JP2020093654A - 車両用空調装置及びメンテナンス方法 - Google Patents

車両用空調装置及びメンテナンス方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020093654A
JP2020093654A JP2018232752A JP2018232752A JP2020093654A JP 2020093654 A JP2020093654 A JP 2020093654A JP 2018232752 A JP2018232752 A JP 2018232752A JP 2018232752 A JP2018232752 A JP 2018232752A JP 2020093654 A JP2020093654 A JP 2020093654A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outdoor heat
heat exchanger
outdoor
bottom plate
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018232752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7126438B2 (ja
Inventor
祐太 朝長
Yuta Tomonaga
祐太 朝長
次生 安達
Tsuguo Adachi
次生 安達
田中 哲哉
Tetsuya Tanaka
哲哉 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2018232752A priority Critical patent/JP7126438B2/ja
Publication of JP2020093654A publication Critical patent/JP2020093654A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7126438B2 publication Critical patent/JP7126438B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】従来よりも軽量に実現でき、かつ外気との熱交換の効率が低下しにくい車両用空調装置を提供する。【解決手段】ケーシング200は、間隙GPを確保して車両10の屋根11と対面する底板210と、底板210から立ち上がった枠板CBと、枠板CBに支持された天板230とを有する。天板230は、室外熱交換装置OHE及び室外ファン140を収容する収容空間ASを、底板210及び枠板CBと共に画定している。底板210の、室外熱交換装置OHEを支持する第1端部211及び第2端部212と、室外ファン140の下方に位置する室外ファン支持部213との間に、間隙GPに通じる開口261、262が形成されている。シール部材350は、間隙GPから収容空間ASへ向かう、開口261及び262を通じた外気の流れを抑制する。【選択図】図4

Description

本発明は、車両用空調装置及びメンテナンス方法に関する。
車両に搭載される車両用空調装置は、車両の外部と連通している室外機室を備える。室外機室には、車両の外部の空気である外気と熱交換する室外熱交換装置と、その室外熱交換装置を通過する外気の気流を形成する室外ファンとが配置される。
特許文献1に開示されているように、室外ファンを挟んで互いに対向する一対の室外熱交換器によって室外熱交換装置を構成し、かつ室外機室の、一対の室外熱交換器を支持する底板に、外部に通じる開口を形成した車両用空調装置が知られている。開口は、一方の室外熱交換器に対面する側板と、底板における一方の室外熱交換器を支持する部分との間、及び他方の室外熱交換器に対面する側板と、底板における他方の室外熱交換器を支持する部分との間に、それぞれ形成されている。
特許文献1によれば、これらの開口は、室外機室の外部から内部への外気の流入を促進することを意図して形成されたものである。
特開昭62−221913号公報
車両を推進させるのに必要なエネルギーの増大を抑えるために、車両用空調装置の軽量化を図ることが望まれる。特許文献1に係る車両用空調装置は、室外機室の底板に開口が形成されているので、開口が無い構成に比べると、軽量化が図られうる。しかし、特許文献1の構成では、以下の理由により、充分な軽量化を図ることが難しい。
即ち、特許文献1の構成では、上記開口の面積を充分に広くとるためには、一対の室外熱交換器を室外ファンに近づける必要がある。なお、室外熱交換装置が一対の室外熱交換器を有する場合のみならず、室外熱交換装置が1つの室外熱交換器によって構成されている場合であっても、その室外熱交換器と側板との間の開口の面積を充分に広くとるためには、その室外熱交換器を室外ファンに近づける必要がある。
しかし、室外熱交換器を室外ファンに近づけると、室外機室内の気流が乱され、室内ファンの負荷が増大する懸念がある。従って、上記開口の面積を広くとることができないため、充分な軽量化を図ることが難しい。そこで、さらなる軽量化を図ることができる構成が求められる。
なお、底板の、室外熱交換器と室外ファンとの間の部分に開口を形成すると、さらなる軽量化が図られうる。しかし、その開口から室外機室に流入した外気は、室外熱交換器を通過しない。しかも、その開口からの外気の流入は、室外熱交換器を通過する外気の量の低下を招く。この結果、室外熱交換器の熱交換の効率が低下してしまう。
また、車両用空調装置のコンパクト化を図るために、室外機室の内部には、各種の機器が密に配置されることが多い。このため、各種の機器にアクセスしにくく、メンテナンスに手間がかかりがちである。そこで、メンテナンスを容易に行える技術が望まれる。
本発明は、上述した各実情に鑑みてなされたものであり、従来よりも軽量に実現でき、かつ外気との熱交換の効率が低下しにくい車両用空調装置を提供することを第1の目的とし、車両用空調装置のメンテナンスを容易に行えるメンテナンス方法を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明に係る車両用空調装置は、
車両の外部の空気である外気と熱交換する室外熱交換装置と、
前記室外熱交換装置の、前記外気との前記熱交換を促進する、前記外気の気流を形成する室外ファンと、
前記室外熱交換装置を支持する底板と、前記底板から立ち上がった枠板と、前記枠板に支持され、前記室外熱交換装置及び前記室外ファンを収容する収容空間を、前記底板及び前記枠板と共に画定する天板とを有し、前記底板が前記車両の支持面と対面し、かつ前記底板と前記支持面との間に間隙が確保された状態で前記車両に設置され、前記底板の、少なくとも、前記室外熱交換装置を支持する部分と前記室外ファンの下方に位置する部分との間に、前記間隙に通じる開口が形成されているケーシングと、
前記間隙と前記収容空間との一方から他方へ向かう、前記開口を通じた前記外気の流れを抑制するシール部材と、
を備える。
上記構成によれば、開口が、底板の、室外熱交換装置を支持する部分と室外ファンの下方に位置する部分との間に形成されている。このため、開口の面積を広くとる場合に、室外熱交換装置を室外ファンに近づける必要がない。従って、充分な軽量化が図られる程度に広い開口を形成できる。このため、本発明に係る車両用空調装置は、従来よりも軽量に実現できる。
また、シール部材が、底板と支持板との間隙と、収容空間との一方から他方へ向かう、開口を通じた外気の流れを抑制する。これにより、底板の、室外熱交換装置を支持する部分と室外ファンの下方に位置する部分との間に開口が形成されているにも関わらず、室外熱交換装置との熱交換に寄与しない外気の流れが抑えられる。このため、室外熱交換装置の、外気との熱交換の効率が低下しにくい。
