JP2009158472A - アルカリ電池及び電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】電池を誤って落下等させて、その衝撃を受けて電池ケースが変形しても内部短絡の生じない、信頼性の高い高容量のアルカリ電池を提供することにある。
【解決手段】有底円筒状の電池ケース1内に、セパレータ4を介して正極2とゲル状負極3が収納され、電池ケース1の開口部がガスケット5で封口されている。電池ケース1の胴体部分1aは開口部分1bよりも薄く形成されており、セパレータ4の先端部は、ガスケット5の連結部5cに当接して中央部5a方向に折り曲げられており、当接部位4aの長さが、1.5〜2.5mmの範囲にある。そして、正極2は、少なくとも二酸化マンガンと黒鉛とを含み、二酸化マンガンと黒鉛との重量混合比率が、92.6/7.4〜94.0/6.0の範囲にある。
【選択図】図4

Description

本発明は、アルカリ電池及び複数個のアルカリ電池が包装された電池パックに関する。
アルカリ電池の一般的な構造は、図6に示すように、有底円筒状の電池ケース101内に、中空円筒状の正極102、有底円筒状のセパレータ104、及びゲル状負極103が充填された構成になっており、正極102及びセパレータ104中には、アルカリ電解液が注入されている。そして、電池ケース101の開口部は、負極端子板106とガスケット105とによりかしめ封口されている。
ところで、ゲル状負極103は流動性を有するため、電池に振動や衝撃が加わると、ゲル状負極103が、セパレータ104とガスケット105との間から正極102側に漏れ出すことによって、内部短絡が起きるという問題がある。特に、アルカリ電池の放電容量を大きくするために、負極活物質である亜鉛合金粉末を丸い形状にして反応面積を大きくすると、ゲル状負極103の粘度が低下するため、このような内部短絡が起きやすくなる。
このような問題に対して、従来、セパレータの材料の配合を調整したり、セパレータの繊維の配向性を緩和することによって、セパレータの強度を上げたり(特許文献1、2)、セパレータをガスケットに圧接する際、セパレータの先端部に山谷状の屈折部を設けることによって、セパレータとガスケットとの密着性を向上させたり(特許文献3)することによって、ゲル状負極の漏れ出し防止を図っていた。
アルカリ電池の放電容量を大きくするためには、電池ケースの厚みを薄くして、その分、内容積を増やすことは有効である。しかし、電池ケースの厚みを薄くすると、電池ケースの封口部のかしめ強度が低下し、封口部から電解液がしみ出るおそれがあるため、電池ケースの開口部の厚みを、胴体部の厚みよりも厚く形成する対策が取られている(特許文献4、5等)。
特開2006−019094号公報 特開2000−090939号公報 特開2004−139843号公報 実開2002−151017号公報 特開平5−089861号公報
本願発明者は、このような対策を取って形成された薄肉の電池ケースを用いて、高容量化を図ったアルカリ電池の検討を行っていたところ、以下のような課題を見出した。
すなわち、アルカリ電池の側面に強い衝撃が加わると、電池ケースの胴体部の厚みが薄いため、図1に示すように、電池の側面に凹みが生じる場合がある。そして、このような凹みが生じた電池の中に、ゲル状負極がセパレータとガスケットとの間から正極側に漏れ出したことに起因する内部短絡が生じているものがあることが分かった。
このような内部短絡は、次のような原因で生じたものと考えられる。以下、図2(a)、(b)を参照しながら説明する。
図2(a)は、アルカリ電池の構成を示した部分断面図である。基本的には、図6に示したアルカリ電池の構造と同じで、電池ケース101内に、正極102、セパレータ104、及びゲル状負極103が充填され、電池ケース101の開口部は、負極端子板106とガスケット105とによりかしめ封口されている。そして、図2(a)に示すように、セパレータ104の先端部は、ガスケット105に当接されており、ゲル状負極103が正極102側に漏れ出るのを防止している。
図2(b)は、電池の側面に、矢印に示すような強い衝撃が加わり、電池ケース101の側面に凹みが生じたときのアルカリ電池の状態を示した部分断面図である。図2(b)に示すように、電池ケース101の側面に生じた凹みは、その内側の正極102を変形させ、さらにその内側のセパレータ104を圧迫して、セパレータ104に、電池ケース101の凹みに対応した湾曲部が生じる。そのため、セパレータ104の先端部で、ガスケット105に当接していた部分が、セパレータ104に生じた湾曲部によって引っ張られることにより、当接部位の長さが短くなる。
