JP2020097323A - 車両用ライト制御装置、及び周辺監視カメラ - Google Patents

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勉 神園
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Abstract

【課題】車両の所定方向の路面を照らす光源を高速で点滅させる車両用ライト制御装置において、上記路面を撮像範囲に含む周辺監視カメラの撮像画像に明暗縞が生じる恐れを低減可能な車両用ライト制御装置、及び、上記光源の点滅に由来して撮像画像に明暗縞が生じる恐れを低減可能な周辺監視カメラを提供する。【解決手段】制御部200は、ロービームとしての光を放つ第1光源142と、クリアランスランプとしての光を放つ第2光源152とを交互に給電する処理を高速で繰り返すことにより、これらが並列的に(同時に)連続点灯しているかの如く見えるように発光させる。制御部200は、周辺監視カメラとの通信により当該カメラのライン露光時間を取得し、第1光源142を点灯させるサイクル周期を、ライン露光時間の1/N倍値(Nは自然数)に設定する。【選択図】図1

Description

本開示は、車両が備えるライトの点灯状態を制御する車両用ライト制御装置、及び、上記のライトの照射範囲を撮像範囲に含むように車両に取り付けられる周辺監視カメラに関する。
車両には、ロービームやハイビーム、フォグランプなど、車両の前方の路面を照らす照明装置(以降、ヘッドライト)が設けられている。また、特許文献1に開示されているようにヘッドライトの光源(以降、ライト光源)としてLEDを用いた構成も普及しつつある。以降では、前照灯の点灯を制御する装置を車両用ライト制御装置と称する。
ライト光源がLEDである場合、車両用ライト制御装置は、当該LEDに流れる電流をPWM(Pulse Width Modulation)制御することで、発光量が調整(すなわち調光)される。このような調光方式はPWM調光とも称される。PWM調光によれば、LEDの色が一定に保ちつつ、発光量を調整することができる。なお、室内照明など光源としてのLEDが静止している場合においては、LEDの点灯周波数が50Hz以上であれば、人間の目には当該LEDが連続的に点灯しているように見える。故に、室内照明等の技術分野においては、PWM調光は50Hz以上の周波数で行われることが一般的である。
ところで、近年は車室外の所定領域(例えば車両の前方)を撮像するカメラ(いわゆる周辺監視カメラ)が車両に搭載されるケースが多い。周辺監視カメラとしては、コスト等の観点から、ローリングシャッタ方式のCMOSカメラが採用されることが多い。ローリングシャッタ方式とは、フレームを構成するライン毎に順次露光を行うシャッタ方式である。ローリングシャッタ方式ではライン毎に露光タイミングが異なる。
なお、ローリングシャッタ方式以外のシャッタ方式としては、グローバルシャッタ方式がある。グローバルシャッタ方式は、一斉に(同時に)1フレームを構成する全画素の露光を行うシャッタ方式である。グローバルシャッタ方式は、主としてCCDカメラで採用されるシャッタ方式である。CCDカメラやグローバルシャッタ方式のCMOSカメラは、ローリングシャッタ方式のCMOSカメラよりも高価格である。
特開2011−209961号公報 特許第5210994号公報
夜間やトンネル内(以降、暗環境)においては前照灯が点いているか否か、また、その明るさによって、周辺監視カメラの撮影画像の明度は相違する。例えば暗環境において前照灯が点いていない場合には、撮像素子に蓄積される電気エネルギー(蓄電量)が小さくなるため、周辺監視カメラの撮像画像は暗い画像となる。一方、前照灯が点灯している場合には、カメラの撮像画像は明るい画像となる。
ところで、例えば前照灯がPWM調光される場合など、ライト光源を高速で点滅させるように構成されている場合には、ローリングシャッタ方式の周辺監視カメラでは、上記光源の点滅に由来してライン間に明るさの差が生じうる。具体的には次の通りである。
ローリングシャッタ方式ではライン毎に露光タイミングが異なる。また、通常、PWM調光等に由来する前照灯の点滅は、周辺監視カメラでの撮像処理とは独立して実行される。そのため、ライン毎に、露光中に前照灯が点灯している時間(前照灯オン時間)の長さが異なりうる。例えば露光中における前照灯オン時間が長かったラインは明るくなり、露光中における前照灯オン時間が少なかったラインは相対的に暗くなる。その結果、ラインごとの明暗差が撮像画像に縞模様となって表れる。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的の一つは、車両の所定方向の路面を照らす光源を高速で点滅させる車両用ライト制御装置において、上記路面を撮像範囲に含む周辺監視カメラの撮像画像に明暗縞が生じる恐れを低減可能な車両用ライト制御装置、及び、上記光源の点滅に由来して撮像画像に明暗縞が生じる恐れを低減可能な周辺監視カメラを提供することにある。なお、ここでの明暗縞とは、ラインごとの明暗差によって生じる縞模様を指す。
その目的を達成するための車両用ライト制御装置は、周辺監視カメラとしてローリングシャッタ方式のカメラが搭載される車両のライトの点灯状態を制御する車両用ライト制御装置であって、周辺監視カメラの撮像方向に存在する路面を照らすライトとしての光を発する光源を、連続的に点灯しているように見える速度で点滅させる点灯制御部(230)と、周辺監視カメラのライン露光時間を取得するライン露光時間取得部(220)と、光源を点灯させる周期であるサイクル周期を、ライン露光時間の1/N倍値(Nは自然数)に設定する周期調整部(231)と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、サイクル周期はライン露光時間の1/N倍値へと調整されるため、各ラインの露光中に第1光源が点灯している時間は均一化される。故に、路面を照らす光源の点滅によって、周辺監視カメラの撮影画像に明暗縞が生じる恐れを低減することができる。
また、上記目的を達成するための周辺監視カメラは、所定の撮像方向の路面を照らす光源を、連続的に点灯しているように見える速度で点滅させるライト制御装置が搭載される車両で使用される、ローリングシャッタ方式の周辺監視カメラであって、ライト制御装置が光源を点滅させる制御の1サイクル当りの時間であるサイクル周期を取得するサイクル周期取得部(321)と、1ライン当たりの露光時間であるライン露光時間を、サイクル周期のN倍値(Nは自然数)に調整するライン露光時間調整部(322)と、を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、ライン露光時間はサイクル周期のN倍値へと調整される。そのため、各ラインの露光中に第1光源が点灯している時間は均一化される。故に、路面を照らす光源の点滅に由来して周辺監視カメラの撮影画像に明暗縞が生じる恐れを低減することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
フロントライティングシステム10の概略的な構成を示すブロック図である。 前方監視カメラ3のフレーム構成の一例を示す図である。 ローリングシャッタ方式について説明するための図である。 ヘッドライト装置1の構成を示す図である。 制御部200の構成を示す図である。 時分割制御部230の作動を説明するための図である。 比較構成の作動を説明するための図である。 比較構成において画像に生じる明暗縞を概念的に示した図である。 第1実施形態の構成の効果を説明するための図である。 第1実施形態の構成の効果を説明するための図である。 変形例2として開示の周期調整部231の作動例を示す図である。 第2実施形態の前方監視カメラ3の機能について説明するための図である。 変形例5として記載のヘッドライト装置1の構成を説明するための図である。 変形例6として記載のヘッドライト装置1の構成を説明するための図である。
[第1実施形態]
