JP2023168148A - 衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】衣服内の空気が着用者の前側に流れることを抑制すると共に、着用者の体表面の一部分が過度に冷却されることを防止できる衣服を提供すること。【解決手段】送風機Fによって着用者Hと後身頃22との間に外気が送り込まれる衣服10であって、後身頃22を貫通し、送風機Fが取り付けられると共に、後身頃22の身幅方向Wの中央部からずれた位置に形成された取付孔27と、後身頃22の内側に設けられて取付孔27を覆う裏地布30と、を備え、後身頃22と裏地布30との間に生じる隙間空間Sは、身幅方向Wの外側が閉鎖され、身幅方向Wの中央側に向かって開放している構成とした。【選択図】図3

Description

本発明は、着用者が着用する衣服に関するものである。
高温の温度環境下で作業をする着用者の体温上昇を抑制するための衣服として、送風機を装着可能な衣服が知られている。このような衣服は、着用者の背中を覆う後身頃に取付孔が開口形成され、取付孔に取り付けられた送風機によって着用者と後身頃の間に空気が送り込まれる。そして、送り込まれた空気が着用者の汗を蒸発させ、汗が蒸発する際の気化熱によって着用者の体温上昇が抑制される(例えば、特許文献1~特許文献3参照)。
特開2021-169671号公報 特開2020-125574号公報 特開2016-23378号公報
ところで、特許文献1に記載の衣服では、着用者の体表面が過度に冷却されることを防止するため、送風機の排出口を布材で覆っている。しかしながら、布材と身頃との間から流れ出た空気は、衣服内を自由に流通する。このとき、着用者の前側に空気が流れ込むことで前身頃が膨らみ、着用者の作業性が阻害されたり、見た目が悪化したりするという課題が生じる。
一方、特許文献2及び特許文献3に記載の衣服では、身頃(表地)と裏地布(裏地)の間に隙間を形成し、隙間に空気を送り込むと共に、着用者の脇下や首元等の所望の位置に向かって空気を排出させる。しかしながら、特許文献2及び特許文献3に記載の衣服は、所望の位置に向かって空気を排出するため、空気が当たる部分が過度に冷却されることがある。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、衣服内の空気が着用者の前側に流れることを抑制すると共に、着用者の体表面の一部分が過度に冷却されることを防止できる衣服を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、送風機によって着用者と後身頃との間に空気が送り込まれる衣服であって、前記後身頃を貫通し、前記送風機が取り付けられると共に、前記後身頃の身幅方向の中央部からずれた位置に配置された取付孔と、前記後身頃の内側面に設けられて前記取付孔に重なる裏地布と、を備え、前記後身頃と前記裏地布との間に生じる隙間空間は、前記身幅方向の外側が閉鎖され、前記身幅方向の中央側に向かって開放している構成とした。
これにより、本発明の衣服では、衣服内の空気が着用者の前側に流れることを抑制すると共に、着用者の体表面の一部分が過度に冷却されることを防止できる。
実施例1の衣服を示す正面図である。 実施例1の衣服を示す背面図である。 実施例1の衣服の内側を示す平面図である。 図3におけるA-A模式断面図である。 図3におけるB-B模式断面図である。 図3におけるC-C模式断面図である。 実施例1のマチ構造を示す衣服の側面図である。 実施例1のマチ構造が開いた状態を示す図である。 実施例1の衣服に流れ込んだ空気の流れを示す説明図である。 実施例1の衣服に流れ込んだ空気の流れを示す説明図である。 実施例1のマチ構造を途中まで閉じた状態を示す図である。 第1変形例の衣服を示す要部平面図である。
本発明の衣服を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。なお、以下の説明では、衣服10を着用する着用者を基準として「上下」「左右」「前後」等の用語を用いる。また、「身幅方向W」は着用者の左右方向を意味し、「身丈方向L」は着用者の上下方向を意味する。