通常、有底円筒状のセパレータ104を電池ケース101内に挿入する際に、セパレータ104の中心軸が傾いたり、セパレータ104の先端部をガスケット105で押圧する際に、セパレータ104の先端部が均一に折れ曲がらなかったりすることにより、セパレータ104先端部がガスケット105と当接する部分の長さは、0.1乃至0.3mm程度のバラツキが生じるのが普通である。
それ故、電池の側面に強い衝撃を受けることによって、セパレータ104に湾曲部が生じた場合、セパレータ104の当接部位の長さが短いところでは、セパレータ104とガスケット105との密着性が弱まり、その結果、ゲル状負極103が、密着性の弱まったセパレータ104とガスケット105との間から正極102側に漏れ出したものと考えられる。
このような原因による内部短絡は、電池ケース101の厚みを薄くした場合に顕著となるが、特に、アルカリ電池は、通常、複数個の電池を熱収縮性フィルムでシュリンク包装した電池パックとして市場で流通しており、このような包装形態の電池パックを、例えば、輸送、開梱、陳列時等で誤って落下させてしまった場合、シュリンク包装された電池パックは密着度が高いため、1個当たりのアルカリ電池が受ける衝撃は、アルカリ電池が単独で落下した場合よりも甚大となる。そのため、電池ケース101の厚みを薄くして高容量化を図ったアルカリ電池をシュリンク包装して市場に流通させた場合、落下等により電池パックに甚大な衝撃が加わったとき、ゲル状負極が、セパレータとガスケットとの間から正極側に流出して内部短絡に至るおそれがある。しかしながら、従来、このような包装形態の電池パックにおいて、落下等による衝撃時の電池ケース側面の変形に起因する内部短絡については、ほとんど考慮されていなかった。
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、その主な目的は、電池を誤って落下等させて、その衝撃を受けて電池ケースが変形しても、内部短絡の生じない、信頼性の高い高容量のアルカリ電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明におけるアルカリ電池は、電池ケースの変形に伴うセパレータの湾曲によって、セパレータ先端部のガスケットに当接する部分が短くなっても、なお十分な密着性を維持できる程度の長さが残るよう、当該当接部位の長さを、予め所定の値に設定しておく構成を採用する。
すなわち、本発明に係わるアルカリ電池は、有底円筒状の電池ケース内に、セパレータを介して正極とゲル状負極が収納され、電池ケースの開口部がガスケットで封口されたアルカリ電池であって、電池ケースの胴体部分の厚さは、該電池ケースの開口部分の厚さよりも薄く形成されており、ガスケットは、負極集電体を保持する中央部、電池ケースの開口部に接する外周部、及び中央部と外周部とを連結する連結部を備え、セパレータの先端部は、連結部に当接して中央部方向に折り曲げられており、該当接する部位の長さが1.5〜2.5mmの範囲にあることを特徴とする。
このような構成により、薄肉の電池ケースの側面が衝撃を受けて変形しても、セパレータ先端部のガスケットに当接する部位の密着性が十分に維持されているため、ゲル状負極がセパレータとガスケットの間から正極側に漏れ出るのを防止することができ、これにより、内部短絡の生じない、信頼性の高い高容量のアルカリ電池を得ることができる。
ここで、ガスケットの連結部は、中央部の方向に向けて上方に15〜40度の範囲で傾斜していることが好ましい。
これにより、セパレータの先端部の連結部に当接する部位が、電池ケースの変形に伴うセパレータの湾曲によって短くなっても、連結部の傾斜に沿って当接部位がスムーズに移動するため、連結部から離間することなく、セパレータ先端部を連結部に当接した状態で、所定の長さの当接部位を残すことができる。
ある好適な実施形態において、上記電池ケースの胴体部分の厚さは、電池ケースの開口部分の厚さよりも20〜50%薄く形成されている。
ある好適な実施形態において、上記アルカリ電池は単3形のアルカリ電池であって、電池ケースの胴体部分の厚さは、0.10〜0.15mmの範囲にある。
ある好適な実施形態において、上記セパレータの端部のうち、正極及び連結部に接しない部位の長さが、1.5mm以下である。
ある好適な実施形態において、上記正極は、少なくとも二酸化マンガンと黒鉛とを含み、二酸化マンガンと黒鉛との重量混合比率(以下、単に「混合比率」という。)が、92.6/7.4〜94.0/6.0の範囲にある。
ある好適な実施形態において、上記正極には、水を溶媒とするアルカリ電解液が含まれており、正極中の水分の含有率が、7.1〜8.1wt%の範囲にある。
本発明に係わる電池パックは、本発明に係わるアルカリ電池が複数個、シュリンク包装、ブリスタ−包装、又は紙製の包装箱で包装されてなることを特徴とする。
