JP2020097813A - 顔面装着構造 - Google Patents
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さらに、耳掛け紐のないマスクの他の例として、マスクをマスク本体と左右方向端部に分離し、左右方向端部を粘着部とし、これを粘着材で顔面へ取付けるとともに、この部分の表面と、これに重なるマスク本体の端部内側に面ファスナー等からなる接続部を設け、この接続部でマスク本体を粘着部と分離・結合にすることにより、マスク本体を顔面上へ着 脱自在にしたものもある(特許文献2)。
なお、一般的な面ファスナーは、互いに係脱する雄側面ファスナーと雌側面ファスナーの組み合わせで構成され、雄側面ファスナーは係合突起を備えるものであり、雌側面ファスナーは雄側面ファスナーの係合突起が係合するループ状等の繊維部分を有するものである。また、本願では雌側面ファスナーと同様に雄側面ファスナーを係合させることを雌側面ファスナー機能ということにする。
そこで、顔面上へ違和感なく長時間取付けて装飾的に使用するには、薄くかつ小型にすることが好ましい。このようにできる可能性があるものとして、例えば面ファスナーがある。
しかし、特許文献2に使用を示唆されている面ファスナーは、本来のマスクにおける左右方向端部である比較的大きな面積を有する粘着部の一部表面に取付けられている。このため、顔面上へ取付けられる部分は、マスクの一部である粘着部と、その上に取付けられる面ファスナー等の接続部とからなる部分となり、例えば面ファスナーは比較的剛性が高く厚い部材のため、粘着部と接続部からなる部材は全体が比較的大きく嵩張ったものになる。
そこで、本願は、使用に違和感が無い、アンカー部材及び顔面装着部材からなる顔面装着構造の提供を目的とする。
前記アンカー部材(20)は、基部(21)と雄側係合部材(23)を有する雄側面ファスナーからなり、
前記基部(21)は、裏面が平滑面をなし、この平滑面に粘着層(22)が設けられて顔面へ直接取付けられ、
表面には前記雄側係合部材(23)が前記基部から一体に突出形成されるとともに、
前記顔面装着部材(30)は、少なくともその一部自体が、前記雄側係合部材(23)に係脱する雌側面ファスナー機能部をなす繊維素材からなる結合部(33)をなし、
この結合部(33)にて、前記アンカー部材(20)へ着脱自在に止着されることを特徴とする。
そのうえ、基部を粘着層で顔面へ直接取付けできるので、他の比較的大きな介在部材を要さず、アンカーは雄側面ファスナー機能部のみの外観をなすため、不要物を外観させず、装飾的に優れた外観にすることができ、かつ比較的小型にして、顔面取付時における苦痛や不快感を低減させることができる。
また、アンカー部材を雄側面ファスナーとし、顔面装着部材の一部自体に、素材が布等からなり雄側面ファスナーと係脱できる雌側面ファスナー機能部を有するものとすることにより、別体の雌側面ファスナーを省略して、顔面装着部材自体を直接アンカー部材へ止着できるので、顔面装着部材の部品点数を削減して、簡単な構造のものにすることができ、顔面装着部材の部品点数を削減して簡単な構造のものにするとともに使用に違和感が無いものにすることができる。
また、顔面装着部材をマスクカバーとすれば、マスクカバーの着脱により、マスクの着脱ができる。このため、複数のマスクを交換して使用するに際して、マスクカバーを専用品とせず、交換することなく共通に使用し、複数のマスクだけを交換できるので汎用性が増す。
さらに、顔面装着部材をマスクとすれば、耳掛け紐のないマスクの装着が可能になる。
顔面10の耳11近傍における左右両頬12に予め雄側面ファスナーアンカー20(本願発明におけるアンカー部材の一例をなす)が着脱自在に取付けられている。雄側面ファスナーアンカー20の取付位置は、頬12のうち、鼻13と耳11の中間部で耳11寄りの位置である。14は目、15は口、16は顎(図5参照)、17は耳前方の髪の毛(「もみあげ」ともいう)である。
なお、耳前方部12bは、比較的前後方向(横幅方向)の狭い部分であるが、雄側面ファスナーアンカー20を図示形状と異なる楕円等の縦長形状にしておけば、耳前方部12bへ容易に取付けることができる。
アンカー部材として雄側面ファスナーを用いることによって、雌側面ファスナーの起毛状をなす表面と異なり、アンカー部材の表面が均一化して整然とした面になるため、この面を装飾部とすることができるようになり、アンカー部材を装飾性の高い装飾部材とすることができる。