実施例1の衣服10は、着用者が上半身に着る上衣であり、送風機(不図示)が着脱自在に取り付けられて、衣服10内に空気(外気)が送り込まれる。衣服10は、図1及び図2に示されたように、着用者の胸部及び腹部を覆う前身頃21と、着用者の背中を覆う後身頃22と、着用者の腕が差し込まれる一対の袖23と、を備えている。また、衣服10の裾には、ベルト状の裾ゴム(不図示)を有する裾部24が設けられている。さらに、衣服10の身幅方向Wの両側部には、マチ構造25が設けられている。
なお、前身頃21や後身頃22、袖23は、一般的に衣料に使用される生地によって構成され、ポリエステルやナイロン等の合成繊維や、綿、絹等の天然繊維、これらを組み合わせた繊維からなる生地を用いることができる。また、衣服10に用いられる生地は、伸縮性や通気性、耐熱性等の任意の機能を有していてもよい。また、衣服10は、各部位が同一の生地で構成されてもよいし、部分的に異なる生地が用いられてもよい。また、生地同士は、縫合、接着剤による接着、熱融着、超音波融着等により接合される。さらに、裾ゴムは、胴回りに沿って身幅方向Wに伸縮する伸縮材であり、自身の持つ伸縮力により、裾部24を着用者の身体(ウエスト部分)に沿わせ、着用者と衣服10との隙間を抑制する。
前身頃21は、身幅方向Wの中央から左右に分かれ、左前身頃21aと右前身頃21bによって構成されている。また、左前身頃21aと右前身頃21bとの間は、線ファスナー21c(図3参照)を介して開閉自在である。
さらに、左前身頃21a及び右前身頃21bには、それぞれ腰ポケット26が設けられている。各腰ポケット26は、左前身頃21aと右前身頃21bのそれぞれに設けられたスリットに、前身頃21の内側に配置されたポケット袋26a(図3参照)の開口を縫製することで形成されている。
後身頃22には、図2に示されたように、送風機(不図示)が着脱可能に取り付けられる取付孔27が形成されている。取付孔27は、後身頃22を貫通する円形の貫通孔である。そして、取付孔27は、後身頃22の身幅方向Wの中央部からずれた位置に形成され、実施例1では、後身頃22の身幅方向Wの中央部を挟んで対称となる位置に配置された第1取付孔27aと、第2取付孔27bと、を有している。なお、第1取付孔27a及び第2取付孔27bは、実施例1では、後身頃22の身丈方向Lの中央部よりも下側に配置されている。さらに、第1取付孔27a及び第2取付孔27bは、メッシュ布によって後身頃22の外側から覆われていてもよい。第1取付孔27a及び第2取付孔27bをメッシュ布で覆うことで、送風機による外気の送り込みを妨害せずに、送風機の破損等に伴う部品の落下を防ぐことができる。
また、後身頃22は、着用者の襟下(背中の身幅方向Wの中央上部)を覆う襟下領域22aを有している。そして、後身頃22は、襟下領域22aの下側(後身頃22の中央部)に、身幅方向Wに並んだ一対のタックt1が設けられている。各タックt1は、後身頃22の生地が身幅方向Wに折り込まれることで形成されている。これにより、襟下領域22aでは、身幅方向Wに生地が撓んでいる。
後身頃22の内側には、取付孔27の周縁部を補強する補強板28と、一対のハーネス保持部29と、が設けられている。ハーネス保持部29は、身丈方向Lに長い布片であり、上端部が後身頃22に縫着され、下端部が面ファスナー等を介して自身の上端部に着脱可能に係合可能になっている。
さらに、後身頃22の内側には、取付孔27を覆う裏地布30と、取付孔27の下側に配置された第2裏地布35と、が設けられている。なお、裏地布30は、図3に示されたように、第1取付孔27aに重なる第1布部31と、第2取付孔27bに重なる第2布部32と、を有している。ここでは、裏地布30(第1布部31及び第2布部32)及び第2裏地布35は、同一の生地で形成され、生地のごわつきによる不快感を抑制するために、前身頃21や後身頃22よりも柔らかい生地が使用されることが好ましい。また、裏地布30(第1布部31及び第2布部32)及び第2裏地布35は、送風機によって送り込まれた外気の流れを規制するために、前身頃21や後身頃22よりも通気性の低い生地が使用されることが好ましい。
