JP2020093197A - フィルタエレメント及びフィルタエレメントの製造方法 - Google Patents

フィルタエレメント及びフィルタエレメントの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】濾紙によって形成された濾材を用いながらも、清掃時における濾材の変形を抑制する。【解決手段】フィルタエレメント15は、空気A1,A2の流路の途中に配置されて、空気A1を濾過するものであり、濾材16、シール部21及び一対の壁部22を備えている。濾材16は、濾紙により形成されている。濾材16は、互いに折れ曲がった状態で、空気A1,A2の流れ方向に対し交差する方向へ配列された複数の襞片17を備えている。シール部21は枠状をなし、上記流れ方向における濾材16の一部(下流側の端部)を取り囲んだ状態で配置されている。一対の壁部22は、濾材16を、襞片17の稜線方向(図の左右方向)における両側から挟み込む位置に配置されている。シール部21及び一対の壁部22は、発泡樹脂材料により一体に形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、空気の流路の途中に配置されて、空気を濾過するフィルタエレメント、及びそのフィルタエレメントの製造方法に関する。
車載内燃機関への空気の流路(吸気通路)の途中に配置されるエアクリーナは、空気を濾過するフィルタエレメントを備えている。フィルタエレメントにおける濾材は、複数の襞片を備えている。これらの襞片は、折れ曲がった状態で、空気の流れ方向に対し交差する方向へ配列されている。
上記濾材には、濾紙によって形成されたものと、不織布によって形成されたものとがある。
不織布製の濾材が用いられたフィルタエレメントとして、例えば、特許文献1に記載されたものは、上記濾材に加え、フランジ部及び一対の壁部を備えている。フランジ部は、上記流れ方向における濾材の一部を取り囲んだ状態で配置されており、枠状をなしている。一対の壁部は、濾材を、襞片の稜線方向における両側から挟み込む位置に配置されている。フランジ部及び両壁部は、硬質の樹脂材料によって一体に形成されている。両壁部は、隣り合う襞片の間であって、上記稜線方向における両端の開放部分を塞いでいる。両壁部は、上記流れ方向における濾材よりも上流側の濾過前の空気が、上記開放部分から濾材の下流側へ流入するのを規制する。また、両壁部は、上記稜線方向における側方からフィルタエレメントに外力が加わった場合にその外力を受け止め、濾材を保護する。
上記フランジ部及び両壁部は、射出成形法等の成形方法によって形成される。この形成に際しては、型締めされた成形型のキャビティに対し、溶融状態の樹脂材料が高圧で供給される。隣り合う襞片間に高圧の樹脂材料が流入するのを規制するために、成形型の一部が、隣り合う襞片間に挿入される。
一方、濾紙製の濾材が用いられたフィルタエレメントとして、例えば、特許文献2に記載されたものは、上記濾材に加え、シール部及び一対の封止部を備えている。シール部は、上記流れ方向における濾材の一部を取り囲んだ状態で配置されており、枠状をなしている。シール部は、発泡樹脂材料によって形成されている。一対の封止部は接着剤からなり、上記稜線方向における濾材の端部とシール部とによって囲まれた領域を封止することで、上記稜線方向における濾材の両側部分であって、隣り合う襞片間の開放部分を塞いでいる。両封止部は、上記流れ方向における濾材よりも上流側の濾過前の空気が、上記開放部分から濾材の下流側へ流入するのを規制する。
ここで、濾材の清浄効率は、不織布製の濾材よりも、濾紙製の濾材の方が高い。これは、濾紙の方が不織布よりも目が細かいからである。内燃機関の保護等の観点から、より高い清浄効率が要求される場合には、濾紙製の濾材が用いられる。
