JP2009170161A - 単4形アルカリ乾電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたミドルレート電流の放電特性を有する単4形アルカリ乾電池を提供する。
【解決手段】内容積が2.86ml以上である有底円筒形のケース1内に、4.05g以上の二酸化マンガンを含有する正極2と、亜鉛を含有する負極3と、濃度が26.0〜34.0重量%である水酸化カリウム水溶液を含有する電解液とが納められ、ケース1は封口体5によって密閉され、封口体5から負極3内に延びている負極集電体6を備えている単4形アルカリ乾電池であって、20℃にて、1時間/日の割合で100mAの放電を行ったとき、電池電圧が0.9Vになるまでの放電時間が11時間以上となるミドルレート放電特性を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、単4形アルカリ乾電池に関するものである。
アルカリ乾電池はマンガン乾電池に比べて電気容量が大きく、大電流で連続使用しても効率のよい放電特性を発揮するので、広く使用されるようになってきている。そして、市場ではさらに電気容量の大きい乾電池が求められているため、電気容量を大きくするための技術開発が進められている。
例えば特許文献1には、ケース内容積をバッテリ全容積の88.4%以上にして電気化学的物質の総量を増やし、電池寿命を長くする技術が開示されている。
また特許文献2には、亜鉛密度をアノード容積1cm当たり1.4g以上、二酸化マンガン密度をカソード体積1cm当たり2.8g以上と高密度にすることにより電池寿命を長くする技術が開示されている。
特表2002−523874号公報 特表平8−509095号公報 特表2003−536230号公報
しかしながら、最近はポータブルオーディオ・ビデオ(AV)機器や電子ゲーム機の普及によって、50〜500mA程度(特に100mA前後)のいわゆる中程度の電流(以下、ミドルレート電流という)領域における使用において高い放電性能が求められており、従来の大電流での長寿命とは異なる技術が必要とされている。
特許文献1、2に記載されている技術では、ローレートを主とした電池寿命(電気容量)を延ばすことはできるが、ミドルレート電流の放電性能を従来よりも向上させることは目的とされておらず、ミドルレート電流の放電特性は従来と同等であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、優れたミドルレート電流の放電特性を有する単4形アルカリ乾電池を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の単4形アルカリ乾電池は、有底円筒形のケース内に、二酸化マンガンを含有する正極と、亜鉛を含有する負極と、水酸化カリウム水溶液を含有する電解液とが納められ、該ケースは封口体によって密閉され、該封口体から前記負極内に延びている負極集電体を備えている単43形アルカリ乾電池であって、前記ケースと前記封口体と前記負極集電体とによって規定される該ケースの内容積は2.86ml以上であり、前記正極に含有される二酸化マンガンは4.05g以上であり、前記電解液中の水酸化カリウム濃度は26.0〜34.0重量%以下であり、20℃にて、1時間/日の割合で100mAの放電を行ったとき、電池電圧が0.9Vになるまでの放電時間が11時間以上である構成とした。
ここでケースと封口体と負極集電体とによって規定されるケースの内容積とは、有底円筒形のケースに封口体を蓋として被せ、かつケース内空間に封口体から延びる負極集電子を置いたときのケース内の密閉された空間の容積のことである。また、正極に含有される二酸化マンガンの量は一般的に使用される電解二酸化マンガンとしての量ではなく、純粋な二酸化マンガンの量のことである。純粋な二酸化マンガンの量は電池内容物の化学分析から求めることができる。なお、電解二酸化マンガン中に含まれる純粋な二酸化マンガンの含有比率は一般的に約93重量%である。また、水酸化カリウム濃度は電池内容物の化学分析から求めた濃度である。