第1布部31は、身丈方向Lに延び、第1上部領域31aと、第1中央領域31bと、第1下部領域31cと、を有している。第1上部領域31aは、着用者の前方又は後方から見たときに襟下領域22aに重なる領域である。また、第1下部領域31cは、第1取付孔27aよりも下側に延在された領域である。そして、第1中央領域31bは、第1上部領域31aと第1下部領域31cの間の領域である。第1取付孔27aは、第1中央領域31bによって覆われている。なお、第1中央領域31bには、第1布部31の生地が身丈方向Lに折り込まれることで形成されたタックt2が形成されている。また、第1布部31は、第1取付孔27aの全域に重なっている。
そして、第1布部31は、身幅方向Wの外縁部31d及び下縁部31eが、後身頃22に接合されている。一方、第1布部31の身幅方向Wの内縁部31f及び上縁部31gは、後身頃22に接合されておらず、内縁部31f及び上縁部31gと後身頃22との間に隙間が設けられている。これにより、後身頃22と第1布部31の間に生じる隙間空間Sは、図4に示されたように、身幅方向Wの外側(前身頃21側)が閉鎖され、身幅方向Wの中央側に向かって開放する。
第2布部32は、身丈方向Lに延び、第2上部領域32aと、第2中央領域32bと、第2下部領域32cと、を有している。第2上部領域32aは、着用者の前方又は後方から見たときに襟下領域22aに重なる領域である。また、第2下部領域32cは、第2取付孔27bよりも下側に延在された領域である。そして、第2中央領域32bは、第2上部領域32aと第2下部領域32cの間の領域である。第2取付孔27bは、第2中央領域32bによって覆われている。なお、第2中央領域32bには、第2布部32の生地が身丈方向Lに折り込まれることで形成されたタックt3が形成されている。また、第2布部32は、第2取付孔27bの全域に重なっている。
そして、第2布部32は、身幅方向Wの外縁部32d及び下縁部32eが、後身頃22に接合されている。一方、第2布部32の身幅方向Wの内縁部32f及び上縁部32gは、後身頃22に接合されておらず、内縁部32f及び上縁部32gと後身頃22との間に隙間が設けられている。これにより、後身頃22と第2布部32の間に生じる隙間空間Sは、図4に示されたように、身幅方向Wの外側(前身頃21側)が閉鎖され、身幅方向Wの中央側に向かって開放する。
そして、実施例1の衣服10では、襟下領域22aに重なる第1上部領域31aと、襟下領域22aに重なる第2上部領域32aとは、互いの一部が重複し、第1布部31の身幅方向Wの内縁部31fが、第2布部32に接合されている。このため、第1上部領域31aと第2上部領域32aとは一体になっている。これにより、図5に示されたように、裏地布30(第1布部31及び第2布部32)の第1上部領域31a及び第2上部領域32aは、身幅方向Wの両側部(外縁部31d、32d)が後身頃22に接合されることになる。また、第1布部31と第2布部32は、上縁部31g、32gが後身頃22に接合されておらず、上縁部31g、32gと後身頃22との間には隙間が設けられている。そのため、後身頃22と裏地布30との間には、図6に示されたように、襟下領域22aと第1上部領域31aと第2上部領域32aによって、隙間空間Sに連続すると共に上方に開放したトンネル空間S1が形成される。
さらに、後身頃22に一対のタックt1が形成されたことで、襟下領域22aでは、後身頃22の身幅方向Wの生地の最大長さW1が、裏地布30(第1布部31及び第2布部32)の身幅方向Wの生地の最大長さW2よりも長くなっている。このため、図5に示されたように、襟下領域22aでは、後身頃22が裏地布30(第1布部31及び第2布部32)に対して撓む。なお、「襟下領域22aにおける裏地布30の身幅方向Wの生地の最大長さW2」とは、第1布部31の第1上部領域31aの外縁部31dが後身頃22に接合された位置から、第2布部32の第2上部領域32aの外縁部32dが後身頃22に接合された位置までの身幅方向Wの長さである。
第2裏地布35は、取付孔27の下側であって、第1取付孔27aと第2取付孔27bとの間に配置されている。第2裏地布35は、下縁部35aが後身頃22に接合されている。また、第2裏地布35の身幅方向Wの一方の縁部35bは、第1布部31の第1下部領域31cの内縁部31fに接合されている。また、第2裏地布35の身幅方向Wの他方の縁部35cは、第2布部32の第2下部領域32cの内縁部32fに接合されている。さらに、第2裏地布35は、上縁部35dが後身頃22に接合されておらず、第2裏地布35の上縁部35dと後身頃22との間には隙間が設けられている。