しかし、フィルタエレメントの清掃時に、濾材からダストを落とすためにフィルタエレメントが硬いものに叩き付けられることがあり、この場合には、同フィルタエレメントに外力が加わる。上記不織布製の濾材が用いられたフィルタエレメントでは、上記外力が壁部によって受け止められるため、濾材の変形が起こりにくい。これに対し、濾紙製の濾材が用いられたフィルタエレメントでは、上記壁部に対応するものがなく、上記稜線方向における濾材の両側部分が剥き出しの状態になっているので、上記外力により濾材の上記部分が変形するおそれがある。
そのため、濾紙製の濾材が用いられたフィルタエレメントにも、不織布製の濾材が用いられたフィルタエレメントと同様に、濾材を、上記稜線方向における両側から挟み込む位置に、溶融状態の樹脂材料を高圧で供給して一対の壁部を樹脂成形することで、濾材を外力から保護することが考えられる。
特開平8−243334号公報 特開2018−38976号公報
ところが、不織布製の濾材が表面だけでなく厚み方向における中間部分でも濾過機能を発揮するのに対し、濾紙製の濾材は専ら表面で濾過機能を発揮する。そのため、同じ量のダストを捕捉するためには、濾紙製の濾材は、不織布製の濾材よりも大きな表面によって空気を濾過することになる。フィルタエレメントの設置スペースが同一であるとすると、濾紙製の濾材では、隣り合う襞片の間隔が不織布製の濾材よりも狭くされる。従って、成形型の一部を、隣り合う襞片間に挿入させることが難しい。そのため、濾紙製の濾材に溶融状態の樹脂材料を高圧で供給して壁部を形成することは困難である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、濾紙によって形成された濾材を用いながらも、清掃時における濾材の変形を抑制することのできるフィルタエレメント及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するフィルタエレメントは、空気の流路の途中に配置されて、空気を濾過するフィルタエレメントであって、濾紙により形成され、かつ複数の襞片が折れ曲がった状態で、前記空気の流れ方向に対し交差する方向へ配列された濾材と、前記流れ方向における前記濾材の一部を取り囲んだ状態で配置された枠状のシール部と、前記濾材を、前記襞片の稜線方向における両側から挟み込む位置に配置された一対の壁部とを備え、前記シール部及び一対の前記壁部が、発泡樹脂材料により一体に形成されている。
上記の構成によるように、樹脂材料が発泡することによって壁部が形成される場合には、射出成形法等の通常の樹脂成形法ほど高い圧力が濾材に加わらない。隣り合う襞片間に成形型を挿入しなくても、樹脂材料が両襞片間に入り込みにくい。樹脂材料が、発泡することで、濾材を、上記稜線方向における両側から挟み込む位置に壁部が形成される。
フィルタエレメントの清掃時に、濾材からダストを落とすために、上記稜線方向におけるフィルタエレメントの一側部が硬いものに叩き付けられた場合には、同側部に外力が加わる。しかし、この外力は壁部によって受け止められる。そのため、上記外力による濾材の変形が抑制される。
本発明によれば、濾紙によって形成された濾材を用いながらも、清掃時における濾材の変形を抑制することができる。
一実施形態におけるフィルタエレメントの斜視図。 図1のフィルタエレメントが組み込まれたエアクリーナの断面構造を示す部分縦断面図。 一実施形態において、第1堰部及び第2堰部が設けられた濾材の斜視図。 一実施形態におけるフィルタエレメントを示す図であり、(a)は部分縦断面図、(b)は図4(a)の一部を拡大して示す部分縦断面図、(c)は、襞片の配列方向において図4(a)とは異なる箇所でのフィルタエレメントの断面構造を示す部分縦断面図。 一実施形態におけるフィルタエレメントを製造するための金型における上型及び下型を、第1堰部及び第2堰部が設けられた濾材とともに示す部分縦断面図。 (a)は一実施形態における濾材を、金型における上型及び下型の間に配置した状態を示す部分縦断面図、(b)は図6(a)の一部を拡大して示す部分縦断面図。 (a)は図6(a)の金型におけるキャビティ内でウレタン樹脂を発泡させてシール部及び壁部を成形した状態を示す部分縦断面図、(b)は図7(a)の一部を拡大して示す部分縦断面図。
