JP2020095806A - アルカリ乾電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリ乾電池のガスケットの薄肉部による防爆機能を安定化させるとともに高容量化する。【解決手段】開口を有する電池ケースと、電池ケース内に収容された発電要素と、開口を封口する封口ユニットと、を備え、封口ユニットは、負極端子板と、負極端子板に接合された負極集電子と、ガスケットと、を備え、ガスケットは、負極集電子を貫通するボス部と、電池ケースの開口の端部に接する外周部と、ボス部と外周部とを連結する連結部とを備え、連結部のボス部に隣接する内周領域に、防爆機能を有する薄肉部を有し、薄肉部とボス部との発電要素側における内側連結位置が描く円の第1直径φ1と、薄肉部とボス部との負極端子板側における外側連結位置が描く円の第2直径φ2との差:φ1−φ2が、0.03mm以上、0.2mm以下であり、外側連結位置と負極端子板との距離Hが、0.7mm以上、1.5mm以下である、アルカリ乾電池。【選択図】図2

Description

本発明は、アルカリ乾電池に関し、中でも電池ケースの開口を封口する封口ユニットの構造に関する。
アルカリ乾電池は、開口を有する電池ケースと、電池ケース内に収容された発電要素と、電池ケースの開口を封口する封口ユニットとを備える。封口ユニットは、負極端子板と、負極端子板に接合された負極集電子と、ガスケットとを備える。ガスケットは、負極集電子を貫通させるボス部と、電池ケースの開口端部に接する外周部と、ボス部と外周部とを連結する連結部とを備える。連結部のボス部に隣接する内周領域には、防爆機能を有する薄肉部が形成されている。
電池が誤用されると、電池内圧が異常上昇し得る。電池内圧が異常上昇すると、連結部が負極端子板に向けて膨らみながら、薄肉部に張力がかかることにより破断する。これにより、電池内で発生したガスは、負極端子板に形成されたガス抜き孔から電池外に排出される。よって、電池の安全性が確保される。
薄肉部が破断するためには、連結部が負極端子板に向けて膨らむための空間が必要である。しかし、電池が誤用されたときに電池温度が上昇し、ガスケットが軟化すると、軟化したボス部が負極集電子との摩擦力に抗して負極端子板側に押し上げられることがある。これにより、連結部と負極端子板との距離が近くなり、連結部が十分に膨らむことができず、薄肉部の破断が困難になる。
そこで、特許文献1は、ボス部の中央部の内径とボス部の上下端部の最小内径との差を0.03mm以下とすることを提案している。この場合、ボス部と負極集電子との嵌合が強固になるため、ボス部の負極端子板側への移動が抑制され、ガスケットの防爆機能が安定する。
国際公開第2018−123123号パンフレット
一方、特許文献1の場合、ボス部に高い成形精度が要求されるため、より製造が容易で防爆機能が安定するガスケットの開発も望まれている。
本発明の一側面は、開口を有する電池ケースと、前記電池ケース内に収容された発電要素と、前記開口を封口する封口ユニットと、を備え、前記封口ユニットは、負極端子板と、前記負極端子板に接合された負極集電子と、ガスケットと、を備え、前記ガスケットは、前記負極集電子を貫通させるボス部と、前記電池ケースの開口端部に接する外周部と、前記ボス部と前記外周部とを連結する連結部とを備え、前記連結部の前記ボス部に隣接する内周領域に、防爆機能を有する薄肉部を有し、前記薄肉部と前記ボス部との前記発電要素側における内側連結位置が描く円の第1直径φ1と、前記薄肉部と前記ボス部との前記負極端子板側における外側連結位置が描く円の第2直径φ2との差:φ1−φ2が、0.03mm以上、0.2mm以下であり、前記外側連結位置と、前記負極端子板との距離Hが、0.7mm以上、1.5mm以下である、アルカリ乾電池に関する。
上記側面によれば、連結部が負極端子板に向けて適度に膨らみながら薄肉部が破断し得るため、防爆機能の安定性が向上する。