以下、本開示の第1の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本開示に係る車両ライト制御装置が適用されたフロントライティングシステム10の概略的な構成の一例を示す図である。フロントライティングシステム10は、車両に搭載されてあって、車両の前照灯の点灯状態を制御する。以降では便宜上、フロントライティングシステム10が搭載されている車両を自車両とも記載する。
フロントライティングシステム10は図1に示すように、ヘッドライト装置1、ボディECU2、及び前方監視カメラ3を備える。なお、部材名称中のECUは、Electronic Control Unitの略であって、電子制御装置を指す。
ヘッドライト装置1は、ボディECU2からの指示に基づいて前照灯やクリアランスランプ(以降、CLL:Clearance Lamp)などの光源の点灯状態を制御する装置である。ヘッドライト装置1は、自車両周辺のうち、主として自車両前方の路面等を照らす装置に相当する。ここでの前照灯には、ロービームや、ハイビーム、フォグランプなどが含まれる。図1ではヘッドライト装置1を1つしか図示していないが、ヘッドライト装置1は、車両前側の右コーナー部と左コーナー部にそれぞれ配置されている。つまり、フロントライティングシステム10は左コーナー部に設けられたヘッドライト装置1と、右コーナー部に設けられたヘッドライト装置1の2つのヘッドライト装置1を備える。なお、各ヘッドライト装置1は同様の構成にて実現されているため、以降ではこれらを区別せずに単にヘッドライト装置1と記載する。ヘッドライト装置1の構成の詳細については別途後述する。各ヘッドライト装置1はボディECU2と相互通信可能に接続されている。
また、ヘッドライト装置1は、車両内に構築されている通信ネットワークを介して前方監視カメラ3と相互通信可能に接続されている。なお、ヘッドライト装置1は、専用の通信線によって前方監視カメラ3と接続されていても良い。つまり、ヘッドライト装置1は直接的に又は間接的に前方監視カメラ3と相互通信可能に接続されている。ヘッドライト装置1と前方監視カメラ3とが間接的に接続されている態様には、これらの構成の間にボディECU2などの他のデバイスが介在している態様も含まれる。
ボディECU2は、車両に搭載されたボディ系の車載機器を統合的に制御するECUである。ボディECU2は、運転席乗員によるライトスイッチの操作や、照度センサの検出値、又は図示しない自動運転ECUからの指示に基づき、ヘッドライト装置1の動作モードを指定するモード指示信号をヘッドライト装置1に出力する。モード指示信号は、例えば、前照灯を点灯させるか否かなどを指示する信号である。
前方監視カメラ3は、車両前方を撮像するように車両の所定位置に固定されているカメラである。つまり、前方監視カメラ3は撮像方向が車両前方に設定されている周辺監視カメラである。前方監視カメラ3は、例えば、フロントウインドウの上端部に取り付けられている。なお、前方監視カメラ3の取付位置としては、フロントグリルなどの車両前端部や、ルームミラー付近、インストルメントパネル上面部等、多様な箇所を採用可能である。
前方監視カメラ3は、取付位置及び取付姿勢に応じて定まる車両前方の所定範囲を、所定のフレームレート(例えば、毎秒30フレーム)で撮影する。そして、前方監視カメラ3は、逐次撮像してなる一連の画像を個々のフレームとする映像信号を、図示しないディスプレイや、自動運転ECU、周辺監視ECUなどに逐次出力する。
前方監視カメラ3は、撮像素子としてCMOSイメージセンサを用いて構成されている。前方監視カメラ3を構成するCMOSイメージセンサは、本実施形態では一例として、図2に示すように784個のラインによって構成されている。1ライン当りの画素数Wは例えば1296である。つまり、前方監視カメラ3は、1フレームとして、1296×784≒100万画素を有する画像データを生成するように構成されている。なお、前方監視カメラ3は上記の解像度を有するカメラに限定されない。前方監視カメラ3は、120万画素の画像を生成するカメラであってもよいし、200万以上の画素(例えば1928×1208画素)を有する画像を生成するカメラであっても良い。前方監視カメラ3の解像度は高いほうが好ましい。ライン数Lや1ライン当りの画素数Wは適宜変更可能である。
また、前方監視カメラ3は、ローリングシャッタ方式で撮像するように構成されている。ローリングシャッタ方式は、図3に示すように、センサ素子の上部ラインから順に露光を開始するシャッタ方式である。1ライン当たりの露光時間(以降、ライン露光時間)tcは2ミリ秒に設定されている。また、或るラインの露光を開始してから次のラインの露光を開始するまでの時間差(以降、露光時間差)tdは20μ秒に設定されている。なお、露光時間は受光している光の強度に応じた電気エネルギーを蓄積する光蓄積時間に相当する。最初のラインの露光を開始してから最後のラインの荷電情報の読取が完了するまでは約16ミリ秒である。
上述した前方監視カメラ3のライン露光時間tcや露光時間差tdなどは一例であって、これに限定されない。例えばライン露光時間tcは、2.5ミリ秒や3ミリ秒、1ミリ秒などであってもよい。前方監視カメラ3のライン露光時間tcや露光時間差tdなどの動作設定を示すパラメータは、前方監視カメラ3の仕様として固定されている。なお、他の態様として、ライン露光時間tcや露光時間差tdなどは所定の範囲内において変更可能に構成されていても良い。前方監視カメラ3は、例えばヘッドライト装置1との初期接続時などの所定のタイミングで、ライン露光時間tcなどの動作設定データをヘッドライト装置1に提供する。
<ヘッドライト装置1の構成について>
ここでは図4等を用いてヘッドライト装置1の構成について説明する。本実施形態では一例としてヘッドライト装置1は、ロービーム及びCLLの点灯を制御する装置である。ヘッドライト装置1は、ロービームとしての光を発するための光源(後述の第1光源142)や、CLLとしての光を発するための光源(後述の第2光源152)を備える。ヘッドライト装置1は、直流電源400から入力される直流の電源電圧を変換し、複数の光源に対して、それぞれが発光するための駆動電圧を供給する。
ヘッドライト装置1は、第1光源142及び第2光源152を並列的に点灯させる必要がある場合には、それらが同時に点灯しているかの如く見えるように、所定の時分割比に従って各種光源を交互に/順に点灯させる。具体的には、コンバータ回路120の出力電力の供給先とする光源を高速で切り替える制御を繰り返す。ここでの高速とは100Hz以上を指す。以降では便宜上、このような制御態様のことを時分割制御、又はタイムシェアリング制御とも称する。
なお、ロービーム及びCLLを点灯させるか否かは、ボディECU2などの外部装置によって制御される。すなわち、ヘッドライト装置1はボディECU2からの指示に基づいて駆動する。なお、ヘッドライト装置1は、照度センサ等の検出結果に基づいて自発的にロービームやCLLを点灯させるように構成されていても良い。ヘッドライト装置1は、動作モードとして、ロービームとCLLを時分割制御によって同時に(並列的に)点灯させる前照灯オンモードと、何れのライトも点灯させない消灯モードとを備える。
ヘッドライト装置1は、正極入力端子101、負極入力端子102、入力フィルタ部110、コンバータ回路120、及び出力フィルタ部130、第1出力回路部140、第2出力回路部150、及び、制御部200を備える。制御部200が電源制御部に相当する。
コンバータ回路120は、第1電源スイッチ121、インダクタ122、第1ダイオード123、第2ダイオード124、及び第2電源スイッチ125を備える。コンバータ回路120と制御部200は互いに協働することにより、DCDCコンバータ500として機能するように構成されている。なお、DCDCコンバータ500は、直流電源400から入力される直流電圧を所望の直流電圧に変換する構成であって、スイッチング電源装置に相当する。
入力フィルタ部110は、インダクタ111、コンデンサ112、及びコンデンサ113を備える。出力フィルタ部130は、インダクタ131及びコンデンサ132を備える。第1出力回路部140は、第1電流検出部141、第1光源142、及び第1光源スイッチ143を備える。第2出力回路部150は、第2電流検出部151、第2光源152、及び第2光源スイッチ153を備えている。第1出力回路部140と第2出力回路部150は、出力フィルタ部130を介してコンバータ回路120に対して並列接続されている。
