JP2020102678A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザーが所望するモードメモリーを容易かつ効率的に特定することである。【解決手段】画像形成装置は、複数の設定項目の設定値を有するモードメモリーを記憶し、にゅうりょく印刷ジョブで用いる設定項目の第1の設定値の入力を受け付け、入力された設定値と記憶されたモードメモリーの設定値とを比較し合致するモードメモリーを候補として抽出する。そして、画像形成装置は、抽出されたモードメモリーが複数ある場合に、設定画面d10の表示により、複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値(入力ボタンB11,B12,B13)の入力を問い合わせ、第2の設定値の入力を受け付け、入力された第2の設定値に応じて、抽出されたモードメモリーから印刷ジョブで用いるモードメモリーを特定する。【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、用紙に画像形成するMFP(MultiFunction Peripheral:複合機)などの画像形成装置が知られている。画像形成装置には設定項目が多く、ユーザーが所望する出力結果を得るためには設定に多くの時間を要する場合がある。そのような課題を解決するため、よく利用する設定項目の設定値一式をモードメモリーとして予め登録しておくモードメモリー機能が存在する。ユーザーが登録されてあるモードメモリーを読み出せば、全設定項目を一度に設定完了できる。
通常、ユーザーはモードメモリーに割り当てられている番号(登録番号)や名称(タイトル、登録名)を入力したり、表示されているアイコンやプレビューの中から選択したりすることで、自分が利用したいモードメモリーを特定する。しかし、記憶されたモードメモリーが多数であったり、頻繁に利用しないユーザーがモードメモリー機能を利用する場合には、自分が利用したい設定値のパターンがどれかを判断するのが困難である。
このため、発話した内容を分析し、分析結果と予め登録しておいたジョブメモリーの設定内容とを比較し、類似度が一定以上のジョブメモリーを候補として抽出して、ユーザーが選択可能な情報処理装置が知られている(特許文献1参照)。
また、複数の印刷設定をそれぞれ複数種類の照合情報と関連づけて、設定候補データの少なくとも一部として記憶し、印刷の対象であるデータファイルに関する特徴情報と、設定候補データに格納されている照合情報と、を照合することによって、設定候補データに格納されている複数の印刷設定の中から印刷設定の候補である候補設定を選択し、選択した候補設定の決定をユーザーに促す印刷装置が知られている(特許文献2参照)。
特開2018−46416号公報 特開2008−257383号公報
しかし、上記特許文献1、2に記載の装置でも、比較又は照合により絞り込んだ結果(ジョブメモリー、候補設定)が多数であった場合には、最終的には番号や名称で選択しなければならないため、ユーザーの負担が大きくなるおそれがあった。
本発明の課題は、ユーザーが所望するモードメモリーを容易かつ効率的に特定することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
複数の設定項目の設定値を有するモードメモリーを記憶する記憶手段と、
印刷ジョブで用いる設定項目の第1の設定値の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力された第1の設定値と前記記憶されたモードメモリーの設定値とを比較し合致するモードメモリーを候補として抽出する抽出手段と、
前記抽出されたモードメモリーが複数ある場合に、当該複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせる問合せ手段と、
前記第2の設定値の入力を受け付ける受付手段と、
前記入力された第2の設定値に応じて、前記抽出されたモードメモリーから前記印刷ジョブで用いるモードメモリーを特定する特定手段と、を備える。
請求項2は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記抽出されたモードメモリーが複数ある場合に、前記問い合わせる第2の設定値の優先順位を決定する優先順位決定手段を備え、
前記問合せ手段は、前記決定された優先順位に応じて、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせる。
請求項3は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記モードメモリーは、設定項目の設定値の階層構造を有し、
前記優先順位決定手段は、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値のうち、前記入力された第1の設定値の下位層にある第2の設定値の優先順位を高くする。
請求項4は、請求項2又は3に記載の画像形成装置において、
前記モードメモリーは、設定項目の設定値をグループごとに有し、
前記優先順位決定手段は、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値のうち、前記入力された第1の設定値が多いグループに所属する第2の設定値の優先順位を高くする。
請求項5は、請求項2から4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記受付手段は、前記問い合わされた第2の設定値のパスの入力を受け付け可能であり、
前記問合せ手段は、前記パスが入力された場合に、当該パスに対応する第2の設定値の次の優先順位の前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせる。
請求項6は、請求項2から5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記記憶手段は、過去に入力された第1の設定値の履歴情報を記憶し、
前記優先順位決定手段は、優先順位が同じ第2の設定値が複数ある場合に、前記設定値の履歴情報に応じて当該複数の第2の設定値の優先順位をさらに決定する。
請求項7は、請求項2から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記優先順位決定手段は、優先順位が同じ第2の設定値が複数ある場合に、予め決められた設定値の優先順位に応じて当該複数の第2の設定値の優先順位をさらに決定する。
請求項8は、請求項1から7のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記問合せ手段は、表示及び音声出力の少なくとも1つにより、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせ、
前記受付手段は、操作入力及び音声入力の少なくとも1つにより、前記問い合わされた第2の設定値の入力を受け付ける。