本発明の一実施形態に係るアルカリ乾電池の内部構造の一例を示す半断面図である。 同実施形態に係る封口ユニットの構造の一例を示す半断面図である。 図2の封口ユニットの寸法に関する説明図である。 内側連結位置における薄肉部とボス部との境界の拡大断面模式図である。 連結部が負極端子板に向けて膨らむ前(a)と後(b)の封口ユニットを示す半断面図である。 防爆作動圧とφ1−φ2との関係を示すグラフである。
本発明の実施形態に係るアルカリ乾電池は、開口を有する電池ケースと、電池ケース内に収容された発電要素と、電池ケースの開口を封口する封口ユニットとを備える。封口ユニットは、負極端子板と、負極端子板に接合された負極集電子と、ガスケットとを備える。ガスケットは、負極集電子を貫通するボス部と、電池ケースの開口の端部に接する外周部と、ボス部と外周部とを連結する連結部とを備える。連結部のボス部に隣接する内周領域には、防爆機能を有する薄肉部が形成されている。
ここで、薄肉部とボス部との発電要素側における内側連結位置が描く円の第1直径φ1と、薄肉部とボス部との負極端子板側における外側連結位置が描く円の第2直径φ2との差:φ1−φ2(以下、内外直径差Δφ)は、0.03mm以上、0.2mm以下に制限され、かつ外側連結位置と負極端子板との距離Hは、0.7mm以上、1.5mm以下である。このとき、ボス部の高さは、例えば1.5mm以上であればよく、上限については3.2mm以下、3.0mm以下、2.5mm以下もしくは2.0mm以下であってもよい。
外側連結位置と負極端子板との間の空間は、電池内の圧力が増加したときに連結部が膨張し得る空間である。よって、外側連結位置と負極端子板との距離Hを、以下、防爆空間高さHとも称する。
防爆空間高さHを1.5mm以下に設定することで、ガスケットと負極端子板との間の空間が減少するため、電池ケース内に発電要素をより多く収容できるようになり、高容量化が達成されやすい。防爆空間高さHは1.5mm以下であればよいが、電池ケース内に発電要素をより多く収容する観点から1.3mm以下としてもよく、1.0mm以下としてもよい。ただし、防爆空間高さHが0.7mmより小さくなると、連結部が膨張し得る空間が過度に小さくなり得る。中でも、電池が誤用されたときに、電池温度が上昇し、ガスケットが軟化し、ボス部と負極集電子との摩擦力が減少した場合、ボス部が負極端子板側へ移動しやすくなる。ボス部が負極端子板側へ移動すると、連結部が膨張し得る空間は不十分になりやすい。よって、防爆空間高さHは0.7mm以上とすればよい。
防爆空間高さHを0.7mm以上とする場合でも、ガスケットが軟化したときにボス部が負極端子板側へ移動して、連結部が膨張するための空間が過度に小さくなり得る。このような場合でも、内外直径差Δφを0.03mm以上、0.2mm以下に制限することで、連結部が適度に膨らんだとき、もしくは連結部が負極端子板に接する前に薄肉部が破断できるようになる。すなわち、防爆作動圧が高くなりすぎず、安定した防爆機能が得られるようになる。
ガスケットと負極端子板との間には、例えば座金と称される金属板が配置される場合がある。このような金属板は、例えば電池が誤用され、電池内でガスが発生し、薄肉部が破断したときに、ガスを電池外に排出し得る貫通孔を備える。金属板は、例えばガスと同時に電池の発電要素が外部に放出されるのを防止する役割を果たす。電池がこのような金属板を有する場合、連結部は金属板を押し上げながら膨らむ。よって、金属板を備える電池であっても、防爆空間高さHは0.7mm以上、1.5mm以下に設定すればよい。
内外直径差Δφを0.03mm以上、0.2mm以下に制限すると、連結部が膨張したときの引っ張り応力が内側連結位置における薄肉部とボス部との境界Cbに集中しやすくなると考えられる。内外直径差Δφが0.03mm未満では、境界Cbに引っ張り応力が十分に集中しない。また、内外直径差Δφが0.2mmを超えると、防爆作動圧が低くなりすぎ、防爆動作による漏液の不都合が生じ得る。
なお、防爆空間高さHが十分な高さ、具体的には1.5mmを超える高さを有する場合、内外直径差Δφは、通常、ほぼ0(ゼロ)になるように設計されている。金型等の公差を考慮する場合でも、大きくてもΔφは0.02mm以下である。
ガスケットの軸方向の断面において、内側連結位置における薄肉部とボス部との境界Cbは面取りされていなくてもよい。例えば、境界Cbの曲率半径を0.1mm以下としてもよい。この場合、連結部が膨張したときに、境界Cbに引っ張り応力が更に集中しやすくなり、防爆機能が更に安定化する。
