JP2020097958A - 摩耗量算出装置、異常摩耗判定装置、及びブレーキ装置 - Google Patents

摩耗量算出装置、異常摩耗判定装置、及びブレーキ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】制輪子を交換する際の作業を簡素化する。【解決手段】摩耗量算出装置は、制輪子40とともに回動するハンガ76の回動角度位置を検出するための角度センサ89を備えている。角度センサ89は、ブレーキ装置50における突出部71Aとハンガ76との連結箇所に取り付けられている。また、摩耗量算出装置は、制輪子40の摩耗量を算出するための算出部を備えている。算出部は、突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置の初期値、及び突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置の現在値に基づいて制輪子40の摩耗量を算出する。【選択図】図2

Description

本発明は、摩耗量算出装置、異常摩耗判定装置、及びブレーキ装置に関する。
特許文献1には、鉄道車両に用いられるトレッドブレーキ式のブレーキ装置が記載されている。このブレーキ装置には、制輪子が所定の摩耗限度まで摩耗したことを検知する摩耗検知装置が適用されている。特許文献1の摩耗検知装置は、制輪子に取り付けられたトランスポンダと、鉄道車両の外部に配置された送受信機とを備えている。トランスポンダは、制輪子が摩耗限度まで摩耗したときに車輪と接触する位置に取り付けられている。そして、制輪子が摩耗限度まで摩耗すると、トランスポンダが車輪と接触して破壊される。一方、送受信機は、トランスポンダに電波を発信し、トランスポンダからの信号の有無によって制輪子の状態を検知する。具体的には、送受信機は、トランスポンダからの信号が入力されると、制輪子が所定の摩耗限度まで摩耗していないと判定する。これに対して、送受信機は、トランスポンダからの信号が入力されないと、制輪子が所定の摩耗限度まで摩耗していると判定する。
特開2002−250383号公報
特許文献1の摩耗検知装置においては、制輪子を交換する度に当該制輪子に対してトランスポンダを取り付ける必要がある。そのため、特許文献1の摩耗検知装置では、制輪子を交換する際の作業が煩雑になりやすい。したがって、ブレーキ装置に適用される摩耗検知装置では、制輪子の摩耗量を適切に検出可能でありながらも、制輪子を交換する際の作業を簡素化できるものが求められる。なお、トレッドブレーキ式のブレーキ装置に適用される摩耗検知装置に限らず、ディスクブレーキ式のブレーキ装置に適用される摩耗検知装置においても同様の課題がある。
上記課題を解決するための摩耗量算出装置は、摩擦力による制動力を発生させる制動部とともに移動するブレーキ装置の構成部品の位置を検出する検出部と、任意の時点における前記検出部によって検出された前記構成部品の位置及び当該任意の時点よりも後に前記検出部によって検出された前記構成部品の位置に基づいて前記制動部の摩耗量を算出する算出部とを備える。
上記構成では、検出部が制動部とともに移動するブレーキ装置の構成部品に取り付けられ、制動部そのものには取り付けられていない。そのため、制動部を交換する際において制動部に対して検出部を取り付ける作業が不要になる。よって、制動部を交換する際の作業を簡素化できる。
上記構成において、前記構成部品は、前記制動部が制動対象に近づく制動時と前記制動部が前記制動対象から離れる非制動時とで回動軸を中心にして反対の方向へ回動する部材であり、前記回動軸は、前記ブレーキ装置の外部に露出しており、前記検出部は、前記構成部品の前記回動軸を中心とした回動位置を検出してもよい。上記構成では、回動軸はブレーキ装置の外部に露出しているため、ブレーキ装置に対する検出部の取り付け作業を簡素化しやすい。
上記構成において、前記算出部は、任意の時点における前記制動部の摩耗量及び当該任意の時点よりも後の前記制動部の摩耗量に基づいて前記制動部の摩耗速度を算出してもよい。上記構成では、制動部の摩耗速度に基づいて制動部の交換時期を予測できる。
上記構成において、前記算出部は、台車に固定された空気ばねよりも上側に取り付けられるものであってもよい。上記構成では、算出部が空気ばねよりも下側に取り付けられる構成に比べて、算出部に伝達される振動が小さくなる。そのため、振動によって算出部が故障することを抑制できる。
上記課題を解決するための異常摩耗判定装置は、複数のブレーキ装置毎に摩擦力による制動力を発生させる制動部とともに移動する各ブレーキ装置の構成部品の位置を検出するために設けられた複数の検出部と、任意の時点における前記複数の検出部によって検出された前記各ブレーキ装置の構成部品の位置及び当該任意の時点よりも後に前記複数の検出部によって検出された前記各ブレーキ装置の構成部品の位置に基づいて前記各ブレーキ装置の制動部の摩耗量をそれぞれ算出し、複数の前記各ブレーキ装置の制動部の摩耗量を比較することにより前記各ブレーキ装置の制動部の異常摩耗を判定する算出部とを備える。
上記構成においては、複数のブレーキ装置が駆動する制動部のうちの一部の制動部の摩耗量が他の制動部の摩耗量に比べて過度に大きくなる異常摩耗が生じることがある。上記構成では、複数の制動部の摩耗量を比較することにより、一部の制動部の異常摩耗を発見できる。
上記課題を解決するためのブレーキ装置は、摩擦力による制動力を発生させる制動部とともに移動するブレーキ装置の構成部品の位置を検出する検出部と、任意の時点における前記検出部によって検出された前記構成部品の位置及び当該任意の時点よりも後に前記検出部によって検出された前記構成部品の位置に基づいて前記制動部の摩耗量を算出する算出部と、前記制動部を移動させるための駆動源である駆動部と、前記駆動部からの駆動力を前記制動部に伝達するために設けられその一部に前記構成部品を含む機構部とを備える。
上記構成では、ブレーキ装置が摩耗量算出装置を備えている。そのため、例えば、ブレーキ装置及び別体の摩耗量算出装置をそれぞれ台車に対して取り付ける場合に比べて、台車に対する取り付け作業を簡素化できる。
本発明によれば、制動部を交換する際の作業を簡素化できる。
第1実施形態にかかる鉄道車両の概略図。 同実施形態にかかる制輪子が摩耗する前のブレーキ装置の断面図。 同実施形態にかかる制輪子が摩耗した後のブレーキ装置の断面図。 (a)〜(d)は、同実施形態にかかる隙間調整機構の変化を示す平面図。 同実施形態にかかる摩耗判定処理を示すフローチャート。 第2実施形態にかかるブレーキパッドが摩耗する前のブレーキ装置の断面図。 第2実施形態にかかるブレーキパッドが摩耗した後のブレーキ装置の断面図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、鉄道車両100は、車内空間を区画する車体10を備えている。車体10は、全体として長方形箱形状であり、車両前後方向(図1における左右方向)に延びている。
車体10の下面には、圧縮空気の弾力性によって振動を吸収する空気ばね35を介して台車30が取り付けられている。台車30は、車両前後方向に離間して2つ配置されている。各台車30には、車幅方向(図1における紙面手前奥方向)に延びる車軸31が回転可能に取り付けられている。車軸31は、台車30毎に、車両前後方向に離間して2つ配置されている。車軸31の両端部には、全体として円板形状の車輪32が固定されている。
図1に示すように、台車30には、車輪32の回転を制動するためのブレーキ装置50が取り付けられている。図2に示すように、ブレーキ装置50は、制動部としての制輪子40を、制動対象としての車輪32の踏面32a(外周面)に当接させて当該車輪32の回転を制動する、いわゆるトレッドブレーキ式のブレーキ装置である。鉄道車両100には、合計8つの車輪32に対応して合計8つのブレーキ装置50が取り付けられている。
図2に示すように、ブレーキ装置50は、車輪32に対して車両前後方向の一方側(図2における右側)に隣接するように配置されている。ブレーキ装置50は、制輪子40を移動させるための駆動源である駆動部60と、駆動部60からの駆動力を制輪子40に伝達するための機構部70とを備えている。
駆動部60における駆動ハウジング61は、全体として車両前後方向に延びる有底円筒形状になっている。駆動ハウジング61における車両前後方向の他方側(図2における左側)の底壁61aにおいては、図示しない空気源から圧縮空気を導入するための導入孔61bが貫通している。
