JP2020098097A - スライドグラス及びスライドグラスの製造のための溶液 - Google Patents

スライドグラス及びスライドグラスの製造のための溶液 Download PDF

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Abstract

【課題】免疫染色検査におけるコントロール試験を同時に行うことができ、組織免疫染色における賦活化工程にも耐え得るような新規のスライドグラスを提供する。【解決手段】被験試料を固定する試料固定部と、樹脂組成物の薄膜を備え、該薄膜上に、前記標識抗体と直接若しくは間接的に複合体を形成し得る結合性物質及び/又は前記標識抗体と複合体を形成し得ない非結合性物質が固定されている薄膜部と、を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、病理診断における免疫染色検査のためのスライドグラスに関する。
組織の免疫染色技術は確定診断に不可欠な技術である。免疫染色による診断には間違いが許されないため、染色時に陽性と陰性の対照試験(コントロール試験)を行う必要がある。
欧米先進国では上述した染色時にコントロール試験を行うことが一般化しており、コントロール試験の結果が無いものは信用されない。
免疫染色検査におけるコントロール試験は、被験物質が含まれている、又は含まれていないことが予めわかっている組織切片や培養細胞を貼付したスライドグラスによって行うことが理想的である。
特許文献1には、前立腺がんの悪性度判定用キットのコントロール試験のため、前立腺がん由来培養細胞PC3のパラフィン切片標本が貼付されたコントロールスライドが開示されている。
また、被験物質が含まれている、又は含まれていないことが予めわかっている組織切片や培養細胞が端部に予め貼付されており、被験試料と同時に免疫染色をすることができるスライドグラスが市販されている。
また、特許文献2には、その免疫染色検査における測定対象であるタンパク質やペプチドがスポットされたニトロセルロースやプラスチック、ガラス又はナイロン製膜類からなるスタンプやスティッカーを備えるスライドグラスが開示されている。
特開2013−63978号公報 特表2002−533695号公報
従来、免疫染色検査の対象とする被験物質が発現していることが予めわかっている組織や培養細胞が無い場合には、新たに細胞株を樹立するなどしない限りはコントロール用のスライドグラスを用意することができなかった。
また、従来の被験物質が含まれていることが既知である組織切片等が予め貼付されているスライドグラスは、ロットによる再現性を維持することが非常に困難であるという問題がある。
また、このようなスライドグラスは組織切片や培養細胞を用いているため高価であるという問題がある。一方、コントロール用のスライドグラスを自作しようとすると、コントロールとなる組織を入手する手間や、培養細胞を培養する手間などがかかり大きな負担となる。
また、特許文献2に記載されているようなスライドグラスは、加熱工程やタンパク質分解工程など、組織染色における賦活化工程においてスタンプやスティッカーが剥離することがあるという問題点があった。
このような状況に鑑みて、免疫染色検査におけるコントロール試験を同時に行うことができ、組織免疫染色における賦活化工程にも耐え得るような新規のスライドグラスを提供することを本発明の解決しようとする課題とする。
上記課題を解決する本発明は、標識抗体を用いて被験試料中の被験物質を検出する免疫染色検査のためのスライドグラスであって、
前記被験試料を固定する試料固定部と、
樹脂組成物の薄膜を備え、該薄膜上に、前記標識抗体と直接若しくは間接的に複合体を形成し得る結合性物質及び/又は前記標識抗体と複合体を形成し得ない非結合性物質が固定されている薄膜部と、
を有することを特徴とする、スライドグラスである。
本発明によれば、組織免疫染色における賦活化工程などの過酷な条件下においた場合であっても、被験試料の免疫染色検査と、固定された結合性物質及び/又は非結合性物質における染色結果に基づく、当該免疫染色検査のコントロール試験を同時に行うことができる。
本発明の好ましい形態では、前記樹脂組成物中の成分と、結合性物質及び/又は非結合性物質とが、シランカップリング剤を介して結合することにより、結合性物質及び/又は非結合性物質が前記薄膜部に固定されていることを特徴とする。
結合性物質及び/又は非結合性物質をシランカップリング剤を介して固定することにより、賦活化工程などの過酷な条件への耐性を向上させることができ、より信頼性の高い免疫染色検査の結果を得ることができるスライドグラスを提供することができる。
本発明の好ましい形態では、前記樹脂組成物が、平均粒子径100μm以下の粒子を含んでいることを特徴とする。
樹脂組成物が前記数値範囲の粒子径の粒子を含むことにより、コントロール試験の感度を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、前記樹脂組成物が、疎水性樹脂を含む。
疎水性樹脂を含む樹脂組成物を用いることにより、薄膜上において結合性物質または非結合性物質をより狭い範囲に凝集して固定し、これらの密度を向上させることができ、コントロール試験の感度を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、前記薄膜の蒸留水に対する接触角が20°以上である。
薄膜の蒸留水に対する接触角を前記範囲とすることにより、薄膜上において結合性物質または非結合性物質をより狭い範囲に凝集して固定し、これらの密度を向上させることができ、コントロール試験の感度を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、前記薄膜の表面の、JIS規格のB0601に準拠して算出される平均の粗さ(Ra)が、0.4μm以上であることを特徴とする。
薄膜の表面の粗さを前記範囲とすることにより、コントロール試験の感度を向上させることができる。
本発明は被験物質がタンパク質である場合に適用することが特に有用である。
