JP2020104904A - 冷蔵庫梱包用緩衝材、および、冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】材料を抑えて、かつ、特に冷蔵庫底部後方を破損から保護するための冷蔵庫梱包用緩衝材の提供。【解決手段】外枠と、冷蔵庫を梱包した状態において冷蔵庫のコンプレッサ下方の位置となるコンプレッサ受けと、前後方向に延在した第一部材と、前記第一部材と略平行に備えられる第二部材と、を備え、前記第一部材と前記第二部材は、それぞれ、後方に上面側凹部と底面側凹部を形成することにより狭部が形成され、前記狭部近傍に破壊壁が形成されており、前記底面側凹部および前記狭部は対向する状態で備えられたことを特徴とする。【選択図】図１
Description
本発明は、冷蔵庫梱包用緩衝材、および、冷蔵庫に関する。
冷蔵庫が、店舗や購入者宅等へ運搬される際は、冷蔵庫を保護するために梱包された状態で運搬される。冷蔵庫の梱包は、外郭を段ボールで構成し、所定の形状に成形した発泡スチロール、ウレタン等を利用した緩衝材を設け、冷蔵庫を落下による破損、変形等から保護するようにしている場合が多い。
こうした冷蔵庫の梱包用緩衝材については、たとえば、特許文献１に示すように、発泡スチロールで細長直方体状に成形した緩衝材を冷蔵庫底部に平行に設けるものが知られている。
しかしながら、特許文献１に示すような形状の緩衝材の場合、落下による冷蔵庫の破損、変形防止には不十分な場合があった。冷蔵庫は、後方側にコンプレッサ等の主要な部品が取り付けられることが多く重量が後方に偏るため、落下事故の際は、後方側のかどから着地する場合が多い。
こうしたコンプレッサ付近から着地するかど落下の場合、冷蔵庫底部を構成するコンプレッサ台や蒸発皿の破損および変形の程度が大きくなる。このような破損、変形のうち、蒸発皿などの交換可能な部品の破損・変形は比較的安価な部品交換で済むため、メーカーの経済的および作業的負担は軽い。しかしながら、コンプレッサ台の割れや、もしくは、冷蔵庫の自立が困難になる程のフレーム変形が発生すると、修理作業が困難であり、冷蔵庫全体の廃棄となるため、メーカーにとって、経済的および作業的な負担が大きい。
一方で、こうした梱包材や緩衝材を大量に使用して厳重に冷蔵庫を保護することにより、冷蔵庫の落下事故による破損等を防止できる可能性は高くなる。しかし、梱包材や緩衝材の使用量を増やすことは、製品のコスト増となる他、重量増による運搬時のコスト増にも繋がってしまうため、許容できる範囲に抑える必要がある。
本発明の目的は、冷蔵庫後方側からの落下において、コンプレッサ受け部材の割れ、もしくは、自立不可になるほどのフレーム変形を低減することができる冷蔵庫梱包用緩衝材を提供することである。
本発明に係る冷蔵庫梱包用緩衝材は、外枠と、冷蔵庫を梱包した状態において冷蔵庫のコンプレッサ下方の位置となるコンプレッサ受けと、前後方向に延在した第一部材と、前記第一部材と略平行に備えられる第二部材と、を備え、前記第一部材と前記第二部材は、それぞれ、後方に上面側凹部と底面側凹部を形成することにより狭部が形成され、前記上面側凹部近傍に張出縁部が形成されており、前記底面側凹部および前記狭部は対向する状態で備えられたことを特徴とする。
本発明に係る冷蔵庫によれば、特に、冷蔵庫後方側の稜落下の場合の、コンプレッサ受け部材の割れ、もしくは、自立不可になるほどの曲げ等から冷蔵庫を保護することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る冷蔵庫梱包用緩衝材について説明するが、以下、冷蔵庫を梱包した状態における冷蔵庫の奥行き方向を「前後方向」とし、前扉側を「前方向」とする。同様に、冷蔵庫の幅方向を「左右方向」とし、高さ方向を「上下」方向として、説明する。
図１に示すように、本実施例に係る冷蔵庫梱包用緩衝材１は、段ボールからなる外枠３０と、外枠３０内の所定の位置に備えられる、発泡スチロールからなる第一部材１０と、第一部材１０と略平行に備えられる第二部材２０、および、冷蔵庫を梱包した状態において当該冷蔵庫のコンプレッサの下方の位置でコンプレッサ、および、コンプレッサ台を保護するコンプレッサ受け部材４０、とを備える。
第一部材１０、および、第二部材２０の上面の形状は、梱包される冷蔵庫底部の形状等によって適宜変更されるものであるが、本発明の実施にあたって必要な特徴は共通である。
まず、第一部材１０について説明する。図１乃至図３に示すとおり、第一部材１０は、少なくとも、上面後方側の周縁付近に上面の他の部分の高さよりやや上方に張り出すように形成する張出縁部１３を備える。
