JP2020095182A - 光コネクタフェルール及び光コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】光学面へのダストの侵入を抑制することができると共に、ダストを除去しやすくすることができる光コネクタフェル−ル及び光コネクタを提供する。【解決手段】光コネクタフェル−ル10は、MTフェルール11と、MTフェルールの光学端面12に取り付けられると共に、ガイドピンが挿入されるガイド孔27を有するスペーサ20と、を備え、スペーサは、相手側コネクタに当接する当接面22aと、当接面に囲まれた凹部22bとを有し、凹部は、光ファイバに光結合する光が透過する光学面である底面22cと、底面から当接面まで延びる内側面22dとによって画成されており、内側面は、底面から離れるに従って広がる方向に傾斜している。【選択図】図3
Description
本開示は、光コネクタフェルール及び光コネクタに関するものである。
特許文献1には、フェルール本体と、マルチファイバケーブルと、レンズプレートとを備えたレンズフェルールアセンブリが記載されている。マルチファイバケーブルはフェルール本体の一方側からフェルール本体の内部に挿入されており、フェルール本体の当該一方側との反対側にレンズプレートが取り付けられる。レンズプレートには、相手側コネクタに当接する当接面と、当接面に囲まれた凹部とが形成されており、凹部の底面には相手側コネクタと光結合する複数のレンズ部が露出している。このレンズフェルールアセンブリは、凹部の底面にレンズ部が露出することにより、当接面が相手側コネクタに当接したときに複数のレンズ部が相手側コネクタに接触しない非接触型の空間結合を実現する。
特許文献2には、フェルールが記載されている。フェルールは、相手側コネクタに当接するフェルール端面と、光ファイバを保持する複数のファイバ保持孔と、位置決め用のガイドピンが挿入されるガイド孔とを有する。フェルール端面は長方形状とされており、フェルール端面において一対のガイド孔がフェルール端面の長手方向に沿って並ぶように配置されている。
一対のガイド孔の間にはフェルール端面から窪む凹部が形成されており、複数の光ファイバ保持孔は凹部の底面に開口している。当該凹部は、フェルール端面の幅方向の一端から他端まで延びている。光ファイバ保持孔にはGRINレンズが挿入及び保持されており、当該凹部の底面にはGRINレンズが露出している。このフェルールは、フェルール端面が相手側コネクタに当接したときにGRINレンズが相手側コネクタに接触しない非接触型の空間結合を実現する。
前述したレンズフェルールアセンブリ及びフェルールは、フェルール端面から窪む凹部を有する。凹部の底面にはレンズが露出しており、フェルール端面が相手側コネクタに当接したときにレンズが相手側コネクタに接触しない非接触型の空間結合が実現される。非接触型の光コネクタフェル−ル及び光コネクタでは、レンズが露出する底面である光学面が相手側コネクタに接触しない。このため、当該凹部にダストが侵入するとダストによって接続品質が低下することが懸念される。また、凹部の内部に侵入したダストを取り除くためには専用のクリーナ又は綿棒等を使用する必要がある。
前述したレンズフェルールアセンブリ及びフェルールにおいて、フェルール端面から窪む凹部は、光学面を成す底面と、底面からフェルール端面まで延びる内側面とを有し、底面に対して内側面が垂直に延びている。すなわち、底面に対する内側面の角度が90°とされている。前述したレンズフェルールアセンブリ及びフェルールでは、当該90°とされた角部に侵入したダストを除去し難いことが懸念される。すなわち、ダストを取り除くために凹部の内部を清掃しても、当該90°とされた角部に侵入したダストを除去しきれないことが懸念される。
また、前述したフェルールでは、一対のガイド孔の間にフェルール端面から窪む凹部が形成されており、凹部はフェルール端面の幅方向の一端から他端まで延びている。従って、フェルール同士を嵌合したときに当該凹部が開放されて凹部の底面が露出するので、フェルール端面の幅方向から凹部の内部の光学面にダストが侵入しやすい。以上より、光学面へのダストの侵入を抑制する共に、ダストを除去しやすくすることが求められる。
本開示は、光学面へのダストの侵入を抑制することができると共に、ダストを除去しやすくすることができる光コネクタフェルール及び光コネクタを提供することを目的とする。