以下、フィルタエレメント及びその製造方法を具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
図2は、車載内燃機関への空気A1,A2の流路(吸気通路)の途中に配置されるエアクリーナ10の一部を示している。エアクリーナ10は、上端に開口12を有する第1ハウジング11と、第1ハウジング11の上側に配置され、かつ下端に開口14を有する第2ハウジング13と、両開口12,14間に配置されたフィルタエレメント15とを備えている。上記エアクリーナ10では、第1ハウジング11内に流入された、ダストを含む空気A1がフィルタエレメント15で濾過され、濾過後の清浄な空気A2が第2ハウジング13を通った後、同エアクリーナ10の外部へ流出される。
図1〜図3に示すように、フィルタエレメント15は、濾材16、シール部21、一対の壁部22、一対の第1堰部23及び一対の第2堰部24を備えている。
濾材には、濾紙によって形成されたものと、不織布によって形成されたものとがあるが、本実施形態では、不織布よりも目が細かく清浄効率の高い濾紙によって形成されたものが濾材16として用いられている。濾材16は、複数の襞片17を備えている。各襞片17は上記空気A1,A2の流れ方向と、同方向に対し交差する方向とへ延びる長方形の薄板状をなしている。各襞片17は、上記流れ方向における上流側の端部において一方側の隣の襞片17に接続され、下流側の端部において他方側の隣の襞片17に接続されている。複数の襞片17は折れ曲がった状態で、上記流れ方向に対し交差する方向(図2では左右方向)へ配列されている。複数の襞片17のこうした配列により、濾材16は襞状(蛇腹状)をなしている。
隣り合う一対の襞片17の対向する位置には、コルゲートと呼ばれる突部(図示略)が適宜設けられている。これらのコルゲートは、対向するコルゲートに接触することで、隣り合う襞片17が密着するのを規制する。
図1及び図4(a)〜(c)に示すように、シール部21は、上記流れ方向における濾材16の一部、本実施形態では、下流側の端部を取り囲んだ状態で配置されており、四角枠状をなしている。
一対の壁部22は、濾材16を、襞片17の稜線方向(図4(a)の左右方向)における両側から挟み込む位置に配置されている。各壁部22は、上記流れ方向及び襞片17の配列方向へ延びる板状をなし、下流側の端部においてシール部21に繋がっている。各壁部22は、上記稜線方向における全ての襞片17の端面17a(図3、図4(b)参照)に接触している。各壁部22は、上記流れ方向における濾材16の上流側でも下流側でも、隣り合う襞片17の間であって、上記稜線方向における両端の開放部分を塞いでいる。
シール部21及び一対の壁部22は、発泡樹脂材料としての発泡ウレタン樹脂によって一体に形成されている。
図3及び図4(c)に示すように、一対の第1堰部23は、上記流れ方向については、濾材16よりも上流側に設けられている。両第1堰部23は、上記稜線方向については、濾材16の両側部分であって、襞片17の両端面17aから内側へ僅かずつ入り込んだ箇所に設けられている。上記流れ方向における各第1堰部23の多くの部分23aは、隣り合う両襞片17間に配置されている。上記流れ方向において、隣り合う襞片17間の外部、より詳しくは同襞片17間よりも上流側の部分23bは、壁部22のうち、同流れ方向におけるシール部21とは反対側の端部、この場合、上流側の端部よりも、対向する壁部22側に位置している。上記部分23bは、特許請求の範囲において、第1堰部23の一部に該当し、上記部分23aは第1堰部23の残部に該当する。
図3及び図4(a),(b)に示すように、一対の第2堰部24は、上記流れ方向については、濾材16よりも下流側に設けられている。両第2堰部24は、上記稜線方向については、濾材16の両側部分であって、両端面17aから内側へ僅かずつ入り込んだ箇所に設けられている。各第2堰部24は、濾材16を挟んで上記流れ方向における各第1堰部23の下流側に位置している。上記流れ方向における各第2堰部24の多くの部分24aは、隣り合う両襞片17間に配置されている。上記流れ方向において、隣り合う襞片17間の外部、より詳しくは同襞片17間よりも下流側の部分24bは、シール部21よりも内周側に位置している。上記部分24bは、特許請求の範囲において、第2堰部24の一部に該当し、上記部分24aは第2堰部24の残部に該当する。