これにより、後身頃22と第2裏地布35の間には、図6に示されたように、上方に開放したポケット空間S2が形成される。なお、ポケット空間S2は、後身頃22と第1布部31の間に生じた隙間空間Sと、後身頃22と第2布部32の間に生じた隙間空間Sにそれぞれ連続している。
マチ構造25は、前身頃21と後身頃22との間の寸法を、身幅方向Wに沿って拡大する構造である。マチ構造25は、裾部24から身丈方向Lに所定の範囲で分割された前身頃21と後身頃22の間に設けられている。マチ構造25は、図3、図7、図8に示されたように、マチ布25aと、線ファスナー25bと、を有している。
マチ布25aは、身幅方向Wの一方側が前身頃21に接合され、身幅方向Wの他方側が後身頃22に接合された布片である。マチ布25aは、前身頃21や後身頃22と同一生地によって形成されてもよいし、ごわつき等を抑制するために前身頃21や後身頃22よりも柔らかい生地が使用されてもよい。
線ファスナー25bは、一方のエレメント列25cが前身頃21に設けられ、他方のエレメント列25dが後身頃22に設けられている。つまり、線ファスナー25bは、マチ布25aの身幅方向Wの両側部に配置されている。また、一方のエレメント列25cは、前身頃21とマチ布25aの間に挟み込まれ、他方のエレメント列25dは、後身頃22とマチ布25aの間に挟み込まれている。そして、線ファスナー25bは、身丈方向Lの上方に向かってスライダー25eが移動したとき、一対のエレメント列25c、25dを係合する(図7参照)。また、線ファスナー25bは、身丈方向Lの下方に向かってスライダー25eが移動したとき、一対のエレメント列25c、25dを解放する(図8参照)。
このため、スライダー25eが上方に位置しているとき、前身頃21と後身頃22とが連続する。このとき、マチ布25aは、前身頃21及び後身頃22の内側に収納される。また、スライダー25eが下方に位置しているとき、前身頃21と後身頃22とが分割され、マチ布25aが露出される。
以下、実施例1の衣服10の作用効果を説明する。
実施例1の衣服10は、後身頃22に形成された第1取付孔27a及び第2取付孔27bにそれぞれ送風機を取り付けた状態で着用される。そして、送風機が駆動することで、空気(外気)が衣服10の内部に送り込まれ、着用者と衣服10の間を空気が流れる。さらに、着用者と衣服10の間を流れる空気によって着用者の汗が蒸発し、汗が蒸発する際の気化熱で着用者の体温上昇が抑制される。
ここで、実施例1の衣服10は、後身頃22の内側に第1取付孔27aを覆う第1布部31と、第2取付孔27bを覆う第2布部32と、を有する裏地布30を備えている。そして、第1布部31は、身幅方向Wの外縁部31d及び下縁部31eが後身頃22に接合され、身幅方向Wの内縁部31f及び上縁部31gと後身頃22との間には隙間が設けられている。このため、後身頃22と第1布部31の間に生じる隙間空間Sは、身幅方向Wの外側(前身頃21側)が閉鎖され、身幅方向Wの中央側に向かって開放する。また、第2布部32は、身幅方向Wの外縁部32d及び下縁部32eが後身頃22に接合され、身幅方向Wの内縁部32f及び上縁部32gと後身頃22との間には隙間が設けられている。このため、後身頃22と第2布部32の間に生じる隙間空間Sは、身幅方向Wの外側(前身頃21側)が閉鎖され、身幅方向Wの中央側に向かって開放する。
これにより、図9に示されたように、送風機Fから衣服10の内部に送り込まれて隙間空間Sに流れ込んだ空気は、裏地布30(第1布部31及び第2布部32)によって、身幅方向Wの外側(前身頃21側)に向かう流れが規制され、裏地布30が開放している身幅方向Wの中央側に向かって流れ方向が変化する。そして、衣服10の内部に送り込まれた空気は、隙間空間Sの外へと流れ出たり、身幅方向Wの外側(前身頃21側)に向かう流れが規制されつつ、身丈方向Lに沿って流れたりする。
