JP2020091332A - フォトマスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1回の露光処理により膜厚の異なるフォトレジストのパターンをフォトマスク基板上に形成し、高精度なパターンの形成が可能な、多階調フォトマスクの製造方法を提供する。【解決手段】傾斜角度がそれぞれ独立して変更可能な複数のマイクロミラーが配列されたマイクロミラーアレイのマイクロミラーにレーザーを照射し、マイクロミラー毎に傾斜角度により決定される第1の状態と第2の状態を時間的に制御し、第1の状態にあるマイクロミラーに反射されたレーザーのみをフォトマスク基板上に形成されたフォトレジストに照射することで、1回の露光処理により異なる膜厚を有するフォトレジストパターンを形成するとともに、それぞれのマイクロミラーアレイの領域を、設計値と仕上がり寸法の実測値との相関関係から補正することで、高精度なパターン形成を可能とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、フォトマスクの製造方法に関する。具体的には、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)を用いたフォトマスクの描画装置を用いたフォトマスク、特に多階調マスクの製造方法に関する。
表示装置や半導体装置等の製造過程におけるリソグラフィー工程で使用するフォトマスクを製造する際、フォトマスクブランクス上のフォトレジストに所望のパターンを描画するために、例えば特許文献1、2記載のような描画装置が使用されている。
このような公知の描画装置を用いてハーフトーンマスク(3階調のフォトマスク)を製造する主要工程について以下に説明する。
図22は、典型的なボトムハーフ型の多階調マスクの製造方法を示す工程断面図である。
先ず、石英等の透明基板100上に、Moシリサイド(MoSi)等の半透過膜101と、クロム(Cr)等の遮光膜102とがこの順に形成されたフォトマスクブランクスを準備し、その表面全体にフォトレジスト103を塗布法等により形成する(図22(A))。
次に、フォトレジスト103を、描画装置により露光し、現像することによりフォトレジストのパターン103aを形成する(図22(B))。
次に、フォトレジストのパターン103aをマスクに遮光膜102をエッチングすることにより、遮光膜のパターン102aを形成し(図22(C))、さらに半透過膜101をエッチングすることにより半透過膜のパターン101aを形成する(図22(D))。
次に、アッシング等によりフォトレジストのパターン103aを除去する(図22(E))。
次に、フォトレジスト104を形成し(図22(F))、フォトレジスト104を、描画装置により露光し、現像することによりフォトレジストのパターン104aを形成する(図22(G))。
次に、フォトレジストのパターン104aをマスクに、遮光膜のパターン102aを選択的にエッチングし、遮光膜のパターン102bを形成する(図22(H))。
最後に、アッシング等によりフォトレジストのパターン104aを除去する(図22(I))。
特開2003−215782号公報 特開2014−95827号公報
公知の描画装置でハーフトーンマスク(多階調マスク)を製造するためには、半透過膜と遮光膜との積層をエッチングするパターンと、遮光膜のみをエッチングするパターンの2種類の描画データーをそれぞれ別個に作成する必要があり、2回のリソグラフィー工程が必要になる。その結果、製造工程の増大にともなう製造工期の長時間化、製造コストの高コスト化を招くことになる。
さらに、2回(複数)のリソグラフィー工程を必要とするため、それぞれのリソグラフィー工程で形成する描画パターンを重ね合わせるための位置合わせ(アライメント)が必要となる。この場合、位置合わせマージン(余裕)を考慮して描画パターンを拡張する等の対応が必要であるため、パターンの微細化、高集積化の障害となる。
また、4階調以上の多階調マスクを形成する場合、さらにリソグラフィー工程が増加することになる。
また、例えば遮光膜や半透過膜をエッチングする工程において、特にウェットエッチング等の等方エッチングを採用すると、サイドエッチングによりパターンの線幅等の設計値と仕上がり寸法との間に乖離が生じる。そのため、より高精度なパターンを形成するには、線幅等の設計値を一律に補正する処理、すなわちサイジングを行っていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、1回のリソグラフィー工程により膜厚の異なるレジストパターンを形成し、多階調フォトマスクの製造工程の簡略化を可能とするとともに、高精度なパターンの形成を可能とするフォトマスクの製造方法を提供することを課題とする。
なお、本発明にかかるフォトマスクの製造方法は、多階調フォトマスクの製造に限定的に使用されるものではなく、例えばバイナリーマスクの製造にも使用可能であることは言うまでもない。
本発明にかかるフォトマスクの製造方法は、
描画装置を用いたフォトマスクの製造方法であって、
前記描画装置は、半導体レーザーから照射されたレーザー光の光路中に傾斜角度を独立して変更可能な複数のマイクロミラーで構成されるマイクロミラーアレイを含み、
前記描画装置によって描画するための描画パターンの設計値と仕上がり寸法の実測値との相関関係を示すパターン寸法相関データを取得するステップと、
前記パターン寸法相関データに基づいて、前記描画パターンに対応した前記マイクロミラーのパターン領域を各々設定するステップと、
フォトレジスト膜を形成したフォトマスク基板を設置するステップと、
前記マイクロミラーアレイにレーザーを照射するステップと、
設定された前記各パターン領域の前記マイクロミラーの各々に対して、前記傾斜角度を制御することにより、前記レーザー光の照射状態を時間的に制御するステップと、
前記フォトマスク基板に対する前記レーザー光の照射位置を相対的に変化させるステップとを含むことを特徴とする。
このようなフォトマスクの描画装置とすることで、
レーザー発生装置である半導体レーザから放射されたレーザーの光路をDMDのマイクロミラー単位で制御して、多彩なフォトマスクのパターンに柔軟に対応し、パターン描画が容易となるとともに、所望のパターン寸法を実現することで高精度なフォトマスクを製造することが可能となる。
また、本発明にかかるフォトマスクの製造方法は、
前記マイクロミラーの前記パターン領域は、第1のマイクロミラー領域、第2のマイクロミラー領域及び第3のマイクロミラー領域を含み、
前記第1の領域に配置されたマイクロミラーは、第1の制御時間の間、第1の状態を維持しつつ、その他の時間は第2の状態を維持し、