駆動ハウジング61の内部には、略円板形状のピストン62が配置されている。ピストン62の外径は、駆動ハウジング61の内径と略同一になっている。ピストン62は、当該ピストン62の中心軸線が駆動ハウジング61の中心軸線と一致するように配置されている。したがって、駆動ハウジング61の内部空間は、ピストン62によって、底壁61a側(図2において左側)の空間と、底壁61aとは反対側(図2において右側)の空間とに仕切られている。
ピストン62における底壁61aとは反対側の面からは、略棒状の出力軸63が突出している。出力軸63は、ピストン62の中心軸線上を延びている。出力軸63は、駆動ハウジング61の外部にまで延びている。
駆動ハウジング61の内部空間において底壁61aとは反対側の空間には、ピストン62を底壁61a側へと付勢するためのばね64が配置されている。導入孔61bを介して駆動ハウジング61の内部空間に圧縮空気が導入されると、ばね64の付勢力に抗してピストン62が底壁61aとは反対側に向かって移動する。一方、導入孔61bを介して駆動ハウジング61の内部に圧縮空気が導入されないと、ばね64の付勢力によってピストン62が底壁61a側に向かって移動する。
駆動ハウジング61における車両前後方向の一方側には、機構ハウジング71が固定されている。機構ハウジング71は、全体として長方形箱状になっていて、駆動ハウジング61における車両前後方向の一方側の面から下側へ向かって延びている。機構ハウジング71の内部空間は、駆動ハウジング61の内部空間と連通している。そして、機構ハウジング71内には、駆動部60における出力軸63の先端側の一部が位置している。なお、本実施形態では、機構ハウジング71は、駆動ハウジング61と一体的に成形されたものである。
機構ハウジング71の内部において、出力軸63の先端部には、連結ピン81を介して棒状の梃子72の一端部が連結されている。梃子72は、連結ピン81を中心として、出力軸63の先端部に対して回動可能になっている。梃子72は、出力軸63の先端部から、概ね下側に向かって延びている。梃子72の長手方向の途中の部分(本実施形態では、長手方向中央よりもやや下側の部分)は、支軸78を介して機構ハウジング71に支持されている。梃子72は、支軸78を中心として、機構ハウジング71に対して回動可能になっている。梃子72の長手方向における支軸78よりも上側の部分からは、車両前後方向の一方側に向かって当接部72Aが突出している。梃子72の他端部には、車両前後方向に固定孔72aが貫通している。固定孔72aの内径は、車両前後方向の中央部において最大になっており、車両前後方向の両端部において最小になっている。また、車両前後方向に直交する方向からの断面視で、固定孔72aの内周面は円弧状になっている。
機構ハウジング71の内部において、梃子72における固定孔72aには、さや棒73が連結されている。さや棒73は、円筒形状の円筒部73aと、円筒部73aの外周面から突出する球面軸受73bと、円筒部73aの外周面から突出するギア部73cと、円筒部73aにおける中心軸線方向の一方側の端部から突出する連結ギア73dとで構成されている。
球面軸受73bは、円筒部73aの中心軸線方向の中央よりも他方側に位置している。球面軸受73bは、円筒部73aの外周面において当該円筒部73aの周方向全域(360度)に亘って延びている。球面軸受73bの外面は、車両前後方向に直交する方向からの断面視で円弧状になっており、その曲率が、固定孔72aの内周面の曲率と略同一になっている。ギア部73cは、円筒部73aの中心軸線方向の中央よりも一方側に位置している。ギア部73cは、円筒部73aの径方向外側に突出しているとともに円筒部73aの周方向に等間隔毎に配置された歯部によって構成されている。連結ギア73dは、円筒部73aにおける中心軸線方向の一方側の端面から中心軸線方向の一方側に突出しているとともに円筒部73aの周方向に等間隔毎に配置された歯部によって構成されている。また、円筒部73aの内周面には、螺旋状に雌ねじ(ねじ溝)が切られている。
さや棒73の球面軸受73bは、当該さや棒73のギア部73cが車両前後方向の一方側に位置するように、梃子72の固定孔72aに取り付けられている。これにより、さや棒73は、球面軸受73bの外周面が固定孔72aの内周面に摺動しつつ、梃子72に対してある程度回動可能になっている。
さや棒73における円筒部73aの内部には、押し棒74が連結されている。押し棒74は、車両前後方向に延びるねじ部74aを備えている。押し棒74におけるねじ部74aにおける外周面には螺旋状に雄ねじ(ねじ山)が設けられている。ねじ部74aの延設方向の一部は、さや棒73における円筒部73aの内部に配置され、さや棒73における円筒部73aの内周面の雌ねじと噛み合っている。
ねじ部74aにおける車両前後方向の他方側の端部は、さや棒73の外部に突出しているとともに機構ハウジング71の開口71aを介して機構ハウジング71の外部にまで突出している。ねじ部74aの車両前後方向の他方側の端部からは、固定部74bが下側に向かって延びている。固定部74bの先端部(下側の端部)には、車幅方向(図2における紙面手前奥方向)に傾動孔74dが貫通している。傾動孔74dは、車幅方向から視たときに全体として車両前後方向に長い楕円形状になっている。また、ねじ部74aにおける車両前後方向の他方側の端部には、ねじ部74a及び機構ハウジング71の開口71aを覆うカバー79が取り付けられている。カバー79は、蛇腹形状になっており、車両前後方向に伸縮可能になっている。
押し棒74におけるねじ部74aと固定部74bとの境界部分には、連結ピン82を介して制輪子40を支持するための制輪子頭75が連結されている。制輪子頭75は、車幅方向から視たときに車両前後方向の他方側に向かうほど上下方向の幅が大きくなる略三角形状になっている。また、制輪子頭75の車両前後方向の他方側の面は、車輪32の踏面32aに応じた曲面になっている。制輪子頭75は、連結ピン82を中心にして揺動可能になっている。
制輪子頭75における車幅方向の一方側の側面からは、略円柱形状の傾動ピン84が突出している。傾動ピン84は、押し棒74における傾動孔74dの内部に位置している。したがって、制輪子頭75の揺動可能な範囲は、傾動ピン84と押し棒74における傾動孔74dとの当接関係によって制限される。
機構ハウジング71における車両前後方向の他方側の外面からは、車両前後方向他方側に向かって突出部71Aが突出している。突出部71Aは、車両上下方向において制輪子頭75に連結された連結ピン82よりも上側に位置している。なお、本実施形態では、突出部71Aは、機構ハウジング71及び駆動ハウジング61と一体的に成形されたものである。
突出部71Aにおける先端部には、連結ピン83を介して棒状のハンガ76の一端部が連結されている。ハンガ76は、連結ピン83を中心にして回動可能になっている。ハンガ76の他端部は、連結ピン82を介して制輪子頭75に連結されている。したがって、ハンガ76に連結された制輪子頭75及び制輪子40は、連結ピン83を中心に回動する。なお、連結ピン83は、機構ハウジング71の外部に位置しているため、ブレーキ装置50の外部に露出している。
突出部71Aとハンガ76との連結箇所には、突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置を検出するための角度センサ89が取り付けられている。角度センサ89としては、例えば、ロータリーポテンショメータである。本実施形態では、角度センサ89がブレーキ装置50の構成部品の位置を検出する検出部である。また、ハンガ76は、検出部によって回動位置(回動角度位置)を検出されるブレーキ装置50の構成部品である。
制輪子頭75の車両前後方向の他方側の面には、制輪子40が固定されている。制輪子40は、車輪32の踏面32aに倣うような略円弧形状になっている。制輪子40は、車輪32の踏面32aに押し当てられて摩擦力による制動力を発生するブレーキ摩擦材であり、当該制輪子40の材質は、鋳鉄、合成樹脂、焼結体等である。
図2に示すように、機構ハウジング71の内部には、制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間を調整するための隙間調整機構90が取り付けられている。隙間調整機構90は、さや棒73におけるギア部73cの径方向外側を取り囲むように配置されている。
具体的には、図4(a)に示すように、隙間調整機構90は、棒状の第1リンク91を備えている。第1リンク91は、さや棒73よりも車幅方向の一方側(図4(a)における右側)において、車両上下方向(図4(a)における上下方向)に延びている。第1リンク91の上端部には、梃子72における当接部72Aに当接するローラ部91Aが取り付けられている。第1リンク91の下端部からは、略円柱形状の円柱部91Bが下方に向かって延びている。円柱部91Bの外径は、第1リンク91の幅よりも小さくなっている。