以降では便宜上、第1電源スイッチ121と第2電源スイッチ125を区別しない場合には電源スイッチと記載する。また、第1光源スイッチ143及び第2光源スイッチ153を区別しない場合には光源スイッチと記載する。さらに、電源スイッチと光源スイッチを区別しない場合には単にスイッチと記載する。種々のスイッチとしては、nチャネル型のMOSFETやトランジスタなど、多様なスイッチング素子を採用可能である。ここでは一例として第1電源スイッチ121はpチャネル型MOSFETを用いて実現されている。また、第2電源スイッチ125、第1光源スイッチ143、及び第2光源スイッチ153は、何れもnチャネル型のMOSFETを用いて実現されている。各スイッチのゲート電極は何れも制御部200と接続されている。
正極入力端子101は、直流電源400の正極端子と接続されている。負極入力端子102は、直流電源400の負極端子と接続されている。つまり、正極入力端子101には電源電圧が印加されているとともに、負極入力端子102に接続する信号線は、グランド電位を提供する。便宜上、負極入力端子102と接続する信号線をグランド線とも記載する。直流電源400としては、たとえば車載バッテリを採用することができる。
入力フィルタ部110は、DCDCコンバータ500が発するノイズ(いわゆるディファレンシャルモードノイズ、ノーマルモードノイズ)が直流電源400に伝播することを抑制するための回路である。入力フィルタ部110は、インダクタ111の両端に地絡用のコンデンサ112、113が接続された、π型フィルタとして構成されている。地絡用のコンデンサとは一端がグランド線に接続されるコンデンサを指す。
インダクタ111の一端は正極入力端子101に接続されているとともに、その反対側の端子(以降、負荷側端子)はコンデンサ113を介してグランド線に接続されている。また、インダクタ111において正極入力端子101と接続されている側の端子(以降、電源側端子)は、コンデンサ112を介してグランド線と接続されている。コンデンサ112の一端は、正極入力端子101と接続されているとともに、他端はグランド線に接続されている。コンデンサ113の一端は、インダクタ111の負荷側端子と接続されているとともに、他端はグランド線に接続されている。
入力フィルタ部110を構成するインダクタ111はノイズ電流を反射する役割を担う。コンデンサ112、113はノイズ電流をグランド線にバイパスする役割を担う。インダクタ111のインダクタンスや、コンデンサ112、113の静電容量は、除去対象とするノイズの周波数に応じて適宜設計されれば良い。
なお、入力フィルタ部110の具体的な構成は適宜変更可能である。入力フィルタ部110としては、T型フィルタ、L型フィルタなど、多様な構成を採用可能である。T型フィルタとは、直列に接続されている2つインダクタの接続点を、コンデンサを介して地絡させた構成を有するフィルタである。L型フィルタとはインダクタの一端に地絡用のコンデンサを接続した構成を有するフィルタである。入力フィルタ部110の構成要素としては、抵抗器やフェライトビーズなども採用可能である。
以降では、或る部品が備える複数の(主として2つの)端子のうち、相対的に直流電源400の正極端子に連なる方の端子のことを電源側端子とも記載する。また、或る部品が備える複数の端子のうち、相対的に出力回路部へと連なる方の端子のことを負荷側端子とも記載する。電源側とは図4を示す紙面の左側に相当し、負荷側とは紙面の右側に相当する。
インダクタ111の負荷側端子には、第1電源スイッチ121、インダクタ122、第1ダイオード123がこの順に直列的に接続されている。すなわち、第1電源スイッチ121は、インダクタ111とインダクタ122の間に設けられている。第1電源スイッチ121は、インダクタ111、122間の接続状態を切り替えるためのスイッチである。第1電源スイッチ121は、制御部200から入力される制御信号に基づいてオン/オフが切り替えられるように構成されている。具体的には、第1電源スイッチ121としてのpチャネル型MOSFETは、ソース電極がインダクタ111の負荷側端子と電気的に接続されており、ドレイン電極がインダクタ122の電源側端子と電気的に接続されている。
第1電源スイッチ121がオンとなっている場合、インダクタ122は、入力フィルタ部110を介して正極入力端子101と電気的に接続された状態となる。また、第1電源スイッチ121がオフとなっている場合、インダクタ122は、インダクタ111の負荷側端子と電気的に切断された状態となる。インダクタ122において第1電源スイッチ121と接続されている方の端子がインダクタ122の電源側端子に相当し、その反対側の端子がインダクタ122の負荷側端子に相当する。
インダクタ122は、たとえばチョークコイルである。インダクタ122の負荷側端子は、第1ダイオード123と接続されている。また、インダクタ122の負荷側端子と第1ダイオード123とを接続する信号線は、第2電源スイッチ125を介してグランド線と接続されている。
第1ダイオード123は、インダクタ122と出力フィルタ部130を構成するインダクタ131との間において、インダクタ122からインダクタ131に向かう方向に電流を流すように設けられている。つまり、第1ダイオード123のアノード電極は、インダクタ122の負荷側端子と接続されており、カソード電極は出力フィルタ部130のインダクタ131と接続されている。
第1電源スイッチ121とインダクタ122とを接続する信号線は第2ダイオード124を介してグランド線と接続されている。第2ダイオード124は、グランド線からインダクタ122の電源側端子に向かって電流が流れるように配置されている。すなわち、第2ダイオード124のアノード電極はグランド線と電気的に接続されており、カソード電極はインダクタ122の電源側端子と電気的に接続されている。
第2電源スイッチ125の一端はインダクタ122の負荷側端子と電気的に接続されており、他端はグランド線に電気的に接続されている。第2電源スイッチ125は、インダクタ122の負荷側端子とグランド線との接続状態を切り替えるための構成である。第2電源スイッチ125は制御部200から入力される制御信号に基づいてオン/オフが切り替えられるように構成されている。具体的には、第2電源スイッチ125としてのnチャネル型MOSFETは、ドレイン電極はインダクタ122の負荷側端子と電気的に接続されており、ソース電極がグランド線と接続されている。第2電源スイッチ125がオンとなっている場合、インダクタ122の負荷側端子はグランド線と接続された状態となる。また、第2電源スイッチ125がオフとなっている場合、インダクタ122の負荷側端子はグランド線と電気的に切断された状態となる。
出力フィルタ部130は、DCDCコンバータ500が発するノイズが、第1出力回路部140や第2出力回路部150等に伝播することを抑制するための回路である。出力フィルタ部130を構成するインダクタ131の一端は、第1ダイオード123のカソード電極と接続されており、他端は、第1出力回路部140や第2出力回路部150と接続されている。また、出力フィルタ部130を構成するコンデンサ132の一端は、第1ダイオード123のカソード電極と接続されており、他端はグランド線と接続されている。
第1出力回路部140は、第1電流検出部141、第1光源142、及び第1光源スイッチ143が直列接続された回路である。なお、本実施形態では、第1電流検出部141が第1出力回路部140の最上流に配置されているものとするが、第1電流検出部141の位置はこれに限らない。第1光源142の下流側に配置されていてもよい。第1出力回路部140を構成する要素の配置順は適宜変更可能である。
第1電流検出部141は、第1光源142に流れる電流を検出する構成である。第1電流検出部141は、例えばシャント抵抗とオペアンプとを組み合わせて実現されている。例えば、第1電流検出部141を構成するオペアンプは、シャント抵抗に作用している電圧を示す信号を出力するように、シャント抵抗に対して並列に接続されていればよい。なお、第1電流検出部141の回路構成としては多様な構成を採用可能である。第1電流検出部141は、第1光源142に流れる電流を示す信号を制御部200に出力する。