前記ケースの側面部分の厚みが0.20mm以下である構成とすることができる。
前記電解液にはZnOが含有されており、前記電解液中のZnOの濃度は2重量%未満である構成とすることができる。ここでZnOの濃度は電池内容物の化学分析から求めた濃度である。
本発明の単4形アルカリ乾電池は、ケース内容積を大きくして正極活物質を多く入れるとともに、電解液中のKOH濃度を低くすることの相乗作用で、ミドルレートの放電特性が大幅に向上する。
本発明の実施形態について説明をする前に、本願発明者らが本願発明に至った経緯について述べる。
乾電池の寿命を延ばすためには、一般には正極および負極の構成材料をより多くケース内に詰め込めばよいと考えられる。乾電池はIEC規格により形状と寸法が定められているため、構成材料を多く詰め込むには、ケース内に詰め込める容積を多く確保する方法と、構成材料の充填密度を大きくして対応するという方法が考えられる。特許文献1,2に開示されている方法も、これらの方法を採用している。
そこで市販の単4形アルカリ乾電池を調べてみたところ、表1に示す市販電池Aは正極及び負極の構成材料の量が少ないためミドルレート放電時間が10.7時間という低い値となっている。ここでミドルレート放電時間とは、20℃にて、1時間/日の割合で100mAの放電を行ったとき、電池電圧が0.9Vになるまでの放電時間のことである。
Figure 2009170161
一方、市販電池Bは市販電池Aに比べて電池1セルあたりの活物質材料は増えているが、ミドルレート放電時間は市販電池Aとほぼ同じ数値であり、単に正極及び負極の構成材料の量を増やしてもミドルレート放電時間は大きくならないことが判明した。
上記結果を踏まえて本願発明者らは種々検討を行った結果、電解液中のKOH濃度が鍵であることを見出して本願発明に想到するに至った。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
図1に本実施形態に係る単4形アルカリ乾電池の一部破断をさせた断面を示す。この単4形アルカリ乾電池は、電池ケース(ケース)1内に二酸化マンガンを含有する正極2と、亜鉛を含有する負極3と、水酸化カリウム水溶液を含有する電解液(不図示)とが納められている。
本実施形態に係る単4形アルカリ乾電池の構造をより詳しく述べると、正極端子を兼ねる有底円筒形の電池ケース1の内壁には中空円筒状の正極2が接している。正極2の中空部には有底円筒形のセパレータ4を介して負極3が配置されている。そして電池ケース1の開口部は封口ユニット9によって封口されている。封口ユニット9は、図3に示すように負極端子板7、負極端子板7に溶接された負極集電子6、および樹脂製の封口体5により構成されている。負極集電子6は負極3の中央に挿入されている。ここで正極2、セパレータ4および負極3には電解液が浸透して含まれており、電解液のみは図示していない。
電池ケース1は例えばニッケルめっき鋼板を用いて特開昭60−180058号公報、特開平11−144690号公報、特開2007−27046号公報及び特開2007−66762号公報等に記載された公知の方法で所定の寸法および形状にプレス成形によって作製される。上記公報のうち、後者2つに記載された方法を用いると電池内容積を大きくできて正極2および負極3の構成材料をより多く詰め込むことができて好ましい。また、電池ケース1の側面部分(筒部)の厚みは0.2mm以下であると電池ケース1の内容積が大きくなり好ましい。
電池ケース1の内容積とは、有底円筒形の電池ケース1の内面と樹脂製の封口体5の下面および負極集電子6外面とに囲まれた空間の容積である。具体的には、単4形アルカリ乾電池を正極端子近辺において電池ケース1の中心軸に対して垂直に切断し(負極集電子6は切断しないように)、内部から正極2、負極3、セパレータ4、電解液を取り除いて洗浄し、切断し2つになった電池ケース1内に水を入れることにより内容積を測定する。