本発明によれば、電池ケースの側面が衝撃を受けて変形した場合にも、セパレータ先端部のガスケットに当接する部位の密着性が十分に維持されているため、ゲル状負極がセパレータとガスケットの間から正極側に漏れ出るのを防止することができ、これにより、内部短絡の生じない、信頼性の高い高容量のアルカリ電池を得ることができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、説明の簡略化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図3は、本発明の実施形態におけるアルカリ電池の構成を示した半断面図である。また、図4(a)は、アルカリ電池の開口部近傍の構成を示した部分断面図で、図4(b)は、電池ケースの側面に凹みが生じたときのアルカリ電池の開口部近傍の状態を示した部分断面図である。
図3に示すように、有底円筒状の電池ケース1内に、セパレータ4を介して正極2とゲル状負極3が収納され、電池ケース1の開口部がガスケット5及び負極端子板7で封口されている。
また、図4(a)に示すように、電池ケース1の胴体部分1aの厚さは、電池ケース1の開口部分1bの厚さよりも薄く形成されており、ガスケット5は、負極集電体6を保持する中央部5a、電池ケース1の開口部分1bに接する外周部5b、及び中央部5aと外周部5bとを連結する連結部5cを備えている。そして、セパレータ4の先端部は、連結部5cに当接して中央部5a方向に折り曲げられており、セパレータ4の先端部が連結部に当接する部位4aの長さは、1.5〜2.5mmの範囲、より好ましくは、2.0〜2.5mmの範囲にある。
このような構成のアルカリ電池の側面に、図4(b)に示すように、矢印に示すような強い衝撃が加わり、電池ケース1の側面(厚みが薄くなった胴体部分1a)に凹みが生じたとき、電池ケ−ス1の胴体部分1aに生じた凹みは、その内側の正極2を変形させ、さらにその内側のセパレータ4を圧迫して、セパレータ4に、電池ケース1の胴体部分1aの凹みに対応した湾曲部が生じる。そのため、セパレータ4の先端部で、ガスケット5の連結部5cに当接していた部位4aが、セパレータ4に生じた湾曲部によって引っ張られることにより、当接部位4aの長さが短くなるが、当接部位4aの長さを予め長くとっているため、短くなった後の当接部位4aにおいて、なお十分な密着性を維持することができる。
これにより、薄肉の電池ケース1の側面が衝撃を受けて変形しても、ゲル状負極3がセパレータ4とガスケット5(連結部5c)との間から正極2側に漏れ出るのを効果的に防止することができ、その結果、内部短絡の生じない、信頼性の高い高容量のアルカリ電池を得ることができる。
ここで、ガスケット5の連結部5cは、中央部5aの方向に向けて上方に傾斜していることが好ましい。これにより、セパレータ4先端部の連結部5cに当接する部位4aが、電池ケース1の変形に伴うセパレータ4の湾曲によって短くなっても、連結部5cの傾斜に沿って当接部位4aがスムーズに移動するため、連結部5cから離間することなく、セパレータ4先端部を連結部5cに当接した状態で、十分な密着性を維持できる長さに当接部位4aを残すことができる。
なお、連結部5cは、15〜40度の範囲で傾斜していることが好ましい。傾斜角度が15度より小さいと、セパレータ4の先端部が連結部5cに当接して、中央部5aの方向に屈曲する際、当接部位4aに座屈が生じる畏れがあり、また、傾斜角度が40度より大きいと、連結部5cがセパレータ4の当接部位4aを押さえる力、すなわち密着性が低下してしまう。
また、連結部5cは必ずしも直線状である必要はなく、例えば、円弧状の形状をなしていてもよい。この場合、連結部5cの傾斜は、セパレータ4が連結部5cに当接する部位における円弧の接線が15〜40度の範囲の角度にあることが好ましい。
本発明は、電池ケースの開口部分1bよりも胴体部分1aの厚みを薄くした電池ケース1を用いた場合に、電池ケース1の変形に伴い発生する内部短絡を効果的に防止するものであるが、電池ケース1の胴体部分1aと開口部分1bとの厚みの関係は、特に制限されない。例えば、単3形及び単4形のアルカリ電池においては、電池ケース1の開口部分1bの厚さを0.18〜0.22mm、胴体部分1aの厚さを0.10〜0.15mmとすることが好ましい。すなわち、胴体部分1aの厚さを、開口部分1bの厚さより17〜55%程度薄くすることにより、機械的強度を維持しながら実質的な内容積の増大を図ることができる。
また、単1形及び単2形のアルカリ電池においては、電池ケース1の開口部分1bの厚さを0.25〜0.30mm、胴体部分1aの厚さを0.15〜0.20mmとすることが好ましい。すなわち、胴体部分1aの厚さを、開口部分1bの厚さより20〜50%程度薄くすることにより、機械的強度を維持しながら実質的な内容積の増大を図ることができる。
