JP2020105757A - 組み立て式キャビン、及び、組み立て式キャビンの組立方法 - Google Patents

組み立て式キャビン、及び、組み立て式キャビンの組立方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020105757A
JP2020105757A JP2018244049A JP2018244049A JP2020105757A JP 2020105757 A JP2020105757 A JP 2020105757A JP 2018244049 A JP2018244049 A JP 2018244049A JP 2018244049 A JP2018244049 A JP 2018244049A JP 2020105757 A JP2020105757 A JP 2020105757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
walls
cabin
shape
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2018244049A
Other languages
English (en)
Inventor
淳 宮口
Atsushi Miyaguchi
淳 宮口
靖文 真田
Yasufumi Sanada
靖文 真田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2018244049A priority Critical patent/JP2020105757A/ja
Publication of JP2020105757A publication Critical patent/JP2020105757A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Packaging Of Machine Parts And Wound Products (AREA)

Abstract

【課題】構造を簡素化しつつ壁の傾きを防止することが可能な、また、組み立てに係る作業性を向上させることも可能な、組み立て式キャビン及びその組み立て式キャビンの組立方法を提供する。【解決手段】組み立て式キャビン1は、相対向する一対の第一壁3と、この一対の第一壁3に跨るように形成される第二壁4とを少なくとも備えて全体が中空Tの略四角柱形状に形成される。第二壁4は、一対の第一壁3における同じ位置の所定角部に対しこの所定角部を挟む二辺にそれぞれ着脱自在に係合するように形成される。第二壁4は、一対の第一壁3の所定角部の位置でL字状に折り曲げ可能な形状に形成される。組み立て式キャビン1を構成する複数種の壁は、それぞれの壁外層が段ボールにて形成されるとともに壁内層が発泡緩衝材にて形成される二層構造を有する。上記中空Tの部分は、壁内層の発泡緩衝材のみで囲まれて形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、組み立て式となるキャビンと、その組立方法に関する。
下記特許文献1には、例えば地震等の災害時における避難所において被災者のプライベートスペースを確保するための段ボール製間仕切りが開示される。また、下記特許文献2には、上記段ボール製間仕切りで生じる問題点、すなわちプライバシーや強度を十分に確保できないという問題点を解消するための紙製組み立てハウスが開示される。紙製組み立てハウスには、四つの壁(うち一つは開閉部分を有する)を組み合わせて四角形の筒状となる側壁が形成される。また、側壁の上部開口を覆う部分として屋根部分が形成される。紙製組み立てハウスでは、開閉部分を介して被災者がハウス中に入ると、側壁(四つの壁)と屋根部分とで被災者を囲むことができる。従って、被災者のプライバシーを確保することができる。また、紙製組み立てハウスは、側壁となる壁の端部を複数回折り曲げて柱状の部分を形成してなることから、この柱状の部分によって剛性が高まり、側壁の傾き(歪み)を防止することができる(例えば側壁の上部開口が正方形であるとすると、この正方形が菱形になってしまうような傾き(側壁の歪み)を防止することができる)。従って、紙製組み立てハウスの強度を確保することができる。
特開2010−255238号公報 特開2015−55136号公報
特許文献2に開示された紙製組み立てハウスにあっては、強度を確保するためとして側壁に柱状の部分を形成する必要があることから、この形成によって構造が複雑化してしまうという問題点を有する。また、構造が複雑化することで組み立てに係る作業性が悪くなってしまうという問題点も有する。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、構造を簡素化しつつ壁の傾きを防止することが可能な、また、組み立てに係る作業性を向上させることも可能な、組み立て式キャビン及びその組み立て式キャビンの組立方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明の組み立て式キャビンは、略長方形又は略正方形に形成されて相対向する二つの第一壁と、二つの該第一壁に跨るように形成される第二壁とを備えて全体が中空の略四角柱形状となるものに形成され、前記第二壁は、二つの前記第一壁における同じ位置の所定角部に対し該所定角部を挟む二辺にそれぞれ着脱自在に係合するように形成されることを特徴とする。
このような請求項1の特徴を有する本発明によれば、全体が中空の略四角柱形状となる組み立て式キャビンであり、このキャビンは略四角柱形状を形成する壁のうちの二つの第一壁に対して跨るような状態に第二壁を係合させる構造を有することから、第二壁の係合によって二つの第一壁の傾きを防止することができる。もう少し詳しく説明をすると、組み立て式キャビンは第二壁をL字状にし、そして、二つの第一壁における同じ位置の所定角部に対してこの所定角部を挟む二辺にそれぞれ第二壁を係合させる構造を有することから、二つの第一壁の傾きを防止することができる。尚、上記二辺のうち一辺だけを係合させる場合であれば(単に平らな壁を跨らせるだけの場合であれば)、二つの第一壁に傾きが生じてしまうことになる。しかしながら、所定角部を挟む二辺それぞれに、この所定角部と二辺に合わせたL字状の第二壁を係合させれば、上記一辺でない残りの他辺にも壁を係合させた場合と同じ状態になり、この他辺に係合した壁が突っ張り部分としての機能を発揮して、結果、二つの第一壁の傾きを防止することができる。以上から分かるように、本発明は簡素な構造で強度を十分に確保することができる。別な言い方をすれば、構造を簡素化しつつ壁の傾きを防止することができる。この他、構造を簡素化したり、第二壁を着脱自在な壁部品としたことから、組み立てをし易くすることができるのは勿論のこと、収納性を向上させたり保管スペースを削減したりすることもできる。また、キャビンの解体をし易くしたりすることもできる。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の組み立て式キャビンにおいて、前記第二壁は、前記所定角部の位置でL字状に折り曲げ可能な形状に形成されることを特徴とする。