次に、上記のようにして構成された本実施形態の作用及び効果について、フィルタエレメント15の製造方法とともに説明する。
この製造方法は、第1堰部形成工程、第2堰部形成工程及び発泡成形工程を備えている。
まず、これらの工程の実施に先立ち、濾紙に一定間隔毎に折り筋が入れられ、それらの折り筋に沿って濾紙が折り曲げられることによって襞状(蛇腹状)の濾材16が形成される。この段階では、隣り合う襞片17の間であって、上記稜線方向における両端は開放されている。
第1堰部形成工程及び第2堰部形成工程では、上記濾材16に対し、接着剤として、ホットメルト接着剤が塗布される。
より詳しくは、第1堰部形成工程では、上記流れ方向における濾材16の上流側の面16b(図3、図4(c)参照)が上側に位置し、かつ下流側の面16c(図4(a),(b)参照)が下側に位置するように、濾材16が配置される。襞片17の稜線方向における濾材16の両側部分であって、両端面17aから内側へ僅かずつ入り込んだ箇所に対し、上方からホットメルト接着剤が、襞片17の配列方向に沿って塗布される。
第2堰部形成工程では、図3に示すように、上記流れ方向における濾材16の下流側の面16cが上側に位置し、かつ上流側の面16bが下側に位置するように濾材16が配置される。上記稜線方向における濾材16の両側部分であって、両端面17aから内側へ僅かずつ入り込んだ箇所に対し、上方からホットメルト接着剤が、襞片17の配列方向に沿って塗布される。
濾紙製の濾材16では、不織布製の濾材よりも隣り合う襞片17の間隔が狭い。しかし、上記のように塗布されたホットメルト接着剤は、表面張力により、隣り合う襞片17間に染み込んでいく。塗布されたホットメルト接着剤が硬化されることにより、上記流れ方向における濾材16の上流側であって、上記稜線方向における濾材16の両側部分に第1堰部23が形成される。また、上記流れ方向における濾材16の下流側であって、上記稜線方向における濾材16の両側部分に第2堰部24が形成される。
なお、上記とは逆に、第2堰部形成工程が先に実施され、その後に第1堰部形成工程が実施されてもよい。
各第1堰部23のうち、隣り合う両襞片17に接触した状態で、同襞片17間に配置されている部分23aと、各第2堰部24のうち、隣り合う両襞片17に接触した状態で、同襞片17間に配置されている部分24aとは、シール部21及び壁部22が成形される前に、濾材16を、襞状(蛇腹状)に折り曲げられた状態に保持する機能を発揮する。
第1堰部形成工程及び第2堰部形成工程の実施後に、仮に、次の工程として、硬質の樹脂材料を用い、成形型によって硬質の壁部22を形成しようとすると、同成形型のキャビティに溶融状態の樹脂材料が高圧で供給される。高圧の樹脂材料が隣り合う襞片17間に流入するのを規制するために、成形型の一部を、隣り合う襞片17間に挿入することが必要である。しかし、濾紙製の濾材16では、上述したように、隣り合う襞片17の間隔が狭い。そのため、隣り合う襞片17間に成形型を挿入して、硬質の壁部22を形成することが難しい。
この点、本実施形態では、第1堰部23及び第2堰部24の形成された濾材16が、発泡成形工程において、金型25における複数の分割型間に配置される。
図5に示すように、複数の分割型は、固定型としての下型26と、可動型としての上型28とを備えている。下型26及び上型28は、いずれも四角環状をなしている。上型28は下型26の上側において、上下方向へ移動可能に配置されている。下型26の上部であって、内周側の部分には、シール部21を成形するための四角環状の凹部27が形成されている。上型28の内周側の部分であって、上記稜線方向に相対向する部分には、壁部22を成形するための凹部29が形成されている。金型25は、上型28が下型26に接触する型締め位置と、上型28が下型26から上方へ離間した型開き位置との間で上下動する。
