JP2020095812A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Ryosuke Taniki
良輔 谷木
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Abstract

【課題】サイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供する。【解決手段】リチウム二次電池100は正極20と負極30を備え、負極30は負極集電体32と負極集電体32上に設けられた負極合材層34を有する。負極合材層34は、負極活物質と導電助剤とバインダーとポリマーとを含む。負極活物質はシリコン(Si)及び酸化シリコン(SiOx)の少なくとも一つを含み、ポリマーはポリフッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体とイオン液体とを含む。このように、負極活物質層として機能する負極合材層にバインダーとポリマーの両方が含まれていることから、負極活物質の微粉化や集電体からの剥離がより効果的に抑制される。これにより、高いサイクル特性を得ることができるとともに、リチウム二次電池の電池寿命を伸ばすことが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明はリチウム二次電池に関し、特に、負極活物質としてシリコン又は酸化シリコンを用いるリチウム二次電池に関する。
近年、高出力でかつ高エネルギー密度を示す二次電池として、リチウム二次電池が実用化されている。リチウム二次電池は、エネルギー密度、サイクル特性、出入力特性、保存特性などの特性が従来の二次電池より優れていることから、モバイル機器や車載用電池、家庭用重電などの分野で普及が進んでいる。
一般的なリチウム二次電池においては、負極活物質にグラファイトが用いられる。グラファイトの理論容量は372mAh/gである。近年においては、負極活物質にグラファイトを用いた一般的なリチウム二次電池よりもエネルギー密度をさらに高めるため、負極活物質としてグラファイトよりも遙かに大きな理論容量を持つシリコン(Si)や酸化シリコン(SiOx)などからなる無機質粒子を用いたタイプのリチウム二次電池や、負極にリチウム金属を用いるタイプのリチウム二次電池の開発が進められている。
しかしながら、SiやSiOxは充電時に大きな体積膨張を伴うため、充放電を繰り返すことにより、活物質の微粉化や集電体からの剥離が生じ、サイクル特性が低下するとともに、寿命が低下するという課題がある。
これに関し、特許文献1には、負極集電体と負極活物質層との間にMo又はWを含有する中間層を設けることによって、活物質の微粉化や集電体からの剥離を防止したリチウム二次電池が開示されている。しかしながら、MoやWは充放電に寄与しない物質であることから、このような物質を含有する中間層を設けると、電池のエネルギー密度が低下するという問題があった。
一方、特許文献2に記載されたリチウム二次電池は、負極活物質層がシリコンなどの無機質粒子と、無機質粒子を結着させるポリマーと、負極活物質層に導電性を与えるための導電助剤を含んでいる。ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)や、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(VDF−HFP共重合体)などの変性フッ素含有高分子化合物が例示されている。
特開2002−373644号公報 特開2004−200010号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたポリマーとして変性フッ素含有高分子化合物を用いても、実際には活物質の微粉化や集電体からの剥離を抑制することは困難であり、高いサイクル特性を得ることはできなかった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、負極活物質層にシリコン(Si)又は酸化シリコン(SiOx)からなる負極活物質とポリマーが含まれる、サイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明によるリチウム二次電池は、正極と負極とを備え、負極は、負極集電体と負極集電体上に設けられた負極合材層とを有し、負極合材層は、負極活物質と導電助剤とバインダーとポリマーとを含み、負極活物質は、シリコン(Si)及び酸化シリコン(SiOx)の少なくとも一つを含み、ポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体とイオン液体とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、負極活物質層として機能する負極合材層にバインダーとポリマーの両方が含まれるとともに、ポリマーがポリフッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体とイオン液体とを含んでいることから、負極合材層内において高いリチウムイオン伝導度が得られるとともに、微粉化した活物質の粒子の分離を防ぐのに十分な高い弾性率を有し、ポリマーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)や、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(VDF−HFP共重合体)を用いた場合に比べて、活物質の微粉化や集電体からの剥離がより効果的に抑制される。これにより、高いサイクル特性を得ることができるとともに、リチウム二次電池の電池寿命を伸ばすことが可能となる。
