JP2020096103A - 電子モジュール - Google Patents

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蒼生 吉田
Aoi Yoshida
蒼生 吉田
弘 沼倉
Hiroshi Numakura
弘 沼倉
前田 晃
Akira Maeda
晃 前田
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Abstract

【課題】電子モジュール内の温度分布の偏りを抑制する。【解決手段】電子モジュールの一例であるLEDパッケージは、基板1と、基板1に設けられた第1LED素子10と、基板1に設けられた第2LED素子20と、基板1と第1LED素子10との間に設けられた第1放熱用金属層3aと、基板1と第2LED素子20との間に設けられた第2放熱用金属層3bと、を備える。第1LED素子10の発熱量は、第2LED素子20の発熱量と異なる。第1放熱用金属層3aの表面積と第2放熱用金属層3bの表面積との大小関係は、第1LED素子10の発熱量と第2LED素子20の発熱量との大小関係と同じである。【選択図】図2

Description

本発明は、電子モジュールに関するものである。
特許文献1に半導体素子を備えた電子モジュールの一例として、LEDデバイスが記載されている。このLEDデバイスは、複数のLEDチップを備えている。特許文献1においては、輝度むらを少なくするため、複数のLEDチップが線対称に配置されている。
特開2012−119476号公報
特許文献1のLEDデバイスの設計は、LEDデバイス内に生じる温度差の低減および、温度差によって生じる熱応力の集中の抑制を考慮したものではない。例えば、電子モジュールを構成する複数の半導体素子のうち、発熱量の大きいLEDチップ等の半導体素子が特定の箇所に集中して配置された場合には、電子モジュール内の温度分布に大きな偏りが生じてしまう。これにより、電子モジュール内には大きな熱応力の集中が発生する。熱応力の集中の発生は、電子モジュールの信頼性を低下させる要因になる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、発熱する半導体素子を備えた電子モジュール内の温度分布の偏りを抑制することである。
本発明に係る電子モジュールは、基板と、基板に設けられた第1の半導体素子と、基板に設けられた第2の半導体素子と、基板と第1の半導体素子との間に設けられた第1の放熱部と、基板と第2の半導体素子との間に設けられた第2の放熱部と、を備える。第1の半導体素子の発熱量は、第2の半導体素子の発熱量と異なる。第1の放熱部の表面積と第2の放熱部の表面積との大小関係は、第1の半導体素子の発熱量と第2の半導体素子の発熱量との大小関係と同じである。
本発明に係る電子モジュールは、基板と第1の半導体素子との間に設けられた第1の放熱部と、基板と第2の半導体素子との間に設けられた第2の放熱部と、を備える。第1の放熱部の表面積と第2の放熱部の表面積との大小関係は、第1の半導体素子の発熱量と第2の半導体素子の発熱量との大小関係と同じである。このため、電子モジュール内の温度分布の偏りを抑制することができる。
実施の形態1に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す上面図である。 実施の形態1に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す断面図である。 比較例1に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す断面図である。 実施の形態1と比較例1との比較結果を示す図である。 実施の形態2に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す上面図である。 比較例2に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す上面図である。 実施の形態2と比較例2との比較結果を示す図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。また、本開示では、重複する説明については、適宜に簡略化または省略する。なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、以下の各実施の形態によって開示される構成のあらゆる変形およびあらゆる組み合わせを含み得るものである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す上面図である。図2は、実施の形態1に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す断面図である。LEDパッケージは、電子モジュールの一例である。図1および図2に示すように、本実施の形態に係るLEDパッケージは、基板1と、第1LED素子10と、第2LED素子20と、第3LED素子30と、を備えている。
基板1は、板状の部材である。基板1には、例えば、プリント基板およびアルミニウム基板等が該当する。本開示では、原則として、板状の基板1が水平面に沿うように設置された状態を基準として、各方向を定義する。
