JP2020094307A - 空調衣服及びこの空調衣服に用いられる衣服本体 - Google Patents

空調衣服及びこの空調衣服に用いられる衣服本体 Download PDF

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敏昌 武田
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Abstract

【課題】空調衣服に関し、衣服全体が大きく膨らむこと、さらに体格差により冷却効果が低下することを抑制する。【解決手段】空調衣服1Aは、衣服本体2とファン6とを備える。衣服本体2は、着用者Mの胴部Bを包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地12と、当該裏地12よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地10とで形成され、かつ、着用者Mの胴部Bを中心として周方向に各々延在して上下方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部14を備える。気道形成部14は、表地10が上下方向の複数の位置において周方向に亘って裏地12に接合されることにより形成される。表地10のうち一つの気道形成部14を形成する領域の上下方向の長さH1は、これに対応する裏地12の上下方向の長さH2よりも大きく形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、外気を衣服内に取り込むファン(送風機)を備えた空調衣服及びこの空調衣服に用いられる衣服本体に関するものである。
近年、電動ファンの作動により外気を衣服本体の内側に取り込むことによって身体の冷却を図るように構成された、空調衣服と称する作業服が注目を浴びている(例えば特許文献1)。空調衣服は、高温環境の室内外で作業を行う作業者の体温上昇を抑制することができ、夏季の熱中症対策としても有効である。
特許第6191028号公報
空調衣服は、多くの場合、背面部分に電動ファンが備えられているため、取り込まれる外気が背面部分に集中する傾向がある。そこで、通常は、取り込まれる外気により比較的大きく膨らむように衣服本体を形成し、衣服本体内で空気を流動し易くして、着用者の背面側から前面側に空気を流動させるように構成されている。
しかし、衣服全体が大きく膨らむことで、着用者の動きが妨げられる場合がある。また、衣服本体が着用者の体格に対してやや小さ目であったりすると、空気が流動し難くなって充分な冷却効果を得られない場合もある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであって、衣服全体が大きく膨らむことを抑制するとともに、体格差に拘わらず高い冷却効果を得ることができる空調衣服を提供することを目的としている。
本発明の一局面に係る空調衣服は、衣服本体と外気導入用のファンとを備えた空調衣服であって、前記衣服本体は、着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、着用者の胴部を中心として周方向に各々延在して上下方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、前記気道形成部は、前記表地が上下方向の複数の位置において前記裏地に対して前記周方向に亘って接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成されている、ことを特徴とするものである。
この空調衣服によると、ファンの作動により空気(外気)が取り込まれると、各気道形成部に空気が入り込んで膨らみ、これら気道形成部により周方向に延在する気道が形成される。このような構成によれば、複数の気道形成部により気道が形成される、換言すれば気道が細分化されるので、衣服本体を大きく膨らませてその内部全体を一つの気道とする従来の空調衣服に比べて、衣服本体の膨らみを抑えることが可能となる。これにより、着用者の動きに支障が生じ難くなる。
しかも、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積が、これに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成されているので、つまり、各気道形成部は、裏地よりも表地に余裕のある構成なので、サイズがやや小さいく、着用者の胴部に裏地が密着するような着用状態でも、表地が裏地に対して外側に膨らむことによって気道が確保され(各気道形成部が確実に膨らみ)、当該気道を通じて空気が着用者の胴部全体に拡散される。従って、この空調衣服によれば、衣服全体が大きく膨らむことを抑制できるとともに、体格差によらず高い冷却効果を得ることが可能となる。