本発明において、共重合体とイオン液体の体積比率は、30:70〜80:20の範囲であっても構わない。共重合体とイオン液体の体積比率がこの範囲であれば、充電に伴う負極合材層の膨張が効果的に抑えられることから、より高いサイクル特性を得ることが可能となる。
本発明において、ポリマーは、リチウム塩をさらに含んでいても構わない。これによれば、負極合材層内におけるリチウムイオン伝導度をさらに高めることが可能となる。この場合、リチウム塩は、LiTFSA(LiN(CFSO)、LiFSA(LiN(FSO)、及びLiPFからなる群から選ばれる少なくとも一つを含むものであっても構わない。
このように、本発明によるリチウム二次電池は、負極合材層内において高いリチウムイオン伝導度が得られるとともに、活物質の微粉化や集電体からの剥離が効果的に抑制される。これにより、高いサイクル特性を得ることができるとともに、リチウム二次電池の電池寿命を伸ばすことが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるリチウム二次電池100の模式的な断面図である。 図2は、充電によって負極合材層34が膨張する様子を説明するための模式的な断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるリチウム二次電池100の模式的な断面図である。
図1に示すように、本実施形態によるリチウム二次電池100は、積層体40と、積層体40を密閉した状態で収容するケース50と、積層体40に接続された一対のリード60、62とを備えている。また図示されていないが、ケース50内には積層体40とともに非水電解液が封入されている。
積層体40は、正極20及び負極30と、正極20と負極30の間に配置されたセパレータ10とを備える。正極20は、板状(膜状)の正極集電体22の表面に正極活物質層24が設けられたものである。負極30は、板状(膜状)の負極集電体32の表面に負極合材層(負極活物質層)34が設けられたものである。正極活物質層24及び負極合材層34は、セパレータ10の両面にそれぞれ接触している。正極集電体22及び負極集電体32の端部には、それぞれリード60、62が接続されており、リード60、62の端部はケース50の外部にまで延びている。図1に示す例では、ケース50内に積層体40が一つだけ収容されているが、複数の積層体40をケース50内に収容しても構わない。
以下、リチウム二次電池100を構成する各要素について説明する。
(正極集電体)
正極集電体22は導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケルなどからなる金属箔または金属薄板を用いることができる。
(正極活物質層)
正極活物質層24は、正極活物質、正極導電助剤及び正極バインダーを含む。正極活物質層24における正極活物質の構成比率は、質量比で80%以上90%以下であることが好ましい。また正極活物質層24における導電助剤の構成比率は、質量比で0.5%以上10%以下であることが好ましく、正極活物質層24におけるバインダーの構成比率は、質量比で0.5%以上10%以下であることが好ましい。
(正極活物質)
正極活物質層24に用いる正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとリチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。
正極活物質の例としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z+a=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物が挙げられる。
正極活物質層24に用いる正極活物質は、以下の一般式(1)で表記される正極活物質を一つ以上含むことが好ましい。
LiM1M21−y ・・・(1)
一般式(1)において、M1はNiとCoからなる群から選択される少なくとも1種以上であり、M2はAl、Mg及びMnからなる群から選択される少なくとも1種以上であり、xは0.05≦x≦1.1を満たし、yは0.3≦y≦1を満たす。
一般式(1)で表記される正極活物質の具体例としては、ニッケル−コバルト−アルミニウム酸リチウム(NCA)、コバルト酸リチウム(LCO)、ニッケル−コバルト−マンガン酸リチウム(NCM)等が挙げられる。
一般式(1)で表記される正極活物質は、高い理論容量を有し、リチウム二次電池100の高容量化に寄与する。
(正極導電助剤)