円柱部91Bの下端部近傍には、ばね受け部92が位置している。ばね受け部92は、機構ハウジング71に対して固定されている。ばね受け部92においては車両上下方向に貫通孔92aが貫通している。円柱部91Bの下端部は、ばね受け部92の貫通孔92aに通されている。第1リンク91と円柱部91Bとの段差部分と、ばね受け部92との間には、第1コイルばね93が取り付けられている。第1コイルばね93の内部には、円柱部91Bの上端側の一部が通されている。第1コイルばね93は、第1リンク91を上側に向かって付勢している。ばね受け部92の上面からは、帯板状の歯押さえ部94がさや棒73におけるギア部73cに向かって延びている。歯押さえ部94の先端は、ギア部73cに当接している。なお、歯押さえ部94がギア部73cに当接することにより、さや棒73の周方向への回転の抵抗になっており、さや棒73が不用意に回転しないようになっている。
第1リンク91における車両上下方向の略中央部には、棒状の第2リンク95の一端部が回動可能に連結されている。第2リンク95は、さや棒73よりも上側を、第1リンク91から車幅方向の他方側(図4における左側)に延びている。第2リンク95の他端は、さや棒73よりも車幅方向の他方側にまで至っている。第2リンク95における長手方向途中の部分(この実施形態では長手方向中央よりも第1リンク91側)は、支軸95Aを介して機構ハウジング71に支持されている。第2リンク95は、支軸95Aを中心として、機構ハウジング71に対して回動可能になっている。また、支軸95Aには、当該支軸95Aからギア部73c側に延びる第1支持部96が連結されている。第1支持部96の一部は、ギア部73cの外周部近傍に位置するように配置されている。
第2リンク95の他端部には、連結ピン95Bを介して爪部97が回動可能に連結されている。爪部97は、第2リンク95の他端部からギア部73c側に向かって斜め下側に延びている。また、爪部97における先端部97aは、さや棒73におけるギア部73cの外周部(歯部)に当接している。
爪部97には、爪部97を下側に付勢する第2コイルばね98の一端部が固定されている。第2コイルばね98は、さや棒73よりも車幅方向の他方側(図4(a)における左側)において、爪部97から下側に延びている。第2コイルばね98の他端部は、機構ハウジング71から突出する固定ピン98Aに固定されている。固定ピン98Aは、第2コイルばね98の一端部と爪部97との固定部分よりも車幅方向の一方側(第1リンク91側)に位置している。したがって、第2コイルばね98は、爪部97を、僅かにさや棒73側の斜め下側に付勢している。
また、固定ピン98Aには、当該固定ピン98Aからギア部73c側に延びる第2支持部99が固定されている。第2支持部99の一部は、ギア部73cの外周部近傍に配置されている。また、第2支持部99は、ギア部73cを挟んで第1支持部96とは反対方向に位置している。これら第2支持部99及び第1支持部96は、ブレーキ装置50における振動等に伴って、さや棒73におけるギア部73cと爪部97の先端部97aとの位置関係が過度にずれてしまうことを抑制している。
図2に示すように、機構ハウジング71における車両前後方向の一方側の壁部には、全体として有底円筒形状の調整ナット77が取り付けられている。調整ナット77は、さや棒73の中心軸上に位置している。調整ナット77の一部は、機構ハウジング71の外部に露出している。調整ナット77は、機構ハウジング71に対して回転可能に支持されている。調整ナット77における車両前後方向の他方側の端部には、連結ばね77Aを介して連結ギア77Bが取り付けられている。連結ギア77Bは、さや棒73の中心軸上に位置している。連結ギア77Bは、ブレーキ装置50の駆動によって移動するさや棒73の位置によって、さや棒73における連結ギア73dに対する連結状態が切り替わる。
図1に示すように、車体10の内部、例えば運転台には、鉄道車両100の運転に関する各種情報を表示するためのディスプレイ25が取り付けられている。また、車体10の内部には、制御装置20が取り付けられている。制御装置20は、運転台(ディスプレイ25)に接続されている。制御装置20は、ブレーキ装置50の駆動部60を制御する制御部21と、制輪子40の摩耗量を算出する算出部22とを備えている。また、制御装置20には、角度センサ89が電気的に接続されている。制御装置20には、角度センサ89から突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置を示す信号が入力される。
また、制御装置20には、新たな制輪子40を固定した時期、及び新たな制輪子40の摩耗限度までの摩耗代等に関する情報が、新たな制輪子40を固定した作業者等によって入力され、それらが記憶されている。なお、制輪子40の摩耗限度とは、制輪子40によって適切な制動力を発生させるために、摩耗した制輪子40を新たな制輪子40に交換する目安を示す基準の位置である。
次に、制御装置20における制御部21に制御されるブレーキ装置50の動作を説明する。制御部21の制御によって導入孔61bを介して駆動ハウジング61の内部に圧縮空気が導入されると、図2に矢印Aで示すように、ピストン62及び出力軸63が車両前後方向の一方側に移動する。すると、図2に矢印Bで示すように、支軸78を中心にして周方向一方(図2における時計回り方向)に梃子72が回動する。このとき、図2に矢印Cで示すように、梃子72の下端部は、出力軸63の移動方向とは反対の車両前後方向の他方側に移動する。それに伴い、梃子72に連結されているさや棒73及びさや棒73に連結されている押し棒74も車両前後方向の他方側に移動する。すると、制輪子頭75及び制輪子40が車輪32の踏面32aに近づく側に移動して、制輪子40が車輪32の踏面32aに当接する。
一方、導入孔61bを介して駆動ハウジング61の内部に圧縮空気が導入されないと、図2に示す矢印Aとは反対方向に、ピストン62及び出力軸63が車両前後方向の他方側に移動する。すると、図2に示す矢印Bとは反対方向に、支軸78を中心にして周方向他方(図2における反時計回り方向)に梃子72が回動する。このとき、図2に示す矢印Cとは反対方向に、梃子72の下端部は、出力軸63の移動方向とは反対の車両前後方向の一方側に移動する。それに伴い、梃子72に連結されているさや棒73及びさや棒73に連結されている押し棒74も車両前後方向の一方側に移動する。すると、制輪子頭75及び制輪子40が車輪32の踏面32aから離れる側に移動して、制輪子40が車輪32の踏面32aから離間する。
ここで、制輪子40が車輪32の踏面32aに当接すると、図3に示すように、車輪32の踏面32aとの摩擦によって徐々に制輪子40が摩耗する。したがって、制輪子40は、所定の摩耗限度まで摩耗したときに当該制輪子40を新たな制輪子40に交換する必要がある。なお、ブレーキ装置50を構成する部品、例えばハンガ76は、車輪32に接触することがないため、制輪子40の交換頻度は、ブレーキ装置50を構成する部品の交換頻度に比べて多い。また、制輪子40が摩耗すると、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が大きくなる傾向がある。そして、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が大きいほど、ブレーキ装置50の駆動によって制輪子頭75及び制輪子40の移動量が大きくなる。なお、図3では、摩耗が生じていない制輪子40が車輪32の踏面32aに当接しているときのハンガ76の位置を、二点鎖線で仮想的に示している。
図2に矢印Cで示すように、制輪子頭75が車両前後方向の他方側に移動すると、図2に矢印Dで示すように、制輪子頭75に連結されたハンガ76は、突出部71Aに固定された連結ピン83を中心にして周方向の一方側(図2における時計回り方向)に回動する。ここで、制輪子40と車輪32の踏面32aとが当接した場合におけるハンガ76の回動状態は、制輪子40の摩耗量によって変化する。具体的には、制輪子40の摩耗量が大きいほど、制輪子40と車輪32の踏面32aとが当接した場合において制輪子頭75が車輪32の踏面32aに対して近づく。そして、制輪子40と車輪32の踏面32aとが当接した場合において制輪子頭75に連結されたハンガ76の他端部の位置は、車輪32の踏面32aに近づくように変化する。したがって、突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置は、制輪子40の摩耗量によって変化する。