この空調衣服においては、前記表地のうち一つの前記気道形成部を形成する領域の上下方向の長さが、これに対応する前記裏地の領域の上下方向の長さよりも長く設定されている。
この構成によれば、裏地よりも表地に余裕のある袋状の気道形成部を好適に形成することが可能となる。
上記の空調衣服においては、上下方向の前記複数の位置において前記周方向の一部分に表地と裏地との非接合部分が設けられることにより、前記複数の気道形成部のうち隣接するもの同士が連通しているのが好適である。
この構成によれば、隣接する気道形成部により形成される気道の間で空気が流動し易くなるため、取り込まれた空気(外気)をより速やかに着用者の胴部全体に拡散させることが可能となる。
本発明の他の一の局面に係る空調衣服は、衣服本体と外気導入用のファンとを備えた空調衣服であって、前記衣服本体は、着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、上下方向に各々延在して着用者の胴部を中心として周方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、前記気道形成部は、前記表地が前記周方向の複数の位置において上下方向に亘って裏地に接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成されている、ことを特徴とするものである。
この空調衣服によると、ファンの作動により空気(外気)が取り込まれると、各気道形成部に空気が入り込んで膨らみ、これら気道形成部により上下向に延在する気道が形成される。このような構成によれば、複数の気道形成部により気道が形成される、換言すれば気道が細分化されるので、衣服本体を大きく膨らませてその内部全体を一つの気道とする従来の空調衣服に比べて、衣服本体の膨らみを抑えることが可能となる。これにより、着用者の動きに支障が生じ難くなる。
しかも、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積が、これに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成されているので、つまり、各気道形成部は、裏地よりも表地に余裕のある構成なので、サイズがやや小さいく、着用者の胴部に裏地が密着するような着用状態でも、表地が裏地に対して外側に膨らむことによって気道が確保され(各気道形成部が確実に膨らみ)、当該気道を通じて空気が着用者の胴部全体に拡散される。従って、この空調衣服によれば、衣服全体が大きく膨らむことを抑制できるとともに、体格差によらず高い冷却効果を得ることが可能となる。
この空調衣服においては、前記表地のうち一つの前記気道形成部を形成する領域の前記周方向の長さが、これに対応する前記裏地の領域の前記周方向の長さよりも長く設定されているのが好適である。
この構成によれば、裏地よりも表地に余裕のある袋状の気道形成部を好適に形成することが可能となる。
上記の空調衣服において、前記周方向の前記複数の位置において上下方向の一部分に表地と裏地との非接合部分が設けられることにより、前記複数の気道形成部のうち隣接するもの同士が連通しているのが好適である。
この構成によれば、隣接する気道形成部により形成される気道の間で空気が流動し易くなるため、取り込まれた空気(外気)をより速やかに着用者の胴部全体に拡散させることが可能となる。
上記各態様の空調衣服において、前記裏地は、メッシュ生地かなるのが好適である。
この構成によれば、各気道形成部に対して裏地を通じて空気が円滑に出入りするため、着用者の冷却効果を損なうことなく上記の気道を確保することが可能となる。
なお、上記各態様の空調衣服において、前記裏地は、伸縮性を有する素材からなるのが好適である。
この構成によれば、裏地を引っ張った状態で当該裏地と表地とを接合することにより、簡単に、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積をこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成することが可能となる。そのため、衣服本体の生産性、ひいては空調衣服の生産性が向上する。