ガスケットの主成分には、耐熱性を有する熱可塑性樹脂が用いられる。主成分とは、ガスケットの90質量%以上を占める材料をいう。具体的には、ガスケットの主成分には、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂等が好ましく用いられるが、これらに限定されない。ポリアミド樹脂としては、例えば6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12−ナイロンなどが用いられる。中でもコストと耐漏液性とのバランスに優れる点で6,10−ナイロンが好ましい。また、ガスケットは、必要に応じて、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、潤滑材、充填剤、着色剤、燃焼防止剤等を含むことができる。
アルカリ乾電池のタイプは、特に限定されないが、中でも誤用による発熱が大きくなりやすい単一形、単二形、単三形または単四形の電池において、上記封口ユニットを用いることによるガスケットの防爆機能を安定化させる効果が大きくなる。
薄肉部の負極端子板側の面と、ボス部の高さ方向とが成す発電要素側の角度(以下、スカート角度)θは、45度以上であることが好ましい。スカート角度θが大きいほど、ガスケットが軟化したときに、ボス部が負極端子板側に移動する際の抵抗が大きくなる。スカート角度θは、50度以上がより好ましく、90度以上でもよい。ただし、ガスケットの薄肉部による防爆機能の安定化の観点から、スカート角θの上限は130度程度であり、120度以下が好ましい。スカート角θが130度を超えると、連結部が十分に膨らむための空間の確保が困難になり得る。
ガスケットの寸法等は、例えば電池のCTスキャンで封口ユニットの断面写真を撮影して各部の寸法、曲率半径、角度等を測定すればよい。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態について更に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本発明の一実施形態に係るアルカリ乾電池の内部構造の一例を半断面図で示す。図2には、同実施形態に係る封口ユニットの構造を半断面図で示す。有底円筒状の電池ケース1内には、セパレータ4を介して、正極2およびゲル状負極3が収納されている。電池ケース1は、例えばニッケルめっき鋼板を所定形状にプレス成形して得られる。電池ケース1の内面には、導電性被膜を形成してもよい。
電池ケース1の開口は、負極端子板5と、負極集電子6と、ガスケット7とが一体に組み立てられた封口ユニット9で密閉されている。負極端子板5は、例えば、ニッケルめっき鋼板やスズめっき鋼板を所定形状にプレス成形して得られる。負極端子板5の周縁部には、ガスケット7の薄肉部8による防爆機能が作動した際にガスを外部に逃がすためのガス抜き孔(図示せず)が設けられている。負極集電子6の端部には、鍔部6aが形成されており、鍔部6aが負極端子板5に溶接で接合されている。負極集電子6は、例えば真鍮の線材を所定寸法の釘形状にプレス加工して得られる。電池ケース1の外周面は、外装ラベル10で被覆されている。
ガスケット7のボス部7aには、負極集電子6が貫通されている。ガスケット7の外周部7bは、電池ケース1の開口端部に挟まれるように接しており、負極端子板5の周縁にかしめられている。ボス部7aと外周部7bとを連結する環状の連結部7cは、ボス部7a寄りの内周領域に防爆機能を有する薄肉部8を有する。薄肉部8における最小厚さは、例えば0.10mm〜0.35mmに設定される。
図3は、図2の封口ユニットの寸法に関する説明図である。ボス部7aの高さは、例えば1.5mm以上、3.2mm以下に設定される。ボス部7aの高さは、ボス部7aの負極集電子6と接触する内周面の上下端間の距離として測定すればよい。なお、樹脂の射出成形により形成されるガスケット7には、ボス部7aの端面の内周縁に、金型のゲート部に起因する環状突起7dが形成されることがある。この場合、環状突起7dを排除した高さをボス部7aの高さとして測定すればよい。