一形態に係る光コネクタフェルールは、相手側コネクタと空間結合する空間結合型の光コネクタフェルールであって、光ファイバが挿入及び保持される光ファイバ保持孔、位置決めを行うガイドピンが挿入される第1ガイド孔、及び光ファイバに光結合する光が通る光学端面を有するMTフェルールと、MTフェルールの光学端面に取り付けられると共に、ガイドピンが挿入される第2ガイド孔を有するスペーサと、を備え、スペーサは、相手側コネクタに当接する当接面と、当接面に囲まれた凹部とを有し、凹部は、光ファイバに光結合する光が透過する光学面である底面と、底面から当接面まで延びる内側面とによって画成されており、内側面は、底面から離れるに従って凹部が広がる方向に傾斜している。
一形態に係る光コネクタは、前述した光コネクタフェルールと、光コネクタフェルールの光ファイバ保持孔に挿入及び保持された光ファイバと、を備える。
本発明によれば、光学面へのダストの侵入を抑制することができると共に、ダストを除去しやすくすることができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。一実施形態に係る光コネクタフェルールは、相手側コネクタと空間結合する空間結合型の光コネクタフェルールであって、光ファイバが挿入及び保持される光ファイバ保持孔、位置決めを行うガイドピンが挿入される第1ガイド孔、及び光ファイバに光結合する光が通る光学端面を有するMTフェルールと、MTフェルールの光学端面に取り付けられると共に、ガイドピンが挿入される第2ガイド孔を有するスペーサと、を備え、スペーサは、相手側コネクタに当接する当接面と、当接面に囲まれた凹部とを有し、凹部は、光ファイバに光結合する光が透過する光学面である底面と、底面から当接面まで延びる内側面とによって画成されており、内側面は、底面から離れるに従って凹部が広がる方向に傾斜している。
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。一実施形態に係る光コネクタフェルールは、相手側コネクタと空間結合する空間結合型の光コネクタフェルールであって、光ファイバが挿入及び保持される光ファイバ保持孔、位置決めを行うガイドピンが挿入される第1ガイド孔、及び光ファイバに光結合する光が通る光学端面を有するMTフェルールと、MTフェルールの光学端面に取り付けられると共に、ガイドピンが挿入される第2ガイド孔を有するスペーサと、を備え、スペーサは、相手側コネクタに当接する当接面と、当接面に囲まれた凹部とを有し、凹部は、光ファイバに光結合する光が透過する光学面である底面と、底面から当接面まで延びる内側面とによって画成されており、内側面は、底面から離れるに従って凹部が広がる方向に傾斜している。
一実施形態に係る光コネクタは、前述した光コネクタフェルールと、光コネクタフェルールの光ファイバ保持孔に挿入及び保持された光ファイバと、を備える。
この光コネクタフェルール及び光コネクタは、MTフェルールの光学端面に取り付けられるスペーサを備えており、スペーサは、相手側コネクタに当接する当接面と、当接面に囲まれた凹部とを有する。凹部の底面は、MTフェルールの光ファイバ保持孔に挿入及び保持された光ファイバに光結合する光が透過する光学面とされている。よって、スペーサの当接面が相手側コネクタに当接したときに凹部の底面である光学面は相手側コネクタに接触しないので、相手側コネクタとの空間結合が実現される。凹部は当接面に囲まれているので、凹部の内部へのダストの侵入を抑制することができる。凹部の内側面は、凹部の底面から離れるに従って凹部が広がる方向に傾斜している。すなわち、当該底面に対する当該内側面の傾斜角度は90°より小さい値とされている。従って、凹部の内側面が底面に対して凹部が広がる方向に傾斜していることにより、凹部の内部を清掃するときに、内側面と底部の間に入り込んだダストを除去しやすくすることができる。
また、スペーサは、底面と内側面との間に形成された湾曲面を有してもよい。この場合、凹部の内側面と底部の間に湾曲面が形成されているので、湾曲面に沿ってクリーナ等を移動させることにより、凹部の内部に入り込んだダストをよりスムーズに除去することができる。
また、当接面は、凹部を囲む矩形枠状とされており、当接面は、当接面の幅方向の一方側に形成されて相手側コネクタに向かって突出する凸部と、当接面の幅方向の他方側に形成された凹部と、を含んでもよい。この場合、一対のスペーサ同士を互いに接続するときに、一方のスペーサの凸部を他方のスペーサの凹部に嵌め込むと共に、一方のスペーサの凹部に他方のスペーサの凸部を嵌め込むことができる。そして、一方のスペーサの凸部及び凹部のそれぞれを他方のスペーサの凹部及び凸部のそれぞれに嵌合した状態で、一対のスペーサのそれぞれの凹部を共に塞ぐことができる。従って、一対のスペーサ同士を互いに嵌合した状態において当該凹部を塞ぐことができるので、凹部へのダストの侵入をより確実に抑制することができる。