上記各態様の空調衣服において、前記表地と前記裏地とは、例えば接着剤や接着シートなどの接着媒体を介して互いに直接接合されていてもよいし、縫着されることにより直接接合されていてもよい。
しかし、経年劣化の抑制、接合強度及び着心地の向上の観点からは、前記表地と前記裏地とは、互いに縫着されることにより直接接合されているのが好適である。
本発明の一局面に係る衣服本体は、着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、着用者の胴部を中心として周方向に各々延在して上下方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、
前記気道形成部は、前記表地が上下方向の複数の位置において前記裏地に対して前記周方向に亘って接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成され、
前記複数の気道形成部のうちの何れかに、前記ファンを取付可能なファン取付部が設けられていることに特徴を有するものである。
このような構成の衣服本体によれば、周方向に各々延在する複数の袋状の気道形成部を備える上記各態様の空調衣服の衣服本体として好適に適用することができる。
本発明の他の一局面に係る衣服本体は、着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、上下方向に各々延在して着用者の胴部を中心として周方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、前記気道形成部は、前記表地が前記周方向の複数の位置において上下方向に亘って裏地に接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成され、前記複数の気道形成部のうちの何れかに、前記ファンを取付可能なファン取付部が設けられていることに特徴を有するものである。
このような構成の衣服本体によれば、上下方向に各々延在する複数の袋状の気道形成部を備える上記各態様の空調衣服の衣服本体として好適に適用することができる。
上記の各態様に係る空調衣服によれば、衣服全体が大きく膨らむことを抑制できるとともに、体格差によらず高い冷却効果が得ることが可能となる。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る空調衣服の背面図(ファン停止時)、図1(b)は、前記空調衣服の側面図(図1(a)のI矢視図)である。 図2(a)は、前記空調衣服の背面図(ファン作動時)、図2(b)は、前記空調衣服の側面図(図2(a)のII矢視図)である。 図3(a)は、ファン停止時の前記空調衣服の要部断面図(図1(a)のIIIa−IIIa断面図)、図3(b)は、ファン作動時の前記空調衣服の要部断面図(図2(a)のIIIb−IIIb断面図)、図3(c)は、サイズが小さい場合の前記空調衣服の要部断面図(ファン作動時)である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る空調衣服の背面図(ファン停止時)である。 図5(a)は、第2実施形態に係る空調衣服の背面図(ファン作動時)、図5(b)は、前記空調衣服の側面図(図5(a)のV矢視図)である。 図6は、本発明の第3実施形態に係る空調衣服の背面図(ファン作動時)である。 図7は、本発明の第4実施形態に係る空調衣服の背面図(ファン作動時)である。
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[空調衣服の全体構成]
図1(a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る空調衣服1Aを示しており、図1(a)は背面図で、図1(b)は側面図(図1(a)のI矢視図)で各々空調衣服1Aを示している。
空調衣服1Aは、衣服本体2と、この衣服本体2に対して各々着脱可能に取り付けられた2つの電動ファン6(以下、ファン6と略す)と、各電動ファン6を駆動するためのバッテリ等を含むコントローラと、を備えている。
衣服本体2は、着用者Mの上半身を覆う衣服であり、身ごろ部3と袖部4とを備える。衣服本体2の背面下部、具体的には身ごろ部3の腰に対応する部位には、所定の間隔を隔て左右2つのファン取付孔2a(本発明のファン取付部に相当する)が形成されており、2つのファン6がこれらファン取付孔2aに各々挿入された状態で衣服本体2に取り付けられている。