第1光源142はロービームとしての光を発するための光源である。第1光源142は、ロービームとして適正な色(例えば白色)の光を放つように構成されている。第1光源142は、少なくとも1つの発光素子を用いて実現されている。発光素子は例えば発光ダイオード(以降、LED:Light Emission Diode)である。ここでは一例として第1光源142は、複数のLEDを用いて実現されている。第1光源142を構成する複数のLEDは、グランド線に向かって電流が流れるように(つまり何れも同じ向きで)直列接続されている。第1光源142を構成する各LEDは、通電している電流量に応じた強度の光を発する。
第1光源142を構成する複数のLEDは、巨視的には、所定のデザイン形状を提供するように配置されている。多数のLEDが1群となって形成する模様は、円や矩形などの二次元的な図柄であっても良いし、曲線や直線であってもよい。第1光源142を構成する複数のLEDの外観上の配置態様は適宜変更可能である。第1光源142を構成する複数のLEDは、電気的に直列接続されていれば良い。なお、発光素子としてはLEDのほか、有機発光トランジスタなど多様な素子を採用可能である。第1光源142の下流側には第1光源スイッチ143が設けられている。第1光源142は第1光源スイッチ143を介してグランド線に接続されている。
第1光源スイッチ143は、コンバータ回路120による第1出力回路部140(ひいては第1光源142)への電力の供給状態を切り替えるためのスイッチである。第1光源スイッチ143が第1負荷リレーに相当する。第1光源スイッチ143は、制御部200から入力される制御信号に基づいてオン/オフが切り替えられるように構成されている。具体的には、第1光源スイッチ143としてのnチャネル型MOSFETのドレイン電極は第1光源142の最下流に位置するLEDのカソード電極と電気的に接続されている。また、ソース電極はグランド線と接続されている。ゲート電極は前述の通り、制御部200と接続されている。
第1光源スイッチ143がオンとなっている場合には、第1光源142はグランド線と接続され、コンバータ回路120の出力電圧に応じた電流が第1光源142に流れうる。その結果、第1光源142は通電電流量に応じた強度で発光する。また、第1光源スイッチ143がオフとなっている場合、第1出力回路部140は電流経路が切断されるため、第1出力回路部140には電流が流れない。つまり、第1光源142は発光を停止する。
なお、ここでは一例として第1光源142をロービーム用の光源とするが、これに限らない。第1光源142は、自車両前方の路面を照らすための光を発する光源であればよい。例えば第1光源142は、ハイビームとしての光を発する光源であってもよい。また、第1光源142は、フォグランプ(換言すれば補助前照灯)としての光を発する光源であってもよい。ロービームや、ハイビーム、フォグランプはいずれも自車両前方の路面を照らす照明装置(つまり前照灯)に相当する。
第2出力回路部150は、第1出力回路部140と同様に構成されている。すなわち、第2出力回路部150は、第2電流検出部151、第2光源152、及び第2光源スイッチ153が直列接続された回路である。第1出力回路部140同様に、第2出力回路部150を構成する要素の配置順は適宜変更可能である。第2電流検出部151は、第2光源152に流れる電流を検出する構成である。第2電流検出部151は、第2光源152に流れる電流を示す信号を制御部200に出力する。第2電流検出部151の回路構成としては多様な構成を採用可能である。
第2光源152はCLLとしての光を発するための光源である。第2光源152は、CLLとして適正な色(例えば白色)の光を放つように構成されている。第2光源152は、少なくとも1つの発光素子を用いて実現されている。発光素子としては前述の通り、LEDや有機発光トランジスタなど多様な素子を採用可能である。ここでは一例として第2光源152は、複数のLEDを用いて実現されている。第2光源152を構成する複数のLEDは、グランド線に向かって電流が流れるように(つまり何れも同じ向きで)直列接続されている。第2光源152を構成する各LEDは、通電している電流量に応じた強度の光を発する。
第2光源152を構成する複数のLEDは、巨視的には、所定のデザイン形状を提供するように配置されている。多数のLEDが1群となって形成する模様は、円や矩形などの二次元的な図柄であっても良いし、曲線や直線であってもよい。第2光源152を構成する複数のLEDの外観上の配置態様は適宜変更可能である。第2光源152を構成する複数のLEDは、電気的に直列接続されていれば良い。第2光源152の下流側には第2光源スイッチ153が設けられている。第2光源152は第2光源スイッチ153を介してグランド線に接続されている。
第2光源スイッチ153は、コンバータ回路120による第2出力回路部150(ひいては第2光源152)への電力の供給状態を切り替えるためのスイッチである。第2光源スイッチ153が第2負荷リレーに相当する。第2光源スイッチ153は、制御部200から入力される制御信号に基づいてオン/オフが切り替えられるように構成されている。具体的には、第2光源スイッチ153としてのnチャネル型MOSFETのドレイン電極は第2光源152の最下流に位置するLEDのカソード電極と電気的に接続されている。また、ソース電極はグランド線と接続されている。
第2光源スイッチ153がオンとなっている場合には、第2光源152はグランド線と接続され、コンバータ回路120の出力電圧に応じた電流が流れうる。その結果、第2光源152は通電電流量に応じた強度で発光する。一方、第2光源スイッチ153がオフとなっている場合、第2出力回路部150は電流経路が切断されるため、第2出力回路部150には電流が流れない。つまり、第2光源152は発光を停止する。
<制御部200の構成について>
次に、制御部200の構成について説明する。制御部200は、電源スイッチ及び光源スイッチの接続状態(つまりオン/オフ)を制御する構成である。当該制御部200は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を用いて実現されている。
制御部200は、概略的には、第1光源スイッチ143や第2光源スイッチ153といった各光源スイッチの接続状態を順次切り替えることにより、電力の供給先とする出力回路部(ひいては光源)を切り替える。制御部200は、コンバータ回路120に並列接続している光源が同時に点灯しているかの如く見えるように、電力の供給先を時分割的に(換言すれば交互に)高速で切り替える。出力電圧の目標値は、電力の供給先とする光源に合わせて逐次変更される。制御部200は、各光源に流れる電流が所定の目標電流となるように、コンバータ回路120の出力電圧(実体的には各種電源スイッチの接続状態)をフィードバック制御する。なお、出力電圧の調整は、実体的には、インダクタ122へのエネルギーの蓄積及び放出現象を利用して実現される。
以下、図5を用いて制御部200の構成について説明する。制御部200は、図5に示すように、点灯判断部210、露光時間取得部220、時分割制御部230、電流情報取得部240、目標値記憶部250、PWM信号生成部260、及び電源スイッチ制御部270を備える。また、時分割制御部230はより細かい機能(つまりサブ機能)として、周期調整部231を備える。部材名称中のPWMは、Pulse Width Modulationの略である。
点灯判断部210は、ロービーム及びCLLを点灯させるべきか否かを判断する構成である。換言すれば、本実施形態の点灯判断部210は前照灯オンモードで動作するべきか、消灯モードで動作するべきかを判断する構成に相当する。点灯判断部210は、例えばボディECU2との通信により、ロービーム及びCLLを点灯させるべきか否かを判断する。なお、ヘッドライト装置1自身が照度センサを内蔵している場合には、点灯判断部210は、当該照度センサの検出結果に基づいてロービーム及びCLLを点灯させるべきか否かを判断するように構成されていても良い。
