり、内側ディフューザ29中で開口41の軸線上流側Dauの縁を確定する部分に接続されている。
枠内周板44は、排気補助空間40sにおける径方向内側Driの縁を確定する。この枠内周板44は、枠上流側端板43aの径方向内側Driの縁と枠下流側端板42の径方向内側Driの縁とを接続する。枠上流側端板43aは、前述したように、径方向内側Driに向かうに連れて次第に軸線上流側Dauに広がっている。このため、この枠上流側端板43aの径方向内側Driの縁は、この枠上流側端板43aの径方向外側Droの縁より軸線上流側Dauに位置している。
以上のように、本実施形態における枠上流側端板43aの径方向内側Driの縁は、この枠上流側端板43aの径方向外側Droの縁より軸線上流側Dauに位置している。このため、軸線方向Daで、本実施形態における開口41の軸線上流側Dauの縁の位置と第一実施形態における開口41の軸線上流側Dauの縁の位置とが同じで、且つ、軸線方向Daで、本実施形態における開口41の軸線下流側Dadの縁の位置と第一実施形態における開口41の軸線下流側Dadの縁の位置とが同じでも、本実施形態における排気補助空間40sの容積を第一実施形態における排気補助空間40sの容積よりも大きくすることができる。
次に、以上で説明した本実施形態における排気室25aの効果について、図8を参照して説明する。
本実施形態でも、比較例及び第一実施形態と同様に、タービンロータの最終動翼列13aから軸線下流側Dadへ流出した蒸気は、ディフューザ空間26s内に流入する。この蒸気は、ディフューザ空間26s内を軸線下流側Dadに向かいつつ径方向外側Droに向かって流れて、排気空間30s内に流入する。
非排気側排気空間30su内では、比較例及び第一実施形態と同様、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気、つまり、逆流する蒸気が発生する。本実施形態においても、第一実施形態と同様、この蒸気は、補助排気枠40aの非排気側開口部41uを経て、排気補助空間40s内に入る。このため、本実施形態でも、排気主流路S内で蒸気が逆流する循環領域Zが比較例よりも縮小し、この循環領域Zを排気主流路S内の径方向外側Droの領域内に限定させることができる。よって、本実施形態では、比較例よりも、蒸気の圧力損失が小さくなり、排気主流路S内での蒸気の圧力回復量を向上させることができる。
また、本実施形態では、前述したように、排気補助空間40sの容積を第一実施形態における排気補助空間40sの容積よりも大きくすることができる。従って、非排気側排気空間30su内で、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気の流量が増加しても、これに対応することができる。つまり、本実施形態では、逆流する蒸気の流量が増加しても、この蒸気を排気補助空間40s内に導入することができる。
ところで、第一実施形態では、図4に示すように、排気補助空間40s内から排気側開口部41eを経て、排気側主流路Se内に流入する蒸気の流れ方向における方向成分は、軸線方向Da成分よりも径方向外側Droの方向成分の方が大きい。また、排気側排気主流路Se内を流れる蒸気の流れ方向における軸線方向Da成分は、排気補助空間40s内から排気側開口部41eを経て、排気側主流路Se内に流入する蒸気の流れ方向における軸線方向Da成分よりも大きい。このため、第一実施形態では、排気補助空間40s内から排気側開口部41eを経て、排気側主流路Se内に流入する蒸気の流れと、排気側主流路Se内を流れる蒸気とが、大きな角度で混ざり合う。よって、第一実施形態では、排気側主流路Se内を流れる蒸気の流れの乱れが大きくなり、蒸気の圧力損失が多少増加する。
本実施形態の枠上流側端板43aは、前述したように、径方向内側Driに向かうに連れて次第に軸線上流側Dauに広がっている。言い換えると、本実施形態の枠上流側端板43aは、径方向外側Droに向かうに連れて次第に軸線下流側Dadに広がっている。従って、本実施形態では、排気補助空間40s内から排気側開口部41eを経て、排気側主流路Se内に流入する蒸気の流れ方向における径方向外側Droの方向成分が、第一実施形態における同蒸気の流れ方向における径方向外側Droの方向成分より小さくなる。このため、本実施形態では、第一実施形態よりも、排気側主流路Se内を流れる蒸気の流れの乱れを抑えることができ、蒸気の圧力損失の増加を抑制することができる。
「第三実施形態」
本発明に係る蒸気タービンの第三実施形態について、図9〜図11を参照して説明する。
本実施形態における蒸気タービンは、第一実施形態及び第二実施形態における蒸気タービンに対して、排気室の構成のみが異なっている。そこで、以下では、本実施形態における排気室について主として説明する。