身ごろ部3の前面(前身ごろ)の中央には、上下方向に延在する図外のファスナーが設けられており、空調衣服1Aを脱ぎ着する際には、このファスナーで衣服本体2の前面を開放するようになっている。
図3(a)は、空調衣服の断面図(図1(a)のIIIa−IIIa断面図)である。衣服本体2は、同図に示すように、表地10と、その内側で着用者Mの胴部Bを包囲する裏地12とを備えている。
裏地12は、通気性を有する多孔質素材で形成されており、当例では、ポリエチレン等のポリエステル系、或いはナイロン系のメッシュ生地で形成されている。一方、表地10は、裏地12よりも通気性の低い低通気性素材(非通気性素材を含む)で形成されており、当例では、綿100%や綿混の生地、或いはポリエステル系やナイロン系の生地で形成されている。
身ごろ部3の裏地12は、例えば、JIS L 4004/4005に規定された体型区分に準拠したサイズ設定がなされており、着用者Mの胴部Bを、若干余裕をもって包囲し得るように形成されている。
一方、身ごろ部3の表地10は、裏地12よりも上下方向の寸法が大きく形成されており、図1及び図3(a)に示すように、上下方向の複数の位置で、当該表地10を若干弛ませた状態で、周方向(着用者Mを中心とした水平回り)に亘って裏地12に縫着されている(図中の符号Seは縫着部分を示す)。これにより、衣服本体2の身ごろ部3に、上下方向に並び各々周方向に延在する複数の袋状の気道形成部14が形成されている。
より具体的に説明すると、表地10は、裏地12の上端部(襟元)、脇下、胸下、腰部及び下端部の各々の位置で周方向に亘って当該裏地12に縫着されている。これにより、主に肩回りに位置する第1気道形成部14aと、主に胸回りに位置する第2気道形成部14bと、主に腰及び腹回りに位置する第3気道形成部14cと、腰下回りに位置する第4気道形成部14dの合計4つの気道形成部14a〜14dが形成されている。
表地10のうち一つの気道形成部14を形成する領域の面積は、これに対応する裏地12の領域の面積よりも大きく形成されている。当例では、図3(a)に示すように、表地10のうち、一つの気道形成部14を形成する領域の上下方向の長さH1(上下方向の幅/図示省略)が、これに対応する裏地12の領域の上下方向の長さH2(上下方向の幅)よりも長く設定されている。換言すると、上下に隣接する縫着部分Seの間の領域における表地10の上下方向長さH1が、同じ領域における裏地12の上下方向長さH2よりも大きくなるように表地10が裏地12に対して縫着されている。これにより、上下に隣接する縫着部分Seの間で表地10が若干弛んだ状態となった袋状の気道形成部14(14a〜14d)が形成されている。
なお、主に腰及び腹回りに位置する第3気道形成部14cには、その背面部分に左右2つの上記ファン取付孔2aが形成されており、このファン取付孔2aを介して第3気道形成部14cにファン6が取り付けられている。
[作用効果]
図2(a)、(b)は、ファン作動時の空調衣服1Aを示しており、図2(a)は背面図で、図2(b)は側面図(図2(a)のII矢視図)で各々空調衣服1Aを示している。また、図3(b)は、ファン作動時の空調衣服1Aの要部断面図(図2(a)のIIIb−IIIb断面図)である。
この空調衣服1Aにおいて、ファン6の作動により空調衣服1Aの内側に空気(外気)取り込まれると、当該空気が、着用者M(胴部B)と空調衣服1Aとの間に入り込み胴部Bを冷却する。また、裏地12を介して各気道形成部14a〜14dに空気が入り込むことにより、図2(a)、(b)及び図3(b)に示すように、各気道形成部14a〜14dが膨み、これら気道形成部14a〜14dによって着用者Mを中心としてその回りに延在する気道16が形成される。これら気道16に沿って空気が案内されることより、空調衣服1Aの背面側から前面側に空気が回り込む(図2(a)、(b)中の破線矢印は空気の流れを示している)。そのため、この空調衣服1Aによれば、取り込まれる空気を衣服本体2内で円滑に拡散させることができ、着用者Mの胴部全体をより効果的に冷却することが可能となる。
特に、この空調衣服1Aによれば、複数の気道形成部14a〜14dにより気道16が形成される、換言すれば気道16が細分化されるので、衣服本体を大きく膨らませその内部全体を1つの気道とする従来の空調衣服に比べて空調衣服1Aの膨らみが抑えられる。そのため、着用者Mの動きに支障が生じ難くい、という利点がある。