公差を考慮して、ボス部7aの負極端子板5側の端面と負極集電子6の鍔部6aとの間には、隙間Sが形成されてもよい。隙間Sは、連結部7cが膨張し得る空間を確保するのに寄与する。一方、ガスケット7が負極端子板5側へ移動するときは、ボス部7aが隙間Sに対応する距離を移動し、更に鍔部6aを覆うように変形し得る。
発電要素側における薄肉部8とボス部7aとの内側連結位置Cinは、ボス部7aの軸方向から見ると概ね円の軌跡を描く。同様に、負極端子板5側における薄肉部8とボス部7aとの外側連結位置Coutは、ボス部7aの軸方向から見ると概ね円の軌跡を描く。内側連結位置Cinが描く円の第1直径φ1と、外側連結位置Coutが描く円の第2直径φ2との差:φ1−φ2(すなわち内外直径差Δφ)は、0.03mm以上、0.2mm以下に制限されている。また、外側連結位置Cinと負極端子板5との距離H(すなわち防爆空間高さH)は、0.7mm以上、1.5mm以下である。
図4は、内側連結位置Cinにおける薄肉部8とボス部7aとの境界Cbの拡大断面模式図である。ガスケット7の軸方向の断面において、境界Cbは、面取りされておらず、シャープに尖った鋭角の形状を有する。すなわち、境界Cbの曲率半径は0.1mmより十分に小さくされている。スカート角度θは45度以上90度以下の範囲内である。
図5は、連結部7cが負極端子板5に向けて膨らむ前(a)と後(b)の封口ユニットを示す半断面図である。電池が誤用され、電池内圧が上昇すると、図5(b)に示されるように、連結部7cが負極端子板5に向けて膨らみながら、薄肉部8が破断し、電池内圧が開放され、安全性が確保される。薄肉部8が破断する圧力が防爆作動圧である。
薄肉部8の破断は、図4にしめされる境界Cbに応力が集中することで、境界Cbを起点に生じると考えられている。しかし、電池温度の上昇によってガスケット7が軟化すると、軟化したボス部7aが、図5(b)に示すように負極端子板5側に押し上げられ、鍔部6aにめり込むようになり、連結部7cと負極端子板5との距離が近くなり、連結部7cが負極端子板5に向けて膨らむ空間が小さくなる。よって、防爆作動圧が適度でなければ、薄肉部8の破断が困難になり得る。一方、内外直径差Δφを0.03mm以上、0.2mm以下に制限すると、防爆作動圧が適度になり、連結部7cが適度に膨むと、連結部7cが負極端子板5に接する前に薄肉部8が破断するようになる。
負極集電子6の胴径Dは、例えば2.0mm以下が好ましく、1.8mm以下がより好ましい。また、優れた集電性を確保する観点から、負極集電子6の胴径Dは、1.1mm以上が好ましく、1.15mm以上がより好ましい。
負極集電子6の表面粗さ(Rmax)は、例えば0.3〜3.0μmであればよい。負極集電子6の表面には、スズ、インジウムなどのめっき層を形成してもよい。
負極集電子6は真鍮により形成されているが、真鍮の銅の含有率を少なくしてもよい。例えば真鍮の銅含有量を50〜60%質量%以下とすると、負極集電子6の電気伝導度が低下し、電池の誤用時における負極集電子の発熱は増大する。このような場合、ボス部7aが負極端子板5側へ移動しやすいが、防爆作動圧が適度であるため、防爆機能は安定化する。
負極集電子6とボス部7aとの間には、封止剤を介在させてもよい。封止剤により、負極集電子6とボス部7aとの間からのアルカリ電解液の漏液が発生しにくくなる。封止剤には、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミドアミンが添加されたエポキシ樹脂などを用いることができる。
アルカリ乾電池のタイプは、特に限定されないが、中でも電池サイズが小さく、ガスケットの薄肉部に高い成型精度が要求されるという点で、単三形および単四形電池の実施形態において、上記封口ユニットを用いることによる防爆機能を安定化させる効果が大きくなる。
以下、アルカリ乾電池の発電要素の具体的な構成について更に説明する。