正極活物質層24に用いる正極導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合、正極活物質層24は導電助剤を含んでいなくても構わない。
(正極バインダー)
正極活物質層24に用いる正極バインダーは、正極活物質同士を結合させると共に、正極活物質と正極集電体22とを結合させる役割を果たす。正極バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルスルホン(PESU)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
また、上記の他に、正極バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFPTFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
また、正極バインダーとして、電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン等が挙げられる。この場合は、正極バインダーが導電助剤の機能も発揮するので正極導電助剤を添加しなくてもよい。イオン伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等の高分子化合物にリチウム塩又はリチウムを主体とするアルカリ金属塩を複合化させたもの等が挙げられる。
(負極集電体)
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケルなどからなる金属箔または金属薄板を用いることができる。
(負極合材層)
負極合材層34は、負極活物質、負極導電助剤、負極バインダー及びポリマーを含む負極活物質層である。負極バインダーとポリマーは、いずれも負極活物質を結着させることにより、負極活物質の微粉化や負極集電体32からの剥離を防止する役割を果たすが、両者は互いに異なる材料からなり、特に、ポリマーは負極合材層34に適度な弾力を与えるとともに、リチウムイオンの伝導度を高める役割を果たす。負極バインダーは、ポリマーだけでは不十分となる結着特性を補う役割を果たす。負極活物質、負極導電助剤、負極バインダー及びポリマーの質量比は、例えば88:2:8:2程度とすることができる。このように、ポリマーの含有量は、負極バインダーの含有量よりも少なくても構わない。
(負極活物質)
負極活物質は、シリコン(Si)及び酸化シリコン(SiOx)の少なくとも一つを含む粒子からなる。但し、シリコン(Si)及び酸化シリコン(SiOx)以外の無機質粒子が含まれていても構わない。
(負極導電助剤)
負極合材層34に用いる負極導電助剤としては、正極活物質層24に用いる正極導電助剤と同じ材料を用いることができる。つまり、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
(負極バインダー)
負極合材層34に用いる負極バインダーは、正極活物質層24に用いる正極バインダーと同じ材料を用いることができる。この他に、負極バインダーとして、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等を用いても構わない。
(ポリマー)
ポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体(PVDF−HFP共重合体)と、イオン液体とを含む。このうち、PVDF−HFP共重合体は、バインダーの一種として機能するとともに、負極合材層34に適度な弾力を与える役割を果たす。これにより、上記の負極バインダーのみを用いる場合と比べ、負極活物質の微粉化や負極集電体32からの剥離が効果的に防止される。また、イオン液体は、ポリマー内におけるリチウムイオンの移動を可能とするための非水電解質である。PVDF−HFP共重合体とイオン液体の体積比率は、30:70〜80:20の範囲であることが好ましい。
ポリマーに用いるイオン液体は、カチオンとアニオンの組合せによって得られる100℃未満でも液体状の塩である。イオン液体は、イオンのみからなる液体であるため、静電的な相互作用が強く、不揮発性、不燃性と言う特徴を有する。電解液としてイオン液体を用いたリチウム二次電池は、安全性に優れる。
イオン液体は、カチオンとアニオンの組合せによって様々な種類がある。例えば、イミダゾリウム塩、ピロリジニウム塩、ピペリジニウム塩、ピリジニウム塩、アンモニウム塩等の窒素系のイオン液体、ホスホニウム塩等のリン系のイオン液体、スルホニウム塩等の硫黄系のイオン液体等が挙げられる。窒素系のイオン液体は、環状のアンモニウム塩と鎖状のアンモニウム塩とに分けることができる。
イオン液体のカチオンとしては、窒素系、リン系、硫黄系等のものが報告されている。窒素系カチオンは、原料の入手性、多様性、安全性、操作性、価格等の面で優れている。窒素系カチオンの中でも、イミダゾリウム系、アンモニウム系及びピリジニウム系のカチオンは、原料が比較的安価で入手が容易である。