請求項9は、請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記入力手段により入力されていない設定値、デフォルト値から変更された設定値及び前記入力された第1の設定値に関連する設定値の少なくとも1つを、前記特定されたモードメモリーとともに通知する通知手段を備える。
請求項10は、請求項1から9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記入力手段は、モードメモリーの変更情報の入力を受け付け、
前記入力された変更情報に応じて、モードメモリーの構成を変更する変更手段を備える。
請求項11は、請求項1から10のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記モードメモリーは、ユーザーの識別情報に対応付けられ、
前記入力手段は、前記印刷ジョブを投入するユーザーの識別情報の入力を受け付け、
前記抽出手段は、前記入力された設定値と前記記憶されたモードメモリーの設定値とを比較して合致し前記入力されたユーザーの識別情報に対応するモードメモリーを候補として抽出する。
請求項12は、請求項1から11のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記特定されたモードメモリー内の設定値に基づいて、前記印刷ジョブを画像形成手段に実行させる印刷ジョブ実行手段を備える。
本発明によれば、ユーザーが所望するモードメモリーを容易かつ効率的に特定できる。
本発明の実施の形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。 画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。 第1〜第5のモードメモリー定義リストを示す図である。 (a)は、第1のモードメモリーを示す図である。(b)は、第2のモードメモリーを示す図である。 モードメモリージョブ実行処理を示すフローチャートである。 (a)は、第1の設定画面を示す図である。(b)は、第2の設定画面を示す図である。 (a)は、第1の音声問合せ例を示す図である。(b)は、第2の音声問合せ例を示す図である。(c)は、第3の音声問合せ例を示す図である。 (a)は、第3のモードメモリーを示す図である。(b)は、第4のモードメモリーを示す図である。 (a)は、第4の音声問合せ例を示す図である。(b)は、第5の音声問合せ例を示す図である。(c)は、第6の音声問合せ例を示す図である。 (a)は、第5のモードメモリーを示す図である。(b)は、第6のモードメモリーを示す図である。
添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
図1〜図10を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の画像形成装置10の概略構成を示す図である。図2は、画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態の画像形成装置10は、用紙に画像形成(印刷)を行う装置であり、例えば、企業のオフィスに設置されている。画像形成装置10は、例えば、MFPであるものとして説明するが、これに限定されるものではない。画像形成装置10は、印刷ジョブにより用紙に画像形成するプリンターなど、他の画像形成装置としてもよい。画像形成装置10は、画像形成装置本体10Aと、後処理装置10Bと、音声端末10Cと、を備える。
画像形成装置本体10Aと音声端末10Cとは、通信ネットワークを介して通信接続されている。通信ネットワークは、例えば、無線LAN(Local Area Network)の通信方式とするが、これに限定されるものではなく、有線LANなどとしてもよい。
図1に示すように、画像形成装置本体10Aは、操作表示部D1を介するユーザーからの操作入力に応じて、原稿読取部14で原稿から読み取られた画像データ、又は通信ネットワークに接続されたPC(Personal Computer)などの外部機器(図示略)から受信した印刷ジョブの画像データに応じて、給紙トレイT1,T2,T3,T4から給紙された用紙に画像形成する。操作表示部D1は、表示情報を表示するとともに、タッチパネル、各種キーを介して操作入力を受け付ける。
画像形成装置本体10Aは、用紙の搬送方向に、上流から下流へ画像形成ユニット161Y,161M,161C,161K、定着部162が直列に配置された直接転写方式の画像形成装置である。ただし、画像形成装置本体10Aは、中間転写方式の画像形成装置としてもよい。画像形成ユニット161Y,161M,161C,161Kは、順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、K(ブラック)のトナー像を用紙上に形成(現像)する。定着部162は、加熱及び加圧により、用紙上のトナー像を用紙に定着させる。
後処理装置10Bは、画像形成装置本体10Aから排出された画像形成された用紙をそのまま又は後処理を施して排紙トレイT5に排出(排紙)する。ただし、図1において、後処理部の図示は省略している。
音声端末10Cは、スマートスピーカーなどで構成され、音声入力部(マイク)、アンプ、音声出力部(スピーカー)を備え、音声入力部を介してユーザーからの音声入力を受け付け、音声情報を音声出力部から音声出力する端末装置である。
ついで、図2を参照して、画像形成装置10の内部の機能構成を説明する。図2に示すように、画像形成装置本体10Aは、抽出手段、問合せ手段、特定手段、通知手段としての本体制御部11と、操作表示部D1と、原稿読取部14と、画像処理部15と、画像形成部16と、給紙部17と、本体通信部18と、記憶手段としての記憶部19と、搬送部20と、外部通信部21と、を備える。画像形成装置本体10Aの各部は、バスを介して通信接続されている。
本体制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を有する。CPUは、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出し、当該プログラムに従って、画像形成装置本体10Aの各部を制御する。また、CPUは、出力された用紙に対して後処理を行う場合には、後処理装置10Bに所定の後処理を実行する指示を出す。ROMは、不揮発性の半導体メモリーなどにより構成され、各種プログラム、当該プログラムの実行に必要なデータなどを記憶している。特に、ROMには、後述するモードメモリージョブ実行処理を実行するためのモードメモリージョブ実行プログラムが記憶されている。RAMは、DRAM(Dynamic RAM)などにより構成され、プログラムや各種画像処理に係る画像データなどの各種データを一時的に記憶する。
操作表示部D1は、受付手段としての操作部12と、表示部13と、を有する。操作部12は、表示部13の表示画面上を覆うように形成されたタッチパネルや、数字ボタン、スタートボタンなどの各種操作ボタンを備え、ユーザーの操作に基づく操作信号を本体制御部11に出力する。表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)などにより構成され、本体制御部11から入力される表示信号に従って各種表示情報を表示する。