第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30は、この基板1に設けられている。一例として、第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30は、基板1の表面に実装されている。また、基板1には、例えば、図示しない電極が設けられている。この電極は、図示しないワイヤー等によって、第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30に接続されている。
基板1に設けられた第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30は、図2に示すように、透明の封止樹脂2に覆われている。封止樹脂2は、第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30を湿気等から保護する機能を有するものである。封止樹脂2には、例えば、シリコーンまたはエポキシ樹脂等が用いられる。また、封止樹脂2の中には、蛍光体等が分散して封入されていてもよい。なお、図1においては、図示の都合上、この封止樹脂2の図示を省略している。
本実施の形態において、第1LED素子10の発熱量は、第3LED素子30の発熱量と同程度である。また、第2LED素子20の発熱量は、第1LED素子10の発熱量および第3LED素子30の発熱量よりも小さい。第1LED素子10は、例えば、緑色LED素子である。第2LED素子20は、例えば、赤色LED素子である。第3LED素子30は、例えば、青色LED素子である。緑色LED素子の発熱量は、青色LED素子の発熱量と同程度である。赤色LED素子の発熱量は、緑色LED素子の発熱量および青色LED素子の発熱量よりも小さい。
本実施の形態において、第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30は、一例として、直線状に順に並んでいる。図1および図2に示す実施例において、第1LED素子10は、基板1の表面の左側部分に設けられている。図1および図2に示す実施例において、第2LED素子20は、基板1の表面の中央部分に設けられている。図1および図2に示す実施例において、第3LED素子30は、基板1の表面の右側部分に設けられている。
一例として、第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30は、等間隔に配置される。すなわち、第1LED素子10から第2LED素子20までの距離a1は、第2LED素子20から第3LED素子30までの距離a2と同じである。
第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30は、一例として、縁部以外の全体が均一に発熱する。また、第1LED素子10、第2LED素子20および第3LED素子30は、一例として、平面視における形状が長方形状である。
また、本実施の形態に係るLEDパッケージは、図1および図2に示すように、第1放熱用金属層3a、第2放熱用金属層3bおよび第3放熱用金属層3cを備えている。第1放熱用金属層3aは、基板1と第1LED素子10との間に設けられている。第2放熱用金属層3bは、基板1と第2LED素子20との間に設けられている。第3放熱用金属層3cは、基板1と第3LED素子30との間に設けられている。
第1放熱用金属層3a、第2放熱用金属層3bおよび第3放熱用金属層3cは、LEDパッケージを構成するLED素子が発した熱を効率よく放出するためのものである。各放熱用金属層は、本開示に係る放熱部の一例である。第1放熱用金属層3aは、第1の放熱部の一例である。第2放熱用金属層3bは、第2の放熱部の一例である。第3放熱用金属層3cは、第3の放熱部の一例である。なお、本開示に係る放熱部は、金属製のものに限られず、例えば、樹脂製のものであってもよい。
第1放熱用金属層3aは、第1LED素子10が発した熱を基板1の外部へ放出する。第2放熱用金属層3bは、第2LED素子20が発した熱を基板1の外部へ放出する。第3放熱用金属層3cは、第3LED素子30が発した熱を基板1の外部へ放出する。第1放熱用金属層3aと第2放熱用金属層3bと第3放熱用金属層3cとによって、第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30とから基板1へ伝達する熱の量が抑制される。
第1放熱用金属層3aの表面積と第2放熱用金属層3bの表面積と第3放熱用金属層3cの表面積との大小関係は、第1LED素子10の発熱量と第2LED素子20の発熱量と第3LED素子30の発熱量との大小関係と同じになっている。図1および図2に示す実施例において、第2放熱用金属層3bの表面積は、第1放熱用金属層3aの表面積および第3放熱用金属層3cの表面積よりも小さい。また、図1および図2に示す実施例において、第1放熱用金属層3aの表面積は、第3放熱用金属層3cの表面積と同程度である。