電池ケース1の外面は、プラスチックフィルムからなる外装ラベル8により覆われている。
正極2には、二酸化マンガン粉末を含む正極活物質と黒鉛粉末などの導電剤とが主に含まれており、乾電池1セル当たり二酸化マンガンは4.05g以上含まれている。このように多くの二酸化マンガンが含まれているので、ミドルレートの放電特性はもちろんハイレートやローレートの放電特性(寿命)が優れている。
負極3は、ポリアクリル酸ナトリウムなどのゲル化剤と電解液との混合物を主原料とするゲル状物に亜鉛粉末または亜鉛合金粉末などの負極活物質が混合されたものである。なお、負極活物質には、耐食性に優れた亜鉛合金粉末を用いるのが好ましく、さらには環境に配慮して水銀、カドミウム、および鉛は無添加であることが好ましい。上記亜鉛合金としては、例えばインジウム、アルミニウムおよびビスマスの少なくともいずれか一つを含む亜鉛合金を挙げることができる。
セパレータ4は、電解液のアルカリ性に耐えてかつ電解液を通過させられるよう、例えばポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体として混抄した不織布からなっている。
電解液は、KOH濃度が26.0〜34.0重量%のアルカリ水溶液である。KOH濃度は完成した乾電池内部に存する電解液を滴定することにより求められる。特許文献3には、電池寿命を長くする目的で、放電前のKOH水溶液の濃度が約34〜37%であり、二酸化マンガンの一電子放電の計算値において、KOH水溶液の計算値濃度が約49.5〜51.5%となるようなアルカリ電気化学電池が開示されている。本実施形態では特許文献3の電池よりもKOH濃度が小さいが、その方が正極2および負極3の活物質量を増加させた場合にミドルレートの放電特性をより向上させることができることを本願発明者らは見出したのである。即ちKOH濃度が小さい方が電解液の粘度が小さくなって、電池内の移動度が高くなり、そのためミドルレートの放電寿命が延びると考えられる。
電解液にはZnOも添加されており、その濃度は3重量%以下であることが好ましく、2.0重量%未満であることがより好ましい。これにより放電末期の正極活物質の不活性化(ヘテロライトの生成)や、負極亜鉛の不動態化を遅延させることができる。なお、ZnOは電解液に0.2重量%以上含有されていることが好ましい。
また、電池1セルあたりの亜鉛重量を1.70gより多くすることにより、ミドルレートの容量が向上するので好ましい。これにより、4.05g以上のMnOを含む正極に対して、電池設計上の正/負極の容量バランスを取りやすくすることができる。
さらには、電池1セルあたりの液量を1.77g以上とすることにより、ミドルレートの容量が向上するので好ましい。これにより、放電時の水消費に伴うセパレータの液枯れを抑止できる。
次に封口部について説明する。
図2は、図1の封口部(上端部分)の拡大図である。電池ケース1は正極2、負極3等の発電要素を収納した後、開口部近辺を絞られて(かしめられて)段差部1aが形成され、封口ユニット9によって封口される。
図3では、封口ユニット9の構成要素を拡大して示しており、負極端子板7と樹脂製の封口体5とを断面で示している。樹脂製の封口体5は、負極集電子6が挿入される貫通孔10が形成された中央筒部5aと、負極端子板7の周縁部7aと電池ケース1の開口端部との間に介在する外周筒部11と、中央筒部5a及び外周筒部11を連結し安全弁として働く薄肉部5eを有する連結部5cとからなる。外周筒部11は、負極端子板7の周縁部7aを受ける環状の水平部5f、水平部5fの外側周縁部から上方に立ち上がる上部筒部5d、および水平部5fの内側周縁部から下方へ傾斜して延びる下部筒部5gからなる。電池ケース1の開口端部が上部筒部5dの上端を包み込むように折り曲げられ、その折り曲げ部が内方へかしめられて負極端子板7の周縁部7aが段部1aとの間で締め付けられている。