発泡成形工程では、上型28が型開き位置まで移動される。発泡ウレタン樹脂の原料であるポリオール及びポリイソシアネートと、発泡剤等との混合液31が、下型26の凹部27内に投入される。混合液31では泡化反応と樹脂化反応とが同時に行われる。
図6(a),(b)に示すように、上記稜線方向における濾材16の両側部分のうち、第1堰部23及び第2堰部24よりも外側部分が、凹部27,29に入り込ませられた状態で金型25が型締めされる。すると、下型26、上型28、濾材16、第1堰部23及び第2堰部24の間に、シール部21及び壁部22を成形するための空間であるキャビティ32が形成される。
上記のように型締めされた状態の金型25が、予め定められた時間にわたり炉等に入れられて、熱が加えられることにより、泡化反応及び樹脂化反応が促進される。この発泡により、図7(a),(b)に示すように、上記流れ方向における濾材16の下流側の端部を取り囲んだ状態で枠状のシール部21が成形されるとともに、濾材16を、上記稜線方向における両側から挟み込む位置に一対の壁部22が、同シール部21に繋がった状態で一体に成形される。
上記のように、ウレタン樹脂が発泡することによって壁部22が形成される場合には、射出成形法等の通常の樹脂成形法ほど高い圧力が濾材16に加わらない。隣り合う襞片17間に成形型を挿入しなくても、ウレタン樹脂が、隣り合う襞片17間に入り込みにくい。
ところで、金型25が型締めされた状態では、上記流れ方向における濾材16の下流側の端部と下型26との間に少なからず隙間が生ずる。そのため、シール部21の成形時には、ウレタン樹脂は、発泡しながら上記隙間を通ってシール部21の内周側へ流れようとする。しかし、各第2堰部24の部分24bが、シール部21の内周側に位置しているため、上記のように発泡しながら流れようとするウレタン樹脂を堰き止めることができる。
また、金型25が型締めされた状態では、上記流れ方向における濾材16の上流側の端部と上型28との間に少なからず隙間が生ずる。そのため、各壁部22の成形時には、ウレタン樹脂は、発泡しながら上記隙間を通って、対向する壁部22側へ流れようとする。しかし、各第1堰部23の部分23bが、上記流れ方向における壁部22の上流側の端部よりも、対向する壁部22側に位置しているため、上記のように発泡しながら流れようとするウレタン樹脂を堰き止めることができる。
なお、濾材16では、隣り合う襞片17の間隔が狭いため、ウレタン樹脂がもともと両襞片17間に入り込みにくい。また、たとえ、ウレタン樹脂が、隣り合う襞片17間で、対向する壁部22側へ向けて流れようとしても、各第1堰部23の部分23aや、各第2堰部24の部分24aによって遮ることができる。
上記のようにしてフィルタエレメント15が製造されると、上型28が上方へ移動されて金型25が型開きされ、同金型25からフィルタエレメント15が取り出される。このフィルタエレメント15は、図2に示すように、エアクリーナ10における第1ハウジング11の開口12と、第2ハウジング13の開口14との間に配置される。
同図2に示すように、エアクリーナ10の使用時には、ダストを含む空気A1が第1ハウジング11、フィルタエレメント15及び第2ハウジング13の順に流れる。空気A1が濾材16を通過する際にダストが捕捉(濾過)される。濾過後の清浄な空気A2は、第2ハウジング13を通過した後に、エアクリーナ10の外部における空気の流路(吸気通路)を流れて内燃機関に吸入される。
ここで、濾材16として濾紙によって形成されたものが用いられている。そのため、フィルタエレメント15は、不織布によって形成された濾材が用いられたフィルタエレメントに比べて、高い清浄効率を発揮する。
また、本実施形態のフィルタエレメント15では、各壁部22は、上記稜線方向における全ての襞片17の端面17aに接触することで、上記流れ方向における濾材16の下流側でも上流側でも、隣り合う襞片17の間であって、同稜線方向における両端の開放部分を塞いでいる。そのため、両壁部22は、濾過前の空気A1が、上記開放部分から濾材16の下流側へ流入するのを規制する機能も発揮する。