原稿読取部14は、ADF(Auto Document Feeder:自動原稿給紙装置)、プラテンガラス、スキャナーなどを備え、自動搬送された又は載置された原稿の画像を読み取って得られた画像データを本体制御部11に出力する。
画像処理部15は、本体制御部11の制御により、記憶部19に記憶された画像データ、原稿読取部14により原稿から画像を読み取って得られた画像データ、外部機器(情報処理装置)から入力された画像データに必要な画像処理を行い、画像処理後の画像データを画像形成部16に送信する。画像処理には、階調処理、中間調処理、色変換処理などが含まれる。階調処理は、画像データの各画素の階調値を、用紙上に形成された画像の濃度特性が目標の濃度特性と一致するように補正された階調値に変換する処理である。中間調処理は、誤差拡散処理、組織的ディザ法を用いたスクリーン処理などである。色変換処理は、RGBの各階調値をCMYKの各階調値に変換する処理である。
画像形成部16は、本体制御部11の制御により、画像処理部15により画像処理が行われた画像データに基づいて、給紙部17により供給された用紙上にモノクロ又はカラーの画像を形成する。画像形成部16は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応する画像形成ユニット161Y,161M、161C、161K転写搬送ベルト、定着部162などを備える。各色の画像形成ユニット161Y,161M、161C、161Kは、それぞれ、感光体ドラムと、当該感光体ドラムの周囲に設けられた帯電部、露光部、現像部、クリーニング部と、を有する。画像形成ユニット161Yにおけるイエロー色の感光体ドラムは、帯電部により表面が一様に帯電された後、イエロー色の画像データに基づいて露光部により走査露光されて静電潜像が形成される。そして、現像部によりイエロー色の感光体ドラム上の静電潜像にイエロー色のトナーが付着され、現像が行われる。イエロー色の感光体ドラム上のトナー像は、用紙に直接転写後、クリーニング部により、残ったイエロー色のトナーが回収される。マゼンタ、シアン、ブラック色の画像形成ユニット161M、161C、161Kも、イエロー色の画像形成ユニット161Yと同様である。
各色の感光体ドラム上に形成された各色のトナー像は、用紙上に、4色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像として形成される。定着部162は、カラートナー像が転写された用紙を加熱する加熱ローラー、当該用紙を加圧する加圧ローラーを備え、加熱及び加圧によりカラートナー像を用紙に定着させる。
給紙部17は、複数の給紙トレイT1〜T4、給紙ローラーなどを備え、本体制御部11の制御により、給紙トレイから用紙を取り出して供給する。各給紙トレイT1〜T4には、給紙トレイごとに予め定められた紙種やサイズの用紙が収納されている。本体通信部18は、後処理装置10B(後処理通信部32)と通信を行う。
記憶部19は、画像データなどの各種データを記憶するHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリーなどの不揮発性の記憶装置である。特に、記憶部19は、後述するモードメモリーM1,M2などの複数のモードメモリーを記憶する。
搬送部20は、用紙を搬送する搬送ローラーなどを備え、本体制御部11の制御により、給紙部17から供給された用紙を画像形成部16に搬送し、画像形成部16により画像形成された用紙を後処理装置10Bに搬送する。また、搬送部20は、両面印刷のため、画像形成部16により片面に画像形成された用紙を反転して再度画像形成部16に搬送する反転経路部を有する。
外部通信部21は、ネットワークカードなどにより構成され、通信ネットワーク上の音声端末10Cや、PCなどの外部機器と通信を行うコントローラーIF(Inter Face)である。
後処理装置10Bは、画像形成装置本体10Aから搬送された用紙に、必要に応じて後処理を行う装置である。後処理としては、例えば、ソート処理、ステープル処理、パンチ穴開け処理、折り処理、製本(小冊子、中綴じ)処理などがある。後処理装置10Bは、後処理制御部31と、後処理通信部32と、搬送部33と、後処理部34と、を備える。後処理装置10Bの各部は、バスを介して接続されている。
後処理制御部31は、本体制御部11と同様に、後処理装置10Bの各部を制御する。後処理通信部32は、画像形成装置本体10A(本体通信部18)と通信を行う。搬送部33は、搬送ローラーなどを有し、後処理制御部31の制御により、画像形成装置本体10Aから搬送された用紙を後処理部34又は排紙トレイT5に搬送し、後処理部34で後処理が施された用紙を排紙トレイT5に搬送する。後処理部34は、ソート処理部、ステープル処理部、パンチ穴開け処理部、折り処理部、製本処理部などを有し、後処理制御部31の制御により、搬送された用紙に、ソート処理、ステープル処理、パンチ穴開け処理、折り処理、製本処理などの後処理を施す。
つぎに、図3及び図4を参照して、記憶部19に記憶されるモードメモリーM1,M2を説明する。図3は、モードメモリー定義リストM01,M02,M03,M04,M05を示す図である。図4(a)は、モードメモリーM1を示す図である。図4(b)は、モードメモリーM2を示す図である。
以下、簡単のため、原稿読取部14で読み取られた原稿の画像データを画像形成部16で画像形成するコピー処理に関するモードメモリーを説明する。モードメモリーは、印刷ジョブに関する設定項目の設定値一式を有する情報である。
記憶部19に記憶されるモードメモリーは、図3に示すモードメモリー定義リストM01,M02,M03,M04,M05で定義されている。モードメモリー定義リストM01,M02,M03,M04,M05は、グループ毎の定義リストであり、順に、グループが基本、レイアウト、仕上げ、画像合成、画質調整とする。
また、モードメモリー定義リストM01,M02,M03,M04,M05は、モードメモリーを決定する優先順位の高い方から第1階層〜第4階層の4階層に設定項目が定義されている階層構造を有する。ただし、この階層数に限定されるものではない。
グループが基本のモードメモリー定義リストM01は、モードメモリーの基本的な設定項目が定義されている。第1階層の原稿向きは、読み取る原稿の向きの設定項目であり、縦又は横の設定値が設定される。第1階層の原稿サイズは、読み取る原稿のサイズの設定項目であり、A4などの設定値が設定される。第1階層の倍率は、印刷の倍率の設定項目であり、倍率変更のオン/オフの設定値が設定される。第2階層の倍率(%)は、倍率の具体的な数値の設定項目であり、数値(%)の設定値が設定される。第1階層の部数は、印刷物の部数の設定項目であり、数値(部)の設定値が設定される。第1階層の給紙トレイは、印刷する用紙の供給元の給紙トレイの設定項目であり、給紙トレイT1〜T4のいずれかを示す設定値が設定される。第1階層の印刷色は、印刷色の設定項目であり、白黒、フルカラーなどの設定値が設定される。