この場合、本発明の好ましい形態では、前記結合性物質が以下の(1)〜(3)より選ばれるタンパク質又はペプチドである。
(1)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質
(2)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質の部分ペプチド
(3)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質の部分ペプチドの繰り返しペプチド
本発明の好ましい形態では、前記タンパク質がALK、ALK融合タンパク質、PD1及びPD−L1から選ばれることを特徴とする。
また、本発明の好ましい形態では、前記被験物質がALK又はALK融合タンパク質であり、
前記(2)のペプチドが、付加アミノ酸配列を有していてもよい、配列番号1のアミノ酸配列からなるペプチドであり、
前記(3)のペプチドが、付加アミノ酸配列を有していてもよい、配列番号1のアミノ酸配列からなるペプチドの繰り返しペプチド
である。
かかる形態の本発明のスライドグラスによれば、高い信頼性をもって肺癌の検査を行うことができる。
また、本発明は、上述のスライドグラスの製造のために用いる溶液にも関する。本発明の溶液は、結合性物質及び/又は非結合性物質を1μg/mL以上含み、樹脂組成物の薄膜上に滴下することで薄膜部に結合性物質及び/又は非結合性物質を固定するために用いられることを特徴とする。
本発明の溶液を用いることで、容易にコントロール試験の感度に優れたスライドグラスを製造することができる。
本発明のスライドグラスによれば、再現性の高いコントロール試験を行うことができ、免疫染色検査の信頼性を向上させることができる。
また、本発明のスライドグラスは、従来のコントロール試験用のスライドよりも安価に提供することができる。
被験物質がタンパク質である場合の結合性物質の選択肢を表す模式図である。図中、タンパク質又はペプチドは横長の矩形で模式的に表し、左端がN末端、右端がC末端を表す。斜線部は付加アミノ酸配列を表す。 本発明のスライドグラスの実施例を表す図である。 試験例における組織免疫染色の結果を表す写真である。スライドグラスの薄膜部には、正面右側からマウスIgG、ヤギIgG、ラビットIgGが固定されている。染色した乳癌組織の切片の拡大写真を吹き出し内に示す。
本明細書においては被験試料についての免疫染色検査を本検査とも言う。
本発明は免疫染色実験に制限なく適用することができるが、組織診断・細胞診断などの病理診断に適用することが好ましい。すなわち、検査対象者から採取した組織切片や細胞を被験試料とすることが好ましい。
従来、組織切片を用いた免疫染色実験(診断)では、高価なスライドグラスを検査に用いる必要があった。そのため、被験試料が組織切片である場合に、本発明のスライドグラスを使用することが特に好ましい。
被験物質は特に限定されず、タンパク質や核酸などを例示することができる。
また、標識抗体の標識の種類も限定されず、放射性同位元素、金コロイド、蛍光色素、酵素、ビオチンなど通常免疫染色において用いられる標識を適用することができる。
免疫染色検査が、抗原に直接反応する一次抗体を標識し、抗原抗体反応を1度しか行わない直接法と、標識していない一次抗体を用いて1度目の抗原抗体反応を行い、一次抗体自体を抗原とする別の抗体(二次抗体)をさらに反応させ2回以上の抗原抗体反応を行う間接法の何れであっても、本発明を適用することができる。
本発明のスライドグラスにおける薄膜部に結合させる物質は、標識抗体と直接若しくは間接的に複合体を形成し得る結合性物質であっても、前記標識抗体と複合体を形成し得ない非結合性物質であってもよい。
結合性物質が薄膜部に固定されている形態の本発明のスライドグラスによれば、免疫染色検査のポジティブコントロール試験を簡便に行うことができる(表1)。
直接法の免疫染色検査を行う場合に、結合性物質を被験物質とすることで、標識抗体と被験物質との抗原抗体反応のポジティブコントロール試験を行うことができる。(表1(A))。
また、間接法の免疫染色検査を行う場合に、結合性物質を被験物質とすることで、免疫染色検査で行われる全ての抗原抗体反応のポジティブコントロール試験を行うことができる(表1(B))。
なお、被験物質がタンパク質である場合、該タンパク質における一次抗体の認識部位を含むペプチドを結合性物質として薄膜部に結合しても良い。
また、間接法の免疫染色検査を行う場合に、結合性物質を標識抗体以外の本検査で用いる抗体とすることで、免疫染色検査における当該抗体を抗原とする抗原抗体反応、さらにはそれに続く抗原抗体反応のポジティブコントロール試験を行うことができる(表1(C))。
なお、標識していない一次抗体と標識抗体の2種類の抗体を用いる通常の間接法の免疫染色検査においては、結合性物質を一次抗体とすることで、一次抗体と標識抗体との抗原抗体反応のポジティブコントロール試験を行うことができる。
また、間接法の免疫染色検査を行う場合に、該免疫染色検査で用いる抗体と同一の動物種由来のアイソタイプコントロール抗体を結合性物質としても良い。免疫染色検査における抗体を抗原とする抗原抗体反応、さらにはそれに続く抗原抗体反応のポジティブコントロール試験を行うことができる(表1(D))。
このような形態とすることによって上記表1(C)の形態と同一の効果が得られる他、当該アイソタイプコントロール抗体と同一の動物種由来の抗体を用いる全ての免疫染色検査に適用することができ、汎用性に優れる。
一方、非結合性物質が薄膜部に固定されている形態の本発明のスライドグラスによれば、免疫染色検査のネガティブコントロール試験を簡便に行うことができる(表2)。
直接法の免疫染色検査を行う場合に、非結合性物質を本検査で用いる抗体と抗原抗体反応を起こさない物質とすることで、免疫染色検査の結果が当該物質を検出した偽陽性でないことを示すネガティブコントロール試験を行うことができる(表2(A))。
この場合、非結合性物質は被験物質と同一種類の分子種とすることが好ましい。具体的には、被験物質がタンパク質である場合には、非結合性物質もタンパク質であることが好ましい。