従って、各第2堰部24は、必ずしも上記機能を発揮しなくてもよい。各第2堰部24では、少なくとも部分24bがシール部21よりも内周側に位置していればよい。各第2堰部24の部分24aは、隣り合う襞片17間においては、一部にのみ設けられてもよいし、全体に設けられてもよい。
フィルタエレメント15の清掃は、通常は、高圧の空気を吹き付けて、濾材16からダストを落とすことによってなされるが、上記稜線方向におけるフィルタエレメント15の一側部が硬いものに叩き付けられることでなされる場合がある。この場合には、フィルタエレメント15の上記一側部に外力が加わる。しかし、この外力は、濾材16を、上記稜線方向における側方から挟み込む壁部22によって受け止められる。表現を変えると、両壁部22は、上記稜線方向における側方から外力が加えられた場合のフィルタエレメント15の強度(剛性)を高める。そのため、上記外力によって、上記稜線方向における濾材16の上記側部が変形するのを抑制することができる。
本実施形態によると、上記以外にも、次の効果が得られる。
・一対の壁部22がシール部21と一体に形成されているため、両壁部22の追加に伴いフィルタエレメント15の部品点数が増加しない。また、シール部21の成形時に両壁部22が一緒に成形されるため、別々に成形される場合よりも製造工数が少なくてすむ。従って、部品点数や製造工数の増加に伴うコストアップを抑制することができる。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
・上記実施形態とは逆に、上型28が固定型とされ、下型26が可動型とされてもよい。この場合、金型25では、下型26が上方へ移動して上型28に接触することで型締めが行われる。また、金型25では、下型26が下方へ移動して上型28から下方へ離れることで型開きが行われる。
・上型28がヒンジにより下型26に連結され、上型28が下型26の上に重なった型締め位置と、上型28が傾斜した型開き位置との間で傾動されてもよい。
・金型25は、複数の分割型が固定型及び可動型からなり、可動型が固定型に対し水平方向に移動することで、型開き及び型締めがなされるものであってもよい。
・図6(a),(b)において二点鎖線で示すように、上型28の外側面28aと凹部29とを連通させる連通路35が設けられてもよい。そして、同図6(a),(b)に示すように、金型25が型締めされた状態で、金型25の外部から混合液31が連通路35を通じてキャビティ32に供給されてもよい。
なお、連通路35は、上型28の1箇所に設けられてもよいし、複数箇所に設けられてもよい。
また、連通路35は、下型26に設けられてもよい。この場合、連通路35は、下型26の外側面と凹部27とを連通させる。また、連通路35は、周方向(濾材16を取り囲む方向)における複数箇所に設けられてもよい。
・各第1堰部23及び各第2堰部24が、上記稜線方向における濾材16の両端部に形成されてもよい。
・上記流れ方向における濾材16よりも上流側の各第1堰部23に対しては、ダストを含んだ濾過前の空気A1が、隣り合う襞片17の間であって、上記稜線方向における両端の開放部分から濾材16の下流側へ流入するのを規制する機能が要求されない。
従って、各第1堰部23では、部分23aは、隣り合う襞片17間の一部にのみ設けられてもよい。
・シール部21は、上記流れ方向における濾材16の下流側の端部とは異なる箇所、例えば中間部分や上流側の端部を取り囲んだ状態で配置されてもよい。この場合にも、濾材16を、上記稜線方向における両側から挟み込む位置に一対の壁部22が設けられ、両壁部22とシール部21とが、発泡樹脂材料によって一体に形成される。
・第2堰部24の部分24aが、上記流れ方向における濾材16の下流側において、隣り合う襞片17の間であって、稜線方向における両端の開放部分を塞いでいる場合には、濾過前の空気A1が、同開放部分を経て、上記流れ方向における濾材16の下流側へ流入することが規制される。