正極2には、例えば、正極活物質、導電剤およびアルカリ電解液を含む混合物の成形体が用いられる。混合物には、ポリエチレン粉末などの結着剤、ステアリン酸塩などの滑沢剤を添加してもよい。正極活物質には、二酸化マンガン粉末、オキシ水酸化ニッケル粉末などが用いられる。導電剤には、黒鉛粉末などが用いられる。
ゲル状負極3には、例えば、負極活物質、アルカリ電解液およびゲル化剤を含む混合物が用いられる。負極活物質には、亜鉛合金粉末が用いられる。ゲル化剤には、ポリアクリル酸ナトリウムなどが用いられる。混合物には、亜鉛合金の耐食性を向上させるために、インジウム、ビスマスなどの水素過電圧の高い金属化合物や界面活性剤を添加してもよい。
セパレータ4には、例えば、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体とする不織布が用いられる。
正極2、ゲル状負極3およびセパレータ4は、それぞれがアルカリ電解液を含んでいる。アルカリ電解液には、例えば、水酸化カリウムを30〜40質量%含有し、酸化亜鉛を1〜3質量%含有する水溶液が用いられる。
以下、本発明の実施形態について実施例に基づいて更に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。ここでは、図1に示されるような構造の単四形のアルカリ乾電池を作製した。
《実施例1》
(1)封口ユニットの作製
複数種類の金型を用いて6,10−ナイロンを所定形状に射出成形してガスケット7を作製した。防爆空間高さHを1.5mm、ガスケット7のボス部7aの高さを3mm、薄肉部8の厚さは0.2mmとし、内外直径差Δφを表1のように変化させた。なお、Δφがマイナス値のときはφ1<φ2であることを意味する。スカート角θは60度とした。内側連結位置Cinにおける薄肉部8とボス部7aとの境界Cbの曲率半径は0.1mmより十分に小さくした。
銅含有量58質量%の真鍮を、全長30mm、胴径1.20mmの釘形状に加工して負極集電子6を作製した。負極集電子6の表面にはめっき層を形成せず、表面粗さ(Rmax)は1.0μmであった。一方、厚さ0.4mmのニッケルめっき鋼板を所定形状にプレス加工して負極端子板5を作製し、負極集電子6の鍔部6aを負極端子板5に溶接した。そして、ガスケット7のボス部7aの中空に負極集電子6を圧入して、封口ユニット9を組み立てた。
(2)正極の作製
平均粒径35μmの電解二酸化マンガン粉末と平均粒径15μmの黒鉛粉末とを94:6の質量比で混合し、混合物100質量部に対してアルカリ電解液を2質量部添加し、充分に攪拌した後、圧縮成形して、フレーク状の正極合剤を得た。フレーク状の正極合剤を顆粒状に粉砕した後、中空円筒状ペレットに加圧成形し、得られた成形体を正極2とした。
アルカリ電解液には、35質量%の水酸化カリウムと2質量%の酸化亜鉛とを含有する水溶液を用いた。
(3)負極の調製
ゲル化剤(ポリアクリル酸ナトリウム粉末)と、アルカリ電解液と、平均粒径160μmの亜鉛合金粉末とを、質量比0.8:33.6:65.6で混合し、ゲル状負極3を得た。
(4)電池の組み立て
正極2を電池ケース1内に挿入し、加圧治具により正極2を電池ケース1の内壁に密着させた。正極2の中空に有底円筒形のセパレータ4を配置した。セパレータ4には、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体とする不織布を用いた。セパレータ4内にアルカリ電解液を注入して所定時間経過後、ゲル状負極3をセパレータ4内に充填した。封口ユニットのガスケットの外周部を電池ケース1の開口付近に配置し、電池ケース1の開口端部を内方へ折り曲げて封口し、単四形の電池を完成させた。
<防爆動作試験>
各電池をそれぞれ10個準備し、電池ケース側面に直径4mmの穴を空け、穴から水を注入して内部圧力をモニタし、薄肉部が破断するときの圧力を防爆作動圧として求めた。結果を表1に示す。
<漏液試験>
各電池をそれぞれ10個準備し、80℃の恒温槽で3箇月保存し、10個中、漏液した電池数の割合を求めた。結果を表1に示す。
図6に、防爆作動圧と内外直径差Δφ(φ1−φ2)との関係を示す。Δφが0.03mm未満では、防爆作動圧が大きくなり、防爆機能が極端に作動しにくくなることが理解できる。また、表1より、Δφが0.20mmを超えると、防爆作動圧は若干低下するが問題のない範囲である一方、防爆機能が作動しやすくなり過ぎて、漏液に至る確率が大きくなることが理解できる。
