JP2020103057A - コンバイン - Google Patents

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【課題】貯留ホッパーを備える構成のコンバインにおいて、支持構造を複雑にすることなく、脱穀装置等のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることが望まれていた。【解決手段】機体左右方向一方側に偏倚する脱穀装置4と、機体左右方向他方側に偏倚する状態及び脱穀装置4と横並びの状態で設けられる貯留ホッパー5と、貯留ホッパー5を支持するホッパー支持フレーム24と、脱穀装置4と貯留ホッパー5との間に位置して前後方向に延びる作業台32と、が備えられ、作業台32が、ホッパー支持フレーム24に支持されている。【選択図】図2

Description

本発明は、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と脱穀処理された穀粒を貯留する貯留ホッパーとが左右方向に並ぶ状態で備えられているコンバインに関する。
上記コンバインにおいて、従来では、貯留ホッパーの機体後部側に燃料タンクが備えられ、その燃料タンクの上面を作業台として利用するようにして、脱穀装置や貯留ホッパーのメンテナンス作業を行えるようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−183815号公報
上記従来構成では、燃料タンクを簡易的な作業台として利用するものに過ぎないので、メンテナンス作業、特に、背高で大型の脱穀装置における扱室の清掃や点検作業等は行い難いものとなっていた。
ところで、脱穀処理にて得られた穀粒を貯留する穀粒貯留装置として、穀粒タンクを備える構成であれば、穀粒タンク及び穀粒排出用のアンローダ等を支持するために支持強度の大きい複数の支柱が前後方向に間隔をあけて存在することから、これらの支柱を利用して、脱穀装置と貯留ホッパーとの間の高い位置に作業台を設けることが考えられた。しかし、貯留ホッパーを備える構成であれば、上記したような穀粒タンクを支持する複数の支柱が存在しないことから、その構成はそのまま適用することができない。
そこで、貯留ホッパーを備える構成のコンバインにおいて、支持構造を複雑にすることなく、脱穀装置等のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることが望まれていた。
本発明に係るコンバインの特徴構成は、機体左右方向一方側に偏倚する状態で設けられ、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、機体左右方向他方側に偏倚する状態、且つ、前記脱穀装置と横並びの状態で設けられ、脱穀処理された穀粒を貯留する貯留空間及び貯留している穀粒を排出可能な排出部を有する貯留ホッパーと、前記貯留ホッパーを支持するホッパー支持フレームと、前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に設けられ、前後方向に沿って延びる作業台と、が備えられ、前記作業台が、前記ホッパー支持フレームに支持されている点にある。
本発明によれば、横並び状態の脱穀装置と貯留ホッパーとの間に前後方向に延びる作業台が備えられる。例えば、脱穀装置の内部の清掃や点検等のメンテナンス作業を行う場合には、この作業台に乗って作業することにより、身体をできるだけ作業対象となる位置に近づけた状態で、作業を容易に行うことができる。
作業台は、貯留ホッパーを支持するために備えられているホッパー支持フレームを用いて支持される。その結果、特別な支持用の部材を機体フレームから立設する等の構造の複雑化を招くことなく、簡易な構成で作業台を支持することができる。
従って、貯留ホッパーを備える構成のコンバインにおいて、支持構造を複雑にすることなく、脱穀装置等のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることが可能となった。
本発明においては、前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に、前記脱穀装置から搬出される穀粒を上方に搬送して前記貯留ホッパーの上部に供給する揚穀装置が備えられ、前記揚穀装置を前記脱穀装置のうちの前記貯留ホッパー側の部分に支持するステーが備えられ、前記作業台のうちの前後方向一方側部分が前記ステーに支持され、前記作業台のうちの前後方向他端部分が前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、揚穀装置が脱穀装置と貯留ホッパーとの間に備えられるので、脱穀装置と貯留ホッパーとの間において前後に延びる作業台は、揚穀装置の近傍に位置することになる。そこで、揚穀装置を脱穀装置に支持するためのステーを有効に利用することで、支持構造を複雑にすることなく、作業台の揚穀装置に近い側の一端部を支持することができる。
本発明においては、前記作業台として、前記揚穀装置よりも前側に位置する前部作業台と、前記揚穀装置よりも後側に位置する後部作業台とが備えられ、前記ステーとして、前記揚穀装置よりも前側に位置する前側ステーと、前記揚穀装置よりも後側に位置する後側ステーとが備えられ、前記前部作業台の後端部が前記前側ステーに支持され、前記前部作業台の前端部が前記ホッパー支持フレームに支持され、前記後部作業台の前端部が前記後側ステーに支持され、前記後部作業台の後端部が前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、脱穀装置において穀粒が排出される箇所は、前後中間位置に設けられるので、揚穀装置は、脱穀装置と貯留ホッパーとの前後向きの空き領域のうちの前後中間位置に位置する。そこで、作業台として、揚穀装置よりも前側に位置する前部作業台と揚穀装置よりも後側に位置する後部作業台とに分離させて配置することで、空き領域を有効に利用して作業台を配備することができる。そして、揚穀装置を脱穀装置に対して強固に支持するために備えられる前側ステーと後側ステーとを有効に利用して、前部作業台と後部作業台とを合理的に支持することができる。
本発明においては、前記ホッパー支持フレームに、前記貯留ホッパーの前部を支持する前側フレームと、前記貯留ホッパーの後部を支持する後側フレームと、前記前側フレームと前記後側フレームとを繋ぐ前後向きの前後向きフレームとが備えられていると好適である。
本構成によれば、ホッパー支持フレームは、その前部を支持するために上下に剛性の高い前側フレームと、後部を支持するために上下に剛性の高い後側フレームとが、前後向きフレームにより連結されるので、ホッパー支持フレーム全体の剛性が前後に亘って高められる。
本発明においては、前記作業台は、前記前後向きフレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、ホッパー支持フレームの剛性を高めるために備えられた前後向きフレームを用いて、作業台を強固に支持することができる。
本発明においては、前記ホッパー支持フレームに、前記脱穀装置に連結され且つ左右方向に延びる左右向きフレームが備えられ、前記作業台が前記左右向きフレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、脱穀装置は大型で且つ剛性の高い装置であり、このような脱穀装置に連結された左右向きフレームがホッパー支持フレームに備えられるので、ホッパー支持フレーム全体の剛性をさらに高められる。そして、このような左右向きフレームを有効に利用して作業台を強固に支持することができる。
本発明においては、前記ホッパー支持フレームに、前記貯留ホッパーの前部を支持する前側フレームと、前記貯留ホッパーの後部を支持する後側フレームと、前記前側フレームと前記後側フレームとを繋ぐ前後向きの前後向きフレームとが備えられ、前記左右向きフレームは、前記前後向きフレームと前記脱穀装置とを連結するとともに、前記左右向きフレームの前記貯留ホッパー側の端部が前記前後向きフレームに載置支持されていると好適である。
本構成によれば、ホッパー支持フレームは、上下に剛性の高い前側フレーム及び後側フレーム、前後に亘って剛性を高める前後向きフレームにより、全体の剛性が高められるとともに、前後向きフレームと脱穀装置とを連結する左右向きフレームによりさらに剛性を高めることができる。そして、左右向きフレームの貯留ホッパー側の端部が前後向きフレームに載置支持されているので、作業台に過大な荷重が掛かっても、前後向きフレームによって受止め支持することができ、左右向きフレームと前後向きフレームとが離脱するおそれがなく、安定的に支持することができる。
本発明においては、前記前後向きフレームは、断面形状が屈曲部を有する形状であると好適である。
本構成によれば、前後向きフレームは屈曲部を有することで、材料の厚みを増すことなく剛性を高めることができるので、安価で軽量な構造でありながら、作業台に荷重が掛かっても下方側へ曲がり変形するおそれが少ないものにできる。。
本発明においては、前記貯留ホッパー及び前記ホッパー支持フレームのうち少なくともいずれか一方に、電装品が支持され、前記電装品に対する電気配線が、前記貯留ホッパーよりも前側箇所から前記前後向きフレームに沿わされて延びる状態で前記前後向きフレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、剛性の高い前後向きフレームを利用して電気配線を安定的に支持することができる。
本発明においては、前記電装品として前記貯留ホッパーの下方を照らす作業灯が備えられ、前記作業灯が前記前後向きフレームの下方に位置する状態で前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、作業灯が前後向きフレームの下方に位置するので、雨が降っていても、作業灯に直接に雨が降りかかることが回避することが可能であり、作業灯の耐久性を高めることができる。
コンバインの全体側面図である。 コンバインの全体平面図である。 穀粒貯留部の側面図である。 穀粒貯留部の背面図である。 ホッパー支持フレームの斜視図である。 ホッパー支持フレームとその周辺との関係を示す平面図である。 前後向きフレームの脱穀装置に対する連結構造を示す縦断背面図である。 仕切板の係止構造を示す斜視図である。 仕切板の係止構造を示す縦断背面図である。 支持フレームの斜視図である。 シート部材の支持フレームに対する装着前の展開図である。 補助キャノピーの縦断背面図である。 前部側保持機構を示す背面図である。 前部側保持機構を示す平面図である。 後部側保持機構を示す斜視図である。 ガード部の連結構造を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態をコンバインの一例としての普通型コンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
〔コンバインの基本構成〕
図1および図2に示されるように、普通型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部右側に運転部3が備えられ、刈り取られた作物を脱穀処理する脱穀装置4と、脱穀処理により得られた穀粒を貯留する穀粒貯留部5とが備えられている。穀粒貯留部5は運転部3の後側に位置する状態で備えられ、穀粒貯留部5が機体右側に位置し、脱穀装置4が機体左側に位置する状態で、穀粒貯留部5と脱穀装置4とが機体横幅方向に沿って並んで位置している。また、運転部3よりも下側にエンジン6が備えられ、エンジン6の動力が、コンバインの各部に伝達される。
この実施形態では、機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図1および図2に符号「F」で示す方向が機体前側、図1および図2に符号「B」で示す方向が機体後側である。図2に符号「L」で示す方向が機体左側、図2に符号「R」で示す方向が機体右側である。
脱穀装置4の前部に横軸芯周りに上下揺動可能に刈取穀稈搬送用のフィーダ7が連結され、このフィーダ7の前端に略機体横幅に相当する刈幅を有する刈取部8が連結されている。刈取部8は、植立穀稈を後方に向けて掻き込む回転リール9、植立穀稈の株元を切断して刈り取るバリカン型の刈取装置10、刈取穀稈を機体横幅方向中間側へ横送り移送する横送りオーガ11等を備えており、刈取装置10により刈り取った穀稈を横送りオーガ11によって横送りしてフィーダ7に供給する。
運転部3には、運転座席12と、運転座席12よりも前側に位置して操向操作レバー13等の複数の操作具を備えるフロントパネル14と、運転座席12よりも左横側に位置して変速レバー15等の種々の操作具を備えるサイドパネル17等が備えられている。運転座席12よりも右横側には、図示しないラジエータファンの作用によってエンジン6に対する冷却風を吸気するための防塵ダクト18が備えられている。運転部3には、運転部3に着座する運転者に対する日差しを防ぐ運転部キャノピー19が備えられている。
脱穀装置4の左右両側は側壁によって覆われ、脱穀装置4の上部は天板4Bによって覆われている。そして、図示はしないが、左右の側壁と天板4Bにより囲われた内部空間の上部側に、扱胴と受網(図示せず)とを有し、フィーダ7より搬送されてくる刈取穀稈の扱き処理を行う扱室が形成されている。また、扱室の下部に、受網から漏下する扱き処理物を、穀粒、枝付き籾等の二番物、および、排ワラ屑等に選別する選別処理部が備えられている。
脱穀装置4における穀粒貯留部5側の右側壁4Aの横外側方にスクリューコンベアからなる揚穀装置20が備えられている。選別処理部にて選別された穀粒は、一番物回収スクリューにより脱穀装置4の穀粒貯留部5側の横側外方に排出され、揚穀装置20へ送り出される。そして穀粒は、揚穀装置20により上方に搬送され、穀粒貯留部5内に貯留される。
図3に示すように、穀粒貯留部5は、脱穀処理された穀粒を貯留する貯留空間を有するとともにその貯留空間よりも下側に穀粒を排出可能な排出部として排出口21を有する貯留ホッパー22と、貯留ホッパー22から排出される穀粒を回収する回収空間23と、貯留ホッパー22を支持するホッパー支持フレーム24とが備えられている。ホッパー支持フレーム24の構成については後で詳述する。
図6に示されるように、揚穀装置20の上部側箇所が、平面視で略L字形の板体からなる前後一対の連結ステー25により脱穀装置4の貯留ホッパー22側の部分としての右側壁4Aに連結固定されている。一対の連結ステー25の夫々において、一端部が揚穀装置20の外周部に溶接にて連結され、他端部が、脱穀装置4の右側壁4Aにボルト連結されている。
選別処理部にて得られた二番物は、二番物回収スクリュー(図示せず)により脱穀装置4の穀粒貯留部5側の横側外方に排出される。そして、図1および図3に示されるように、脱穀装置4における穀粒貯留部5側の横側に備えられた二番物還元装置26によって二番物が脱穀装置4の前側部分に還元される。排ワラ屑等は、脱穀装置4の機体後部側外方に排出される。
エンジン6から排出される燃焼後の排気は、エンジン6よりも左上側に位置するマフラー27を通過したのち、排気管28の管内を流動して機体後部の出口としての排気口29から外方に排出される。排気管28の前部は後上がりに傾斜して、エンジン6からの排気が供給される排気流入口よりも排気口29の方が高い位置になる状態で、脱穀装置4と穀粒貯留部5との間を通って機体後部まで延ばされている。
脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の領域のうち、貯留ホッパー22よりも下側の領域、かつ、排気口29よりも下側の領域に、燃料タンク30が備えられている。燃料タンク30は、脱穀装置4よりも機体後側に突出する状態で機体フレーム2Aに支持されている。燃料タンク30は平面視で貯留ホッパー22と部分的に重複する。燃料タンク30は矩形箱状体に構成されている。
燃料タンク30よりも前側にセパレータ31が配置され、セパレータ31は燃料タンク30からエンジン6への給油経路に設けられ、燃料中に含まれる水分等の不純物がセパレータ31によって分離除去される。図示はしないが、セパレータ31に筒状のドレンタンクが設けられ、ドレンタンクは内部のドレン水を透視可能な透明部材で構成されている。ドレンタンクの外周に沿って目盛りが設けられ、作業者は、ドレンタンクに貯留されたドレン水のたまり度合いを目盛りと共に確認できる。
脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の領域には、脱穀装置4の側板の上端に対応する高い位置に、排気管28の上側を覆う状態で作業台32が備えられている。作業台32は、例えば、脱穀装置4の内部の清掃作業や点検作業等を行うために、作業者が載置可能に設けられている。作業台32の構成については後で詳述する。
〔穀粒貯留部〕
図3,4に示すように、貯留ホッパー22は、上部側に、略直方体形状の貯留空間を形成する略無底箱状の矩形箱状部22Aが備えられ、下部側に、三つの下狭まり状の漏斗部33を有する流下案内部22Bが備えられている。矩形箱状部22Aの内部空間と流下案内部22Bの内部空間の全体により穀粒を貯留する貯留空間が形成されている。三つの漏斗部33の下端部には、穀粒を下方に排出可能な排出口21が形成され、その排出口21を開閉可能な手動操作式のシャッター機構34(図4参照)が備えられている。
回収空間23には、貯留ホッパー22の排出口21から排出される穀粒を収容するための穀粒収容袋を縦姿勢で保持する袋保持部35が備えられている。袋保持部35は、穀粒収容袋の上部に係止して縦姿勢を保持するために、複数の左右向きの支持杆35aが片持ち状に延びる状態で備えられている。貯留ホッパー22よりも下側に、穀粒を収容するための穀粒収容袋を受止め支持するための載置台36が備えられている。貯留ホッパー22と載置台36との間の作業空間としての回収空間23において、穀粒収容袋が配置され、排出口21から流下する穀粒が袋詰めにされる。
載置台67のうち、脱穀装置4の位置する側の側端部に、仕切板37が設けられ、仕切板37は、貯留ホッパー22よりも下側の回収空間23と、脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の空間と、を区画する。仕切板37の長手方向は機体前後方向に沿い、仕切板37の短手方向は機体上下方向に沿う。仕切板37は燃料タンク30およびセパレータ31よりも機体右側、即ち燃料タンク30およびセパレータ31に対して脱穀装置4の位置する側と反対側に設けられている。この構成によって、たとえ穀粒収容袋が脱穀装置4の位置する側に倒れる場合であっても、穀粒収容袋は仕切板37によって受け止められて回収空間23に留まる。
仕切板37は、容易に取り外すことができるように構成され、セパレータ31の点検や揚穀装置の点検等のメンテナンス作業を容易に行えるようにしている。図3,8,9に示すように、仕切板37は、前後両側の下部に載置台36の左側端縁に形成された縦向き縁部36aに対して上側から挟み込み係合する挟み込み係止部38が備えられている。図3に示すように、前後の挟み込み係止部38を縦向き縁部37aに係合させた状態で、前後両側の上部に形成された挿通孔39を通して挿通するノブボルト40により、ホッパー支持フレーム24に設けられたブラケット41に締結固定されている。ノブボルト40の締結を解除すると、仕切板37を容易に取り外すことができる。
図2,4に示すように、載置台36よりも右側に、穀粒回収作業を行う補助作業者が乗ることができる作業デッキ42が備えられている。この作業デッキ42は、機体内方側(左側)端部の前後揺動軸芯Z周りで揺動可能に機体フレーム2Aに支持され、機体横外方に張り出した作業姿勢と、機体内方側に引退する格納姿勢とに揺動姿勢変更可能なように構成されている。
貯留ホッパー22よりも上側に、作業領域の上方側を覆う日除け部材としての補助キャノピー43が備えられている。補助キャノピー43は、作業デッキ42に乗ったまま作業領域内で作業する補助作業者に対する日差しを遮ることができる。
〔補助キャノピーについて〕
図1,3,4に示されるように、補助キャノピー43は、貯留ホッパー22の天板22Cの右上部に取り付けられた一対の支点ブラケット44を介して、天板22Cよりも高い位置にある前後向き軸芯X周りで揺動可能に支持されている。補助キャノピー43は、作業姿勢の作業デッキ42の上方を覆う使用状態と、貯留ホッパー22の天板22Cの上方に引退する格納状態とにわたり姿勢変更可能に支持されている。
図10に示すように、補助キャノピー43は、全体を支持する枠状の支持フレーム45と、支持フレーム45に装着されるシート部材46とを備えている。支持フレーム45は、外周部を囲う矩形状の周枠部47と、周枠部47の右辺47Cと左辺47Dとに亘って架設される2本の横向き中継杆49とを備えている。横向き中継杆49は、中央側が上方に盛り上がる中膨らみ状に形成されている。
シート部材46は、例えば、ターポリン等のテント用生地材等が用いられ、シート部材46は張り合わせ用面ファスナー50を用いて支持フレーム45に取り付け固定されている。図11に示すように、シート部材46には、支持フレーム45の周枠部47の4辺よりも前後方向並びに左右方向に夫々、延長形成された外方延長部51が形成されている。4辺の外方延長部51に沿って面ファスナー50が設けられ、且つ、生地材における支持フレーム45よりも内周側に沿って対向用の面ファスナー50が設けられている。そして、シート部材46を支持フレーム45に装着するときは、シート部材46を支持フレーム45に載置した状態で、外方延長部51を折り曲げて面ファスナー50同士を張り合わせて取り付けるように構成されている。シート部材46の外方延長部51のうち横向き中継杆49に対応する箇所には、切欠き52が形成されており、横向き中継杆49を挟み込む状態で張り合わせても、できるだけ隙間が少なくなるように構成されている。
〔ホッパー支持フレームについて〕
ホッパー支持フレーム24には、貯留ホッパー22の前後両側端部に対応する位置において、貯留ホッパー22の前部を支持する前側フレーム53と、貯留ホッパー22の後部を支持する後側フレーム54と、前側フレーム53と後側フレーム54とを繋ぐ前後向きの前後向きフレーム55とが備えられている。
図5に示すように、前側フレーム53は、機体前側に位置して機体フレーム2Aから立設された左右の前部縦フレーム56A,56Bと、左右の前部縦フレーム56A,56Bの上端部同士にわたって連結された左右向きの前部横フレーム57とを有している。後側フレーム54は、機体後側に位置して機体フレーム2Aから立設された左右の後部縦フレーム58A,58Bと、左右の後部縦フレーム58A,58Bの上端部同士にわたって連結された左右向きの後部横フレーム59とを有している。
左右の前部縦フレーム56A,56Bは、貯留ホッパー22よりも前下側で左右横並びに配置され、左右の後部縦フレーム58A,58Bは、貯留ホッパー22よりも後下側で左右横並びに配置されている。左側の前部縦フレーム56Aと左側の後部縦フレーム58Aは、前後方向視で重複するように配置され、右側の前部縦フレーム56Bと右側の後部縦フレーム58Bは、前後方向視で重複するように配置されている。
前部横フレーム57の左側箇所は、左側の前部縦フレーム56Aよりも脱穀装置4側に向けて延びる延出部57cを備えている。この延出部57cの延出端部、即ち脱穀装置4の位置する側の端部に連結ブラケット60が溶接固定されている。従って、前部横フレーム57は、左右の前部縦フレーム56A,56Bの夫々と脱穀装置4の右側壁4Aとによって三点支持されている。前部横フレーム57の右側箇所は、右側の前部縦フレーム56Bとの連結箇所よりもすこしだけ右側外方へ延出している。
後部横フレーム59の左側箇所は左側の後部縦フレーム58Aの上部に連結されている。後部横フレーム59の右側箇所は、右側の後部縦フレーム58Bとの連結箇所よりもすこしだけ右側外方へ延出している。
左側の後部縦フレーム58Aと後部横フレーム59の連結箇所と、左側の前部縦フレーム56Aと前部横フレーム57との連結箇所とに亘り、前後向きの前後向きフレーム55が連結されている。このように左側の前部縦フレーム56Aの略真上と、左側の後部縦フレーム58Aの略真上と、に前後向きフレーム55が配置されるため、前後向きフレーム55の支持構造が安定的になる。
図7に示すように、前後向きフレーム55は左右方向に幅広の板状フレームであって且つ断面形状が屈曲部55aを有する形状である。すなわち、前後向きフレーム55のうち、左右方向(短手方向)において脱穀装置4の位置する側と反対側の箇所に、下方向きに折り曲げられた屈曲部55aが前後方向に亘って形成されている。つまり、前後向きフレーム55は前後方向の断面視で略逆U字状に形成されている。これにより、前後向きフレーム55の剛性が屈曲部55aによって高められる。
ホッパー支持フレーム24に、脱穀装置4に連結され且つ左右方向に延びる左右向きフレーム61が備えられている。左右向きフレーム61は、前後向きフレーム55と脱穀装置4とを連結するとともに、左右向きフレーム61の貯留ホッパー22側の端部が前後向きフレーム55に載置支持されている。
すなわち、図5,7に示すように、左右向きフレーム61は、左右に2分割された略帯板状のフレーム構成体61A,61Bを有し、脱穀装置4の右側壁4Aから前後向きフレーム55の前後中間部の後部寄りの部分に向けて延設されている。2つのフレーム構成体61A,61Bは中間部でボルト連結されている。左側のフレーム構成体61Aの左側端部は、脱穀装置4に対する連結部62に溶接固定され、連結部62が脱穀装置4の右側壁4Aにボルト連結されている。右側のフレーム構成体61Bの右側端部は、前後向きフレーム55の前後中間部のうち、後部寄りの部分における上面に載置支持されている。左側のフレーム構成体61Aの途中部には、前後向きフレーム55から離れるほど下方に位置するように傾斜する傾斜面が形成されている。右側のフレーム構成体61Bの上面は水平な面に形成されている。
図5,6に示すように、前部横フレーム57に前支持部64が溶接固定され、後部横フレーム59に後支持部65が溶接固定されている。そして、前支持部64および後支持部65に、貯留ホッパー22の支持部材66の夫々がボルト連結されている。支持部材66は、板材を折り曲げて形成され、貯留ホッパー22の前後両側端部における傾斜面部分にボルト連結されている。このようにして貯留ホッパー22がホッパー支持フレーム24に支持されている。
図5に示すように、穀粒貯留部5には、作業デッキ42に載置して穀粒回収作業を行う補助作業者を保護するためのガード部70と、穀粒回収作業を行う補助作業者が握り操作可能な手摺71とが備えられている。手摺71は、丸パイプ材からなり、前後両側端部が前部横フレーム57と後部横フレーム59との夫々の機体右側端部にボルト連結されている。
〔ガード部について〕
図6に示すように、ガード部70に、前側アーム部70Aと、後側アーム部70Bと、直線状の背もたれ部70Cと、が備えられている。前側アーム部70Aの基端部は、前部横フレーム57の右側端部に設けられた支点ピン74により前後軸芯Y周りで揺動可能に支持され、前側アーム部70Aは基端部から右方向へ延びている。後側アーム部70Bの基端部は、後部横フレーム59の右側端部に設けられた支点ピン75により揺動可能に支持され、後側アーム部70Bは基端部から右方向へ延びている。背もたれ部70Cの長手方向は前後方向に沿って延びている。
ガード部70は複数の分割体を連結することで構成されている。すなわち、後側アーム部70Bと背もたれ部70Cとが一体形成されたL字部材76と、前側アーム部70Aと、が分割体として構成されている。後側アーム部70Bと背もたれ部70Cとは、丸パイプ材を略L字状に折り曲げることによって、一体的なL字形状のL字部材76に構成されている。背もたれ部70Cには、筒状のクッション部材77が装着されている。クッション部材77は、例えばウレタン等の柔軟材で構成されている。前側アーム部70Aは角形パイプによって構成されている。
L字部材76と前側アーム部70Aとが分割されている。ガード部70が分割された状態で、背もたれ部70Cに筒状のクッション部材77が外嵌されることによって、クッション部材77は背もたれ部70Cに対して容易に装着可能となる。すなわち、図16に示すように、背もたれ部70Cの前部にピン孔70Caが形成され、前側アーム部70Aの遊端部に挿通孔70Aaが形成されている。丸パイプ材である背もたれ部70Cが挿通可能な大きさとなるように、挿通孔70Aaは形成されている。背もたれ部70Cの前部が挿通孔71aに差し込まれ、ピン孔70Caが前側アーム部70Aよりも前側に位置する状態で、ピン孔73aにスプリングピン78が差し込み挿通されて抜け止めされる。これにより、背もたれ部70Cは挿通孔71aに対して位置保持される。ピン孔70Caに差し込み挿入されたスプリングピン78を取り外すことによって、前側アーム部70Aと背もたれ部70Cとの連結が解除される。スプリングピン78には、内部を通して針金79が備えられ、作業中に外れて脱落しないようにしている。
図4に示されるように、ガード部70は、前後軸芯Y周りで、使用状態と格納状態とに亘って上下揺動可能に支持されている。ガード部70の使用状態とは、背もたれ部70Cが貯留ホッパー22よりも機体横外側へ張り出して作業者の身体を受け止め可能な状態である(図4では実線で示す)。ガード部70の格納状態とは、背もたれ部70Cが機体横内側へ引退して貯留ホッパー22の天板22Cに接近する状態である(図4では仮想線で示す)。
前部横フレーム57の右側端部に前側係止部80が溶接固定され、後部横フレーム59の右側端部に後側係止部81が溶接固定されている。使用状態では、前側係止部80と前側アーム部70Aとが接当するとともに、後側係止部81と後側アーム部70Bとが接当して、下方側への揺動を規制する。
ガード部70が使用状態である場合、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bは機体横外方の箇所ほど下方に位置するように傾斜し、かつ、背もたれ部70Cが作業デッキ42の外側端部よりも機体横外側へ突出する。つまり、ガード部70が使用状態である場合、背もたれ部70Cは、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々の前後軸芯Yよりも下側に位置するとともに、作業デッキ42の外側端部よりも機体横外側、即ち、貯留ホッパー22に向き合う作業者の背中側に位置する。
〔保持機構について〕
ガード部70が格納状態である場合、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々は、機体前後方向視で前後軸芯Yよりも機体内側へ傾斜し、背もたれ部70Cは、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々の前後軸芯Yよりも機体内側に位置する。そして、ガード部70を格納状態で位置保持可能な前部側保持機構82と後部側保持機構83とが備えられている。