実施形態1に係る鉄道車両用空調装置の設置の態様を示す側面図 実施形態1に係る鉄道車両用空調装置のケーシングの内部を示す平面図 実施形態1に係る鉄道車両用空調装置のケーシングの天板を示す平面図 実施形態1に係る鉄道車両用空調装置の室外機室の断面図 実施形態1に係る鉄道車両用空調装置のシール部材の平面図 実施形態2に係るメンテナンス方法が遂行されている様子を示す概念図 実施形態3に係るメンテナンス方法が遂行されているときの、鉄道車両の屋根及び鉄道車両用空調装置の室外機室の断面図 実施形態4に係る鉄道車両用空調装置のシール部材の平面図 実施形態4に係るメンテナンス方法が遂行されている様子を示す概念図 実施形態5に係る鉄道車両用空調装置の室外機室の断面図 実施形態6に係る鉄道車両用空調装置の室外機室の断面図 実施形態7に係る鉄道車両用空調装置のケーシングの内部を示す平面図 実施形態8に係る鉄道車両用空調装置の設置の態様を示す側面図 実施形態9に係る鉄道車両用空調装置の室外機室の断面図
以下、図面を参照し、上記車両が鉄道車両である場合を例に挙げて、実施形態に係る鉄道車両用空調装置について説明する。図中、同一又は対応する部分に同一の符号を付す。
[実施形態1]
図1に示すように、本実施形態に係る鉄道車両用空調装置400は、鉄道車両10の、支持面としての屋根11に複数設置される。各々の鉄道車両用空調装置400は、鉄道車両10の内部に画定されている被空調室としての客室12を空調する。
図2に示すように、各々の鉄道車両用空調装置400は、外殻を構成するケーシング200と、ケーシング200に収容された空調機器100とを備える。
空調機器100が、図1に示す客室12を空調する。空調機器100は、各々冷媒を用いて冷凍サイクルを構成する2系統の冷凍サイクル装置110及び120を有する。
一方の冷凍サイクル装置110は、冷媒を圧縮する第1圧縮機111と、第1圧縮機111で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する第1室外熱交換器112と、第1室外熱交換器112で凝縮された冷媒を膨張させる第1膨張器113と、第1膨張器113で膨張された冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する第1室内熱交換器114と、第1室内熱交換器114を経た冷媒から液体を分離する第1気液分離器115とを含む。
他方の冷凍サイクル装置120は、冷媒を圧縮する第2圧縮機121と、第2圧縮機121で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する第2室外熱交換器122と、第2室外熱交換器122で凝縮された冷媒を膨張させる第2膨張器123と、第2膨張器123で膨張された冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する第2室内熱交換器124と、第2室内熱交換器124を経た冷媒から液体を分離する第2気液分離器125とを含む。
以上、図1に示す客室12を冷房する場合について、冷凍サイクル装置110及び120の構成を説明した。図1に示す客室12を暖房する場合には、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122がそれぞれ蒸発器として機能し、第1室内熱交換器114及び第2室内熱交換器124がそれぞれ凝縮器として機能する。
いずれの場合においても、第1室内熱交換器114と第2室内熱交換器124とによって、図1に示す客室12の空気と熱交換する室内熱交換装置IHEが構成されている。また、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122とによって、図1に示す車両10の外部の空気である外気と熱交換する室外熱交換装置OHEが構成されている。
また、空調機器100は、第1室内熱交換器114及び第2室内熱交換器124と、図1に示す客室12の空気との熱交換を促進する室内ファン130、並びに第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122と、図1に示す車両10の外部の空気である外気との熱交換を促進する室外ファン140を備える。
ケーシング200は、図1に示す車両10の屋根11と対面する底板210と、それぞれ底板210から立ち上がっている第1側板221、第2側板222、第3側板223、及び第4側板224と、底板210と対面した状態で、第1側板221から第4側板224によって支持されている天板230とを有する。図2では、ケーシング200の内部を示すため、天板230については一部のみを示す。
第1側板221から第4側板224は、底板210に対する平面視で四角形に連結されている。第1側板221と第2側板222は、図1に示す車両10の幅方向に対面し、第3側板223と第4側板224は、図1に示す車両10の長さ方向に対面している。
また、ケーシング200は、底板210、第1側板221から第4側板224、及び天板230によって画定される内部を、室外機室S1、室内機室S2、及び圧縮機室S3に仕切る、第1仕切板241及び第2仕切板242を有する。第1仕切板241と第2仕切板242は、図1に示す車両10の長さ方向に対面している。
室外機室S1は、底板210と、それぞれ底板210から立ち上がった枠板CBを構成している第1側板221、第2側板222、第3側板223、及び第1仕切板241と、天板230とによって構成されている。室外機室S1に、第1室外熱交換器112、第2室外熱交換器122、及び室外ファン140が収容されている。
室内機室S2は、底板210と、それぞれ底板210から立ち上がった第1側板221、第2側板222、第1仕切板241、及び第2仕切板242によって構成されている。室内機室S2には、第1室内熱交換器114、第2室内熱交換器124、第1膨張器113、第2膨張器123、及び室内ファン130が収容されている。
圧縮機室S3は、底板210と、それぞれ底板210から立ち上がった第1側板221、第2側板222、第2仕切板242、及び第4側板224によって構成されている。圧縮機室S3には、第1圧縮機111、第2圧縮機121、第1気液分離器115、及び第2気液分離器125が収容されている。
図3に示すように、天板230は、図2に示す室外機室S1の上部を塞ぐ第1天板231と、図2に示す室内機室S2及び圧縮機室S3の上部を塞ぐ第2天板232とに分割されて構成されている。
第1天板231の、図2に示す第1室外熱交換器112の上方には、外気が通過可能な第1通気孔231aが形成され、図2に示す第2室外熱交換器122の上方には、外気が通過可能な第2通気孔231bが形成されている。また、第1天板231の、図2に示す室外ファン140の上方にも、外気が通過可能な第3通気孔231cが形成されている。
図2に戻って、説明を続ける。室外ファン140は、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の、外気との熱交換を促進する気流を形成する。具体的には、室外ファン140は、図3に示す第1通気孔231a及び第2通気孔231bから、室外機室S1に外気を吸い込む。図3に示す第1通気孔231aから吸い込まれた外気は、第1室外熱交換器112を通過し、図3に示す第2通気孔231bから吸い込まれた外気は、第2室外熱交換器122を通過する。そして、室外ファン140は、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を通過した外気を、図3に示す第3通気孔231cから外部に排気する。