図2に矢印Bで示すように、支軸78を中心にして周方向の一方側に梃子72が回動すると、梃子72における当接部72Aは、隙間調整機構90におけるローラ部91Aに当接する。すると、図4(b)に矢印Eで示すように、隙間調整機構90における第1リンク91が下側に移動する。そして、第2リンク95が支軸95Aを中心として周方向の一方側(図4における時計回り方向)に回動すると、図4(b)に矢印Fで示すように、爪部97が上側に移動する。この爪部97の移動量に応じて、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が調整される。
具体的には、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が大きいほど、支軸78を中心にして梃子72が大きく回動する。すると、梃子72における当接部72Aの当接によって移動する第1リンク91の移動量は大きくなる。そして、第1リンク91の移動量が大きいほど、爪部97の移動量が大きくなる。
爪部97の先端部97aの移動量がギア部73cにおける歯部の1ピッチ分以上であると、梃子72における当接部72Aと第1リンク91のローラ部91Aとの当接関係が解除されるときに、図4(c)に示すように、爪部97における先端部97aがさや棒73におけるギア部73cに噛み合う。すると、図4(d)に矢印Gで示すように、第2コイルばね98の付勢力によって爪部97がさや棒73を周方向の他方側(図4における反時計回り方向)に回転させる。そして、図2に矢印Cで示すように、さや棒73の回転によって押し棒74がさや棒73に対して車両前後方向の他方側に移動する。すると、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が小さくなる。
一方、爪部97の先端部97aの移動量がギア部73cにおける歯部の1ピッチ分未満であると、梃子72における当接部72Aと第1リンク91のローラ部91Aとの当接関係が解除されるときに、爪部97における先端部97aがさや棒73におけるギア部73cに噛み合わない。そのため、さや棒73は周方向に回転しない。そして、押し棒74がさや棒73に対して車両前後方向に移動しないため、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が変化せず、維持される。
また、図2に示すように、ブレーキ装置50の駆動によってさや棒73が車両前後方向の他方側に位置している場合、連結ギア77Bがさや棒73における連結ギア73dに対して連結しない。一方、ブレーキ装置50が駆動されてなくさや棒73が車両前後方向の一方側に位置している場合、連結ギア77Bがさや棒73における連結ギア73dに対して連結する。このように連結ギア77Bがさや棒73における連結ギア73dに対して連結している場合には、作業者等が調整ナット77を手動で回転させることで、押し棒74に対するさや棒73の回転角を調整できる。そして、押し棒74に対するさや棒73の回転角を調整することで、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間の大きさを調整できる。
次に、制御装置20が行う制輪子40の摩耗判定処理について説明する。制御装置20は、鉄道車両100のシステム起動スイッチがオン操作されて当該制御装置20が動作を開始したときから、システム起動スイッチがオフ操作されて当該制御装置20が動作を終了するときまで、所定周期毎に摩耗判定処理を繰り返し実行する。
図5に示すように、制御装置20は、摩耗判定処理を開始すると、ステップS11の処理を実行する。ステップS11において、制御装置20は、角度センサ89によって検出された検出値の変化量Xが予め設定された所定値Z以下であるか否かを判定する。ここで、角度センサ89の検出値の変化量Xは、今回検出された角度センサ89の検出値と前回検出された角度センサ89の検出値との差の絶対値である。また、所定値Zは、以下のように定められている。ブレーキ装置50の駆動によって制輪子40が車輪32から離れた位置から制輪子40が車輪32の踏面32aに当接する位置まで移動する際において単位時間当たりに変化するハンガ76の回動角度位置の基準の値として基準値が定められている。そして、所定値Zは、上記の基準値よりも小さな値として定められている。すなわち、所定値Zは、ブレーキ装置50が非制動時から制動時への過渡的な状態や制動時から非制動時への過渡的な状態でないことを判定するための値である。ステップS11において、制御装置20は、角度センサ89によって検出された検出値の変化量Xが予め設定された所定値Zよりも大きいと判定した場合(S11:NO)、今回の摩耗判定処理を終了する。一方、ステップS11において、制御装置20は、角度センサ89によって検出された検出値の変化量Xが予め設定された所定値Z以下であると判定した場合(S11:YES)、処理をステップS12に進める。
ステップS12において、制御装置20は、ブレーキ装置50が駆動中であるか否かを判定する。ステップS12において、制御装置20は、ブレーキ装置50が駆動中でないと判定した場合(S12:NO)、今回の摩耗判定処理を終了する。一方、ステップS12において、制御装置20は、ブレーキ装置50が駆動中であると判定した場合(S12:YES)、処理をステップS13に進める。すなわち、ブレーキ装置50の駆動によって制輪子40が車輪32の踏面32aに当接されており、検出された角度センサ89の検出値がブレーキ装置50の駆動によってハンガ76の回動角度が変化していないときの検出値であると判定された場合には、処理がステップS13に進む。
ステップS13において、制御装置20は、新たな制輪子40による最初の制動であるか否かを判定する。ここで、新たな制輪子40とは、ブレーキ装置50に対して初めて固定された新しい制輪子40、又はブレーキ装置50に対して固定されていた制輪子40が摩耗して当該摩耗した制輪子40に代わって交換された新しい制輪子40のことである。制御装置20は、新たな制輪子40を固定した時期に基づいて、新たな制輪子40による最初の制動であるか否かを判定する。ステップS13において、制御装置20は、新たな制輪子40による最初の制動であると判定した場合(S13:YES)、処理をステップS14に進める。
ステップS14において、制御装置20は、今回検出された角度センサ89の検出値を、突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置の初期値として記憶する。本実施形態では、ステップS14で記憶する初期値が、任意の時点における検出部によって検出された位置である。その後、制御装置20は、今回の摩耗判定処理を終了する。
一方、ステップS13において、制御装置20は、新たな制輪子40による最初の制動でないと判定した場合(S13:NO)、処理をステップS21に進める。ステップS21において、制御装置20は、今回検出された角度センサ89の検出値を、突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置の現在値として記憶する。本実施形態では、ステップS21で記憶する現在値が、任意の時点よりも後に検出部によって検出された位置である。その後、制御装置20は、処理をステップS22に進める。
ステップS22において、制御装置20における算出部22は、制輪子40の摩耗量を算出する。ここで、制輪子40が摩耗するほど、制輪子40と車輪32の踏面32aとが当接した場合において、制輪子頭75は、車輪32の踏面32aに近づくように変化する。そして、制輪子頭75に連結されたハンガ76の他端部の位置は、車輪32の踏面32aに近づくように変化する。そのため、制輪子40の摩耗量に応じて、突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置が変化する。そこで、算出部22は、ステップS14における突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置の初期値、及びステップS21における突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置の現在値に基づいて、制輪子40の摩耗量を算出する。なお、制輪子40の摩耗量とは、車輪32の径方向において、制輪子40が摩耗していない状態の厚みと制輪子40が摩耗した状態の厚みとの差の絶対値である。その後、制御装置20は、処理をステップS23に進める。