ところで、上述したように、ガスケット5の連結部5cを傾斜させておくことによって、電池ケース1の変形に伴いセパレータ4が湾曲しても、セパレータ4の当接部位4aが連結部5cの傾斜に沿ってスムーズに移動するため、当接部位4aを十分な密着性を維持した長さに残すことができるが、図4(a)に示すように、セパレータ4の端部のうち、正極2及び連結部5cに接せずに自立する部位4bは、セパレータ4自身が自立した部分であるため、電池ケース1の変形に伴い、当該部位4bが湾曲または屈曲すると、本来残るべき当接部位4aの長さが短くなったり、連結部5cから離間したりする畏れがある。なお、ゲル状負極3は流動性があるため、セパレータ4自身の自立した部位4bは、正極2と接しない部分で決まる。
そこで、このような現象を防止するために、セパレータ4の端部のうち、正極2及び連結部5cに接しない部位(自立する部位)4bの長さを、1.5mm以下にすることが好ましい。これにより、湾曲または屈曲しやすい部位4bの長さが短くなるので、電池ケース1の変形に伴う内部短絡の発生をより効果的に防止することができる。なお、かかる効果は、電池ケース1が変形するまでには至らなくても、電池ケース1に強い衝撃が加わった結果、その衝撃で、セパレータ4の自立する部位4bが湾曲または屈曲するような場合にも発揮することができる。
また、電池ケース1の厚みを薄くして高容量化を図ったアルカリ電池をシュリンク包装した電池パックが落下等した場合、電池パックに甚大な衝撃が加わるが、本発明における構成からなるアルカリ電池を用いていれば、衝撃時の電池ケース側面の変形に起因する内部短絡の発生を効果的に防止することができる。
上述したように、本発明は、電池ケースの側面の変形に呼応してセパレータが湾曲しても、セパレータ先端部とガスケットとの密着性を維持することによって、電池ケース側面の変形に起因する内部短絡の発生を防止する効果を奏するが、電池ケースの内側にあって、電池ケースが受けた衝撃を間接的に受ける正極に、衝撃を緩和させる特性が備わっていれば、内部短絡の発生をより効果的に防止することができる。
一般に、正極は、アルカリ電解液を含浸させた正極活物質と導電剤との混合物をペレット状に加圧成形したものが用いられるが、本願発明者等は、正極活物質である二酸化マンガンと、導電剤である黒鉛との混合比率を変えて、正極による衝撃緩和効果について検討した。その結果、二酸化マンガンと黒鉛との混合比率が、92.6/7.4〜94.0/6.0の範囲にある正極は、電池ケースが受けた衝撃を緩和させる特性が備わっていることが分かった。
これは、正極に含まれる黒鉛の量が相対的に多くなると、潤滑性と離型性に富む黒鉛の影響が大きくなって、正極自身が変形しやすい特性になったものと考えられる。また、正極に含まれる二酸化マンガンの量が相対的に多くなると、黒鉛よりも硬度の高い二酸化マンガンの影響が大きくなって、正極自身が脆い特性になったものと考えられる。
また、一般に、正極には、水を溶媒とするアルカリ電解液が含まれているが、正極中の水分の含有率が、7.1〜8.1wt%の範囲にある正極は、電池ケースが受けた衝撃を緩和させる特性が備わっていることが分かった。ここで、正極中の水分の含有率が8.1wt%より大きくなると、正極の強度が低下して脆くなるため好ましくない。また、正極中の水分の含有率が7.1wt%より小さくなると、正極活物質の反応効率が低下するため好ましくない。
以下、再び、図3を参照しながら、本発明におけるアルカリ電池の各構成要素の具体的な構成について説明する。
有底円筒状の電池ケース1には、中空円筒状の正極2が収納され、正極2の中空部には有底円筒状に形成されたセパレータ4を介してゲル状負極3が配置されている。電池ケース1の開口部は、正極2、ゲル状負極3等の発電要素を収納した後、負極集電体6、負極集電体6と電気的に接続された負極端子板7、及びガスケット5を一体化した封口ユニット9により封口されている。また、電池ケース1の外表面は、外装ラベル8により被覆されている。
電池ケース1は、例えば、ニッケルめっき鋼板からなり、周知の方法により、所定の寸法及び形状にプレス成型して形成される。
また、正極2、セパレータ4及びゲル状負極3には、アルカリ電解液が含まれている。アルカリ電解液は、例えば、水酸化カリウムを25〜40重量%、酸化亜鉛を1〜3重量%を含有する水溶液が用いられる。
正極2には、例えば、二酸化マンガン(ベータ型、ガンマ型、ラムダ型、デルタ型、イプシロン型)、オキシ水酸化ニッケル、または酸化銅等からなる粉末の正極活物質(平均粒径が10〜50μm)、黒鉛粉末、カーボンブラック、炭素繊維等からなる導電剤、及びアルカリ電解液の混合物を用いることができる。また、ポリエチレン粉末等の結着剤やステアリン酸塩等の滑沢剤を添加してもよい。
ゲル状負極3は、例えば、アルカリ電解液にゲル化剤を添加してゲル状に加工し、負極活物質である亜鉛合金粉末を混合分散させたものを用いることができる。なお、ゲル状負極3の正極2側への溢れ出しを抑えるために、ゲル状負極3の粘度を、50〜100MPa秒(20℃時)の範囲なるように調製し、流動性を抑えた性状にすることが好ましい。この粘度は、市販のB形粘度計で測定することができる。