前記第2の領域に配置されたマイクロミラーは、第2の制御時間の間、第1の状態を維持しつつ、その他の時間は第2の状態を維持し、
前記第3の領域に配置されたマイクロミラーは、第3の制御時間の間、第1の状態を維持しつつ、その他の時間は第2の状態を維持し、
第1の制御時間、第2の制御時間、第3の制御時間は互いに異なるように設定されることを特徴とする。
このようなフォトマスクの製造方法とすることで、
ハーフトーンマスクの製造が可能となるとともに、その製造工数を削減することが可能となる。
また、本発明にかかるフォトマスクの製造方法は、
前記第1のマイクロミラー領域、前記第2のマイクロミラー領域及び前記第3のマイクロミラー領域が、それぞれの領域毎に、マイクロミラー単位で補正することを特徴とする。
また、本発明にかかるフォトマスクの製造方法は、
前記パターン寸法相関データに基づいて、前記描画パターンに対応した前記マイクロミラーのパターン領域を各々設定するステップは、
前記描画パターンに対応した前記マイクロミラーのパターン領域を設定した後に、前記パターン寸法相関データに基づいて、前記マイクロミラーのパターン領域を補正することを特徴とする。
このようなフォトマスクの製造方法とすることで、
様々なパターンを有するフォトマスクであっても容易にパターンの補正が可能となる。
本発明にかかるフォトマスクの製造方法によって、
1回のリソグラフィー工程によって膜厚の異なるレジストを形成することができ、多階調フォトマスクの製造工程数の削減が可能となるとともに、高精度なパターンの形成が可能となる。
本発明にかかる描画装置の構成を示す図。 図2(A)は、光反射部上にレーザーが照射される様子を示し、図2(B)は、レーザー強度分布を模式的に示す。 図3(A)は、マイクロミラー制御領域Cの一部の拡大図、図3(B)は、マイクロミラー9により反射されたレーザーがフォトレジストに照射される状態を示す断面図。 ステップアンドリピート方式によりフォトレジストを露光する状況を示す図。 光学系(DMDを含む)を移動する機構を示す図。 描画装置のシステムの概要を示す図。 図7(A)は、マイクロミラー制御領域CのA−A’部分から反射されたレーザーの強度分布の実測値を示し、図7(B)は、パターニングされたフォトレジストのライン幅の実測値の分布を示す。 図8(A)は、マイクロミラー制御領域CのA−A’部分から反射されたレーザーの強度分布の実測値を示し、図8(B)は、パターニングされたフォトレジストのライン幅の実測値の分布を示す。 マイクロミラー制御領域Cの設定例を示す図。 レーザーの露光量と現像後のレジストパターン幅の寸法変動量の関係を示すグラフ。 図11(A)は、光反射部の一部の領域の拡大図。図11(B)は、マイクロミラーの第1の状態と第2の状態のタイミングを比較して示すグラフ。 DMDにより各領域毎に照射時間が制御されたレーザーによりパターニングしたフォトレジストの断面図。 ハーフトンマスク(多階調マスク)の製造方法の主要工程を示す断面図。 ハーフトンマスク(多階調マスク)の製造方法の主要工程を示す断面図。 パターン寸法変動を抑制するためのマイクロミラーの領域の補正を示す図。 描画パターンの設計値及びパターンのフォトマスク上での仕上がり寸法の実測値間の差と設計値との相関関係を示すパターン寸法相関データである。 マイクロミラーの動作状況を示す図。 異なる線幅を有するラインが接続する場合の補正の課題を示す図。 パターンデータをマイクロミラー毎のデータに変換後に、パターン幅の補正を行う例を示す図。 ハーフトーンマスクのサイドエッチングの状況を示す断面図。 図21(A)は、パターニングする回路パターンを模式的に示し、図21(B)、(C)は、回路パターンを露光区画に分割する例を示す。 従来の典型的なボトムハーフ型の多階調マスクの主要製造工程を示す断面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は、いずれも本発明の要旨の認定において限定的な解釈を与えるものではない。また、同一又は同種の部材については同じ参照符号を付して、説明を省略することがある。
図1(A)は、描画装置1の主な構成を示す。
レーザー発生装置である半導体レーザー2から放射されたレーザーLD(例えばg線、h線、i線等)は、点線矢印で示すように反射鏡3によりDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)4へと誘導される。DMD4の光反射部8で反射されたレーザーは、白塗り矢印で示すように、例えばレンズからなる光学系5により、ステージ6上に載置されたフォトマスク基板7上に、等倍又は縮小投影される。
フォトマスク基板7は、例えば透明基板上に半透過膜と遮光膜が形成されたフォトマスクブランクスであり、さらにフォトマスクブランクス上に照射されるレーザーに対して感光性を有するフォトレジストが塗布されている。
ステージ6は、互いに直交するX方向及びY方向に移動し、フォトマスク基板7を所定の方向に所定の距離だけ、移動させることができる。
DMD4の光反射部8は、後述するように複数のマイクロミラー9を有し、それぞれのマイクロミラー9の傾斜角度は電気的に独立して制御され、レーザーの反射角度を、図1(A)、(B)の白塗り矢印又は黒塗り矢印で示すように、二者択一的に変更することができる。
白塗り矢印方向に反射されたレーザーは、光学系5を経由(通過)して、フォトマスク基板7に照射される。一方、黒塗り矢印方向に反射されたレーザーは、光学系5に入射せず、そのためフォトマスク基板7に照射されない。このように光路中にDMD4を設けることにより、フォトマスク基板7に対してレーザーの照射有無を選択できる。
図1(B)は、DMD4の光反射部8の一部を示す斜視図である。
図1(B)に示すように、光反射部8は、例えば1辺が10.8[μm]のマイクロミラー9が複数個、例えば1980×1080個、格子状に配置されたマイクロミラーアレイにより構成されている。それぞれのマイクロミラー9は独立して傾斜角度を制御できる。その傾斜角度は、第1の傾斜角度又は第2の傾斜角度、例えば−12[°]又は+12[°]と2段階に切り換えることができるように構成されている。
図1(B)において、点線矢印で示されるレーザーLDは、例えば、第1の傾斜角度に設定されたマイクロミラー9aで反射された場合には、白塗り矢印で示すように光学系5に入射し、その後フォトマスク基板7に照射される。傾斜角が第2の傾斜角度に設定されたマイクロミラー9bで反射された場合には、黒塗り矢印で示すように光学系5に入射せず、ゆえにフォトマスク基板7に照射されない。
このようにマイクロミラー9の傾斜角度によってレーザーの反射方向を制御することで、レーザーをフォトマスク基板7に照射するか否かをマイクロミラー単位で選択することができる。1つのマイクロミラー9から光学系5を経由してフォトマスク基板7に照射される領域が、フォトマスク基板7上の最小露光領域(画素)となる。