図9及び図10に示すように、本実施形態における排気室25bも、第一実施形態及び第二実施形態における排気室25,25aと同様、ディフューザ26と、排気ケーシング30と、補助排気枠40bと、を有する。本実施形態におけるディフューザ26は、第一実施形態及び第二実施形態におけるディフューザ26と基本的に同一である。また、本実施形態における排気ケーシング30は、第一実施形態及び第二実施形態における排気ケーシング30と基本的に同一である。但し、本実施形態における補助排気枠40bは、第一実施形態及び第二実施形態における補助排気枠40,40aと異なる。
本実施形態における補助排気枠40bも、第一実施形態及び第二実施形態における補助排気枠40,40aと同様、ディフューザ26よりも径方向内側Driの一部の領域を含み、軸線Arを中心として環状を成す排気補助空間40sを形成する。
この補助排気枠40bも、第一実施形態における補助排気枠40と同様、排気補助空間40s内から径方向外側Droに向かって開口し、排気空間30sと排気補助空間40sとを連通させる開口41を有する。本実施形態における開口41も、軸線Arを中心として環状である。この開口41の軸線上流側Dauの縁は、内側ディフューザ29の軸線下流側Dadの縁で確定される。この開口41中で、排気補助空間40s内から鉛直上方に向かっている部分が非排気側開口部41uであり、排気補助空間40s内から鉛直下方に向かっている部分が排気側開口部41eである。
本実施形態における補助排気枠40bは、第一実施形態及び第二実施形態における補助排気枠40と同様、枠下流側端板42と、枠上流側端板43bと、枠内周板44と、を有する。
枠下流側端板42は、排気補助空間40sにおける軸線下流側Dadの縁を画定する。この枠下流側端板42は、第一実施形態及び第二実施形態における枠下流側端板42と同じで、径方向Drの成分を含む方向及び周方向Dcに広がっている環状の板である。この枠下流側端板42の径方向外側Droの縁は、ケーシング下流側端板32の径方向内側Driの縁と接続されている。
枠上流側端板43bは、排気補助空間40sにおける軸線上流側Dauの縁を画定する。この枠上流側端板43bは、第一実施形態における枠上流側端板43と同じで、径方向Dr及び周方向Dcに広がっている環状の板である。但し、この枠上流側端板43bの径方向外側Droの縁は、第一実施形態及び第二実施形態における枠上流側端板43,43aと異なり、開口41の軸線上流側Dauの縁よりも軸線上流側Dauの位置で内側ディフューザ29に接続されている。
以上のように、本実施形態における枠上流側端板43bの径方向外側Droの縁は、開口41の軸線上流側Dauの縁よりも軸線上流側Dauの位置で内側ディフューザ29に接続されている。このため、軸線方向Daで、本実施形態における開口41の軸線上流側Dauの縁の位置と第一実施形態における開口41の軸線上流側Dauの縁の位置とが同じで、且つ、軸線方向Daで、本実施形態における開口41の軸線下流側Dadの縁の位置と第一実施形態における開口41の軸線下流側Dadの縁の位置とが同じでも、本実施形態における排気補助空間40sの容積を第一実施形態や第二実施形態における排気補助空間40sの容積よりも大きくすることができる。
次に、以上で説明した本実施形態における排気室25bの効果について、図11を参照して説明する。
本実施形態でも、比較例、第一実施形態及び第二実施形態と同様に、タービンロータの最終動翼列13aから軸線下流側Dadへ流出した蒸気は、ディフューザ空間26s内に流入する。この蒸気は、ディフューザ空間26s内を軸線下流側Dadに向かいつつ径方向外側Droに向かって流れて、排気空間30s内に流入する。
非排気側排気空間30su内では、比較例及び第一実施形態と同様、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気、つまり、逆流する蒸気が発生する。本実施形態においても、第一実施形態及び第二実施形態と同様、この蒸気は、補助排気枠40bの非排気側開口部41uを経て、排気補助空間40s内に入る。このため、本実施形態でも、排気主流路S内で蒸気が逆流する循環領域Zが比較例よりも縮小し、この循環領域Zを排気主流路S内の径方向外側Droの領域内に限定させることができる。よって、本実施形態でも、比較例よりも、蒸気の圧力損失が小さくなり、排気主流路S内での蒸気の圧力回復量を向上させることができる。