また、前述した光コネクタフェルールにおいて、底面の三方が囲まれていてもよい。この場合、凹部の底面の三方が囲まれると共に一方が囲まれていないので、当該一方の部分から底面にクリーナ等を入れやすくすることができる。従って、クリーナ等によって凹部の底面の清掃を容易に行うことができるので、凹部の内部のダストをより確実に除去することができる。
また、底面に対する内側面の傾斜角度は50°以上且つ80°以下であってもよい。この場合、底面に対する内側面の傾斜角度が50°以上であることにより凹部を容易に形成することができる。また、底面に対する内側面の傾斜角度が80°以下であることにより、ダストを除去しやすくすることができる効果を顕著にすることができる。
また、湾曲面の曲率半径は0.1mm以上であってもよい。この場合、湾曲面の曲率が小さいことによって湾曲面に沿ってクリーナ等をより移動させやすくすることができる。従って、ダストの除去効果を更に高めることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下では、実施形態に係る光コネクタフェルール及び光コネクタの具体例を図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の具体例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示され、特許請求の範囲と均等の範囲における全ての変更が含まれることが意図される。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率及び角度は図面に記載のものに限定されない。
以下では、実施形態に係る光コネクタフェルール及び光コネクタの具体例を図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の具体例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示され、特許請求の範囲と均等の範囲における全ての変更が含まれることが意図される。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率及び角度は図面に記載のものに限定されない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光コネクタ1を備えた光接続構造Sを示す斜視図である。図2は、光接続構造Sの側断面図である。図1及び図2に示されるように、光接続構造Sは、例えば、光コネクタ1と相手側コネクタCとが互いに接続される構造である。相手側コネクタCは、光コネクタ1と同一であってもよいし、光コネクタ1とは異なる光コネクタであってもよい。本実施形態では、光コネクタ1が相手側コネクタCと同一である例を示している。
図1は、第1実施形態に係る光コネクタ1を備えた光接続構造Sを示す斜視図である。図2は、光接続構造Sの側断面図である。図1及び図2に示されるように、光接続構造Sは、例えば、光コネクタ1と相手側コネクタCとが互いに接続される構造である。相手側コネクタCは、光コネクタ1と同一であってもよいし、光コネクタ1とは異なる光コネクタであってもよい。本実施形態では、光コネクタ1が相手側コネクタCと同一である例を示している。
光コネクタ1は光コネクタフェル−ル10と光ファイバ30とを備え、光コネクタフェル−ル10はMTフェルール11及びスペーサ20を備える。なお、図1は、光コネクタ1の光コネクタフェル−ル10と相手側コネクタCの光コネクタフェル−ル10とを示しており、光ファイバ30の図示を省略している。光接続構造Sでは、例えば、光コネクタ1の当接面(例えば後述する当接面22a)と相手側コネクタCの当接面とが互いに当接する。光接続構造Sでは、光コネクタ1のガイド孔(例えば後述するガイド孔19,27)と相手側コネクタCのガイド孔とにガイドピンが挿入されることによって、光コネクタ1及び相手側コネクタCの相対位置の位置決めがなされる。
MTフェルール11は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)にガラスフィラーが含まれて構成されており、MTフェルール11の材料の主成分はPPSである。MTフェルール11は、接続方向D1の一端に設けられてスペーサ20に対向する光学端面12と、接続方向D1の他端に設けられた後端面13と、接続方向D1に沿って延びる側面14、上面15及び下面16とを有する。