グループがレイアウトのモードメモリー定義リストM02は、モードメモリーのレイアウトに関する設定項目が定義されている。第1階層のNin1は、1枚の用紙に割り当てるページの設定項目であり、N(枚)の設定値が設定される。第2階層のNin1(ページ割当)は、ページ割り当ての方向の設定項目であり、昇順又は降順の設定値が設定される。第1階層の印刷面は、面印刷の種類の設定項目であり、両面、片面などの設定値が設定される。第2階層の印刷面(綴じ方向)は、印刷物の綴じ方向の設定値であり、左、上などの設定値が設定される。第3階層の印刷面(綴じ代)は、印刷物の綴じ代(幅)設定項目であり、数値(mm)の設定値が設定される。第1階層の画像シフトは、用紙上の印刷する画像のシフトの設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第1階層の小冊子は、後処理としての小冊子の綴じ処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。
グループが仕上げのモードメモリー定義リストM03は、主に画像形成後の用紙の仕上げとしての後処理の設定項目が定義されている。第1階層のステープルは、後処理としてのステープル処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層のステープル(位置)は、ステープル処理における用紙上の針の位置の設定項目であり、針の位置の設定値が設定される。第3階層のステープル(位置詳細)は、ステープル処理における用紙上の針の詳細な位置の設定項目であり、針の詳細な位置の設定値が設定される。第4階層のステープル(角度)は、ステープル処理における用紙上の針の角度の設定項目であり、針の角度の設定値が設定される。第1階層の中綴じは、後処理としての中綴じ処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第1階層のパンチは、後処理としてのパンチ処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層のパンチ(位置)は、パンチ処理の用紙上のパンチ穴の位置の設定項目であり、パンチ穴の位置の設定値が設定される。第3階層のパンチ(穴数)は、パンチ処理のパンチ穴の個数の設定項目であり、パンチ穴の個数の設定値が設定される。第1階層の折りは、後処理としての折り処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層の折り(折りページ数)は、折り処理の対象のページ数の設定項目であり、ページ数の設定値が設定される。
グループが画像合成のモードメモリー定義リストM04は、用紙に印刷する画像に合成する情報の設定項目が定義されている。第1階層のウォーターマークは、印刷する画像へのウォーターマーク(電子透かし)の合成の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層のウォーターマーク(印刷文字)は、ウォーターマークの文字の内容の設定項目であり、文字が設定される。第3階層のウォーターマーク(サイズ)は、ウォーターマークの文字のサイズの設定項目であり、文字のサイズの設定値が設定される。第4階層のウォーターマーク(角度)は、ウォーターマークの文字の角度の設定項目であり、文字の角度の設定値が設定される。第1階層のオーバーレイは、印刷する画像への予め登録したフォームの合成の設定項目であり、オン/オフの設定情報が設定される。第2階層のオーバーレイ(印刷文字)は、オーバーレイのフォームの印刷文字の設定項目であり、フォームの印刷文字の設定値が設定される。第1階層の日付/時刻は、印刷する画像への印刷の日付/日時の合成の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層の日付/時刻(フォーマット)は、合成する日付/日時のフォーマットの設定項目であり、日付/日時のフォーマットの設定値が設定される。第1階層のページ番号は、印刷する画像へのページ番号の合成の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層のページ番号(フォーマット)は、合成するページ番号のフォーマットの設定項目であり、ページ番号のフォーマットの設定値が設定される。
グループが画質調整のモードメモリー定義リストM04は、用紙に印刷する画像の画質調整の設定項目が定義されている。第1階層の下地調整は、用紙に印刷する画像の下地調整処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層の下地調整(調整レベル)は、下地調整処理の調整レベルの設定情報が設定される。第1階層の文字再現は、用紙に印刷する画像の文字再現処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層の文字再現(調整レベル)は、文字再現処理の調整レベルの設定項目であり、調整レベルの設定値が設定される。第1階層の光沢コピーは、用紙に印刷する画像に光沢をつける処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第1階層の濃度は、用紙に印刷する画像の濃度調整処理の設定項目であり、オン/オフの設定値が設定される。第2階層の濃度(調整レベル)は、濃度調整処理の調整レベルの設定項目であり、濃度の調整レベルの設定値が設定される。第1階層の原稿タイプは、原稿のタイプの設定項目であり、文字、写真、イラストなどの設定値が設定される。
記憶部19には、モードメモリー定義リストM01〜M05で定義された、図4(a)に示すモードメモリーM1、図4(b)に示すモードメモリーM2などの複数のモードメモリーが記憶されている。モードメモリーM1は、グループが基本のモードメモリーM11と、グループがレイアウトのモードメモリーM12と、を有し、他のグループのモードメモリーの図示を省略するものとする。モードメモリーM2は、グループが基本のモードメモリーM21と、グループがレイアウトのモードメモリーM22と、を有し、他のグループのモードメモリーの図示を省略するものとする。
また、記憶部19に記憶される複数のモードメモリーには、それぞれ、識別が可能な名称(タイトル)が対応付けられて記憶されているものとする。例えば、印刷用途、印刷内容などに応じて、「DR(Design Review)印刷_配布用」などの名称が、モードメモリーに付与されている。なお、モードメモリーには、名称に限定されず、番号などの他の識別情報が対応付けられている構成としてもよい。
また、記憶部19に記憶されるモードメモリーは、操作部12を介するユーザーからの変更入力に応じて、設定項目、設定値などが適宜更新可能であるものとする。
つぎに、図5、図6を参照して、画像形成装置10の動作を説明する。図5は、モードメモリージョブ実行処理を示すフローチャートである。図6(a)は、設定画面d10を示す図である。図6(b)は、設定画面d20を示す図である。