底面側の後方には、底面側凹部１１が形成される。底面側凹部１１は、背面視略矩形状となる第一部材１０において、一の角を欠損させるように、図１乃至図３図示のように形成される。ここで、第一部材１０には、底面側凹部１１と、上面側の上面側凹部１４とにより、狭部１２が形成される。上面側凹部１４は、冷蔵庫梱包の際、後方脚部を支持する部分となる。
第二部材２０も、第一部材１０と同様である。すなわち、図１乃至図３に示すとおりである。第一部材１０と同様に、上面側に張出縁部２３を備え、背面側後方に底面側凹部２１が形成される。また、同様に、底面側凹部２１と、上面側の冷蔵庫後方の脚部等を支持するための上面側凹部２４とにより、狭部２２が形成される。
コンプレッサ受け部材４０は、直方体状の発泡スチロールであり、冷蔵庫梱包の際にコンプレッサ位置下となるように備えられるものであり、その形状等は特に問うものではなく、たとえば、小型冷蔵庫（重量４１ｋｇ程度まで）の場合は、その厚みを１０ｃｍ程度とするなど、梱包される冷蔵庫の重量等に応じて適宜設定すればよい。
第一部材１０と第二部材２０、および、コンプレッサ受け部材４０は、外枠３０内に接着剤等で固定されて冷蔵庫梱包用緩衝材１を構成する。第一部材１０の底面側凹部１１と第二部材の底面側凹部２１は、それぞれ対向する位置関係とする。また、第一部材１０の張出縁部１３、および、第二部材２０の張出縁部２３は、それぞれ外枠３０左右縁に近接する位置関係として備える。
以下、本実施形態に係る冷蔵庫梱包用緩衝材１を用いた落下試験について説明する。図４は、落下試験の概要を説明する図である。具体的には、重量４１ｋｇの冷蔵庫を、冷蔵庫梱包用緩衝材１により冷蔵庫底部を、さらに、冷蔵庫底部以外の部分全体を被覆する段ボール被覆体とをまとめて冷蔵庫全体を巻くように樹脂製バンドで固定した梱包状態において、鋼鉄製の定盤に高さ７００ｍｍの位置から、後方コンプレッサ側のかどから落下させることにより行った。
落下試験後の冷蔵庫の様子は図５に示すとおりである。背面視左側のコンプレッサ台が上方に９ｍｍ変形し、反対の右側が１５ｍｍの変形となったが、冷蔵庫の自立に問題はなかった。また、矢印で示した位置において、蒸発皿の取付部分に破損が見られたが、コンプレッサ等主要部品の破損等はなく、使用可能な状態であった。
この落下試験後の第一部材１０、および、第二部材２０の様子を示す画像を、図６、および、図７に、また、コンプレッサ受け部材４０の様子を図８に示す。
図６、および、図７に示すように、第一部材１０、第二部材２０共に、後方の張出縁部１３，２３が引き裂かれるように破壊され、また、狭部１２，２２が折れるように破壊されていることが分かる。
図５に示したように、冷蔵庫の破損の程度が抑えられたのは、コンプレッサ受け部材４０がコンプレッサ、および、周辺を保護しつつ、張出縁部１３，２３と、上面側凹部１４，２４、および、底面側凹部１１，２１により形成される狭部１２，２２が、第一部材１０、第二部材２０後方における局所的な脆弱部分となり、落下の際、当該脆弱部分が破壊されることにより、落下の衝撃が吸収されたためと考えられる。
前述の説明は、本発明を限定する趣旨で記載されたものではない。本発明には、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るものを含み得る。また、本発明にはその等価物が含まれる。
１ 冷蔵庫梱包用緩衝材
１０ 第一部材
１１ 底面凹部
１２ 狭部
１３ 張出縁部
１４ 上面凹部
２０ 第一部材
２１ 底面凹部
２２ 狭部
２３ 張出縁部
２４ 上面凹部
３０ 外枠
４０ コンプレッサ受け部材
１０ 第一部材
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２３ 張出縁部
２４ 上面凹部
３０ 外枠
４０ コンプレッサ受け部材
Claims (2)
- 外枠と、
冷蔵庫を梱包した状態において冷蔵庫のコンプレッサ下方の位置となるコンプレッサ受けと、
前後方向に延在した第一部材と、
前記第一部材と略平行に備えられる第二部材と、を備え、
前記第一部材と前記第二部材は、それぞれ、後方に上面側凹部と底面側凹部を形成することにより狭部が形成され、前記上面側凹部近傍に張出縁部が形成されており、前記底面側凹部および前記狭部は対向する状態で備えられたことを特徴とする冷蔵庫梱包用緩衝材。 - 請求項１の冷蔵庫梱包用緩衝材を用いて梱包された冷蔵庫。
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