マイクロミラー9の傾斜角度を個別に制御することで、様々なパターンのレーザー描画に対して、画素単位で照射の有無を選択することができる。なお、傾斜角度は例示でありこれに限定されない。
すなわち、DMD4は、フォトマスク基板7に照射されるレーザーLDの進路を個別に変更し、基板6上にレーザー光を照射する状態(第1の状態:”ON”状態)と照射しない状態(第2の状態:”OFF”状態)とを選択的に作り出すことができる。
図2(A)は、光反射部8の表面にレーザーLDが照射される様子を示す図である。図2(B)は、図2(A)の一点鎖線Z−Z’断面におけるレーザー強度分布を模式的に示す図である。
図2(A)の円で囲まれた領域はレーザー照射領域Sを示し、この円がレーザースポット径(例えば1[mm])に対応する。また、図2(A)の四角形で囲まれた領域は、レーザー照射領域S内に設定されたマイクロミラー制御領域Cである。マイクロミラー制御領域Cは、レーザースポット径の変動や光軸の変動を考慮して、レーザー照射領域S内に収まるように設定される。
図2(B)に示すように、レーザー照射領域Sの外部では、レーザーの強度が急激に減少し、そして0(ゼロ)となる。一方、レーザー照射領域Sの内部では、理想的にはレーザー強度が一定であり、マイクロミラー制御領域Cは強度分布の均一性の良い領域、例えば顧客要求の均一性以内となる領域に設定されている。
なお、光反射部8の面は、レーザーの入射方向に対して必ずしも垂直でないため、レーザー照射領域Sは必ずしも円ではなく、正確には楕円となることがある。また、マイクロミラー制御領域Cも正方形に限らず、長方形であってもよい。
マイクロミラー制御領域Cの内側に配置されたマイクロミラーは、各マイクロミラー9の第1の状態、又は第2の状態を選択的して制御できる。一方、マイクロミラー制御領域Cの外側に配置されたマイクロミラーは、常時第2の状態に設定される。
図3(A)は、マイクロミラー制御領域Cの部分拡大図を示し、各マイクロミラー9の制御状態の例を示す。図3(B)は、レーザーLDがマイクロミラー9(図3(A)の点線Z−Z’部)により反射され、光学系5を経由してフォトマスク基板7上に形成されたフォトレジスト10に照射される状態を示す断面図である。
図3(A)において、マイクロミラー9a(ハッチングされた領域)は第1の状態、マイクロミラー9b(ハッチングされていない領域)は第2の状態にあるマイクロミラーを示す。
第1の状態にあるマイクロミラー9aを所望のパターンに配置することにより、マイクロミラー9aにより反射されたレーザーは、所望のパターン形状でフォトマスク基板7上のフォトレジスト10に照射される(図3(B))。従って、フォトレジスト10を、所望のパターン形状に露光することができる。
各マイクロミラー9は、フォトマスク基板7上で1つの画素(ピクセル)を構成し、この露光領域の最小単位である画素の集合としてフォトレジストのパターンが形成される。
1回の露光処理(1回の描画処理)により露光可能なフォトレジスト10の露光領域(簡単のため露光区画と称す。)は、マイクロミラー制御領域Cから反射されたレーザーによって照射可能な領域である。
そのため、図4に示すように、マイクロミラー制御領域Cで確定される1つの露光区画の露光処理が完了すると、連続したパターン形成が可能なように、ステージ6によって露光区画の大きさに相当する距離Lだけフォトマスク基板7が移動される。その後、次の露光区画に対して所望のパターンとなるようマイクロミラー9を第1の状態又は第2の状態に制御することで露光処理を行う。
すなわちステップアンドリピート方式により、フォトマスク基板7表面の露光処理とフォトマスク基板7の移動とを繰り返すことで、所望のパターンをフォトマスク基板7の全面(又はフォトレジスト10に対してパターン形成が必要な領域)に形成することが可能となる。
なお、移動するステージ6によりフォトマスク基板7を移動させる例を説明したが、ステップアンドリピート方式によりフォトマスク基板7を露光する場合、フォトマスク基板7と光学系5とが相対的に移動すればよい。そのため、光学系5(及びDMD4)を移動する構成としてもよく、光学系4とフォトマスク基板7との両方を移動する構成としてもよい。
図5は、光学系4を移動させる機構を備えた描画装置1の構成の例を示す。
描画装置1は、第1の走行ガイド16及び第2の走行ガイド18を備えている。
第1の走行ガイド16の長手方向は図中X方向に平行であり、第2の走行ガイド18の長手方向は図中Y方向に平行である。
第1の走行ガイド16は、その内部に固定反射鏡31及び可動反射鏡32を備えている。第1の駆動装置17が、可動反射鏡32、DMD4及び光学系5を、第1の走行ガイド16に沿って移動させる。第2の駆動装置19は、第1の走行ガイド16を第2の走行ガイド18に沿って移動させる。
従って、可動反射鏡32、DMD4及び光学系5は図中X方向及びY方向に移動可能である。
半導体レーザー2から発せられたレーザーLDは、固定反射鏡31によって反射され、可動反射鏡32に照射される。その後レーザーは可動反射鏡32によって反射され、DMD4及び光学系5を経由して、フォトマスク基板7に照射される。その結果、第1及び第2の駆動装置17、19を利用して、レーザーLDを、フォトマスク基板7上でX方向、Y方向に走査することが可能となる。
フォトレジストを感光させるためのレーザーの露光量は、マイクロミラー9aの第1の状態の時間で制御することができる。所定の時間経過後、マイクロミラー9aを第2の状態にすることで、容易に所望パターンの露光時間を設定することができる。
さらに、1個のマイクロミラー9は、フォトマスク基板7上で1つの画素を構成するため、画素毎に露光時間を制御することもできる。
描画装置1は、光量検出器15を備えるため、DMD4の光反射部8により反射されフォトマスク基板7に照射されるレーザーの強度分布を測定することができる。
光量検出器15は、イメージセンサ等を使用し、DMD4の光反射部8の全てのマイクロミラー9を第1の状態とし、反射されたレーザーを光量検出器15の受光面に照射することで、2次元的にレーザー照射強度分布を測定することが可能となる。
光量検出器15の受光面は、フォトマスク基板7の照射表面と同一の高さ(水準)とすることで、正確な強度が測定可能である。
図6に示すように、描画装置1は、パターンデータ入力部51、記憶部52、演算処理部53、DMD制御部54、駆動系制御部55及び光量計測部56をさらに備えたシステムとして構成してもよい。
光量計測部56は、光量検出器15を制御し、検出された2次元的情報を、例えば画像データ(2次元配列データ)として記憶部52に保存する。演算処理部53は、画像データの各画素から、照射されたレーザーの面内の強度分布を求め、面内強度分布の均一性を算出し光反射部8の状態を監視することも可能である。