また、底板210のうち、室内機室S2の底面を構成する部分には、図1に示す客室12に通じるリターン口251及び252が開口している。一方のリターン口251は、第1室内熱交換器114の脇に配置されており、他方のリターン口252は、第2室内熱交換器124の脇に配置されている。
室内ファン130は、第1室内熱交換器114及び第2室内熱交換器124の、図1に示す客室12の空気との熱交換を促進する気流を形成する。具体的には、室内ファン130は、リターン口251及び252を通じて、図1に示す客室12の空気を室内機室S2へと吸い上げる。一方のリターン口251から吸い上げられた空気は、第1室内熱交換器114を通過し、他方のリターン口252から吸い上げられた空気は、第2室内熱交換器124を通過する。そして、室内ファン130は、第1室内熱交換器114及び第2室内熱交換器124を通過した空気を、図示せぬダクトを通じて、図1に示す客室12に戻す。
本実施形態に係る鉄道車両用空調装置400は、軽量化を図るために、底板210のうち、室外機室S1の底面を構成する部分に、それぞれ室外機室S1の外部に通じる開口261及び262が形成されている点を最大の特徴としている。そこで、以下では、ケーシング200の、室外機室S1を構成する部分について、詳細に説明する。
図4に示すように、ケーシング200は、底板210と、底板210から立ち上がった枠板CBと、枠板CBに支持された第1天板231とを有する。なお、枠板CBは、既述のように、第1側板221及び第2側板222、並びに図2に示す第3側板223及び第1仕切板241によって構成されている。
第1天板231は、収容空間ASを、底板210及び枠板CBと共に画定している。収容空間ASに、第1室外熱交換器112、第2室外熱交換器122、及び室外ファン140が収容されている。第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122は、互いに対向して配置されている。室外ファン140は、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122との間において、底板210に支持されている。
鉄道車両用空調装置400は、室外ファン140のプロペラ型の羽根車140aと第1室外熱交換器112との間に延在する第1支持梁311と、一端が第1支持梁311に固定され、他端が底板210に固定された状態で、第1室外熱交換器112を保持している第1保持部材321とを有する。底板210は、第1保持部材321を介して、第1室外熱交換器112を支持している。
第1保持部材321は、他端から一端に向かうに従って、室外ファン140に近づく向きに傾斜している。このため、第1室外熱交換器112は、底板210に面する第1端面EAから、第1天板231に面する第2端面EBに向かうに従って、室外ファン140に近づく向きに傾斜している。
また、鉄道車両用空調装置400は、室外ファン140の羽根車140aと第2室外熱交換器122との間に延在する第2支持梁312と、一端が第2支持梁312に固定され、他端が底板210に固定された状態で、第2室外熱交換器122を保持している第2保持部材322とを有する。底板210は、第2保持部材322を介して、第2室外熱交換器122を支持している。
第2保持部材322は、他端から一端に向かうに従って、室外ファン140に近づく向きに傾斜している。このため、第2室外熱交換器122は、底板210に面する第1端面EAから、第1天板231に面する第2端面EBに向かうに従って、室外ファン140に近づく向きに傾斜している。
図2に示すように、第1支持梁311と第2支持梁312は、底板210に対する平面視において、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122とが対向する方向(以下、対向方向という。)に間隔をあけて、対向方向と交差する方向、具体的には、対向方向と直交する方向に延在している。第1支持梁311と第2支持梁312の各々は、第3側板223から第1仕切板241にわたって延在している。
図4に戻って、説明を続ける。鉄道車両用空調装置400は、室外ファン140の羽根車140aと、第1支持梁311及び第2支持梁312との間に配置されたベルマウス330も有する。ベルマウス330は、第1支持梁311及び第2支持梁312によって支持されている。ベルマウス330は、羽根車140aを取り囲んでおり、室外ファン140が形成する気流を整える役割を果たす。
以上説明した各部材を収容しているケーシング200は、底板210が、車両10の屋根11と対面し、かつ底板210と屋根11との間に間隙GPが確保された状態で、車両10に設置されている。
そして、底板210の、第1保持部材321を介して第1室外熱交換器112を支持する部分、即ち第1保持部材321の他端が固定されている部分(以下、第1端部と記す。)211と、室外ファン140の下方において室外ファン140を支持する部分(以下、室外ファン支持部と記す。)213との間に、図2にも示す開口261が形成されている。
また、底板210の、第2保持部材322を介して第2室外熱交換器122を支持する部分、即ち第2保持部材322の他端が固定されている部分(以下、第2端部と記す。)212と、室外ファン支持部213との間に、図2にも示す開口262が形成されている。
開口261及び262の各々は、収容空間ASと、間隙GPとを連通させている。既述のように、開口261及び262は、ケーシング200の軽量化を図るために形成されたものである。
底板210の第1端部211の、開口261の縁に位置する端部には、第1端部211の、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122とが対向する対向方向に延びる仮想軸の周りの曲げ強度を高める第1補強部211aが設けられている。第1補強部211aは、第1端部211を構成する板状体の端縁を、間隙GPに向けて折り曲げた部分によって構成されている。
また、底板210の第2端部212の、開口262の縁に位置する端部にも、第2端部212の、上記仮想軸の周りの曲げ強度を高める第2補強部212aが設けられている。第2補強部212aは、第2端部212を構成する板状体の端縁を、間隙GPに向けて折り曲げた部分によって構成されている。
また、底板210の室外ファン支持部213の、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122とが対向する対向方向の一端には、室外ファン支持部用補強部としての第1補強梁341が設けられており、他端にも、室外ファン支持部用補強部としての第2補強梁342が設けられている。
図2に示すように、第1補強梁341と第2補強梁342の各々は、底板210に対する平面視において、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122とが対向する対向方向と交差する方向、具体的には、対向方向と直交する方向に、第3側板223から第1仕切板241にわたって延在している。
第1補強梁341と第2補強梁342は、底板210の室外ファン支持部213の、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122とが対向している対向方向に平行な仮想軸の周りの曲げ強度を高める役割を果たしている。