被験物質がタンパク質である場合には、非結合性物質は該タンパク質のホモログであることが好ましい。このような実施の形態とすることによって、本検査で得られた結果が、被験物質であるタンパク質と相同性の高いホモログを認識した偽陽性ではないことを示すことができる。
また、間接法の免疫染色検査を行う場合に、非結合性物質を本検査で用いる抗体と抗原抗体反応を起こさない物質とすることで、免疫染色検査の結果が当該物質を検出した偽陽性でないことを示すネガティブコントロール試験を行うことができる(表2(B))。
この場合、非結合性物質は被験物質と同一種類の分子種とすることが好ましい。具体的には、被験物質がタンパク質である場合には、非結合性物質もタンパク質であることが好ましい。
本発明のさらに好ましい実施の形態では、被験物質がタンパク質である場合には、非結合性物質は該タンパク質のホモログであることが好ましい。このような実施の形態とすることによって、本検査で得られた結果が、被験物質であるタンパク質と相同性の高いホモログを認識した偽陽性ではないことを示すことができる。
また、間接法の免疫染色検査を行う場合に、非結合性物質を本検査で用いる抗体と別の動物種由来の抗体とすることで、免疫染色検査の免疫染色検査の結果が当該抗体を検出した偽陽性でないことを示すネガティブコントロール試験を行うことができる(表2(C))。このような形態の本発明は、免疫染色検査が異なる動物種由来の複数の一次抗体を用いる多重染色である場合に有効である。
また、この場合、非結合性物質である当該抗体はアイソタイプコントロール抗体とすることが好ましい(表2(D))。このような形態の本発明は汎用性に優れる。
また、非結合性物質として標識抗体を薄膜部に固定してもよい。このような形態とすることで、標識抗体の発色反応についてのポジティブコントロールとすることができる。
本発明のスライドグラスの薄膜部に結合する結合性物質及び非結合性物質としては、組織、培養細胞、又は大腸菌などから抽出した生体由来の物質でも良いし、化学合成した物質でも良い。
結合性物質及び非結合性物質がタンパク質である場合には、培養細胞や組織などから抽出した内在性のタンパク質、培養細胞中で発現ベクターを用いて強制発現させた後に抽出した外来性のタンパク質、大腸菌を用いたタンパク質発現系によるリコンビナントタンパク質、さらには化学合成されたタンパク質の何れを用いても良い。
また、結合性物質及び非結合性物質はペプチドであってもよい。
特に、被験物質がある特定のタンパク質である場合には、結合性物質は、図1を参照しながら説明するように、以下の(1)〜(3)より選ばれるタンパク質又はペプチドであることが好ましい。
(1)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質
結合性物質として、被験物質であるタンパク質そのものを薄膜部に固定してもよい(図1(1)上段)。また、末端に付加アミノ酸配列を有する該タンパク質を結合性物質として薄膜部に固定してもよい(図1(1)下段)。なお、図1にはN末端に付加アミノ酸配列を有するタンパク質を図示しているが、C末端に付加アミノ酸配列を有するタンパク質を結合性物質としてもよい。
なお、「付加アミノ酸配列」には、FLAGタグ、mycタグ、HISタグ、GSTタグ、GFPタグのようなタンパク質タグに限られず、被験物質以外のタンパク質や部分ペプチドなどの配列や、特に機能性のないスペーサー配列などが含まれる。
(2)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質の部分ペプチド
結合性物質として、被験物質であるタンパク質の部分ペプチドを薄膜部に固定してもよい(図1(2)上段)。この部分ペプチドとしては、被験物質であるタンパク質の抗原部位を構成するペプチドが好ましく例示できる(図1(2))。
また、末端に付加アミノ酸配列を有する該部分ペプチドを結合性物質として薄膜部に固定してもよい(図1(2)下段)。なお、図1にはN末端に付加アミノ酸配列を有する部分ペプチドを図示しているが、C末端に付加アミノ酸配列を有する部分ペプチドを結合性物質としてもよい。
(3)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質の部分ペプチドの繰り返しペプチド
結合性物質として、被験物質であるタンパク質の部分ペプチドの繰り返しペプチドを薄膜部に固定してもよい(図1(3)上段)。この部分ペプチドとしては、被験物質であるタンパク質の抗原部位を構成するペプチドが好ましく例示できる(図1(3))。
また、末端に付加アミノ酸配列を有する該繰り返しペプチドを結合性物質として薄膜部に固定してもよい(図1(3)中段)。なお、図1にはN末端に付加アミノ酸配列を有する繰り返しペプチドを図示しているが、C末端に付加アミノ酸配列を有する繰り返しペプチドを結合性物質としてもよい。
さらに、繰り返し単位である部分ペプチドの間にスペーサー配列を有している繰り返しペプチドを結合性物質として薄膜部に固定してもよい。
上記(1)〜(3)に示したタンパク質又はペプチドについては、遺伝子工学技術を用いて常法により製造することができる。
なお、薄膜部にペプチドを固定する場合には、該ペプチドのアミノ酸長は、好ましくは5以上である。
本発明は組織診断や細胞診断などの病理診断に適用することが好ましい。この場合には、特定疾患のマーカータンパク質を被験物質とすることが好ましい。
このようなマーカータンパク質としては、例えばPD1、PD−L1、HER2、TOP2A、HER3、EGFR、P53、MET、ALK、ALK融合遺伝子その他の各種のがん・腫瘍関連遺伝子(いわゆるバイオマーカー遺伝子)由来のタンパク質、さらにはがんの増殖因子、転写制御因子、増殖制御因子受容体、転写制御因子受容体等のがんに関連するタンパク質などを挙げることができる。
具体的に、肺癌のマーカーであるALK又はALK融合タンパク質を被験物質とする場合について説明を加える。
