JP2020100937A - 柱部材及び組立式ブース - Google Patents

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Abstract

【課題】組立容易性を維持しつつ取り扱い性、可搬性を向上させることができる柱部材及びこれを有する組立式ブースを提供する。【解決手段】4本の角材を束状に一体化した柱部材5Aの下端部を、床面に置いただけの床材3A、3Dの交差部位に嵌合する。嵌合後は床材3A、3Dが交差状態のまま拘束され、且つ、柱部材5Aは床材3A、3Dで支持されることにより、自立した状態に保持される。他の交差部位にも柱部材を立て、その後に各柱部材の上端部を組梁で連結することにより、組立式ブースの骨組みを1人で構築することができる。柱部材5Aは2分割構成でジョイント部材6により現場で連結することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、展示場等で区画エリアに設置される組立式ブース、該組立式ブースを構成する柱部材に関するものである。
東京国際展示場等の展示場では、出展者毎にスペースが付与され、出展者は与えられたスペース区画にブースを構築して自社製品の広告や説明を行っている。この種の展示会は一般的に数日間の短期であり、搬入、撤去作業を容易にするために簡易な組立式ブースが利用されている。
この種の組立式ブースは、複数本の支柱(柱部材)と、支柱間に渡される複数本の梁等を備え、一般的に箱型の骨組みを形成した後、壁面パネルや床面を付加するようになっている。
隣接区画との視界を遮るためには2m程度の高さが必要である。このため、支柱を1人で持って支えて他の部材を連結しながら組立てる作業は困難であり、簡易な足場を組んだり、作業員の数を増やしたりする必要があった。
支柱を1人で持って組立を可能とするためには、特許文献1に記載の組立式ブースシステムのように、支柱を細くして骨組み構成を複雑にし、ネジ止め部分を多数設ける必要がある。
特開2003−82797号公報
しかしながら、特許文献1に記載のブース構成では、部品点数が多く、ネジ止めや部材間の嵌合工数が非常に多いため、組立に時間と労力を要する。
本出願人はこの問題に対処すべく、特願2017−104107号にて、部品点数が少なく構成が簡単でありながらも必要な強度を確保できるとともに、1人でも短時間に組立可能で、角材を使用することにより部品コストも低減できる組立式ブースを提案した。
この組立式ブースは、例えば4本の角材をスペーサを介して角材間に隙間が生じる状態で一体に束ねた構成の柱部材を有している。該柱部材の下端部を、床面にそれぞれの端部が直交状態に交差して上下に重なるように配置される2本の床材の交差部位に嵌合すると、前記2本の床材が直交状態で拘束されるとともに、該2本の床材による支持で柱部材が自立した状態に保持されるものである。従って作業者は柱部材を自立させた後はこれを保持する必要がない。
床材を4本、端部が直交した状態で四角形となるように配置し、上記柱部材の嵌合・自立作業を各隅において行った後、各柱部材の上端部間に梁を嵌めることにより、ブースの骨組み構造を1人で仮構築できる。仮構築後、ボルト等の締結部材によって本締めを行えば、ブースの躯体が構成される。
上記のように複数の角材を束ねた構成の柱部材は2m程度の長さを有しているため、重量的に1人で運ぶことはできるものの、その長さにより取り扱い性、可搬性が低下することを否めない。
例えば、屋内で茶室等を構築する場合、長尺の柱部材は運搬や取り扱いが容易ではない。また、運搬する場合にはトラック等の専用車に限定されるとともに、輸出等においては大きなコンテナが必要となる。