また、本実施形態では、前述したように、排気補助空間40sの容積を第一実施形態や第二実施形態における排気補助空間40sの容積よりも大きくすることができる。従って、非排気側排気空間30su内で、ケーシング下流側端板32に沿って、径方向内側Driに流れる蒸気の流量が増加しても、これに対応することができる。つまり、本実施形態では、逆流する蒸気の流量が増加しても、この蒸気を排気補助空間40s内に導入することができる。
本実施形態の枠上流側端板43bの径方向外側Droの縁は、前述したように、開口41u,41eの軸線上流側Dauの縁よりも軸線上流側Dauの位置で内側ディフューザ29に接続されている。このため、本実施形態では、軸線Arを基準にして排気側Dpeにおける排気補助空間40s内の蒸気の一部は、内側ディフューザ29の内周面に沿って流れる。この内側ディフューザ29の内周面は、径方向外側Droに向かうに連れて次第に軸線下流側Dadに広がっているため、排気補助空間40s内の蒸気の一部は、径方向外側Droに向かうに連れて軸線下流側Dadに向かって流れる。従って、本実施形態では、排気補助空間40s内から排気側開口部41eを経て、排気側主流路Se内に流入する蒸気の流れ方向における径方向外側Droの方向成分が、第一実施形態における同蒸気の流れ方向における径方向外側Droの方向成分より小さくなる。このため、本実施形態では、第二実施形態と同様、第一実施形態よりも、排気側主流路Se内を流れる蒸気の流れの乱れを抑えることができ、蒸気の圧力損失を小さくすることができる。
「第四実施形態」
本発明に係る蒸気タービンの第四実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。
本実施形態における蒸気タービンは、第三実施形態における蒸気タービンの変形例である。
図12に示すように、本実施形態における排気室25cも、第三実施形態における排気室25bと同様、ディフューザ26と、排気ケーシング30と、補助排気枠40bと、を有する。本実施形態における排気室25cは、さらに、第三実施形態における補助排気枠40bである第一補助排気枠40bの外に、第二補助排気枠50cを備える。
第二補助排気枠50cは、排気空間30s中で少なくとも非排気側Dpuの部分と連通し、前述の排気補助空間40sである第一排気補助空間40sとは異なる第二排気補助空間50sを形成する。この第二排気補助空間50sは、少なくとも軸線Arを基準にして非排気側Dpuの領域で、ケーシング下流側端板32よりも軸線下流側Dadで、ケーシング外周板36に沿って周方向Dcに広がっている空間である。
第二補助排気枠50cは、第二枠外周板52と、第二枠内周板53と、第二枠下流側端板54と、を有する。第二枠外周板52は、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、ケーシング外周板36の軸線下流側Dadの縁から軸線下流側Dadに延び、且つ周方向Dcに広がっている。第二枠内周板53は、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、ケーシング外周板36及び第二枠外周板52よりも、径方向内側Driの位置で、ケーシング下流側端板32の径方向外側Droの縁から軸線下流側Dadに延び、且つ周方向Dcに広がっている。第二枠下流側端板54は、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、径方向Dr及び周方向Dcに広がる板である。この第二下流側端板の径方向外側Droの縁は、第二枠外周板52の軸線下流側Dadの縁に接続されている。また、この第二下流側端板の径方向内側Driの縁は、第二枠内周板53の軸線下流側Dadの縁に接続されている。
第二枠外周板52の軸線上流側Dauの縁は、排気空間30sと第二排気補助空間50sとを連通させる開口である第二開口51の径方向外側Droの縁を確定する。また、第二枠内周板53の軸線上流側Dauの縁は、第二開口51の径方向内側Driの縁を確定する。
次に、以上で説明した本実施形態における排気室25cの効果について、図13を参照して説明する。
本実施形態における排気室25cは、第三実施形態における排気室25bと同じ第一補助排気枠40bを有するので、第三実施形態と同様、非排気側排気主流路Su内における循環領域Zcを比較例よりも縮小させることができ、この循環領域Zcを排気主流路S内の径方向外側Droの領域内に限定させることができる。
本実施形態では、排気主流路S内の径方向外側Droの領域が、第二排気補助空間50sと連通している。このため、排気主流路S内の径方向外側Droの領域内の蒸気の一部は、第二排気補助空間50s内に流入する。この結果、排気主流路S内の循環領域Zcは、この第二排気補助空間50sの存在によりさらに小さくなる。第二排気補助空間50s内に流入した蒸気の一部は、この第二排気補助空間50s内を循環した後、直ちに、排気周流路内に戻る。また、第二排気補助空間50s内に流入した蒸気の残りの一部は、周方向Dcに広がる第二排気補助空間50sの周方向Dcの端から排気主流路S内に戻る。