図5を参照して、画像形成装置10で実行されるモードメモリージョブ実行処理を説明する。モードメモリージョブ実行処理は、モードメモリーを用いてコピーのジョブを実行する処理である。画像形成装置10において、例えば、原稿が原稿読取部14に載置され、操作部12を介して、ユーザーからモードメモリージョブ実行処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、本体制御部11は、ROMに記憶されたモードメモリージョブ実行プログラムに従い、モードメモリージョブ実行処理を実行する。
図5に示すように、まず、本体制御部11は、操作部12を介してユーザーから、コピーにおける設定項目の設定にモードメモリーを使用する旨の指定入力を受け付ける(ステップS11)。そして、本体制御部11は、操作部12を介してユーザーから、コピーにおける設定項目の設定値の入力を受け付ける(ステップS12)。
そして、本体制御部11は、記憶部19に記憶された全てのモードメモリーから、ステップS12で入力された設定項目の設定値が合致するモードメモリーを候補として抽出する(ステップS13)。そして、本体制御部11は、ステップS13で抽出されたモードメモリー間で異なる設定項目の問合せの優先順位を決定し、当該設定項目の設定値を優先順に問い合わせるための設定画面データを生成し、生成した設定画面データを表示部13に表示する(ステップS14)。
ステップS14では、例えば、図6(a)に示す設定画面d10が表示される。設定画面d10は、優先順として上から下へ、設定項目「印刷面」、「Nin1」、「ステープル」の設定項目入力欄P10,P20,P30が順に配置され、各設定項目の設定値の入力を受け付ける画面である。例えば、「印刷面」の設定項目入力欄P10は、ソフトキーとしての入力ボタンB11,B12,B13を有する。入力ボタンB11は、設定値「印刷面:片面」の入力ボタンである。入力ボタンB12は、設定値「印刷面:両面」の入力ボタンである。入力ボタンB13は、設定値「印刷面:不明」の入力ボタンである。「Nin1」の設定項目入力欄P20、「ステープル」の設定項目入力欄P30も同様に、設定値の入力ボタンを有する。入力対象が設定項目入力欄P10である場合に、ユーザーからの入力ボタンB11,B12,B13の択一的なタッチ入力が受け付けられる。入力ボタンB11,B12は、それぞれ、設定項目入力欄P10の問合せに対する回答としての片面、両面の入力ボタンである。入力ボタンB13は、設定項目入力欄P10の問合せに対する回答パスの入力ボタンである。
優先順位は、次のルールにより決定される。
(1).ユーザーがステップS12で入力した設定値の下位層に差異がある設定項目を優先する。
(2).ユーザーがステップS12で多く設定値を入力したグループの中の差異がある第1階層の設定項目を優先する。
・また、(1)、(2)のそれぞれは、優先順位が同じ設定項目が複数ある場合に、過去の設定値入力の履歴情報で入力が多いものを優先する優先順位、又は予め決められた設定項目ごとの優先順位により、さらに優先順位が決定される。
そして、本体制御部11は、ステップS14で決定された優先順位に応じて、(設定画面の上から下へ)未問合せの設定項目の設定値の1つをユーザーに問合せる(ステップS15)。例えば、優先順位が次の設定項目の設定値入力欄が強調表示(例えば色変更)される。
そして、本体制御部11は、操作部12を介してユーザーから問合せに対する回答としての対象の設定項目の設定値又は回答のパスの入力を受け付ける(ステップS16)。そして、本体制御部11は、ステップS13で抽出されたモードメモリーから、ステップS16で入力された設定項目の設定値が合致する1つのモードメモリーが決定されるか否かを判別する(ステップS17)。1つのモードメモリーが決定されない場合(ステップS17;NO)、ステップS15に移行される。このように、画像形成装置10の設定項目の問合せに対し、回答又はパスを入力することで、1つのモードメモリーが決定されない場合に、さらなるモードメモリーの絞り込みが実施される。
1つのモードメモリーが決定された場合(ステップS17;YES)、本体制御部11は、ステップS17で決定されたモードメモリーを記憶部19から読み出す(呼び出す)(ステップS18)。
そして、本体制御部11は、ステップS18で読み出されたモードメモリーを用いたジョブ実行の要否のメッセージを表示部13に表示して問合せ、操作部12を介してユーザーから、ジョブ実行の指示する又は指示しない入力を受け付け、ジョブ実行の指示入力があるか否かを判別する(ステップS19)。
ステップS19では、例えば、図6(b)に示す設定画面d20が表示され、ステップS17で決定されたモードメモリーで印刷ジョブを実行することをユーザーに問い合わせる。「DR資料印刷_配布用」は、ステップS17で決定されたモードメモリーの名称である。設定画面d20は、ソフトキーとしてのキャンセルボタンB41と、ジョブ実行ボタンB42と、を有する。キャンセルボタンB41のタッチ入力により、決定されたモードメモリーのキャンセルが入力され、ジョブ実行ボタンB42のタッチ入力により、決定されたモードメモリーを用いた印刷ジョブの実行指示が入力される。
ジョブ実行のキャンセル入力がある場合(ステップS19;NO)、ステップS12に移行される。ジョブ実行の指示入力がある場合(ステップS19;YES)、本体制御部11は、ステップS18で読み出されたモードメモリーを用いて、原稿読取部14、画像処理部15、給紙部17、搬送部20,33、後処理部34を制御して、コピーの印刷ジョブを実行し(ステップS20)、モードメモリージョブ実行処理を終了する。
ここで、モードメモリージョブ実行処理の具体的な第1の実施例を説明する。記憶部19には、モードメモリーM1,M2を含む複数のモードメモリーが記憶されているものとする。そして、モードメモリージョブ実行処理が実行され、ステップS12で、「設定項目:設定値」として、「印刷色:フルカラー」、「印刷面:両面」、「Nin1:2」が入力され、ステップS13で、「印刷色:フルカラー」、「印刷面:両面」及び「Nin1:2」に合致するモードメモリーM1,M2が抽出されたものとする。この入力された設定値は、図4(a)、図4(b)のモードメモリーM1,M2において、斜体で示され、他の図でも同様であるものとする。
モードメモリーM1,M2で差異がある設定項目は、グループが基本の第1階層の部数、第1階層の給紙トレイ、グループがレイアウトの第2階層の綴じ方向である。この差異がある設定項目は、図4(a)、図4(b)のモードメモリーM1,M2において、網掛けで示されており、他の図でも同様であるものとする。
差異がある設定項目のうち、ステップS12で設定入力された「印刷面:両面」の下位層にある第2階層の綴じ方向の優先順位が最優先とされる。というのは、ユーザーが設定入力を行って具体的なイメージができている「印刷面:両面」であり、ユーザーが意図して入力した設定項目に従属する設定項目を問い合わせられた方が、その他の設定項目を問い合わせられるよりも回答しやすいためである。
そして、ステップS15で設定項目としての綴じ方向が設定画面表示により問い合わされ、ユーザーからの「左」の入力ボタンのタッチ入力に応じて、ステップS17で1つのモードメモリーM1が決定され、同じくユーザーからの「上」の入力ボタンのタッチ入力に応じて、ステップS17で1つのモードメモリーM2が決定される。