本発明はこのような現状に鑑みて創案されたもので、組立容易性を維持しつつ取り扱い性、可搬性を向上させることができる柱部材及びこれを有する組立式ブースの提供を、その目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために為されたものであり、請求項1の発明は、複数の棒状部材をスペーサを介して軸回りにおける棒状部材間に隙間が存在するように一体に束ねて固定してなり、床面にそれぞれの端部が直交状態に交差して上下に重なるように配置される2本の床材の交差部位に下端部を嵌合して前記2本の床材の直交状態を拘束することにより、前記2本の床材による支持で自立した状態に保持することが可能な柱部材であって、前記棒状部材の軸方向に複数に分割され、ジョイント部材で連結する構成を有していることを特徴とする柱部材である。
請求項2の発明は、請求項1に記載した柱部材において、前記各柱部材の連結部位には、それぞれの連結側端から前記棒状部材の軸方向に入り込んだ位置に複数の連結用スペーサが前記軸方向と直交する平面で交差し且つ前記軸方向に重なる状態に配置され、前記ジョイント部材は前記軸方向両端部に、前記連結用スペーサの前記軸方向の重なりに対応した凹凸の嵌合形状を有し、嵌合後前記各柱部材の前記棒状部材と前記ジョイント部材とがこれらを貫通する締結部材で一体に固定されることを特徴とする柱部材である。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載した柱部材において、前記締結部材が、前記棒状部材に固定されるナット部材と、前記ジョイント部材を挟んで対向する棒状部材の外側から挿入されて前記ナット部材に螺合するボルト部材とからなることを特徴とする柱部材である。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載した柱部材において、前記棒状部材が断面正方形の木質系の角材であり、前記各柱部材は前記角材を4本用いて構成され、且つ前記各柱部材の連結部位における前記連結用スペーサは前記角材と同じ角材で十字状に配置されていることを特徴とする柱部材である。
請求項5の発明は、請求項4に記載した柱部材において、前記ジョイント部材が、断面が四角形の中心片と、該中心片の4つの側面にそれぞれ固定された嵌合片とから構成され、対向する一対の嵌合片と対向する他の一対の嵌合片は前記軸方向の位置がずれており、前記中心片と前記各嵌合片は前記角材と同じ角材で形成されていることを特徴とする柱部材である。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかに記載した柱部材を複数有することを特徴とする組立式ブースである。
本発明によれば、組立容易性を維持しつつ取り扱い性、可搬性を向上させることができる柱部材及び該柱部材を有する組立式ブースを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る組立式ブースの骨組み構造を示す斜視図である。 床材の交差部位に柱部材を嵌合する直前の状態を示す斜視図である。 柱部材が床材の交差部位に嵌合して自立している状態を示す斜視図である。 柱部材の下端部の嵌合構造を示す分解斜視図である。 床材へ嵌合した後の柱部材が自立状態に保持される理由を説明するための要部断面図で、(a)は図3のd1方向への倒れが防止される理由の説明図、(b)は図3のd2方向への倒れが防止される理由の説明図である。 床材へ嵌合した後の柱部材が自立状態に保持される理由を説明するための要部断面図で、(a)は図3のd3方向への倒れが防止される理由の説明図、(b)は図3のd4方向への倒れが防止される理由の説明図である。 柱部材の連結構成を示す要部分解斜視図である。 ジョイント部材の分解斜視図である。 ジョイント部材に対する上側柱部材と下側柱部材の連結用スペーサの位置関係を示す斜視図である。 ジョイント部材で上側柱部材と下側柱部材とを連結した状態の要部斜視図である。 ジョイント部材で上側柱部材と下側柱部材とを連結した状態の水平断面を示す図で、(a)は図10のX1a−X1a線での断面図、(b)は図10のX1b−X1b線での断面図、(c)は図10のX1c−X1c線での断面図である。 床材と柱部材との一体化構成を示す要部断面図で、(a)は上側の床材と柱部材との一体化構成を示す図、(b)は下側の床材と柱部材との一体化構成を示す図である。 柱部材の上部と組梁との嵌合構成を示す要部分解斜視図である。 組梁と柱部材との一体化構成を示す要部断面図で、(a)は上側の組梁と柱部材との一体化構成を示す図、(b)は下側の組梁と柱部材との一体化構成を示す図である。 組立式ブースを茶室として利用する場合の斜視図である。