図7(A)及び図8(A)は、検出された2次元の強度分布の実測値から、マイクロミラー制御領域CのA−A’部分から反射されたレーザーの強度分布を抽出した結果を示し、図7(B)及び図8(B)は、5[μm]幅のラインパターンの列を形成するように、DMD制御部54によって制御されたマイクロミラー9から反射されたレーザーによりパターニングされたフォトレジストのライン幅の実測値を示す。
なお、描画するラインパターンを形成するマイクロミラー9は、パターンデータ入力部51を介して記憶部52に記憶されたパターンデータに従って抽出し、DMD制御部54によって第1の状態となるよう制御している。
図7(A)に示すように、実際のレーザーの強度分布は、下に凸形状の強度分布を示し、有限の変動幅を有する。図7(B)に示すように、フォトレジストのライン幅の実測値は、レーザーの強度分布を反映して、わずかに周期的な変動が見られる。
図8(A)は、図7(A)で示す強度分布を有するDMDとは異なるDMDを使用し、反射されたレーザーの強度分布を計測した結果を示す。図8(A)に示す強度分布は、図7(A)と同様に下に凸形状の強度分布を示すが、図7(A)に示すレーザーの強度分布と比べ、分布の変動幅が大きい。
均一性(=標準偏差/平均値)が図7(A)に示す強度分布は11%であるが、図8(A)に示す強度分布は23%に増大している。
図8(B)に示すように、強度分布の変動幅が増加し均一性が増加(劣化)すると、フォトレジストのライン幅の実測値の変動幅も増大し、ライン幅の均一性が増大(劣化)する。
例えば、当初図7(A)で示すレーザー強度分布であったのに対し、経時変化によりマイクロミラー9の表面が曇る等の理由により、図8(A)に示すように強度分布の均一性が劣化した場合、フォトレジストのパターンの分布は、図7(B)に示す分布から図8(B)に示す分布へと変化することになる。
このような場合、DMDを交換するといった対処も可能である。
従って、DMD4の光反射部8により反射されたレーザーの強度分布を監視し管理することで、フォトレジストのラインパターンの変動が抑制され、所定の均一性を維持することができる。例えば、強度分布が所定のしきい値を超えると、描画装置1の演算処理部53が、ランプや表示画面に警告を表示し、オペレータにDMDの交換を促す等の処置を実行することができる。その結果、製造されるフォトマスクの品質管理及び保証が可能となる。
なお、光強度を検出するために、全てのマイクロミラー9を第1の状態として光量検出器15にて2次元的に光強度を検出しても良いが、例えば図2(A)のZ−Z’で示す線に平行な方向にマイクロミラー9を1列ずつ第1の状態として、順次光量検出器15にて1次元的に光強度を検出しても良い。光強度分布を検出するためのマイクロミラー9を第1の状態にするパターンは適宜設定することができる。
また、マイクロミラー9の位置と光量検出器15の画像データ内の位置との関係を明確にするため、例えばマイクロミラーアレイ中のマイクロミラー9を十字形状に第1の状態として、光量検出器15によって強度分布を測定してもよい。十字の交差するマイクロミラー9と、光検出器15により検出された強度分布の交差点とを互いに対応させる。複数の箇所でこのような交差点の対応付けを行うことで、マイクロミラー9の位置と光量検出器15の画像データ内の座標との関係を明確にすることができる。
図7(A)及び図8(A)に示すように、いずれの強度分布も、周辺部分で強度が増大するが中央部分では比較的平坦な分布を示す。この傾向は、A−A’に対して垂直な方向についても同様であり、レーザー照射領域Sの中心部近傍では比較的平坦な強度分布であるが、レーザー照射領域Sの周辺領域で強度が増大する。
従って、比較的平坦な強度分布を示す領域を選定することで、レジストパターンの均一性が低下(向上)する。
図7(A)及び図8(A)中B−B’で示す領域は、光強度分布の均一性が向上する領域である。
図9に示すように光量検出器15にて検出した光強度分布から、反射光の強度分布の変動幅が、予め設定したしきい値より小さくなるように、マイクロミラー制御領域Cを、例えばB−B’で決まる領域に設定し直してもよい。なお、B−B’に垂直な方向についても同様に変動幅がしきい値より小さくなるよう設定する。
例えば、製造するフォトマスクの最小線幅や最小間隔などの仕様(顧客要求値)に合わせて、しきい値を設定し、反射光の強度分布の変動幅がしきい値より下回るようにマイクロミラー制御領域Cを設定してもよい
このマイクロミラー制御領域Cを狭く設定すると、ステップアンドリピート方式による露光処理時間が長くなるため、必要なフォトマスクの仕様毎に合わせて適宜設定すればよい。
DMD4は、各マイクロミラー9を独立して制御できるため、マイクロミラー制御領域Cの設定も容易に制御可能である。
なお、光量検出器15の光強度検出の空間分解能を、フォトレジストを描画する画素より小さくすることで、画素毎のレーザー照射強度を測定することができる。上述方法で、光量検出器15の強度分布のデータの座標とマイクロミラーの位置との相関を明確にすれば、マイクロミラー毎に反射されたレーザーの強度が計測可能となる。従って、レーザーの反射強度に反比例する係数を、マイクロミラー毎に第1の状態を維持する時間に乗ずることで、強度分布を補正し、フォトレジストに均一なレーザーの照射を可能としてもよい。
図10は、レーザーの露光量と現像後のレジストパターン幅の寸法変動量の相関関係を示し、縦軸に寸法変動量、横軸にレーザーの露光量をプロットしている。
露光量は、ライン幅5[μm]のレジストパターンが形成される露光量を1として規格化している。このような露光量と現像後のレジストパターン寸法との関係は、使用するレジストに依存し、パターン寸法毎に(例えば、複数のライン幅、スペース幅又は複数のホール径に対して)実測により求めることができる。
図7(A)(又は図8(A))のレーザーの強度分布と、図10の露光量とレジストパターン寸法との相関データから、図7(B)(又は図8(B))に示すパターン寸法(幅)の分布を算出することができる。
予め図10に示す、露光量とパターン寸法との相関関係についての基礎的データをフォトレジスト毎に記憶部に記憶しておくことで、パターン寸法の分布を予測し、最適なマイクロミラー制御領域Cを自動的に算出することが可能となる。また、複数のレジストに対して相関データを取得しておくことで、使用するフォトレジストの候補を提示することも可能となる。
図11(A)は、多階調フォトマスクを製造するためのDMD4の光反射部8の一部の領域を拡大した図である。図11(A)に示すように、光反射部8は3つの領域Ra(図中クロスハッチング領域)、領域Rb(図中シングルハッチング領域)、領域Rc(図中白塗り領域)を有している。