このような請求項2の特徴を有する本発明によれば、第二壁をL字状に折り曲げ可能なものにすることから、二つの第一壁に対する第二壁の組み付けをし易くすることができる。すなわち、先ず上記二辺のうち一辺に平らな状態で第二壁を係合させ、次に上記所定角部の位置で第二壁をL字状に折り曲げ、最後に残り他辺に第二壁を係合させれば第二壁の組み付けを完了させることができ、非常に簡単であることが分かる。この他、本発明のようにL字状に折り曲げ可能なものにすれば、第二壁を開閉部分として機能させることができる。また、第二壁を初めからL字状の形状にしておかなくてもよいことから、例えば上記同様に使用前の収納性を向上させることもできる。
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の組み立て式キャビンにおいて、当該組み立て式キャビンは前記第二壁を複数備え、該複数のうちの対となる二つの前記第二壁は、それぞれ前記二辺のうちの共通の一辺となる側で観音開きが可能な形状に形成されることを特徴とする。
このような請求項3の特徴を有する本発明によれば、対となる二つの第二壁にて開閉部分を観音開きが可能なものにすることから、対となる第二壁の開閉部分となる一方を開いた状態にし且つ他方を閉じた状態(係合させたままの状態)にすることで、上記傾きを防止しつつ例えば人の出入りを可能にすることができる。
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の組み立て式キャビンにおいて、前記対となる二つの前記第二壁は、前記観音開きにおける開状態で当該組み立て式キャビンとは別の組み立て式キャビンとの連結が可能な形状に形成されることを特徴とする。
このような請求項4の特徴を有する本発明によれば、別なキャビンを連結させて例えば広いスペースでの使用を可能にすることができる。
請求項5に記載の本発明は、請求項3又は4に記載の組み立て式キャビンにおいて、当該組み立て式キャビンは、前記二辺のうちの前記共通の一辺でない他辺の中間位置で二つの前記第一壁に跨るように形成される二つの第三壁を更に備えることを特徴とする。
このような請求項5の特徴を有する本発明によれば、上記位置に配置される第三壁を更に備えることから、例えば第二壁の長さを長くしなくとも所望のサイズのキャビンを提供することができる。
請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の組み立て式キャビンにおいて、二つの前記第一壁は、広げた状態で前記略長方形になるとともに中央で折り畳まれると前記略正方形になる本体形状に形成され、複数の前記第二壁は、前記L字状に折り曲げられる前の状態が二つの前記第一壁の各折り畳み状態に合わせた略正方形になる本体形状に形成され、二つの前記第三壁も二つの前記第一壁の各折り畳み状態に合わせた略正方形になる本体形状に形成され、さらに、二つの前記第一壁、複数の前記第二壁、及び二つの前記第三壁は、相対向する二つの箱壁が略正方形となる収納箱の収納サイズに合わせて形成されることを特徴とする。
このような請求項6の特徴を有する本発明によれば、キャビンを構成する二つの第一壁、複数の第二壁、及び二つの第三壁をほぼ同じサイズの略正方形の本体形状にすることから、使用前に各壁を収納しておくために用いられる収納箱のサイズを極力小さなものにすることができる。
請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載の組み立て式キャビンにおいて、前記収納サイズとは、略畳半畳のサイズであることを特徴とする。
このような請求項7の特徴を有する本発明によれば、収納箱を略畳半畳のサイズにすることから、このような収納箱はコンパクトであり保管や輸送等を容易にすることができる。また、所定の保管スペースや輸送スペースで考えた場合に、コンパクトな収納箱であればその数を多く保管したり輸送したりすることができる。
請求項8に記載の本発明は、請求項6又は7に記載の組み立て式キャビンにおいて、二つの前記第一壁、複数の前記第二壁、及び二つの前記第三壁は、それぞれの壁外層が段ボールにて形成されるとともに壁内層が発泡緩衝材にて形成される二層構造を有し、前記中空の部分は、前記壁内層の前記発泡緩衝材のみで囲まれて形成されることを特徴とする。
このような請求項8の特徴を有する本発明によれば、キャビンを構成する二つの第一壁、複数の第二壁、及び二つの第三壁をそれぞれ二層構造とし、また、二層構造のうちの壁内層である発泡緩衝材のみで囲んで上記中空の部分を形成することから、防寒性、防音性、遮光性に優れたキャビンを提供することができる。本発明は発泡緩衝材のみで囲み、キャビン内側からみた時に壁外層が基本的に露出していない状態になることから、壁として厚みを有し、結果、防寒性、防音性、遮光性を高めることができる。
また、上記課題を解決するためになされた請求項9に記載の本発明の組み立て式キャビンの組立方法は、略長方形又は略正方形に形成される二つの第一壁と、二つの該第一壁に対し着脱自在に係合する第二壁とを備えて全体が中空の略四角柱形状となる組み立て式キャビンを組み立てるため、二つの前記第一壁を相対向した状態に配置する工程と、二つの前記第一壁に跨るように前記第二壁を係合させるにあたり、二つの前記第一壁における同じ位置の所定角部に対し該所定角部を挟む二辺にそれぞれ前記第二壁を係合させる工程とを含むことを特徴とする。
このような請求項9の特徴を有する本発明によれば、二つの第一壁を相対向した状態に配置する工程と、二つの第一壁に跨るように第二壁を係合させる工程、すなわち二つの第一壁における同じ位置の所定角部に対しこの所定角部を挟む二辺にそれぞれ第二壁を係合させる工程とを含むことから、請求項1の特徴で上記したような、構造を簡素化しつつ壁の傾きを防止することが可能な組み立て式キャビンを組み立てることができる。また、本発明によれば、構造を簡素化し第二壁を着脱自在な壁部品としたことから、組み立てに係る作業性を向上させることもできる。
本発明の組み立て式キャビンによれば、構造を簡素化しつつ壁の傾きを防止することができるという効果を奏する。また、壁の傾きを防止できれば組み立てに係る作業性の向上を図ることもできるという効果を奏する。また、本発明の組み立て式キャビンの組立方法によれば、上記キャビンを作業性よく組み立てることができるという効果を奏する。