本発明の実施の形態に係る柱の仮保持構造及び組立式ブースを図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係る柱部材の仮保持状態での組立式ブース(以下、単に「ブース」という)1の骨組み構造を示している。この骨組み構造は、床面に例えば正方形状の領域を区画するように載置された4本の床材3A〜3Dと、垂直に立てられた4本の柱部材5A〜5Dと、各柱部材5A〜5Dの上端部間を連結する4本の組梁7A〜7Dを有している。本例のブース幅Wと高さHは共に200cmであり、柱部材5の1辺Sは9cmである。後述するように、本実施の形態では3cm角の木質系角材(棒状部材)によって、すなわち、断面形状が正方形の角材によって全ての要素が構成されている。上記寸法は一例であり、これに限定されない。
4本の床材3A〜3Dは、図2に示すように、床材3Bと床材3Dが床面に直に平行に置かれ、これらの上に床材3A、3Cが床材3B、3Dと直交する方向で平行に置かれている。すなわち、床材3A、3Cは床材3B、3D上に端部が直交状態で上下に重なるように配置されている。
各柱部材5A〜5Dは上下方向(軸方向)に2分割された分割構成を有し、上下方向の中央部においてジョイント部材(中継ぎ部材)6で連結されている。連結構成の詳細については後述する。
柱部材5Aは、下端部を床材3Aと床材3Dの交差部位に上方から嵌合することにより、床材3A、3Dの直交状態を拘束する嵌合形状を有し、嵌合後は、図3に示すように、床材3A、3Dによる支持で自立した状態に保持される。
すなわち、嵌合後の柱部材5Aは、ネジ止め等の締結操作を要することなく、手を離しても、直交状態を拘束された床材3A、3Dが突っ支い棒的に機能し、垂直に自立した状態に保持される。他の柱部材5B〜5Dも柱部材5Aと同様の嵌合構成を有している。
このため、作業者は残りの3本の柱部材5B〜5Dを同様に立てていくことができ、柱部材5A〜5Dを立てた後に組梁7A〜7Dを各柱部材5A〜5Dの上端部に嵌めることにより、ブース1の骨組み構造を1人で仮構築できる。仮構築後、ボルト等の締結部材による本締め(一体化)がなされる。本締めの具体的構成については後述する。
各柱部材5A〜5Dは、スペーサを介して複数の角材を軸回りにおける棒状部材間に隙間が存在するように一体に束ねて固定された構成を有している。
具体的には、それぞれ3cm角の木質系の角材9を4本、各角材9間に同じ角材からなるスペーサ11a、11b等を固定し、全体の上下端の投影形状が正方形状となるように一体に構成されている。すなわち、各角材9間及び4本の角材9で囲まれる中心にはそれぞれ角材1本分の隙間が存在する。
図4に示すように、柱部材5Aの下端部には、下端が上側の床材3Aに当接するスペーサ11aが角材9Aと角材9D、角材9Bと角材9Cとの間の対向隙間に固定されているとともに、下端が下側の床材3Dに当接するスペーサ11bが角材9Aと角材9B、角材9Cと角材9Dとの間の対向隙間に固定されている。
各スペーサ11aの固定は、角材9A、スペーサ11a及び角材9Dの角材3本分、角材9B、スペーサ11a及び角材9Cの角材3本分をそれぞれ上下2箇所で水平に貫通する不図示の長ボルト及びナットによる締結でなされている。各スペーサ11bの固定は、角材9A、スペーサ11b及び角材9Bの角材3本分、角材9C、スペーサ11b及び角材9Dの角材3本分をそれぞれ上下2箇所で水平に貫通する不図示の長ボルト及びナットによる締結でなされている。
スペーサ11a、11bは同じ長さであるが、スペーサ11aは床面との間に角材2本分を収容する第1の嵌合凹部12ができるように、スペーサ11bは床面との間に角材1本分を収容する第2の嵌合凹部14ができるように固定されている。他の柱部材5B〜5Dについても同様である。