この雌側面ファスナーと同様に機能する部分を雌側面ファスナー機能部分という。但し、この雌側面ファスナー機能部分は雌側面ファスナー自体も含むものである。
また、結合部33の表側に結合部表示37が設けられ、この例では、結合方向を示す矢印等の適当な表示が設けられている。この表示も、種々の文字、符号、記号や図形などが可能である。
これにより、図2に示すように、マスクカバー30は左右両端の結合部33が左右両頬12上の雄側面ファスナーアンカー20へ係合することにより顔面10上に止着固定され、同時に交換マスク34もマスクカバー30により顔面10上に固定される。
したがって、マスクカバー30は交換マスク34を完全に覆い、交換マスク34を露出させないため、顔面装飾としても機能している。
また、交換マスク34を耳掛け紐で耳11へ掛けないため、長時間装着しても耳の付け根が痛くなることがない。
但し、装飾部24としてビジューの印刷は必須ではなく、宝飾風以外の模様や形状等からなる適宜装飾にすることができる。
雄側面ファスナーアンカー20は帯状に連続して製造された雄側面ファスナーの原反ロール、もしくは予めこれを適当長さにカットした正方形もしくは長方形のカットシートから切り出される。以下、原反ロールやカットシートを雄側面ファスナーアンカー20の原材料という。
このとき、原材料からの切り出しに伴う材料ロスの最も少ない雄側面ファスナーアンカー20の形状は、原反の帯形状やカットシートの相似形である正方形もしくは長方形である。このような形状を非ロス形状ということにする。
また、非ロス形状で装飾性のないもの、例えば長方形のものであっても、これを複数個使用した場合(図5参照)は、装飾的な使用とする。
しかも、インクジェット印刷は雄側面ファスナーアンカー20側へ非接触であるから、印刷時に雄側係合部材23が折れ曲がる等して印刷面が乱れるおそれがないので、より高精細な印刷が可能になる。
そのうえ、インクが微滴であるため、拡大頭部23b間の間隙に入って、基部21上に正確な目地印刷層24bが形成できる。
また、拡大頭部23bの最大幅部の寸法d1が0.6mm、軸部23aの直径Dが0.2mm、隣り合う拡大頭部23bの各最大部間の間隙d2が0.2mmである。なお、隣り合う拡大頭部23bの小幅部間の間隙d4(図4のA参照)もd2と同程度もしくはそれより若干狭い程度になっている。
そのうえ、基部21を粘着層22で顔面へ直接取付けできるので、他の比較的大きな介在部材を要さず、雄側面ファスナーアンカー20は雄側面ファスナー機能部のみの外観をなすため、不要物を外観させず、装飾的に優れた外観にすることができ、かつ比較的小型にして、顔面取付時における苦痛や不快感を低減させている。
このように、髪の毛が絡みにくい構造とすることにより、雄側面ファスナーアンカー20を、髪の毛と接触しやすい顔面へ取付けて使用することが可能になる。
その結果、結合部33との十分な係合力を維持しつつ、薄型かつ小型で、しかも、髪の毛が絡みにくい状態で顔面へ取付けでき、顔面の装飾部材として活用できる。
なお、この寸法は一例であり、使用目的等により自由に種々設定できる。
ここで、係合力F1及びF2並びに結合力F3は、F3>F1>F2の関係を満たすように設定される。
このF2方向へ剥がすときの係合力F2は、傾斜面23cの傾斜角度調整や湾曲もしくは凹凸等の種々形状を施すことにより自由に調節できる。
したがって、マスクカバー30の装着時には、軸部23aに係合した結合部33の雌側面ファスナー機能部が、軸部23aを軸直交方向へ引っ張るため、結合部33は大きな係合力F1にて雄側面ファスナーアンカー20へ係合により止着され、マスクカバー30を確実に顔面10上へ支持できる。
なお、上記の係合力F1及びF2並びに結合力F3の関係は、マスクカバー30以外の後述する他の顔面装着部材を止着する場合も同じである。
但し、各アンカーの配置は、この例に限らず、顔面10上で任意である。
なお、フェイスペイント状アンカー27は、ミニフラッグ以外にも種々可能であり、例えば、応援チーム名や選手名並びに応援メッセージ等を示す文字や、アニメキャラクター等を模したものでもよい。
第2アクセサリー44の構造も同じであるが、装飾面41はビジュー印刷と異なり、より簡素な印刷としてもよい。
なお、ファンシーマスクを、少なくとも目14を含む顔面10を覆うとともに、目14が覗くための開口を設けるか、少なくとも目14の部分を透明にして外部を見ることができるように視界を確保した顔面被覆部材と定義する。