本発明の組み立て式キャビンの一実施形態を示す外観斜視図である。 組み立て式キャビンの図であり、(a)は左側からの外観斜視図、(b)は右側からの外観斜視図である。 組み立て式キャビンの使用形態に係る図であり、(a)は横置きの場合の外観斜視図、(b)は縦置きの場合の外観斜視図である。 組み立て式キャビンの他の使用形態に係る模式図である。 組み立て式キャビンの構成部品に係る図であり、(a)は第二壁の斜視図、(b)は第三壁の斜視図、(c)は第一壁の斜視図、(d)は紐の図である。 図5の矢印A部分の拡大図である。 第一壁に係る図であり、(a)は広げた状態の平面図、(b)は中央で折り畳んだ状態の平面図、(c)は壁内層部品の平面図、(d)は第一壁の組み立て図である。 第二壁に係る図であり、(a)は平面図、(b)はL字状に折り曲げた状態の斜視図、(c)は壁内層部品の平面図、(d)は第二壁の組み立て図である。 第三壁に係る図であり、(a)は平面図、(b)は壁内層部品の平面図、(c)は第三壁の組み立て図である。 複数種の壁のサイズ説明に係る図であり、(a)は第一壁の平面図、(b)は第二壁の平面図、(c)は第三壁の平面図、(d)は収納箱の斜視図である。 係合構造に係る図であり、(a)は係合直前の断面図、(b)は係合後の断面図である。 組み立て式キャビンの組立方法に係る第一工程を示す斜視図である。 組み立て式キャビンの組立方法に係る第二工程を示す斜視図である。 組み立て式キャビンの組立方法に係る第二工程を示す斜視図である。 組み立て式キャビンの組立方法に係る第二工程を示す斜視図である。 組み立て式キャビンの組立方法に係る第三工程を示す斜視図である。 組み立て式キャビンの組立方法に係る第三工程を示す斜視図である。 組み立て式キャビンの組み立て及び使用に係る図であり、(a)は組み立て作業の模式図、(b)使用例の模式図である。
組み立て式キャビンは、例えば避難所において被災者のためのスペース確保に使用される。組み立て式キャビンは、相対向する一対の第一壁と、この一対の第一壁に跨るように形成される第二壁とを少なくとも備えて全体が中空の略四角柱形状に形成される。第二壁は、一対の第一壁における同じ位置の所定角部に対しこの所定角部を挟む二辺にそれぞれ着脱自在に係合するように形成される。第二壁は、一対の第一壁の所定角部の位置でL字状に折り曲げ可能な形状に形成される。組み立て式キャビンを構成する複数種の壁は、それぞれの壁外層が段ボールにて形成されるとともに壁内層が発泡緩衝材にて形成される二層構造を有する。上記中空の部分は、壁内層の発泡緩衝材のみで囲まれて形成される。
以下、図面を参照しながら実施例を説明する。図1は本発明の組み立て式キャビンの一実施形態を示す外観斜視図である。また、図2及び図3も組み立て式キャビンの外観斜視図である。また、図4は組み立て式キャビンの他の使用形態に係る模式図、図5〜図11は組み立て式キャビンの構成部品に係る図、図12〜図17は組み立て式キャビンの組立方法に係る斜視図、図18は組み立て式キャビンの組み立て及び使用に係る模式図である。尚、図1〜図4の矢印Pは上下方向(天井方向・底方向)、矢印Qは左右方向、矢印Rは前後方向を示すものとする。また、引用符号CLは中心軸を示すものとする。
<組み立て式キャビン1の使用形態について>
図1において、引用符号1は組み立て式キャビンを示す。組み立て式キャビン1は、例えば地震等の災害時における避難所において使用されるものである。組み立て式キャビン1は、上記避難所において被災者のプライバシーを守るスペースとして有効なものである。また、以下の説明で分かるようになるが、防寒性、防音性、遮光性、快適性、組立作業性、廃棄性、保管性、輸送性等が高いものである。組み立て式キャビン1は、組み立てにより全体が中空Tの略四角柱形状となるものに形成される。図2において、組み立て式キャビン1は、上下方向、左右方向、前後方向が同じ外観(同じ構造)になるように形成される。このような組み立て式キャビン1は、図3(a)に示す如く横置きの状態で床2に並べられれば、例えば避難所でのプライベートスペースとして使用することができる。又は、図3(b)に示す如く縦置きの状態にして床2に立てれば、例えば避難所での更衣室等に使用することができる。この他、図4に示す如く別な組み立て式キャビン1と連結すれば広いスペースを確保した状態に使用することができる(例えば避難所において家族で使用することが可能である。図4は後述する第二壁4を観音開きにして連結した図である)。
組み立て式キャビン1は、後述する収納箱46(図10参照)に構成部品が収納され、使用時においては収納箱46から取り出されて組み立てられる。組み立てについては後述する組立方法が採用される。組み立て式キャビン1は、収納箱46に収納された状態が非常にコンパクトで備蓄性がよく、市町村や企業等の防災備品として有用である。また、家庭においても家族の分を備蓄しておくことができるサイズである。組み立て式キャビン1は、誰でも簡単に組み立てができるものである。また、組み立て式キャビン1は、構成部品及び収納箱46が後述する材質のものであるため、軽くて取り扱いがし易いものである。
尚、組み立て式キャビン1を単に「キャビン」や「シェルター」などと呼んでもよいものとする。また、呼び方としては以下の説明で分かるようになるが、環境に優しい材料を採用することから、「エコキャビン」と呼んでもよいものとする。また、本実施例においては後述するアローエコ(登録商標)採用することから、「アローエコキャビン」と呼んでもよいものとする。
<組み立て式キャビン1の構成部品について>
図1及び図5において、組み立て式キャビン1は、複数種の壁を備えて構成される。また、組み立て式キャビン1は、扉の開閉操作やロックを行う際に使用される操作部材も備えて構成される。上記複数種の壁は、二つの第一壁3、四つの第二壁4、及び二つの第三壁5の三種類であり、また、上記操作部材は例えば紐6である。二つの第一壁3は、横置きの組み立て式キャビン1とした場合、左右の側壁に相当する壁部品(板状部品)である。また、四つの第二壁4は、上記同様に横置きの組み立て式キャビン1とした場合、前後の扉(開閉部分)に相当する壁部品(板状部品)である。また、二つの第三壁5は、上記同様に横置きの組み立て式キャビン1とした場合、天井及び底に相当する壁部品(板状部品)である。以上のような構成部品は、後述する収納箱46(図10参照)に収納される。本実施例の上記構成部品及び収納箱46は、以下の説明で分かるようになるが、全て焼却可能な材質からなるものである(尚、不燃物や焼却不可の材質のものを排除するものではない)。また、上記複数種の壁は、全て二層構造のものになる。
<第一壁3について>
図1、図5、及び図7において、第一壁3は、第一壁本体7と、複数の凸部8、9、10とを有する図示形状に形成される。また、第一壁3は、外側の壁外層11と、内側の壁内層12とを備える二層構造のものに形成される。第一壁3は二つ備えられ、ここではその一つを第一壁3a、もう一つを第一壁3bと呼ぶことにする。第一壁本体7は、広げた状態で略長方形になる本体形状に形成される。また、第一壁本体7は、中央で折り畳まれると略正方形になる本体形状に形成される。上記略長方形状は略畳一畳に相当するサイズの形状であるものとする。また、上記略正方形状とは略畳半畳に相当するサイズの形状であるものとする。第一壁本体7は、外面及び内面が略平行になる板状の部品(壁部品)に形成される。別な言い方をすれば、同じ厚みの板状の部品に形成される。第一壁3は、第一壁本体7を略長方形に広げた状態で使用され、略正方形の状態では後述する収納箱46(図10参照)に収納される。