2本の床材3A、3Dの交差部位に嵌合するだけで柱部材5Aが立った状態に保持される原理を以下に説明する。
図5は、柱部材5Aの下端部における図3のX1−X1線での断面図である。図5(a)に示すように、柱部材5Aが内向き(d1方向;図3参照)に倒れようとした場合、角材9C側のスペーサ11aの下端が床材3Aを押圧し、且つ、角材9Cの下端が床材3Dを押圧して床材3Aに時計回り方向の回転モーメントを与える。
しかしながら、床材3Aの他端側は床材3Bで支持されているため反力RFが生じ、その結果、柱部材5Aの内側への倒れが抑制される。
図5(b)に示すように、柱部材5Aが外向き(d2方向;図3参照)に倒れようとした場合には、角材9D側のスペーサ11aの下端が床材3Aを押圧し、且つ、角材9Dの下端が床材3Dを押圧して床材3Aに反時計回り方向の回転モーメントを与える。
しかしながら、床材3Aの重量によるモーメントGFが時計回り方向に働くため、柱部材5Aの外側への倒れが抑制される。
図6は、柱部材5Aの下端部における図3のX2−X2線での断面図である。図6(a)に示すように、柱部材5Aが外向き(d3方向;図3参照)に倒れようとした場合、角材9B側のスペーサ11bの下端が床材3Dを押圧し、且つ、角材9C側のスペーサ11bが床材3Aを押圧して床材3Aに時計回り方向の回転モーメントを与える。
しかしながら、床材3Aの他端側の重量により反力RFが生じ、その結果、柱部材5Aの外側への倒れが抑制される。
図6(b)に示すように、柱部材5Aが内向き(d4方向;図3参照)に倒れようとした場合、角材9C側のスペーサ11bの下端が床材3Dを押圧し、且つ、角材9B側のスペーサ11bが床材3Aを押圧して床材3Aに反時計回り方向の回転モーメントを与える。
しかしながら、床材3Aの他端側の重量により反力RFが生じ、その結果、柱部材5Aの内側への倒れが抑制される。
他の柱部材5B〜5Dについても、上記と同様の倒れ防止機能が得られ、柱部材5の1人での組立が可能となる。
図7乃至図11に基づいて、柱部材5の連結構成を代表して柱部材5Aを説明する。
図7に示すように、柱部材5Aは、上側柱部材5A1と、下側柱部材5A2とからなる2分割構成を有し、上下方向の中央部においてジョイント部材6で連結する構成となっている。すなわち、角材9の軸方向に複数(ここでは2つ)に分割され、ジョイント部材6で連結する構成を有している。
上側柱部材5A1の連結部位には、連結側端から角材9の軸方向に入り込んだ位置に複数(ここでは2つ)の連結用スペーサ8A、8Bが軸方向と直交する平面(水平面)で交差し且つ軸方向に重なる状態に配置されている。各連結用スペーサ8A、8Bは角材9と同じ角材で形成され、同じ長さで十字状に配置されている(図9参照)。各連結用スペーサ8A、8Bは不図示の貫通ボルト及びナット部材により各角材9A〜9Dに一体に固定されている。
下側柱部材5A2も上側柱部材5A1と同様の構成を有しており、連結用スペーサ8C、8Dが軸方向と直交する平面(水平面)で交差し且つ軸方向に重なる状態に配置されている。
図7に示すように、上側柱部材5A1における連結側端寄りの連結用スペーサ8Aによって形成される嵌合凹部10Aの深さd1は角材1本分(3cm)であり、奥側の連結用スペーサ8Bによって形成される対構成の嵌合凹部10Bの深さd2は角材2本分(6cm)である。
下側柱部材5A2においても同様である。すなわち、連結側端寄りの連結用スペーサ8Cによって形成される嵌合凹部10Cの深さd1は角材1本分(3cm)であり、奥側の連結用スペーサ8Dによって形成される対構成の嵌合凹部10Dの深さd2は角材2本分(6cm)である。
ジョイント部材6は、軸方向両端部に連結用スペーサ8A、8B、8C、8Dの軸方向の重なりに対応した凹凸の嵌合形状を有している。図8に示すように、ジョイント部材6は、断面が四角形(正方形)の中心片6Aと、該中心片6Aの4つの側面に固定された嵌合片6B、6C、6D、6Eとから構成されている。