以上のように、本実施形態では、排気主流路S内の循環領域Zcを、第三実施形態よりも縮小させることができる。
「第五実施形態」
本発明に係る蒸気タービンの第五実施形態について、図14及び図15を参照して説明する。
本実施形態における蒸気タービンは、第三実施形態における蒸気タービンの変形例である。
図14に示すように、本実施形態における排気室25dも、第三実施形態及び第四実施形態における排気室25b,25cと同様、ディフューザ26と、排気ケーシング30と、第一補助排気枠40bと、を有する。本実施形態における排気室25dは、第四実施形態における排気室25cと同様、さらに、第二補助排気枠50dを備える。
第二補助排気枠50dは、第四実施形態における第二補助排気枠50cと同様、排気空間30s中で少なくとも非排気側Dpuの部分と連通し、第一排気補助空間40sとは異なる第二排気補助空間50sを形成する。この第二排気補助空間50sは、少なくとも軸線Arを基準にして非排気側Dpuの領域で、ケーシング下流側端板32よりも軸線下流側Dadで、ケーシング外周板36に沿って周方向Dcに広がっている空間である。
第二補助排気枠50dは、第四実施形態における第二補助排気枠50cと同様、第二枠外周板52と、第二枠内周板53dと、第二枠下流側端板54と、を有する。
第二枠外周板52は、第四実施形態における第二枠外周板52と同様、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、ケーシング外周板36の軸線下流側Dadの縁から軸線下流側Dadに延び、且つ周方向Dcに広がっている。
第二枠内周板53dは、第四実施形態における第二枠内周板53と同様、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、ケーシング外周板36及び第二枠外周板52よりも、径方向内側Driの位置で、ケーシング下流側端板32の径方向外側Droの縁から軸線下流側Dadに延び、且つ周方向Dcに広がっている。但し、この第二枠内周板53dは、第四実施形態の第二枠内周板53と異なり、ケーシング下流側端板32の径方向外側Droの縁から軸線下流側Dadに向かうに連れて次第に径方向内側Driに延びている。言い換えると、この第二枠内周板53dは、軸線上流側Dauに向かうに連れて次第に径方向外側Droに延びている。
第二枠下流側端板54は、第四実施形態における第二枠下流側端板54と同様、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、径方向Dr及び周方向Dcに広がる板である。この第二下流側端板の径方向外側Droの縁は、第二枠外周板52の軸線下流側Dadの縁に接続されている。また、この第二下流側端板の径方向内側Driの縁は、第二枠内周板53dの軸線下流側Dadの縁に接続されている。
第二枠外周板52の軸線上流側Dauの縁は、排気空間30sと第二排気補助空間50sとを連通させる開口である第二開口51の径方向外側Droの縁を確定する。また、第二枠内周板53の軸線上流側Dauの縁は、第二開口51の径方向内側Driの縁を確定する。
次に、以上で説明した本実施形態における排気室25dの効果について、図15を参照して説明する。
本実施形態における排気室25dは、第三実施形態及び第四実施形態における排気室25b,25cと同じ第一補助排気枠40bを有するので、第三実施形態及び第四実施形態と同様、非排気側排気主流路Su内における循環領域Zcを比較例よりも縮小させることができ、この循環領域Zcを排気主流路S内の径方向外側Droの領域内に限定させることができる。
本実施形態では、第四実施形態と同様、排気主流路S内の径方向外側Droの領域が、第二排気補助空間50sと連通している。このため、排気主流路S内の径方向外側Droの領域内の蒸気の一部が、第二排気補助空間50s内に流入する。この結果、排気主流路S内の循環領域Zcは、この第二排気補助空間50sの存在によりさらに小さくなる。第二排気補助空間50s内に流入した蒸気の一部は、この第二排気補助空間50s内を循環した後、直ちに、排気主流路S内に戻る。また、第二排気補助空間50s内に流入した蒸気の残りの一部は、周方向Dcに広がる第二排気補助空間50sの周方向Dcの端から排気主流路S内に戻る。