前部側保持機構82について説明する。
図13,14に示すように、貯留ホッパー22の天板22Cの上部に取り付けられた一対の支点ブラケット44のうち、機体前側の支点ブラケット44に、前部側保持機構82がボルト固定によって取り付けられている。前部側保持機構82は、例えば平板のプレス成型によって、前後方向視で略C字状となるように形成されている。機体左側端部に位置する支持基端部82Aが支点ブラケット44にボルト固定されている。支持基端部82Aから、機体上側の上収容部82Bと、機体下側の下収容部82Cと、が夫々延出されている。支持基端部82Aから前方に反発部82Dが延出されている。
前部側保持機構82の機体右側端部、即ち、上収容部82Bの延出先端部と、下収容部82Cの延出先端部と、の夫々に、幅狭の離間距離D1を有する上下一対の案内部が形成されている。離間距離D1は、背もたれ部70Cの断面直径D2よりも小さい。上収容部82Bの上端部と下収容部82Cの下端部との離間距離が、背もたれ部70Cの断面直径D2と略同じ、または、断面直径D2よりも大きくなるように、上収容部82Bおよび下収容部82Cは形成されている。
反発部82Dは、前後方向において支持基端部82Aの位置する側と反対側の箇所に、機体右方に突起している。背もたれ部70Cの一部が収容空間の内側に入り込むと、反発部82Dと背もたれ部70Cとが接当して、背もたれ部70Cは、反発部82Dの付勢力によって押し付けられる。これにより、背もたれ部70Cの収納箇所は、収容空間Sの内側でガタつくことなく、収容された状態に維持される。
後部側保持機構83について説明する。
後部側保持機構83は、後側アーム部70Bの基端部付近に備えられている。図15に示すように、後部側保持機構83は、ガード部70が格納状態にあるときに後側アーム部70Bに接当して作用状態に戻ることを規制するロック作用位置と、後側アーム部70Bの移動領域から引退して作用状態に戻ることを許容する解除位置とにスライド移動可能なロック部材84と、ロック部材84を前後方向にスライド可能に支持する側面視略U字形の支持部材85と、ロック部材84をロック作用位置に移動付勢するコイルバネ86とが備えられている。
ロック部材84は、棒材を略L字形に折り曲げた形状であり、支持部材85の前後の縦面部85aに形成された挿通孔を挿通する状態で設けられている。ロック部材84の支持部材85の内部に位置する箇所にコイルバネ86が外装され、コイルバネ86によってロック部材84が後側アーム部70Bの移動領域に突出するように移動付勢されている。
後側アーム部70Bが使用状態から格納状態への切り換わるときに、後側アーム部70Bのうちロック作用状態に移動付勢されているロック部材84に摺接して、後側アーム部70Bの揺動に伴ってロック部材84を解除位置に移動するように案内する案内傾斜部材87が備えられている。
このような構成によって、手動操作によって後側アーム部70Bを使用状態から格納状態に向けて揺動させると、案内傾斜部材87の案内作用によってロック部材84が解除位置に向けて押し移動されて退避するので、後側アーム部70Bを格納状態に移動させることができる。後側アーム部70Bが格納状態にまで揺動すると、ロック部材84はコイルバネ86の付勢力によって自動的にロック作用位置に復帰するので、ガード部70が作用状態に戻ることを規制することができる。
〔電装品について〕
図3,4,5に示すように、電装品Dとして、回収空間23を照らす作業灯88が、前後向きフレーム55の下方側に位置する状態でホッパー支持フレーム24に支持されている。左側の後部縦フレーム58Aの前側面における前後向きフレーム55の下方位置に、断面形状がL字状のアングル部材によって構成されるブラケット89が一体連結されている。このブラケット89に作業灯88がボルト連結されている。作業灯88は、幅広の前後向きフレーム55の下方側に位置している。このように配置することで、作業灯88に雨水が降りかかるのを防止することができる。
電装品Dとしては、作業灯88の他、図1,3に示すように、後進状態を報知するためのブザー90も設けられている。ブザー90は、後側の支持部材66に取り付けられている。
そして、作業灯88やブザー90等の貯留ホッパー22の後部に備えられた電装品Dは、電気配線Hを介して、運転部3におけるフロントパネル14あるいはサイドパネル17の内方側に備えられた図示しない制御装置に接続されている。電装品Dは、例えば、フロントパネル14に備えられた操作スイッチ91(図2参照)等の操作指令に基づいて、制御装置によって運転動作が切り換えられるように構成されている。図5に示すように、電気配線Hは、前後向きフレーム55に沿って前後に延びる状態で備えられている。このように構成することで、幅広で剛性の高い前後向きフレーム55を利用して電気配線Hを安定的に支持することができる。尚、貯留ホッパー22に備えられる電装品Dとしては、図示はしていないが、貯留ホッパー22の貯留空間における穀粒の貯留量を検知する貯留量センサがあるが、この貯留量センサに対する電気配線も同様に、前後向きフレーム55に沿って前後に延びる状態で備えられている。
〔作業台〕
次に、作業台32について説明する。
図2,3,5に示すように、作業台32として、揚穀装置20よりも前側に位置する前部作業台32Aと、揚穀装置20よりも後側に位置する後部作業台32Bとが備えられている。前部作業台32Aは、後部側が前側ステーとしての前側の連結ステー25に支持され、前部側がホッパー支持フレーム24に支持されている。又、後部作業台32Bは、前部側が後側ステーとしての後側の連結ステー25に支持され、後部側がホッパー支持フレーム24に支持されている。
説明を加えると、図5に示すように、揚穀装置20よりも前側に位置する前部作業台32Aは、左右方向に幅広の板体にて構成され、前部作業台32Aの前部右側箇所が、ホッパー支持フレーム24における前部横フレーム57から立設された連結部材93によって下面側から支持されている。連結部材93は、帯板の上下両側が略L字に折り曲げ形成され、下端部が前部横フレーム57の上面に溶接固定され、上端部が前部作業台32Aにボルト連結されている。前部作業台32Aの後部右側箇所が、前側の連結ステー25に溶接固定された略L字形の支持ブラケット94にて下面側から接当する状態で受止め支持されている。前部作業台32Aの左側箇所は、脱穀装置4の天板に載置支持された状態で前後方向に分散した複数箇所にてボルト連結されている。
後部作業台32Bは、左右方向に幅広の板体にて構成され、図7にも示すように、前部右側箇所には、側面視略L字形の補強体95が一体的に備えられ、後側の連結ステー25に溶接固定された略L字形の支持ブラケット96にて補強体95を介して下面側から受止め支持されている。
図5,7に示すように、後部作業台32Bの後部右側箇所が、脱穀装置4の右側壁4Aから立設された第1支持ブラケット97、及び、ホッパー支持フレーム24における左右向きフレーム61から立設された第2支持ブラケット98により支持されている。後部作業台32Bの左側箇所は、脱穀装置4の天板に載置支持された状態で前後方向に分散した複数箇所にてボルト連結されている。尚、支持ブラケット96の横側に位置して後側の連結ステー25にボルト連結されている縦板99は、排気管を支持するための支持板である。
第1支持ブラケット97は、帯板を略Z字状に屈曲して形成され、下端部が脱穀装置の右側壁にボルト連結され、上に向かうほど右側に位置する傾斜姿勢で上方に延びている。そして、上端部が後部作業台32Bの右側の縦面部92にボルト連結されている。第2支持ブラケット98は、帯板を略L字状に屈曲して形成され、下端部が左右向きフレーム61における左側のフレーム構成体61Aの傾斜面よりも右側の平坦面部分に溶接固定され、上方に向けて延びている。第2支持ブラケット98の上端部が後部作業台32Bの右側の縦面部92にボルト連結されている。
このようにして、前部作業台32Aと後部作業台32Bとが夫々、揚穀装置20の前後両側の連結ステー25、ホッパー支持フレーム24、及び、脱穀装置4の夫々によって、安定的に支持されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、作業台32が、前部作業台32Aと後部作業台32Bとに分割され、前部作業台32Aの後部側が前側の連結ステー25に支持され、前部作業台32Aの前部側がホッパー支持フレーム24に支持され、後部作業台の前部側が後側ステーに支持され、後部作業台の後部側が前記ホッパー支持フレームに支持される構成としたが、この構成に代えて、前部作業台32Aの後部側及び後部作業台32Bの前部側が、ステー25ではなく、別途備えて専用の支持部材にて支持するようにしてもよい。又、作業台32が前後方向に一連に連なる形状にしてもよく、ホッパー支持フレーム24にのみ支持させる構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、作業台32が前後向きフレーム55及び左右向きフレーム61に支持される構成としたが、この構成に代えて、作業台32が前側フレーム53や後側フレーム54に支持される構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、前後向きフレーム55は断面形状が屈曲部55aを有する形状としたが、この構成に代えて、前後向きフレーム55が、平板、角筒部材、円筒部材等、種々の形状に構成されるものでもよい。
本発明は、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と脱穀処理された穀粒を貯留する貯留ホッパーとが左右方向に並ぶ状態で備えられているコンバインに適用できる。
4 脱穀装置
20 揚穀装置
22 貯留ホッパー
24 ホッパー支持フレーム
25 ステー
32 作業台
32A 前部作業台
32B 後部作業台
53 前側フレーム
54 後側フレーム
55 前後向きフレーム
55a 屈曲部
61 左右向きフレーム
88 作業灯
D 電装品
H 電気配線
本発明は、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と脱穀処理された穀粒を貯留する貯留ホッパーとが左右方向に並ぶ状態で備えられているコンバインに関する。
上記コンバインにおいて、従来では、貯留ホッパーの機体後部側に燃料タンクが備えられ、その燃料タンクの上面を作業台として利用するようにして、脱穀装置や貯留ホッパーのメンテナンス作業を行えるようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−183815号公報
上記従来構成では、燃料タンクを簡易的な作業台として利用するものに過ぎないので、メンテナンス作業、特に、背高で大型の脱穀装置における扱室の清掃や点検作業等は行い難いものとなっていた。
ところで、脱穀処理にて得られた穀粒を貯留する穀粒貯留装置として、穀粒タンクを備える構成であれば、穀粒タンク及び穀粒排出用のアンローダ等を支持するために支持強度の大きい複数の支柱が前後方向に間隔をあけて存在することから、これらの支柱を利用して、脱穀装置と貯留ホッパーとの間の高い位置に作業台を設けることが考えられた。しかし、貯留ホッパーを備える構成であれば、上記したような穀粒タンクを支持する複数の支柱が存在しないことから、その構成はそのまま適用することができない。
そこで、貯留ホッパーを備える構成のコンバインにおいて、支持構造を複雑にすることなく、脱穀装置等のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることが望まれていた。
本発明に係るコンバインの特徴構成は、機体左右方向一方側に偏倚する状態で設けられ、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、機体左右方向他方側に偏倚する状態、且つ、前記脱穀装置と横並びの状態で設けられ、脱穀処理された穀粒を貯留する貯留空間及び貯留している穀粒を排出可能な排出部を有する貯留ホッパーと、前記貯留ホッパーを支持するホッパー支持フレームと、前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に設けられ、前後方向に沿って延びる作業台と、が備えられ、前記作業台が、前記ホッパー支持フレームに支持され、前記ホッパー支持フレームに、前記脱穀装置に連結され且つ左右方向に延びる左右向きフレームと、前記貯留ホッパーの前部を支持する前側フレームと、前記貯留ホッパーの後部を支持する後側フレームと、前記前側フレームと前記後側フレームとを繋ぐ前後向きの前後向きフレームとが備えられ、前記左右向きフレームは、前記前後向きフレームと前記脱穀装置とを連結し、前記作業台が前記左右向きフレームに支持されている点にある。
本発明によれば、横並び状態の脱穀装置と貯留ホッパーとの間に前後方向に延びる作業台が備えられる。例えば、脱穀装置の内部の清掃や点検等のメンテナンス作業を行う場合には、この作業台に乗って作業することにより、身体をできるだけ作業対象となる位置に近づけた状態で、作業を容易に行うことができる。
また、本構成によれば、ホッパー支持フレームは、その前部を支持するために上下に剛性の高い前側フレームと、後部を支持するために上下に剛性の高い後側フレームとが、前後向きフレームにより連結されるので、ホッパー支持フレーム全体の剛性が前後に亘って高められる。
また、本構成によれば、脱穀装置は大型で且つ剛性の高い装置であり、このような脱穀装置に連結された左右向きフレームがホッパー支持フレームに備えられるので、ホッパー支持フレーム全体の剛性をさらに高められる。そして、このような左右向きフレームを有効に利用して作業台を強固に支持することができる。
作業台は、貯留ホッパーを支持するために備えられているホッパー支持フレームを用いて支持される。その結果、特別な支持用の部材を機体フレームから立設する等の構造の複雑化を招くことなく、簡易な構成で作業台を支持することができる。
従って、貯留ホッパーを備える構成のコンバインにおいて、支持構造を複雑にすることなく、脱穀装置等のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることが可能となった。
本発明においては、前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に、前記脱穀装置から搬出される穀粒を上方に搬送して前記貯留ホッパーの上部に供給する揚穀装置が備えられ、前記揚穀装置を前記脱穀装置のうちの前記貯留ホッパー側の部分に支持するステーが備えられ、前記作業台のうちの前後方向一方側部分が前記ステーに支持され、前記作業台のうちの前後方向他端部分が前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、揚穀装置が脱穀装置と貯留ホッパーとの間に備えられるので、脱穀装置と貯留ホッパーとの間において前後に延びる作業台は、揚穀装置の近傍に位置することになる。そこで、揚穀装置を脱穀装置に支持するためのステーを有効に利用することで、支持構造を複雑にすることなく、作業台の揚穀装置に近い側の一端部を支持することができる。