ステップS23において、制御装置20は、ステップS22における制輪子40の摩耗量の算出が当該制輪子40における最初の摩耗量の算出であるか否かを判定する。ステップS23において、制御装置20は、ステップS22における制輪子40の摩耗量の算出が当該制輪子40における最初の摩耗量の算出であると判定した場合(S23:YES)、今回の摩耗判定処理を終了する。一方、ステップS23において、制御装置20は、ステップS22における制輪子40の摩耗量の算出が当該制輪子40における最初の摩耗量の算出でないと判定した場合(S23:NO)、処理をステップS24に進める。
ステップS24において、制御装置20における算出部22は、制輪子40の摩耗速度を算出する。具体的には、算出部22は、今回の制輪子40の摩耗量及び最初の制輪子40の摩耗量の差の絶対値と、最初の制輪子40の摩耗量の算出から今回の制輪子40の摩耗量の算出までの期間の長さとに基づいて、制輪子40の摩耗速度を算出する。例えば、今回の制輪子40の摩耗量及び最初の制輪子40の摩耗量の差の絶対値が10mmであって最初の制輪子40の摩耗量の算出から今回の制輪子40の摩耗量の算出までの期間の長さが50日である場合には、制輪子40は1日当たりに0.2mmの摩耗速度で摩耗したことになる。なお、制輪子40による1回の制動では当該制輪子40の摩耗量は小さく、角度センサ89の検出値の変化量が極めて小さいため、最初の制輪子40の摩耗量は通常は略ゼロである。したがって、本実施形態では、最初の制輪子40の摩耗量(ゼロ)が、任意の時点における制輪子40の摩耗量である。また、今回の制輪子40の摩耗量が、任意の時点よりも後の制輪子40の摩耗量である。なお、制輪子40の摩耗速度が適切に算出できない場合、例えば、今回の制輪子40の摩耗量及び最初の制輪子40の摩耗量の差の絶対値が0(ゼロ)mmである場合にはステップS24における摩耗速度を0(ゼロ)とする。その後、制御装置20は、処理をステップS25に進める。
ステップS25において、制御装置20における算出部22は、制輪子40の交換時期を予測する。具体的には、算出部22は、新たな制輪子40の摩耗限度までの摩耗代からステップS22において算出した今回の制輪子40の摩耗量を減算した値と、ステップS24において算出した今回の制輪子40の摩耗速度とに基づいて、制輪子40の交換時期を算出する。例えば、新たな制輪子40の摩耗限度までの摩耗代が40mmであってステップS22において算出した今回の制輪子40の摩耗量が10mmである場合には、新たな制輪子40の摩耗限度までの摩耗代からステップS22において算出した今回の制輪子40の摩耗量を減算した値が30mmになる。そして、ステップS24において算出した今回の制輪子40の摩耗速度が1日当たりに0.2mmである場合には、制輪子40の交換時期は現時点から150日後になる。なお、ステップS24において算出した今回の制輪子40の摩耗速度が0(ゼロ)である場合には、予め設定された制輪子40の交換時期(例えば、200日後)をステップS25における交換時期とする。その後、制御装置20は、処理をステップS26に進める。
ステップS26において、制御装置20は、制輪子40の交換時期を経過しているか否かを判定する。具体的には、制御装置20は、ステップS25において予測した交換時期が0日以下である場合、制御装置20は、制輪子40の交換時期を経過していると判定する。すなわち、ステップS22において算出した今回の制輪子40の摩耗量が、制輪子40の摩耗限度までの摩耗代以上になる場合には、制輪子40の交換時期を経過していると判定される。ステップS26において、制御装置20は、制輪子40の交換時期を経過していると判定した場合(S26:YES)、処理をステップS31に進める。
ステップS31において、制御装置20は、制輪子40の交換時期が経過していることを示す警告をディスプレイ25に表示する。その後、制御装置20は、今回の摩耗判定処理を終了する。
一方、ステップS26において、制御装置20は、制輪子40の交換時期を経過していないと判定した場合(S26:NO)、処理をステップS32に進める。ステップS32において、制御装置20は、ステップS25において予測した交換時期をディスプレイ25に表示する。その後、制御装置20は、今回の摩耗判定処理を終了する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)制御装置20における算出部22は、角度センサ89によって検出された突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置に基づいて、制輪子40の摩耗量を算出する。
ここで、仮に、制輪子40に対して当該制輪子40の摩耗量を検出するためのセンサが取り付けられていた場合には、摩耗した制輪子40に代わって新しい制輪子40に交換する度に当該制輪子40に対して新たなセンサを取り付ける必要がある。そのため、制輪子40に対してセンサが取り付けられている場合には、制輪子40を交換する際の作業が煩雑になりやすい。
角度センサ89は、制輪子40を車輪32の踏面32aに対して移動させるブレーキ装置50、具体的には突出部71Aとハンガ76との連結箇所に対して取り付けられている。すなわち、この角度センサ89は、制輪子40そのものには取り付けられていない。そのため、摩耗した制輪子40に代わって新しい制輪子40に交換する際において、当該新しい制輪子40に対してセンサを取り付けるといった作業が不要である。したがって、制輪子40に対してセンサが取り付けられている構成に比べて、制輪子40を交換する際の作業が簡素化できる。
(2)角度センサ89は、ブレーキ装置50における突出部71Aとハンガ76との連結箇所に対して取り付けられている。ここで、一般的には、突出部71Aに対する連結ピン83を中心としたハンガ76の回動角度位置ための角度センサ89(ロータリーポテンショメータ)は、直線移動距離を算出するためのリニアポテンショメータに比較して小型である。そのため、角度センサ89の体格が過度に大きくなることはなく、角度センサ89の体格が過度に大きいことに起因してブレーキ装置50全体の体格が過度に大きくなることもない。
(3)角度センサ89は、ブレーキ装置50の外部に露出している突出部71Aとハンガ76との連結箇所に取り付けられている。そのため、機構ハウジング71等を分解しなくても、ブレーキ装置50に対する角度センサ89の取り付け作業を実行でき、取り付け作業を簡素化しやすい。これにより、例えば、角度センサ89を備えていない状態で台車30に取り付けられた既存のブレーキ装置に対しても、角度センサ89を簡便に取り付けできる。
(4)ところで、仮に、ブレーキ装置50における機構ハウジング71の内部に角度センサ89を配置しようとする場合には、機構ハウジング71の内部に角度センサ89を取り付けるためのスペースを確保する必要がある。そのため、機構ハウジング71の内部に角度センサ89を取り付ける場合には、機構ハウジング71の形状や機構ハウジング71の内部の部品の配置などの設計変更を強いられることがある。
この点、上述したように、角度センサ89がブレーキ装置50の外部に露出している突出部71Aとハンガ76との連結箇所に取り付けられている。そのため、ブレーキ装置50における機構ハウジング71の内部に角度センサ89を配置する構成に比べて、設計変更が必要になる可能性は低い。
(5)制御装置20における算出部22は、制輪子40の摩耗量に基づいて制輪子40の摩耗速度を算出している。そして、制御装置20における算出部22は、新たな制輪子40の摩耗限度までの摩耗代から今回の制輪子40の摩耗量を減算した値と、今回の制輪子40の摩耗速度とに基づいて、制輪子40の交換時期を予測している。これにより、予測した制輪子40の交換時期に基づいて、作業者等は制輪子40を交換する時期を適切に計画できる。
(6)鉄道車両100が走行する際には、車輪32から伝達される振動によって台車30が振動する。ここで、仮に、台車30に制御装置20が取り付けられている場合には、制御装置20における制御部21や算出部22が振動によって故障するおそれがある。
制御装置20は、空気ばね35よりも上側の車体10の内部に取り付けられている。そのため、台車30から車体10に伝達される振動は、空気ばね35によって低減される。これにより、例えば、空気ばね35よりも下側の台車30に制御装置20が取り付けられている構成に比べて、制御装置20における制御部21や算出部22に伝達される振動は小さくなる。したがって、制御装置20における制御部21や算出部22が振動によって故障することを抑制できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を図6及び図7にしたがって説明する。なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して、具体的な説明を省略又は簡略化する。