よって、実施例1の衣服10は、着用者Hと後身頃22の間に送り込まれた空気の流れを裏地布30によってコントロールし、着用者Hと後身頃22の間に送り込まれた空気が着用者Hの前側に流れていくことを抑制できる。これにより、実施例1の衣服10は、送風機Fによって空気が送り込まれた際に、前身頃21が膨らむことがなく、着用者Hの作業性や見た目が阻害されることを防止できる。
また、実施例1の衣服10では、後身頃22と第1布部31や第2布部32の間に生じる隙間空間Sが、身幅方向Wの中央側に向かって開放している。そのため、隙間空間S内の空気は、身幅方向Wの中央側から隙間空間Sの外へ流れ出る。このとき、第1布部31の身幅方向Wの内縁部31fと、第2布部32の身幅方向Wの内縁部32fは、いずれも全長にわたって後身頃22に接合されていない。そのため、隙間空間Sの外へ流れ出た空気は、後身頃22と着用者との間を自由に流れることが可能となり、着用者の体表面の一部に集中的に空気が当たることがなない。これにより、実施例1の衣服10は、着用者の体表面の一部分が過度に冷却されることを防止できる。
なお、図9に示されたように、衣服10が着用された際、第1布部31の身幅方向Wの内縁部31fや、第2布部32の身幅方向Wの内縁部32fは、着用者Hの背中に接触する。そのため、衣服10内に送り込まれた空気は、隙間空間S外へ流れ出ても、着用者Hの前側へ大量には流れていきにくく、衣服10は、前身頃21が膨らむことを抑制可能である。
また、実施例1の衣服10では、取付孔27が、後身頃22の身幅方向Wの中央部を挟んで配置された第1取付孔27aと第2取付孔27bと、を有している。そして、裏地布30は、第1取付孔27aを覆うと共に身幅方向Wの外縁部31dが後身頃22に接合された第1布部31と、第2取付孔27bを覆うと共に身幅方向Wの外縁部32dが後身頃22に接合された第2布部32と、を有している。
これにより、実施例1の衣服10は、後身頃22に形成された二つの取付孔(第1取付孔27a及び第2取付孔27b)を介して流れ込んだ空気を、それぞれ身幅方向Wの内側に向けることができる。このため、着用者Hと後身頃22の間に送り込まれた空気が着用者Hの前側にさらに流れにくくできる。
また、実施例1の衣服10では、後身頃22が、着用者の背中上部を覆う襟下領域22aを有している。そして、第1布部31は、身丈方向Lに延びると共に襟下領域22aに重なる第1上部領域31aを有している。また、第2布部32は、身丈方向Lに延びると共に襟下領域22aに重なる第2上部領域32aを有している。さらに、第1上部領域31aの身幅方向Wの外縁部31dが後身頃22に接合され、第1上部領域31aの上縁部31gと後身頃22との間には隙間が設けられている。また、第2上部領域32aの身幅方向Wの外縁部32dが後身頃22に接合され、第2上部領域32aの上縁部32gと後身頃22との間には隙間が設けられている。そして、後身頃22の襟下領域22aと第1上部領域31a及び第2上部領域32aと、によって、隙間空間Sに連続すると共に上方に開放したトンネル空間S1が形成されている。
これにより、衣服10は、図10に示されたように、トンネル空間S1を介して衣服10の襟元に向かうように隙間空間S内の空気を誘導することができる。このため、衣服10は、後身頃22と着用者との間に送り込まれた空気を円滑に排出させることができ、冷却効率を向上させることができる。
また、実施例1の衣服10では、後身頃22の襟下領域22aの身幅方向Wの生地の最大長さW1が、第1布部31の第1上部領域31aの外縁部31dが後身頃22に接合された位置から、第2布部32の第2上部領域32aの外縁部32dが後身頃22に接合された位置までの身幅方向Wの最大長さW2よりも長い。
これにより、実施例1の衣服10は、トンネル空間S1において、後身頃22の生地が撓み、後身頃22は外方へと膨らむことができる。このため、衣服10は、トンネル空間S1を広げて、空気の流れを円滑にすることができる。
また、実施例1の衣服10では、後身頃22の内側に第2裏地布35が設けられている。第2裏地布35は、取付孔27(第1取付孔27a、第2取付孔27b)よりも下側に配置されている。また、第2裏地布35は、下縁部35aが後身頃22に接合され、身幅方向Wの両縁部35b、35cが第1布部31と第2布部32にそれぞれ接合されている。なお、第2裏地布35の上縁部35dは、後身頃22に接合されておらず、上縁部35dと後身頃22との間には隙間が設けられている。