《実施例2》
ガスケット7の薄肉部8の厚さは0.2mmとし、防爆空間高さHと内外直径差Δφとを表2のように変化させたこと以外、実施例1と同様に電池を作製した。なお、防爆空間高さHは、ボス部7aの高さを変更して調整した。
<短絡試験>
4個の電池を直列接続した組をそれぞれ10組ずつ作製した。60℃で10組の電池を8時間保管後、閉回路状態で24時間放置し、その後、開回路状態に戻し、1週間放置した。防爆機能が作動せず、4個中のいずれかの電池が破損した組の割合を表2に示す。
また、破損していない電池の薄肉部の伸びを測定し、平均値を測定した。具体的には、まず、短絡試験前の連結部7cが負極端子板5に向けて膨らむ前の電池について、CTスキャンで断面写真を撮影し、図5(a)に示される連結部7cの負極端子板5側の面が描くX−Y線の長さLを求めた。次に、連結部7cが負極端子板5に向けて膨らんだ短絡試験後の電池について、同様に、CTスキャンで断面写真を撮影し、図5(b)に示される連結部7cの負極端子板5側の面が描くX´−Y´線の長さL´を求めた。次にL´−Lの平均値(mm)を伸びとして求めた。結果を表3に示す。
まず、防爆空間高さHが1.5mmを超えて大きくなると、そもそも防爆空間の容積が十分であると考えられ、Δφが0でも連結部が十分に膨張して薄肉部が破断する。よって、連結部7cの伸びもある程度大きくなる。ただし、Δφがマイナス値になると、防爆作動圧が大きくなり過ぎるため、薄肉部が破断できず、連結部の伸びも顕著に大きくなる。
次に、防爆空間高さHが小さくなると、Δφが0.03mm未満では、電池が破損する確率が大きく、連結部の伸びも比較的大きくなることが理解できる。一方、Δφを0.03mm以上とすることで、電池の破損が顕著に抑制され、連結部の伸びも小さくなっている。これは、Δφを0.03mm以上とすることで防爆作動圧が適度に低下したためである。ただし、防爆空間高さHが0.7mm未満では、電池の破損が顕著である。これは、ボス部が負極端子板側へ移動したときに、連結部が膨張し得る空間が過度に小さくなるため、防爆機能が作動しないためと考えられる。
本発明の実施形態に係るアルカリ乾電池は、防爆機能の安定性に優れるとともに高容量化できるため、種々の電子機器の電源として有用である。
1:電池ケース、2:正極、3:ゲル状負極、4:セパレータ、5:負極端子板、6:負極集電子、6a:鍔部、7:ガスケット、7a:ボス部、7b:外周部、7c:連結部、7d:環状突起、8:薄肉部、9:封口ユニット、10:外装ラベル、Cin:内側連結位置、Cout:外側連結位置、Cb:境界、D:胴径、S:隙間

Claims (3)

  1. 開口を有する電池ケースと、
    前記電池ケース内に収容された発電要素と、
    前記開口を封口する封口ユニットと、を備え、
    前記封口ユニットは、負極端子板と、前記負極端子板に接合された負極集電子と、ガスケットと、を備え、
    前記ガスケットは、前記負極集電子を貫通させるボス部と、前記電池ケースの開口端部に接する外周部と、前記ボス部と前記外周部とを連結する連結部とを備え、
    前記連結部の前記ボス部に隣接する内周領域に、防爆機能を有する薄肉部を有し、
    前記薄肉部と前記ボス部との前記発電要素側における内側連結位置が描く円の第1直径φ1と、前記薄肉部と前記ボス部との前記負極端子板側における外側連結位置が描く円の第2直径φ2との差:φ1−φ2が、0.03mm以上、0.2mm以下であり、
    前記外側連結位置と前記負極端子板との距離Hが、0.7mm以上、1.5mm以下である、アルカリ乾電池。
  2. 前記内側連結位置における前記薄肉部と前記ボス部との境界の曲率半径が、0.1mm以下である、請求項1に記載のアルカリ乾電池。
  3. 前記ガスケットは、ポリアミド樹脂を含む、請求項1または2に記載のアルカリ乾電池。

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