略長方形に広げた状態の第一壁本体7において、引用符号13a〜13dは角部を示すものとする。また、引用符号14a及び14bは短辺、引用符号15a及び15bは長辺を示すものとする。また、引用符号16は折り畳み部を示すものとする。角部13a〜13dは、広げた状態の第一壁本体7が略長方形であることから90度で四つ設けられる。同様に短辺14a及び14b、長辺15a及び15bは二つずつ設けられる。尚、短辺14a及び14bは特許請求の範囲に記載された「共通の一辺」に該当するものとする。また、長辺15a及び15bは特許請求の範囲に記載された「共通の一辺でない他辺」に該当するものとする。角部13aは短辺14a及び長辺15aに挟まれるように配置される。また、角部13bは短辺14b及び長辺15aに挟まれるように配置される。また、角部13cは短辺14b及び長辺15bに挟まれるように配置される。また、角部13dは短辺14a及び長辺15bに挟まれるように配置される。折り畳み部16は壁外層11を半切りした部分(後述する段ボールを表ライナーを残して切断した部分)に形成される。折り畳み部16は真っ直ぐに形成される。
<複数の凸部8、9、10について>
図5及び図7において、複数の凸部8、9、10は、第一壁本体7の本体周縁部からそれぞれ外方に突出するように形成される。別な言い方をすれば、短辺14a及び14bの部分、長辺15a及び15bの部分からそれぞれ外方に突出するように形成される。凸部8は所定の間隔をあけて長辺15aに二つ、長辺15bに二つの合計四つが存在するように形成される。また、凸部8は角部13a〜13dの近くに存在するように形成される。凸部9は長辺15aの中央に一つ、長辺15bの中央に一つの合計二つが存在するように形成される。凸部9は、折り畳み部16の位置に合わせて形成される。凸部9の中央には折り畳み部16が形成される。凸部9は自身も折り畳み可能に形成される。凸部9は凸部8よりも長辺方向にのびる幅広部分に形成される。凸部8及び凸部9は、組み立て式キャビン1の組立時に上下方向に突出するような部分に形成される。一方、凸部10は所定の間隔をあけて短辺14aに二つ、短辺14bに二つの合計四つが存在するように形成される。凸部10は凸部8よりも幅広に、また、凸部9よりも幅狭に形成される。以上のような複数の凸部8、9、10は同じ寸法(図11を参照しながら後述するものとする)で突出するように形成される。
<二層構造について>
図5ないし図7において、第一壁3を二層構造にする壁外層11は、紙材料又は紙を含む材料からなるものであり、ここでは紙製の段ボールが採用される。尚、使用後の焼却等を考慮しなければプラスチック製段ボール等であってもよいものとする。また、紙製段ボールと同等の機能を有するのであれば厚紙であってもよいものとする。紙製段ボールの壁外層11は、本実施例において外側が薄く内側が厚い二つの(二層の)段ボールで構成される。二つの段ボールは特に符号を付さないが、波形に形成された中芯部分と、この中芯部分を挟み込むようなライナーとで構成される。尚、壁外層11のうち複数の凸部8、9、10に対応する部分を凸部外層17と呼ぶものとする。一方、第一壁3を二層構造にする壁内層12は、変形・復元可能な緩衝材が採用される。組み立て式キャビン1において、緩衝材は人が触れる部分になるので例えば発泡緩衝材が好適である。発泡緩衝材としては本実施例において公知のアローエコ(登録商標)が採用される。アローエコ(登録商標)は紙のリサイクル品であり、印刷工程から出る裁断クズを粉体化して紙ペレットにし、この後にコーンスターチと少量のポリプロピレンとを混合して水蒸気発泡させたもので、例えば板状に形成される。本実施例においては、板状に形成されたものを後述する壁内層部品21に成型して使用するものとする。アローエコ(登録商標)は、環境に優しく、弾力性・復元率が高く、吸湿性効果があり、有害物質を排出せず、軽くて加工性に優れ、保温・断熱効果が高く、擦れや傷に強い、等の特徴を有する。
以上のような壁内層12は、壁外層11よりも厚みのある寸法(図11を参照しながら後述するものとする)で形成される。尚、壁内層12における図5の波線は僅かな凹凸になる波形19を表現したものである(波形19は一例であるものとする)。壁内層12のうち複数の凸部8、9、10に対応する部分を凸部内層20と呼ぶものとする。第一壁3における壁内層12は、四つの壁内層部品21にて形成される。壁内層部品21は図7(d)に示す如く組み合わせて壁外層11に貼り付けられる。壁内層12は、四つの壁内層部品21を壁外層11に貼り付けて形成される。尚、壁内層部品21の貼り付けは壁外層11の折り畳み部16を避けて行われるものとする。本実施例の壁内層部品21は四つであるが、折り畳み部16を避けて貼り付けることができれば、略正方形に成型した二つであってもよいものとする。
<第二壁4について>
図1、図5、及び図8において、第二壁4は、第一壁3に対し着脱自在に係合する板状の部品に形成される。また、第二壁4は、L字状に折り曲げ可能な板状の部品にも形成される。第二壁4は、第二壁本体22と、この第二壁本体22に形成される一対の凹部23、同じく一対の凹部24、及び一対の貫通孔25とを有する図示形状に形成される。また、第二壁4は、外側の壁外層26と、内側の壁内層27、28とを備える二層構造のものに形成される。このような第二壁本体22には、折り曲げ部29が形成される。第二壁4は、折り曲げ部29を境界にして一方が扉部30になるように形成される。第二壁4は四つ備えられ、第一壁3の短辺14a及び長辺15aに挟まれる角部13aの位置に係合するものを第二壁4a、短辺14b及び長辺15aに挟まれる角部13bの位置に係合するものを第二壁4b、短辺14b及び長辺15bに挟まれる角部13cの位置に係合するものを第二壁4c、短辺14a及び長辺15bに挟まれる角部13dの位置に係合するものを第二壁4dと呼ぶことにする。第二壁4は、所定位置となる上記角部13a〜13dの位置でL字状に折り曲げ可能な形状に形成される。第二壁4(第二壁本体22)は、L字状に折り曲げられる前の状態が略正方形になる形状に形成される。尚、略正方形状とは略畳半畳に相当するサイズの形状であるものとする。第二壁4は、第二壁本体22がL字状に折り曲げられる前の状態、すなわち平板の状態で後述する収納箱46(図10参照)に収納することができるように形成される。第二壁4は、第一壁3の折り畳み状態に合わせた略正方形に形成される。折り曲げ部29は、壁外層26を半切りした部分(第一壁3の折り畳み部16と同様の部分)に形成される。折り曲げ部29は真っ直ぐに形成される。
<壁外層26及び壁内層27、28について>