本発明においては、前記作業台として、前記揚穀装置よりも前側に位置する前部作業台と、前記揚穀装置よりも後側に位置する後部作業台とが備えられ、前記ステーとして、前記揚穀装置よりも前側に位置する前側ステーと、前記揚穀装置よりも後側に位置する後側ステーとが備えられ、前記前部作業台の後端部が前記前側ステーに支持され、前記前部作業台の前端部が前記ホッパー支持フレームに支持され、前記後部作業台の前端部が前記後側ステーに支持され、前記後部作業台の後端部が前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、脱穀装置において穀粒が排出される箇所は、前後中間位置に設けられるので、揚穀装置は、脱穀装置と貯留ホッパーとの前後向きの空き領域のうちの前後中間位置に位置する。そこで、作業台として、揚穀装置よりも前側に位置する前部作業台と揚穀装置よりも後側に位置する後部作業台とに分離させて配置することで、空き領域を有効に利用して作業台を配備することができる。そして、揚穀装置を脱穀装置に対して強固に支持するために備えられる前側ステーと後側ステーとを有効に利用して、前部作業台と後部作業台とを合理的に支持することができる。
本発明においては、前記作業台は、前記前後向きフレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、ホッパー支持フレームの剛性を高めるために備えられた前後向きフレームを用いて、作業台を強固に支持することができる。
本発明においては、前記左右向きフレームの前記貯留ホッパー側の端部が前記前後向きフレームに載置支持されていると好適である。
本構成によれば、ホッパー支持フレームは、上下に剛性の高い前側フレーム及び後側フレーム、前後に亘って剛性を高める前後向きフレームにより、全体の剛性が高められるとともに、前後向きフレームと脱穀装置とを連結する左右向きフレームによりさらに剛性を高めることができる。そして、左右向きフレームの貯留ホッパー側の端部が前後向きフレームに載置支持されているので、作業台に過大な荷重が掛かっても、前後向きフレームによって受止め支持することができ、左右向きフレームと前後向きフレームとが離脱するおそれがなく、安定的に支持することができる。
本発明においては、前記前後向きフレームは、断面形状が屈曲部を有する形状であると好適である。
本構成によれば、前後向きフレームは屈曲部を有することで、材料の厚みを増すことなく剛性を高めることができるので、安価で軽量な構造でありながら、作業台に荷重が掛かっても下方側へ曲がり変形するおそれが少ないものにできる。
本発明においては、前記貯留ホッパー及び前記ホッパー支持フレームのうち少なくともいずれか一方に、電装品が支持され、前記電装品に対する電気配線が、前記貯留ホッパーよりも前側箇所から前記前後向きフレームに沿わされて延びる状態で前記前後向きフレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、剛性の高い前後向きフレームを利用して電気配線を安定的に支持することができる。
本発明においては、前記電装品として前記貯留ホッパーの下方を照らす作業灯が備えられ、前記作業灯が前記前後向きフレームの下方に位置する状態で前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、作業灯が前後向きフレームの下方に位置するので、雨が降っていても、作業灯に直接に雨が降りかかることが回避することが可能であり、作業灯の耐久性を高めることができる。
コンバインの全体側面図である。 コンバインの全体平面図である。 穀粒貯留部の側面図である。 穀粒貯留部の背面図である。 ホッパー支持フレームの斜視図である。 ホッパー支持フレームとその周辺との関係を示す平面図である。 前後向きフレームの脱穀装置に対する連結構造を示す縦断背面図である。 仕切板の係止構造を示す斜視図である。 仕切板の係止構造を示す縦断背面図である。 支持フレームの斜視図である。 シート部材の支持フレームに対する装着前の展開図である。 補助キャノピーの縦断背面図である。 前部側保持機構を示す背面図である。 前部側保持機構を示す平面図である。 後部側保持機構を示す斜視図である。 ガード部の連結構造を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態をコンバインの一例としての普通型コンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
〔コンバインの基本構成〕
図1および図2に示されるように、普通型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部右側に運転部3が備えられ、刈り取られた作物を脱穀処理する脱穀装置4と、脱穀処理により得られた穀粒を貯留する穀粒貯留部5とが備えられている。穀粒貯留部5は運転部3の後側に位置する状態で備えられ、穀粒貯留部5が機体右側に位置し、脱穀装置4が機体左側に位置する状態で、穀粒貯留部5と脱穀装置4とが機体横幅方向に沿って並んで位置している。また、運転部3よりも下側にエンジン6が備えられ、エンジン6の動力が、コンバインの各部に伝達される。
この実施形態では、機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図1および図2に符号「F」で示す方向が機体前側、図1および図2に符号「B」で示す方向が機体後側である。図2に符号「L」で示す方向が機体左側、図2に符号「R」で示す方向が機体右側である。
脱穀装置4の前部に横軸芯周りに上下揺動可能に刈取穀稈搬送用のフィーダ7が連結され、このフィーダ7の前端に略機体横幅に相当する刈幅を有する刈取部8が連結されている。刈取部8は、植立穀稈を後方に向けて掻き込む回転リール9、植立穀稈の株元を切断して刈り取るバリカン型の刈取装置10、刈取穀稈を機体横幅方向中間側へ横送り移送する横送りオーガ11等を備えており、刈取装置10により刈り取った穀稈を横送りオーガ11によって横送りしてフィーダ7に供給する。
運転部3には、運転座席12と、運転座席12よりも前側に位置して操向操作レバー13等の複数の操作具を備えるフロントパネル14と、運転座席12よりも左横側に位置して変速レバー15等の種々の操作具を備えるサイドパネル17等が備えられている。運転座席12よりも右横側には、図示しないラジエータファンの作用によってエンジン6に対する冷却風を吸気するための防塵ダクト18が備えられている。運転部3には、運転部3に着座する運転者に対する日差しを防ぐ運転部キャノピー19が備えられている。
脱穀装置4の左右両側は側壁によって覆われ、脱穀装置4の上部は天板4Bによって覆われている。そして、図示はしないが、左右の側壁と天板4Bにより囲われた内部空間の上部側に、扱胴と受網(図示せず)とを有し、フィーダ7より搬送されてくる刈取穀稈の扱き処理を行う扱室が形成されている。また、扱室の下部に、受網から漏下する扱き処理物を、穀粒、枝付き籾等の二番物、および、排ワラ屑等に選別する選別処理部が備えられている。
脱穀装置4における穀粒貯留部5側の右側壁4Aの横外側方にスクリューコンベアからなる揚穀装置20が備えられている。選別処理部にて選別された穀粒は、一番物回収スクリューにより脱穀装置4の穀粒貯留部5側の横側外方に排出され、揚穀装置20へ送り出される。そして穀粒は、揚穀装置20により上方に搬送され、穀粒貯留部5内に貯留される。
図3に示すように、穀粒貯留部5は、脱穀処理された穀粒を貯留する貯留空間を有するとともにその貯留空間よりも下側に穀粒を排出可能な排出部として排出口21を有する貯留ホッパー22と、貯留ホッパー22から排出される穀粒を回収する回収空間23と、貯留ホッパー22を支持するホッパー支持フレーム24とが備えられている。ホッパー支持フレーム24の構成については後で詳述する。
図6に示されるように、揚穀装置20の上部側箇所が、平面視で略L字形の板体からなる前後一対の連結ステー25により脱穀装置4の貯留ホッパー22側の部分としての右側壁4Aに連結固定されている。一対の連結ステー25の夫々において、一端部が揚穀装置20の外周部に溶接にて連結され、他端部が、脱穀装置4の右側壁4Aにボルト連結されている。
選別処理部にて得られた二番物は、二番物回収スクリュー(図示せず)により脱穀装置4の穀粒貯留部5側の横側外方に排出される。そして、図1および図3に示されるように、脱穀装置4における穀粒貯留部5側の横側に備えられた二番物還元装置26によって二番物が脱穀装置4の前側部分に還元される。排ワラ屑等は、脱穀装置4の機体後部側外方に排出される。
エンジン6から排出される燃焼後の排気は、エンジン6よりも左上側に位置するマフラー27を通過したのち、排気管28の管内を流動して機体後部の出口としての排気口29から外方に排出される。排気管28の前部は後上がりに傾斜して、エンジン6からの排気が供給される排気流入口よりも排気口29の方が高い位置になる状態で、脱穀装置4と穀粒貯留部5との間を通って機体後部まで延ばされている。
脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の領域のうち、貯留ホッパー22よりも下側の領域、かつ、排気口29よりも下側の領域に、燃料タンク30が備えられている。燃料タンク30は、脱穀装置4よりも機体後側に突出する状態で機体フレーム2Aに支持されている。燃料タンク30は平面視で貯留ホッパー22と部分的に重複する。燃料タンク30は矩形箱状体に構成されている。
燃料タンク30よりも前側にセパレータ31が配置され、セパレータ31は燃料タンク30からエンジン6への給油経路に設けられ、燃料中に含まれる水分等の不純物がセパレータ31によって分離除去される。図示はしないが、セパレータ31に筒状のドレンタンクが設けられ、ドレンタンクは内部のドレン水を透視可能な透明部材で構成されている。
ドレンタンクの外周に沿って目盛りが設けられ、作業者は、ドレンタンクに貯留されたドレン水のたまり度合いを目盛りと共に確認できる。
脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の領域には、脱穀装置4の側板の上端に対応する高い位置に、排気管28の上側を覆う状態で作業台32が備えられている。作業台32は、例えば、脱穀装置4の内部の清掃作業や点検作業等を行うために、作業者が載置可能に設けられている。作業台32の構成については後で詳述する。
〔穀粒貯留部〕
図3,4に示すように、貯留ホッパー22は、上部側に、略直方体形状の貯留空間を形成する略無底箱状の矩形箱状部22Aが備えられ、下部側に、三つの下狭まり状の漏斗部33を有する流下案内部22Bが備えられている。矩形箱状部22Aの内部空間と流下案内部22Bの内部空間の全体により穀粒を貯留する貯留空間が形成されている。三つの漏斗部33の下端部には、穀粒を下方に排出可能な排出口21が形成され、その排出口21を開閉可能な手動操作式のシャッター機構34(図4参照)が備えられている。
回収空間23には、貯留ホッパー22の排出口21から排出される穀粒を収容するための穀粒収容袋を縦姿勢で保持する袋保持部35が備えられている。袋保持部35は、穀粒収容袋の上部に係止して縦姿勢を保持するために、複数の左右向きの支持杆35aが片持ち状に延びる状態で備えられている。貯留ホッパー22よりも下側に、穀粒を収容するための穀粒収容袋を受止め支持するための載置台36が備えられている。貯留ホッパー22と載置台36との間の作業空間としての回収空間23において、穀粒収容袋が配置され、排出口21から流下する穀粒が袋詰めにされる。
載置台67のうち、脱穀装置4の位置する側の側端部に、仕切板37が設けられ、仕切板37は、貯留ホッパー22よりも下側の回収空間23と、脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の空間と、を区画する。仕切板37の長手方向は機体前後方向に沿い、仕切板37の短手方向は機体上下方向に沿う。仕切板37は燃料タンク30およびセパレータ31よりも機体右側、即ち燃料タンク30およびセパレータ31に対して脱穀装置4の位置する側と反対側に設けられている。この構成によって、たとえ穀粒収容袋が脱穀装置4の位置する側に倒れる場合であっても、穀粒収容袋は仕切板37によって受け止められて回収空間23に留まる。
仕切板37は、容易に取り外すことができるように構成され、セパレータ31の点検や揚穀装置の点検等のメンテナンス作業を容易に行えるようにしている。図3,8,9に示すように、仕切板37は、前後両側の下部に載置台36の左側端縁に形成された縦向き縁部36aに対して上側から挟み込み係合する挟み込み係止部38が備えられている。図3に示すように、前後の挟み込み係止部38を縦向き縁部37aに係合させた状態で、前後両側の上部に形成された挿通孔39を通して挿通するノブボルト40により、ホッパー支持フレーム24に設けられたブラケット41に締結固定されている。ノブボルト40の締結を解除すると、仕切板37を容易に取り外すことができる。
図2,4に示すように、載置台36よりも右側に、穀粒回収作業を行う補助作業者が乗ることができる作業デッキ42が備えられている。この作業デッキ42は、機体内方側(左側)端部の前後揺動軸芯Z周りで揺動可能に機体フレーム2Aに支持され、機体横外方に張り出した作業姿勢と、機体内方側に引退する格納姿勢とに揺動姿勢変更可能なように構成されている。
貯留ホッパー22よりも上側に、作業領域の上方側を覆う日除け部材としての補助キャノピー43が備えられている。補助キャノピー43は、作業デッキ42に乗ったまま作業領域内で作業する補助作業者に対する日差しを遮ることができる。
〔補助キャノピーについて〕
図1,3,4に示されるように、補助キャノピー43は、貯留ホッパー22の天板22Cの右上部に取り付けられた一対の支点ブラケット44を介して、天板22Cよりも高い位置にある前後向き軸芯X周りで揺動可能に支持されている。補助キャノピー43は、作業姿勢の作業デッキ42の上方を覆う使用状態と、貯留ホッパー22の天板22Cの上方に引退する格納状態とにわたり姿勢変更可能に支持されている。
図10に示すように、補助キャノピー43は、全体を支持する枠状の支持フレーム45と、支持フレーム45に装着されるシート部材46とを備えている。支持フレーム45は、外周部を囲う矩形状の周枠部47と、周枠部47の右辺47Cと左辺47Dとに亘って架設される2本の横向き中継杆49とを備えている。横向き中継杆49は、中央側が上方に盛り上がる中膨らみ状に形成されている。
シート部材46は、例えば、ターポリン等のテント用生地材等が用いられ、シート部材46は張り合わせ用面ファスナー50を用いて支持フレーム45に取り付け固定されている。図11に示すように、シート部材46には、支持フレーム45の周枠部47の4辺よりも前後方向並びに左右方向に夫々、延長形成された外方延長部51が形成されている。
4辺の外方延長部51に沿って面ファスナー50が設けられ、且つ、生地材における支持フレーム45よりも内周側に沿って対向用の面ファスナー50が設けられている。そして、シート部材46を支持フレーム45に装着するときは、シート部材46を支持フレーム45に載置した状態で、外方延長部51を折り曲げて面ファスナー50同士を張り合わせて取り付けるように構成されている。シート部材46の外方延長部51のうち横向き中継杆49に対応する箇所には、切欠き52が形成されており、横向き中継杆49を挟み込む状態で張り合わせても、できるだけ隙間が少なくなるように構成されている。
〔ホッパー支持フレームについて〕
ホッパー支持フレーム24には、貯留ホッパー22の前後両側端部に対応する位置において、貯留ホッパー22の前部を支持する前側フレーム53と、貯留ホッパー22の後部を支持する後側フレーム54と、前側フレーム53と後側フレーム54とを繋ぐ前後向きの前後向きフレーム55とが備えられている。