以上、本実施の形態によれば、画像形成装置10は、複数の設定項目の設定値を有するモードメモリーを記憶する記憶部19と、印刷ジョブで用いる設定項目の第1の設定値の入力を受け付ける操作部12と、操作部12で入力された設定値と記憶されたモードメモリーの設定値とを比較し合致するモードメモリーを候補として抽出する本体制御部11を備える。本体制御部11は、抽出されたモードメモリーが複数ある場合に、表示部13により複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせ、操作部12により第2の設定値の入力を受け付け、入力された第2の設定値に応じて、抽出されたモードメモリーから印刷ジョブで用いるモードメモリーを特定する。
このため、印刷ジョブで用いる設定項目の第1、第2の設定値を入力するだけで、ユーザーが所望するモードメモリーを容易かつ効率的に特定できる。
また、本体制御部11は、抽出されたモードメモリーが複数ある場合に、問い合わせる第2の設定値の優先順位を決定する。このため、優先順位に応じて第2の設定値を問合せをするので、問合せ回数及び回答の回数を少なくすることができ、ユーザーが所望するモードメモリーをより容易かつ効率的に特定できる。
また、モードメモリーは、設定項目の設定値の階層構造を有する。本体制御部11は、複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値のうち、前記入力された第1の設定値の下位層にある第2の設定値の優先順位を高くする。このため、ユーザーが意図して入力した第1の設定値に従属する第2の設定値を問い合わせられ、ユーザーが回答しやすくできる。
また、本体制御部11は、表示部13により、複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を表示により問い合わせ、操作部12により、問い合わされた第2の設定値の操作入力を受け付ける。このため、目視及び操作入力により第2の設定値の問合せ及び回答をすることができ、たとえ周囲の音が大きい環境でも、ユーザーが所望するモードメモリーをより容易に特定できる。
また、操作部12は、モードメモリーの変更情報の入力を受け付ける。本体制御部11は、入力された変更情報に応じて、モードメモリーを変更する。このため、モードメモリーの変更により、ユーザーの所望のモードメモリーを特定可能にできる。
また、本体制御部11は、特定されたモードメモリー内の設定値に基づいて、印刷ジョブを画像形成手段(原稿読取部14、画像処理部15、給紙部17、搬送部20,33、後処理部34)に実行させる。このため、特定されたユーザーが所望するモードメモリーを容易かつ効率的に特定して印刷ジョブを実行できる。
(変形例)
図7〜図10を参照して、上記実施の形態の変形例を説明する。図7(a)は、第1の音声問合せ例を示す図である。図7(b)は、第2の音声問合せ例を示す図である。図7(c)は、第3の音声問合せ例を示す図である。図8(a)は、モードメモリーM3を示す図である。図8(b)は、モードメモリーM4を示す図である。図9(a)は、第4の音声問合せ例を示す図である。図9(b)は、第5の音声問合せ例を示す図である。図9(c)は、第6の音声問合せ例を示す図である。図10(a)は、モードメモリーM5を示す図である。図10(b)は、モードメモリーM6を示す図である。
上記実施の形態では、設定項目の設定値の問合せ及び回答の入力を表示画面の表示及びそのタッチ入力により行う構成であったが、本変形例では、設定項目の設定値の問合せ及び回答を音声出力及び音声入力により行う。本変形例の装置構成は、上記実施の形態と同様に、画像形成装置10が用いられる。
画像形成装置10において、モードメモリージョブ実行処理が実行される。ただし、モードメモリージョブ実行処理のステップS14において、本体制御部11は、ステップS13で抽出されたモードメモリー間で異なる設定項目の優先順位を決定する。そして、ステップS15で、本体制御部11は、ステップS14で決定された優先順位に応じて、未問合せの設定項目の設定値の1つの問合せのメッセージを音声端末10Cに音声出力させる。そして、ステップS16で、本体制御部11は、音声端末10Cを介してユーザーから問合せに対する回答としての対象の設定項目の設定値又は回答のパスの音声入力を受け付ける。
例えば、図6(a)の設定画面d10に対応して、図7(a)に示すように、画像形成装置10において、音声端末10Cを介して、設定項目入力欄P10に対応する最優先の設定項目の問合せ「印刷面は?」の音声出力がされ、ユーザーU1からの「片面」の音声入力が行われる。そして、音声端末10Cを介して、設定項目入力欄P20に対応する次の優先順位の設定項目の問合せ「Nin1は?」の音声出力がされ、ユーザーU1からの「2in1」の音声入力が行われる。
また、モードメモリージョブ実行処理のステップS19において、本体制御部11は、音声端末10Cを介して、ステップS18で読み出されたモードメモリーを用いたジョブ実行の要否のメッセージを音声出力して問合せ、操作部12を介してユーザーから、ジョブ実行の指示する又は指示しない音声入力を受け付け、ジョブ実行の指示入力があるか否かを判別する。
例えば、図6(b)の設定画面d20に対応して、図7(b)に示すように、画像形成装置10において、音声端末10Cを介して、ステップS18で読み出されたモードメモリーの名称に対応する問合せ「DR資料印刷_配布用でジョブ実行します」の音声出力がされ、ユーザーU1からのジョブ実行指示の旨の「はい」の音声入力が行われる。
また、上記第1の実施例と同様に、ステップS13でモードメモリーM1,M2が抽出されたケースを考える。図7(c)に示すように、画像形成装置10において、ステップS15で音声端末10Cを介して、設定項目の問合せ「綴じ方向は?」の音声出力がされ、ステップS16でユーザーU1からの「上」の音声入力が行われる。ステップS17で1つのモードメモリーM2が決定されるので、ステップS19で問合せ「スケジュールコピーでジョブ実行します」の音声出力がされ、ユーザーU1からの「はい」の音声入力が行われる。「スケジュールコピー」は、モードメモリーM2の名称とする。
ついで、本変形例のモードメモリージョブ実行処理の具体的な第2の実施例を説明する。記憶部19には、図8(a)に示すモードメモリーM3と、図8(b)に示すモードメモリーM4と、を含む複数のモードメモリーが記憶されているものとする。
モードメモリーM3は、グループが基本のモードメモリーM31と、グループが画質調整のモードメモリーM35と、を有し、他のグループのモードメモリーの図示を省略するものとする。また、モードメモリーM3の名称は、「報告用現場写真」とする。モードメモリーM4は、グループが基本のモードメモリーM41と、グループが画質調整のモードメモリーM45と、を有し、他のグループのモードメモリーの図示を省略するものとする。