この第2実施形態では、各車軸31における2つの車輪32の間には、円板形状のディスク33が固定されている。ディスク33は、車幅方向に離間して2つ配置されている。ディスク33は、車軸31及び車輪32と一体的に回転する。
台車30には、ディスク33の回転を制動するためのブレーキ装置150が取り付けられている。図6に示すように、ブレーキ装置150は、制動対象としてのディスク33を、制動部としての一対のブレーキパッド140によって挟み込むことでディスク33の回転を制動させる、いわゆるディスクブレーキ式のブレーキ装置である。鉄道車両100には、合計8つのディスク33に対応して合計8つのブレーキ装置150が取り付けられている。
ブレーキ装置150は、ディスク33に対して車両前後方向の一方側(図6における下側)に隣接するように配置されている。ブレーキ装置150は、ブレーキパッド140を駆動させるための駆動源である駆動部160と、駆動部160からの駆動力を一対のブレーキパッド140に伝達するための機構部170とを備えている。
駆動部160は、全体として車幅方向(図6における左右方向)に延びる円柱形状の本体部161と、本体部161に対して車幅方向に移動する出力部162とを備えている。本体部161は、出力部162に対して車幅方向の一方側(図6における右側)に配置されている。本体部161には、図示しない空気源から圧縮空気を導入するための内部空間が区画されている。
本体部161における車幅方向の他方側(図6における左側)の端部には、図示しない出力軸を介して出力部162が連結されている。本体部161の内部空間に圧縮空気が導入されると、出力部162の本体部161に対する突出量が大きくなる。それに伴い、出力部162の先端が本体部161に対して車幅方向に離間するように移動する。一方、本体部161の内部空間に圧縮空気が導入されないと、出力部162の本体部161に対する突出量が小さくなる。それに伴い、出力部162の先端が本体部161に対して車幅方向に近づくように移動する。
駆動部160における車幅方向の両端部には、車両前後方向の他方側(図6における上側)に延びるアーム171が連結されている。具体的には、一対のアーム171のうちの一方は、連結ピン181を介して本体部161に回動可能に連結されている。また、一対のアーム171のうちの他方は、連結ピン181を介して出力部162に回動可能に連結されている。
各アーム171における車両前後方向の他方側の端部は、車両前後方向においてディスク33と重なる位置まで延びている。換言すると、一対のアーム171における車両前後方向の他方側の端部の間には、ディスク33が位置している。各アーム171における車両前後方向の他方側の端部には、連結ピン185を介して取り付け部176が連結されている。取り付け部176は、各アーム171における車幅方向のディスク33側に連結されている。取り付け部176は、上側から視たときに、車幅方向においてディスク33に向かうほど車両前後方向の幅が大きくなる略三角形状になっている。また、取り付け部176における車幅方向のディスク33側の面は、ディスク33の端面に沿うような平面になっている。取り付け部176は、連結ピン185を中心にして揺動可能になっている。
取り付け部176には、ブレーキパッド140が固定されている。ブレーキパッド140は、ディスク33の端面に倣うような略平板形状になっている。ブレーキパッド140は、ディスク33に押し当てられて摩擦力による制動力を発生するブレーキ摩擦材であり、当該ブレーキパッド140の材質は、合成樹脂、焼結体等である。
一対のアーム171における車両前後方向の途中の部分(本実施形態では、車両前後方向の略中央部)は、支持部173を介して連結されている。支持部173は、上側から視たときに、全体としてY字形状になっている。支持部173におけるY字の2箇所の上側端部(車両前後方向の他方側の端部)は、連結ピン183を介して各アーム171に連結されている。したがって、各アーム171は、連結ピン183を中心にして支持部173におけるY字の上側端部に回動可能に連結されている。支持部173は、図示しないブラケットを介して台車30に固定されている。
また、アーム171と支持部173との連結箇所には、支持部173に対する連結ピン183を中心としたアーム171の回動角度位置を検出するための角度センサ189が取り付けられている。角度センサ189としては、例えば、ロータリーポテンショメータである。この実施形態では、一対のアーム171のうちの一方(図6において右側のアーム171)にのみ、角度センサ189が取り付けられている。本実施形態では、角度センサ189がブレーキ装置150の構成部品の位置を検出する検出部である。また、アーム171は、検出部によって回動位置(回動角度位置)を検出されるブレーキ装置150の構成部品である。
次に、制御装置20における制御部21に制御されるブレーキ装置150の動作を説明する。制御部21の制御によって駆動部160における本体部161の内部空間に圧縮空気が導入されると、図6に矢印H及び矢印Kで示すように、出力部162と本体部161とが車幅方向において離間するように移動する。すると、図6に矢印Iで示すように、車幅方向の一方側のアーム171は、連結ピン183を中心にして周方向一方(図6における反時計回り方向)に回動する。また、図6に矢印Lで示すように、車幅方向の他方側のアーム171は、連結ピン183を中心にして周方向他方(図6における時計回り方向)に回動する。このとき、図6に矢印J及び矢印Mで示すように、一対のアーム171における車両前後方向の他方側の端部は、車幅方向において互いに近づくように移動する。すると、取り付け部176及びブレーキパッド140がディスク33に近づく側に移動して、各ブレーキパッド140がディスク33の端面に当接する。そして、ディスク33は、一対のブレーキパッド140によって挟み込まれることで回転が制動される。
一方、制御部21の制御によって駆動部160における本体部161の内部空間に圧縮空気が導入されないと、図6に示す矢印H及び矢印Kとは反対方向に、出力部162と本体部161とが車幅方向において互いに近づくように移動する。すると、図6に示す矢印Iとは反対方向に、車幅方向の一方側のアーム171は、連結ピン183を中心にして周方向他方(図6における時計回り方向)に回動する。また、図6に示す矢印Lとは反対方向に、車幅方向の他方側のアーム171は、連結ピン183を中心にして周方向一方(図6における反時計回り方向)に回動する。このとき、図6に示す矢印J及び矢印Mとは反対方向に、一対のアーム171における車両前後方向の他方側の端部は、車幅方向において離間するように移動する。すると、取り付け部176及びブレーキパッド140がディスク33に離れる側に移動して、各ブレーキパッド140がディスク33の端面から離間する。
ここで、ブレーキパッド140がディスク33に当接すると、図7に示すように、ディスク33との摩擦によって徐々にブレーキパッド140が摩耗する。したがって、ブレーキパッド140は、所定の摩耗限度まで摩耗したときにブレーキパッド140を新たなブレーキパッド140に交換する必要がある。また、ブレーキ装置150では、一対のブレーキパッド140がディスク33を挟み込むようにしてディスク33の回転を制動するため、各ブレーキパッド140の摩耗量が略同じになる。なお、ブレーキ装置150を構成する部品はディスク33に接触することがないため、ブレーキパッド140の交換頻度は、ブレーキ装置150を構成する部品の交換頻度に比べて多い。また、図7では、摩耗が生じていないブレーキパッド140がディスク33に当接しているときのアーム171の位置を、二点鎖線で仮想的に示している。
また、ブレーキパッド140が摩耗すると、車幅方向においてディスク33に対して取り付け部176が近づくように変化する。そして、アーム171における車両前後方向の他方側の端部の位置は、車幅方向においてディスク33に近づくように変化する。したがって、支持部173に対する連結ピン183を中心としたアーム171の回動角度位置は、ブレーキパッド140の摩耗量によって変化する。
なお、この第2実施形態においても、制御装置20は、第1実施形態と同様の摩耗判定処理を所定周期毎に繰り返し実行する。また、この第2実施形態では、第1実施形態における上記(1)〜(6)と同様の効果を得られる。