対向する一対の嵌合片6B、6Cと対向する他の一対の嵌合片6D、6Eは軸方向の位置が角材1本分(d1)ずれている。
各嵌合片6B、6C、6D、6Eは中心片6Aに対して接着剤で固定されており、ハッチング表示はその接着領域を示している。中心片6Aに対する各嵌合片6B、6C、6D、6Eの固定は釘やボルト等の固定手段でもよい。
中心片6Aと各嵌合片6B、6C、6D、6Eは角材9と同じ角材で形成されている。
図10は、上側柱部材5A1と下側柱部材5A2とをジョイント部材6で連結した状態を示している。連結操作は、例えば上側柱部材5A1と下側柱部材5A2とを床面に寝かせた状態で、いずれか一方にジョイント部材6の一端側を嵌合し、その後他方をジョイント部材6の他端側に嵌合する。その後、上側柱部材5A1と下側柱部材5A2及びジョイント部材6を締結部材で一体に固定する。
下側柱部材5A2の角材9Aと角材9Bにはフランジ付きの金属製のナット部材13が埋設状態に固定されている。ナット部材13は合成樹脂製でもよい。角材9A、9B及びこれらに対向する角材9D、9Cにはボルト部材としての長ボルト17の挿通孔16が形成されている(図11(c)参照)。
これに対応して、嵌合後に角材9A、9D間に挟まれる嵌合片6Dと、角材9B、9C間に挟まれる嵌合片6Eには、長ボルト17の挿通孔6Da、6Eaが形成されている(図11(c)参照)。
図10では隠れて見えないが、上側柱部材5A1の角材9Bと角材9Cにはナット部材13が埋設状態に固定されている。角材9B、9C及びこれらに対向する角材9A、9Dには長ボルト17の挿通孔18が形成されている(図11(a)参照)。
これに対応して、嵌合後に角材9B、9A間に挟まれる嵌合片6Bと、角材9C、9D間に挟まれる嵌合片6Cには、長ボルト17の挿通孔6Ba、6Caが形成されている(図11(a)参照)。
長ボルト17aを下側柱部材5A2の角材9Dの外側から、角材9D、嵌合片6D及び角材9Aに挿通し、角材9Aのナット部材13に螺合して締め付け、長ボルト17bを下側柱部材5A2の角材9Cの外側から、角材9C、嵌合片6E及び角材9Bに挿通し、角材9Bのナット部材13に螺合して締め付けることにより、下側柱部材5A2とジョイント部材6とが一体化される。ナット部材13と長ボルト17は締結部材を構成している。
同様に、長ボルト17cを上側柱部材5A1の角材9Aの外側から、角材9A、嵌合片6B及び角材9Bに挿通し、角材9Bのナット部材13に螺合して締め付け、長ボルト17dを上側柱部材5A1の角材9Dの外側から、角材9D、嵌合片6C及び角材9Cに挿通し、角材9Cのナット部材13に螺合して締め付けることにより、上側柱部材5A1とジョイント部材6とが一体化される。すなわち、上側柱部材5A1と下側柱部材5A2はジョイント部材6により一体に連結される。図10等における符号20はワッシャを示している。
図1〜図3、図11ではジョイント部材6を分かり易くするためにジョイント部材6の要素のみをハッチングで表示している。また、図10における太い実線は、上側柱部材5A1と下側柱部材5A2との連結境界面の位置を示している。
図11から明らかなように、上側柱部材5A1に対してはジョイント部材6の嵌合片6B、6Cの入り込みが深く、下側柱部材5A2に対してはジョイント部材6の嵌合片6D、6Eの入り込みが深い嵌合構造となっている。
このようにすることにより、上側柱部材5A1と下側柱部材5A2に対するジョイント部材6の入り込み量を一定(均等)にする場合に比べて連結強度を大きくすることができる。
また、ジョイント部材6の嵌合片の位置ずれは、上側柱部材5A1と下側柱部材5A2との連結部位における組木細工様の意匠性を高める機能も有している。
ここでは上側柱部材5A1と下側柱部材5A2とをジョイント部材6で連結した後に、一つの柱部材5Aとして床材3A、3Dの交差部位に嵌合する例を示したが、床材3A、3Dの交差部位に下側柱部材5A2を予め嵌合して自立させた後、下側柱部材5A2にジョイント部材6を嵌合し、その後にジョイント部材6に上側柱部材5A1を嵌合して柱部材5Aとして一体化してもよい。