図5に示すように、前側フレーム53は、機体前側に位置して機体フレーム2Aから立設された左右の前部縦フレーム56A,56Bと、左右の前部縦フレーム56A,56Bの上端部同士にわたって連結された左右向きの前部横フレーム57とを有している。後側フレーム54は、機体後側に位置して機体フレーム2Aから立設された左右の後部縦フレーム58A,58Bと、左右の後部縦フレーム58A,58Bの上端部同士にわたって連結された左右向きの後部横フレーム59とを有している。
左右の前部縦フレーム56A,56Bは、貯留ホッパー22よりも前下側で左右横並びに配置され、左右の後部縦フレーム58A,58Bは、貯留ホッパー22よりも後下側で左右横並びに配置されている。左側の前部縦フレーム56Aと左側の後部縦フレーム58Aは、前後方向視で重複するように配置され、右側の前部縦フレーム56Bと右側の後部縦フレーム58Bは、前後方向視で重複するように配置されている。
前部横フレーム57の左側箇所は、左側の前部縦フレーム56Aよりも脱穀装置4側に向けて延びる延出部57cを備えている。この延出部57cの延出端部、即ち脱穀装置4の位置する側の端部に連結ブラケット60が溶接固定されている。従って、前部横フレーム57は、左右の前部縦フレーム56A,56Bの夫々と脱穀装置4の右側壁4Aとによって三点支持されている。前部横フレーム57の右側箇所は、右側の前部縦フレーム56Bとの連結箇所よりもすこしだけ右側外方へ延出している。
後部横フレーム59の左側箇所は左側の後部縦フレーム58Aの上部に連結されている。後部横フレーム59の右側箇所は、右側の後部縦フレーム58Bとの連結箇所よりもすこしだけ右側外方へ延出している。
左側の後部縦フレーム58Aと後部横フレーム59の連結箇所と、左側の前部縦フレーム56Aと前部横フレーム57との連結箇所とに亘り、前後向きの前後向きフレーム55が連結されている。このように左側の前部縦フレーム56Aの略真上と、左側の後部縦フレーム58Aの略真上と、に前後向きフレーム55が配置されるため、前後向きフレーム55の支持構造が安定的になる。
図7に示すように、前後向きフレーム55は左右方向に幅広の板状フレームであって且つ断面形状が屈曲部55aを有する形状である。すなわち、前後向きフレーム55のうち、左右方向(短手方向)において脱穀装置4の位置する側と反対側の箇所に、下方向きに折り曲げられた屈曲部55aが前後方向に亘って形成されている。つまり、前後向きフレーム55は前後方向の断面視で略逆U字状に形成されている。これにより、前後向きフレーム55の剛性が屈曲部55aによって高められる。
ホッパー支持フレーム24に、脱穀装置4に連結され且つ左右方向に延びる左右向きフレーム61が備えられている。左右向きフレーム61は、前後向きフレーム55と脱穀装置4とを連結するとともに、左右向きフレーム61の貯留ホッパー22側の端部が前後向きフレーム55に載置支持されている。
すなわち、図5,7に示すように、左右向きフレーム61は、左右に2分割された略帯板状のフレーム構成体61A,61Bを有し、脱穀装置4の右側壁4Aから前後向きフレーム55の前後中間部の後部寄りの部分に向けて延設されている。2つのフレーム構成体61A,61Bは中間部でボルト連結されている。左側のフレーム構成体61Aの左側端部は、脱穀装置4に対する連結部62に溶接固定され、連結部62が脱穀装置4の右側壁4Aにボルト連結されている。右側のフレーム構成体61Bの右側端部は、前後向きフレーム55の前後中間部のうち、後部寄りの部分における上面に載置支持されている。左側のフレーム構成体61Aの途中部には、前後向きフレーム55から離れるほど下方に位置するように傾斜する傾斜面が形成されている。右側のフレーム構成体61Bの上面は水平な面に形成されている。
図5,6に示すように、前部横フレーム57に前支持部64が溶接固定され、後部横フレーム59に後支持部65が溶接固定されている。そして、前支持部64および後支持部65に、貯留ホッパー22の支持部材66の夫々がボルト連結されている。支持部材66は、板材を折り曲げて形成され、貯留ホッパー22の前後両側端部における傾斜面部分にボルト連結されている。このようにして貯留ホッパー22がホッパー支持フレーム24に支持されている。
図5に示すように、穀粒貯留部5には、作業デッキ42に載置して穀粒回収作業を行う補助作業者を保護するためのガード部70と、穀粒回収作業を行う補助作業者が握り操作可能な手摺71とが備えられている。手摺71は、丸パイプ材からなり、前後両側端部が前部横フレーム57と後部横フレーム59との夫々の機体右側端部にボルト連結されている。
〔ガード部について〕
図6に示すように、ガード部70に、前側アーム部70Aと、後側アーム部70Bと、直線状の背もたれ部70Cと、が備えられている。前側アーム部70Aの基端部は、前部横フレーム57の右側端部に設けられた支点ピン74により前後軸芯Y周りで揺動可能に支持され、前側アーム部70Aは基端部から右方向へ延びている。後側アーム部70Bの基端部は、後部横フレーム59の右側端部に設けられた支点ピン75により揺動可能に支持され、後側アーム部70Bは基端部から右方向へ延びている。背もたれ部70Cの長手方向は前後方向に沿って延びている。
ガード部70は複数の分割体を連結することで構成されている。すなわち、後側アーム部70Bと背もたれ部70Cとが一体形成されたL字部材76と、前側アーム部70Aと、が分割体として構成されている。後側アーム部70Bと背もたれ部70Cとは、丸パイプ材を略L字状に折り曲げることによって、一体的なL字形状のL字部材76に構成されている。背もたれ部70Cには、筒状のクッション部材77が装着されている。クッション部材77は、例えばウレタン等の柔軟材で構成されている。前側アーム部70Aは角形パイプによって構成されている。
L字部材76と前側アーム部70Aとが分割されている。ガード部70が分割された状態で、背もたれ部70Cに筒状のクッション部材77が外嵌されることによって、クッション部材77は背もたれ部70Cに対して容易に装着可能となる。すなわち、図16に示すように、背もたれ部70Cの前部にピン孔70Caが形成され、前側アーム部70Aの遊端部に挿通孔70Aaが形成されている。丸パイプ材である背もたれ部70Cが挿通可能な大きさとなるように、挿通孔70Aaは形成されている。背もたれ部70Cの前部が挿通孔71aに差し込まれ、ピン孔70Caが前側アーム部70Aよりも前側に位置する状態で、ピン孔73aにスプリングピン78が差し込み挿通されて抜け止めされる。これにより、背もたれ部70Cは挿通孔71aに対して位置保持される。ピン孔70Caに差し込み挿入されたスプリングピン78を取り外すことによって、前側アーム部70Aと背もたれ部70Cとの連結が解除される。スプリングピン78には、内部を通して針金79が備えられ、作業中に外れて脱落しないようにしている。
図4に示されるように、ガード部70は、前後軸芯Y周りで、使用状態と格納状態とに亘って上下揺動可能に支持されている。ガード部70の使用状態とは、背もたれ部70Cが貯留ホッパー22よりも機体横外側へ張り出して作業者の身体を受け止め可能な状態である(図4では実線で示す)。ガード部70の格納状態とは、背もたれ部70Cが機体横内側へ引退して貯留ホッパー22の天板22Cに接近する状態である(図4では仮想線で示す)。
前部横フレーム57の右側端部に前側係止部80が溶接固定され、後部横フレーム59の右側端部に後側係止部81が溶接固定されている。使用状態では、前側係止部80と前側アーム部70Aとが接当するとともに、後側係止部81と後側アーム部70Bとが接当して、下方側への揺動を規制する。
ガード部70が使用状態である場合、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bは機体横外方の箇所ほど下方に位置するように傾斜し、かつ、背もたれ部70Cが作業デッキ42の外側端部よりも機体横外側へ突出する。つまり、ガード部70が使用状態である場合、背もたれ部70Cは、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々の前後軸芯Yよりも下側に位置するとともに、作業デッキ42の外側端部よりも機体横外側、即ち、貯留ホッパー22に向き合う作業者の背中側に位置する。
〔保持機構について〕
ガード部70が格納状態である場合、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々は、機体前後方向視で前後軸芯Yよりも機体内側へ傾斜し、背もたれ部70Cは、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々の前後軸芯Yよりも機体内側に位置する。そして、ガード部70を格納状態で位置保持可能な前部側保持機構82と後部側保持機構83とが備えられている。
前部側保持機構82について説明する。
図13,14に示すように、貯留ホッパー22の天板22Cの上部に取り付けられた一対の支点ブラケット44のうち、機体前側の支点ブラケット44に、前部側保持機構82がボルト固定によって取り付けられている。前部側保持機構82は、例えば平板のプレス成型によって、前後方向視で略C字状となるように形成されている。機体左側端部に位置する支持基端部82Aが支点ブラケット44にボルト固定されている。支持基端部82Aから、機体上側の上収容部82Bと、機体下側の下収容部82Cと、が夫々延出されている。支持基端部82Aから前方に反発部82Dが延出されている。
前部側保持機構82の機体右側端部、即ち、上収容部82Bの延出先端部と、下収容部82Cの延出先端部と、の夫々に、幅狭の離間距離D1を有する上下一対の案内部が形成されている。離間距離D1は、背もたれ部70Cの断面直径D2よりも小さい。上収容部82Bの上端部と下収容部82Cの下端部との離間距離が、背もたれ部70Cの断面直径D2と略同じ、または、断面直径D2よりも大きくなるように、上収容部82Bおよび下収容部82Cは形成されている。
反発部82Dは、前後方向において支持基端部82Aの位置する側と反対側の箇所に、機体右方に突起している。背もたれ部70Cの一部が収容空間の内側に入り込むと、反発部82Dと背もたれ部70Cとが接当して、背もたれ部70Cは、反発部82Dの付勢力によって押し付けられる。これにより、背もたれ部70Cの収納箇所は、収容空間Sの内側でガタつくことなく、収容された状態に維持される。
後部側保持機構83について説明する。
後部側保持機構83は、後側アーム部70Bの基端部付近に備えられている。図15に示すように、後部側保持機構83は、ガード部70が格納状態にあるときに後側アーム部70Bに接当して作用状態に戻ることを規制するロック作用位置と、後側アーム部70Bの移動領域から引退して作用状態に戻ることを許容する解除位置とにスライド移動可能なロック部材84と、ロック部材84を前後方向にスライド可能に支持する側面視略U字形の支持部材85と、ロック部材84をロック作用位置に移動付勢するコイルバネ86とが備えられている。
ロック部材84は、棒材を略L字形に折り曲げた形状であり、支持部材85の前後の縦面部85aに形成された挿通孔を挿通する状態で設けられている。ロック部材84の支持部材85の内部に位置する箇所にコイルバネ86が外装され、コイルバネ86によってロック部材84が後側アーム部70Bの移動領域に突出するように移動付勢されている。
後側アーム部70Bが使用状態から格納状態への切り換わるときに、後側アーム部70Bのうちロック作用状態に移動付勢されているロック部材84に摺接して、後側アーム部70Bの揺動に伴ってロック部材84を解除位置に移動するように案内する案内傾斜部材87が備えられている。
このような構成によって、手動操作によって後側アーム部70Bを使用状態から格納状態に向けて揺動させると、案内傾斜部材87の案内作用によってロック部材84が解除位置に向けて押し移動されて退避するので、後側アーム部70Bを格納状態に移動させることができる。後側アーム部70Bが格納状態にまで揺動すると、ロック部材84はコイルバネ86の付勢力によって自動的にロック作用位置に復帰するので、ガード部70が作用状態に戻ることを規制することができる。
〔電装品について〕
図3,4,5に示すように、電装品Dとして、回収空間23を照らす作業灯88が、前後向きフレーム55の下方側に位置する状態でホッパー支持フレーム24に支持されている。左側の後部縦フレーム58Aの前側面における前後向きフレーム55の下方位置に、断面形状がL字状のアングル部材によって構成されるブラケット89が一体連結されている。このブラケット89に作業灯88がボルト連結されている。作業灯88は、幅広の前後向きフレーム55の下方側に位置している。このように配置することで、作業灯88に雨水が降りかかるのを防止することができる。
電装品Dとしては、作業灯88の他、図1,3に示すように、後進状態を報知するためのブザー90も設けられている。ブザー90は、後側の支持部材66に取り付けられている。
そして、作業灯88やブザー90等の貯留ホッパー22の後部に備えられた電装品Dは、電気配線Hを介して、運転部3におけるフロントパネル14あるいはサイドパネル17の内方側に備えられた図示しない制御装置に接続されている。電装品Dは、例えば、フロントパネル14に備えられた操作スイッチ91(図2参照)等の操作指令に基づいて、制御装置によって運転動作が切り換えられるように構成されている。図5に示すように、電気配線Hは、前後向きフレーム55に沿って前後に延びる状態で備えられている。このように構成することで、幅広で剛性の高い前後向きフレーム55を利用して電気配線Hを安定的に支持することができる。尚、貯留ホッパー22に備えられる電装品Dとしては、図示はしていないが、貯留ホッパー22の貯留空間における穀粒の貯留量を検知する貯留量センサがあるが、この貯留量センサに対する電気配線も同様に、前後向きフレーム55に沿って前後に延びる状態で備えられている。
〔作業台〕
次に、作業台32について説明する。
図2,3,5に示すように、作業台32として、揚穀装置20よりも前側に位置する前部作業台32Aと、揚穀装置20よりも後側に位置する後部作業台32Bとが備えられている。前部作業台32Aは、後部側が前側ステーとしての前側の連結ステー25に支持され、前部側がホッパー支持フレーム24に支持されている。又、後部作業台32Bは、前部側が後側ステーとしての後側の連結ステー25に支持され、後部側がホッパー支持フレーム24に支持されている。
説明を加えると、図5に示すように、揚穀装置20よりも前側に位置する前部作業台32Aは、左右方向に幅広の板体にて構成され、前部作業台32Aの前部右側箇所が、ホッパー支持フレーム24における前部横フレーム57から立設された連結部材93によって下面側から支持されている。連結部材93は、帯板の上下両側が略L字に折り曲げ形成され、下端部が前部横フレーム57の上面に溶接固定され、上端部が前部作業台32Aにボルト連結されている。前部作業台32Aの後部右側箇所が、前側の連結ステー25に溶接固定された略L字形の支持ブラケット94にて下面側から接当する状態で受止め支持されている。前部作業台32Aの左側箇所は、脱穀装置4の天板に載置支持された状態で前後方向に分散した複数箇所にてボルト連結されている。
後部作業台32Bは、左右方向に幅広の板体にて構成され、図7にも示すように、前部右側箇所には、側面視略L字形の補強体95が一体的に備えられ、後側の連結ステー25に溶接固定された略L字形の支持ブラケット96にて補強体95を介して下面側から受止め支持されている。