露光時間取得部220は、前方監視カメラ3と通信することにより、前方監視カメラ3のライン露光時間tcを取得する。露光時間取得部220取得したライン露光時間tcは、例えば図示しないRAMに保存される。RAMに保存されているライン露光時間tcは、時分割制御部230によって参照される。露光時間取得部220がライン露光時間取得部に相当する。
時分割制御部230は、点灯判断部210によってロービーム及びCLLを点灯させるべきであると判断されている場合、図6に示すように、電力の供給対象とする出力回路部を所定の時分割比に従って逐次変更する。具体的には、所定のサイクル周期Tαのうち、所定の第1時間T1の間は、第1光源スイッチ143をオン、第2光源スイッチ153をオフに設定する。これにより、第1出力回路部140に電力が供給され、第1光源142が点灯する。なお、サイクル周期Tαの冒頭から第1時間T1経過するまでが、第1光源142を点灯させる時間帯である第1光源オン期間に相当する。第1光源オン期間は、実体的には、第1光源スイッチ143をオン、第2光源スイッチ153をオフに設定する時間帯を指す。
その後、時分割制御部230は、所定の第2時間T2の間、第1光源スイッチ143をオフにし、第2光源スイッチ153をオンに設定する。これにより第2出力回路部150に電力が供給され、第2光源152が発光する。第1光源スイッチ143をオフ、第2光源スイッチ153をオンに設定している期間が第2光源オン期間に相当する。第2光源期間が終了すると、また第1光源オン期間に戻る。つまり、第1光源スイッチ143をオン、第2光源スイッチ153をオフに設定して第1光源142を点灯させる。
このように時分割制御部230は、点灯判断部210によってCLL及びロービームの両方を点灯させる必要が有ると判断されている場合、電力の供給対象とする出力回路部(ひいては光源)を所定の順番で変更する制御を繰り返す。換言すれば、時分割制御部230は、各光源を交互に点灯させる処理を高速で繰り返す。なお、図6中の“#1”は第1光源142を指し、“#2”は第2光源152を指す。
サイクル周期Tαは、電力の供給先とする光源を順次変更する制御(つまり時分割制御)の1サイクル当りの時間に相当する。サイクル周期Tαは、第1光源142や第2光源152を点灯(実体的には点滅)させる周期に相当する。本実施形態では第1時間T1と第2時間T2の和がサイクル周期Tαに相当する。前述の時分割比とはサイクル周期Tαに対する第1時間T1及び第2時間T2のそれぞれの比率を指す。
サイクル周期Tαは、第1光源142及び第2光源152を点滅させる周波数(以降、点灯周波数)に対応するパラメータである。つまり、サイクル周期Tαは、前照灯(ここではロービーム)を点滅させる周期に相当する。各光源の点灯周波数は、光の残像現象によって車両走行中においてもこれらが連続的に点灯していると見えるように、100Hz以上に設定されていることが好ましい。換言すれば、サイクル周期Tαは、各種光源の点滅が人間の目や脳では知覚できないように、十分に短い時間(具体的には10ミリ秒以下)に設定されていることが好ましい。
本実施形態では一例として点灯周波数は200Hz〜1000Hzの範囲で変更可能に設定されている。換言すればサイクル周期Tαは1ミリ秒〜5ミリ秒の範囲で変更可能に設定されている。サイクル周期Tαは、周期調整部231によって、露光時間取得部220が取得したライン露光時間tcに応じて調整される。具体的には、周期調整部231は、ライン露光時間tcとサイクル周期Tαとが、tc=N×Tα(Nは自然数)の関係を充足するように調整する。換言すれば、サイクル周期Tαを、ライン露光時間tcを1/N倍した値に設定する。例えば周期調整部231は、サイクル周期Tαを、ライン露光時間tcを1/2倍した値に設定する。なお、サイクル周期Tαは、上記の関係を満たしていればよく、例えばサイクル周期Tαはライン露光時間tcと同じ値に設定されても良い。Nは、3以上であってもよい。周期調整部231が設定したサイクル周期Tαに応じて、前述の第1時間T1や第2時間T2が調整される。サイクル周期Tαに占める第1時間T1や第2時間T2の比率(つまり時分割比)は維持される。
なお、サイクル周期Tαを構成する第1時間T1及び第2時間T2は、それぞれの光源が発する単位時間当りの平均的な光量(以降、平均光量)を規定する。平均光量は、人間に知覚される見かけ上の光量(換言すれば明るさ)に相当する。当然、サイクル周期Tαに対する第1時間T1の比率が大きいほど、第1光源142が発光する時間が増え、ロービームの平均光量は増大する。しかしながら、第1出力回路部140と第2出力回路部150は、時分割で交互に通電される関係にある。そのため、サイクル周期Tαに対する第1時間T1の比率を増やし、第1光源142が発光する時間を増やすことは、第2時間T2を減らすことに相当する。当然、第2時間T2が減ると、第2光源152が点灯する時間が減るため、CLLの平均光量が低下する。
CLLとしての第2光源152は、平均光量として、少なくとも保安基準等にて規定されている光量を提供する必要がある。ロービームとしての第1光源142もまた、平均光量として、少なくとも保安基準等にて規定されている光量を提供する必要がある。サイクル周期Tαに対する第1時間T1が占める割合や、第2時間T2が占める割合は、少なくともの上記の要件を充足するように設定されれば良い。つまり、時分割比は、各光源に要求される平均光量を達成するように設計されている。
ここでは一例として、第1時間T1はサイクル周期Tαの70%に相当する長さに設定されている。第2時間T2は、サイクル周期Tαから第1時間T1を差し引いて残った長さに設定されている。具体的には、第2時間T2は、サイクル周期Tαの30%程度に設定されている。これらの比率は、各光源を構成するLEDの数や、各出力回路部に流す電流の目標値に応じて適宜変更可能である。
時分割制御部230は、各光源スイッチのオンオフ状態を示すデータ(以降、点灯光源情報)を電流情報取得部240、PWM信号生成部260などに逐次提供する。点灯光源情報は、実体的には、第1光源142及び第2光源152のどちらを点灯対象に設定しているのか、すなわち点灯対象に設定している光源を示すデータに相当する。また、点灯光源情報は、現在が第1光源オン期間と第2光源オン期間のどちらに該当するのかを示すデータに相当する。なお、図5では時分割制御部230と、電流情報取得部240、PWM信号生成部260等とを接続する信号線の図示は省略している。時分割制御部230が点灯制御部に相当する。
電流情報取得部240は、各出力回路部に流れている電流値を示す情報を取得する構成である。すなわち、電流情報取得部240は、第1電流検出部141及び第2電流検出部151のそれぞれが検出している電流値を取得する。そして、例えば時分割制御部230が第1光源142を点灯対象に設定している間(換言すれば第1光源オン期間中)は、第1電流検出部141によって検出されている電流値をPWM信号生成部260に出力する。また、時分割制御部230が第2光源152を点灯対象に設定している間(換言すれば第2光源オン期間中)は、第2電流検出部151によって検出されている電流値をPWM信号生成部260に出力する。
目標値記憶部250は、第1光源142に流す電流の目標値(以降、第1目標電流)と、第2光源152に流す電流の目標値(以降、第2目標電流)が登録された不揮発性の記憶媒体である。目標値記憶部250は例えばROMを用いて実現されている。各光源についての目標電流は、ライトとしての役割/種別、及び、時分割制御の影響度合い(実体としては1サイクル中の点灯時間の長さ)を考慮した上で、所望の平均光量が得られるように、それぞれ異なる値に設計されている。目標値記憶部250に登録されている目標電流は、PWM信号生成部260によって参照される。
PWM信号生成部260は、各種電源スイッチ(主として第2電源スイッチ125)のオンオフを制御するためのPWM信号を生成し、電源スイッチ制御部270に出力する。PWM信号生成部260は、第1光源オン期間においては、第1電流検出部141が検出している電流値と第1目標電流との差に応じたデューティー比を有するPWM信号を生成し、電源スイッチ制御部270に出力する。また、PWM信号生成部260は、第2光源オン期間においては、第2電流検出部151が検出している電流値と第2目標電流との差に応じたデューティー比を有するPWM信号を生成し、電源スイッチ制御部270に出力する。なお、デューティー比は、1周期における信号レベルがハイレベルとなっている時間の比率を指す。PWM信号には、デューティー比が0%や100%に設定された信号も含まれるものとする。