いずれにしても、柱部材5Aを2つに分割した構成としているので、間口が狭い屋内への搬入も容易にでき、例えば屋内に茶室等の閉空間(ブース)を少ない労力で取り扱い性良く形成することができる。
また、搬送においても専用のトラックによらずに自家用車等でも運搬でき、可搬性を向上させることができる。輸出等においても収納コンテナのサイズを小さくすることができ、経費の低減に寄与できる。
図4及び図12に基づいて、柱部材5Aの仮保持が終わった後の固定(本締め)について説明する。
図4に示すように、角材9Aと角材9Bに挟まれたスペーサ11bには、柱部材5Aに床材3Aを一体固定するためのナット部材13が嵌め込まれている。2本のスペーサ11bと床材3Aにはボルト挿通孔15が形成されており、図12(a)に示すように、長ボルト17が挿通されてナット部材13にねじ込まれ、柱部材5Aに一体に固定されている2本のスペーサ11bと床材3Aとが一体に締結される。これにより、床材3Aは柱部材5Aと一体化される。
図4に示すように、床材3Dを挟む角材9Dの下端部にもナット部材13が嵌め込まれている。角材9D、9Cと床材3Dにはボルト挿通孔15が形成されており、図12(b)に示すように、長ボルト17が挿通されてナット部材13にねじ込まれ、角材9D、9Cと床材3Dとが一体に締結される。これにより、床材3Dは柱部材5Aと一体化される。
図13及び図14に基づいて、柱部材5A〜5Dと組梁7A〜7Dとの連結構成を説明する。
図13に示すように、柱部材5Aの上端部には、角材9Aと9Dとの間及び対向する角材9Bと9Cとの間に、組梁7Aの嵌合位置(下端位置)を規制するスペーサ19が固定されている。
各スペーサ19の固定は、スペーサ11a、11bと同様に、角材9A、スペーサ19及び角材9Dの角材3本分、角材9B、スペーサ19及び角材9Cの角材3本分をそれぞれ上下2箇所で水平に貫通する不図示の長ボルト及びナットによる締結でなされている。
組梁7Aは、2本の角材9を、スペーサ21を介して上下に重ねて一体とした構成を有している。スペーサ21は長手方向の両端部と中央部の3箇所に設けられている(図1参照)。組梁7B〜7Dも同様の構成を有している。
図13に示すように、自立状態に保持された柱部材5Aと柱部材5Bの上端部に組梁7Aが上方から嵌合される。分かり易くするために、嵌合後の組梁7A、7Dの端面をハッチングで仮想的に示している。
組梁7Aに直交する他方の組梁7Dは、組梁7Aを嵌合した後に、水平方向から挿入される。組梁7Dの上側の角材9cは組梁7Aの上側の角材9aと下側の角材9b間に挿入され、組梁7Dの下側の角材9dは組梁7Aの下側の角材9bよりも角材の一辺分下側に位置する。
すなわち、組梁7Aは柱部材5Aのスペーサ19で支持され、組梁7Dは柱部材5Aのスペーサ19に支持された組梁7Aに嵌合して該組梁7Aに支持されている。
柱部材5Aの角材9Bにはナット部材13が嵌め込まれている。角材9B、組梁7Aの下側の角材9b及び角材9Cにはボルト挿通孔15が形成されており、図14(a)に示すように長ボルト17が挿通されてナット部材13にねじ込まれ、これらが一体に締結される。
柱部材5Aの角材9Dにもナット部材13が嵌め込まれている。角材9D、組梁7Dの下側の角材9d及び角材9Cにはボルト挿通孔15が形成されており、図14(b)に示すように長ボルト17が挿通されてナット部材13にねじ込まれ、これらが一体に締結される。上記構成は、他の柱部材5B〜5Dと組梁7A〜7Dとの連結構成においても同様である。
図15は、本締め後の組立式ブース1を茶室として利用する場合を示している。床面には畳22が敷かれ、4つの側面はロール式の唐紙24A〜24Eで塞がれている。入り口は2つの唐紙24A、24Bで塞がれ、唐紙24Bのロール開閉により出入りするようになっている。
他の側面は、一つに連なった唐紙24C、24D、24Eで塞がれている。このような構成とすることにより、屋内に木質と唐紙が醸し出す風情のある茶室を簡単に構築することができる。