図11(B)は、1回の露光処理を行う際の、領域Ra、Rb、Rcにおいてマイクロミラー9a、9b、9cの第1の状態と第2の状態のタイミングを示すグラフである。領域Rcでは各マイクロミラー9cは、第1の状態の時間がゼロ(第1の制御時間)、すなわち常に第2の状態を維持し、領域Rbでは各マイクロミラー9bは所定の期間(第2の制御時間tb)第1の状態、それ以外の期間は第2の状態を維持し、領域Raでは各マイクロミラー9aは所定の期間(第3の制御時間ta)は第1の状態、それ以外の期間は第2の状態を維持する。図11(B)に示すようにtbはtaより短く設定されている。例えばtaを100%とした場合、tbを30%〜50%とする。
従って、1回の露光処理の間に、レーザーが3つの領域Ra、Rb、Rcにおいて反射されフォトマスク基板7に照射される期間(露光時間)は、それぞれta、tb、tc(0:無し)である。
なお、照射される期間(露光時間)は、必ずしも連続する必要はなく、第1の状態を維持する期間の合計が、例えばta、tbとなればよい。
図12は、描画装置1を用いてパターニングしたフォトレジスト10の膜厚を示す。レーザーLDが、図12で示す領域Ra、Rb、Rcにおいて反射され、フォトマスク基板7上のフォトレジスト10の領域Pa、Pb、Pcをそれぞれ照射する。領域Pa、Pb、Pcのフォトレジスト10は、露光時間が異なるため、現像後のフォトレジストの膜厚も異なることになる。
例えば、ネガ型フォトレジストの場合、領域Rcを介して照射されるレーザーの露光時間は0であるため、領域Pcのフォトレジスト10の膜厚は0となる。領域Pbのフォトレジスト10の膜厚(Hb)及び領域Paのフォトレジスト10の膜厚(Ha)は、露光時間tbは露光時間taより短い(tb<ta)ため、Hb<Haとなる。
所望の膜厚のフォトレジスト10は、フォトレジスト10の膜厚と露光時間との相関データ(感度曲線)により得ることができる。予め使用するフォトレジスト10の感度曲線のデータを取得しておくことで、各領域で所望の膜厚のフォトレジスト10を形成するための露光時間を決定することができる。決定された露光時間は、DMD4の各マイクロミラー9の第1の状態を維持する時間設定により制御することができる。そのため、DMD4を用いてレーザー照射を制御することで、1個のマイクロミラー9を単位とした任意の領域において、任意の露光時間を設定できる。
図12では3種類の膜厚(Ha、Hb、0)のフォトレジスト10を形成する例を示した。このように、光反射部8を複数の領域、例えば第1から第n(n≧3)の領域に区分し、各領域に配置された各マイクロミラーを第1の状態とする第1から第nの制御時間(時間0を含め)を設定することで、n種類(膜厚0を含め)の異なる膜厚を有するレジストパターンを形成することができる。従って3種類以上の膜厚のフォトレジストを形成することもできる。
また、階段状に傾斜する断面を有するフォトレジストを形成することも可能である。
また、上述のように露光時間が変わると、フォトレジストのパターン寸法が変動する。そのため、後述するように露光量とパターン寸法との相関関係に基づいて、マイクロミラー制御領域Cのマイクロミラー9の領域の幅を変更してもよい。
光反射部8から反射されたレーザーを用いてフォトレジスト10を露光した後にフォトマスク基板7を移動し、ステップアンドリピート方式により、露光処理とフォトマスク基板7の移動を繰り返し、複数の膜厚を有するフォトレジスト10のパターンをフォトマスク基板7上に形成することができる。
なお、ポジ型フォトレジストに対しても、1回の露光処理により異なる複数の膜厚を有するフォトレジストを形成できる。
もし従来の描画装置を用いた場合、このような膜厚の異なるフォトレジストのパターンを形成しようとすると、複数回の描画処理によりフォトレジストの露光を行う必要がある。そのため、異なる露光工程においてパターンの重ね合わせズレ(位置合わせズレ、アライメントズレ)を考慮して、重ね合わせ余裕(マージン)の相当する幅(寸法)をパターンに盛り込む必要がある。
しかし、本実施形態のようにDMD4を用いた描画装置1を用いた場合、1回の露光で異なる膜厚を有するフォトレジスト10をパターニングできるため、この重ね合わせ余裕を考慮したパターン設計が必要が無く、重ね合わせ余裕に相当する寸法の微細化が可能となる。さらに、重ね合わせ余裕に対する設計ルールが緩和されるため、パターン設計が容易になり、パターン設計者の労力も軽減される。
図13は、ハーフトンマスク(多階調マスク)の製造方法の主要工程を示す断面図である。
図13(A)に示すように、石英等の透明基板11上に、蒸着法やスパッタ法により、半透過膜12(例えばMoSi、Ti)と遮光膜13(例えばCr)とがこの順に形成されたフォトマスクブランクスを準備し、遮光膜13上にフォトレジスト10を塗布等により形成する。
なお、半透過膜12の光透過率は、透明基板11の光透過率と遮光膜13の光透過率
との間で任意に設定されている。
次に図13(B)に示すように、上記のDMD4の各マイクロミラー9単位での露光時間制御によりフォトレジスト10を露光し、その後現像することによりフォトレジスト10をパターニングする。
上記のように、マイクロミラー9毎に露光時間を制御できるため、1回の露光処理工程により、膜厚が異なる第1のフォトレジストパターン10a、第2のフォトレジストパターン10bを同時に形成することができる。また、さらに異なる3種類以上の膜厚のフォトレジスト10のパターンを形成することも可能である。
従来の図22(G)で示すフォトレジストのパターン104aの描画工程においては、下地に遮光膜のパターン102a及び半透過膜のパターン101aが形成されているため、これらのパターンからのハレーションの影響が生じ得るが、図13(B)の例で示す工程においては、そのような下地パターンによるハレーションの影響がないという効果もある。
次に図13(C)に示すように、フォトレジスト10(第1のフォトレジストパターン10a及び第2のフォトレジストパターン10b)をマスクに、公知のウェットエッチング法やドライエッチング法により、遮光膜13及び半透過膜12を順にエッチングする。
次に図13(D)に示すように、アッシング法により第2のフォトレジストパターン10bの部分が除去されるまでフォトレジスト10を全面エッチング(エッチバック)する。
すなわち、膜厚Hbより多く、膜厚Haより少ない量だけエッチバックして、フォトレジスト10の膜厚を減少させる。
第1のフォトレジストパターン10aの膜厚Haは、第2のフォトレジストパターン10bの膜厚Hbより大きいため、第1のフォトレジストパターン10aの膜厚はHa−Hb以下まで減少してしまうが、一部は残置させることが可能である。