より具体的には、図2に示すように、第1放熱用金属層3aの厚みと第2放熱用金属層3bの厚みと第3放熱用金属層3cの厚みとの大小関係は、第1LED素子10の発熱量と第2LED素子20の発熱量と第3LED素子30の発熱量との大小関係と同じになっている。図1および図2に示す実施例において、第2放熱用金属層3bは、第1放熱用金属層3aおよび第3放熱用金属層3cよりも薄い。また、図1および図2に示す実施例において、第1放熱用金属層3aの厚みは、第3放熱用金属層3cの厚みと同程度である。
図3は、比較例1に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す断面図である。図3に示すように、比較例1に係るLEDパッケージは、実施の形態1に係るLEDパッケージと同様、基板1と、第1LED素子10と、第2LED素子20と、第3LED素子30と、封止樹脂2と、を備えている。
比較例1に係るLEDパッケージは、第1放熱用金属層3aの代わりに放熱用金属層4aを備えている。比較例1に係るLEDパッケージは、第2放熱用金属層3bの代わりに放熱用金属層4bを備えている。比較例1に係るLEDパッケージは、第3放熱用金属層3cの代わりに放熱用金属層4cを備えている。放熱用金属層4aは、基板1と第1LED素子10との間に設けられている。放熱用金属層4bは、基板1と第2LED素子20との間に設けられている。放熱用金属層4cは、基板1と第3LED素子30との間に設けられている。
比較例1における放熱用金属層4aの大きさと放熱用金属層4bの大きさと放熱用金属層4cの大きさとは同一である。放熱用金属層4aの表面積と放熱用金属層4bの表面積と放熱用金属層4cの表面積とは同一である。図3に示すように、放熱用金属層4aの厚みと放熱用金属層4bの厚みと放熱用金属層4cの厚みとは同一である。また、平面視における放熱用金属層4aの面積と放熱用金属層4bの面積と放熱用金属層4cの面積とは同一である。
比較例1において、放熱用金属層4aの表面積と放熱用金属層4bの表面積と放熱用金属層4cの表面積との大小関係は、第1LED素子10の発熱量と第2LED素子20の発熱量と第3LED素子30の発熱量との大小関係と一致していない。上記したように、第1LED素子10の発熱量と第3LED素子30の発熱量とは、第2LED素子20の発熱量よりも大きい。しかしながら、比較例1においては、放熱用金属層4aの表面積と放熱用金属層4cの表面積とは、放熱用金属層4bの表面積より大きくない。
図4は、実施の形態1と比較例1との比較結果を示す図である。LEDパッケージの動作時には、第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30とが発熱することによって基板1が昇温する。図4(a)は、実施の形態1に係るLEDパッケージの動作時における基板1の温度分布図である。図4(b)は、比較例1に係るLEDパッケージの動作時における基板1の温度分布図である。
図4は、温度測定位置P1での温度と温度測定位置P2での温度と温度測定位置P3での温度とを示している。温度測定位置P1は、第1LED素子10の直下の地点である。温度測定位置P2は、第2LED素子20の直下の地点である。温度測定位置P3は、第3LED素子30の直下の地点である。
図4(a)および図4(b)に示されるように、本実施の形態における温度測定位置P1と温度測定位置P2との間の温度差は、比較例1における温度測定位置P1と温度測定位置P2との間の温度差よりも小さい。また、本実施の形態における温度測定位置P3と温度測定位置P2との間の温度差は、比較例1における温度測定位置P3と温度測定位置P2との間の温度差よりも小さい。本実施の形態における基板1の温度分布は、比較例1における基板1の温度分布に比べて、偏りが小さいものになっている。
第1放熱用金属層3a、第2放熱用金属層3bおよび第3放熱用金属層3c等の放熱部が放出する熱量は、その表面積の大きさに依る。本実施の形態において、第1放熱用金属層3aおよび第3放熱用金属層3cは、第2放熱用金属層3bに比べて、より多くの熱を放出することができる。
第2放熱用金属層3bに比べて多くの熱を放出可能な第1放熱用金属層3aは、第2LED素子20に比べて発熱量の多い第1LED素子10に設けられている。これにより、温度測定位置P1での温度と温度測定位置P2での温度との差が抑えられる。また、第2放熱用金属層3bに比べて多くの熱を放出可能な第3放熱用金属層3cは、第2LED素子20に比べて発熱量の多い第3LED素子30に設けられている。これにより、温度測定位置P2での温度と温度測定位置P3での温度との差が抑えられる。
上記したように、本実施の形態では、放熱用金属層4aの表面積と放熱用金属層4bの表面積と放熱用金属層4cの表面積との大小関係は、第1LED素子10の発熱量と第2LED素子20の発熱量と第3LED素子30の発熱量との大小関係と一致している。上記の構成によれば、基板1および当該基板1を備えたLEDパッケージ内の温度分布の偏りを抑制することができる。