ここで、ゲル化剤は、カルボキシビニルポリマーおよびその塩類(例えば、ポリ(メタ)アクリル酸やその金属塩)、またはカルボキシメチルセルロースおよびその塩類等からなる増粘剤や、吸水性ポリマーの粉末や顆粒を用いることができる。
また、亜鉛合金粉末は、通常、100〜200μmの平均粒径を有するが、ゲル状負極3の流動性を抑制するために、アスペクト比が3以上の細長い粒子形状を用いてもよい。
セパレータ4には、例えば、耐アルカリ処理を施したポリビニルアルコール繊維およびセルロース繊維を主体として混抄した不織布等が用いることができる。(株)クラレ製のF3Tグレードや、ニッポン高度紙工業(株)製のVLRグレードが好適である。なお、セパレータ4を有底略筒形状に形成する手段としては、正極2とゲル状負極3を隔離する方法ならばどのようなものでもよい。
ガスケット5は、負極集電体6を圧入する貫通孔が設けられた中央部5a、中央部5aの周囲に設けられた安全弁として働く環状薄肉部5d、及び環状薄肉部5dの外周から連結部5cを経て設けられた外周部5bを有する形状に、射出成型により形成される。なお、ガスケット5の材料は、ナイロン、ポリプロピレン等が用いられるが、耐アルカリ性と耐熱性を有する材料として、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12−ナイロンを用いてもよい。
以下、本発明の実施例を挙げて本発明の構成及び効果をさらに説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
図3に示した単3形のアルカリ電池(LR6)を、以下の<1>乃至<8>の手順で作製した。
<1>電池ケース
厚さ0.35mmのニッケルめっき鋼板から、所定の開口部と胴体部の厚さを有する外径が13.92mm、高さ51.8mmをプレス加工にて製缶した。
<2>セパレータ
1:1の重量比率でセルロース繊維とポリビニルアルコール系繊維とを混抄して形成した不織布(坪量36g/m2、厚さ0.13mm)を、51mm×57.5mmの大きさの長方形状に切断した。
得られた不織布を、その両端部(長辺側)が二重になるように、直径9.1mmの円柱状の棒に巻きつけ、不織布の棒からはみ出た部分(短辺側)を内方に折り込んだ後、熱溶着し、これを底部として有底筒状のセパレータ4を得た。
なお、セパレータ4の底部から開口端までの長さをセパレータの高さとし、所定の高さのセパレータ4を準備した。
<3>封口ユニット
ガスケット5は、6,12−ナイロンを所定の寸法、形状に射出成型して得た。なお、連結部5cは、外周部5bから中央部5aに向けて上方に20度の角度で傾斜している。また、負極端子板7は、厚さ0.4mmのニッケルメッキ鋼板を所定の寸法、形状にプレス加工して得た。また、負極集電体6は、真鍮を、全長が36.0mm、胴部の直径がφ1.40の釘型となるようにプレス加工し、表面にスズめっきを施した。
そして、負極端子板7に負極集電体6を電気溶接した後、負極集電体6をガスケット5の中心の貫通孔に圧入して、封口ユニット9を作製した。
<4>アルカリ電解液
水酸化カリウムを所定重量部および酸化亜鉛を1重量からなる水溶液を準備した。
<5>正極の作製
平均粒径が35μmを有する電解二酸化マンガン粉末と、平均粒径が15μmを有する黒鉛粉末とを所定の重量比で混合した。そして、この混合物とアルカリ電解液(35重量%の水酸化カリウム、および2重量%の酸化亜鉛を含有する水溶液)とを100:2の重量比で混合し、充分に攪拌した後、フレーク状に圧縮成形した。その後、フレーク状の正極を粉砕して顆粒状とし、これを10〜100メッシュに分級したものを中空円筒状に加圧成形してペレット状の正極2を得た。
<6>ゲル状負極の調製
ゲル化剤(ポリアクリル酸の粉末からなる増粘剤、及び架橋分岐型ポリアクリル酸ナトリウムの粉末からなる吸水性ポリマーからなる)と、アルカリ電解液と、亜鉛合金粉末とを0.26:0.54:35.2:64.0の重量比で混合してゲル状負極3を得た。
なお、亜鉛合金粉末は、0.020重量%のインジウムと、0.005重量%のビスマスと、0.005重量%のアルミニウムとを含有し、アスペクト比が3以上の粒子を主としてなる平均粒子径が170μmを有するものを用いた。また、ゲル状負極3の粘度は、80MPa秒(20℃時)に調整した。
<7>アルカリ電池の組立
正極2を電池ケース1内に2個挿入し、加圧治具により所定の高さになるように正極2を加圧して電池ケース1の内壁に密着させた。電池ケース1の内壁に密着させた正極2の中央に、セパレータ4を配置した。このときのセパレータの高さ(10個の平均値)を測定した。