図5及び図8において、壁外層26及び壁内層27、28は、第一壁3の壁外層11及び壁内層12と同じ材質のものを用いて図示形状に形成される。また、壁外層26及び壁内層27、28は、第一壁3の壁外層11及び壁内層12と同じ厚みに形成される。壁内層27、28は、壁外層26の折り曲げ部29の位置で所定の間隔Sをあけるように配置される(所定の間隔Sは壁内層27(壁内層28)と同じ厚み寸法になる)。別な言い方をすれば、第二壁4の内層は間隔Sをあけて二分割するような状態に配置される。壁内層27、28は、第二壁本体22をL字状に折り曲げた時に、内側から見て壁外層26が露出しないように配置される。また、壁内層27、28は、上記折り曲げた時に密着した状態になるように配置される。壁内層27、28は、上記折り曲げた時に、あたかも間隔Sがなくなるように配置される(上記折り曲げた時に壁内層27の端部が壁外層26に密着する。また、折り曲げた時に壁内層28の端部が壁内層27の波形19が形成された面に密着する。これにより間隔Sがなくなるような状態になる)。壁内層27、28には、第一壁3の壁内層12と同じく波形19が形成される。
<一対の凹部23、一対の凹部24、及び一対の貫通孔25について>
図5及び図8において、一対の凹部23及び一対の凹部24は、第二壁本体22の本体周縁部31の内側にそれぞれ配置される。尚、本体周縁部31には上記凸部8、9、10のような外側に突出する部分が存在しないものとする。一対の凹部23は、第一壁3の二つの凸部8との係合部分になるように形成される。また、一対の凹部24は、第一壁3の二つの凸部10との係合部分になるように形成される。一対の凹部23及び一対の凹部24は、この開口寸法が第一壁3の凸部8及び凸部10の厚み寸法及び幅寸法(図11を参照しながら後述するものとする)に合うように設定される。一対の凹部23及び一対の凹部24は、二つの凸部8及び凸部10をガタツキなく係合させるような差し込み部分に形成される。一対の凹部23及び一対の凹部24は、この開口縁が一周続く図示のような貫通孔形状に形成される。すなわち、本体周縁部31の切り欠きでない形状に形成される。一対の凹部23及び一対の凹部24は、第二壁本体22の厚み方向に凹部外層32及び凹部内層33を有する二層構造に形成される。尚、ここでは壁外層26及び壁内層27、28の一部分として凹部外層32及び凹部内層33と呼ぶものとする。第二壁4における壁内層27は、二つの壁内層部品34にて形成される。また同様に、壁内層28は、二つの壁内層部品35にて形成される。壁内層部品34、35は、図8(d)に示す如く組み合わせて壁外層26に貼り付けられる。壁内層27、28は、壁内層部品34、35を二つずつ壁外層26に貼り付けて形成される。尚、壁内層部品34、35の貼り付けは壁外層26の折り曲げ部29を避けて行われるものとする。一対の貫通孔25は、扉部30に形成される。一対の貫通孔25には、扉部30の開閉操作に用いるための紐6(図1参照)が環状に設けられる。
<第三壁5について>
図1、図5、及び図9において、第三壁5は、第一壁3に対し着脱自在に係合する平らな板状の部品に形成される。第三壁5は、第三壁本体36と、この第三壁本体36に形成される一対の凹部37とを有する図示形状に形成される。また、第三壁5は、外側の壁外層38と、内側の壁内層39とを備える二層構造のものに形成される。第三壁5は二つ備えられ、第一壁3の長辺15aの位置に係合するものを第三壁5a、長辺15bの位置に係合するものを第三壁5bと呼ぶことにする。第三壁5は略正方形になる形状に形成される。尚、略正方形状とは略畳半畳に相当するサイズの形状であるものとする。第三壁5は、平らな板状の部品(壁部品)のままで後述する収納箱46(図10参照)に収納される。
<壁外層38、壁内層39、及び一対の凹部37について>
図5及び図9において、壁外層38及び壁内層39は、第一壁3の壁外層11及び壁内層12と同じ材質のものを用いて図示形状に形成される。また、壁外層38及び壁内層39は、第一壁3の壁外層11及び壁内層12と同じ厚みに形成される。壁内層39には、第一壁3の壁内層12と同じく波形19が形成される。一対の凹部37は、第三壁本体36の本体周縁部40の内側に配置される。尚、本体周縁部40には上記凸部8、9、10のような外側に突出する部分が存在しないものとする。一対の凹部37は、第一壁3の二つの凸部9との係合部分になるように形成される。一対の凹部37は、この開口寸法が第一壁3の凸部9の厚み寸法及び幅寸法(図11を参照しながら後述するものとする)に合うように設定される。一対の凹部37は、二つの凸部9がガタツキなく係合するような差し込み部分に形成される。一対の凹部37は、この開口縁が一周続く図示のような貫通孔形状に形成される。すなわち、本体周縁部40の切り欠きでない形状に形成される。一対の凹部37は、第三壁本体36の厚み方向に凹部外層41及び凹部内層42を有する二層構造に形成される。尚、ここでは壁外層38及び壁内層39の一部分として凹部外層41及び凹部内層42と呼ぶものとする。第三壁5における壁内層39は、二つの壁内層部品45にて形成される。壁内層部品45は、図9(c)に示す如く組み合わせて壁外層38に貼り付けられる。壁内層39は、二つの壁内層部品45を壁外層38に貼り付けて形成される。
<壁のサイズについて>
図10において、折り畳み状態にある第一壁3と、平らな状態にある第二壁4と、同じく平らな第三壁5は、それぞれ略正方形状で略畳半畳に相当するサイズの形状に形成される。これら複数種の壁は必要数分だけ揃えて収納箱46に収納される。収納箱46は、相対向する二つの箱壁47が略正方形で略畳半畳に相当するサイズの形状に形成される。収納箱46は、紙材料からなる差し込み蓋タイプのもので複数種の壁をガタツキなく収納することができるように形成される。尚、収納箱46は、組み立て式キャビン1(図1参照)を組み立てた後に空箱になるが、潰して保管する以外に例えば組み立て式キャビン1の上に置いて荷物置き用の棚にすることができるのは勿論である。
<係合構造Kについて>
図1において、組み立て式キャビン1は、二つの第一壁3、四つの第二壁4、及び二つの第三壁5を係合させることで全体が中空Tの略四角柱形状となるものに形成される。以下、上記係合の構造(係合構造K)について図11を参照しながら説明をする。尚、図11での説明では引用符号を次のように総称するものとする。すなわち、図5の複数の凸部8、9、10を凸部48に総称するものとする。また、一対の凹部23、一対の凹部24、及び一対の凹部37を凹部49に総称するものとする。また、壁外層11、壁内層12、壁外層26、壁内層27、28、壁外層38、及び壁内層39を壁外層50及び壁内層51に総称するものとする。また、凸部外層17及び凸部内層20を凸部外層52及び凸部内層53に総称するものとする。また、凹部外層32、凹部内層33、凹部外層43、及び凹部内層44を凹部外層54及び凹部内層55に総称するものとする。
図11において、凸部48は、この厚み寸法M1が凹部49の開口寸法M2と同等になるように設定される(M1=M2)。また、凸部48の幅寸法も凹部49の開口寸法と同等になるように設定される。凸部48の厚み寸法M1は、凸部外層52の厚み寸法M3及び凸部内層53の厚み寸法M4の合計値である(M1=M3+M4)。凸部48の突出方向の寸法M5は、凹部49の貫通方向の寸法M6と同等になるように設定される(M5=M6)。凹部49の貫通方向の寸法M6は、凹部外層54の厚み寸法M7及び凹部内層55の厚み寸法M8の合計値である(M6=M7+M8)。