イオン液体のアニオンとしては、AlCl 、NO 、NO 、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、NbF 、TaF 、F(HF)2.3 、p−CHPhSO 、CHCO 、CFCO 、CHSO 、CFSO 、(CFSO、CCO 、CSO 、(CFSO、(CSO、(CFSO)(CFCO)N、(CN)等が挙げられる。
ポリマーは、リチウム塩をさらに含んでいても構わない。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiBOB等の無機酸陰イオン塩、LiTFSA(LiN(CFSO)、LiFSA(LiN(FSO)、LiCFSO、(CFSONLi、(FSONLi等の有機酸陰イオン塩等を用いることができる。
図2は、充電によって負極合材層34が膨張する様子を説明するための模式的な断面図である。
図2(a)に示すように、完全に放電した状態においては、負極合材層34に含まれる負極活物質70、つまりシリコン(Si)又は酸化シリコン(SiOx)の粒子にリチウムが吸蔵されておらず、このため粒子のサイズは小さい。負極活物質70の粒子は、図示しない負極バインダー及びポリマー72によって結着されている。ポリマー72は、複数の負極活物質70の粒子に覆い被さるよう、負極合材層34内に広く存在する。負極活物質70の粒子の表面には負極導電助剤74が存在しており、これによって負極合材層34の導電性が確保されている。
この状態から充電を進めると、図2(b)に示すように、負極活物質70にリチウムが吸蔵され、負極活物質70の粒子が体積膨張する。これに伴い、負極活物質70の粒子にはクラックが発生する。一方、放電を進めると、負極活物質70の粒子からリチウムが放出され、負極活物質70の粒子は図2(a)に示すように再び収縮する。
このような充放電を繰り返すと、膨張収縮に伴う内部応力によって負極活物質70の粒子が破砕され、図2(c)に示すように粒子の微粉化が進行する。しかしながら、本実施形態によるリチウム二次電池100においては、負極合材層34に負極バインダーのみならず、PVDF−HFP共重合体とイオン液体を含むポリマー72が添加されていることから負極合材層34に適度な弾力が与えられる。これにより、負極バインダーのみ或いはポリマーのみを用いる場合と比べ、負極活物質70の微粉化や負極集電体32からの剥離を効果的に防止することが可能となる。しかも、ポリマー72は、イオン液体を含んでいることから、負極合材層34内におけるリチウムイオンの移動も促進される。
ポリマー72がこのような機能を発揮するためには、(1)微粉化した負極活物質70の粒子の分離を防ぐのに十分な高い弾性率を有していること、(2)常温で高いリチウムイオン伝導度を有していること、(3)正極20及び負極30を分解させることのない広い電気化学的安定を有していること、(4)界面抵抗が低く、負極集電体32に対して良好な密着性を有していること、が好ましい。この点、本実施形態によるリチウム二次電池100に用いられるポリマー72は、PVDF−HFP共重合体とイオン液体を含んでいることから、上記(1)〜(4)の条件を全て満たすことが可能である。
(非水電解液)
非水電解液は、イオン液体及びリチウム塩を含む。イオン液体及びリチウム塩としては、負極合材層34のポリマーに用いることが可能なイオン液体及びリチウム塩として列挙した材料を用いることができる。非水電解液に用いるイオン液体とポリマーに用いるイオン液体は、互いに同じであっても構わないし、互いに異なる材料であっても構わない。同様に、非水電解液に用いるリチウム塩とポリマーに用いるリチウム塩は、互いに同じであっても構わないし、互いに異なる材料であっても構わない。例えば、イオン液体として、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミドを用い、リチウム塩として、濃度1mol/Lのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li−TFSI)を用いることができる。
(セパレータ)
セパレータ10は、電気絶縁性を有する多孔質体であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体または積層体や、上記樹脂の混合物の延伸膜、或いは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
(ケース)
ケース50は、その内部に積層体40及び非水電解液を密封するものである。ケース50は、非水電解液の外部への漏出や、外部からのリチウム二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
例えば、ケース50として、図1に示すように、金属箔52を2枚の高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を用いることができ、高分子膜54としては例えばポリプロピレン等の膜を用いることができる。外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
(リード)