当該PWM信号生成部260は、例えば、エラーアンプや、鋸歯状波発振器、比較器などを用いて実現されれば良い。エラーアンプは、目標値と現在値の誤差を示す誤差信号を出力するアンプである。鋸歯状波発振器は、鋸歯状波を生成する回路である。エラーアンプの出力と鋸歯状波発振器の出力は比較器に入力されるように構成されていればよい。当該構成によれば、比較器の出力信号が上記のPWM信号として作用する。なお、PWM信号生成部260の実現方法はこれに限らず、多様な構成を採用可能である。
逐次出力されるPWM信号のパルス幅(換言すればデューティー比)は、制御目標とする電流や電圧と現在値との誤差に応じて変動し、現在値と目標値との誤差が0となる値に収束する。つまり、PWM信号生成部260が生成及び出力するPWM信号は、目標値と現在値との差が0となるように作用する。
故に、第1光源オン期間中にPWM信号生成部260が出力するPWM信号は、第1光源142に流れる電流が、第1目標電流と一致するようにデューティー比が調整されたPWM信号に相当する。また、第2光源オン期間中にPWM信号生成部260が出力するPWM信号は、第2光源152に流れる電流が、第2目標電流と一致するようにデューティー比が調整されたPWM信号に相当する。なお、PWM信号におけるパルス発生周期は、鋸歯状波の周期と等しい。PWM信号生成部260は、複数の電源スイッチに対して、それぞれ異なる制御信号を出力するように構成されていても良い。
電源スイッチ制御部270は、各種電源スイッチのゲート電極と電気的に接続されている。電源スイッチ制御部270は、PWM信号生成部260から入力されるPWM信号からの指示に基づいて、各種電源スイッチのオンオフを制御する。例えば電源スイッチ制御部270は、出力回路部に電源電圧よりも高い電圧を出力する必要が有る場合には、第1電源スイッチ121をオンに設定した状態において、第2電源スイッチ125のオンオフをPWM信号に応じて切り替える。これにより直流電源400の電圧を所定の目標値まで昇圧する。なお、電源スイッチ制御部270は電源電圧よりも小さい値に出力する際(つまり降圧動作時)には、第1電源スイッチ121のオンオフをPWM信号に応じて切り替えればよい。コンバータ回路120の構成及び制御方法としては多様な構成及び方法を採用可能である。
<実施形態の作動及び効果>
次に、比較構成を導入して本実施形態の構成の効果について説明する。ここでの比較構成とは、露光時間取得部220及び周期調整部231を備えない構成を指す。つまり比較構成ではサイクル周期Tαは所定の固定値であって、ライン露光時間tcの1/N倍値へと自動調整されない。比較構成では、サイクル周期Tαがライン露光時間tcの1/N倍値になっているとは限らないため、ライン毎の露光タイミングのずれに起因して、ライン間に明るさの差が生じうる。例えば図7に示すように、露光中にロービームとしての第1光源142が点灯している期間の長さ(以降、前照灯オン時間)や、第1光源142が消灯している期間の長さ(以降、前照灯オフ時間)が異なりうる。露光中における前照灯オン時間が長いラインは相対的に明るくなる一方、露光中における前照灯オン時間が少ないラインは相対的に暗くなる。換言すれば、露光中における前照灯オフ時間が長いほど、当該ライン上の画素は暗くなる。
例えば図7に示す例では、第1ラインの露光中において、前照灯オフ時間はT2だけである。これに対し、第5ラインや第6ラインを露光している間の前照灯オフ時間はT2×2である。つまり、第5ラインや第6ラインの露光中における前照灯オフ時間は、第1ラインの2倍もある。換言すれば、第5ラインや第6ラインを露光している間の前照灯オン時間は、第1ラインの露光中における前照灯オン時間よりも少ない。その結果、比較構成が生成する画像には、図8に示すような明暗縞が生じうる。ここでの明暗縞とは、ラインごとの明暗差によってフレーム全体に生じる縞模様を指す。
なお、図7においてハッチングを施している領域は、ロービームとしての第1光源142が消灯している期間、すなわち、車両前方の明るさが相対的に低下する期間を表している。また、図8においては、ラインごとの明度の差をドットパターンの密度で概念的に表している。ドット密度が高いほど明度が低い(つまり暗い)ことを意味する。
このような比較構成に対し、本実施形態のヘッドライト装置1は、露光時間取得部220及び周期調整部231を備えることにより、図9に示すように、サイクル周期Tαはライン露光時間tcの1/N倍値へと調整される。
これにより、複数のラインのそれぞれにおける前照灯オン時間及び前照灯オフ時間が均一化される。具体的には各ラインに含まれる前照灯オン時間は2×T1であり、前照灯オフ時間は2×T2となる。故に、各ラインに対する前照灯(ここではロービーム)の点滅に由来する影響を低減できる。具体的には、図10に示すように撮影画像に明暗縞が生じる恐れを低減することができる。
ところで、前方監視カメラ3の撮像画像は、自車両前方に存在する物体の認識に供されることがある。画像解析に基づく物体の認識には、画素間の輝度差を特徴量として用いることがある。そのため、前照灯の点滅に由来する上記明暗縞は、前方監視カメラ3の撮像画像に基づく物体の認識精度に影響を及ぼしうる。そのような事情に対し、本実施形態の構成によれば、上述の通り、前照灯の点滅に由来して撮影画像に明暗縞が生じる恐れを低減できる。つまり、本実施形態の構成によれば、前照灯としての光源を点滅させるヘッドライト装置1を車両に搭載することによって、前方監視カメラ3の撮像画像に基づく物体の認識精度が劣化する恐れを低減できる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の変形例は、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
上述した実施形態において露光時間取得部220は、前方監視カメラ3からライン露光時間tcを取得する構成を開示したが、露光時間取得部220がライン露光時間tcを取得する方法はこれに限定されない。露光時間取得部220は、組付け作業者や整備者、点検者等の専門スタッフの手入力によってライン露光時間tcを取得するように構成されていても良い。
また、露光時間取得部220は、前方監視カメラ3との通信によって前方監視カメラ3の型番情報を取得し、当該型番情報からライン露光時間tcを特定するように構成されていても良い。そのような構成では、露光時間取得部220は、前方監視カメラ3の型番ごとのライン露光時間tcを示すデータが登録されたメモリを備えていればよい。前方監視カメラ3の型番情報は、専門スタッフが入力するように構成されていても良い。
[変形例2]
高速移動中は低速移動中及び停車中に比べて、各種光源の点滅が人間に認識されやすい。そのため、サイクル周期Tαは搭載車両の走行速度(つまり車速)が速いほど短くなるように構成されていることが好ましい。
そのような観点から周期調整部231は、図11に示すように、サイクル周期Tα(換言すれば点灯周波数)とライン露光時間tcの比率を表すパラメータNを、搭載車両の走行速度に応じて変更するように構成されていても良い。例えば周期調整部231は、車速が所定の第1閾値未満である場合にはN=1に設定する一方、車速が第1閾値以上、第2閾値未満である場合には、N=2に設定する。また、さらに車速が第2閾値以上となった場合にはN=3に設定する。このような構成は、車速が所定の閾値未満である場合にはサイクル周期Tαをライン露光時間tcの1倍値に設定する一方、車速が所定の閾値以上である場合には、サイクル周期Tαをライン露光時間tcの1/2倍値に設定する構成に相当する。また、さらに車速が上がった場合には、サイクル周期Tαをライン露光時間tcの1/3倍値に設定する構成に相当する。