そして、モードメモリージョブ実行処理が実行され、ステップS12で、「設定項目:設定値」として、「印刷色:フルカラー」、「下地調整:オン」、「(下地調整の)調整レベル:+1」、「光沢コピー:オン」、「濃度:オン」、「(濃度の)調整レベル:+4」、が設定入力され、ステップS13で、「印刷色:フルカラー」、「下地調整:オン」、「(下地調整の)調整レベル:+1」、「光沢コピー:オン」、「濃度:オン」、「(濃度の)調整レベル:+4」に合致するモードメモリーM3,M4が抽出されたものとする。
モードメモリーM3,M4で差異がある設定項目は、グループが基本の第1階層の部数、グループが画質調整の第1階層の原稿タイプである。
差異がある設定項目のうち、ステップS12で設定入力された設定値の数が多いグループの画質調整に含まれる原稿タイプの優先順位が最優先とされる。というのは、ユーザーが数多く設定入力を行って、ユーザーの関心が高く、具体的な出力結果イメージができているグループの設定項目を問い合わせられた方が、その他の設定項目を問い合わせられるよりも回答しやすいためである。
そして、図9(a)に示すように、ステップS15で最優先の設定項目としての原稿タイプが「原稿タイプは?」の音声出力によりユーザーU1に問い合わされ、ユーザーU1からの「写真」の音声入力に応じて、ステップS17で1つのモードメモリーM3が決定される。そして、ステップS19でモードメモリーM3(報告書用現場写真)を用いた印刷ジョブの実行が「報告書用現場写真でジョブ実行します」の音声出力によりユーザーU1に問い合わされ、ユーザーU1からの「はい」の音声入力がされ、モードメモリーM3を用いた印刷ジョブが実行される。
また、ステップS18〜S20で、図9(b)に示すように、ステップS15で最優先の設定項目としての原稿タイプが「原稿タイプは?」の音声出力によりユーザーU1に問い合わされ、ユーザーU1からの「パス」の音声入力がされた場合には、再度ステップS15で次の優先順位の設定項目としての部数が「部数は?」の音声出力によりユーザーU1に問い合わされ、ユーザーU1からの「2部」の音声入力がされる。このように、ユーザーは、設定項目をパスすることができる。
また、本体制御部11は、1つに決定されたモードメモリーを読み出した後、ユーザーにその旨を通知し印刷ジョブの実行処理を行う。ただし、ユーザーの誤った回答や勘違いがあった場合、意図したモードメモリーではないものが用いられてしまう可能性がある。そのため、本体制御部11は、絞り込んだモードメモリーを通知する際、
・ユーザーが入力していない設定項目の設定値、
・デフォルトから変更がある設定項目の設定値、
・ユーザーが入力した設定項目の設定値の下位層、又は同グループ内の設定項目の設定値、
の少なくとも1つが、モードメモリーの通知と同時に通知される構成としてもよい。
例えば、モードメモリーM3の仕上げのグループのステープルの設定項目の設定値がデフォルト値から変更されているものとする。図9(c)に示すように、ステップS19でモードメモリーM3を用いた印刷ジョブの実行が、モードメモリーM3のステープルの設定値とともに、「ステープルがオンに設定されている、報告書用現場写真でジョブ実行します」の音声出力によりユーザーU1に問い合わされ、ユーザーU1からの「はい」の音声入力がされ、モードメモリーM3を用いた印刷ジョブが実行される。
ついで、本変形例のモードメモリージョブ実行処理の具体的な第3の実施例を説明する。記憶部19には、図10(a)に示すモードメモリーM5と、図10(b)に示すモードメモリーM6と、を含む複数のモードメモリーが記憶されているものとする。
モードメモリーM5は、グループが基本のモードメモリーM51と、グループがレイアウトのモードメモリーM52と、を有し、他のグループのモードメモリーの図示を省略するものとする。モードメモリーM6は、グループが基本のモードメモリーM61と、グループがレイアウトのモードメモリーM45と、を有し、他のグループのモードメモリーの図示を省略するものとする。
そして、モードメモリージョブ実行処理が実行され、ステップS12で、「設定項目:設定値」として、「印刷色:フルカラー」、「印刷面:両面」、「Nin1:2」が設定入力され、ステップS13で、「印刷色:フルカラー」、「印刷面:両面」、「Nin1:2」に合致するモードメモリーM5,M6が抽出されたものとする。
モードメモリーM5,M6で差異がある設定項目は、グループが基本の第1階層の部数、第1階層の給紙トレイ、グループがレイアウトの第2階層の(Nin1の)ページ割当と、第2階層の(印刷面の)綴じ方向と、である。
差異がある設定項目のうち、ステップS12で設定入力された設定項目の下位層を優先させる場合に、Nin1の下位層のページ割当と、印刷面の下位層の綴じ方向とは、優先順位が同じとなる。このため、ステップS14において、本体制御部11は、記憶部19に記憶されている設定項目の設定値の入力履歴情報を参照し、ステップS12で設定入力された設定項目の下位層のページ割当及び綴じ方向について、過去に設定値の入力が多い方を最優先に決定する。あるいは、本体制御部11は、記憶部19に記憶されている予め設定された設定項目ごとの優先順位を参照し、ステップS12で設定入力された設定項目の下位層のページ割当及び綴じ方向について、記憶された優先順位が高い方を最優先に決定する。
以上、本変形例によれば、本体制御部11は、音声端末10Cにより、複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の音声入力を音声出力により問い合わせ、音声端末10Cにより、問い合わされた第2の設定値の音声入力を受け付ける。このため、音声出力及び音声入力により第2の設定値の問合せ及び回答をすることができ、操作入力を介さなくても、ユーザーが所望するモードメモリーをより容易に特定できる。
また、モードメモリーは、設定項目の設定値をグループごとに有する。本体制御部11は、複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値のうち、入力された第1の設定値が多いグループに所属する第2の設定値の優先順位を高くする。このため、ユーザーが意図して入力した第1の設定値と関連の深いグループの第2の設定値を問い合わせられ、ユーザーが回答しやすくできる。
また、記憶部19は、過去に入力された第1の設定値の履歴情報を記憶する。本体制御部11は、優先順位が同じ第2の設定値が複数ある場合に、設定値の履歴情報に応じて複数の第2の設定値の優先順位をさらに決定する。このため、第2の設定値の優先順位をより適切に決定できる。
また、本体制御部11は、操作部12により入力されていない設定値、デフォルト値から変更された設定値及び入力された第1の設定値に関連する設定値(モードメモリーにおいて、入力された第1の設定値の下層の設定項目、入力された第1の設定値の同グループの設定値)の少なくとも1つを、特定されたモードメモリーとともに、音声端末10Cにより音声出力で通知する。このため、ユーザーが意図していないモードメモリーが特定されることを防ぐことができ、所望のモードメモリーを特定できる。