しかも、一つの気道形成部14を形成する領域の表地10の上下方向長さH1が、同じ領域における裏地12の上下方向長さH2よりも大きく形成されているので、つまり、各気道形成部14a〜14dにおいては裏地10よりも表地12に余裕のある構成なので、サイズがやや小さいく、着用者Mの胴部Bに裏地が密着するような着用状態であっても、図3(c)に示すように、各気道形成部14a〜14dにおいて表地10が裏地12に対して外側に膨らむことによって気道16が確実に確保され、当該気道16を通じて空気が着用者Mの胴部全体に拡散される。
従って、この空調衣服1Aによれば、衣服本体2が大きく膨らむことを抑制できるとともに、体格差によらず高い冷却効果を得ることができる。
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態に係る空調衣服1Bの背面図である。第2実施形態の空調衣服1Bは、次の点で第1実施形態の空調衣服1Aと構成が相違している。それ以外の構成は、基本的には第1実施形態の空調衣服1Aと同等である。
上述した第1実施形態の空調衣服1Aでは、隣接する気道形成部14の境目となる表地10と裏地12との縫着部分Seは、前面(前身ごろ)中央部分を除き周方向に連続している。換言すると、表地10と裏地12とは周方向に連続的に縫着されている。
これに対して、第2実施形態の空調衣服1Bでは、図4に示すように、表地10と裏地12との縫着部分Seは、背面中央部分において途切れている。すなわち、背面中央部分に、表地10と裏地12との非縫着部分Nsが設けられ、第1〜第4の気道形成部14a〜14dのうち、隣接するもの同士が非縫着部分Nsの位置で互いに連通した構成となっている。
この第2実施形態の空調衣服1Bについても、衣服本体2に空気(外気)が取り込まれると、裏地12を介して各気道形成部14a〜14dに空気が入り込むことにより、図5(a)、(b)に示すように、各気道形成部14a〜14dが膨み、着用者Mを中心としてその回りに延在する気道16が形成される。この際、第2実施形態の空調衣服1Bでは、上記の通り、隣接する気道形成部14同士が非縫着部分Nsの位置で互いに連通しているので、隣接する気道形成部14の間で空気が流動し易くなる。そのため、衣服本体2内に取り込まれる空気をより速やかに背面部分の全体に拡散させながら背面側から前面側に流動させることが可能となる。
第1実施形態の空調衣服1Aの場合には、図3(c)に示すように、サイズがやや小さく着用者Mに裏地12が密着するような着用状態のときには、衣服本体2に取り込まれた空気が上下方向に流動(拡散)し難い場合も生じ得るが、第2実施形態の空調衣服1Bによれば、隣接する気道形成部14同士が非縫着部分Nsの位置で互いに連通しているため、仮に図3(c)に示すような着用状態であったとしても、上下方向への空気の流動が円滑に行われる。
従って、着用者Mの体格との関係で、空調衣服1Bのサイズがやや小さい場合でも、着用者Mをより良好に冷却することができる、という利点がある。
[第3実施形態]
図6は、本発明の第3実施形態に係る空調衣服の背面図である。第3実施形態の空調衣服1Cは、次の点で第1実施形態の空調衣服1Aと構成が相違している。それ以外の構成は、基本的には第1実施形態の空調衣服1Aと同等である。
第1実施形態の空調衣服1Aでは、表地10と裏地12とは、上下方向の複数の位置で周方向に亘って縫着されており、これにより、上下方向に並び各々周方向に延在する複数の気道形成部14(14a〜14d)が衣服本体2に設けられている。
これに対して、第3実施形態の空調衣服1Cでは、表地10と裏地12とは、周方向の複数の位置で上下方向に亘って縫着されている。これにより、周方向に並び各々上下方向に延在する複数の気道形成部18が衣服本体2に形成されている。
図示を省略しているが、この空調衣服1Cでは、表地10のうち、一つの気道形成部18を形成する領域の周方向長さ(周方向の幅)が、これに対応する裏地12の領域の周方向長さ(周方向の幅)よりも長く設定されている。換言すると、周方向に隣接する縫着部分Seの間の領域にける表地10の周方向長さ(図示省略)が、同じ領域における裏地12の周方向長さよりも大きくなるように表地10が裏地12に対して縫着されている。これにより、周方向に隣接する縫着部分Seの間で表地10が若干弛んだ状態となった袋状の複数の気道形成部18が形成されている。
なお、衣服本体2の背面部分において、左右2つの気道形成部18の腰部には各々上記ファン取付孔2aが形成され、当該2つの気道形成部18にファン6が取り付けられている。