リード60、62は、アルミ、ニッケル、銅にニッケルメッキされた金属板等の導電材料から形成されている。特に、正極20側に接続されるリード60についてはアルミ金属板を用いることが好ましく、負極30側に接続されるリード62については、ニッケル金属板又は銅にニッケルメッキされた金属板を用いることが好ましい。
(リチウム二次電池の製造方法)
次に、本実施形態によるリチウム二次電池100の製造方法について説明する。
正極20の作製方法は次の通りである。まず、正極活物質、正極バインダー及び溶媒を混合することによって正極用塗料を作製する。必要に応じ正極導電助剤を更に加えても良い。溶媒としては例えば、水、N−メチル−2−ピロリドン等を用いることができる。正極活物質、正極導電助剤、正極バインダーの構成比率は、質量比で80wt%〜98wt%:0.1wt%〜10wt%:0.1wt%〜10wt%であることが好ましい。これらの質量比は、全体で100wt%となるように調整される。
正極用塗料を構成する成分の混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。上記正極用塗料を、正極集電体22に塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。
続いて、正極集電体22の表面に塗布された正極用塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、正極用塗料が塗布された正極集電体22を、80℃〜150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。
このようにして正極活物質層24が形成された正極20を必要に応じ、ロールプレス装置等によりプレス処理を行う。ロールプレスの線圧は用いる材料によって異なるが、正極活物質層24の密度が所定の値となるように調整する。正極活物質層24の密度と線圧との関係は、正極活物質層24を構成する材料比率との関係を踏まえた事前検討により求めることができる。
そして、正極集電体22にリード60を溶接すれば、正極20が完成する。
負極30の作製方法は次の通りである。まず、負極活物質、負極導電助剤、負極バインダー、ポリマー及び溶媒を混合することによって負極用塗料を作製する。必要に応じリチウム塩を更に加えても良い。混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン等を用いることができる。
次に、上記負極用塗料を、負極集電体32に塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。
続いて、負極集電体32の表面に塗布された負極用塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、負極用塗料が塗布された負極集電体32を、80℃〜150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。
そして、負極集電体32にリード62を溶接すれば、負極30が完成する。
次に、セパレータ10を正極20と負極30によって挟み込むことにより積層体40を形成し、この積層体40をケース50内に挿入する。そして、ケース内50に非水電解液を注入した後、ケース50の入り口を真空封止することにより、本実施形態によるリチウム二次電池100が完成する。なお、ケース50に非水電解液を注入するのではなく、積層体40にあらかじめ非水電解液に含浸させても構わない。
以上説明したように、本実施形態によるリチウム二次電池100は、負極合材層34に負極活物質、負極導電助剤、負極バインダーだけでなく、PVDF−HFP共重合体とイオン液体を含むポリマーが含まれていることから、負極バインダーのみ或いはポリマーのみを用いる場合と比べ、負極活物質の微粉化や負極集電体32からの剥離を効果的に防止することが可能となる。これにより、高いサイクル特性を得ることができるとともに、リチウム二次電池の電池寿命を伸ばすことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
正極活物質としてNCA(組成式:Li1.0Ni0.78Co0.19Al0.03)、正極導電材としてカーボンブラック、正極バインダーとしてPVDFを準備した。これらを溶媒中で混合することによって正極用塗料を作製し、これをアルミ箔からなる正極集電体の表面に塗布することによって正極を形成した。正極活物質と正極導電材と正極バインダーの質量比は、95:2:3とした。塗布後、100℃で15分乾燥することによって溶媒を除去した。
負極活物質として、サンプル毎にシリコン(Si)又は酸化シリコン(SiOx)を準備した。また、負極導電材としてカーボンブラック、負極バインダーとしてあらかじめイミド化されたポリイミド樹脂を準備した。ポリマーを構成するPVDF−HFP共重合体としてKynar製#2820を用い、ポリマーを構成するイオン液体として、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド(P13−FSI)を用いた。PVDF−HFP共重合体におけるPVDFとHFPの比率は、HFP置換量が11mol%である。負極活物質、負極導電助剤、負極バインダー及びポリマーの質量比は、いずれのサンプルにおいても88:2:8:2に設定した。但し、比較例のサンプルについては、ポリマー又はイオン液体を省略した。