図13(C)の工程において、遮光膜13及び半透過膜12の少なくとも一方をドライエッチング法によりエッチングする場合、予めエッチングガス(エッチャント)を最適化することにより選択比を調整しておけば、フォトレジスト10を同時にエッチングし、遮光膜13及び半透過膜12の少なくとも一方をエッチングする際に第2のフォトレジストパターン10bの部分を同時に除去してもよい。
なお、フォトレジストの膜厚は、例えばエッチャントに対する耐エッチング特性、エッチバック量の均一性等のプロセス上の観点から決定すればよい。
次に図14(E)に示すように、フォトレジスト10(第1のフォトレジストパターン10a)をマスクに、ウェットエッチング法やドライエッチング法により遮光膜13を選択的にエッチングする。公知のエッチャント(エッチング液、エッチングガス)を使用し、選択比を十分に高く(例えば10以上)することで半透過膜12のエッチングが抑制される。
次に図14(F)に示すように、アッシング法等によりフォトレジスト(第1のフォトレジストパターン10a)を除去する。
以上の工程により透明基板11が露出した領域、透明基板11上に半透過膜12のみが形成された領域、透明基板11上に半透過膜12と遮光膜13とが形成された領域を有する3階調のハーフトーンマスク14を得ることができる。
なお、上記は3階調のハーフトーンマスクを形成する方法を示したが、マイクロミラー9の第1の状態の時間を制御することで、4種以上の膜厚を有するようにフォトレジスト10をパターニングし、それにより、さらに多階調のフォトマスクを製造することも可能である。
異なる膜厚の半透過膜のパターンを形成するためには、膜厚の異なるレジストパターンのエッチバックと半透過膜の部分的エッチング(ハーフエッチング)を順次繰り返せばよい。
また、図10に示す露光時間とパターン幅との関係から、異なるレジスト膜厚を形成するため、露光時間を領域に依存して変更するとパターン幅が変わることがある。
例えば、図11(A)において、領域Raと比べ領域Rbでは、露光量が減少し、パターン幅が減少する(細くなる)。そのため、図15(A)に示すように、露光量の少ない領域に対応したマイクロミラー9bの領域(領域Rb)の幅を、マイクロミラー9aの領域(領域Ra)より、パターン幅の変動分(減少分)だけ広くなるように設定(補正)してもよい。また、図15(B)に示すように、逆に露光量の少ない領域に対応したマイクロミラー9aの領域(領域Ra)を、パターン幅の変動分だけ縮小してもよい。
なお、図15(A)、(B)中の点線は、補正前の領域を示す。
図16は、描画パターンの設計値(CAD上の設計寸法)とエッチング後のパターン寸法(仕上がり寸法)の実測値との相関関係を示すパターン寸法相関データである。
横軸に描画パターンの設計値、縦軸に設計値とフォトマスク基板7に形成されたパターン寸法の実測値との差分をプロットしており、図16では遮光膜のパターン寸法の例を示す。
測定に用いた描画パターンは、例えばライン/スペースの設計値が、2/2、3/3、5/5、10/10、15/15、50/50[μm]のパターンである。測定用のパターンには、ラインアンドスペースが並んだパターンの他、孤立ライン、孤立スペースや、ホールが2次元配列されたパターン、孤立したホールを含んでもよい。予め、このような標準パターンを用いて、相関データを取得し、記憶部52に記憶しておく。
ここで差分は、描画パターンの各設計値から仕上がりのパターン寸法の実測値を引いた値、すなわち[設計値]−[実測値]により算出した。
なお、光学系5により縮小投影を行う場合も、描画パターンの各設計値は、縮小倍率を考慮した値を使用しているため、差分の算出は上記のとおりである。
図16に示すようにパターン幅が狭くなる(10[μm]より短い)と、実測値が小さく、パターン幅が広くなる(10[μm]より長い)と、実測値が大きくなる傾向がある。すなわち差分は、線幅に対して一定ではないことが理解できる。
また、図16から分かるように、X方向とY方向とでは、差分のパターン幅依存性が異なることが理解できる。
すなわち、ラインパターンの長手方向の向き(X方向又はY方向)に依存して、差分の線幅依存性が異なる。
図17(A)、(B)、(C)は、1つのマイクロミラー9の状態を示す断面図であり、図17(D)は、傾斜したマイクロミラー9の斜視図である。
図17(A)、(B)に示すように、マイクロミラー9は傾いた状態でレーザーを反射するため、図17(C)に示す傾斜しない状態と比べレーザーを反射する面積が縮小する。 しかし、断面に垂直な方向でありマイクロミラー9を傾斜させる回転軸に平行な方向、即ち図17(D)の点線で示す方向には、レーザーを反射する面積は縮小しない。
従って、実効的な光の強度は、マイクロミラー9の配置方向に依存して幾何学的な方向依存性が現れる。そのため、上記のように図16の差分の設計値依存性がX方向及びY方向で異なるものと考えられる。
従って、設計通りの仕上がり寸法にするためには、ラインパターン幅(長手方向に垂直な方向の長さ)に依存して、これらの差分に相当する値の補正が必要となる。
例えば図16の例の場合、設計値に対して実測値が小さくなるパターン(パターン幅が10[μm]より短い)に対しては、仕上がり寸法が設計値と等しくなるように、パターン幅の設計値を差分の量だけ太く(長く)なるように補正する。逆に設計値に対して実測値が大きくなるパターン(パターン幅が10[μm]より長い)に対しては、仕上がり寸法が設計値と等しくなるように、パターン幅の設計値を差分の量だけ細く(短く)なるように補正する。
このような設計値と仕上がり寸法の実測値との関係は、露光量にも依存する。従って上記領域Ra及び領域Rbのように、露光量が異なる領域それぞれに対して、図16に示すような設計値と仕上がり寸法の実測値との相関データを取得しておき、補正を行う。
なお、図16に示す相関データは一例であり、これに限定されるものではない。
パターン幅を補正する場合、CADにて入力した設計データ(製品の仕様等から決定される設計上の描画パターンの原データ)に対して補正を行い、補正後の設計データからDMD4の各マイクロミラー9に対する制御データに変換することができる。例えば、CADによる設計では、ラインは各頂点の座標が指定され、各頂点を結ぶベクトルデータとして定義される。このベクトルデータを補正した後に、各マイクロミラー9に対する画素毎のデータ、すなわちドット(点)データに変換して、マイクロミラー9の制御用データとして記憶部52に記憶する。
一方、CADによる設計データ(設計図面)を各マイクロミラー9に対する画素毎のデータ(ドットデータ)に変換した後に、パターン幅の補正を行ってもよい。