なお、第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30とは、必ずしも等間隔に配置されていなくてもよい。本実施の形態で示した上記の構成によれば、第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30との配置に依らずに、LEDパッケージ内の温度分布の偏りを抑制することができる。上記の構成によれば、LEDパッケージ内の温度分布の偏りを抑制しつつ、例えば、光の強さおよび色のバランスを優先して第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30とを配置することができる。
基板1の温度分布の偏りが小さくなることで、LEDパッケージ内に生じる温度差が小さくなる。これにより、LEDパッケージ内に生じる熱応力の集中が抑制される。熱応力の集中が抑制されることで、例えば、LEDパッケージ内にボンディングされたワイヤーの剥離およびはんだへのクラックの発生および進展等が抑制される。本実施の形態によれば、長期使用における信頼性の高いLEDパッケージが得られる。
なお、基板1の温度分布の偏りをより小さくするためには、当該基板1に設けられたLED素子間の距離は、より長いことが望ましい。図1および図2に示す実施例における距離a1は、図3に示す比較例1における距離a1よりも長いことが望ましい。同様に、第3LED素子30から第1LED素子10までの距離a3は、できるだけ長いことが望ましい。
また、基板1の端部における熱応力の集中を抑制するためには、第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30とは、基板1の端部からできるだけ離れていることが望ましい。本実施の形態において、第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30とは、基板1の端部から予め設定された一定距離以上離れた位置に設けられている。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。図5は、実施の形態2に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す上面図である。実施の形態1と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、説明を簡略化および省略する。図5に示すように、本実施の形態に係るLEDパッケージは、実施の形態1に係るLEDパッケージと同様、基板1、第2LED素子20および第3LED素子30を備えている。
本実施の形態に係るLEDパッケージは、実施の形態1における第1LED素子10に代えて、第4LED素子40を備えている。この第4LED素子40の発熱量は、第2LED素子20の発熱量よりも大きい。また、第4LED素子40の発熱量は、第3LED素子30の発熱量よりも小さい。一例として、第4LED素子40、第2LED素子20および第3LED素子30は、図5に示すように、直線状に順に並んでいる。
実施の形態1において述べたように、本開示に係るLEDパッケージが備えるLED素子は、必ずしも等間隔に並んでいる必要はない。図5に示すように、本実施の形態において、第4LED素子40から第2LED素子20までの距離a4は、第2LED素子20から第3LED素子30までの距離a5よりも短い。基板1の温度分布の偏りをより小さくするためには、距離a4および距離a5は、できるだけ長いことが望ましい。同様に、第3LED素子30から第4LED素子40までの距離a6も、できるだけ長いことが望ましい。
本実施の形態に係るLEDパッケージは、図5に示すように、第2放熱用金属層3bおよび第3放熱用金属層3cを備えている。第2放熱用金属層3bは、基板1と第2LED素子20との間に設けられている。第3放熱用金属層3cは、基板1と第3LED素子30との間に設けられている。
更に、本実施の形態に係るLEDパッケージは、図5に示すように、第4放熱用金属層3dを備えている。第4放熱用金属層3dは、基板1と第4LED素子40との間に設けられている。この第4放熱用金属層3dは、本開示に係る第1の放熱部の一例である。第4放熱用金属層3dは、第4LED素子40が発した熱を基板1の外部へ放出する。
第4放熱用金属層3dの表面積と第2放熱用金属層3bの表面積と第3放熱用金属層3cの表面積との大小関係は、第4LED素子40の発熱量と第2LED素子20の発熱量と第3LED素子30の発熱量との大小関係と同じになっている。第4放熱用金属層3dの表面積は、第2放熱用金属層3bの表面積より大きく、第3放熱用金属層3cの表面積より小さい。
より具体的には、図5に示すように、平面視における第4放熱用金属層3dの面積と第2放熱用金属層3bの面積と第3放熱用金属層3cの面積との大小関係は、第4LED素子40の発熱量と第2LED素子20の発熱量と第3LED素子30の発熱量との大小関係と同じになっている。平面視における第4放熱用金属層3dの面積は、第2放熱用金属層3bの面積よりも大きく、第3放熱用金属層3cの面積よりも小さい。
図6は、比較例2に係るLEDパッケージの構造を模式的に示す上面図である。図6に示すように、比較例2に係るLEDパッケージは、基板1と、第4LED素子40と、第2LED素子20と、第3LED素子30と、を備えている。また、比較例2に係るLEDパッケージは、実施の形態1における比較例1と同様に、放熱用金属層4a、放熱用金属層4bおよび放熱用金属層4cを備えている。