この第3実施形態の空調衣服1Cでは、衣服本体2に空気(外気)が取り込まれると、各気道形成部18が膨み、着用者Mの胴部Bに沿って上下方向に延在する気道が形成される。これにより、空気が各気道形成部18を通じて上下方向に流動し、主に着用者Mの肩部分を経由して背面側から前面側に回り込むこととなる。
従って、この第3実施形態の空調衣服1Cの構成においても、第1実施形態の空調衣服1Aと同様に、空調衣服1Cが大きく膨らむことを抑制できるとともに、体格差によらず高い冷却効果を得ることが可能になる。
[第4実施形態]
図7は、本発明の第4実施形態に係る空調衣服の背面図である。第4実施形態の空調衣服1Dは、次の点で第3実施形態の空調衣服1Cと構成が相違している。それ以外の構成は、基本的には第3実施形態の空調衣服1Cと同等である。
上述した第3実施形態の空調衣服1Cでは、隣接する気道形成部18の境目となる表地10と裏地12との縫着部分Seは、上下方向に連続している。換言すると、表地10と裏地12とは上下方向に連続的に縫着されている。
これに対して、第3実施形態の空調衣服1Dでは、同図に示すように、表地10と裏地12との縫着部分Seは、背面上部において途切れている。すなわち、背面上部に、表地10と裏地12との非縫着部分Nsが設けられ、背面部分にある複数の気道形成部18のうち、隣接するもの同士が非縫着部分Nsの位置で互いに連通した構成となっている。
この第4実施形態の空調衣服1Dによれば、隣接する気道形成部18同士が非縫着部分Nsの位置で互いに連通しているため、背面部分において隣接する気道形成部18の間で空気が流動し易くなる。そのため、衣服本体2内に取り込まれる空気をより速やかに背面部分の全体に拡散させながら当該背面側から前面側に流動させることが可能となる。
[その他、変形例等]
以上説明した第1〜第4実施形態の空調衣服1A〜1Dは、本発明に係る空調衣服の好ましい実施形態の例示であって、空調衣服の具体的な構成や衣服本体の素材等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、第1、第2の実施形態の空調衣服1A、1Bは、上下方向に並び各々周方向に延在する複数の気道形成部14(14a〜14d)を備えた構成であり、第3、第4の実施形態の空調衣服1C、1Dは、周方向に並び各々上下方向に延在する複数の気道形成部18を備えた構成であるが、空調衣服は、周方向に延在する気道形成部14と上下方向に延在する気道形成部18の両方を備えた構成であってもよい。
また、上記実施形態では、表地10と12とが縫着されることにより表地10が裏地12に直接接合されているが、例えば、接着剤や接着シートなどの接着媒体を介して表地10と裏地12とが直接接合された構成も採用可能である。但し、経年劣化の抑制、接合強度及び着心地の向上の観点からは、表地10と裏地12とは、互いに縫着されることにより直接接合されているのが好適である。
なお、上記実施形態では言及してないが、衣服本体2の裏地12は、伸縮性を有する素材(表地10よりも伸縮性の高い素材)から形成されているのが好適である。この構成によれば、裏地12を引っ張った状態で当該裏地12と表地10とを縫着(接合)することにより、簡単に、表地10うち一つの気道形成部14(18)を形成する領域の面積をこれに対応する裏地12の領域の面積よりも大きく形成することが可能となる。例えば第1、第2の実施形態の空調衣服1A、1Bの場合には、表地10に対して裏地12を上下方向に引き延ばしながら当該裏地12と表地10とを縫着するようにすれば、上下に隣接する縫着部分Seの間の領域における表地10の上下方向長さH1が、同じ領域における裏地12の上下方向長さH2よりも大きくなるように、簡単に表地10と裏地12とを縫着することができる。従って、伸縮性を有する素材からなる裏地12を備える構成によれば、衣服本体2の生産性、ひいては空調衣服1A〜1Dの生産性が向上するという利点がある。
1A、1B、1C、1D 空調衣服
2 衣服本体
2a ファン取付孔(ファン取付部)
3 身ごろ部
4 袖部
6 電動ファン
10 表地
12 裏地
14、18 気道形成部
16 気道
Se 縫着部分
Ns 非縫着部分
M 着用者
B 胴部

Claims (11)

  1. 衣服本体と外気導入用のファンとを備えた空調衣服であって、
    前記衣服本体は、着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、着用者の胴部を中心として周方向に各々延在して上下方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、