この場合には、(1)付加アミノ酸配列を有していてもよい、ALK又はALK融合タンパク質そのものを結合性物質として薄膜部に固定してもよい。
また、(2)付加アミノ酸配列を有していてもよい、表3に示すアミノ酸配列(配列番号1)からなるALKタンパク質の部分ペプチドを薄膜部に固定することが好ましい。
また、(3)付加アミノ酸配列を有していてもよい、表3に示すアミノ酸配列(配列番号1)からなるALKタンパク質の部分ペプチドの繰り返しペプチドを薄膜部に固定することが好ましい。
本発明のスライドグラスは、樹脂組成物の薄膜を備える薄膜部を有する。
樹脂組成物としては、塗料に用いられるものを好ましく例示することができ、アルキド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂(アミノ樹脂)、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、フッ素系樹脂などを含む組成物を例示することができる。
特に樹脂組成物としては、疎水性樹脂を好ましく例示することができる。疎水性樹脂としては、飽和若しくは不飽和の鎖状若しくは環状の炭化水素基、フッ化アルキル基などの疎水基を有する疎水性モノマーを構成単位として含む重合体が例示できる。
疎水性樹脂としては、フッ素系樹脂を含む組成物を好ましく例示することができる。フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレンなどの完全フッ素化樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニルなどの部分フッ素化樹脂、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体などのフッ素化樹脂共重合体などを例示することができる。
樹脂組成物における樹脂の含有量は、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜60質量%、さらに好ましくは30〜50質量%である。
樹脂組成物は粒子を含んでいることが好ましい。粒子としては特に制限は無いが、通常塗料に添加されるものを好ましく例示することができる。具体的には、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、酸化鉄、窒化ケイ素、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、カーボンブラック、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム及びリンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛などの無機微粒子や、エポキシ樹脂微粒子、ポリイミド樹脂微粒子、ベンゾグアナミン樹脂微粒子などの有機微粒子が挙げられる。
薄膜部における標識抗体のシグナルの観察を容易にする観点で、樹脂組成物は白色又は無色の粒子である酸化チタン粒子やシリカなどを含むことが特に好ましい。
粒子の平均粒子径は、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
このような平均粒子径の粒子を含むことにより、薄膜部における標識抗体のシグナル強度を高め、コントロール試験の感度を向上させることができる。
なお、粒子の平均粒子径は、動的光散乱法を用いて測定することが出来る。例えば、適当な有機溶剤に粒子を超音波などにより均一に分散させ、FPRA-1000(大塚電子(株)製)を用いて、粒子の粒度分布を質量基準で作成し、そのメディアン径を平均粒子径とすることで測定される。
薄膜を形成する前の樹脂組成物における粒子の含有量は、好ましくは1〜60質量%、より好ましくは5〜50質量%、さらに好ましくは10〜40質量%である。
樹脂組成物は溶剤を含んでいてもよい。溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、酢酸アミル、酢酸メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸カルビトール等のエステル系溶剤、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、ナフタレン、テトラリン、ソルベントナフサ、芳香族混合炭化水素等の芳香族炭化水素系溶剤を挙げることができる。
樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない限度で、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、染料、艶消し剤等の任意の成分を含むことができる。
樹脂組成物の薄膜の形成方法は特に限定されない。好ましくは、流動性のある塗料形態の樹脂組成物をスライドグラスの任意の位置に塗布し、これを硬化させることにより形成することができる。
薄膜の厚みは特に限定されず、結合性物質又は非結合性物質を固定可能であればよい。
結合性物質又は非結合性物質の樹脂組成物の薄膜上への固定の方法は特に限定されず、シランカップリング法、シリコンバイオ法など、当業者に公知の方法を適用することができる。