例えば、一対の側面14が接続方向D1に交差する方向D2に沿って並んで配置されており、上面15及び下面16は接続方向D1及び方向D2の双方に交差する方向D3に沿って並んで配置されている。方向D2は、例えば、長方形状とされる光学端面12及び後端面13の長手方向であり、方向D3は光学端面12及び後端面13の幅方向である。接続方向D1、方向D2及び方向D3は、例えば、互いに直交している。
上面15には、MTフェルール11の内部の光ファイバ30を視認可能とする窓穴17が形成されている。窓穴17は、MTフェルール11の内部に光ファイバ30を接着固定する接着剤の導入孔である。よって、MTフェルール11の内部に光ファイバ30を配置した状態で窓穴17からMTフェルール11の内部に接着剤が導入されることにより、MTフェルール11の内部において光ファイバ30が接着固定される。
MTフェルール11は、光ファイバ30が保持される複数の光ファイバ保持孔18と、前述したガイドピンが挿入されるガイド孔19とを有する。光ファイバ保持孔18及びガイド孔19は、共に、MTフェルール11の光学端面12及び後端面13の双方に開放されている。複数の光ファイバ保持孔18、及び複数のガイド孔19は、方向D2に沿って並ぶように配置されている。MTフェルール11は一対のガイド孔19を有し、一対のガイド孔19は光ファイバ保持孔18の方向D2の両端側のそれぞれに配置される。
MTフェルール11の光学端面12には、光ファイバ30の先端面31が露出する。MTフェルール11は複数の光ファイバ保持孔18を有し、複数の光ファイバ保持孔18のそれぞれには複数の光ファイバ30のそれぞれが挿入されて保持される。光ファイバ30は、例えば、コア及びクラッドを有するシングルモードファイバである。各光ファイバ保持孔18の中心軸方向と光ファイバ30の光軸方向は、例えば、接続方向D1に一致する。
スペーサ20は、MTフェルール11と相手側コネクタCとの間に介在する樹脂製のスペーサである。スペーサ20には光ファイバ30と光結合する凸レンズであるレンズ21が形成されている。スペーサ20は、光コネクタ1が扱う光Lの通信波長において透明であって、光ファイバ30に光結合する信号光である光Lが透過する光学樹脂によって構成されている。
例えば、波長が1210nm以上且つ1650nm以下である光Lに対し、スペーサ20の光学樹脂の透過率は80%以上且つ100%以下である。スペーサ20の材料は、ポリイミド(PEI)又はポリカーボネート(PC)であってもよい。スペーサ20は、相手側コネクタCに当接する第1端部22と、第1端部22の接続方向D1の反対側を向く第2端部23と、第1端部22及び第2端部23を互いに接続する一対の側部24、上部25及び下部26とを有する。
光接続構造Sでは、光コネクタ1と相手側コネクタCとが互いに接続されたときに、例えば、光コネクタ1の側部24と相手側コネクタCの側部24とが面一となり、光コネクタ1の上部25と相手側コネクタCの下部26とが面一となり、光コネクタ1の下部26と相手側コネクタCの上部25とが面一となる。これにより、光コネクタ1のスペーサ20と相手側コネクタCのスペーサ20との間が全て平面状とされるので、光コネクタ1のスペーサ20と相手側コネクタCのスペーサ20との間へのダストの侵入を抑制することが可能となる。
図3は、光コネクタ1の側断面図である。図4は、光コネクタ1の斜視図である。図3及び図4に示されるように、スペーサ20の第1端部22は、相手側コネクタCに当接する当接面22aと、当接面22aに囲まれた凹部22bとを有する。スペーサ20は一対のガイド孔27(第2ガイド孔)を有し、当接面22aに各ガイド孔27の開口が形成されている。
スペーサ20の当接面22aは、例えば、矩形状とされている。スペーサ20の第2端部23とMTフェルール11の光学端面12との間には光Lが透過する接着剤が導入される。接着剤は、例えば、窓穴17からMTフェルール11の内部に塗布されて光学端面12と第2端部23との間に入り込んで硬化する。接着剤は、MTフェルール11、スペーサ20及び光ファイバ30を互いに固定する。この接着剤は、例えば、方向D2及び方向D3に延びる平面におけるガイド孔19の位置とガイド孔27の位置とが互いに一致した状態(ガイド孔19及びガイド孔27が接続方向D1に沿って連通した状態)でMTフェルール11、スペーサ20及び光ファイバ30を互いに接着固定する。