また、操作部12は、問い合わされた第2の設定値のパスの入力を受け付け可能である。本体制御部11は、パスが入力された場合に、パスに対応する第2の設定値の次の優先順位の複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせる。このため、ユーザーが意図していないモードメモリーが特定されることを防ぐことができる。
なお、上記実施の形態及び変形例における記述は、本発明に係る好適な画像形成装置の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、上記実施の形態と上記変形例とを適宜組み合わせる構成としてもよい。また、上記実施の形態及び変形例では、コピーの印刷ジョブ実行の構成について説明したが、これに限定されるものではなく、他のジョブ実行における構成としてもよい。
また、モードメモリーは、ユーザーの識別情報に対応付けられる構成としてもよい。画像形成装置10において、操作部12は、印刷ジョブを投入したユーザーの識別情報の入力を受け付ける。本体制御部11は、入力された第1の設定値と記憶されたモードメモリーの設定値とを比較して合致しかつ入力されたユーザーの識別情報に対応するモードメモリーを候補として抽出する構成としてもよい。この構成によれば、ユーザーが所望するモードメモリーを容易、効率的かつさらに適切に特定できる。
また、以上の実施の形態における画像形成装置10を構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
10 画像形成装置
10A 画像形成装置本体
11 本体制御部
D1 操作表示部
12 操作部
13 表示部
14 原稿読取部
15 画像処理部
16 画像形成部
161Y,161M,161C,161K 画像形成ユニット
162 定着部
17 給紙部
18 本体通信部
19 記憶部
20 搬送部
21 外部通信部
10B 後処理装置
31 後処理制御部
32 後処理通信部
33 搬送部
34 後処理部
T1,T2,T3,T4 給紙トレイ
T5 排紙トレイ
10C 音声端末
N 通信ネットワーク

Claims (12)

  1. 複数の設定項目の設定値を有するモードメモリーを記憶する記憶手段と、
    印刷ジョブで用いる設定項目の第1の設定値の入力を受け付ける入力手段と、
    前記入力された第1の設定値と前記記憶されたモードメモリーの設定値とを比較し合致するモードメモリーを候補として抽出する抽出手段と、
    前記抽出されたモードメモリーが複数ある場合に、当該複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせる問合せ手段と、
    前記第2の設定値の入力を受け付ける受付手段と、
    前記入力された第2の設定値に応じて、前記抽出されたモードメモリーから前記印刷ジョブで用いるモードメモリーを特定する特定手段と、を備える画像形成装置。
  2. 前記抽出されたモードメモリーが複数ある場合に、前記問い合わせる第2の設定値の優先順位を決定する優先順位決定手段を備え、
    前記問合せ手段は、前記決定された優先順位に応じて、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記モードメモリーは、設定項目の設定値の階層構造を有し、
    前記優先順位決定手段は、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値のうち、前記入力された第1の設定値の下位層にある第2の設定値の優先順位を高くする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記モードメモリーは、設定項目の設定値をグループごとに有し、
    前記優先順位決定手段は、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値のうち、前記入力された第1の設定値が多いグループに所属する第2の設定値の優先順位を高くする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記受付手段は、前記問い合わされた第2の設定値のパスの入力を受け付け可能であり、
    前記問合せ手段は、前記パスが入力された場合に、当該パスに対応する第2の設定値の次の優先順位の前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせる請求項2から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記記憶手段は、過去に入力された第1の設定値の履歴情報を記憶し、
    前記優先順位決定手段は、優先順位が同じ第2の設定値が複数ある場合に、前記設定値の履歴情報に応じて当該複数の第2の設定値の優先順位をさらに決定する請求項2から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記優先順位決定手段は、優先順位が同じ第2の設定値が複数ある場合に、予め決められた設定値の優先順位に応じて当該複数の第2の設定値の優先順位をさらに決定する請求項2から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記問合せ手段は、表示及び音声出力の少なくとも1つにより、前記複数のモードメモリー間で異なる第2の設定値の入力を問い合わせ、
    前記受付手段は、操作入力及び音声入力の少なくとも1つにより、前記問い合わされた第2の設定値の入力を受け付ける請求項1から7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記入力手段により入力されていない設定値、デフォルト値から変更された設定値及び前記入力された第1の設定値に関連する設定値の少なくとも1つを、前記特定されたモードメモリーとともに通知する通知手段を備える請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記入力手段は、モードメモリーの変更情報の入力を受け付け、
    前記入力された変更情報に応じて、モードメモリーの構成を変更する変更手段を備える請求項1から9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記モードメモリーは、ユーザーの識別情報に対応付けられ、
    前記入力手段は、前記印刷ジョブを投入するユーザーの識別情報の入力を受け付け、
    前記抽出手段は、前記入力された設定値と前記記憶されたモードメモリーの設定値とを比較して合致し前記入力されたユーザーの識別情報に対応するモードメモリーを候補として抽出する請求項1から10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記特定されたモードメモリー内の設定値に基づいて、前記印刷ジョブを画像形成手段に実行させる印刷ジョブ実行手段を備える請求項1から11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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