なお、上述したように、ブレーキパッド140の摩耗量に応じて、支持部173に対する連結ピン183を中心としたアーム171の回動角度位置が変化する。そのため、角度センサ189によって検出された支持部173に対する連結ピン183を中心としたアーム171の回動角度位置に基づいて、ブレーキパッド140の摩耗量を算出できる。また、上述したように、各ブレーキパッド140の摩耗量は略同じになる。そのため、角度センサ189によって検出された支持部173に対する連結ピン183を中心としたアーム171の回動角度位置に基づいて算出した一方のブレーキパッド140の摩耗量は、他方のブレーキパッド140の摩耗量と略同じであると推定できる。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記第1実施形態において、制輪子40の摩耗量を算出する構成は変更できる。例えば、図2及び図3に示すように、押し棒74に対するさや棒73の回転角を検出する検出部としての回転センサ101をさや棒73に取り付けてもよい。そして、算出部22は、押し棒74に対するさや棒73の回転角に基づいて車両前後方向におけるさや棒73に対する押し棒74の位置を算出し、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。上述したように、制輪子40の摩耗によって駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が所定以上になると、その度に隙間調整機構90によってさや棒73が回転する。すると、さや棒73の回転によって押し棒74がさや棒73に対して車両前後方向の他方側に移動する。ここで、図2及び図3に示すように、さや棒73に対する押し棒74の移動量は、制輪子40の摩耗量が大きくなるほど大きくなる。
・例えば、図4に示すように、ばね受け部92に対する第1リンク91の位置を検出する検出部としての位置センサ102を第1リンク91に取り付けてもよい。そして、算出部22は、ばね受け部92に対する第1リンク91の位置に基づいて車両前後方向におけるさや棒73に対する押し棒74の位置を算出し、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。さや棒73に対する押し棒74の位置が同じであれば、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が大きいほど、駆動部60の駆動によって支軸78を中心にして梃子72が大きく回動する。すると、図4(b)に矢印Eで示すように、梃子72における当接部72Aの当接によって移動する第1リンク91の移動量は大きくなる。ここで、隙間調整機構90によってさや棒73が回転すると、駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が小さくなる。そして、このように駆動部60が駆動する前における制輪子40と車輪32の踏面32aとの隙間が小さくなると、梃子72における当接部72Aの当接によって移動する第1リンク91の移動量は小さくなる。そのため、駆動部60の駆動による第1リンク91の移動量が小さくなった場合には、隙間調整機構90によってさや棒73が回転したことを判定できる。そして、隙間調整機構90による隙間調整回数から車両前後方向におけるさや棒73に対する押し棒74の位置を算出できる。
・また、隙間調整機構90によってさや棒73が回転される前後において、駆動部60の駆動によって回動する梃子72の回動量が変化する。そこで、例えば、図2及び図3に示すように、機構ハウジング71に対する梃子72における一端部の位置を検出する検出部としての位置センサ103を機構ハウジング71に取り付けてもよい。位置センサ103の取り付け位置としては、例えば、機構ハウジング71の壁部における梃子72と対向する位置である。そして、算出部22は、機構ハウジング71に対する梃子72における一端部の位置に基づいて車両前後方向におけるさや棒73に対する押し棒74の位置を算出し、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。
・上記各変更例において、さや棒73、第1リンク91、梃子72等は、いずれも機構ハウジング71(ブレーキ装置50)の内部に位置している。これらの変更例のように、検出部によって位置が検出される構成部品は、ブレーキ装置50の内部に位置していてブレーキ装置50の外部に露出していなくてもよい。
・さらに、隙間調整機構90によってさや棒73が回転すると、図3に示すように、さや棒73に対して車両前後方向の他方側に押し棒74が移動する。そこで、例えば、さや棒73に対する押し棒74の車両前後方向の位置を検出する検出部としての位置センサ105をさや棒73に取り付けてもよい。そして、算出部22は、さや棒73に対する押し棒74の車両前後方向の位置に基づいて、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。なお、検出部によって位置を検出される構成部品は、直線的に移動するものであってもよい。
・また、隙間調整機構90によってさや棒73に対して車両前後方向の他方側に押し棒74が移動すると、駆動部60が駆動する前の状態においても機構ハウジング71に対して押し棒74が車両前後方向の他方側に移動する。そこで、例えば、車両前後方向における機構ハウジング71に対する押し棒74の位置を検出する検出部としての位置センサ106を機構ハウジング71に取り付けてもよい。位置センサの取り付け位置としては、例えば、機構ハウジング71における押し棒74のねじ部74aの中心軸線近傍の部分である。そして、算出部22は、機構ハウジング71に対する押し棒74の位置に基づいて、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。
・さらに、上記第1実施形態において、例えば、さや棒73と調整ナット77とが連結されていて、両者が常に一体的に回転するように変更することもあり得る。このような場合には、機構ハウジング71に対する調整ナット77の回転角を検出する検出部としての回転センサ107を機構ハウジング71に取り付けてもよい。そして、算出部22は、機構ハウジング71に対する調整ナット77の回転角に基づいて車両前後方向におけるさや棒73に対する押し棒74の位置を算出し、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。
・上記第1実施形態において、制輪子40の摩耗量が大きいほど、制輪子40と車輪32の踏面32aとが当接した場合において制輪子頭75が車輪32の踏面32aに対して近づく。そこで、車輪32の踏面32aに対する制輪子頭75の位置を検出する検出部としての位置センサ108を制輪子頭75に取り付けてもよい。そして、算出部22は、車輪32の踏面32aに対する制輪子頭75の位置に基づいて、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。ここで、制輪子頭75は、連結ピン82を中心にして揺動可能になっているため、制輪子40における上側端部の摩耗量と制輪子40における下側端部の摩耗量とが異なることがある。そこで、車輪32の踏面32aに対する制輪子頭75の位置を検出する検出部としての位置センサ108は、制輪子頭75の上側端部及び制輪子頭75の下側端部にそれぞれ取り付けてもよい。
・また、車輪32の踏面32aに対するハンガ76の他端部の位置を検出する検出部としての位置センサをハンガ76の他端部に取り付けてもよい。そして、算出部22は、車輪32の踏面32aに対するハンガ76の他端部の位置に基づいて、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。
・さらに、制輪子40の摩耗量が大きいほど、制輪子40と車輪32の踏面32aとが当接した場合において制輪子頭75に連結されたハンガ76の他端部の位置は、機構ハウジング71から離れるように変化する。そこで、機構ハウジング71に対するハンガ76の他端部の位置を検出する検出部としての位置センサ104を機構ハウジング71に取り付けてもよい。そして、算出部22は、機構ハウジング71に対するハンガ76の他端部の位置に基づいて、制輪子40の摩耗量を算出してもよい。
・上記第2実施形態において、ブレーキパッド140の摩耗量を算出する構成は変更できる。ここで、上述したように、ブレーキパッド140が摩耗すると、車幅方向においてディスク33に対して取り付け部176が近づくように変化する。そこで、例えば、ディスク33に対する取り付け部176の位置を検出する検出部としての位置センサ111を取り付け部176に取り付けてもよい。そして、算出部22は、ディスク33に対する取り付け部176の位置に基づいて、ブレーキパッド140の摩耗量を算出してもよい。ここで、一対のブレーキパッド140の一方の摩耗量と一対のブレーキパッド140の他方の摩耗量との差が過度に大きくなる場合には、ディスク33に対する取り付け部176の位置を検出する検出部としての位置センサ111をそれぞれの取り付け部176に取り付けてもよい。