このような樹脂製の封口体5は、ポリアミド、ポリプロピレンなどを所定の寸法、形状に射出成型して作製されるものであり、特に耐アルカリ性と耐熱性を有する6,6−ナイロンや6,12−ナイロンを用いて作製するのが好適である。また、射出成型にはコールドランナー方式とホットランナー方式があるが、比較的高価な6,12−ナイロンを用いる場合には、ランナーを設けず材料ロスが極少のホットランナー方式によるのが好適である。
なお、電解液のKOH濃度を低くすると、ガス発生量が増えて漏液特性が低下する傾向があるが、それはガスケットに水素透過速度の大きい材料を用いることにより改善することができる。上記水素透過速度の大きい材料としては上記6,12−ナイロンが挙げられる。
負極集電子6は銀、銅、真鍮等の線材を所定の寸法の長針状の胴部6a及び鍔部6bを有する釘状にプレス加工して作製される。また、鍔部6bの胴部6aの反対方向には頭頂部6dが突設されており、この頭頂部6dを介して負極集電子6と負極端子板7とが接続されている。ここで、負極集電子6は、加工時の不純物の排除と遮蔽効果を得るためにその表面にスズやインジウムでメッキを施すことが好ましい。このような負極集電子6は、例えば特開平5−283080号公報及び特開2001−85018号公報に記載された公知の方法で作製される。
なお、負極集電子6を樹脂製の封口体5の中央筒部5aの貫通孔10に圧入させる際には、負極集電子6の胴部6aに予めシール剤を塗布しておくのがよい。このようなシール剤は、耐アルカリ性に優れた粘調の高い樹脂を用いるのがよく、特に50〜200のアミン価を有するポリアミド樹脂等を用いるのが好適である。
負極端子板7は、図3に示すように、平たいリング状の周縁部7aと、中央部の平坦部7cと、周縁部7aの内周縁と平坦部7cの外周縁とを連結するように設けられた円筒部7bとを有するハット形状の部材である。また、負極端子板7は、図には表れていないが、周縁部7aに、脂製封口体5の安全弁である薄肉部5eが破断したときの圧力を逃がすガス孔が複数個設けてある。このような負極端子板7は、例えば、ニッケルめっき鋼板、スズめっき鋼板などを所定の寸法、形状にプレス成型して作製される。
より具体的には、図3の各部の寸法は次のように設定される。樹脂製の封口体5の中央筒部5aの貫通孔10は、直径Rbが1.05〜1.45mmとなるように形成される。また、樹脂製の封口体5の中央筒部5aの貫通孔10は、負極集電子6の胴部6aの外周面と圧接する部分の長さLが、2.2〜3.8mmとなるように形成される。また、負極集電子6の胴部6aは、直径Rcが、1.08〜1.57mmとなるように形成される
上記の本実施形態の電池を20℃雰囲気下、100mA 1h/dayの間欠モードで放電したところ、11時間以上放電することを確認した。これは、表1に示す従来の電池に比べて飛躍的に優れた特性である。このように単4形アルカリ乾電池において、電池ケース1の内容積を2.86ml以上とし、正極2に含有される二酸化マンガンを4.05g以上とし、電解液中のKOH濃度を26.0〜34.0重量%とすることにより優れたミドルレート放電特性を発揮する。
(実施例1)
まず、亜鉛合金粉として、亜鉛の重量に対してAl:0.005重量%、Bi:0.005重量%、In:0.020重量%を含有する亜鉛合金粉をガスアトマイズ法によって作製した。作製した亜鉛合金粉を篩を用いて分級させて、70〜300メッシュの粒度範囲を有し、さらに200メッシュ(75μm)以下の粒径を有する亜鉛合金微粉の比率が30%となるように調整した。得られた亜鉛合金粉末を、負極活物質として用いた。
次に、33重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnO:1重量%含む)の100重量部に対して、2.2重量部のポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムを加えて混合し、ゲル化させて、ゲル状電解液を得た。得られたゲル状電解液は、その後、24時間静置して十分に熟成させた。