第五実施形態における第二補助排気枠50dの第二枠内周板53dは、軸線上流側Dauに向かうに連れて次第に径方向外側Droに延びている。このため、第二排気補助空間50s内に流入した蒸気は、第四実施形態よりも、第二排気補助空間50s内で循環し易くなり、第二排気補助空間50s内に流入した蒸気のうち、直ちに、排気主流路S内に戻る量が少なくなり、逆に、周方向Dcに広がる第二排気補助空間50sの周方向Dcの端から排気主流路S内に戻る量が多くなる。すなわち、本実施形態における第二補助排気枠50dは、第二排気補助空間50s内に流入した蒸気を、積極的に周方向Dcに広がる第二排気補助空間50sの周方向Dcの端から排気主流路S内に戻す構造になっている。従って、本実施形態では、排気主流路S内の循環領域Zcを第四実施形態よりもさらに小さくすることができる。
「第六実施形態」
本発明に係る蒸気タービンの第六実施形態について、図16及び図17を参照して説明する。
本実施形態における蒸気タービンは、第三実施形態における蒸気タービンの変形例である。
図16に示すように、本実施形態における排気室25eも、第三〜第五実施形態における排気室25b,25c,25dと同様、ディフューザ26と、排気ケーシング30と、第一補助排気枠40bと、を有する。本実施形態における排気室25eは、さらに、第四実施形態及び第五実施形態における排気室25c,25dと同様、第二補助排気枠50eを備える。
第二補助排気枠50eは、排気空間30s中で少なくとも非排気側Dpuの部分と連通し、第一排気補助空間40sとは異なる第二排気補助空間50seを形成する。この第二排気補助空間50seは、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、ケーシング下流側端板32よりも軸線上流側Dauで、ケーシング外周板36に沿って周方向Dcに広がっている空間である。よって、本実施形態における第二排気補助空間50seは、第四実施形態及び第五実施形態における第二排気補助空間50sと異なり、排気ケーシング30内に形成されている。
第二補助排気枠50eは、第二枠外周板52eと、第二枠内周板53eと、第二枠下流側端板54eと、を有する。第二枠外周板52eは、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域におけるケーシング外周板36の軸線下流側Dadの部分で形成されている。第二枠下流側端板54eは、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域におけるケーシング下流側端板32の径方向外側Droの部分で形成されている。第二枠内周板53eは、軸線Arを基準にして少なくとも非排気側Dpuの領域で、ケーシング外周板36よりも、径方向内側Driの位置で、ケーシング下流側端板32から軸線上流側Dauに向かうに連れて次第に径方向外側Droに延び、且つ周方向Dcに広がる板である。
第二枠外周板52eの軸線上流側Dauの縁は、排気空間30sと第二排気補助空間50sとを連通させる開口である第二開口51eの径方向外側Droの縁を確定する。また、第二枠内周板53eの軸線上流側Dauの縁は、第二開口51eの径方向内側Driの縁を確定する。
次に、以上で説明した本実施形態における排気室25eの効果について、図17を参照して説明する。
本実施形態における排気室25eは、第三〜第五実施形態における排気室25b,25c,25dと同じ第一補助排気枠40bを有するので、第三〜第五実施形態と同様、非排気側排気主流路Su内における循環領域Zeを比較例よりも縮小させることができ、この循環領域Zeを排気主流路S内の径方向外側Droの領域内に限定させることができる。
本実施形態では、排気主流路S内の径方向外側Droの領域が、第二排気補助空間50seと連通している。このため、排気主流路S内の径方向外側Droの領域内の蒸気の一部は、第二排気補助空間50se内に流入する。第二排気補助空間50se内に流入した蒸気の一部は、この第二排気補助空間50se内を循環した後、直ちに、排気主流路S内に戻る。また、第二排気補助空間50se内に流入した蒸気の残りの一部は、周方向Dcに広がる第二排気補助空間50seの周方向Dcの端から排気主流路S内に戻る。
第六実施形態における第二枠内周板53eは、第五実施形態における第二枠内周板53dと同様、軸線上流側Dauに向かうに連れて次第に径方向外側Droに延びている。このため、第二排気補助空間50se内に流入した蒸気は、第四実施形態よりも、第二排気補助空間50se内で循環し易くなる。このため、第二排気補助空間50se内に流入した蒸気のうち、直ちに、排気主流路S内に戻る量が少なくなり、逆に、周方向Dcに広がる第二排気補助空間50seの周方向Dcの端から排気主流路S内に戻る量が多くなる。すなわち、本実施形態における第二補助排気枠50eも、第五実施形態と同様、第二排気補助空間50se内に流入した蒸気を、積極的に周方向Dcに広がる第二排気補助空間50sの周方向Dcの端から排気主流路S内に戻す構造になっている。このため、本実施形態における第二排気補助空間50seは、前述したように、排気ケーシング30内に形成されているものの、排気ケーシング30内における循環領域Zeを第三実施形態よりも小さくすることができる。