シランカップリング法を用いる場合には、シランカップリング剤としては、n−ブチルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジエトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリエトキシシラン、2−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)プロピル]トリメトキシシラン、3−メトキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルメチルジエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、7−オクテニルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、3−(ペンタフルオロフェニル)プロピルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、(ドデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、アセトキシメチルトリメトキシシラン、アセトキシメチルトリエトキシシラン、3−アセトキシプロピルトリメトキシシラン、3−ベンゾイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−トリフルオロアセトキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)クリロオキシメチルトリエトキシシラン、(メタ)クリロオキシメチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)エトキシシラン、6−(メタ)アクリルオキシヘキシルトリメトキシシラン、11−(メタ)アクリルオキシウンデカノイルトリメトキシシラン、11−(メタ)アクリルオキシウンデカノイルトリエトキシシラン、11−(メタ)アクリルオキシウンデカノイルメチルジメトキシシラン、アリルジメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−ブテニルトリエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、1,1−ジエトキシ−1−シラシクロペンタ−3−エン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、[2−(3−シクロヘキセニル)エチル]トリエトキシシラン、[2−(3−シクロヘキセニル)エチル]トリメトキシシラン、(3−シクロペンタジエニルプロピル)トリエトキシシラン、(3−シクロペンタジエニルプロピル)トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、p−トリルトリメトキシシラン、ビス[(3−メチルジメトキシシリル)プロピル]ポリプロピレンオキシド、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビストリエトキシシリルメタン、1,9−ビス(トリエトキシシリル)ノナン、1,8−ビス(トリエトキシシリル)−1,7−オクタジエン、1,4−ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ベンゼン、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、1,3−ジメチルテトラメトキシジシロキサン、1,3−ジオクチルテトラメトキシジシロキサン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、3−(ペンタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソオクチルトリエトキシシラン、ブロモフェニルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、11−ブロモウンデシルトリメトキシシラン、2−クロロエチルメチルジメトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−(クロロメチル)アリルトリメトキシシラン、クロロメチルメチルジエトキシシラン、クロロメチルメチルジイソプロポキシシラン、[(クロロメチル)フェニルエチル]トリメトキシシラン、(p−クロロメチル)フェニルトリメトキシシラン、(p−クロロメチル)フェニルトリ−n−プロポキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、ヨードメチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、5,6−エポキシヘキシルトリエトキシシラン、(3−グリシジルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン、3−エチル−3−(3−トリエトキシシリルプロポキシ)メチルオキセタン、3−メチル−3−(3−トリエトキシシリルプロポキシ)メチルオキセタン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが例示できる。
結合性物質又は非結合性物質がタンパク質又はペプチドである場合には、シランカップリング剤として、末端にアミノ基を有するアミノシラン系カップリング剤を用いることが好ましい。タンパク質等の有するカルボキシル基と、アミノシラン系カップリング剤の有するアミノ基の静電相互作用により、タンパク質等を薄膜部に強固に固定することができる。
結合性物質又は非結合性物質をシランカップリング剤を介して結合させる方法は常法に基づき行うことができるが、例えば以下のような方法を挙げることができる。
まず、薄膜をシランカップリング剤を溶解させた酢酸水溶液に浸漬した後、乾燥した圧搾空気を吹き付けて乾燥する。
NaClを含む炭酸ナトリウム緩衝液に、結合性物質又は非結合性物質を溶解した溶液を調製する。
この溶液をシランカップリング剤により処理された薄膜に、前記タンパク質溶液を滴下し静置する。
静置の後、緩衝液で薄膜を洗浄し、さらに薄膜をウシ血清アルブミンを含む緩衝液に室温で浸漬する。
その後、薄膜を水で洗い流して乾燥した圧搾空気を吹き付けて乾燥することによって、結合性物質又は非結合性物質を薄膜に固定することができる。
薄膜に結合性物質又は非結合性物質を固定した後は、スライドグラスをマイクロウエーブ処理、温浴処理、そしてオートクレーブ処理などの賦活化処理に付しても、薄膜から結合性物質等が剥離せず、標識抗体のシグナルを観察することができる。
本発明のスライドグラスは、上述のように樹脂組成物の薄膜に結合性物質又は非結合性物質の溶液を滴下することによって製造することができる。