図4に戻って、説明を続ける。鉄道車両用空調装置400は、底板210と屋根11との間に介在しているシール部材350も備える。シール部材350は、ゴムによって構成されている。
シール部材350は、間隙GP及び収容空間ASの外部(以下、単に外部と記す。)と、間隙GPとの連通を抑制している。つまり、シール部材350は、室外ファン140が第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を通過する外気の気流を形成している最中に、間隙GPから収容空間ASへ向かう、開口261及び262を通じた外気の流れを抑制する。
仮に、シール部材350が無い場合、室外ファン140が上記気流を形成している最中に、外部から、間隙GPと開口261及び262とを経由して、収容空間ASに外気が進入する。そして、その進入した外気は、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を通過せずに、第3通気孔231cから排気されるため、熱交換に寄与しない。
しかも、室外ファン140に供給されるエネルギーの一部が、その熱交換に寄与しない外気の吸い込みに使われる結果、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を通過する外気の量が低下する。このため、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の、外気との熱交換の効率が低下する。
これに対し、本実施形態では、シール部材350が、間隙GPから収容空間ASへ向かう外気の流れを抑制する。このため、底板210に開口261及び262が形成されているにも関わらず、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の、外気との熱交換の効率が低下しにくい。
図2に破線で示すように、シール部材350は、底板210に対する平面透過視においては、開口261及び262を取り囲んだ状態に延在している。具体的には、シール部材350は、室外機室S1の縁に沿って延在している。つまり、シール部材350は、枠板CBの下方において、枠板CBに沿って、四角形状に延在している。
図5に、シール部材350の平面図を示す。シール部材350には、排水口350aが形成されている。排水口350aは、図5に示すように、シール部材350が構成する四角形の各辺に少なくとも1つずつ形成されている。具体的には、排水口350aは、シール部材350が構成する四角形の各辺の両端部分に形成されている。つまり、シール部材350には、合計で8つの排水口350aが形成されている。
各々の排水口350aは、図4に示す間隙GPと、間隙GP及び収容空間ASの外部とを局所的に連通させる。このため、間隙GPに溜まる雨水、雪解け水、凝縮水等の水が、排水口350aを通して、間隙GP及び収容空間ASの外部に排出される。
以上説明した実施形態によれば、図4に示したように、底板210に開口261及び262が形成されているため、鉄道車両用空調装置400の軽量化が図られる。
また、一方の開口261は、底板210の、第1端部211と室外ファン支持部213との間に形成されており、他方の開口262は、第2端部212と室外ファン支持部213との間に形成されている。このため、第1端部211と第1側板221との間、及び第2端部212と第2側板222との間に図示せぬ開口を形成する場合と異なり、開口261及び262の面積を広くとっても、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を室外ファン140に近づける必要がない。従って、充分な軽量化が図られる程度に広い開口261及び262を形成できるため、鉄道車両用空調装置400は、従来よりも軽量に実現できる。
また、シール部材350が、間隙GPから収容空間ASへ向かう、開口261及び262を通じた外気の流れを抑制する。このため、第1端部211と第2端部212との間に開口261、262が形成されているにも関わらず、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122との熱交換に寄与しない外気の流れが抑えられる。このため、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の、外気との熱交換の効率が低下しにくい。
また、底板210に開口261を形成したことにより、第1室外熱交換器112を通過した外気が、開口261を通して鉄道車両10の屋根11にまで到達しうる。同様に、底板210に開口262を形成したことにより、第2室外熱交換器122を通過した外気が、開口262を通して鉄道車両10の屋根11にまで到達しうる。つまり、開口261及び262が無い場合に比べて、外気が流れる風路を構成する空間の体積が増大する。この結果、室外ファン140にかかる負荷を軽減できる。
また、第1補強部211aが、底板210の第1端部211の曲げ強度を高め、第2補強部212aが、底板210の第2端部212の曲げ強度を高め、第1補強梁341及び第2補強梁342が、底板210の室外ファン支持部213の曲げ強度を高める。このため、底板210に開口261及び262が形成されているにも関わらず、底板210の剛性が損なわれにくい。
また、図5に示したように、シール部材350に複数の排水口350aが形成されている。このため、図4に示す開口261及び262を通じて、収容空間ASから間隙GPに雨水、雪解け水、凝縮水等の水が流入したとしても、その水が間隙GPに溜まりにくい。このため、間隙GPを清潔に保つことができる。
[実施形態2]
上記実施形態1では、開口261及び262が、ケーシング200軽量化のために形成されたものであると述べたが、開口261及び262は、室外機室S1のメンテンナンスの容易化に活用することもできる。以下、開口261及び262を活用してメンテンナンスを行う具体例について述べる。
図6に示すように、まず、第1室外熱交換器112、第2室外熱交換器122、及び室外ファン140を収容している状態のケーシング200を、図1に示す鉄道車両10の屋根11から取り外し、支持台としての台車510に載置する。台車510は、ケーシング200の底板210における開口261及び262以外の部分を支持する。
次に、作業員は、台車510に載置された状態のケーシング200の下方から、開口261及び262を通して、ケーシング200の内部のメンテナンスを行う。具体的には、作業員は、メンテナンスとして、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の洗浄を行う。洗浄には、洗浄用の水を噴射する高圧洗浄機520が用いられる。
高圧洗浄機520によって、ケーシング200の下方から開口261を通して第1室外熱交換器112に向けて洗浄用の水を吹き付ける。第1保持部材321は、第1室外熱交換器112を局所的にのみ保持しているので、吹き付けられた水は、第1室外熱交換器112の、開口261に面する裏面に当たる。これにより、第1室外熱交換器112の裏面が洗浄される。
同様に、高圧洗浄機520によって、ケーシング200の下方から開口262を通して第2室外熱交換器122に洗浄用の水を吹き付けることにより、第2室外熱交換器122の、開口262に面する裏面が洗浄される。
以上説明したように、本実施形態によれば、台車510に載置された状態のケーシング200の下方から、開口261及び262を通して、ケーシング200の内部の洗浄を行える。ケーシング200の下方からケーシング200の内部に洗浄用の水を吹き付けるので、開口261及び262が無い従来においては洗浄が困難であった箇所、特に、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の裏面の洗浄を容易に行える。