その後、上記で得たゲル状電解液の所定量に対して、重量比で1.92倍の上記亜鉛合金粉末と、その亜鉛合金粉末100重量部に対して水酸化インジウム0.025重量部(金属インジウムとして0.016重量部)と、アニオン性界面活性剤(平均分子量が約210のアルコールリン酸エステルナトリウム)0.1重量部をそれぞれ加えて十分に混合し、ゲル状負極とした。
次に、電解二酸化マンガン(東ソー(株)製 HHTF)および黒鉛(日本黒鉛工業(株)製 SP−20)を重量比94:6の割合で配合し、この混合粉100重量部に対して電解液(33重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnO:1重量%含む))1.5重量部とポリエチレンバインダ0.2重量部を混合した後、ミキサーで均一に撹拌・混合して一定粒度に整粒した。得られた粒状物を中空円筒型に加圧成型したものを、正極合剤ペレットとして用いた。
続いて、評価用の単4形アルカリ乾電池の作製を行った。図1に示すように、電池ケース1の内部に、上記で得られた正極合剤ペレット(1個の重量:2.46g)を2個挿入し、電池ケース1内で再加圧することによって電池ケース1の内面に密着させた。そして、この正極合剤ペレットの内側にセパレータ4および底部絶縁のための底紙を挿入した後、上記で調製した電解液を1.83g注液した。注液後、セパレータ4の内側にゲル状の負極3を充填した。樹脂製の封口体5、負極端子板7、および負極集電子6を、負極3に差し込み、電池ケース1の開口端部を、封口体5の端部を介して負極端子板7の周縁部にかしめつけて電池ケース1の開口部を密着させた。電池ケース1の外表面に外装ラベル8を被覆し、単4形アルカリ乾電池を作製した。
樹脂製の封口体は、6,12−ナイロンを材料として作製した。負極集電子は、銅線にSnめっきをしたものを用いた。セパレータには、クラレ(株)製のアルカリ乾電池用セパレータ(ビニロンとテンセルからなる複合繊維)を用いた。
次に電池の評価方法を説明する。なお、表1の数値も下記の評価方法によって測定された数値である。
(1)電池ケースの内容積
外装ラベルを剥がした電池を、電池ケース円筒の中心軸に対して垂直に正極端子である凸部から約1cmのところで切断して2つにした。それから、封口ユニットは残して電池内部の正極や負極、セパレータ、電解液などを取り出し、電池ケース内部を十分に水洗し乾燥させた。
乾燥後の切断された2つの電池ケースの重量を測定し、その後切断部分を上向きにし切断面を水平にして電池ケース内に水を切断面まで入れて、再度重量を測定した。これらの重量から電池ケース内の水の重量を求め、その水の重量から電池ケースの内容積を換算した。一種類の電池に対して、各5本ずつ内容積を上述のように測定して、その平均値をその種類の電池の内容積とした。
(2)MnO量、KOH濃度、ZnO濃度
外装ラベルを剥がした電池の封口部分を切り開き、封口体を取り出して付着している負極ゲルや電解液をビーカーにイオン交換水で洗い落とした。電池内の負極ゲルを前記ビーカー内に全て入れて、セパレータを電池内から取り出してイオン交換水で付着している負極ゲルや電解液を当該ビーカーに洗い落とした。封口体、セパレータは乾燥させて重量を測定した。
前記ビーカー内に取り集めた負極ゲルを10回程度水洗・デカンテーションして、KOHをほぼ全て負極ゲルから分別した上澄み液側に分離させた。この上澄み液を1N塩酸によって中和滴定して上澄み液中のKOH量(a1)を求めた。残渣の負極ゲル(亜鉛粉とゲル化剤)は洗浄して乾燥させて重量を測定した。
中和滴定後の上澄み液にさらに塩酸を加えて浮遊物を溶解させた後、酢酸−酢酸アンモニウム緩衝液とXO指示薬とを加え、1/100M−EDTA溶液にて滴定をし、溶存ZnO量(b1)を求めた。