この滴下用の溶液における結合性物質及び/又は非結合性物質の含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.1μg/mL以上、より好ましくは1μg/mL以上である。
滴下用の溶液における結合性物質及び/又は非結合性物質の含有量を前記範囲とすることによって、容易にコントロール試験の感度に優れたスライドグラスを製造することができる。
また、この滴下用の溶液における結合性物質及び/又は非結合性物質の含有量の上限は、特に限定されないが、好ましくは1000mg/mL以下、より好ましくは100mg/mL以下である。
樹脂組成物の薄膜の蒸留水に対する接触角は、好ましくは20℃以上、より好ましくは35°以上、より好ましくは40°以上、より好ましくは50°以上、より好ましくは70°以上、さらに好ましくは90°以上、さらに好ましくは110°以上、さらに好ましくは130°以上である。
薄膜の蒸留水に対する接触角をこのような範囲とすることにより、薄膜上において結合性物質又は非結合性物質をより狭い範囲に凝集して固定し、これらの密度を向上させることができ、コントロール試験の感度を向上させることができる。
なお、接触角は任意の接触角計を用いることにより測定可能である。
樹脂組成物の薄膜の表面の平均の粗さ(Ra)は、好ましくは0.4μm以上、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは0.6μm以上である。
薄膜の表面の粗さを前記範囲とすることにより、薄膜の単位面積当たりに固定される結合性物質又は非結合性物質の密度を向上させ、標識抗体のシグナル強度が向上する。すなわち、コントロール試験の感度を向上させることができる。
また、樹脂組成物の薄膜の表面の最大の深さ(Rz)は、特に限定されないが、好ましくは0.4μm以上、0.5μm以上、より好ましくは0.6μm以上、さらに好ましくは0.7μm以上である。
また、樹脂組成物の薄膜の表面の突出の間隔(Sm)は、好ましくは10〜2000μm、より好ましくは30〜1000μm、さらに好ましくは50〜500μm、さらに好ましくは100〜200μmであることが最も好ましい。
なお、平均の粗さ(Ra)、最大の深さ(Rz)、突出の間隔(Sm)は、JIS B0601で規定された定義を用いるものとする。
スライドグラスに固定する結合性物質又は非結合性物質の数は1つであっても良いが、好ましくは2以上である。
結合性物質と非結合性物質をそれぞれ独立して薄膜に固定することが好ましい。このような形態とすることによって、一つのスライドグラスによってポジティブコントロール試験とネガティブコントロール試験を同時に行うことができる。
また、薄膜に固定する結合性物質又は非結合性物質の数を2以上とする場合には、異なる量の結合性物質又は非結合性物質を、それぞれ独立して薄膜に固定することが好ましい。
固定した結合性物質又は非結合性物質の量に比例した強度のシグナルが得られれば、該シグナルが薄膜に固定された結合性物質又は非結合性物質に由来することを確認することができる。
また、本検査が多重染色である場合には、多重染色の対象である複数の被験物質、多重染色で用いる複数の一次抗体、多重染色で用いる一次抗体と同一の動物種由来の複数のアイソタイプコントロール抗体などを、それぞれ独立して薄膜に固定することが好ましい。
本発明のスライドグラスは被験試料を固定するための試料固定部を有する。
本発明のスライドグラスは、コントロール試験のための薄膜部と、本検査のための試料固定部を同一の基板上に有するため、コントロール試験と本検査を同一条件のもと行うことができ、信頼性の高い実験結果を得ることができる。
本発明のスライドグラスを用いた検査は、通常の免疫染色検査と同様の手法により行うことができる。すなわち、抗体溶液とのインキュベーションと洗浄操作を行うことにより染色を行うことができる。この時、スライドグラス全体を抗体溶液及び緩衝液に含浸することで、抗原抗体反応及び洗浄操作を行うことができる。
このように、本発明のスライドグラスによれば、インキュベーション時間、温度など本検査における抗原抗体反応と同様の条件でコントロール試験を行うことができるため、信頼性の高い検査結果を得ることができる。
<1>本発明のスライドグラスの実施例
図2を参照しながら、本発明のスライドグラス10の一実施形態を説明する。
スライドグラス10は端部にラベリング等をするためのフロスト部13を備える。フロスト部13はガラス表面に砂を吹き付けることにより粗面化処理することによって形成することができる。
なお、フロスト部13に代えて、塗料をスライドグラス10の端部に塗布し、そこへラベリング等が可能な構成としてもよい。また、全自動免疫染色機に供する際には、フロスト部にバーコードシールを貼付してもよい。
スライドグラス10はフロスト部13側に樹脂組成物の薄膜からなる薄膜部11を備える。スライドグラス10における薄膜部11の位置、範囲については特に限定されないが、図2に示すようにスライドグラス10の端部寄りの位置に、スライドグラス10の短手方向を長辺とする略矩形に形成することが好ましい。
薄膜部11には結合性物質21と非結合性物質22がそれぞれ固定されている。図2には結合性物質21と非結合性物質22がそれぞれ1種ずつ薄膜部11に固定された形態を示すが、薄膜部11に固定する結合性物質21及び非結合性物質22の種類や数は特に限定されない。
図2におけるスライドグラス10においては、フロスト部13及び薄膜部11以外の部分が試料固定部12である。試料固定部12の位置や面積は図2に示す形態に限られず適宜設計可能である。
図2には試料としてパラフィン包埋組織切片(組織切片31、パラフィン32)を試料固定部12に固定する態様を示す。試料固定部12へのパラフィン包埋組織切片の固定は常法により行うことができる。
また、本発明を細胞診断に適用する際には、常法により細胞を試料固定部12に固定することができる。例えば、スライドグラス10をサイトスピンに設置し、遠心によって培養細胞を試料固定部12に固定したり、検査対象者の検査対象部位よりスパーテル等で擦り取った細胞を試料固定部12に塗布することで固定することができる。