図5,7に示すように、後部作業台32Bの後部右側箇所が、脱穀装置4の右側壁4Aから立設された第1支持ブラケット97、及び、ホッパー支持フレーム24における左右向きフレーム61から立設された第2支持ブラケット98により支持されている。後部作業台32Bの左側箇所は、脱穀装置4の天板に載置支持された状態で前後方向に分散した複数箇所にてボルト連結されている。尚、支持ブラケット96の横側に位置して後側の連結ステー25にボルト連結されている縦板99は、排気管を支持するための支持板である。
第1支持ブラケット97は、帯板を略Z字状に屈曲して形成され、下端部が脱穀装置の右側壁にボルト連結され、上に向かうほど右側に位置する傾斜姿勢で上方に延びている。
そして、上端部が後部作業台32Bの右側の縦面部92にボルト連結されている。第2支持ブラケット98は、帯板を略L字状に屈曲して形成され、下端部が左右向きフレーム61における左側のフレーム構成体61Aの傾斜面よりも右側の平坦面部分に溶接固定され、上方に向けて延びている。第2支持ブラケット98の上端部が後部作業台32Bの右側の縦面部92にボルト連結されている。
このようにして、前部作業台32Aと後部作業台32Bとが夫々、揚穀装置20の前後両側の連結ステー25、ホッパー支持フレーム24、及び、脱穀装置4の夫々によって、安定的に支持されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、作業台32が、前部作業台32Aと後部作業台32Bとに分割され、前部作業台32Aの後部側が前側の連結ステー25に支持され、前部作業台32Aの前部側がホッパー支持フレーム24に支持され、後部作業台の前部側が後側ステーに支持され、後部作業台の後部側が前記ホッパー支持フレームに支持される構成としたが、この構成に代えて、前部作業台32Aの後部側及び後部作業台32Bの前部側が、ステー25ではなく、別途備えて専用の支持部材にて支持するようにしてもよい。又、作業台32が前後方向に一連に連なる形状にしてもよく、ホッパー支持フレーム24にのみ支持させる構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、作業台32が前後向きフレーム55及び左右向きフレーム61に支持される構成としたが、この構成に代えて、作業台32が前側フレーム53や後側フレーム54に支持される構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、前後向きフレーム55は断面形状が屈曲部55aを有する形状としたが、この構成に代えて、前後向きフレーム55が、平板、角筒部材、円筒部材等、種々の形状に構成されるものでもよい。
本発明は、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と脱穀処理された穀粒を貯留する貯留ホッパーとが左右方向に並ぶ状態で備えられているコンバインに適用できる。
4 脱穀装置
20 揚穀装置
22 貯留ホッパー
24 ホッパー支持フレーム
25 ステー
32 作業台
32A 前部作業台
32B 後部作業台
53 前側フレーム
54 後側フレーム
55 前後向きフレーム
55a 屈曲部
61 左右向きフレーム
88 作業灯
D 電装品
H 電気配線
本発明は、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と脱穀処理された穀粒を貯留する貯留ホッパーとが左右方向に並ぶ状態で備えられているコンバインに関する。
上記コンバインにおいて、従来では、貯留ホッパーの機体後部側に燃料タンクが備えられ、その燃料タンクの上面を作業台として利用するようにして、脱穀装置や貯留ホッパーのメンテナンス作業を行えるようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−183815号公報
上記従来構成では、燃料タンクを簡易的な作業台として利用するものに過ぎないので、メンテナンス作業、特に、背高で大型の脱穀装置における扱室の清掃や点検作業等は行い難いものとなっていた。
ところで、脱穀処理にて得られた穀粒を貯留する穀粒貯留装置として、穀粒タンクを備える構成であれば、穀粒タンク及び穀粒排出用のアンローダ等を支持するために支持強度の大きい複数の支柱が前後方向に間隔をあけて存在することから、これらの支柱を利用して、脱穀装置と貯留ホッパーとの間の高い位置に作業台を設けることが考えられた。しかし、貯留ホッパーを備える構成であれば、上記したような穀粒タンクを支持する複数の支柱が存在しないことから、その構成はそのまま適用することができない。
そこで、貯留ホッパーを備える構成のコンバインにおいて、支持構造を複雑にすることなく、脱穀装置等のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることが望まれていた。
本発明に係るコンバインの特徴構成は、機体左右方向一方側に偏倚する状態で設けられ、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、機体左右方向他方側に偏倚する状態、且つ、前記脱穀装置と横並びの状態で設けられ、脱穀処理された穀粒を貯留する貯留空間及び貯留している穀粒を排出可能な排出部を有する貯留ホッパーと、前記貯留ホッパーを支持するホッパー支持フレームと、前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に設けられ、前後方向に沿って延びる作業台と、が備えられ、前記作業台が、前記ホッパー支持フレームに支持され、前記ホッパー支持フレームに、前記脱穀装置に連結され且つ左右方向に延びる左右向きフレームと、前記貯留ホッパーの前部を支持する前側フレームと、前記貯留ホッパーの後部を支持する後側フレームと、前記前側フレームと前記後側フレームとを繋ぐ前後向きの前後向きフレームとが備えられ、前記左右向きフレームは、前記前後向きフレームと前記脱穀装置とを連結するとともに、前記左右向きフレームの前記貯留ホッパー側の端部が前記前後向きフレームに載置支持され、前記作業台が前記左右向きフレームに支持されている点にある。
本発明によれば、横並び状態の脱穀装置と貯留ホッパーとの間に前後方向に延びる作業台が備えられる。例えば、脱穀装置の内部の清掃や点検等のメンテナンス作業を行う場合には、この作業台に乗って作業することにより、身体をできるだけ作業対象となる位置に近づけた状態で、作業を容易に行うことができる。
また、本構成によれば、ホッパー支持フレームは、その前部を支持するために上下に剛性の高い前側フレームと、後部を支持するために上下に剛性の高い後側フレームとが、前後向きフレームにより連結されるので、ホッパー支持フレーム全体の剛性が前後に亘って高められる。
また、本構成によれば、脱穀装置は大型で且つ剛性の高い装置であり、このような脱穀装置に連結された左右向きフレームがホッパー支持フレームに備えられるので、ホッパー支持フレーム全体の剛性をさらに高められる。そして、このような左右向きフレームを有効に利用して作業台を強固に支持することができる。
また、本構成によれば、ホッパー支持フレームは、上下に剛性の高い前側フレーム及び後側フレーム、前後に亘って剛性を高める前後向きフレームにより、全体の剛性が高められるとともに、前後向きフレームと脱穀装置とを連結する左右向きフレームによりさらに剛性を高めることができる。そして、左右向きフレームの貯留ホッパー側の端部が前後向きフレームに載置支持されているので、作業台に過大な荷重が掛かっても、前後向きフレームによって受止め支持することができ、左右向きフレームと前後向きフレームとが離脱するおそれがなく、安定的に支持することができる。
作業台は、貯留ホッパーを支持するために備えられているホッパー支持フレームを用いて支持される。その結果、特別な支持用の部材を機体フレームから立設する等の構造の複雑化を招くことなく、簡易な構成で作業台を支持することができる。
従って、貯留ホッパーを備える構成のコンバインにおいて、支持構造を複雑にすることなく、脱穀装置等のメンテナンス作業を容易に行えるようにすることが可能となった。
本発明においては、前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に、前記脱穀装置から搬出される穀粒を上方に搬送して前記貯留ホッパーの上部に供給する揚穀装置が備えられ、前記揚穀装置を前記脱穀装置のうちの前記貯留ホッパー側の部分に支持するステーが備えられ、前記作業台のうちの前後方向一方側部分が前記ステーに支持され、前記作業台のうちの前後方向他端部分が前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、揚穀装置が脱穀装置と貯留ホッパーとの間に備えられるので、脱穀装置と貯留ホッパーとの間において前後に延びる作業台は、揚穀装置の近傍に位置することになる。そこで、揚穀装置を脱穀装置に支持するためのステーを有効に利用することで、支持構造を複雑にすることなく、作業台の揚穀装置に近い側の一端部を支持することができる。
本発明においては、前記作業台として、前記揚穀装置よりも前側に位置する前部作業台と、前記揚穀装置よりも後側に位置する後部作業台とが備えられ、前記ステーとして、前記揚穀装置よりも前側に位置する前側ステーと、前記揚穀装置よりも後側に位置する後側ステーとが備えられ、前記前部作業台の後端部が前記前側ステーに支持され、前記前部作業台の前端部が前記ホッパー支持フレームに支持され、前記後部作業台の前端部が前記後側ステーに支持され、前記後部作業台の後端部が前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、脱穀装置において穀粒が排出される箇所は、前後中間位置に設けられるので、揚穀装置は、脱穀装置と貯留ホッパーとの前後向きの空き領域のうちの前後中間位置に位置する。そこで、作業台として、揚穀装置よりも前側に位置する前部作業台と揚穀装置よりも後側に位置する後部作業台とに分離させて配置することで、空き領域を有効に利用して作業台を配備することができる。そして、揚穀装置を脱穀装置に対して強固に支持するために備えられる前側ステーと後側ステーとを有効に利用して、前部作業台と後部作業台とを合理的に支持することができる。
本発明においては、前記作業台は、前記前後向きフレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、ホッパー支持フレームの剛性を高めるために備えられた前後向きフレームを用いて、作業台を強固に支持することができる。
本発明においては、前記前後向きフレームは、断面形状が屈曲部を有する形状であると好適である。
本構成によれば、前後向きフレームは屈曲部を有することで、材料の厚みを増すことなく剛性を高めることができるので、安価で軽量な構造でありながら、作業台に荷重が掛かっても下方側へ曲がり変形するおそれが少ないものにできる。
本発明においては、前記貯留ホッパー及び前記ホッパー支持フレームのうち少なくともいずれか一方に、電装品が支持され、前記電装品に対する電気配線が、前記貯留ホッパーよりも前側箇所から前記前後向きフレームに沿わされて延びる状態で前記前後向きフレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、剛性の高い前後向きフレームを利用して電気配線を安定的に支持することができる。
本発明においては、前記電装品として前記貯留ホッパーの下方を照らす作業灯が備えられ、前記作業灯が前記前後向きフレームの下方に位置する状態で前記ホッパー支持フレームに支持されていると好適である。
本構成によれば、作業灯が前後向きフレームの下方に位置するので、雨が降っていても、作業灯に直接に雨が降りかかることが回避することが可能であり、作業灯の耐久性を高めることができる。
コンバインの全体側面図である。 コンバインの全体平面図である。 穀粒貯留部の側面図である。 穀粒貯留部の背面図である。 ホッパー支持フレームの斜視図である。 ホッパー支持フレームとその周辺との関係を示す平面図である。 前後向きフレームの脱穀装置に対する連結構造を示す縦断背面図である。 仕切板の係止構造を示す斜視図である。 仕切板の係止構造を示す縦断背面図である。 支持フレームの斜視図である。 シート部材の支持フレームに対する装着前の展開図である。 補助キャノピーの縦断背面図である。 前部側保持機構を示す背面図である。 前部側保持機構を示す平面図である。 後部側保持機構を示す斜視図である。 ガード部の連結構造を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態をコンバインの一例としての普通型コンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
〔コンバインの基本構成〕
図1および図2に示されるように、普通型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部右側に運転部3が備えられ、刈り取られた作物を脱穀処理する脱穀装置4と、脱穀処理により得られた穀粒を貯留する穀粒貯留部5とが備えられている。穀粒貯留部5は運転部3の後側に位置する状態で備えられ、穀粒貯留部5が機体右側に位置し、脱穀装置4が機体左側に位置する状態で、穀粒貯留部5と脱穀装置4とが機体横幅方向に沿って並んで位置している。また、運転部3よりも下側にエンジン6が備えられ、エンジン6の動力が、コンバインの各部に伝達される。
この実施形態では、機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図1および図2に符号「F」で示す方向が機体前側、図1および図2に符号「B」で示す方向が機体後側である。図2に符号「L」で示す方向が機体左側、図2に符号「R」で示す方向が機体右側である。
脱穀装置4の前部に横軸芯周りに上下揺動可能に刈取穀稈搬送用のフィーダ7が連結され、このフィーダ7の前端に略機体横幅に相当する刈幅を有する刈取部8が連結されている。刈取部8は、植立穀稈を後方に向けて掻き込む回転リール9、植立穀稈の株元を切断して刈り取るバリカン型の刈取装置10、刈取穀稈を機体横幅方向中間側へ横送り移送する横送りオーガ11等を備えており、刈取装置10により刈り取った穀稈を横送りオーガ11によって横送りしてフィーダ7に供給する。
運転部3には、運転座席12と、運転座席12よりも前側に位置して操向操作レバー13等の複数の操作具を備えるフロントパネル14と、運転座席12よりも左横側に位置して変速レバー15等の種々の操作具を備えるサイドパネル17等が備えられている。運転座席12よりも右横側には、図示しないラジエータファンの作用によってエンジン6に対する冷却風を吸気するための防塵ダクト18が備えられている。運転部3には、運転部3に着座する運転者に対する日差しを防ぐ運転部キャノピー19が備えられている。
脱穀装置4の左右両側は側壁によって覆われ、脱穀装置4の上部は天板4Bによって覆われている。そして、図示はしないが、左右の側壁と天板4Bにより囲われた内部空間の上部側に、扱胴と受網(図示せず)とを有し、フィーダ7より搬送されてくる刈取穀稈の扱き処理を行う扱室が形成されている。また、扱室の下部に、受網から漏下する扱き処理物を、穀粒、枝付き籾等の二番物、および、排ワラ屑等に選別する選別処理部が備えられている。
脱穀装置4における穀粒貯留部5側の右側壁4Aの横外側方にスクリューコンベアからなる揚穀装置20が備えられている。選別処理部にて選別された穀粒は、一番物回収スクリューにより脱穀装置4の穀粒貯留部5側の横側外方に排出され、揚穀装置20へ送り出される。そして穀粒は、揚穀装置20により上方に搬送され、穀粒貯留部5内に貯留される。