「各種変形例」
第四〜第六実施形態における第二枠下流側端板54,54eは、径方向Drに延びている。しかしながら、この第二枠下流側端板54,54eは、径方向外側Droの部分で、径方向外側Droに延びるに連れて次第に軸線上流側Dauに延びるようにしてもよい。また、この第二枠下流側端板54,54eは、径方向内側Driの部分で、径方向外側Droに延びるに連れて次第に軸線下流側Dadに延びるようにしてもよい。
以上の各実施形態におけるケーシング下流側端板32は、径方向Drに延びている。しかしながら、このケーシング下流側端板32は、径方向外側Droの部分で、径方向外側Droに延びるに連れて次第に軸線上流側Dauに延びるようにしてもよい。また、このケーシング下流側端板32は、径方向内側Driの部分で、径方向外側Droに延びるに連れて次第に軸線下流側Dadに延びるようにしてもよい。
第四〜第六実施形態における蒸気タービンは、第三実施形態における蒸気タービンの変形例である。しかしながら、第四〜第六実施形態における第二補助排気枠50c,50d,50eの構成を、第一実施形態又は第二実施形態における蒸気タービンに適用してもよい。
第四〜第六実施形態における第二排気補助空間50s,50seは、軸線Arを基準にして非排気側Dpuの領域で、周方向Dcに広がっている空間である。しかしながら、これら第二排気補助空間50s,50seは、軸線Arを中心として環状の空間であってもよい。
以上の各実施形態における補助排気枠(第一補助排気枠)が有する開口41は、いずれも軸線Arを中心として環状である。この開口41の軸線上流側Dauの縁は、内側ディフューザ29の軸線下流側Dadの縁全周である。よって、この内側ディフューザ29の軸線下流側Dadの縁全周は、軸線方向Daでケーシング下流側端板32から離れている。図18に示すように、補助排気枠(第一補助排気枠)40fは、排気補助空間40s内から鉛直上方に向かって開口している非排気側開口41ufと、排気側開口41efとを有してもよい。この場合、内側ディフューザ29fの軸線下流側Dadの縁の一部が、非排気側開口41ufの軸線上流側Dauの縁を確定し、他の一部が排気側開口41efの軸線上流側Dauの縁を確定し、残りの部分は、ケーシング下流側端板32又は枠下流側端板42に接続される。すなわち、この場合の各開口41uf,41efは、内側ディフューザ29fの一部が切り欠かれて形成されている。なお、図18は、第一実施形態の変形例を示しているが、第二〜第六実施形態における開口41も、以上と同様に形成してもよい。
以上のように、非排気側Dpuと排気側Dpeとで独立した開口を形成することでも排気室内の非排気側Dpuの部分での効率低下を低減できる。しかしながら、以上の各実施形態のように、環状開口の場合、蒸気は、排気補助空間40sと排気空間30sとが一体化した空間を非排気側Dpuから排気側Dpeへ流れるため、開口での分岐や合流での損失は考慮する必要がない。一方、非排気側Dpuと排気側Dpeとで独立した開口を形成すると、各開口の入り口付近や出口付近で流れを乱し、圧力損失を招く懸念がある。このため、非排気側Dpuと排気側Dpeとで独立した開口を形成すると、各開口の周方向の開口長さ等を慎重に検討する必要がある。
以上の各実施形態における蒸気タービンは、いずれも下方排気型である。しかしながら、蒸気タービンは、側方排気型であってもよい。この場合、軸線Arに直交する直交方向で、軸線Arに対して互いに相反する側をなす非排気側Dpuと排気側Dpeとのうち、例えば、非排気側Dpuが軸線Arを基準にして左側になり、排気側Dpeが軸線Arを基準にして右側になる。
以上の各実施形態における排気ケーシング30は、いずれもケーシング上流側端板34を有している。しかしながら、二分流排気型では、軸線Arを基準して非排気側Dpuの領域で、第一蒸気タービン部10aの排気空間30sと第二蒸気タービン部10bの排気空間30sとを連通させることで、上流側端板を省略することができる。
以上の各実施形態の蒸気タービンは、いずれも二分流排気型である。しかしながら、排気を分流しない蒸気タービンに、本発明を適用してもよい。
10a:第一蒸気タービン部
10b:第二蒸気タービン部
11:タービンロータ
12:ロータ軸
13:動翼列
13a:最終動翼列
17:静翼列
18:軸受
19:蒸気流入管
20:ケーシング