PVDF−HFP共重合体とイオン液体の体積比率については、サンプル毎に所定の比率に設定した。また、いくつかのサンプルについては、ポリマーにリチウム塩を添加した。これらの材料を溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン中で混合することによって負極用塗料を作製し、これを銅箔からなる負極集電体の表面にドクターブレード法によって塗布することによって負極を形成した。その後、負極集電体の表面に塗布された負極用塗料を100℃で15分間加熱乾燥することにより、溶媒を除去し、PVDF−HFP共重合体を硬化させた。
そして、正極と負極によってポリエチレンからなるセパレータを挟み込むことによって積層体を作製した。また正極と負極の積層数は1層とした。
得られた積層体を非水電解液中に含浸させてからケース内に封入して、リチウム二次電池を作製した。非水電解液は、主溶媒としてN−メチル−N−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド(P13−FSI)を用い、リチウム塩として(FSONLiを用いた。リチウム塩は1mol/Lとなるようにイオン液体へ溶解させ、非水電解液を調整した。
得られたリチウム二次電池を充電電圧4.3V、放電電圧3Vで、充放電レート0.1Cで動作させ、複数サイクルの充放電を行った。そして、初期容量を100%とした場合に容量が80%に低下する充放電回数を「サイクル回数」と定義した。
結果を表1に示す。
Figure 2020095812
表1に示すように、負極活物質がシリコン(Si)である場合、負極合材層にポリマーが含まれていない比較例1のサンプルではサイクル回数が40回、負極合材層にPVDF−HFP共重合体を含むがイオン液体が含まれていない比較例2のサンプルではサイクル回数が42回であったのに対し、負極合材層にポリマーが含まれている実施例1〜13のサンプルではサイクル回数が50回以上であり、サイクル回数が向上することが確認された。また、PVDF−HFP共重合体とイオン液体の体積比率が30:70〜80:20の範囲である実施例2〜6、8〜13のサンプルでは、サイクル回数が60回以上であった。特に、ポリマーにリチウム塩を添加した実施例8〜13のサンプルにおいては、サイクル回数がいずれも65回であり、最も高いサイクル回数が得られた。
また、負極活物質が酸化シリコン(SiOx)である場合、負極合材層にポリマーが含まれていない比較例3のサンプルではサイクル回数が100回、負極合材層にPVDF−HFP共重合体を含むがイオン液体が含まれていない比較例4のサンプルではサイクル回数が102回であったのに対し、負極合材層にポリマーが含まれている実施例14〜23のサンプルではサイクル回数が110回以上であり、サイクル回数が向上することが確認された。また、PVDF−HFP共重合体とイオン液体の体積比率が30:70〜80:20の範囲である実施例15〜19、21〜23のサンプルでは、サイクル回数が130回以上であった。特に、ポリマーにリチウム塩を添加した実施例21〜23のサンプルにおいては、サイクル回数がいずれも140回であり、最も高いサイクル回数が得られた。
10 セパレータ
20 正極
22 正極集電体
24 正極活物質層
30 負極
32 負極集電体
34 負極合材層
40 積層体
50 ケース
52 金属箔
54 高分子膜
60、62 リード
70 負極活物質
72 ポリマー
74 負極導電助剤
100 リチウム二次電池

Claims (4)

  1. 正極と、負極とを備え、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に設けられた負極合材層とを有し、
    前記負極合材層は、負極活物質と、導電助剤と、バインダーと、ポリマーとを含み、
    前記負極活物質は、シリコン(Si)及び酸化シリコン(SiOx)の少なくとも一つを含み、
    前記ポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体と、イオン液体とを含むことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記共重合体と前記イオン液体の体積比率は、30:70〜80:20の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記ポリマーは、リチウム塩をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記リチウム塩は、LiTFSA(LiN(CFSO)、LiFSA(LiN(FSO)、及びLiPFからなる群から選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項3に記載のリチウム二次電池。
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