先ず、凸部48と凹部49とを図11(a)に示す如く位置合わせする。次に、例えば凸部48を矢印方向に移動させ、凸部48を凹部49に差し込むようにする。最後に、図11(b)に示す如く壁周縁部56が壁内面57に当接するまで差し込むと、凸部48と凹部49との係合が完了する。図11(b)に示す如くの係合状態においては、凸部48の先端58が壁外面59から突出していないことが分かる。これは凹部49の貫通方向の寸法M6が十分に確保されるからであり、凸部48を大きく突出させなくても抜け難くすることができるという効果を奏する。尚、段ボール同士の凹凸係合では凸を長くしないと抜けてしまう虞があることから、このことを考えれば図11の係合構造Kは有用であると言える。凸部48の先端58が壁外面59から突出していない状態は外観(美観)が良好になるのは勿論である。この他、図11の係合構造Kは矢印PW方向からの外力を受けた場合でも効果的である。すなわち、変形・復元可能な緩衝材である凸部内層53が変形することから、外力PWを吸収することができる。これにより凸部外層52に「首折れ」が生じることはなく、安定した係合の状態を維持することができる。またこの他、図11の係合構造Kでは凸部48を凹部49に差し込む際の位置ズレがあったとしても、凹部内層55が開口に向けて例えばテーパ状に変形して案内部分を形成することから、凸部48を所定の差し込み位置に移動させることができる。これにより作業性を向上させることができる。
<組み立て式キャビン1の組立方法について>
図1において、組み立て式キャビン1は、以下の第一工程から第三工程までを順に経ることにより組み立てられる。尚、組み立ては図18(a)に示す如く二人で行うことが好適である(一人でも組み立ては可能である)。組み立ては二分程度あれば完了する。
図12において、第一工程では、床2側に第二壁4aと、第三壁5aと、180度向きを変えた第二壁4bとを順に並べる作業を行う。三つの壁は真っ直ぐ且つ連続するような状態に並べられる。
図13において、第二工程では、第一工程で並べた三つの壁に対し、広げた状態で略長方形の本体形状になる第一壁3a及び第一壁3bを上から下へ向けて移動させる作業を行う(床2側に向けて移動させる作業を行う)。また、第二工程では、第一壁3a及び第一壁3bの凸部8を第二壁4a及び第二壁4bの凹部23に差し込んで係合させるとともに、第一壁3a及び第一壁3bの凸部9を第三壁5aの凹部37に差し込んで係合させる作業を行う。第一壁3a及び第一壁3bの凸部9が第三壁5aの凹部37に差し込まれ係合状態が形成されると、第一壁3a及び第一壁3bは折り畳み方向の移動が規制される。第一壁3a及び第一壁3bは、図14に示す如く相対向した状態に配置される。さらに、第二工程では、第一壁3a及び第一壁3bの凸部10に対し第二壁4a及び第二壁4bの凹部24を差し込んで係合させる作業を行う。第二壁4a及び第二壁4bは、扉部30を上に起こすように回転移動させることで図15に示す如く係合が完了する。図15の状態では、第二壁4a及び第二壁4bの扉部30が第一壁3a及び第一壁3bに跨って係合し、これにより扉部30は第一壁3a及び第一壁3bに対する突っ張り部分として機能を発揮する。その結果、第一壁3a及び第一壁3bの左右方向(矢印Qの方向)の傾きを防止することができ、この後の第三工程の作業を容易にすることができる。
尚、第二工程を別な言い方で説明すると、第二工程は、第一壁3a及び第一壁3bを相対向した状態に配置する工程と、第一壁3a及び第一壁3bに跨るように第二壁4a及び第二壁4bを係合させる工程とを含んで構成される。このような第二工程では、第二壁4a及び第二壁4bを第一壁3a及び第一壁3bに跨るように係合させるにあたり、第一壁3a及び第一壁3bにおける同じ位置の所定角部に対しこの所定角部を挟む二辺にそれぞれ第二壁4a及び第二壁4bを係合させるような作業を行う。具体的には、第一壁3a及び第一壁3bにおける角部13aに対しこの角部13aを挟む短辺14a及び長辺15aにそれぞれ第二壁4aを係合させる作業を行う。また、第一壁3a及び第一壁3bにおける角部13bに対しこの角部13bを挟む短辺14b及び長辺15aにそれぞれ第二壁4bを係合させる作業を行う。以上のような別な言い方の第二工程でも当然であるが、第一壁3a及び第一壁3bの左右方向(矢印Qの方向)の傾きを防止することができ、この後の第三工程の作業を容易にすることができる。
図16において、第三工程では、第一壁3a及び第一壁3bに向けて天井側から第三壁5bを移動させ、第三壁5bの凹部37を第一壁3a及び第一壁3bの凸部9に差し込んで係合させる作業を行う。また、第三工程では、第二壁4c及び第二壁4dも第一壁3a及び第一壁3bに向けて天井側から移動させ、第二壁4c及び第二壁4dの凹部23を第一壁3a及び第一壁3bの凸部8に係合させる作業を行う(図17参照)。さらに、第三工程では、第一壁3a及び第一壁3bの凸部10に対し第二壁4c及び第二壁4dの凹部24を差し込んで係合させる作業を行う。第二壁4c及び第二壁4dは、扉部30を下に倒すように回転移動させることで図1に示す如く係合が完了する。最後に扉部30に紐6を環状に設けると、組み立て式キャビン1の組み立てが完了する。組み立て式キャビン1は、例えば第二壁4a及び第二壁4dの扉部30を開くことで、図18(b)に示す如く人が入り込むことができる。この他、組み立て式キャビン1は人が足を伸ばした状態で寝そべることができる。尚、図18(b)に示す状態においては、第二壁4b及び第二壁4cが第一壁3a及び第一壁3bに係合していることから、第二壁4a及び第二壁4d開状態であっても第一壁3a及び第一壁3bの左右方向の傾きを防止することができる。
図18(b)において、組み立て式キャビン1は図示の如く使うことができる。尚、使い続けていくと人の重みで床2側の壁内層51にへたりが生じることが考えられるが、その場合には上下逆(底と天井を逆にする)にして使用することができる。上下逆にすることで、組み立て式キャビン1は例えば数週間レベルの使用にも十分に耐え得ることができる。
<効果について>
以上、図1ないし図18を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である組み立て式キャビン1によれば、全体が中空Tの略四角柱形状となるものであり、このような組み立て式キャビン1は、略四角柱形状を形成する壁のうちの二つの第一壁3(3a、3b)に対して跨るような状態に第二壁4(4a〜4d)を係合させる構造を有することから、第二壁4の係合によって二つの第一壁3の傾きを防止することができるという効果を奏する。もう少し詳しく説明をすると、組み立て式キャビン1は第二壁4をL字状にし、そして、二つの第一壁3における同じ位置の所定角部(角部13a〜13d)に対してこの所定角部を挟む二辺にそれぞれ第二壁4を係合させる構造を有することから、二つの第一壁3の傾きを防止することができるという効果を奏する。尚、上記二辺のうち一辺だけを係合させる場合(例えば図14に示す如くの状態が参考になる)であれば、二つの第一壁3に左右方向の傾きが生じてしまうことになる。しかしながら、所定角部を挟む二辺それぞれに、この所定角部と二辺に合わせたL字状の第二壁4を係合させれば、上記一辺でない残りの他辺にも壁を係合させた場合と同じ状態(例えば図15に示す如くの状態が参考になる)になり、この他辺に係合した壁(扉部30)が突っ張り部分としての機能を発揮して、結果、二つの第一壁3の傾きを防止することができるという効果を奏する。以上から分かるように、組み立て式キャビン1は簡素な構造で強度を十分に確保することができるという効果を奏する。別な言い方をすれば、構造を簡素化しつつ壁の傾きを防止することができるという効果を奏する。この他、構造を簡素化したり、第二壁4を着脱自在な壁部品としたことから、組み立てをし易くすることができるのは勿論のこと、収納性を向上させたり保管スペースを削減したりすることもできるという効果や、キャビンの解体をし易くしたりすることもできるという効果を奏する。