従って、各壁部22は、上記流れ方向における濾材16の下流側では、隣り合う襞片17間の上記開放部分を、必ずしも塞がなくてもよい。この場合にも、両壁部22が濾材16を、上記稜線方向における両側から挟み込んでいるため、フィルタエレメント15の清掃時に受ける外力によって、濾材16の側部が変形するのを抑制する効果は得られる。
15…フィルタエレメント、16…濾材、17…襞片、21…シール部、22…壁部、23…第1堰部、23a…部分(第1堰部の残部)、23b…部分(第1堰部の一部)、24…第2堰部、24a…部分(第2堰部の残部)、24b…部分(第2堰部の一部)、25…金型、26…下型(分割型)、28…上型(分割型)、32…キャビティ、A1,A2…空気。

Claims (5)

  1. 空気の流路の途中に配置されて、空気を濾過するフィルタエレメントであって、
    濾紙により形成され、かつ複数の襞片が折れ曲がった状態で、前記空気の流れ方向に対し交差する方向へ配列された濾材と、
    前記流れ方向における前記濾材の一部を取り囲んだ状態で配置された枠状のシール部と、
    前記濾材を、前記襞片の稜線方向における両側から挟み込む位置に配置された一対の壁部と
    を備え、前記シール部及び一対の前記壁部が、発泡樹脂材料により一体に形成されているフィルタエレメント。
  2. 各壁部は、前記流れ方向のうち少なくとも前記濾材の下流側では、隣り合う襞片間であって、前記稜線方向における両端の開放部分を塞いでいる請求項1に記載のフィルタエレメント。
  3. 前記シール部は、前記流れ方向における前記濾材の端部を取り囲んだ状態で配置されており、
    前記流れ方向における前記濾材よりも上流側及び下流側の一方であって、前記稜線方向における前記濾材の両側部分には第1堰部が設けられ、
    前記流れ方向における前記濾材よりも上流側及び下流側の他方であって、前記稜線方向における前記濾材の両側部分には第2堰部が設けられ、
    各第1堰部の一部は、隣り合う襞片間の外部であって、前記壁部のうち、前記流れ方向における前記シール部とは反対側の端部よりも、対向する壁部側に位置し、
    各第2堰部の一部は、隣り合う襞片間の外部であって、前記シール部よりも内周側に位置している請求項1又は2に記載のフィルタエレメント。
  4. 各第1堰部の残部及び各第2堰部の残部は、隣り合う前記襞片の間に配置されている請求項3に記載のフィルタエレメント。
  5. 請求項3又は4に記載のフィルタエレメントを製造する方法であって、
    前記稜線方向における前記濾材の両側部分であって、前記流れ方向における前記濾材の上流側及び下流側の一方から接着剤を前記襞片の配列方向に沿って塗布することにより前記第1堰部を形成する第1堰部形成工程と、
    前記稜線方向における前記濾材の両側部分であって、前記流れ方向における前記濾材の上流側及び下流側の他方から接着剤を前記襞片の配列方向に沿って塗布することにより前記第2堰部を形成する第2堰部形成工程と、
    前記第1堰部及び前記第2堰部が形成された前記濾材を、金型における複数の分割型の間に配置し、前記分割型、前記濾材、前記第1堰部及び前記第2堰部の間に形成されるキャビティ内で樹脂材料を発泡させることにより、前記シール部及び一対の前記壁部を成形する発泡成形工程と
    を備えるフィルタエレメントの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022092161A1 (ja) * 2020-10-27 2022-05-05 日東電工株式会社 フィルタプリーツパック及びエアフィルタユニット
CN114536626A (zh) * 2022-02-23 2022-05-27 泰州清润环保科技有限公司 一种交联固化聚合物膜成型模具及其使用方法

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