本実施の形態において、放熱用金属層4aは、基板1と第4LED素子40との間に設けられている。放熱用金属層4bは、基板1と第2LED素子20との間に設けられている。放熱用金属層4cは、基板1と第3LED素子30との間に設けられている。
放熱用金属層4aの表面積と放熱用金属層4bの表面積と放熱用金属層4cの表面積とは同一である。図6に示すように、平面視における放熱用金属層4aの面積と放熱用金属層4bの面積と放熱用金属層4cの面積とは同一である。比較例2において、放熱用金属層4aの表面積と放熱用金属層4bの表面積と放熱用金属層4cの表面積との大小関係は、第4LED素子40の発熱量と第2LED素子20の発熱量と第3LED素子30の発熱量との大小関係と一致していない。
図7は、実施の形態2と比較例2との比較結果を示す図である。図7(a)は、実施の形態2に係るLEDパッケージの動作時における基板1の温度分布図である。図7(b)は、比較例2に係るLEDパッケージの動作時における基板1の温度分布図である。図7は、温度測定位置P4での温度と温度測定位置P2での温度と温度測定位置P3での温度とを示している。温度測定位置P4は、第4LED素子40の直下の地点である。温度測定位置P2は、第2LED素子20の直下の地点である。温度測定位置P3は、第3LED素子30の直下の地点である。
図7(a)および図7(b)に示されるように、本実施の形態における温度測定位置P4と温度測定位置P2との間の温度差は、比較例2における温度測定位置P4と温度測定位置P2との間の温度差よりも小さい。また、本実施の形態における温度測定位置P3と温度測定位置P2との間の温度差は、比較例2における温度測定位置P3と温度測定位置P2との間の温度差よりも小さい。本実施の形態における基板1の温度分布は、比較例2における基板1の温度分布に比べて、偏りが小さいものになっている。このように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、LEDパッケージ内に生じる温度差を抑制することが可能である。
なお、図5に示すように、平面視における第4放熱用金属層3dの中心と第4LED素子40の中心とは、一致していなくてもよい。すなわち、第4放熱用金属層3dは、平面視において第4LED素子40に対して偏った位置に設けられていてもよい。同様に、実施の形態1における第1放熱用金属層3aは、平面視において第1LED素子10に対して偏った位置に設けられていてもよい。また、第2放熱用金属層3bは、平面視において第2LED素子20に対して偏った位置に設けられていてもよい。第3放熱用金属層3cは、平面視において第3LED素子30に対して偏った位置に設けられていてもよい。第1放熱用金属層3a、第2放熱用金属層3b、第3放熱用金属層3cおよび第4放熱用金属層3dは、LED素子間の距離に応じた任意の位置に設置可能である。
上記した実施の形態2においては、例えば、第4放熱用金属層3dの厚みと第2放熱用金属層3bの厚みと第3放熱用金属層3cの厚みとを同じに揃えることができる。第4放熱用金属層3dの厚みおよび第3放熱用金属層3cの厚みを、第2放熱用金属層3bの厚みより大きくする必要がない。上記した実施の形態2の構成は、LEDパッケージの厚み方向の寸法に制限がある場合において有効である。
一方、実施の形態1においては、平面視における第1放熱用金属層3aの面積および第3放熱用金属層3cの面積を第2放熱用金属層3bの面積より大きくする必要がない。上記した実施の形態1の構成は、基板1の前後左右方向の寸法に制限がある場合において有効である。なお、実施の形態1の構成と実施の形態2の構成とは、組み合わせることが可能である。
以上の各実施の形態においては、本開示に係るLEDパッケージのいくつかの実施例を示した。本開示に係るLEDパッケージは、以上に示した各実施の形態に限られるものではない。本開示に係るLEDパッケージは、例えば、白色LED素子を備えていてもよい。本開示に係るLEDパッケージは、例えば、第2LED素子20のような発熱量の小さいLED素子を2つ以上備えていてもよい。本開示に係るLEDパッケージには、LED素子を4つ以上備えるものも含まれる。
また、本開示に係るLEDパッケージには、LED素子を2つだけ備えているものも含まれる。本開示に係るLEDパッケージは、例えば、実施の形態1および実施の形態2における第3LED素子30を備えていなくてもよい。本開示に係るLEDパッケージには、発熱量の異なる2つのLED素子を備えている各種のものが含まれ得る。
また、本開示に係るLEDパッケージを構成する各LED素子の大きさは、一定でなくてもよい。各LED素子の形状は、長方形等の対称な形状に限られない。また、本開示に係るLEDパッケージは、第1放熱用金属層3a、第2放熱用金属層3b、第3放熱用金属層3cおよび第4放熱用金属層3d等の放熱部を4つ以上備えていてもよい。本開示に係るLEDパッケージは、放熱部を2つのみ備えていてもよい。また、放熱部の形状は、長方形等の対称な形状に限られない。