    前記気道形成部は、前記表地が上下方向の複数の位置において前記裏地に対して前記周方向に亘って接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成されている、ことを特徴とする空調衣服。
  2. 請求項1に記載の空調衣服において、
    前記表地のうち一つの前記気道形成部を形成する領域の上下方向の長さが、これに対応する前記裏地の領域の上下方向の長さよりも長く設定されている、ことを特徴とする空調衣服。
  3. 請求項1又は2に記載の空調衣服において、
    上下方向の前記複数の位置において前記周方向の一部分に表地と裏地との非接合部分が設けられることにより、前記複数の気道形成部のうち隣接するもの同士が連通している、ことを特徴とする空調衣服。
  4. 衣服本体と外気導入用のファンとを備えた空調衣服であって、
    前記衣服本体は、着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、上下方向に各々延在して着用者の胴部を中心として周方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、
    前記気道形成部は、前記表地が前記周方向の複数の位置において上下方向に亘って裏地に接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成されている、ことを特徴とする空調衣服。
  5. 請求項4に記載の空調衣服において、
    前記表地のうち一つの前記気道形成部を形成する領域の前記周方向の長さが、これに対応する前記裏地の領域の前記周方向の長さよりも長く設定されている、ことを特徴とする空調衣服。
  6. 請求項1又は2に記載の空調衣服において、
    前記周方向の前記複数の位置において上下方向の一部分に表地と裏地との非接合部分が設けられることにより、前記複数の気道形成部のうち隣接するもの同士が連通している、ことを特徴とする空調衣服。
  7. 請求項1〜6に記載の空調衣服において、
    前記裏地は、メッシュ生地からなる、ことを特徴とする空調衣服。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の空調衣服において、
    前記裏地は、伸縮性を有する素材からなる、ことを特徴とする空調衣服。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の空調衣服において、
    前記表地と前記裏地とは、互いに縫着されることにより直接接合されている、ことを特徴とする空調衣服。
  10. 請求項1〜3の何れか一項に記載の空調衣服に用いられる衣服本体であって、
    着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、着用者の胴部を中心として周方向に各々延在して上下方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、
    前記気道形成部は、前記表地が上下方向の複数の位置において前記裏地に対して前記周方向に亘って接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成され、
    前記複数の気道形成部のうちの何れかに、前記ファンを取付可能なファン取付部が設けられている、ことを特徴とする衣服本体。
  11. 請求項4〜6の何れか一項に記載の空調衣服に用いられる衣服本体であって、
    着用者の胴部を包囲する、通気性を有する多孔質素材からなる裏地と、当該裏地よりも通気性の低い低通気性素材からなる表地とで形成され、かつ、上下方向に各々延在して着用者の胴部を中心として周方向に並ぶ複数の袋状の気道形成部を備え、
    前記気道形成部は、前記表地が前記周方向の複数の位置において上下方向に亘って裏地に接合されることにより形成され、表地のうち一つの気道形成部を形成する領域の面積がこれに対応する裏地の領域の面積よりも大きく形成され、
    前記複数の気道形成部のうちの何れかに、前記ファンを取付可能なファン取付部が設けられている、ことを特徴とする衣服本体。
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