21:胴ケーシング
25,25a,25b,25c,25d,25e,25x:排気室
26:ディフューザ
26s:ディフューザ空間
27:外側ディフューザ
29,29f:内側ディフューザ
30,30x:排気ケーシング
30s:排気空間
30se:排気側排気空間
30su:非排気側排気空間
31:排気口
32:ケーシング下流側端板
34:ケーシング上流側端板
36:ケーシング外周板
40,40a,40b,40c:補助排気枠(第一補助排気枠)
40s:排気補助空間(第一排気補助空間)
41:開口
41u:非排気側開口部
41uf:非排気側開口
41e:排気側開口部
41ef:排気側開口
42:枠下流側端板
43,43a,43b:枠上流側端板
44:枠内周板
45:上流側内周板
46:下流側内周板
50c,50d,50e:第二補助排気枠
50s,50se:第二排気補助空間
51,51e:第二開口
52,52e:第二枠外周板
53,53d,53e:第二枠内周板
54,54e:第二枠下流側端板
Co:復水器
S:排気主流路
Se:排気側主流路
Su:非排気側主流路
Z,Zc,Ze,Zx:循環領域
Ar:軸線
Z,Zc,Ze:循環領域
Da:軸線方向
Dau:軸線上流側
Dad:軸線下流側
Dc:周方向
Dr:径方向
Dri:径方向内側
Dro:径方向外側
Dpu:非排気側
Dpe:排気側

Claims (13)

  1. 軸線を中心として回転する蒸気タービンロータの最終動翼列から流出した蒸気を外部に導く蒸気タービンの排気室において、
    前記最終動翼列から流出した蒸気が流入し、前記軸線に対して環状を成し、軸線下流側に向うに連れて次第に前記軸線に対する径方向外側に広がるディフューザ空間を形成するディフューザと、
    前記径方向外側に向かって開口する排気口を有し、前記ディフューザ空間に連通し、前記軸線に対する周方向に広がって、前記ディフューザ空間から流入した蒸気を前記排気口に導く排気空間を形成する排気ケーシングと、
    前記ディフューザよりも前記軸線に対する径方向内側の一部の領域を含み、前記軸線を中心として環状を成す排気補助空間を形成する補助排気枠と、
    を備え、
    前記ディフューザは、
    前記軸線に対する垂直な断面が環状を成し、前記軸線下流側に向うに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がり、前記ディフューザ空間の前記径方向外側の縁を画定する外側ディフューザと、
    前記軸線に対する垂直な断面が環状を成し、前記軸線下流側に向うに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がり、前記ディフューザ空間の前記軸線に対する径方向内側の縁を画定する内側ディフューザと、
    を有し、
    前記排気ケーシングは、前記軸線に直交する直交方向で、前記軸線を基準にして互いに相反する側をなす非排気側と排気側とのうち、前記排気側にのみ前記排気口を有し、
    前記補助排気枠は、前記軸線を基準にして、少なくとも前記非排気側と前記排気側との部分で、前記排気補助空間内から前記径方向外側に向かって開口し、前記排気空間と前記排気補助空間とを連通される開口を有する、
    蒸気タービンの排気室。
  2. 請求項1に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記補助排気枠は、前記排気補助空間における前記軸線下流側の縁を画定する枠下流側端板を有し、
    前記排気ケーシングは、前記排気空間における前記軸線下流側の縁を確定するケーシング下流側端板を有し、
    前記枠下流側端板は、前記軸線に対する径方向の成分を含む方向及び前記周方向に広がり、前記軸線を中心として環状を成し、
    前記ケーシング下流側端板は、前記軸線に対する径方向の成分を含む方向及び前記周方向に広がり、前記軸線を中心とした環状の前記径方向内側の縁を有し、
    前記枠下流側端板の前記径方向外側の縁が前記開口の前記軸線下流側の縁を確定し、
    前記ケーシング下流側端板の前記径方向内側の縁と前記枠下流側端板の前記径方向外側の縁とが接続されている、
    蒸気タービンの排気室。
  3. 請求項2に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記枠下流側端板で前記排気補助空間に面する内面と、前記ケーシング下流側端板で前記排気空間に面する内面とは、前記枠下流側端板と前記ケーシング下流側端板とが接続されている部分で滑らかに連続している、
    蒸気タービンの排気室。