第1端部22の凹部22bは、光ファイバ30に光結合する光Lが透過する光学面である底面22cと、当接面22aから底面22cに向かって延びる内側面22dと、底面22c及び内側面22dの間に形成された湾曲面22eとによって画成される。底面22cに形成されたレンズ21は、光ファイバ30からの光Lを平行光(コリメート光)に変換する。また、レンズ21は、相手側コネクタCから入射した平行光を収束光である光Lに変換し、光Lを光ファイバ30の先端面31に入射してもよい。
当接面22aは、当接面22aの方向D3の一方側に形成されて相手側コネクタCに向かって突出する凸部28と、当接面22aの方向D3の他方側に形成された凹部29とを含む。例えば、当接面22aにおける凸部28の形状及び高さH1は、当接面22aにおける凹部29の形状及び深さH2と同一である。この場合、光コネクタ1の凸部28が相手側コネクタCの凹部29に嵌合すると共に、光コネクタ1の凹部29に相手側コネクタCの凸部28が嵌合したときに、光コネクタ1の底面22c及び相手側コネクタCの底面22cが塞がれる。
従って、図1及び図2に示されるように、光接続構造Sでは、光コネクタ1のスペーサ20と相手側コネクタCのスペーサ20との間に閉鎖空間S1が形成されるので、空間結合型の光結合が可能となる。光接続構造Sでは、光コネクタ1の底面22c及び相手側コネクタCの底面22cが塞がれることにより、光コネクタ1の底面22c及び相手側コネクタCの底面22cへのダストの侵入が抑制される。
例えば、図3及び図4に示されるように、底面22cは一対の当接面22a及び凸部28によって三方から囲まれている。これにより、底面22cの囲まれていない部分である凹部29からクリーナ等を挿入して底面22c、内側面22d及び湾曲面22eの清掃を容易に行うことが可能となる。
図5は、凹部22bの底面22c、内側面22d及び湾曲面22eを示す断面図である。図5に示されるように、スペーサ20の凹部22bにおいて、内側面22dは底面22cに対して凹部22bが広がる方向に傾斜している。すなわち、内側面22dは、底面22cから離れるに従って凹部22bが広がる方向に傾斜している。底面22cに対する内側面22dの傾斜角度θは、鋭角であって、例えば、50°以上且つ80°以下であり、60°以上且つ80°以下であってもよい。
湾曲面22eは、底面22cと内側面22dの間に形成された隅Rである。湾曲面22eの曲率半径は、例えば、0.1mm以上であり、一例として0.5mmである。湾曲面22eの曲率半径が大きすぎるとスペーサ20を成形する金型の合わせが難しくなる可能性がある。しかしながら、湾曲面22eの曲率半径が0.5mm程度であれば、金型の合わせを容易に行うことができると共に湾曲面22eにダストを溜まりにくくすることが可能になる。また、湾曲面22eは、光学面である底面22cの隣接位置に設けられている。例えば、底面22cの周囲には、湾曲面22eのみが存在しており、鋭利な角部(エッジ)は存在しない。これにより、鋭利な角部にダストが溜まることを回避することができ、クリーナ等を確実に底面22c、内側面22d及び湾曲面22eに行き渡らせて清掃性をより高めることが可能となる。
次に、前述した実施形態に係る光コネクタ1及び光コネクタフェル−ル10の作用効果について詳細に説明する。光コネクタフェル−ル10及び光コネクタ1は、MTフェルール11の光学端面12に取り付けられるスペーサ20を備えており、スペーサ20は、相手側コネクタCに当接する当接面22aと、当接面22aに囲まれた凹部22bとを有する。
凹部22bの底面22cは、MTフェルール11の光ファイバ保持孔18に挿入及び保持された光ファイバ30に光結合する光Lが透過する光学面とされている。よって、スペーサ20の当接面22aが相手側コネクタCに当接したときに凹部22bの底面22cである光学面は相手側コネクタCに接触しないので、相手側コネクタCとの空間結合が実現される。凹部22bは当接面22aに囲まれているので、凹部22bの内部へのダストの侵入を抑制することができる。
凹部22bの内側面22dは、凹部22bの底面22cから離れるに従って凹部22bが広がる方向に傾斜している。すなわち、底面22cに対する内側面22dの傾斜角度θは90°より小さい値とされている。従って、凹部22bの内側面22dが底面22cに対して凹部22bが広がる方向に傾斜していることにより、凹部22bの内部を清掃するときに、内側面22dと底面22cの間に入り込んだダストを除去しやすくすることができる。
また、スペーサ20は、底面22cと内側面22dとの間に形成された湾曲面22eを有する。よって、凹部22bの内側面22dと底面22cの間に湾曲面22eが形成されているので、湾曲面22eに沿ってクリーナ等を移動させることにより、凹部22bの内部に入り込んだダストをよりスムーズに除去することができる。