次に、アルカリ電解液をセパレータ4内に所定量注液し、15分が経過した後のセパレータの高さ(10個の平均値)を測定した。
その後、ゲル状負極3をセパレータ4内に6.3g充填した。そして、封口ユニット9を介して電池ケース1の開口端部をかしめ封口した後、外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆した。
<8>電池パックの作成
単3形のアルカリ電池を12個ずつを並列に整列させた後、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートの熱収縮性フィルムで覆い、フィルムを加熱・収縮させることによって、シュリンク包装された電池パックを得た。
上記の手順により作製した電池パック(アルカリ電池)について、以下のような落下試験を行った。
図5は、電池パックの落下試験方法を示した図である。電池パック10を、ガイド12に沿わせて、1.0mの高さから、高さ3mmの突起14が形成された硬質ポリエチレン製の試験台13上に落下させ、試験電池11の胴体部を突起14に衝突させた。
落下試験後の試験電池11の評価は、以下のように行った。
まず、落下試験前に、試験電池11の閉路電圧を測定(精度1mV)しておき、落下試験直後に電池パック10を開けて試験電池11を取り出し、落下直後の開路電圧を測定し、さらに1分後の開路電圧を測定した。また、落下試験後の試験電池11の表面の最高温度を赤外線サーモグラフィで測定した。なお、落下試験は、10パックずつ行った。
試験電池11の開路電圧の変化については、測定誤差を考慮して、落下前と落下直後とで2mV以上の電圧降下を起こしたものを、ゲル状負極3が正極2側に溢れ出して内部短絡を起こしたものと評価した。
ただし、試験電池11の中で、落下直後と落下1分後の開路電圧の差が1mV未満の電池については、軽微であるがゲル状負極3が正極2側に溢れ出して内部短絡を起こしたものと思われるが、内部短絡によるその後の不具合の進行性が低いと考えられ、実用上の問題はないと判断した。
逆に、落下直後から落下1分後に開路電圧の降下が増大している電池は、不具合の進行性があり、信頼性が低いものと判断した。
なお、試験電池11の表面の最高温度が、ヒトの体温を超える40℃以上を示した場合に発熱として捉え、発熱を伴う電池については、大きく信頼性を損なうものと判断した。
《評価1》
まず、電池ケースの胴体部の厚さを変化させて形成した電池を用いて、セパレータのガスケットに当接する部位4aの長さと内部短絡の発生との関係について評価を行った。
表1は、評価に用いた各電池の電池ケースの開口部の厚さ、及び胴体部の厚さを示したものである。なお、アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度、正極の充填高さ、セパレータの高さは、全て共通とした。また、二酸化マンガン粉末と黒鉛粉末との重量混合比(以下、単に「混合比」という。)は、94.0:6.0とし、アルカリ電解液の注液量は1.65gとした。
表2は、各電池において、セパレータのガスケットに当接する部位の長さ(折り曲げ長さの設計値)を変化させたときの、落下試験後の開路電圧の降下、及び電池の発熱について、それぞれ評価結果を示したものである。
ここで、セパレータのガスケットに当接する部位の長さは、セパレータを電池ケース内に挿入した後、ガスケットで電池ケースを封口する工程において、通常、0.1乃至0.3mm程度のバラツキが生じる。
表2では、当接部位(折り曲げ長さ)の長さの設計値の他、当接部位のうち最も短い部位の長さ(図4(a)のLに相当)、セパレータの端面で構成される近似円の半径(図4(a)のR1に相当)、及びセパレータの外周円の半径(図4(a)のR2に相当)の値もそれぞれ示している。ただし、これらの値は、当接部位の長さのバラツキの目安を示すもので、本発明における「当接部位」の定義を与えるものではない。また、セパレータの自立する部位の長さ(図4(a)のHに相当)も併せ示している。
なお、当接部位の長さの測定は、電池ケースの開口部を分解して封口ユニットを取り出した後、電池ケースの軸方向真上から、XYステージ付の実態顕微鏡で観察することによって行った。
表2に示すように、実施例2〜4、及び6〜8の電池では、落下1分後でも開路電圧の降下のない良好な結果が得られた。特に、実施例3と4、及び7と8の電池では、落下直後の電圧降下も起こらず、高い信頼性が得られた。
これにより、セパレータのガスケットに当接する部位の長さを、1.5〜2.5mm、より好ましくは2.0〜2.5mmにすることによって、電池を誤って落下等させて、その衝撃により電池ケースが変形しても、内部短絡の生じない、信頼性の高いアルカリ電池を得ることができる。