電池ケース内から正極合剤を取り出して乾燥させ、重量を測定した。その後、正極合剤を粉砕して濃塩酸を加え、加熱してMnOを溶解させ、残渣と濾別した。塩酸不溶残渣(正極合剤中の黒鉛導電剤やバインダー成分)は乾燥させて重量を測定した。MnOが溶解した溶液を一定量分取し、これに(1+1)NHOHを滴下してpH3としてから過酸化水素を加えて攪拌し、さらに濃NHOHを加えて攪拌してMnOの沈殿を発生させた。この沈殿を濾過・水洗し、10W/V%塩酸ヒドロキシルアミンと(1+1)塩酸とで完全に溶解させて、トリエタノールアミン、塩化アンモニウム−アンモニア緩衝液、TPC指示薬を加えて1/20M−EDTA溶液で滴定してMnO量を求めた。このMnO量から電池1個に存在していたMnO量を換算した。このMnO量から電池に使用された電解二酸化マンガン(EMD)重量を換算した。(EMD中の純MnO含有比率は約93%)
次にもう一度MnOが溶解した溶液を一定量分取し、ICP発光分析(標準添加法)によって分析し、Zn量を定量して正極合剤の中に含まれていたZnO量(b2)を換算した。同じ溶液を原子吸光分析(標準添加法)によって分析し、カリウム量を定量して正極合剤の中に含まれていたKOH量(a2)を換算した。
以上の測定から、電池中の電解液重量(c)を、電池全体の重量から電解液以外の構成材の総重量(外装ラベル、ケース、封口体、セパレータ、亜鉛粉とゲル化剤、EMD、塩酸不溶残渣の合計重量)を除することによって求め、電池中の全KOH量(a1+a2)、全ZnO量(b1+b2)から、電解液中のKOH濃度[重量%]=(a1+a2)/c、電解液中のZnO濃度[重量%]=(b1+b2)/cを求めた。
(3)ミドルレート放電特性
20℃の恒温槽において、電池をテスト負荷に接続して1日当たり1時間、100mAの放電を行った。このとき電池電圧を記録しておき、電池電圧が0.9V以下となるまでの放電時間を求めた。
表2に実施例1の評価結果を示す。
Figure 2009170161
表2に示すように、実施例1の単4形アルカリ乾電池はミドルレート放電特性の放電時間が11時間以上であり、表1に示した市販の電池A,Bに比べて非常に優れたミドルレート放電特性を有していることがわかる。
以上説明したように、本発明に係る単4形アルカリ乾電池は、ミドルレート放電特性に優れ、ポータブルAV機器や電子ゲーム機等の用途に有用である。
実施形態に係る単4形アルカリ乾電池の一部破断断面図である。 実施形態に係る単4形アルカリ乾電池の封口部の拡大断面図である。 (a)は封口ユニットの各構成要素の拡大図であり、(b)は封口ユニットを組み立てた図である。
符号の説明
1 電池ケース(ケース)
2 正極
3 負極
4 セパレータ
5 樹脂製の封口体
6 負極集電子
7 負極端子板
8 外装ラベル
9 封口ユニット

Claims (3)

  1. 有底円筒形のケース内に、二酸化マンガンを含有する正極と、亜鉛を含有する負極と、水酸化カリウム水溶液を含有する電解液とが納められ、該ケースは封口体によって密閉され、該封口体から前記負極内に延びている負極集電体を備えている単4形アルカリ乾電池であって、
    前記ケースと前記封口体と前記負極集電体とによって規定される該ケースの内容積は2.86ml以上であり、
    前記正極に含有される二酸化マンガンは4.05g以上であり、
    前記電解液中の水酸化カリウム濃度は26.0〜34.0重量%以下であり、
    20℃にて、1時間/日の割合で100mAの放電を行ったとき、電池電圧が0.9Vになるまでの放電時間が11時間以上である、単4形アルカリ乾電池。
  2. 前記ケースの側面部分の厚みが0.20mm以下である、請求項1に記載されている単4形アルカリ乾電池。
  3. 前記電解液にはZnOが含有されており、
    前記電解液中のZnOの濃度は2.0重量%未満である、請求項1又は2に記載されている単4形アルカリ乾電池。
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