これにより、後身頃22と第2裏地布35との間に、上方に開放すると共に、隙間空間Sに連続するポケット空間S2が形成される。このため、図10に示されたように、隙間空間Sに流れ込んだ空気は、取付孔27の下方から衣服10の外部へと流れ出ることが阻止され、衣服10は、空気の漏れを抑制することができる。
さらに、実施例1の衣服10は、前身頃21と後身頃22との間に、マチ構造25を備えている。マチ構造25は、マチ布25aと、マチ布25aの身幅方向Wの両側部に配置され、身丈方向Lの下方に向かってスライダー25eが移動したとき解放し、身丈方向Lの上方に向かってスライダー25eが移動したとき係合する線ファスナー25bと、を有する。
これにより、マチ構造25は、裾部24側から上方に向かって前身頃21と後身頃22の間を閉じていくことができる。このため、図11に示されたように、スライダー25eを身丈方向Lの途中に位置させることで、マチ構造25は、裾部24の身幅方向Wを拡大することなく、前身頃21と後身頃22の間を拡大することができる。この結果、衣服10は、裾部24と着用者Hとの間からの空気の漏れを抑制しつつ、前身頃21と後身頃22の間に、身幅方向Wの余裕を持たせることができる。
以上、本発明の衣服10を実施例1に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、実施例1に限られるものではなく、各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1の衣服10では、裏地布30の第1布部31が第1取付孔27aの全域に重なり、第2布部32が第2取付孔27bの全域に重なる例が示された。しかしながら、裏地布30は、取付孔27に取り付けられた送風機から送り込まれた空気が、着用者の前側に流れることを抑制できればよい。
すなわち、例えば図12に示された第1変形例の衣服10Aのように、裏地布50が、取付孔27の身幅方向Wの外側領域27xに重なり、且つ、取付孔27の身幅方向Wの内側領域27yに重ならない位置に配置されてもよい。つまり、裏地布50は、取付孔27の身幅方向Wの外側を一部覆っていればよい。
また、このとき、裏地布50は、身幅方向Wの内縁部50f以外の周縁(身幅方向Wの外縁部50d、身丈方向Lの下縁部50e、身丈方向Lの上縁部50g)が後身頃22に接合され、内縁部50fと後身頃22との間に隙間が設けられている。これにより、第1変形例の衣服10Aにおいても、後身頃22と裏地布50との間に生じる隙間空間Sは、身幅方向Wの外側が閉鎖され、身幅方向Wの中央側に向かって開放する。
よって、第1変形例の衣服10Aは、着用者と後身頃22の間に送り込まれた空気が着用者の前側に流れていくことを抑制すると共に、着用者の体表面の一部分が過度に冷却されることを防止することができる。
また、実施例1の衣服10では、第1布部31の第1上部領域31aと、第2布部32の第2上部領域32aとが、いずれも後身頃22の襟下領域22aに重なる例が示された。しかしながら、図12に示された第1変形例の衣服10Aのように、裏地布50は、必ずしも襟下領域22aに重ならなくてもよい。
また、裏地布30は、必ずしも身丈方向に沿って延びていなくてもよく、少なくとも取付孔27に重なればよい。そのため、例えば、第1布部31及び第2布部32は、第1上部領域31aや第2上部領域32a、第1下部領域31c、第2下部領域32cを有していなくてもよい。
また、第1変形例の衣服10Aのように、裏地布50の下縁部50eは、身幅方向Wの内側に向かうにつれて次第に裾部24に近づくように延在してもよい。さらに、裏地布50の上縁部50gは、身幅方向Wの内側に向かうにつれて次第に襟部に近づくように延在してもよい。これにより、裏地布50は、外縁部50dの身丈方向Lの長さより内縁部50fの身丈方向Lの長さの方が長くなる。そのため、隙間空間Sから流れ出る空気が拡散し、着用者の背中の広い範囲に向かって空気が流れることができる。