側面をカーテンやパネルで塞げば、子供部屋や更衣室など種々のブースを簡単に構築することができる。
上記のように、本実施の形態では、断面形状が正方形の同じ角材9を使って全ての要素を構成しているので、製造コストを低減できる。床材3、柱部材5又は組梁7の材質は上記に限定されず、合成樹脂やアルミニウム合金等の金属でもよい。柱部材5やジョイント部材6、組梁7は、合成樹脂で一体成形することもできる。例えばジョイント部材6のみを合成樹脂製とし、他を木質系とした複合構成としてもよい。
また、上記実施形態では、柱部材5を床材3の交差部位に上方から落とし込んで嵌合する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。柱部材5を床面に立てた状態で、その第1の嵌合凹部12と、第2の嵌合凹部14に床材3を挿入するようにしてもよい。この場合、床材3の挿入が円滑にできるように、柱部材5の下端部を細くすれば、すなわち、テーパを付ければ床材3の挿入が円滑となる。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態では柱部材を2分割構成としたが3分割以上の構成としてもよい。また、床材や組梁も分割構成として現場で連結するようにしてもよい。
1…組立式ブース 3A、3B、3C、3D…床材
5A、5B、5C、5D…柱部材 6…ジョイント部材 6A…中心片
6B、6C、6D、6E…嵌合片 8A、8B、8C、8D…連結用スペーサ
9A、9B、9C、9D…棒状部材としての角材 11a、11b…スペーサ
13…ナット部材 17…ボルト

Claims (6)

  1. 複数の棒状部材をスペーサを介して軸回りにおける棒状部材間に隙間が存在するように一体に束ねて固定してなり、床面にそれぞれの端部が直交状態に交差して上下に重なるように配置される2本の床材の交差部位に下端部を嵌合して前記2本の床材の直交状態を拘束することにより、前記2本の床材による支持で自立した状態に保持することが可能な柱部材であって、
    前記棒状部材の軸方向に複数に分割され、ジョイント部材で連結する構成を有していることを特徴とする柱部材。
  2. 請求項1に記載した柱部材において、
    前記各柱部材の連結部位には、それぞれの連結側端から前記棒状部材の軸方向に入り込んだ位置に複数の連結用スペーサが前記軸方向と直交する平面で交差し且つ前記軸方向に重なる状態に配置され、
    前記ジョイント部材は前記軸方向両端部に、前記連結用スペーサの前記軸方向の重なりに対応した凹凸の嵌合形状を有し、嵌合後前記各柱部材の前記棒状部材と前記ジョイント部材とがこれらを貫通する締結部材で一体に固定されることを特徴とする柱部材。
  3. 請求項1または2に記載した柱部材において、
    前記締結部材が、前記棒状部材に固定されるナット部材と、前記ジョイント部材を挟んで対向する棒状部材の外側から挿入されて前記ナット部材に螺合するボルト部材とからなることを特徴とする柱部材。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載した柱部材において、
    前記棒状部材が断面正方形の木質系の角材であり、前記各柱部材は前記角材を4本用いて構成され、且つ前記各柱部材の連結部位における前記連結用スペーサは前記角材と同じ角材で十字状に配置されていることを特徴とする柱部材。
  5. 請求項4に記載した柱部材において、
    前記ジョイント部材が、断面が四角形の中心片と、該中心片の4つの側面にそれぞれ固定された嵌合片とから構成され、対向する一対の嵌合片と対向する他の一対の嵌合片は前記軸方向の位置がずれており、前記中心片と前記各嵌合片は前記角材と同じ角材で形成されていることを特徴とする柱部材。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載した柱部材を複数有することを特徴とする組立式ブース。
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