なお、比較例9の電池では、セパレータの当接部位の長さが1.0mmと短くても、閉路電圧の降下のない良好な結果が得られているが、これは、電池ケースの胴体部の厚みが0.18mmと厚くなっているため、衝撃を受けても電池ケースの変形が生じなかったか、変形が生じても、内部短絡に至らない軽微な変形であったと考えられる。
《評価2》
次に、セパレータの自立部4bの長さと内部短絡の発生との関係について評価を行った。
表3は、評価に用いた各電池の正極の充填高さを示したものである。なお、電池ケースの開口部の厚さ、胴体部の厚さ、アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度、セパレータの高さは、全て共通とした。また、二酸化マンガン粉末と黒鉛粉末との混合比は、94.0:6.0とし、アルカリ電解液の注液量は1.65gとした。
表4は、各電池において、セパレータの自立部の長さ(H)を変化させたときの、落下試験後の開路電圧の降下、及び電池の発熱について、それぞれ評価結果を示したものである。
表4に示すように、実施例14、15の電池では、落下直後の電圧降下も起こらず、高い信頼性が得られた。これにより、セパレータの自立部の長さを1.5mm以下にすることによって、電池ケースの変形に伴う内部短絡の発生をより効果的に防止することができる。
《評価3》
次に、アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度と内部短絡の発生との関係について評価を行った。
表5は、評価に用いた各電池のアルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度を示したものである。なお、電池ケースの開口部の厚さ、胴体部の厚さ、正極の充填高さ、セパレータの高さは、全て共通とした。また、二酸化マンガン粉末と黒鉛粉末との混合比は、94.0:6.0とし、アルカリ電解液の注液量は1.65gとした。
表6は、各電池において、アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度を変化させたときの、落下試験後の開路電圧の降下、及び電池の発熱について、それぞれ評価結果を示したものである。
表6に示すように、実施例17〜19の電池では、落下直後の電圧降下も起こらず、高い信頼性が得られた。これにより、アルカリ電解液中の水酸化カリウムを32%以上含有させることによって、電池ケースの変形に伴う内部短絡の発生をより効果的に防止することができる。セパレータにポリビニールアルコール系繊維の材料を用いた場合、水酸化カリウムの濃度が低いと、セパレータがアルカリ電解液中で加水分解が進行しやすい傾向にある。そのため、水酸化カリウムの濃度を高くすることによって、セパレータが加水分解を受けて経時的に強度が低下することを防ぐことができる。
《評価4》
次に、二酸化マンガン粉末と黒鉛粉末との混合比と内部短絡の発生との関係について評価を行った。
表7は、評価に用いた各電池の二酸化マンガンと黒鉛との混合比を示したものである。なお、電池ケースの開口部の厚さ、胴体部の厚さ、アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度、正極の充填高さ、セパレータの高さは、全て共通とした。また、アルカリ電解液の注液量は1.65gとした。
表8は、各電池において、黒鉛の二酸化マンガンに対する混合率を変化させたときの、落下試験後の開路電圧の降下、及び電池の発熱について、それぞれ評価結果を示したものである。
表8に示すように、実施例21〜24の電池では、落下直後の電圧降下も起こらず、高い信頼性が得られた。これにより、二酸化マンガンと黒鉛との混合比率を、92.6/7.4〜94.0/6.0の範囲にすることによって、電池ケースの変形に伴う内部短絡の発生をより効果的に防止することができる。
《評価5》
次に、正極中の水分の含有率と内部短絡の発生との関係について評価を行った。
表9は、評価に用いた各電池のアルカリ電解液の注液量と、正極中の水分の含有率(wt%)を示したものである。なお、電池ケースの開口部の厚さ、胴体部の厚さ、アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度、正極の充填高さ、セパレータの高さは、全て共通とした。
なお、正極中の水分の含有率は、各電池を分解した後、アルカリ電解液を含む正極を電池内から取り出し、1mm以下の粒子径になるように粉砕した後、105℃で2時間乾燥させて、乾燥前後の重量差より正極中の水分量を求めて算出した。
表10は、各電池において、正極中の水分の含有率を変化させたときの、落下試験後の開路電圧の降下、及び電池の発熱について、それぞれ評価結果を示したものである。