試料固定部12には、試料の剥離防止のためのコーティングを施してもよい。
試料固定部12にパラフィン包埋組織切片を固定した後には常法に従い、脱パラフィン処理を行い、パラフィン32を除去する。その後、通常の組織免疫染色と同様、抗原を賦活化させるために、スライドグラス10をマイクロウエーブ処理、温浴処理、そしてオートクレーブ処理などで加熱処理する。
その後は通常の免疫染色検査と同様の手順によって染色操作を行うことができる。
免疫染色の結果、結合性物質21を固定した箇所が染色され、かつ、非結合性物質22を固定した箇所が染色されていなければ、これらの結果がポジティブコントロール及びネガティブコントロールとなり、組織切片31の染色結果は信頼できるものであると判断することができる。
<2>試験例
(1)薄膜部の形成
フッ素系樹脂を含む合成樹脂40質量%、平均粒子径5μmの顔料(シリカ、酸化チタン(IV)、銅、銅化合物、カーボンブラック)40質量%、及び溶剤(エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、石油ナフサ、トリエチルベンゼン、高沸点エステル系混合溶剤、酢酸エチル)20質量%を含む塗料形態の樹脂組成物を調製した。
調製した樹脂組成物をスライドグラスに塗布することで薄膜を形成し、これが固化するまで静置した。
このようにして形成した薄膜の蒸留水に対する接触角は、接触角計で測定したところ130°であった。
また、薄膜の表面粗さ(Ra)は、JIS B0601に準処して計測したところ、0.68μmであった。
(2)結合性物質及び非結合性物質の固定
上で形成した薄膜を3−アミノプロピルトリエトキシシランを溶解させた酢酸水溶液に浸漬した後、乾燥した圧搾空気を吹き付けて乾燥させ、薄膜部にアミノシランコーティングを施した。
NaClを含む炭酸ナトリウム緩衝液に、1mg/mlの濃度でマウスIgG(アイソタイプコントロール抗体)、ラビットIgG(アイソタイプコントロール抗体)、及びヤギIgG(アイソタイプコントロール抗体)を溶解した抗体溶液を調製した。
これら抗体溶液をアミノシランコーティングされた薄膜部にそれぞれ滴下し静置した。
その後、緩衝液で薄膜部を洗浄し、さらに薄膜部をウシ血清アルブミンを含む緩衝液に室温で浸漬しブロッキングした。
その後、薄膜部を水で洗い流して乾燥した圧搾空気を吹き付けて乾燥させた。
(3)染色
上で作製したスライドグラスに乳癌組織のパラフィン包埋切片を固定した。このパラフィン包埋切片が固定されたスライドグラスについて、自動免疫染色装置(Roche社自動免疫染色装置)を用いて以下の手順で免疫染色を行った。染色結果は図3に示す。また、本試験例で用いた抗体及び染色結果を表4にまとめる。
1.*****EZ Prepの選択*****
2.*****時間合わせ段階を開始する*****
3.*****エアーミキサーをオフ*****
4.加熱(75℃、4分)
5.EZPrepを適用し容積調整
6.インキュベート(4分)
7.洗浄
8.EZPrepを適用し容積調整
9.インキュベート(4分)
10.スライド洗浄
11.EZPrepを適用し容積調整
12.液体カバースリップ適用
13.加熱(76℃、4分)
14.洗浄
15.脱パラフィン液を適用し容積調整
16.液体カバースリップ適用
17.加熱(42℃、2分)
18.*****エアーミキサーをオン*****
19.洗浄
20.コンディショナー#1を適用
21.CC Longカバースリップを適用
22.加熱(95℃、8分)
23.コンディショナー#1を適用
24.液体カバースリップを適用
25.加熱(100℃、4分)
26.液体カバースリップを適用
27.コンディショナー#1を適用
28.インキュベート(4分)
29.液体カバースリップを適用
30.EZPrepとCCバッファーを適用し容積調整
31.インキュベート(4分)
32.液体カバースリップを適用
33.コンディショナー#1を適用
34.インキュベート(4分)
35.液体カバースリップを適用
36.コンディショナー#1を適用
37.インキュベート(4分)
38.液体カバースリップを適用
39.コンディショナー#1を適用
40.インキュベート(4分)
41.液体カバースリップを適用
42.コンディショナー#1を適用
43.インキュベート(4分)
44.液体カバースリップを適用
45.EZPrepとCCバッファーを適用し容積調整
46.インキュベート(4分)
47.液体カバースリップを適用
48.コンディショナー#1を適用
49.インキュベート(4分)
50.液体カバースリップを適用
51.コンディショナー#1を適用
52.インキュベート(4分)
53.スライドヒーターを無効
54.インキュベート(8分)
55.洗浄
56.スライド容積を調整
57.液体カバースリップを適用
58.*****反応バッファーの選択*****
59.加熱(42℃、2分)
60.洗浄
61.スライド容積を調整
62.I−VIEW INHIBITORを一滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(4分)
63.洗浄
64.スライド容積を調整
65.抗ビメンチン抗体(V9)(マウスモノクローナルIgG)溶液を1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(16分)
66.洗浄
67.スライド容積を調整
68.液体カバースリップを適用
69.洗浄
70.スライド容積を調整
71.BLOCKER Aを1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(4分)
72.洗浄
73.スライド容積を調整
74.BLOCKER Bを1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(4分)