図18(A)、(B)は、(パターン幅が10[μm]より長い)太幅のライン61に、(パターン幅が10[μm]より短い)細幅のライン62が接続する配置の例を示す。
図18(A)は補正前、図18(B)は補正後のパターン配置を示す。ライン61の長辺にライン62の短辺が接する場合、パターンを補正する際に、単純にライン61の幅を縮小すると、図18(B)に示すようにライン61とライン62との接続関係が失われてしまう。そのため、このような場合、ライン間の接続関係を検出して、ライン61の縮小幅に等しい値だけライン62を伸長させる等の追加的補正を行う必要がある。
図19は、各種の描画パターンデータをマイクロミラー9毎のデータに変換した後、パターンの補正を行う例を示す。図19(A)は補正前のパターン(設計上の描画パターンの原パターン)、図19(B)は図19(A)の点線の円で囲まれた領域の拡大図、図19(C)は、同領域の補正後のパターンの拡大図を示す。
図19(A)は、太幅のライン61と細幅のライン62とが接続しており、その他の領域は、透明領域である例を示す。
図19(B)に示すように、太幅のライン61は、細幅のライン62に接するマイクロミラー961bと、細幅のライン62に接せず、常に第2の状態(フォトマスク基板7にレーザーを照射しない状態)を維持するマイクロミラー9と接するマイクロミラー961aとを有する。マイクロミラー961bについては補正を行わず(又は隣接する異なるパターン領域である細幅のライン62の制御条件とし)、マイクロミラー961aに対しては、常に第2の状態を維持する制御条件(隣接する異なるパターン領域である透明領域の制御条件)に変更することで、太幅のライン61の幅を減少させることができる。この操作を、所望の減少分に到達するまで、繰り返すことでライン間の接続を失うこと無く、パターンの補正が可能となる。
なお、上記は図19中のX軸方向のパターン幅の補正を行う場合についての説明であるが、Y軸方向のパターン幅の補正を行う場合についても同様である。
DMD4を用いた描画装置1は、マイクロミラー9毎に制御情報が与えられているため、それぞれのマイクロミラー9に対して、隣接するマイクロミラーの制御条件を確認し、マイクロミラーの制御条件を補正(変更)するという、単純なアルゴリズムを繰り返し、太幅のライン61と細幅のライン62との接続関係を維持しながら、パターンの補正が可能である。
上記は、太幅のライン61を縮小する場合について説明したが、細幅のライン62を縮小する補正を行う場合にも適用可能である。
なお、ラインパターンに限定されずホールパターンに対しても、上記2種類の補正が可能である。
また、遮光膜13の他に半透過膜12のパターン寸法に対しても同様に補正可能である。
また、1回の露光処理により、マイクロミラー9の第1の状態を維持する期間を変え、異なる膜厚のフォトレジストパターンを形成する場合、フォトレジストの露光量が変化する。そのため、フォトレジストの露光量(すなわちマイクロミラー9の第1の状態を維持する時間)毎に、設計値(CAD上の設計寸法)及びエッチング後の仕上がり寸法の実測値間の差との相関関係であるパターン寸法相関データを取得し、異なる露光量に対して、それぞれ補正値を決定すればよい。
1回の露光処理により異なるレジスト膜厚を有するレジストパターンをもちいて多階調マスクを作成する場合、一部の遮光膜は、例えば図13(D)で示すエッチング工程と図14(E)で示すエッチング工程の複数のエッチング処理が施される。
図20は、図14(E)の工程におけるフォトマスクの一部の断面を示す。図中点線の円で囲んだ遮光膜13の第1のパターン端部13Aは、図13(D)及び図14(E)の両方のエッチング処理を受け、遮光膜13の第2のパターン端部13Bは図14(E)のエッチング処理のみを受ける。そのため、正確には、第1のパターン端部13Aのサイドエッチング量は、第2のパターン端部13Bのサイドエッチング量より大きい。
従って、サイドエッチング量の差が無視できない場合には、半透過膜12のパターンに隣接する遮光膜13のパターンと、半透過膜12のパターンに隣接しない孤立した遮光膜13のパターンでは、設計値とエッチング後の仕上がり寸法の実測値との差分が異なり、従って設計値と仕上がり寸法の実測値の相関関係が異なる。
また、遮光膜のサイドエッチングにより、遮光膜に隣接する半透過膜のパターンは、遮光膜の線幅とは反対に、線幅の仕上がり寸法が太くなることが分かる。
このように相関関係が異なるのは、従来の多階調マスクの製造方法とは異なり、1回のリソグラフィー工程で異なる膜厚を有するフォトレジストパターンを形成し、その形成されたフォトレジストパターンをマスクに、複数のエッチング処理を行うためである。
従って、透過率の異なるパターンが隣接する場合、その透過率の組み合わせよってサイドエッチング量が異なる。そのためパターンの透過率の組み合わせ毎に、設計値とパターンの仕上がり寸法の実測値との相関関係を示すパターン寸法相関データを取得し、その相関データに従って、パターン寸法の補正を行う。
なお、上記透過率の異なるパターンは、本描画装置1を用いてパターニングする場合、それぞれのマイクロミラー9における第1の状態と第2の状態の保持時間の組み合わせにより区分される領域に対応する。
ここで、孤立した遮光膜13と半透過膜12の積層からなるパターン(又は半透過膜12のみからなるパターン)は、透明基板11が露出した領域により構成されたパターンに隣接したパターンとして取り扱うことができる。
なお、半透過膜12のみからなるパターンは、図13(B)〜(D)において、図13中、右側の孤立した遮光膜13と半透過膜12の積層上の第1のフォトレジストパターン10aを、膜厚Hbを有する第2のフォトレジストパターン10bに変更し、図14(E)で示す工程において、上層の遮光膜13をエッチングすればよい。
DMD4を用いた描画装置1の場合にはマイクロミラー9毎にパターン形状を補正可能であるため、このように複数のパターン寸法相関データに基づいたパターン補正も可能となる。
例えば、CADでの設計時に、隣接する透過率の異なるパターンの組み合わせ毎に、別レイヤーとし、これらのレイヤーを合成することで、フォトマスクのパターンデータを生成することも可能である。
以下、3階調のハーフトーンマスクを形成する場合を例に、フォトマスク(ハーフトーンマスク)のレジストパターンを形成する方法について詳細に説明する。
(1)CAD等の設計ツールを利用し、第1のパターン領域である透明部(光透過部又は透明基板露出部)のパターンデータ(座標データ)、第2のパターン領域である遮光部のパターンデータ(座標データ)、第3のパターン領域である遮光部と透明部の間の透過率を有する半透過部のパターンデータ(座標データ)の3つの領域に区分される所望のパターンデータ20(例えば、電気回路パターン。図21参照。)を確定(設計)する。パターンデータ20は、描画装置1のパターンデータ入力部51を介して記憶部52に記憶する。