[実施形態3]
上記実施形態2では、ケーシング200を鉄道車両10の屋根11から台車510に移載する移載ステップを要したが、かかる移載ステップを要さずにメンテナンスを行える場合もある。以下、その具体例について述べる。
図7に示すように、本実施形態では、鉄道車両10の屋根11における、開口261の下方に位置する箇所に、鉄道車両10の内部と外部とを連通させる、開閉可能な点検窓610が設けられている。また、鉄道車両10の屋根11における、開口262の下方に位置する箇所にも、鉄道車両10の内部と外部とを連通させる、開閉可能な点検窓620が設けられている。
本明細書において“開閉可能”とは、点検窓610及び620が蝶番によって開閉される構成のみならず、点検窓610及び620を構成する板状体の取り付け及び取り外しが可能な構成も含む概念とする。
作業員は、まず、鉄道車両10の内部から点検窓610を開く。これにより、点検窓610及び開口261を通して、鉄道車両10の内部とケーシング200の内部とを連通させると共に、点検窓620を開くことにより、点検窓620及び開口262を通して、鉄道車両10の内部とケーシング200の内部とを連通させる。
そして、作業員は、鉄道車両10の内部から、点検窓610及び620、並びに開口261及び262を通して、ケーシング200の内部のメンテナンスを行う。
本明細書において“メンテナンス”とは、洗浄、整備、部材の交換等を行うことのみならず、異常の有無を確認するための観察のみ行うことも含む概念とする。
以上説明したように、本実施形態によれば、鉄道車両10の内部から、点検窓610及び620、並びに開口261及び262を通して、ケーシング200の内部のメンテナンスを行える。ケーシング200の下方からケーシング200の内部にアクセスすることができるので、開口261及び262が無い従来においてはアクセスが困難であった箇所にも容易にアクセスでき、鉄道車両用空調装置400のメンテナンスを容易に行える。
[実施形態4]
上記実施形態3では、鉄道車両10の内部からケーシング200の内部にアクセスしたが、メンテナンスとしての観察は、鉄道車両10及びケーシング200の外部から行うこともできる。以下、その具体例について述べる。
図8に示すように、本実施形態では、シール部材350に、四隅部分に位置する既述の排水口350aよりも幅の広い、別の排水口350bが形成されている。幅の広い排水口350bは、シール部材350が構成する四角形の、鉄道車両10の幅方向に対向する2辺の各々の中央部分に形成されている。つまり、シール部材350には、幅の広い排水口350bが合計で2つ形成されている。
図9に示すように、メンテナンスとしての観察には、棒状の柄部720と、柄部720の先端に取り付けられたカメラ710とを有する観察装置700が用いられる。カメラ710で取得された映像のデータは、柄部720を通して図示せぬモニタに送られる。そのモニタにおいて、作業員は、カメラ710で取得された映像を視認できる。
まず、作業員は、鉄道車両10及びケーシング200の外部から、シール部材350の排水口350bを通して、間隙GPに観察装置700を挿入する。観察装置700のカメラ710を開口261又は262の下方に位置させ、カメラ710によって、開口261又は262を通してケーシング200の内部を撮像する。
そして、作業員は、カメラ710で撮像された映像を図示せぬモニタで確認する。このようにして、作業員は、間隙GPに挿入されたカメラ710を用いて、開口261又は262を通して、ケーシング200の内部を観察する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ケーシング200の内部の観察を、鉄道車両10及びケーシング200の外部から手軽に行える。開口261又は262を通してケーシング200の内部を観察するので、開口261及び262が無い従来においては観察が困難であった箇所も容易に観察できる。
なお、本実施形態では、柄部720の先端にカメラ710が取り付けられた観察装置700を用いたが、カメラ710に代えて鏡が柄部720の先端に取り付けられたものを用いてもよい。鏡を開口261又は262の下方に位置させることで、鏡を通して、ケーシング200の内部を観察することもできる。
本実施形態では、シール部材350の排水口350bから間隙GPに、観察装置700を挿入し、観察を行う具体例について述べた。観察の結果、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の洗浄が必要であるとの判断に至った場合は、洗浄用の液体を噴射する高圧洗浄機のノズルを、シール部材350の排水口350bから間隙GPに挿入してもよい。先端が収容空間ASに向かって湾曲したノズルを用いることで、開口261、262を通して、第1室外熱交換器112、第2室外熱交換器122に洗浄用の液体を吹き付けることができる。
[実施形態5]
上記実施形態1において、図4には室外ファン140が底板210に載置された構成を例示したが、室外ファン140が底板210よりも上方に吊られていてもよい。以下、その具体例について述べる。
図10に示すように、本実施形態に係る鉄道車両用空調装置400は、収容空間ASにおいて室外ファン140を、底板210よりも上方に吊る吊り部材360を備える。吊り部材360の一端は、第1支持梁311及び第2支持梁312につながれ、他端は、室外ファン140につながれている。
そして、本実施形態では、底板210の、第1室外熱交換器112を支持する第1端部211と、第2室外熱交換器122を支持する第2端部212との間の、室外ファン140の下方に位置する部分を含む領域に、1つの連続した開口263が形成されている。
本実施形態によれば、室外ファン140の下方に位置する部分にも開口263が形成されているので、図4に示した室外ファン支持部213、第1補強梁341、及び第2補強梁342を省くことができる。この結果、図4に示す構成よりも軽量化が図られ得る。
[実施形態6]
図2には、シール部材350が室外機室S1の縁に沿って延在している構成を例示したが、シール部材350は、開口261及び262を取り囲んでいれば、室外機室S1の縁よりも内方において延在していてもよい。以下、その具体例について述べる。
図11に示すように、本実施形態では、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122の各々が、底板210に面する第1端面EAから、第1天板231に面する第2端面EBに向かうに従って、室外ファン140から遠ざかる向きに傾斜している。
また、第1通気孔231aは、底板210における第1室外熱交換器112を支持する第1端部211と、第1側板221とに形成されている。また、第2通気孔231bは、底板210における第2室外熱交換器122を支持する第2端部212と、第2側板222とに形成されている。
開口264は、底板210の、第1端部211と第2端部212との間の、室外ファン140の下方に位置する部分を含む領域に形成されている。
また、本実施形態では、シール部材350が、第1端部211の、開口264の縁に位置する部分と屋根11との間、及び第2端部212の、開口264の縁に位置する部分と屋根11との間に延在している。このため、シール部材350が延在する経路の長さを、図2に示す実施形態1の場合よりも短くすることができる。この結果、実施形態1の場合よりもシール部材350の軽量化を図り得る。また、本実施形態では、第1補強部211aと第2補強部212aが、シール部材350を保持する役割を果たし得る。