図3に示すように、穀粒貯留部5は、脱穀処理された穀粒を貯留する貯留空間を有するとともにその貯留空間よりも下側に穀粒を排出可能な排出部として排出口21を有する貯留ホッパー22と、貯留ホッパー22から排出される穀粒を回収する回収空間23と、貯留ホッパー22を支持するホッパー支持フレーム24とが備えられている。ホッパー支持フレーム24の構成については後で詳述する。
図6に示されるように、揚穀装置20の上部側箇所が、平面視で略L字形の板体からなる前後一対の連結ステー25により脱穀装置4の貯留ホッパー22側の部分としての右側壁4Aに連結固定されている。一対の連結ステー25の夫々において、一端部が揚穀装置20の外周部に溶接にて連結され、他端部が、脱穀装置4の右側壁4Aにボルト連結されている。
選別処理部にて得られた二番物は、二番物回収スクリュー(図示せず)により脱穀装置4の穀粒貯留部5側の横側外方に排出される。そして、図1および図3に示されるように、脱穀装置4における穀粒貯留部5側の横側に備えられた二番物還元装置26によって二番物が脱穀装置4の前側部分に還元される。排ワラ屑等は、脱穀装置4の機体後部側外方に排出される。
エンジン6から排出される燃焼後の排気は、エンジン6よりも左上側に位置するマフラー27を通過したのち、排気管28の管内を流動して機体後部の出口としての排気口29から外方に排出される。排気管28の前部は後上がりに傾斜して、エンジン6からの排気が供給される排気流入口よりも排気口29の方が高い位置になる状態で、脱穀装置4と穀粒貯留部5との間を通って機体後部まで延ばされている。
脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の領域のうち、貯留ホッパー22よりも下側の領域、かつ、排気口29よりも下側の領域に、燃料タンク30が備えられている。燃料タンク30は、脱穀装置4よりも機体後側に突出する状態で機体フレーム2Aに支持されている。燃料タンク30は平面視で貯留ホッパー22と部分的に重複する。燃料タンク30は矩形箱状体に構成されている。
燃料タンク30よりも前側にセパレータ31が配置され、セパレータ31は燃料タンク30からエンジン6への給油経路に設けられ、燃料中に含まれる水分等の不純物がセパレータ31によって分離除去される。図示はしないが、セパレータ31に筒状のドレンタンクが設けられ、ドレンタンクは内部のドレン水を透視可能な透明部材で構成されている。
ドレンタンクの外周に沿って目盛りが設けられ、作業者は、ドレンタンクに貯留されたドレン水のたまり度合いを目盛りと共に確認できる。
脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の領域には、脱穀装置4の側板の上端に対応する高い位置に、排気管28の上側を覆う状態で作業台32が備えられている。作業台32は、例えば、脱穀装置4の内部の清掃作業や点検作業等を行うために、作業者が載置可能に設けられている。作業台32の構成については後で詳述する。
〔穀粒貯留部〕
図3,4に示すように、貯留ホッパー22は、上部側に、略直方体形状の貯留空間を形成する略無底箱状の矩形箱状部22Aが備えられ、下部側に、三つの下狭まり状の漏斗部33を有する流下案内部22Bが備えられている。矩形箱状部22Aの内部空間と流下案内部22Bの内部空間の全体により穀粒を貯留する貯留空間が形成されている。三つの漏斗部33の下端部には、穀粒を下方に排出可能な排出口21が形成され、その排出口21を開閉可能な手動操作式のシャッター機構34(図4参照)が備えられている。
回収空間23には、貯留ホッパー22の排出口21から排出される穀粒を収容するための穀粒収容袋を縦姿勢で保持する袋保持部35が備えられている。袋保持部35は、穀粒収容袋の上部に係止して縦姿勢を保持するために、複数の左右向きの支持杆35aが片持ち状に延びる状態で備えられている。貯留ホッパー22よりも下側に、穀粒を収容するための穀粒収容袋を受止め支持するための載置台36が備えられている。貯留ホッパー22と載置台36との間の作業空間としての回収空間23において、穀粒収容袋が配置され、排出口21から流下する穀粒が袋詰めにされる。
載置台67のうち、脱穀装置4の位置する側の側端部に、仕切板37が設けられ、仕切板37は、貯留ホッパー22よりも下側の回収空間23と、脱穀装置4と貯留ホッパー22との間の空間と、を区画する。仕切板37の長手方向は機体前後方向に沿い、仕切板37の短手方向は機体上下方向に沿う。仕切板37は燃料タンク30およびセパレータ31よりも機体右側、即ち燃料タンク30およびセパレータ31に対して脱穀装置4の位置する側と反対側に設けられている。この構成によって、たとえ穀粒収容袋が脱穀装置4の位置する側に倒れる場合であっても、穀粒収容袋は仕切板37によって受け止められて回収空間23に留まる。
仕切板37は、容易に取り外すことができるように構成され、セパレータ31の点検や揚穀装置の点検等のメンテナンス作業を容易に行えるようにしている。図3,8,9に示すように、仕切板37は、前後両側の下部に載置台36の左側端縁に形成された縦向き縁部36aに対して上側から挟み込み係合する挟み込み係止部38が備えられている。図3に示すように、前後の挟み込み係止部38を縦向き縁部37aに係合させた状態で、前後両側の上部に形成された挿通孔39を通して挿通するノブボルト40により、ホッパー支持フレーム24に設けられたブラケット41に締結固定されている。ノブボルト40の締結を解除すると、仕切板37を容易に取り外すことができる。
図2,4に示すように、載置台36よりも右側に、穀粒回収作業を行う補助作業者が乗ることができる作業デッキ42が備えられている。この作業デッキ42は、機体内方側(左側)端部の前後揺動軸芯Z周りで揺動可能に機体フレーム2Aに支持され、機体横外方に張り出した作業姿勢と、機体内方側に引退する格納姿勢とに揺動姿勢変更可能なように構成されている。
貯留ホッパー22よりも上側に、作業領域の上方側を覆う日除け部材としての補助キャノピー43が備えられている。補助キャノピー43は、作業デッキ42に乗ったまま作業領域内で作業する補助作業者に対する日差しを遮ることができる。
〔補助キャノピーについて〕
図1,3,4に示されるように、補助キャノピー43は、貯留ホッパー22の天板22Cの右上部に取り付けられた一対の支点ブラケット44を介して、天板22Cよりも高い位置にある前後向き軸芯X周りで揺動可能に支持されている。補助キャノピー43は、作業姿勢の作業デッキ42の上方を覆う使用状態と、貯留ホッパー22の天板22Cの上方に引退する格納状態とにわたり姿勢変更可能に支持されている。
図10に示すように、補助キャノピー43は、全体を支持する枠状の支持フレーム45と、支持フレーム45に装着されるシート部材46とを備えている。支持フレーム45は、外周部を囲う矩形状の周枠部47と、周枠部47の右辺47Cと左辺47Dとに亘って架設される2本の横向き中継杆49とを備えている。横向き中継杆49は、中央側が上方に盛り上がる中膨らみ状に形成されている。
シート部材46は、例えば、ターポリン等のテント用生地材等が用いられ、シート部材46は張り合わせ用面ファスナー50を用いて支持フレーム45に取り付け固定されている。図11に示すように、シート部材46には、支持フレーム45の周枠部47の4辺よりも前後方向並びに左右方向に夫々、延長形成された外方延長部51が形成されている。
4辺の外方延長部51に沿って面ファスナー50が設けられ、且つ、生地材における支持フレーム45よりも内周側に沿って対向用の面ファスナー50が設けられている。そして、シート部材46を支持フレーム45に装着するときは、シート部材46を支持フレーム45に載置した状態で、外方延長部51を折り曲げて面ファスナー50同士を張り合わせて取り付けるように構成されている。シート部材46の外方延長部51のうち横向き中継杆49に対応する箇所には、切欠き52が形成されており、横向き中継杆49を挟み込む状態で張り合わせても、できるだけ隙間が少なくなるように構成されている。
〔ホッパー支持フレームについて〕
ホッパー支持フレーム24には、貯留ホッパー22の前後両側端部に対応する位置において、貯留ホッパー22の前部を支持する前側フレーム53と、貯留ホッパー22の後部を支持する後側フレーム54と、前側フレーム53と後側フレーム54とを繋ぐ前後向きの前後向きフレーム55とが備えられている。
図5に示すように、前側フレーム53は、機体前側に位置して機体フレーム2Aから立設された左右の前部縦フレーム56A,56Bと、左右の前部縦フレーム56A,56Bの上端部同士にわたって連結された左右向きの前部横フレーム57とを有している。後側フレーム54は、機体後側に位置して機体フレーム2Aから立設された左右の後部縦フレーム58A,58Bと、左右の後部縦フレーム58A,58Bの上端部同士にわたって連結された左右向きの後部横フレーム59とを有している。
左右の前部縦フレーム56A,56Bは、貯留ホッパー22よりも前下側で左右横並びに配置され、左右の後部縦フレーム58A,58Bは、貯留ホッパー22よりも後下側で左右横並びに配置されている。左側の前部縦フレーム56Aと左側の後部縦フレーム58Aは、前後方向視で重複するように配置され、右側の前部縦フレーム56Bと右側の後部縦フレーム58Bは、前後方向視で重複するように配置されている。
前部横フレーム57の左側箇所は、左側の前部縦フレーム56Aよりも脱穀装置4側に向けて延びる延出部57cを備えている。この延出部57cの延出端部、即ち脱穀装置4の位置する側の端部に連結ブラケット60が溶接固定されている。従って、前部横フレーム57は、左右の前部縦フレーム56A,56Bの夫々と脱穀装置4の右側壁4Aとによって三点支持されている。前部横フレーム57の右側箇所は、右側の前部縦フレーム56Bとの連結箇所よりもすこしだけ右側外方へ延出している。
後部横フレーム59の左側箇所は左側の後部縦フレーム58Aの上部に連結されている。後部横フレーム59の右側箇所は、右側の後部縦フレーム58Bとの連結箇所よりもすこしだけ右側外方へ延出している。
左側の後部縦フレーム58Aと後部横フレーム59の連結箇所と、左側の前部縦フレーム56Aと前部横フレーム57との連結箇所とに亘り、前後向きの前後向きフレーム55が連結されている。このように左側の前部縦フレーム56Aの略真上と、左側の後部縦フレーム58Aの略真上と、に前後向きフレーム55が配置されるため、前後向きフレーム55の支持構造が安定的になる。
図7に示すように、前後向きフレーム55は左右方向に幅広の板状フレームであって且つ断面形状が屈曲部55aを有する形状である。すなわち、前後向きフレーム55のうち、左右方向(短手方向)において脱穀装置4の位置する側と反対側の箇所に、下方向きに折り曲げられた屈曲部55aが前後方向に亘って形成されている。つまり、前後向きフレーム55は前後方向の断面視で略逆U字状に形成されている。これにより、前後向きフレーム55の剛性が屈曲部55aによって高められる。
ホッパー支持フレーム24に、脱穀装置4に連結され且つ左右方向に延びる左右向きフレーム61が備えられている。左右向きフレーム61は、前後向きフレーム55と脱穀装置4とを連結するとともに、左右向きフレーム61の貯留ホッパー22側の端部が前後向きフレーム55に載置支持されている。
すなわち、図5,7に示すように、左右向きフレーム61は、左右に2分割された略帯板状のフレーム構成体61A,61Bを有し、脱穀装置4の右側壁4Aから前後向きフレーム55の前後中間部の後部寄りの部分に向けて延設されている。2つのフレーム構成体61A,61Bは中間部でボルト連結されている。左側のフレーム構成体61Aの左側端部は、脱穀装置4に対する連結部62に溶接固定され、連結部62が脱穀装置4の右側壁4Aにボルト連結されている。右側のフレーム構成体61Bの右側端部は、前後向きフレーム55の前後中間部のうち、後部寄りの部分における上面に載置支持されている。左側のフレーム構成体61Aの途中部には、前後向きフレーム55から離れるほど下方に位置するように傾斜する傾斜面が形成されている。右側のフレーム構成体61Bの上面は水平な面に形成されている。
図5,6に示すように、前部横フレーム57に前支持部64が溶接固定され、後部横フレーム59に後支持部65が溶接固定されている。そして、前支持部64および後支持部65に、貯留ホッパー22の支持部材66の夫々がボルト連結されている。支持部材66は、板材を折り曲げて形成され、貯留ホッパー22の前後両側端部における傾斜面部分にボルト連結されている。このようにして貯留ホッパー22がホッパー支持フレーム24に支持されている。
図5に示すように、穀粒貯留部5には、作業デッキ42に載置して穀粒回収作業を行う補助作業者を保護するためのガード部70と、穀粒回収作業を行う補助作業者が握り操作可能な手摺71とが備えられている。手摺71は、丸パイプ材からなり、前後両側端部が前部横フレーム57と後部横フレーム59との夫々の機体右側端部にボルト連結されている。
〔ガード部について〕
図6に示すように、ガード部70に、前側アーム部70Aと、後側アーム部70Bと、直線状の背もたれ部70Cと、が備えられている。前側アーム部70Aの基端部は、前部横フレーム57の右側端部に設けられた支点ピン74により前後軸芯Y周りで揺動可能に支持され、前側アーム部70Aは基端部から右方向へ延びている。後側アーム部70Bの基端部は、後部横フレーム59の右側端部に設けられた支点ピン75により揺動可能に支持され、後側アーム部70Bは基端部から右方向へ延びている。背もたれ部70Cの長手方向は前後方向に沿って延びている。
ガード部70は複数の分割体を連結することで構成されている。すなわち、後側アーム部70Bと背もたれ部70Cとが一体形成されたL字部材76と、前側アーム部70Aと、が分割体として構成されている。後側アーム部70Bと背もたれ部70Cとは、丸パイプ材を略L字状に折り曲げることによって、一体的なL字形状のL字部材76に構成されている。背もたれ部70Cには、筒状のクッション部材77が装着されている。クッション部材77は、例えばウレタン等の柔軟材で構成されている。前側アーム部70Aは角形パイプによって構成されている。
L字部材76と前側アーム部70Aとが分割されている。ガード部70が分割された状態で、背もたれ部70Cに筒状のクッション部材77が外嵌されることによって、クッション部材77は背もたれ部70Cに対して容易に装着可能となる。すなわち、図16に示すように、背もたれ部70Cの前部にピン孔70Caが形成され、前側アーム部70Aの遊端部に挿通孔70Aaが形成されている。丸パイプ材である背もたれ部70Cが挿通可能な大きさとなるように、挿通孔70Aaは形成されている。背もたれ部70Cの前部が挿通孔71aに差し込まれ、ピン孔70Caが前側アーム部70Aよりも前側に位置する状態で、ピン孔73aにスプリングピン78が差し込み挿通されて抜け止めされる。これにより、背もたれ部70Cは挿通孔71aに対して位置保持される。ピン孔70Caに差し込み挿入されたスプリングピン78を取り外すことによって、前側アーム部70Aと背もたれ部70Cとの連結が解除される。スプリングピン78には、内部を通して針金79が備えられ、作業中に外れて脱落しないようにしている。
図4に示されるように、ガード部70は、前後軸芯Y周りで、使用状態と格納状態とに亘って上下揺動可能に支持されている。ガード部70の使用状態とは、背もたれ部70Cが貯留ホッパー22よりも機体横外側へ張り出して作業者の身体を受け止め可能な状態である(図4では実線で示す)。ガード部70の格納状態とは、背もたれ部70Cが機体横内側へ引退して貯留ホッパー22の天板22Cに接近する状態である(図4では仮想線で示す)。