このフェイスマスクの左右裏側に雌側面ファスナー機能部からなる結合部を設け、雄側面ファスナーアンカー20により顔面10上へ着脱自在に装着できるようにすることで、化粧した女性などの衣服試着時に、化粧が衣服に付着しないようになっている。この場合、アンカー部材20は、化粧落ちの問題を考慮して、ほとんど化粧がされていない耳前方部12b(図10)へ設けることが好ましい。これは化粧をすることの多い女性用の試着用具として特に有効である。
このようにすると、耳掛け紐のないマスクの装着が可能になり、耳掛け紐を省略可能になる。しかも、アンカー部材を顔面に取付けておけば、このアンカー部材に対して複数のマスクを適宜交換使用可能になる。
そのうえ、市販の耳掛け紐を有する既製品マスクを使用する場合は、予め既製品マスクから外観を損なわないように耳掛け紐を除去処理するか、又は耳掛け紐を残したまま雄側面ファスナーアンカー20へ止着させることで、マスクカバー30を用いなくても多数種類の既製品マスクを自由に交換して使用する機会を多くすることができる。
この場合、アンカー部材が樹脂製であれば、マスターバッチ法、練り込み法、顔料表面コート法、ドライブレンド等の素材に対する着色方法が可能である。
また、上記印刷又は印刷によらない着色をする場合において、着色する対象が雄側面ファスナーであって、その表面が均一化して整然とした面になっているため、ここに印刷等で着色することが容易になる。
このように、アイマスクやファンシーマスクさらにはフェイスアクセサリーのような各種の顔面装着部材を、アンカー部材を用いて顔面へ容易かつ確実に止着できるようにすれば、より多くの部材を顔面装着可能にして、趣味性や利便性を向上させることができる。
前記アンカー部材(20)は、基部(21)と雄側係合部材(23)を有する雄側面ファスナーからなり、
前記基部(21)は、裏面が平滑面をなし、この平滑面に粘着層(22)が設けられて顔面へ直接取付けられ、
表面には前記雄側係合部材(23)が前記基部から一体に突出形成されるとともに、
前記顔面装着部材(30)は、全体が不織布又は織布などの布であり、その一部自体が、前記雄側係合部材(23)に係脱する雌側面ファスナー機能部をなす繊維素材からなる結合部(33)をなし、
この結合部(33)にて、前記アンカー部材(20)へ着脱自在に止着されることを特徴とする。
そのうえ、基部を粘着層で顔面へ直接取付けできるので、他の比較的大きな介在部材を要さず、アンカーは雄側面ファスナー機能部のみの外観をなすため、不要物を外観させず、装飾的に優れた外観にすることができ、かつ比較的小型にして、顔面取付時における苦痛や不快感を低減させることができる。
また、アンカー部材を雄側面ファスナーとし、顔面装着部材を全体が不織布又は織布などの布とし、その一部自体を雄側面ファスナーと係脱できる雌側面ファスナー機能部を有するものとすることにより、別体の雌側面ファスナーを省略して、顔面装着部材自体を直接アンカー部材へ止着できるので、顔面装着部材の部品点数を削減して、簡単な構造のものにすることができ、顔面装着部材の部品点数を削減して簡単な構造のものにするとともに使用に違和感が無いものにすることができる。
Claims (2)
- 顔面(10)へ予め設けられたアンカー部材(20)と、このアンカー部材(20)に止着されて顔面へ着脱自在に装着される顔面装着部材(30)とからなる、顔面装着構造において、
前記アンカー部材(20)は、基部(21)と雄側係合部材(23)を有する雄側面ファスナーからなり、
前記基部(21)は、裏面が平滑面をなし、この平滑面に粘着層(22)が設けられて顔面へ直接取付けられ、
表面には前記雄側係合部材(23)が前記基部から一体に突出形成されるとともに、
前記顔面装着部材(30)は、少なくともその一部自体が、前記雄側係合部材(23)に係脱する雌側面ファスナー機能部をなす繊維素材からなる結合部(33)をなし、
この結合部(33)にて、前記アンカー部材(20)へ着脱自在に止着されることを特徴とする顔面装着構造。 - 請求項1において、前記顔面装着部材(30)は、マスクカバーもしくはマスクであり、全体が繊維素材からなり、その左右両端部が前記結合部(33)になっていることを特徴とする顔面装着構造。
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