そして、実施例1の衣服10は、袖23を有する上衣であるが、本発明を適用する衣服10は、袖なしのベストや、半そでの上衣、前身頃21が左右に分割しないプルオーバータイプの上衣、上衣と下衣が一体となったツナギ服等であってもよい。また、マチ構造25は、必ずしも設けられていなくてもよい。
10 衣服
21 前身頃
22 後身頃
22a 襟下領域
25 マチ構造
25a マチ布
25b 線ファスナー
25e スライダー
27 取付孔
27a 第1取付孔
27b 第2取付孔
30 裏地布
31 第1布部
31a 第1上部領域
31d 外縁部
31g 上縁部
32 第2布部
32a 第2上部領域
32d 外縁部
32g 上縁部
35 第2裏地布
S 隙間空間
S1 トンネル空間
S2 ポケット空間
L 身丈方向
W 身幅方向

Claims (7)

  1. 送風機によって着用者と後身頃との間に空気が送り込まれる衣服であって、
    前記後身頃を貫通し、前記送風機が取り付けられると共に、前記後身頃の身幅方向の中央部からずれた位置に形成された取付孔と、
    前記後身頃の内側に設けられて前記取付孔を覆う裏地布と、を備え、
    前記後身頃と前記裏地布との間に生じる隙間空間は、前記身幅方向の外側が閉鎖され、前記身幅方向の中央側に向かって開放している
    ことを特徴とする衣服。
  2. 請求項1に記載された衣服において、
    前記取付孔は、前記後身頃の前記身幅方向の前記中央部を挟んで配置された第1取付孔と第2取付孔とを有し、
    前記裏地布は、前記第1取付孔を覆うと共に前記身幅方向の外縁部が前記後身頃に接合された第1布部と、前記第2取付孔を覆うと共に前記身幅方向の外縁部が前記後身頃に接合された第2布部と、を有する
    ことを特徴とする衣服。
  3. 請求項2に記載された衣服において、
    前記後身頃は、前記着用者の背中上部を覆う襟下領域を有し、
    前記第1布部は、身丈方向に延びると共に前記襟下領域に重なり、前記身幅方向の前記外縁部が前記後身頃に接合された第1上部領域を有し、
    前記第2布部は、前記身丈方向に延びると共に前記襟下領域に重なり、前記身幅方向の前記外縁部が前記後身頃に接合された第2上部領域を有し、
    前記後身頃と、前記第1上部領域の前記身丈方向の上縁部及び前記第2上部領域の前記身丈方向の上縁部との間には隙間が設けられ、
    前記襟下領域と前記第1上部領域及び前記第2上部領域とによって、前記隙間空間に連続すると共に上方に開放したトンネル空間が形成されている
    ことを特徴とする衣服。
  4. 請求項3に記載された衣服において、
    前記後身頃は、前記襟下領域の前記身幅方向の生地の最大長さが、前記第1上部領域の前記外縁部が前記後身頃に接合された位置から、前記第2上部領域の前記外縁部が前記後身頃に接合された位置までの前記身幅方向の最大長さよりも長い
    ことを特徴とする衣服。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載された衣服において、
    前記後身頃の内側には、前記取付孔よりも下側に配置され、下端部が前記後身頃に接合され、前記身幅方向の両側部が前記第1布部と前記第2布部にそれぞれ接合された第2裏地布が設けられている
    ことを特徴とする衣服。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された衣服において、
    前記裏地布は、前記取付孔の前記身幅方向の外側領域に重なり且つ前記取付孔の前記身幅方向の内側領域に重ならない位置に配置されている
    ことを特徴とする衣服。
  7. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された衣服において、
    マチ布と、
    前記マチ布の前記身幅方向の両側部に配置され、身丈方向の下方に向かってスライダーが移動したとき解放し、前記身丈方向の上方に向かって前記スライダーが移動したとき係合する線ファスナーと、を有するマチ構造を備える
    ことを特徴とする衣服。
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