また、当接面22aは、凹部22bを囲む矩形枠状とされており、当接面22aは、当接面22aの幅方向(方向D3)の一方側に形成されて相手側コネクタCに向かって突出する凸部28と、当接面22aの幅方向の他方側に形成された凹部29と、を含む。従って、一対のスペーサ20同士を互いに接続するときに、一方のスペーサ20の凸部28を他方のスペーサ20の凹部29に嵌め込むと共に、一方のスペーサ20の凹部29に他方のスペーサ20の凸部28を嵌め込むことができる。
そして、一方のスペーサ20の凸部28及び凹部29のそれぞれを他方のスペーサ20の凹部29及び凸部28のそれぞれに嵌合した状態で、一対のスペーサ20のそれぞれの凹部22bを共に塞ぐことができる。従って、一対のスペーサ20同士を互いに嵌合した状態において凹部22bを塞ぐことができるので、凹部22bへのダストの侵入をより確実に抑制することができる。
また、光コネクタフェル−ル10において、底面22cの三方が囲まれている。よって、凹部22bの底面22cの三方が囲まれると共に一方は囲まれていないので、当該一方の部分(凹部29)から底面22cにクリーナ等を入れやすくすることができる。従って、クリーナ等によって凹部22bの底面22cの清掃を容易に行うことができるので、凹部22bの内部へのダストをより確実に除去することができる。
また、底面22cに対する内側面22dの傾斜角度θは50°以上且つ80°以下であってもよい。この場合、底面22cに対する内側面22dの傾斜角度θが50°以上であることにより凹部22bを容易に形成することができる。また、底面22cに対する内側面22dの傾斜角度θが80°以下であることにより、ダストを除去しやすくすることができる効果を顕著にすることができる。
また、湾曲面22eの曲率半径は0.1mm以上であってもよい。この場合、湾曲面22eの曲率が小さいことによって湾曲面22eに沿ってクリーナ等をより移動させやすくすることができる。従って、ダストの除去効果を更に高めることができる。更に、本実施形態に係る光コネクタ1及び光コネクタフェル−ル10は、前述のスペーサ20を備えることにより、MTフェルール11としては通常のMTフェルールを用いることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る光コネクタ40及び光コネクタフェル−ル50について図6、図7及び図8を参照しながら説明する。図6〜図8に示されるように、第2実施形態に係る光コネクタフェル−ル50は、前述したスペーサ20とは異なる形状を有するスペーサ60を備える。以降の説明では、重複を回避するため、前述した実施形態と同一の内容の説明を適宜省略する。
次に、第2実施形態に係る光コネクタ40及び光コネクタフェル−ル50について図6、図7及び図8を参照しながら説明する。図6〜図8に示されるように、第2実施形態に係る光コネクタフェル−ル50は、前述したスペーサ20とは異なる形状を有するスペーサ60を備える。以降の説明では、重複を回避するため、前述した実施形態と同一の内容の説明を適宜省略する。
光コネクタ40は光コネクタフェル−ル50及び光ファイバ30を備え、光コネクタフェル−ル50はMTフェルール11及びスペーサ60を備える。スペーサ60は、相手側コネクタCに当接する第1端部62を有し、第1端部62は、相手側コネクタCに当接する当接面62aと、当接面62aに囲まれた凹部62bを有する。当接面62aは凹部62bを囲む矩形枠状とされている。
凹部62bは、光ファイバ30に光結合する光Lが透過する光学面である底面62cと、当接面62aから底面62cに向かって延びる内側面62dと、底面62c及び内側面62dの間に形成された湾曲面62eとによって画成される。底面62cは当接面62aによって四方から囲まれている。内側面62dは底面62cに対して凹部62bが広がる方向に傾斜している。すなわち、内側面62dは、底面62cから離れるに従って凹部62bが広がる方向に傾斜している。底面62c、内側面62d及び湾曲面62eの形状及び大きさは、例えば、前述した底面22c、内側面22d及び湾曲面22eの形状及び大きさと同様である。