前部横フレーム57の右側端部に前側係止部80が溶接固定され、後部横フレーム59の右側端部に後側係止部81が溶接固定されている。使用状態では、前側係止部80と前側アーム部70Aとが接当するとともに、後側係止部81と後側アーム部70Bとが接当して、下方側への揺動を規制する。
ガード部70が使用状態である場合、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bは機体横外方の箇所ほど下方に位置するように傾斜し、かつ、背もたれ部70Cが作業デッキ42の外側端部よりも機体横外側へ突出する。つまり、ガード部70が使用状態である場合、背もたれ部70Cは、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々の前後軸芯Yよりも下側に位置するとともに、作業デッキ42の外側端部よりも機体横外側、即ち、貯留ホッパー22に向き合う作業者の背中側に位置する。
〔保持機構について〕
ガード部70が格納状態である場合、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々は、機体前後方向視で前後軸芯Yよりも機体内側へ傾斜し、背もたれ部70Cは、前側アーム部70Aおよび後側アーム部70Bの夫々の前後軸芯Yよりも機体内側に位置する。そして、ガード部70を格納状態で位置保持可能な前部側保持機構82と後部側保持機構83とが備えられている。
前部側保持機構82について説明する。
図13,14に示すように、貯留ホッパー22の天板22Cの上部に取り付けられた一対の支点ブラケット44のうち、機体前側の支点ブラケット44に、前部側保持機構82がボルト固定によって取り付けられている。前部側保持機構82は、例えば平板のプレス成型によって、前後方向視で略C字状となるように形成されている。機体左側端部に位置する支持基端部82Aが支点ブラケット44にボルト固定されている。支持基端部82Aから、機体上側の上収容部82Bと、機体下側の下収容部82Cと、が夫々延出されている。支持基端部82Aから前方に反発部82Dが延出されている。
前部側保持機構82の機体右側端部、即ち、上収容部82Bの延出先端部と、下収容部82Cの延出先端部と、の夫々に、幅狭の離間距離D1を有する上下一対の案内部が形成されている。離間距離D1は、背もたれ部70Cの断面直径D2よりも小さい。上収容部82Bの上端部と下収容部82Cの下端部との離間距離が、背もたれ部70Cの断面直径D2と略同じ、または、断面直径D2よりも大きくなるように、上収容部82Bおよび下収容部82Cは形成されている。
反発部82Dは、前後方向において支持基端部82Aの位置する側と反対側の箇所に、機体右方に突起している。背もたれ部70Cの一部が収容空間の内側に入り込むと、反発部82Dと背もたれ部70Cとが接当して、背もたれ部70Cは、反発部82Dの付勢力によって押し付けられる。これにより、背もたれ部70Cの収納箇所は、収容空間Sの内側でガタつくことなく、収容された状態に維持される。
後部側保持機構83について説明する。
後部側保持機構83は、後側アーム部70Bの基端部付近に備えられている。図15に示すように、後部側保持機構83は、ガード部70が格納状態にあるときに後側アーム部70Bに接当して作用状態に戻ることを規制するロック作用位置と、後側アーム部70Bの移動領域から引退して作用状態に戻ることを許容する解除位置とにスライド移動可能なロック部材84と、ロック部材84を前後方向にスライド可能に支持する側面視略U字形の支持部材85と、ロック部材84をロック作用位置に移動付勢するコイルバネ86とが備えられている。
ロック部材84は、棒材を略L字形に折り曲げた形状であり、支持部材85の前後の縦面部85aに形成された挿通孔を挿通する状態で設けられている。ロック部材84の支持部材85の内部に位置する箇所にコイルバネ86が外装され、コイルバネ86によってロック部材84が後側アーム部70Bの移動領域に突出するように移動付勢されている。
後側アーム部70Bが使用状態から格納状態への切り換わるときに、後側アーム部70Bのうちロック作用状態に移動付勢されているロック部材84に摺接して、後側アーム部70Bの揺動に伴ってロック部材84を解除位置に移動するように案内する案内傾斜部材87が備えられている。
このような構成によって、手動操作によって後側アーム部70Bを使用状態から格納状態に向けて揺動させると、案内傾斜部材87の案内作用によってロック部材84が解除位置に向けて押し移動されて退避するので、後側アーム部70Bを格納状態に移動させることができる。後側アーム部70Bが格納状態にまで揺動すると、ロック部材84はコイルバネ86の付勢力によって自動的にロック作用位置に復帰するので、ガード部70が作用状態に戻ることを規制することができる。
〔電装品について〕
図3,4,5に示すように、電装品Dとして、回収空間23を照らす作業灯88が、前後向きフレーム55の下方側に位置する状態でホッパー支持フレーム24に支持されている。左側の後部縦フレーム58Aの前側面における前後向きフレーム55の下方位置に、断面形状がL字状のアングル部材によって構成されるブラケット89が一体連結されている。このブラケット89に作業灯88がボルト連結されている。作業灯88は、幅広の前後向きフレーム55の下方側に位置している。このように配置することで、作業灯88に雨水が降りかかるのを防止することができる。
電装品Dとしては、作業灯88の他、図1,3に示すように、後進状態を報知するためのブザー90も設けられている。ブザー90は、後側の支持部材66に取り付けられている。
そして、作業灯88やブザー90等の貯留ホッパー22の後部に備えられた電装品Dは、電気配線Hを介して、運転部3におけるフロントパネル14あるいはサイドパネル17の内方側に備えられた図示しない制御装置に接続されている。電装品Dは、例えば、フロントパネル14に備えられた操作スイッチ91(図2参照)等の操作指令に基づいて、制御装置によって運転動作が切り換えられるように構成されている。図5に示すように、電気配線Hは、前後向きフレーム55に沿って前後に延びる状態で備えられている。このように構成することで、幅広で剛性の高い前後向きフレーム55を利用して電気配線Hを安定的に支持することができる。尚、貯留ホッパー22に備えられる電装品Dとしては、図示はしていないが、貯留ホッパー22の貯留空間における穀粒の貯留量を検知する貯留量センサがあるが、この貯留量センサに対する電気配線も同様に、前後向きフレーム55に沿って前後に延びる状態で備えられている。
〔作業台〕
次に、作業台32について説明する。
図2,3,5に示すように、作業台32として、揚穀装置20よりも前側に位置する前部作業台32Aと、揚穀装置20よりも後側に位置する後部作業台32Bとが備えられている。前部作業台32Aは、後部側が前側ステーとしての前側の連結ステー25に支持され、前部側がホッパー支持フレーム24に支持されている。又、後部作業台32Bは、前部側が後側ステーとしての後側の連結ステー25に支持され、後部側がホッパー支持フレーム24に支持されている。
説明を加えると、図5に示すように、揚穀装置20よりも前側に位置する前部作業台32Aは、左右方向に幅広の板体にて構成され、前部作業台32Aの前部右側箇所が、ホッパー支持フレーム24における前部横フレーム57から立設された連結部材93によって下面側から支持されている。連結部材93は、帯板の上下両側が略L字に折り曲げ形成され、下端部が前部横フレーム57の上面に溶接固定され、上端部が前部作業台32Aにボルト連結されている。前部作業台32Aの後部右側箇所が、前側の連結ステー25に溶接固定された略L字形の支持ブラケット94にて下面側から接当する状態で受止め支持されている。前部作業台32Aの左側箇所は、脱穀装置4の天板に載置支持された状態で前後方向に分散した複数箇所にてボルト連結されている。
後部作業台32Bは、左右方向に幅広の板体にて構成され、図7にも示すように、前部右側箇所には、側面視略L字形の補強体95が一体的に備えられ、後側の連結ステー25に溶接固定された略L字形の支持ブラケット96にて補強体95を介して下面側から受止め支持されている。
図5,7に示すように、後部作業台32Bの後部右側箇所が、脱穀装置4の右側壁4Aから立設された第1支持ブラケット97、及び、ホッパー支持フレーム24における左右向きフレーム61から立設された第2支持ブラケット98により支持されている。後部作業台32Bの左側箇所は、脱穀装置4の天板に載置支持された状態で前後方向に分散した複数箇所にてボルト連結されている。尚、支持ブラケット96の横側に位置して後側の連結ステー25にボルト連結されている縦板99は、排気管を支持するための支持板である。
第1支持ブラケット97は、帯板を略Z字状に屈曲して形成され、下端部が脱穀装置の右側壁にボルト連結され、上に向かうほど右側に位置する傾斜姿勢で上方に延びている。
そして、上端部が後部作業台32Bの右側の縦面部92にボルト連結されている。第2支持ブラケット98は、帯板を略L字状に屈曲して形成され、下端部が左右向きフレーム61における左側のフレーム構成体61Aの傾斜面よりも右側の平坦面部分に溶接固定され、上方に向けて延びている。第2支持ブラケット98の上端部が後部作業台32Bの右側の縦面部92にボルト連結されている。
このようにして、前部作業台32Aと後部作業台32Bとが夫々、揚穀装置20の前後両側の連結ステー25、ホッパー支持フレーム24、及び、脱穀装置4の夫々によって、安定的に支持されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、作業台32が、前部作業台32Aと後部作業台32Bとに分割され、前部作業台32Aの後部側が前側の連結ステー25に支持され、前部作業台32Aの前部側がホッパー支持フレーム24に支持され、後部作業台の前部側が後側ステーに支持され、後部作業台の後部側が前記ホッパー支持フレームに支持される構成としたが、この構成に代えて、前部作業台32Aの後部側及び後部作業台32Bの前部側が、ステー25ではなく、別途備えて専用の支持部材にて支持するようにしてもよい。又、作業台32が前後方向に一連に連なる形状にしてもよく、ホッパー支持フレーム24にのみ支持させる構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、作業台32が前後向きフレーム55及び左右向きフレーム61に支持される構成としたが、この構成に代えて、作業台32が前側フレーム53や後側フレーム54に支持される構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、前後向きフレーム55は断面形状が屈曲部55aを有する形状としたが、この構成に代えて、前後向きフレーム55が、平板、角筒部材、円筒部材等、種々の形状に構成されるものでもよい。
本発明は、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と脱穀処理された穀粒を貯留する貯留ホッパーとが左右方向に並ぶ状態で備えられているコンバインに適用できる。
4 脱穀装置
20 揚穀装置
22 貯留ホッパー
24 ホッパー支持フレーム
25 ステー
32 作業台
32A 前部作業台
32B 後部作業台
53 前側フレーム
54 後側フレーム
55 前後向きフレーム
55a 屈曲部
61 左右向きフレーム
88 作業灯
D 電装品
H 電気配線

Claims (10)

  1. 機体左右方向一方側に偏倚する状態で設けられ、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、
    機体左右方向他方側に偏倚する状態及び前記脱穀装置と横並びの状態で設けられ、且つ、脱穀処理された穀粒を貯留する貯留空間及び貯留している穀粒を排出可能な排出部を有する貯留ホッパーと、
    前記貯留ホッパーを支持するホッパー支持フレームと、
    前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に位置して前後方向に延びる作業台と、が備えられ、
    前記作業台が、前記ホッパー支持フレームに支持されているコンバイン。
  2. 前記脱穀装置と前記貯留ホッパーとの間に、前記脱穀装置から搬出される穀粒を上方に搬送して前記貯留ホッパーの上部に供給する揚穀装置が備えられ、
    前記揚穀装置を前記脱穀装置のうちの前記貯留ホッパー側の部分に支持するステーが備えられ、
    前記作業台は、一端側が前記ステーに支持され、他端側が前記ホッパー支持フレームに支持されている請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記作業台として、前記揚穀装置よりも前側に位置する前部作業台と、前記揚穀装置よりも後側に位置する後部作業台とが備えられ、
    前記ステーとして、前記揚穀装置の前側に位置する前側ステーと、前記揚穀装置の後側に位置する後側ステーとが備えられ、
    前記前部作業台は、後部側が前記前側ステーに支持され、前部側が前記ホッパー支持フレームに支持され、
    前記後部作業台は、前部側が前記後側ステーに支持され、後部側が前記ホッパー支持フレームに支持されている請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記ホッパー支持フレームに、前記貯留ホッパーの前部を支持する前側フレームと、前記貯留ホッパーの後部を支持する後側フレームと、前記前側フレームと前記後側フレームとを繋ぐ前後向きの前後向きフレームとが備えられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
  5. 前記作業台は、前記前後向きフレームに支持されている請求項4に記載のコンバイン。
  6. 前記ホッパー支持フレームに、前記脱穀装置に連結され且つ左右方向に延びる左右向きフレームが備えられ、
    前記作業台が前記左右向きフレームに支持されている請求項1から5のいずれか1項に記載のコンバイン。
  7. 前記ホッパー支持フレームに、前記貯留ホッパーの前部を支持する前側フレームと、前記貯留ホッパーの後部を支持する後側フレームと、前記前側フレームと前記後側フレームとを繋ぐ前後向きの前後向きフレームとが備えられ、
    前記左右向きフレームは、前記前後向きフレームと前記脱穀装置とを連結するとともに、前記左右向きフレームの前記貯留ホッパー側の端部が前記前後向きフレームに載置支持されている請求項6に記載のコンバイン。
  8. 前記前後向きフレームは、断面形状が屈曲部を有する形状である請求項7に記載のコンバイン。
  9. 前記貯留ホッパーあるいは前記ホッパー支持フレームに電装品が支持され、
    前記電装品に対する電気配線が、前記貯留ホッパーよりも前側箇所から前記前後向きフレームに沿わされて延びる状態で前記前後向きフレームに支持されている請求項8に記載のコンバイン。
  10. 前記電装品として前記貯留ホッパーの下方を照らす作業灯が備えられ、
    前記作業灯が前記前後向きフレームの下方に位置する状態で前記ホッパー支持フレームに支持されている請求項9に記載のコンバイン。
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