また、組み立て式キャビン1によれば、第二壁4をL字状に折り曲げ可能なものにすることから、二つの第一壁3に対する第二壁4の組み付けをし易くすることができるという効果を奏する。すなわち、先ず上記二辺のうち一辺に平らな状態で第二壁4を係合させ、次に上記所定角部(角部13a〜13d)の位置で第二壁4をL字状に折り曲げ、最後に残り他辺に第二壁4を係合させれば第二壁4の組み付けを完了させることができ、非常に簡単であることが分かる。この他、第二壁4のようにL字状に折り曲げ可能なものにすれば、第二壁4(扉部30)を開閉部分として機能させることができるという効果を奏する。また、第二壁4を初めからL字状の形状にしておかなくてもよいことから、使用前の収納性を向上させることもできるという効果を奏する。
また、組み立て式キャビン1によれば、収納箱46を略畳半畳のサイズにすることから、このような収納箱46はコンパクトであり保管や輸送等を容易にすることができるという効果を奏する。また、所定の保管スペースや輸送スペースで考えた場合、コンパクトな収納箱46であればその数を多く保管したり輸送したりすることができるという効果を奏する。また、組み立て式キャビン1によれば、これを構成する二つの第一壁3、四つの第二壁4、及び二つの第三壁5をそれぞれ二層構造とし、また、二層構造のうちの壁内層(壁内層12、壁内層27、28、壁内層39)である発泡緩衝材のみで囲んで上記中空Tの部分を形成することから、壁として厚みを有し、結果、防寒性、防音性、遮光性等に優れたキャビンを提供することができるという効果を奏する。
一方、組み立て式キャビン1の組立方法によれば、二つの第一壁3を相対向した状態に配置する工程と、二つの第一壁3に跨るように第二壁4を係合させる工程、すなわち二つの第一壁3における同じ位置の所定角部(角部13a〜13d)に対しこの所定角部を挟む二辺にそれぞれ第二壁4を係合させる工程とを含むことから、構造を簡素化しつつ二つの第一壁3の傾きを防止することが可能な組み立て式キャビン1を組み立てることができるという効果を奏する。尚、組み立て式キャビン1によれば、構造を簡素化したことから、また、第二壁4を着脱自在な壁部品としたことから、組み立てに係る作業性を向上させることができるという効果を奏する。
以上、組み立て式キャビン1によれば、構造を簡素化しつつ壁の傾きを防止することができるという効果を奏する。また、壁の傾きを防止できれば組み立てに係る作業性の向上を図ることもできるという効果を奏する。また、組み立て式キャビン1の組立方法によれば、上記キャビンを作業性よく組み立てることができるという効果を奏する。
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
1…組み立て式キャビン、 2…床、 3、3a、3b…第一壁、 4、4a〜4d…第二壁、 5、5a、5b…第三壁、 6…紐、 7…第一壁本体、 8〜10…凸部、 11…壁外層、 12…壁内層、 13a〜13d…角部、 14a、14b…短辺、 15a、15b…長辺、 16…折り畳み部、 17…凸部外層、 19…波形、 20…凸部内層、 21…壁内層部品、 22…第二壁本体、 23、24…凹部、 25…貫通孔、 26…壁外層、 27、28…壁内層、 29…折り曲げ部、 30…扉部、 31…本体周縁部、 32…凹部外層、 33…凹部内層、 34、35…壁内層部品、 36…第三壁本体、 37…凹部、 38…壁外層、 39…壁内層、 40…本体周縁部、 41…凹部外層、 42…凹部内層、 45…壁内層部品、 46…収納箱、 47…箱壁、 48…凸部、 49…凹部、 50…壁外層、 51…壁内層、 52…凸部外層、 53…凸部内層、 54…凹部外層、 55…凹部内層、 56…壁周縁部、 57…壁内面、 58…先端、 59…壁外面、 K…係合構造、 T…中空、 S…間隔、 CL…中心軸

Claims (9)

  1. 略長方形又は略正方形に形成されて相対向する二つの第一壁と、二つの該第一壁に跨るように形成される第二壁とを備えて全体が中空の略四角柱形状となるものに形成され、
    前記第二壁は、二つの前記第一壁における同じ位置の所定角部に対し該所定角部を挟む二辺にそれぞれ着脱自在に係合するように形成される
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  2. 請求項1に記載の組み立て式キャビンにおいて、
    前記第二壁は、前記所定角部の位置でL字状に折り曲げ可能な形状に形成される
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  3. 請求項2に記載の組み立て式キャビンにおいて、
    当該組み立て式キャビンは前記第二壁を複数備え、
    該複数のうちの対となる二つの前記第二壁は、それぞれ前記二辺のうちの共通の一辺となる側で観音開きが可能な形状に形成される
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  4. 請求項3に記載の組み立て式キャビンにおいて、
    前記対となる二つの前記第二壁は、前記観音開きにおける開状態で当該組み立て式キャビンとは別の組み立て式キャビンとの連結が可能な形状に形成される
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  5. 請求項3又は4に記載の組み立て式キャビンにおいて、
    当該組み立て式キャビンは、前記二辺のうちの前記共通の一辺でない他辺の中間位置で二つの前記第一壁に跨るように形成される二つの第三壁を更に備える
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  6. 請求項5に記載の組み立て式キャビンにおいて、
    二つの前記第一壁は、広げた状態で前記略長方形になるとともに中央で折り畳まれると前記略正方形になる本体形状に形成され、
    複数の前記第二壁は、前記L字状に折り曲げられる前の状態が二つの前記第一壁の各折り畳み状態に合わせた略正方形になる本体形状に形成され、
    二つの前記第三壁も二つの前記第一壁の各折り畳み状態に合わせた略正方形になる本体形状に形成され、