  4. 請求項2又は3に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記補助排気枠である第一補助排気枠の外に、前記排気空間中で少なくとも前記非排気側の部分と連通し、前記排気補助空間である第一排気補助空間とは異なる第二排気補助空間を形成する第二補助排気枠を備え、
    前記排気ケーシングは、前記排気空間における前記径方向外側の縁を確定するケーシング外周板を有し、
    前記第二補助排気枠は、前記軸線を基準にして前記非排気側で且つ前記ケーシング外周板よりも前記径方向内側の位置で、前記周方向に広がり且つ前記ケーシング下流側端板から前記軸線が延びる軸線方向を含む方向に延びる第二枠内周板を有し、
    前記第二枠内周板は、前記第二排気補助空間の前記径方向内側の縁を確定し、
    前記第二枠内周板における前記軸線下流側とは反対側の軸線上流側の縁は、前記排気空間と前記第二排気補助空間とを連通させる第二開口の前記径方向内側の縁を確定する、
    蒸気タービンの排気室。
  5. 請求項4に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記第二枠内周板は、前記軸線上流側に向かうに連れて次第に前記径方向外側に向かって広がっている、
    蒸気タービンの排気室。
  6. 請求項4又は5に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記第二枠内周板は、前記ケーシング下流側端板の前記径方向外側の端から前記軸線下流側に向かって延び、
    前記第二排気補助空間は、前記ケーシング下流側端板よりも前記軸線下流側に形成されている、
    蒸気タービンの排気室。
  7. 請求項4又は5に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記第二枠内周板は、前記ケーシング下流側端板中で前記径方向外側の端よりも前記径方向内側の位置から前記軸線上流側に向かって延び、
    前記第二排気補助空間は、前記ケーシング下流側端板よりも前記軸線上流側に形成されている、
    蒸気タービンの排気室。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記周方向で前記開口が存在する周方向領域内で、前記内側ディフューザの前記軸線下流側の縁が、前記開口における前記軸線下流側とは反対側の軸線上流側の縁を確定する、
    蒸気タービンの排気室。
  9. 請求項8に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記補助排気枠は、前記排気補助空間における前記軸線上流側の縁を画定する枠上流側端板を有し、
    前記枠上流側端板は、前記軸線を中心として環状を成し、
    前記枠上流側端板の前記径方向外側の縁は、前記内側ディフューザの前記軸線下流側の縁であって前記開口の前記軸線上流側の縁を確定する部分に接続されている、
    蒸気タービンの排気室。
  10. 請求項9に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記枠上流側端板で前記排気補助空間に面する内面は、前記径方向内側に向かうに連れて次第に前記軸線上流側に向かう面である、
    蒸気タービンの排気室。
  11. 請求項8に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記補助排気枠は、前記排気補助空間における前記軸線上流側の縁を画定する枠上流側端板を有し、
    前記枠上流側端板は、前記軸線を中心として環状を成し、
    前記枠上流側端板の前記径方向外側の縁は、前記開口の軸線上流側の縁よりも前記軸線上流側の位置で前記内側ディフューザに接続されている、
    蒸気タービンの排気室。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の蒸気タービンの排気室において、
    前記開口は、前記軸線を基準にして環状である、
    蒸気タービンの排気室。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の蒸気タービンの排気室と、
    前記蒸気タービンロータと、
    前記蒸気タービンロータの外周側を覆う胴ケーシングと、
    前記胴ケーシングの内周側に配置され、前記径方向外側の端が前記胴ケーシングに取り付けられている静翼列と、
    を備え、
    前記外側ディフューザは、前記胴ケーシングに接続されている、
    蒸気タービン。
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