[実施形態7]
上記実施形態1では、図2に示したように、開口261及び262の各々が、1つの連続した領域にわたって形成されていたが、開口261及び262の各々は、離散的に配置された複数の小開口の集合によって形成されたものであってもよい。以下、その具体例について述べる。
図12に示すように、本実施形態では、第1端部211と室外ファン支持部213との間の開口265が、各々図2に示す開口261よりも小さい多数の小開口が離散的に配置されたものによって構成されている。また、第2端部212と室外ファン支持部213との間の開口266が、各々図2に示す開口262よりも小さい多数の小開口が離散的に配置されたものによって構成されている。
なお、図12には、円形の小開口を例示したが、小開口の形状は、特に限定されない。小開口の形状は、四角形であってもよい。
本実施形態によれば、開口265及び266が、多数の小開口が離散的に配置されたものによって構成されているため、図2に示す開口261及び262を形成する場合に比べると、底板210の強度が損なわれにくい。
[実施形態8]
図1には、鉄道車両用空調装置400が鉄道車両10の屋根11から上方に突出した態様で設置された構成を例示したが、鉄道車両用空調装置400の一部又は全部は鉄道車両10に嵌り込んでいてもよい。以下、その具体例について述べる。
図13に示すように、本実施形態では、鉄道車両10の上部に凹部が形成されており、その凹部に鉄道車両用空調装置400が嵌っている。鉄道車両用空調装置400は、鉄道車両10の屋根11の、凹部の底面を構成する部分に、設置されている。
鉄道車両用空調装置400の天板230の高さは、鉄道車両10の屋根11の、凹部以外の部分の高さと揃っている。本実施形態でも、実施形態1と同様の効果が得られる。
[実施形態9]
上記実施形態1では、図2に示したように、室外熱交換装置OHEが、それぞれ外気と熱交換する第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を有する場合について述べた。室外熱交換装置OHEは、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122のうちの一方のみを有するものであってもよい。以下、その具体例について述べる。
図14に示すように、本実施形態では、室外熱交換装置OHEが、第1室外熱交換器112によって構成されており、図2示した第2室外熱交換器122を有しない。そして、底板210の、室外ファン140の下方に位置する室外ファン支持部213は、第1側板221と第2側板222とが対向している対向方向、即ち、鉄道車両10の幅方向に関して、第2側板222に近い端部に配置されている。第1室外熱交換器112と室外ファン140とは、鉄道車両10の幅方向に対向している。
底板210の、第1室外熱交換器112を支持する第1端部211と、室外ファン支持部213との間に、開口261が形成されており、かつ底板210に対する平面透過視において開口261を取り囲んでいるシール部材350が設けられている点は、実施形態1の場合と同様である。このため、本実施形態によっても、実施形態1と同様の効果が得られる。また、本実施形態に係る車両用空調装置400に対しても、実施形態2−4に係るメンテナンス方法を適用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明はこれに限られず、以下に述べる変形も可能である。
図4には、第1通気孔231a及び第2通気孔231bから収容空間ASに吸い込まれ、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を通過した後、第3通気孔231cを通して収容空間ASから外部に排気される外気の気流を例示した。第3通気孔231cから収容空間ASに吸い込まれ、第1室外熱交換器112及び第2室外熱交換器122を通過した後、第1通気孔231a及び第2通気孔231bを通して収容空間ASから外部に排気される外気の気流を、室外ファン140が形成してもよい。同様に、図14において、第3通気孔231cから収容空間ASに吸い込まれ、第1室外熱交換器112を通過した後、第1通気孔231aを通して収容空間ASから外部に排気される外気の気流を、室外ファン140が形成してもよい。これらの場合、シール部材350は、収容空間ASから間隙GPへ向かう、開口261及び262を通じた外気の流れを抑制する。
図4には、理解を容易にするために、ケーシング200の底板210と、鉄道車両10の屋根11との間にシール部材350のみが介在する構成を示した。ケーシング200の荷重の一部又は全部が、ケーシング200を屋根11に固定するための図示せぬ固定部材に作用する構成としてもよい。また、ケーシング200の荷重の一部又は全部がシール部材350に作用することにより、シール部材350がケーシング200を支持する役割を兼ねてもよい。この場合は、シール部材350が、さらに防振の役割を兼ねてもよい。
シール部材350の素材は、外気の流通を抑制可能なものであれば、特にゴムに限られない。シール部材350の素材は、ゴム以外の樹脂又は金属であってもよい。
図4には、底板210の第1端部211の曲げ強度を高めるものとして、間隙GPに向けて折り曲げられた、第1端部211と一体の第1補強部211aを例示したが、第1補強部211aは、収容空間ASに向けて折り曲げられたものであってもよい。同様に、底板210の第2端部212の曲げ強度を高める、第2端部212と一体の第2補強部212aも、収容空間ASに向けて折り曲げられたものであってもよい。また、第1補強部211aは第1端部211に取り付けられるものであってもよいし、第2補強部212aは第1端部212に取り付けられるものであってもよい。第1補強部211a及び第2補強部212aは、鉄道車両10の長さ方向に延在する梁であってもよい。その梁は、収容空間ASに配置されてもよいし、間隙GPに配置されてもよい。
図4には、室外ファン支持部213の曲げ強度を高める室外ファン支持部用補強部として、第1補強梁341及び第2補強梁342を例示した。室外ファン支持部用補強部は、室外ファン支持部213に取り付けられるものであってもよいし、室外ファン支持部213と一体に形成されているものであってもよい。室外ファン支持部213を構成する板状体の、第1室外熱交換器112と第2室外熱交換器122とが対向する対向方向の両端が折り曲げられた構成においては、その折り曲げられた部分が、室外ファン支持部213と一体に形成された室外ファン支持部用補強部を構成する。また、図4には、第1補強梁341及び第2補強梁342が収容空間ASに配置された構成を例示したが、室外ファン支持部用補強部は、間隙GPに配置されていてもよい。
本明細書において、鉄道車両とは、電車に限らず、新幹線、モノレール、その他の、軌道に沿って進行する車両を含む概念とする。また、ケーシング200が設置される車両は、鉄道車両に限られず、バスその他の自動車であってもよい。