    さらに、二つの前記第一壁、複数の前記第二壁、及び二つの前記第三壁は、相対向する二つの箱壁が略正方形となる収納箱の収納サイズに合わせて形成される
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  7. 請求項6に記載の組み立て式キャビンにおいて、
    前記収納サイズとは、略畳半畳のサイズである
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  8. 請求項6又は7に記載の組み立て式キャビンにおいて、
    二つの前記第一壁、複数の前記第二壁、及び二つの前記第三壁は、それぞれの壁外層が段ボールにて形成されるとともに壁内層が発泡緩衝材にて形成される二層構造を有し、
    前記中空の部分は、前記壁内層の前記発泡緩衝材のみで囲まれて形成される
    ことを特徴とする組み立て式キャビン。
  9. 略長方形又は略正方形に形成される二つの第一壁と、二つの該第一壁に対し着脱自在に係合する第二壁とを備えて全体が中空の略四角柱形状となる組み立て式キャビンを組み立てるため、
    二つの前記第一壁を相対向した状態に配置する工程と、
    二つの前記第一壁に跨るように前記第二壁を係合させるにあたり、二つの前記第一壁における同じ位置の所定角部に対し該所定角部を挟む二辺にそれぞれ前記第二壁を係合させる工程とを含む
    ことを特徴とする組み立て式キャビンの組立方法。
JP2018244049A 2018-12-27 2018-12-27 組み立て式キャビン、及び、組み立て式キャビンの組立方法 Abandoned JP2020105757A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018244049A JP2020105757A (ja) 2018-12-27 2018-12-27 組み立て式キャビン、及び、組み立て式キャビンの組立方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018244049A JP2020105757A (ja) 2018-12-27 2018-12-27 組み立て式キャビン、及び、組み立て式キャビンの組立方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020105757A true JP2020105757A (ja) 2020-07-09

Family

ID=71448479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018244049A Abandoned JP2020105757A (ja) 2018-12-27 2018-12-27 組み立て式キャビン、及び、組み立て式キャビンの組立方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020105757A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58181941A (ja) * 1982-04-19 1983-10-24 株式会社明電舎 組立式ハウジング
JP2005188252A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Genzaburo Fukumoto 紙管を利用したパネル体
JP2016108781A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 垣内産業株式会社 組立て式の段ボール製ブース

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58181941A (ja) * 1982-04-19 1983-10-24 株式会社明電舎 組立式ハウジング
JP2005188252A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Genzaburo Fukumoto 紙管を利用したパネル体
JP2016108781A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 垣内産業株式会社 組立て式の段ボール製ブース

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007107313A (ja) 蝶番およびドア
JP2020105757A (ja) 組み立て式キャビン、及び、組み立て式キャビンの組立方法
JP6202819B2 (ja) 簡易式立体型仕切り
JP6161518B2 (ja) 開口部装置
JP3220479U (ja) 組み立て式キャビン
JP2020105758A (ja) 壁係合構造、及び、組み立て式キャビンの組立方法
JP2007138538A (ja) 避難所用の組立て式パーティション
JP2010255238A (ja) 段ボール間仕切り、段ボール間仕切り及び床材セット
JP2016108781A (ja) 組立て式の段ボール製ブース
JP3135758U (ja) 緊急時用シェルター
JP2014092014A (ja) 仕切り構造
JP3114552U (ja) 災害避難所用多目的パーテーション
JP2012225060A (ja) 組立て式ブース
JPS5921850A (ja) 空間の構成方法
JP2018028226A (ja) 災害時用ダンボール製簡易間仕切り
KR20160035420A (ko) 조립식 구조물
JP3746053B2 (ja) 平板体および仮設住居
JP2009005902A (ja) 段ボール製組立式ベッド
JP6306824B2 (ja) 収納用間仕切壁
JP3156202U (ja) 避難所用折り畳み式パーティション
JP2006241886A (ja) 仕切構造体
JP2023175415A (ja) 組立式居住ユニット
KR102255026B1 (ko) 친환경 종이 부스
JP3230413U (ja) コンビネーション防音パネル
JP6985432B2 (ja) 格子体、それを備えた建具及び仕切り壁

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210218

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211116

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20211220

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20211224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221108

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20221215