75.I−VIEW BIOTIN IgG(ビオチン標識抗マウス/ラビットIgG抗体(ヤギIgG))溶液を1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(8分)
76.洗浄
77.スライド容積を調整
78.液体カバースリップを適用
79.洗浄
80.スライド容積を調整
81.I−VIEW SA−HRP溶液を1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(8分)
82.洗浄
83.スライド容積を調整
84.液体カバースリップを適用
85.洗浄
86.スライド容積を調整
87.I−VIEW DAB溶液を1滴適用、I−VIEW H溶液を1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(8分)
88.洗浄
89.スライド容積を調整
90.I−VIEW COPPERを1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(4分)
91.洗浄
92.スライド容積を調整
93.ヘマトキシリンII(Counterstain)を1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(16分)
94.洗浄
95.スライド容積を調整
96.BLUING REAGENT(Post Counterstain)を1滴適用、液体カバースリップを適用、インキュベート(4分)
97.洗浄
図3及び表4に示した結果は、薄膜部において、マウスIgG及びラビットIgGを固定したスポットの染色が観察された。これは、本試験例の組織染色における一次抗体と二次抗体の抗原抗体反応、及びそれに続く発色反応が正常に動作していることを示している。
一方、薄膜部において、ヤギIgGを固定したスポットでは発色が観察されなかった。これは、二次抗体がマウスIgGに特異的に反応していることを示唆している。
この通り、薄膜部において、マウスIgG及びラビットIgG、そしてヤギIgGを固定したスポットの染色結果がそれぞれポジティブコントロール及びネガティブコントロールとなっており、図3に示す乳癌組織切片の免疫染色結果の正確性を担保している。
以上の結果より、薄膜部に固定された結合性物質又は非結合性物質は、組織免疫染色を行う際の脱パラフィン工程や賦活化工程を経ても剥離することがないため、本発明はコントロール試験を同時に行うことができるスライドグラスとして非常に有用であることが証明された。
本発明は、免疫染色検査に応用することができる。
10 スライドグラス
11 薄膜部
12 試料固定部
13 フロスト部
21 結合性物質
22 非結合性物質
31 組織切片
32 パラフィン

Claims (11)

  1. 標識抗体を用いて被験試料中の被験物質を検出する免疫染色検査のためのスライドグラスであって、
    前記被験試料を固定する試料固定部と、
    樹脂組成物の薄膜を備え、該薄膜上に、前記標識抗体と直接若しくは間接的に複合体を形成し得る結合性物質及び/又は前記標識抗体と複合体を形成し得ない非結合性物質が固定されている薄膜部と、
    を有することを特徴とする、スライドグラス。
  2. 前記樹脂組成物中の成分と、結合性物質及び/又は非結合性物質とが、シランカップリング剤を介して結合することにより、結合性物質及び/又は非結合性物質が前記薄膜部に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載のスライドグラス。
  3. 前記樹脂組成物が、平均粒子径100μm以下の粒子を含んでいることを特徴とする、請求項1又は2に記載のスライドグラス。
  4. 前記樹脂組成物が、疎水性樹脂を含む請求項1〜3の何れか一項に記載のスライドグラス。
  5. 前記薄膜の蒸留水に対する接触角20°以上であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のスライドグラス。
  6. 前記薄膜の表面の、JIS規格のB0601に準拠して算出される平均の粗さ(Ra)が、0.4μm以上であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載のスライドグラス。
  7. 前記被験物質がタンパク質であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載のスライドグラス。
  8. 前記結合性物質が以下の(1)〜(3)より選ばれるタンパク質又はペプチドであることを特徴とする、請求項7に記載のスライドグラス。
    (1)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質
    (2)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質の部分ペプチド
    (3)付加アミノ酸配列を有していてもよい、被験物質であるタンパク質の部分ペプチドの繰り返しペプチド
  9. 前記タンパク質がALK、ALK融合タンパク質、PD1及びPD−L1から選ばれることを特徴とする、請求項7又は8に記載のスライドグラス。
  10. 前記被験物質がALK又はALK融合タンパク質であり、
    前記(2)のペプチドが、付加アミノ酸配列を有していてもよい、配列番号1のアミノ酸配列からなるペプチドであり、
    前記(3)のペプチドが、付加アミノ酸配列を有していてもよい、配列番号1のアミノ酸配列からなるペプチドの繰り返しペプチド
    であることを特徴とする、請求項8に記載のスライドグラス。
  11. 結合性物質及び/又は非結合性物質を1μg/mL以上含み、樹脂組成物の薄膜上に滴下することで薄膜部に結合性物質及び/又は非結合性物質を固定するために用いられることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載のスライドグラスの製造のための溶液。

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