・また、例えば、ディスク33に対するアーム171における車両前後方向の他方側のある部分の位置を検出する検出部としての位置センサ112を、アーム171における車両前後方向の他方側のある部分に取り付けてもよい。
・さらに、ブレーキパッド140が摩耗すると、アーム171における車両前後方向の一方側の端部の位置は、車幅方向において離れるように変化する。そこで、例えば、一対のアーム171における車両前後方向の一方側のある部分の位置を検出する検出部としての位置センサ113を、アーム171における車両前後方向の一方側のある部分に取り付けてもよい。そして、算出部22は、一対のアーム171における車両前後方向の一方側のある部分の位置に基づいて、ブレーキパッド140の摩耗量を算出してもよい。
・上記第1実施形態において、各ブレーキ装置50に固定された制輪子40の摩耗量を比較することにより制輪子40の異常摩耗を判定してもよい。例えば、算出部22は、複数の制輪子40の摩耗量の平均値を算出する。そして、算出部22は、いずれかの制輪子40の摩耗量が平均値に対して所定値以上大きくなっている場合には、当該制輪子40に異常摩耗が生じていると判定する。なお、この異常摩耗とは、制輪子40と車輪32とが過度に強く接触すること等の何らかの原因によって制輪子40の摩耗量が過度に大きくなる現象のことである。また、上記の異常摩耗の判定に関する構成は、第2実施形態にも同様に適用できる。
・上記第1実施形態において、鉄道車両100における角度センサ89の数は変更できる。例えば、鉄道車両100における8つの制輪子40のそれぞれの摩耗量が略同じになる場合には、鉄道車両100において1つの角度センサ89に基づいて1つの制輪子40の摩耗量を算出すればよい。すなわち、鉄道車両100における角度センサ89の数は1以上で変更できる。また、上記の検出部の数に関する構成の変更は、第2実施形態にも同様に適用できる。
・上記第1実施形態において、摩耗判定処理は変更できる。例えば、制輪子40の摩耗量を算出するだけであれば、ステップS23〜ステップS32の処理を省略してもよい。また、このように制輪子40の摩耗速度の算出等を実施しないのであれば、制輪子40の摩耗量が当該制輪子40の摩耗限度まで達していることを条件にしてディスプレイ25に警告を表示してもよい。
・摩耗判定処理を実行する時期は変更できる。例えば、制御装置20の動作中に所定周期毎に摩耗判定処理を実行するのに代えて、ブレーキ装置50の駆動中に限って摩耗判定処理を実行してもよい。また、前回の摩耗判定処理の実行から、制輪子40の摩耗量が変化し得る期間(例えば、数日)が経過したことを条件に次の摩耗判定処理を実行してもよい。
・さらに、ステップS24における制輪子40の摩耗速度の算出構成は変更できる。例えば、算出部22は、今回の制輪子40の摩耗量及び今回から所定回数前の制輪子40の摩耗量の差の絶対値と、今回から所定回数前の制輪子40の摩耗量の算出から今回の制輪子40の摩耗量の算出までの期間の長さとに基づいて、制輪子40の摩耗速度を算出してもよい。また、上記の摩耗判定処理に関する構成の変更は、第2実施形態にも同様に適用できる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、制輪子40の交換時期を示す態様は変更できる。例えば、ランプの点灯によって制輪子40の交換時期を示してもよい。また、例えば、制輪子40の交換時期を示す情報を無線通信等によって鉄道車両100の外部の管制センタ等に発信し、その情報を管制センタ等で受信してもよい。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、制御装置20の取り付け位置は変更できる。例えば、制御装置20における制御部21や算出部22の振動に対する耐久性が高いのであれば、台車30に制御装置20を取り付けてもよい。また、例えば、各ブレーキ装置50における機構ハウジング71の壁部に制御装置20を取り付けてもよい。この場合には、ブレーキ装置50及び制御装置20が一体的に構成されているため、ブレーキ装置50及び制御装置20で一つのブレーキ装置として扱える。
・上記第1実施形態及び第2実施形態のブレーキ装置の構造に関わらず、駆動力が機械的に伝達されて制動部が移動されるブレーキ装置であれば、制動部の摩耗量を算出する技術を適用できる。すなわち、ブレーキ装置の構造に関わらず、制動部とともに移動するブレーキ装置の構成部品に検出部を取り付ければよい。
A…矢印、B…矢印、C…矢印、D…矢印、E…矢印、F…矢印、G…矢印、H…矢印、I…矢印、J…矢印、K…矢印、L…矢印、M…矢印、X…検出値の変化量、Z…所定値、10…車体、20…制御装置、21…制御部、22…算出部、25…ディスプレイ、30…台車、31…車軸、32…車輪、32a…踏面、33…ディスク、35…空気ばね、40…制輪子、50…ブレーキ装置、60…駆動部、61…駆動ハウジング、61a…底壁、61b…導入孔、62…ピストン、63…出力軸、64…ばね、70…機構部、71…機構ハウジング、71a…開口、71A…突出部、72…梃子、72A…当接部、72a…固定孔、73…さや棒、73a…円筒部、73b…球面軸受、73c…ギア部、73d…連結ギア、74…押し棒、74a…ねじ部、74b…固定部、74d…傾動孔、75…制輪子頭、76…ハンガ、77…調整ナット、77A…連結ばね、77B…連結ギア、78…支軸、79…カバー、81…連結ピン、82…連結ピン、83…連結ピン、84…傾動ピン、89…角度センサ、90…隙間調整機構、91…第1リンク、91A…ローラ部、91B…円柱部、92…ばね受け部、92a…貫通孔、93…第1コイルばね、94…歯押さえ部、95…第2リンク、95A…支軸、95B…連結ピン、96…第1支持部、97…爪部、97a…先端部、98…第2コイルばね、98A…固定ピン、99…第2支持部、100…鉄道車両、140…ブレーキパッド、150…ブレーキ装置、160…駆動部、161…本体部、162…出力部、170…機構部、171…アーム、173…支持部、176…取り付け部、181…連結ピン、183…連結ピン、185…連結ピン、189…角度センサ。

Claims (6)

  1. 摩擦力による制動力を発生させる制動部とともに移動するブレーキ装置の構成部品の位置を検出する検出部と、
    任意の時点における前記検出部によって検出された前記構成部品の位置及び当該任意の時点よりも後に前記検出部によって検出された前記構成部品の位置に基づいて前記制動部の摩耗量を算出する算出部とを備える
    摩耗量算出装置。
  2. 前記構成部品は、前記制動部が制動対象に近づく制動時と前記制動部が前記制動対象から離れる非制動時とで回動軸を中心にして反対の方向へ回動する部材であり、
    前記回動軸は、前記ブレーキ装置の外部に露出しており、
    前記検出部は、前記構成部品の前記回動軸を中心とした回動位置を検出する
    請求項1に記載の摩耗量算出装置。
  3. 前記算出部は、任意の時点における前記制動部の摩耗量及び当該任意の時点よりも後の前記制動部の摩耗量に基づいて前記制動部の摩耗速度を算出する
    請求項1又は請求項2に記載の摩耗量算出装置。
  4. 前記算出部は、台車に固定された空気ばねよりも上側に取り付けられるものである
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の摩耗量算出装置。
  5. 複数のブレーキ装置毎に摩擦力による制動力を発生させる制動部とともに移動する各ブレーキ装置の構成部品の位置を検出するために設けられた複数の検出部と、
    任意の時点における前記複数の検出部によって検出された前記各ブレーキ装置の構成部品の位置及び当該任意の時点よりも後に前記複数の検出部によって検出された前記各ブレーキ装置の構成部品の位置に基づいて前記各ブレーキ装置の制動部の摩耗量をそれぞれ算出し、複数の前記各ブレーキ装置の制動部の摩耗量を比較することにより前記各ブレーキ装置の制動部の異常摩耗を判定する算出部とを備える
    異常摩耗判定装置。
  6. 摩擦力による制動力を発生させる制動部とともに移動するブレーキ装置の構成部品の位置を検出する検出部と、
    任意の時点における前記検出部によって検出された前記構成部品の位置及び当該任意の時点よりも後に前記検出部によって検出された前記構成部品の位置に基づいて前記制動部の摩耗量を算出する算出部と、
    前記制動部を移動させるための駆動源である駆動部と、
    前記駆動部からの駆動力を前記制動部に伝達するために設けられその一部に前記構成部品を含む機構部とを備える
    ブレーキ装置。
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