以上、第2実施形態に係る光コネクタ40及び光コネクタフェル−ル50では、スペーサ60の凹部62bの内側面62dは、凹部62bの底面62cから離れるに従って凹部62bが広がる方向に傾斜している。従って、凹部62bの内部を清掃するときに、内側面62dと底面62cの間に入り込んだダストを除去しやすくすることができる。また、スペーサ60は、底面62cと内側面62dの間に形成された湾曲面62eを有する。よって、湾曲面62eに沿ってクリーナ等を移動させることにより、凹部62bの内部に入り込んだダストをよりスムーズに除去することができる。従って、第1実施形態に係る光コネクタ1及び光コネクタフェル−ル10と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態に係る光コネクタ70及び光コネクタフェル−ル80について図9を参照しながら説明する。図9に示されるように、光コネクタフェル−ル80はスペーサ90を備え、光コネクタ70は光コネクタフェル−ル80と光ファイバ100とGRINレンズ110とを備える。スペーサ90は、レンズ21を有しない点がスペーサ60と異なっており、それ以外の点は例えばスペーサ60と同一である。すなわち、スペーサ90は、スペーサ60と同様、当接面62a及び凹部62bを有する。
続いて、第3実施形態に係る光コネクタ70及び光コネクタフェル−ル80について図9を参照しながら説明する。図9に示されるように、光コネクタフェル−ル80はスペーサ90を備え、光コネクタ70は光コネクタフェル−ル80と光ファイバ100とGRINレンズ110とを備える。スペーサ90は、レンズ21を有しない点がスペーサ60と異なっており、それ以外の点は例えばスペーサ60と同一である。すなわち、スペーサ90は、スペーサ60と同様、当接面62a及び凹部62bを有する。
光ファイバ100及びGRINレンズ110は、光コネクタフェル−ル80のMTフェルール11の光ファイバ保持孔18に挿入及び保持されている。光ファイバ100及びGRINレンズ110は接続方向D1に延びる直線状とされており、GRINレンズ110は光ファイバ100よりも先端側(相手側コネクタC側、スペーサ90側)に位置する。光ファイバ100及びGRINレンズ110は、例えば、融着によって互いに接合されている。
光ファイバ100及びGRINレンズ110は、例えば、共に丸棒状に形成されており、光ファイバ100の直径とGRINレンズ110の直径とは互いに略同一である。MTフェルール11の光学端面12において、複数のGRINレンズ110の先端面111が方向D2に沿って並んでいる。各GRINレンズ110の先端面111は、例えば、光学端面12と面一である。一例として、GRINレンズ110の先端面111はメカニカルカッター又はレーザカッターの切断によって形成される。先端面111が形成されたGRINレンズ110及び光ファイバ100は、MTフェルール11の後端面13から光ファイバ保持孔18に挿入され、前述した接着剤によってMTフェルール11の内部において固定される。
以上、第3実施形態に係る光コネクタ70及び光コネクタフェル−ル80は、第2実施形態のスペーサ60と同様のスペーサ90を備える。よって、凹部62bの内側面62dは底面62cから離れるに従って凹部62bが広がる方向に傾斜しているので、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、第3実施形態に係る光コネクタ70及び光コネクタフェル−ル80では、レンズ21を有しないスペーサ90とすることができる。従って、レンズ21を有するスペーサ60と比較して、スペーサ90の位置決めの精度を緩和することができる。なお、第1実施形態に係る光コネクタ1及び光コネクタフェル−ル10が光ファイバ30に代えて光ファイバ100及びGRINレンズ110を備えていてもよい。この場合、第1実施形態に係るスペーサ20からレンズ21を省略することができる。
以上、本発明に係る光コネクタフェル−ル及び光コネクタの実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、前述した各実施形態の内容に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨を変更しない範囲において種々の変形が可能である。すなわち、光コネクタ及び光コネクタフェル−ルの各部の形状、大きさ、数、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、前述の実施形態では、MTフェルール11とスペーサ20とが別体であって、MTフェルール11がPPSによって構成され、スペーサ20が光学樹脂によって構成される例について説明した。しかしながら、例えば、スペーサのレンズが光学樹脂によって構成され、スペーサにおけるレンズ以外の光Lが通らない部分がMTフェルールと同一の材料によって構成されていてもよい。また、スペーサの光Lが通る部分以外の部分の線膨張係数はMTフェルールの線膨張係数と同程度であってもよい。このように、MTフェルール及びスペーサの材料、形状、大きさ及び配置態様は、上記の例に限らず適宜変更可能である。