表10に示すように、実施例28〜30の電池では、落下直後の電圧降下も起こらず、高い信頼性が得られた。これにより、正極中の水分の含有率を7.1〜8.1wt%の範囲にすることによって、電池ケースの変形に伴う内部短絡の発生をより効果的に防止することができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態においては、電池パックの包装形態として、熱収縮性フィルムによるシュリンク包装を用いたが、ブリスターパックや紙製の包装箱を用いた場合でも、同様の効果を得ることができる。また、複数個の電池をシュリンク包装した包装体を単位包装体とし、この単位包装体を複数個並べてさらに第2の熱収縮性フィルム(外装用フィルム)で包装する方法、いわゆるダブルシュリンク包装とした場合にも、本発明を適用することは勿論可能である
本発明のアルカリ電池は高い信頼性有し、乾電池を電源とするあらゆる機器に好適に用いられる。
本発明のアルカリ電池の課題を説明する写真である。 本発明のアルカリ電池の課題を説明する図で、(a)は、アルカリ電池の開口部近傍の構成を示した部分断面図、(b)は、電池ケースの側面に凹みが生じたときのアルカリ電池の開口部近傍の状態を示した部分断面図である。 本発明の実施形態におけるアルカリ電池の構成を示した図である。 本発明の実施形態におけるアルカリ電池の開口部近傍の構成を示した図で、(a)は部分断面図、(b)は、電池ケースの側面に凹みが生じたときのアルカリ電池の状態を示した部分断面図である。 発明の実施例における電池パックの落下試験方法を示した図である。 従来のアルカリ電池の構造を示した部分断面図である。
符号の説明
1 電池ケース
1a 胴体部分
1b 開口部分
2 正極
3 ゲル状負極
4 セパレータ
4a 当接部位(折れ曲がり部)
4b 自立する部位(自立部)
5 ガスケット
5a 中央部
5b 外周部
5c 連結部
5d 環状薄肉部
6 負極集電体
7 負極端子板
8 外装ラベル
9 封口ユニット
10 電池パック
11 試験電池
12 ガイド
13 試験台
14 突起

Claims (4)

  1. 有底円筒状の電池ケース内に、セパレータを介して正極とゲル状負極とが収納され、前記電池ケースの開口部がガスケットで封口されたアルカリ電池であって、
    前記電池ケースの胴体部分の厚さは、該電池ケースの開口部分の厚さよりも薄く形成されており、
    前記ガスケットは、負極集電体を保持する中央部、前記電池ケースの開口部に接する外周部、及び前記中央部と前記外周部とを連結する連結部を備え、
    前記セパレータの先端部は、前記連結部に当接して前記中央部の方向に折り曲げられており、該当接する部位の長さが1.5〜2.5mmの範囲にあり、
    前記正極は、少なくとも二酸化マンガンと黒鉛とを含み、前記二酸化マンガンと前記黒鉛との重量混合比率が、92.6/7.4〜94.0/6.0の範囲にある、アルカリ電池。
  2. 有底円筒状の電池ケース内に、セパレータを介して正極とゲル状負極とが収納され、前記電池ケースの開口部がガスケットで封口されたアルカリ電池であって、
    前記電池ケースの胴体部分の厚さは、該電池ケースの開口部分の厚さよりも薄く形成されており、
    前記ガスケットは、負極集電体を保持する中央部、前記電池ケースの開口部に接する外周部、及び前記中央部と前記外周部とを連結する連結部を備え、
    前記セパレータの先端部は、前記連結部に当接して前記中央部の方向に折り曲げられており、該当接する部位の長さが1.5〜2.5mmの範囲にあり、
    前記正極には、水を溶媒とするアルカリ電解液が含まれており、前記正極中の水分の含有率が、7.1〜8.1wt%の範囲にある、アルカリ電池。
  3. 有底円筒状の電池ケース内に、セパレータを介して正極とゲル状負極とが収納され、前記電池ケースの開口部がガスケットで封口されたアルカリ電池であって、
    前記電池ケースの胴体部分の厚さは、該電池ケースの開口部分の厚さよりも薄く形成されており、
    前記ガスケットは、負極集電体を保持する中央部、前記電池ケースの開口部に接する外周部、及び前記中央部と前記外周部とを連結する連結部を備え、
    前記セパレータの先端部は、前記連結部に当接して前記中央部の方向に折り曲げられており、該当接する部位の長さが1.5〜2.5mmの範囲にあり、
    前記セパレータは、ポリビニールアルコール系繊維を含む材料からなり、前記セパレータに含まれるアルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度が、32〜36重量部の範囲にある、アルカリ電池。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のアルカリ電池が複数個、シュリンク包装、ブリスタ−包装、又は紙製の包装箱で包装されてなる、電池パック。
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