本開示に係るLEDパッケージを構成する各LED素子は、直線状に並んでいなくてもよい。本開示に係るLEDパッケージを構成する各LED素子は、ジグザグに配置されていてもよい。例えば、実施の形態1における第1LED素子10と第2LED素子20と第3LED素子30とは、平面視において三角形の頂点に位置するように配置されていてもよい。
また、本開示に係る電子モジュールは、LEDパッケージに限られない。上記の各実施の形態に係るLEDパッケージは、あくまで、本開示に係る電子モジュールの一例である。第1LED素子10および第4LED素子40は、第1の半導体素子の一例である。第2LED素子20は、第2の半導体素子の一例である。本開示に係る第1の半導体素子の発熱量は、第2の半導体素子の発熱量と異なる。
電子モジュールが備える各半導体素子には、例えば、抵抗、トランジスタ、コンデンサ、各種のダイオード等が該当する。本開示に係る電子モジュールが備える半導体素子は、LED素子のように均一に発熱する素子に限られない。例えば、本開示に係る電子モジュールが備える半導体素子には、端部を中心に発熱するものも含まれる。また、本開示に係る電子モジュールが備える半導体素子には、非対称の形状のものも含まれる。
本開示に係る電子モジュールは、第1の半導体素子、第2の半導体素子、第1の放熱部および第2の放熱部を備える。第1の放熱部の表面積と第2の放熱部の表面積との大小関係は、第1の半導体素子の発熱量と第2の半導体素子の発熱量との大小関係と同じである。このような構成により、本開示に係る電子モジュール内の温度分布は、上記の各実施の形態に係るLEDパッケージと同様に、偏りが小さいものとなる。動作時に発熱する各種の半導体素子を備える電子モジュールにおいても、上記の実施の形態に係るLEDパッケージと同様の構成により、電子モジュール内の温度分布の偏りを抑制するという効果が得られる。
なお、本開示に係る電子モジュールには、本開示に係るLEDパッケージと同様、3つ以上の半導体素子を備えるものが含まれる。実施の形態1および実施の形態2における第3LED素子30は、第3の半導体素子の一例である。
動作時に発光するという特性をもつLED素子の発熱量は、各種の半導体素子の発熱量の中でも特に大きい。発熱量が大きいLED素子によって構成されるLEDパッケージは、各種の電子モジュールの中でも、特に温度分布の偏りが生じやすい。本開示によって得られる電子モジュールにおける温度分布の偏りの抑制という効果は、当該電子モジュールがLEDパッケージである場合に、特に有効な効果である。
1 基板、 2 封止樹脂、 3a 第1放熱用金属層、 3b 第2放熱用金属層、 3c 第3放熱用金属層、 3d 第4放熱用金属層、 4a 放熱用金属層、 4b 放熱用金属層、 4c 放熱用金属層、 10 第1LED素子、 20 第2LED素子、 30 第3LED素子、 40 第4LED素子

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板に設けられた第1の半導体素子と、
    前記基板に設けられた第2の半導体素子と、
    前記基板と前記第1の半導体素子との間に設けられた第1の放熱部と、
    前記基板と前記第2の半導体素子との間に設けられた第2の放熱部と、
    を備え、
    前記第1の半導体素子の発熱量は、前記第2の半導体素子の発熱量と異なり、
    前記第1の放熱部の表面積と前記第2の放熱部の表面積との大小関係は、前記第1の半導体素子の発熱量と前記第2の半導体素子の発熱量との大小関係と同じであることを特徴とする電子モジュール。
  2. 前記第1の放熱部の厚みと前記第2の放熱部の厚みとの大小関係は、前記第1の半導体素子の発熱量と前記第2の半導体素子の発熱量との大小関係と同じであることを特徴とする請求項1に記載の電子モジュール。
  3. 平面視における前記第1の放熱部の面積と前記第2の放熱部の面積との大小関係は、前記第1の半導体素子の発熱量と前記第2の半導体素子の発熱量との大小関係と同じであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子モジュール。
  4. 前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子は、それぞれ、LED素子である請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電子モジュール。
  5. 前記基板に設けられた第3の半導体素子と、
    前記基板と前記第3の半導体素子との間に設けられた第3の放熱部と、
    を更に備え、
    前記第1の放熱部の表面積と前記第2の放熱部の表面積と前記第3の放熱部の表面積との大小関係は、前記第1の半導体素子の発熱量と前記第2の半導体素子の発熱量と前記第3の半導体素子の発熱量との大小関係と同じであり、
    前記第1の半導体素子は、緑色LED素子であり、
    前記第2の半導体素子は、赤色LED素子であり、
    前記第3の半導体素子は、青色LED素子である請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電子モジュール。
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