1,40,70…光コネクタ、10,50,80…光コネクタフェル−ル、11…MTフェルール、12…光学端面、13…後端面、14…側面、15…上面、16…下面、17…窓穴、18…光ファイバ保持孔、19…ガイド孔(第1ガイド孔)、20,60,90…スペーサ、21…レンズ、22,62…第1端部、22a,62a…当接面、22b,62b…凹部、22c,62c…底面、22d,62d…内側面、22e,62e…湾曲面、23…第2端部、24…側部、27…ガイド孔(第2ガイド孔)、28…凸部、29…凹部、30…光ファイバ、31…先端面、100…光ファイバ、110…GRINレンズ、111…先端面、C…相手側コネクタ、D1…接続方向、D2…方向、D3…方向、H1…高さ、H2…深さ、L…光、S…光接続構造、S1…閉鎖空間、θ…傾斜角度。
Claims (7)
- 相手側コネクタと空間結合する空間結合型の光コネクタフェルールであって、
光ファイバが挿入及び保持される光ファイバ保持孔、位置決めを行うガイドピンが挿入される第1ガイド孔、及び前記光ファイバに光結合する光が通る光学端面を有するMTフェルールと、
前記MTフェルールの前記光学端面に取り付けられると共に、前記ガイドピンが挿入される第2ガイド孔を有するスペーサと、
を備え、
前記スペーサは、前記相手側コネクタに当接する当接面と、前記当接面に囲まれた凹部とを有し、
前記凹部は、前記光ファイバに光結合する光が透過する光学面である底面と、前記底面から前記当接面まで延びる内側面とによって画成されており、
前記内側面は、前記底面から離れるに従って前記凹部が広がる方向に傾斜している、
光コネクタフェルール。 - 前記スペーサは、前記底面と前記内側面との間に形成された湾曲面を有する、
請求項1に記載の光コネクタフェルール。 - 前記当接面は、前記凹部を囲む矩形枠状とされており、
前記当接面は、前記当接面の幅方向の一方側に形成されて前記相手側コネクタに向かって突出する凸部と、前記当接面の幅方向の他方側に形成された凹部と、を含む、
請求項1又は2に記載の光コネクタフェルール。 - 前記底面の三方が囲まれている、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の光コネクタフェルール。 - 前記底面に対する前記内側面の傾斜角度は50°以上且つ80°以下である、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の光コネクタフェルール。 - 前記湾曲面の曲率半径は0.1mm以上である、
請求項2に記載の光コネクタフェルール。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光コネクタフェルールと、
前記光コネクタフェルールの前記光ファイバ保持孔に挿入及び保持された光ファイバと、
を備える光コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018233670A JP2020095182A (ja) | 2018-12-13 | 2018-12-13 | 光コネクタフェルール及び光コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018233670A JP2020095182A (ja) | 2018-12-13 | 2018-12-13 | 光コネクタフェルール及び光コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020095182A true JP2020095182A (ja) | 2020-06-18 |
Family
ID=71084911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018233670A Pending JP2020095182A (ja) | 2018-12-13 | 2018-12-13 | 光コネクタフェルール及び光コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020095182A (ja) |
-
2018
- 2018-12-13 JP JP2018233670A patent/JP2020095182A/ja active Pending
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