10…鉄道車両(車両)、11…屋根(支持面)、12…客室、100…空調機器、110,120…冷凍サイクル装置、111…第1圧縮機、112…第1室外熱交換器、113…第1膨張器、114…第1室内熱交換器、115…第1気液分離器、121…第2圧縮機、122…第2室外熱交換器、123…第2膨張器、124…第2室内熱交換器、125…第2気液分離器、130…室内ファン、140…室外ファン、140a…羽根車、200…ケーシング、210…底板、211…第1端部、211a…第1補強部、212…第2端部、212a…第2補強部、213…室外ファン支持部、221…第1側板、222…第2側板、223…第3側板、224…第4側板、230…天板、231…第1天板、231a…第1通気孔、231b…第2通気孔、231c…第3通気孔、232…第2天板、241…第1仕切板、242…第2仕切板、251,252…リターン口、261,262,263,264,265,266…開口、311…第1支持梁、312…第2支持梁、321…第1保持部材、322…第2保持部材、330…ベルマウス、341…第1補強梁(室外ファン支持部用補強部)、342…第2補強梁(室外ファン支持部用補強部)、350…シール部材、350a,350b…排水口、360…吊り部材、400…鉄道車両用空調装置(車両用空調装置)、510…台車(支持台)、520…高圧洗浄機、610,620…点検窓、700…観察装置、710…カメラ、720…柄部、AS…収容空間、CB…枠板、EA…第1端面(底板に面する部分)、EB…第2端面(天板に面する部分)、GP…間隙、S1…室外機室、S2…室内機室、S3…圧縮機室、OHE…室外熱交換装置、IHE…室内熱交換装置。

Claims (12)

  1. 車両の外部の空気である外気と熱交換する室外熱交換装置と、
    前記室外熱交換装置の、前記外気との前記熱交換を促進する、前記外気の気流を形成する室外ファンと、
    前記室外熱交換装置を支持する底板と、前記底板から立ち上がった枠板と、前記枠板に支持され、前記室外熱交換装置及び前記室外ファンを収容する収容空間を、前記底板及び前記枠板と共に画定する天板とを有し、前記底板が前記車両の支持面と対面し、かつ前記底板と前記支持面との間に間隙が確保された状態で前記車両に設置され、前記底板の、少なくとも、前記室外熱交換装置を支持する部分と前記室外ファンの下方に位置する部分との間に、前記間隙に通じる開口が形成されているケーシングと、
    前記間隙と前記収容空間との一方から他方へ向かう、前記開口を通じた前記外気の流れを抑制するシール部材と、
    を備える、車両用空調装置。
  2. 前記室外熱交換装置が、それぞれ前記外気と熱交換する第1室外熱交換器及び第2室外熱交換器を有し、
    前記第1室外熱交換器と前記第2室外熱交換器とが互いに対向し、かつ前記第1室外熱交換器と前記第2室外熱交換器との間に、前記室外ファンが配置されており、
    前記ケーシングの前記底板の、少なくとも、前記第1室外熱交換器を支持する部分と前記室外ファンの下方に位置する部分との間、及び前記第2室外熱交換器を支持する部分と前記室外ファンの下方に位置する部分との間に、前記開口が形成されている、
    請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記第1室外熱交換器及び前記第2室外熱交換器の各々が、前記底板に面する部分から前記天板に面する部分に向かうに従って、前記室外ファンに近づく向きに傾斜している、
    請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記底板が、前記室外ファンを支持する室外ファン支持部を有し、
    前記底板の、前記第1室外熱交換器を支持する部分と前記室外ファン支持部との間、及び前記第2室外熱交換器を支持する部分と前記室外ファン支持部との間のそれぞれに、前記開口が形成されている、
    請求項2又は3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記室外ファン支持部の、前記第1室外熱交換器と前記第2室外熱交換器とが対向する方向に延びる仮想軸の周りの曲げ強度を高める室外ファン支持部用補強部が、前記室外ファン支持部に設けられている、
    請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記室外ファンが、前記底板よりも上方に吊られており、
    前記底板の、前記第1室外熱交換器を支持する部分と、前記第2室外熱交換器を支持する部分との間の、前記室外ファンの下方に位置する部分を含む領域に、前記開口が形成されている、
    請求項2又は3に記載の車両用空調装置。
  7. 前記底板における前記第1室外熱交換器を支持する部分の、前記開口の縁に位置する端部に、前記第1室外熱交換器の、前記第1室外熱交換器と前記第2室外熱交換器とが対向する方向に延びる仮想軸の周りの曲げ強度を高める第1補強部が設けられており、
    前記底板における前記第2室外熱交換器を支持する部分の、前記開口の縁に位置する端部に、前記第2室外熱交換器の、前記仮想軸の周りの曲げ強度を高める第2補強部が設けられている、
    請求項2から6のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記シール部材が、前記底板に対する平面透過視において前記開口を取り囲んでいる状態で、前記底板と前記支持面との間に介在している、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  9. 前記シール部材に、前記間隙に溜まる水を外部に排出する排水口が形成されている、
    請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 請求項9に記載の車両用空調装置のメンテンナス方法であって、
    前記排水口を通して、前記間隙に鏡又はカメラを挿入する挿入ステップと、
    前記間隙に挿入された前記鏡又は前記カメラを用いて、前記開口を通して、前記ケーシングの内部を観察する観察ステップと、
    を有する、メンテナンス方法。
  11. 車両の外部の空気である外気と熱交換する室外熱交換装置と、前記室外熱交換装置の前記外気との前記熱交換を促進する、前記外気の気流を形成する室外ファンと、前記室外熱交換装置及び前記室外ファンを収容した状態で前記車両の屋根に設置されるケーシングと、を備え、前記ケーシングの、前記屋根と対面する底板に開口が形成されている車両用空調装置のメンテナンス方法であって、
    前記室外熱交換装置及び前記室外ファンを収容している状態の前記ケーシングを、前記車両の前記屋根から取り外し、前記底板における前記開口以外の部分を支持する支持台に載置する移載ステップと、
    前記支持台に載置された状態の前記ケーシングの下方から、前記開口を通して、前記ケーシングの内部のメンテナンスを行うメンテナンスステップと、
    を有する、メンテナンス方法。
  12. 車両の外部の空気である外気と熱交換する室外熱交換装置と、前記室外熱交換装置の前記外気との前記熱交換を促進する、前記外気の気流を形成する室外ファンと、前記室外熱交換装置及び前記室外ファンを収容した状態で前記車両の屋根に設置されるケーシングと、を備え、前記ケーシングの、前記屋根と対面する底板に開口が形成されている車両用空調装置のメンテナンス方法であって、
    前記車両の前記屋根における、前記開口の下方に位置する箇所に、前記車両の内部と外部とを連通させる、開閉可能な点検窓が設けられており、
    前記点検窓を開くことにより、前記点検窓及び前記開口を通して、前記車両の内部と前記ケーシングの内部とを連通させる連通ステップと、
    前記車両の内部から、前記点検窓及び前記開口を通して、前記ケーシングの内部のメンテナンスを行うメンテナンスステップと、
    を有する、メンテナンス方法。