上記の制御態様によれば、車速が大きいほどサイクル周期Tαは短くなる(換言すれば点灯周波数が高くなる)。これにより、ヘッドライトの点滅が他車両の乗員や歩行者に知覚される恐れを低減することができる。なお、車速を示すデータは、車速センサから直接的に取得してもよいし、ボディECU2等の他のECUやナビゲーション装置、ロケータなどから間接的に取得するように構成されていてもよい。Nを変更するための車速に対する閾値は、例えば50km/hや、80km/hなどとすればよい。
[第2実施形態]
上述した第1実施形態ではヘッドライト装置1が前方監視カメラ3のライン露光時間tcに合わせてサイクル周期Tαを調整する態様を開示したが、前方監視カメラ3の撮像画像に明暗縞が生じる恐れを低減する方法はこれに限らない。第1実施形態とは逆に、前方監視カメラ3がヘッドライト装置1のサイクル周期Tαに合わせてライン露光時間tcを調整するように構成されていてもよい。以下、そのような技術思想に基づく構成の一例を第2実施形態として説明する。
第2実施形態の制御部200は所定のサイクル周期Tαで前照灯としての光を発する第1光源142を点滅させるように構成されている。サイクル周期Tαは、例えば1.2ミリ秒に設定されている。制御部200は、前方監視カメラ3と直接的に間接的に相互通信可能に構成されており、所定のタイミングで前照灯の点滅周期としてのサイクル周期Tαを前方監視カメラ3に提供する。サイクル周期Tαを前方監視カメラ3に提供するタイミングは、例えば走行用電源がオンとなったタイミングでもよいし、前照灯が点灯したタイミングでも良い。
本実施形態の前方監視カメラ3は、図12に示すように、CMOSイメージセンサ310と、駆動制御部320を備える。CMOSイメージセンサ310は、駆動制御部320によって駆動するように構成されている。駆動制御部320は、ローリングシャッタ方式にてCMOSイメージセンサ310を駆動させる構成である。駆動制御部320は、各ラインの露光開始タイミング及び露光時間を制御する。また、駆動制御部320は、ライン毎に荷電情報を読み出す。
駆動制御部320は、より細かい構成として、サイクル周期取得部321及び露光時間調整部322を備える。サイクル周期取得部321は、ヘッドライト装置1(主として制御部200)と通信することにより、サイクル周期Tαを取得する。サイクル周期取得部321取得したサイクル周期Tαは、例えば図示しないRAMに保存される。RAMに保存されたサイクル周期Tαは、露光時間調整部322によって参照される。
露光時間調整部322は、サイクル周期取得部321が取得したサイクル周期Tαとライン露光時間tcとがtc=N×Tα(Nは自然数)の関係を充足するように、ライン露光時間tc調整する。換言すれば、ライン露光時間tcを、サイクル周期TαをN倍した値に設定する。例えば露光時間調整部322は、ライン露光時間tcをサイクル周期Tαの2倍値に設定する。なお、ライン露光時間tcは、上記の関係を満たしていればよく、例えばライン露光時間tcは、サイクル周期Tαと同じ値に設定されても良い。つまり、ライン露光時間tcは、サイクル周期Tαの1倍値であってもよい。露光時間調整部322がライン露光時間調整部に相当する。
サイクル周期Tαに対するライン露光時間tcの倍率に相当するパラメータNは、ライン露光時間tcが所定の適正範囲に収まるように適宜決定されれば良い。例えば、ライン露光時間tcの適正範囲が、1.5ミリ秒〜3ミリ秒に設定されており、サイクル周期Tαが1.2に設定されている場合には、N=2に設定されれば良い。Tα=1.2である場合には、仮にN=1やN≧3ではライン露光時間tcとしての適正範囲を逸脱するためである。
以上の構成によっても、複数のラインのそれぞれにおける前照灯オン時間及び前照灯オフ時間が均一化される。その結果、撮影画像に明暗縞が生じる恐れを低減することができる。また、上記の構成によれば、例えば車速に応じてサイクル周期Tαが動的に変更させる構成においても、ライン露光時間tcが自動調整されるため、撮影画像に明暗縞が生じる恐れを低減することができる。
[変形例3]
第1光源142、第2光源152の役割は適宜変更可能である。第2光源152は、昼間走行灯(以降、DRL:Daytime Running Light)としての光を発するための光源であってもよいし、方向指示灯としての光を発するための光源であってもよい。また、前方監視カメラ3が赤外線カメラである場合、第1光源142は赤外線ランプであっても良い。換言すれば、第1光源142は、赤外発光ダイオードを用いて実現されていても良い。ここでの光とは基本的には可視光線を指すが、赤外線を含めることもできる。さらに、第1光源142や第2光源152は複数種類のライトとしての役割を兼任するように構成されていても良い。例えば第2光源152は、昼間はDRLとしての光を発する一方、夜間/トンネル走行時は、CLLとしての光を発するように構成されていても良い。
[変形例4]
以上では車両用ライト制御装置を、車両前方の路面を照らす光の照射状態を制御するフロントライティングシステム10(特にヘッドライト装置1)に適用した態様を開示したが、車両用ライト制御装置の実施の形態はこれに限定されない。車両用ライト制御装置は、車両後方の路面を照らす光の照射状態を制御するリアライティングシステムに適用されても良い。その場合、車両用ライト制御装置は、主として車両後方の路面を照らす光を発する光源の駆動を制御する装置として機能する。
車両用ライト制御装置をリアライティングシステムに適用する場合、第1光源142は、車両後方の路面を照らすバックアップライトとしての光を発する光源とすればよい。また、第2光源152は、テールランプや、ブレーキランプとしての光を発する光源とすれば良い。
なお、車両用ライト制御装置を車両後方に向けて光を発する光源の駆動を制御する装置とする場合、周辺監視カメラは車両後方を撮像するように設置された後方監視カメラとすれば良い。つまり周辺監視カメラは、後方監視カメラであってもよい。
[変形例5]
上述した構成では、出力回路部を2つ備える態様を開示したが、これに限らない。コンバータ回路120に並列接続される負荷としての出力回路部(ひいては光源)は3つ以上であっても良い。例えば図13に示すように第1出力回路部140、及び第2出力回路部150に加えて、第3光源162が接続されるための第3出力回路部160を備えていても良い。
第3出力回路部160は、第1出力回路部140と同様に構成されている。すなわち、第3出力回路部160は、第3電流検出部161、第3光源162、及び第3光源スイッチ163が直列接続された回路である。第1出力回路部140同様に、第3出力回路部160を構成する要素の配置順は適宜変更可能である。第3電流検出部161は、第3光源162に流れる電流を検出する構成である。第3電流検出部161は、第3光源162に流れる電流を示す信号を制御部200に出力する。第3電流検出部161の回路構成としては多様な構成を採用可能である。
第3光源162は例えばウインカー(換言すれば方向指示灯)としての光を発するための光源である。なお、第3光源162の役割は適宜変更可能であって、例えば第3光源162は赤外線ランプなどであっても良い。第3光源162は、1つ又は複数の発光素子を用いて構成されている。第3光源スイッチ163は、コンバータ回路120による第3出力回路部160(ひいては第3光源162)への電力の供給状態を切り替えるためのスイッチである。第3光源スイッチ163は、制御部200から入力される制御信号に基づいてオン/オフが切り替えられるように構成されている。第3光源スイッチ163としては、第1光源スイッチ143と同様に多様なスイッチング素子を採用することができる。
上記構成においては、時分割制御部230は全ての光源を点灯させる必要が有る場合、例えば第1光源オン期間→第2光源オン期間→第3光源オン期間の順で各光源が点灯するように各光源スイッチを制御すればよい。第3光源オン期間は、第1光源スイッチ143及び第2光源スイッチ153をオフに設定し、かつ、第3光源スイッチ163をオンに設定する期間に相当する。なお、上述した構成では、第1光源142、第2光源152、及び第3光源162の順に発光させる態様を開示したが、各光源の点灯順は適宜変更可能である。
[変形例6]
第1出力回路部140は、図14に示すように、ロービームとしての第1光源142の下流側に、ハイビームとしての光を発する付加光源144が設けられていても良い。第1光源142と付加光源144の間には、分岐点145が設けられている。また、付加光源144の下流側には、付加光源スイッチ146が設けられている。付加光源144は付加光源スイッチ146を介してグランド線と接続されている。分岐点145は、バイパススイッチ147を介してグランド線と接続されている。付加光源スイッチ146及びバイパススイッチ147はいずれも、制御部200によってオンオフ状態が切り替えられるように構成されている。なお、このような回路構成は、分岐点145に、付加光源144及び付加光源スイッチ146を介してグランド線に接続する付加光源点灯経路と、バイパススイッチ147を介してグランド線に接続するバイパス経路とが並列に接続された構成に相当する。
上記の構成において、制御部200は、第1出力回路部140が備える第1光源142と付加光源144のうちの第1光源142のみを点灯させる場合には、バイパススイッチ147をオン且つ付加光源スイッチ146がオフに設定する。第1出力回路部140が備える第1光源142と付加光源144の両方を点灯させる場合には、バイパススイッチ147をオフ、且つ、付加光源スイッチ146がオンに設定する。例えば第1光源オン期間など、第1光源142と付加光源144のいずれも点灯させない場合には、バイパススイッチ147と付加光源スイッチ146の両方をオフに設定する。
このような構成によれば、ヘッドライト装置1は、前照灯オンモードとして、ロービームとCLLを同時点灯するロービームモードの他に、ロービーム、ハイビーム、及びCLLを同時点灯するフルビームモードを備える事ができる。なお、バイパススイッチ147と付加光源スイッチ146のそれぞれが前述の第1光源スイッチ143に相当する。
[変形例7]
以上では、コンバータ回路120に複数の光源が並列接続している構成において、制御部200が各光源の点灯状態を時分割制御する構成を開示したが、車両用ライト制御装置の実施形態はこれに限らない。車両用ライト制御装置は、LEDを用いてなる前照灯をPWM調光するものであってもよい。なお、上述した実施形態の構成によれば、1つのコンバータ回路120を用いて複数の光源を同時に(換言すれば並列的に)点灯させることができるといった利点を有する。また、その結果として、ヘッドライト装置1全体としての回路規模を縮小できるといった効果を奏する。
[付言]
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。なお、ここでの制御部とは、制御部200及び駆動制御部320を指す。また、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。さらに、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。つまり、制御部が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供され得る。制御部が備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、1つ又は複数のICなどを用いて実現する態様が含まれる。
具体的には、制御部200は、FPGA(field-programmable gate array)を用いて実現されていても良い。また、制御部200は、コンピュータを用いて実現されていてもよい。すなわち、制御部200は、CPU、フラッシュメモリ、RAM、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを用いて実現されていても良い。CPUは、種々の演算処理を実行する演算処理装置である。フラッシュメモリは、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体である。RAMは揮発性の記憶媒体であって、CPUがプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりするための主記憶装置に相当する。I/Oは、制御部200が、他の装置と通信するためのインターフェースとして機能する回路モジュールである。I/Oは、アナログ回路素子やICなどを用いて実現されればよい。制御部200がコンピュータを用いて実現される態様においては、コンピュータを制御部200として機能させるためのプログラム(以降、ライト制御プログラム)が例えばフラッシュメモリなどの非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。CPUがライト制御プログラムを実行することは、ライト制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。もちろん、制御部200は、CPUの代わりに、MPUやGPUを用いて実現されていてもよい。また、制御部200は、CPUや、MPU、GPUなど、複数種類の演算処理装置を組み合せて実現されていてもよい。
10 フロントライティングシステム、1 ヘッドライト装置(車両用ライト制御装置)、2 ボディECU、3 前方監視カメラ、200 制御部(電源制御部)、210 点灯判断部、220 露光時間取得部、230 時分割制御部(点灯制御部)、231 周期調整部、240 電流情報取得部、250 目標値記憶部、260 PWM信号生成部、270 電源スイッチ制御部、310 CMOSイメージセンサ、320 駆動制御部、321 サイクル周期取得部、322 露光時間調整部(ライン露光時間取得部)

Claims (4)

  1. 周辺監視カメラとしてローリングシャッタ方式のカメラが搭載される車両のライトの点灯状態を制御する車両用ライト制御装置であって、
    前記周辺監視カメラの撮像方向に存在する路面を照らす前記ライトとしての光を発する光源を、連続的に点灯しているように見える速度で点滅させる点灯制御部(230)と、
    前記周辺監視カメラのライン露光時間を取得するライン露光時間取得部(220)と、
    前記光源を点灯させる周期であるサイクル周期を、前記ライン露光時間の1/N倍値(Nは自然数)に設定する周期調整部(231)と、を備える車両用ライト制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ライト制御装置であって、
    前記光源としての第1光源と、前記第1光源とは異なる第2光源が並列接続されて使用されるDCDCコンバータ(500)と、
    前記第1光源への電力の供給状態を切り替えるための第1負荷リレー(143)と、
    前記第2光源への電力の供給状態を切り替えるための第2負荷リレー(153)と、
    前記第1負荷リレー及び前記第2負荷リレーと協働して、前記第1光源と前記第2光源が同時に点灯しているように見えるように前記DCDCコンバータの出力電力の供給先を所定の順に切り替える処理を繰り返す、前記点灯制御部としての時分割制御部と、
    前記時分割制御部によって電力の供給先に設定されている前記光源に流れる電流が所定の目標値となるように前記DCDCコンバータの出力電圧を制御する電源制御部(200)と、を備える車両用ライト制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用ライト制御装置であって、
    前記周期調整部は、前記車両の走行速度が高いほど、Nを大きく設定するように構成されている車両用ライト制御装置。
  4. 車両周辺の路面を照らす光源を連続的に点灯しているように見える速度で点滅させるライト制御装置が搭載される車両で使用される、ローリングシャッタ方式の周辺監視カメラであって、
    前記ライト制御装置が前記光源を点滅させる制御の1サイクル当りの時間であるサイクル周期を取得するサイクル周期取得部(321)と、
    1ライン当たりの露光時間であるライン露光時間を、前記サイクル周期のN倍値(Nは自然数)に調整するライン露光時間調整部(322)と、を備える周辺監視カメラ。
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