JP2018232752A 2018-12-12 2018-12-12 車両用空調装置及びメンテナンス方法 Active JP7126438B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018232752A JP7126438B2 (ja) 2018-12-12 2018-12-12 車両用空調装置及びメンテナンス方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018232752A JP7126438B2 (ja) 2018-12-12 2018-12-12 車両用空調装置及びメンテナンス方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020093654A true JP2020093654A (ja) 2020-06-18
JP7126438B2 JP7126438B2 (ja) 2022-08-26

Family

ID=71084387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018232752A Active JP7126438B2 (ja) 2018-12-12 2018-12-12 車両用空調装置及びメンテナンス方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7126438B2 (ja)

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57108413U (ja) * 1980-12-19 1982-07-05
JPS59110714U (ja) * 1983-01-18 1984-07-26 株式会社東芝 車両用空気調和装置
JPS62221913A (ja) * 1986-02-17 1987-09-30 Hitachi Ltd 車両用ヒ−トポンプ空調装置
JPH01141164A (ja) * 1987-11-27 1989-06-02 Hitachi Ltd 車両用空気調和装置
US5184474A (en) * 1991-11-15 1993-02-09 Suetrak Air Conditioning Sales Corp. Roof-mounted air conditioning system with built-in compressor
JP2000233637A (ja) * 1999-02-16 2000-08-29 Zexel Corp 車両用空調装置
JP2002357398A (ja) * 2001-05-31 2002-12-13 Kato Denko:Kk 空気調和機の清掃装置及び清掃方法
JP2003079164A (ja) * 2001-08-31 2003-03-14 Toshiba Transport Eng Inc 電力変換装置
JP2014148292A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Toshiba Carrier Corp 車両用空気調和機
JP2017106651A (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 三菱電機株式会社 空気調和装置
WO2018221295A1 (ja) * 2017-05-31 2018-12-06 三菱電機株式会社 プロペラ型羽根車及び鉄道車両空調装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57108413U (ja) * 1980-12-19 1982-07-05
JPS59110714U (ja) * 1983-01-18 1984-07-26 株式会社東芝 車両用空気調和装置
JPS62221913A (ja) * 1986-02-17 1987-09-30 Hitachi Ltd 車両用ヒ−トポンプ空調装置
JPH01141164A (ja) * 1987-11-27 1989-06-02 Hitachi Ltd 車両用空気調和装置
US5184474A (en) * 1991-11-15 1993-02-09 Suetrak Air Conditioning Sales Corp. Roof-mounted air conditioning system with built-in compressor
JP2000233637A (ja) * 1999-02-16 2000-08-29 Zexel Corp 車両用空調装置
JP2002357398A (ja) * 2001-05-31 2002-12-13 Kato Denko:Kk 空気調和機の清掃装置及び清掃方法
JP2003079164A (ja) * 2001-08-31 2003-03-14 Toshiba Transport Eng Inc 電力変換装置
JP2014148292A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Toshiba Carrier Corp 車両用空気調和機
JP2017106651A (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 三菱電機株式会社 空気調和装置
WO2018221295A1 (ja) * 2017-05-31 2018-12-06 三菱電機株式会社 プロペラ型羽根車及び鉄道車両空調装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7126438B2 (ja) 2022-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100740770B1 (ko) 조습장치
CN102141271B (zh) 空气调节装置的室外单元
KR100954024B1 (ko) 철도 차량용 공기조화장치
EP2520869B1 (en) Ceiling-mounted air conditioner
CN101896775A (zh) 空调装置的室内机组
JP2020133923A (ja) 空調装置
KR100829678B1 (ko) 조습 장치
CN104527684A (zh) 一种车下安装的轨道车辆空调机组
JP7126438B2 (ja) 車両用空調装置及びメンテナンス方法
JP2014148292A (ja) 車両用空気調和機
KR20070087996A (ko) 버스용 천정형 공기조화기의 내외기
CN202463822U (zh) 城际列车用司机室空调机组、室内机和室外机
CN113978421A (zh) 一种带有转向架的轨道车辆用车厢
JP2023128313A (ja) 車両用空気調和装置
JPH042336Y2 (ja)
JP6181684B2 (ja) 屋根搭載ユニットおよび屋根搭載ユニットを含む車両空調システム
JP3655780B2 (ja) 移動車輌のキャビンの空調装置
JP2000043553A (ja) 車両用空気調和装置
JP2007045326A (ja) 空気調和装置
JP5427671B2 (ja) 鉄道車両用空調装置
JP2021020618A (ja) 車両用空調装置の室内機、及び車両
JP2011157002A (ja) 車両用空調装置の排水構造
JP5341848B2 (ja) エアコンユニットを備えた建設機械
KR200466286Y1 (ko) 열차용 냉방장치
JP2000142393A (ja) 鉄道車両用空気調和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7126438

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150