(2)光量検出器15を用いて光量計測部56により、DMD4の反射部8から反射されたレーザーの強度分布を計測し、計測結果を記憶部52に記憶する。
なお、レーザーの強度分布は、予め定期的に測定しておき、描画装置1の記憶部52に記憶しておいてもよいが、フォトマスクを製造する際に毎回測定してもよい。
(3)演算処理部53は、光量計測結果に基づいて、パターン幅の均一性がしきい値を満足するようにマイクロミラー制御領域Cを確定する。しきい値は、顧客仕様等の設計要求に依存して決定する。
(4)パターンデータ20をマイクロミラー制御領域Cで確定される露光区画21(マイクロミラー制御領域により反射されたレーザーのフォトレジスト上での照射領域)に分割する。
このとき、パターンデータ20の重要な回路部分が分割した露光区画21の境界部分に重ならないように調整することも可能である。
そうすることで露光量の変動が発生した場合であっても重要な回路部分のパターン幅の変動を回避することが可能となる。
すなわち、予め重要な回路部分を、分割不能部として特定し、指定しておき、その分割不能部に露光区画21の境界部分が重ならないよう、露光区画21の大きさをその分割不能部の周囲で変更すればよい。
図21は、パターンデータ20(図21(A))を露光区画21に分割した例(図21(B)、(C))を示す。図21(B)、(C)は、しきい値に依存して異なるマイクロミラー制御領域Cに対応した露光区画21に分割した例を示している。
(5)各領域に対応したフォトレジスト膜厚を製造プロセスの要請から決定する。
(6)第1、第2及び第3のパターン領域(透明部、遮光部及び半透過部)に対応したフォトレジストの露光時間を、予め実測した感度曲線と、各領域に対応したフォトレジスト膜厚とから算出する。
算出された露光時間から、上記第1、第2及び第3のパターン領域に対応したマイクロミラー9の制御条件(傾斜角(即ち第1の状態又は第2の状態)とその保持時間)を決定する。
ここで、第1、第2及び第3のパターン領域に対応したマイクロミラーとは、レーザーを反射し、それぞれ第1、第2及び第3のパターン領域に照射するマイクロミラーを意味し、第1のパターン領域(図12中Pc)にレーザーを照射するマイクロミラーからなる領域(図12中Rc)を第1のマイクロミラー領域、第2のパターン領域(図12中Pa)にレーザーを照射するマイクロミラーからなる領域(図12中Ra)を第2のマイクロミラー領域、第3のパターン領域(図12中Pb)にレーザーを照射するマイクロミラーからなる領域(図12中Rb)を、第3のマイクロミラー領域と称す。第1、第2及び第3のマイクロミラー領域は、マイクロミラー制御領域Cに属する。
上記第1、第2及び第3のマイクロミラー領域に属するマイクロミラー9のマイクロミラーアレイ中の配置(座標)情報と第1の状態の維持時間とを含むマイクロミラー制御条件は記憶部52に記憶しておく。
なお、予め感度曲線を記憶部52に記憶しておき、露光時間を演算処理部53により算出してもよい。
(7)予め取得した露光量毎のパターンの設計値と仕上がり寸法の実測値との相関データから(必要に応じ、第1のパターン領域、第2のパターン領域及び第3のパターン領域の隣接する組み合わせのそれぞれに対する相関データから)、第1、第2及び第3のパターン領域に対応した第1、第2及び第3のマイクロミラー領域をマイクロミラー単位で補正し(拡大又は縮小し)、補正されたマイクロミラー9のマイクロミラーアレイ中の配置(座標)情報を記憶部52に記憶する。
なお、パターンデータ20の(CAD上の)設計データを補正後、補正された第1のパターン領域、第2のパターン領域及び第3のパターン領域に対して、第1、第2及び第3のマイクロミラー領域を算出してもよい。
(8)補正された第1、第2及び第3のマイクロミラー領域のマイクロミラー制御条件を、演算処理部53により露光区画21毎に、記憶部52に記憶する。
なお、第1、第2及び第3のマイクロミラー領域以外、すなわちマイクロミラー制御領域C以外の領域のマイクロミラー制御条件は、常時第2の状態を維持するという条件とする。
(9)透明基板上に光透過部、遮光部をこの順に形成したフォトマスクブランクス上に、フォトレジスト10を形成したフォトマスク基板7を準備し、ステージ6上に載置する。
(10)記憶された各露光区画21に対応したマイクロミラー制御条件に従って、DMD4のマイクロミラー9をDMD制御部54によって制御し、レーザーをフォトマスク基板7上のフォトレジスト10に照射する。
(11)駆動系制御部55によって、ステージ6、第1の駆動装置17及び第2の駆動装置19の少なくとも一つを駆動し、1つの露光区画に相当する距離だけ、ステージ6(及びステージ6に載置されたフォトマスク基板7)と光学系5との相対的距離を移動させる。
このステップは、フォトマスク基板7と光学系5との相対的距離を移動させるものであり、フォトマスク基板7若しくは光学系5の一方、又はフォトマスク基板7及び光学系5の両方を移動させてもよい。これによりフォトレジスト10上の露光区画を移動し、フォトレジスト10上の露光処理が必要な領域すべてを露光することができる。
相対的移動は、例えば所謂直交座標系の2つの直交軸、X軸、Y軸の各方向に対して行
うことができる。
光学系5を移動させる場合、第1の状態のマイクロミラー9から反射されたレーザーが光学系5を経由してフォトマスク基板7に照射できるように構成する必要がある。そのため、図5に示すように光学系5と同時にDMD4も移動させる。
(12)演算処理部53は、駆動系制御部55及びDMD制御部54を制御し、ステップアンドリピート方式に従って、(10)と(11)を繰り返し、フォトマスク基板7上に形成されたフォトレジスト10を順次露光する。
以上の手順により、フォトマスク基板7上のフォトレジスト10の露光が完了し、その後現像処理によりフォトレジスト10のパターニングが完了する。
その後図13、14で説明した製造工程によりフォトマスクを完成させることができる。
なお、上記工程は適宜に入れ替えることも可能である。
例えば、(7)の後に(4)を実施してもよい。即ち、予め取得した露光量毎の相関データから、上記第1、第2、及び第3のパターン領域のパターンデータ(座標データ)を補正し、その後各パターンデータをマイクロミラー制御領域Cで確定する露光区画21に分割して、各露光区画21毎に、DMD4の制御条件(それぞれのマイクロミラー9の傾斜角とその保持時間)を決定し、記憶部52に記憶してもよい。
本フォトマスクの製造方法によれば、1回の露光処理により膜厚の異なるフォトレジストのパターンをフォトマスク基板上に形成することが可能となり、また、所望のパターンの仕上がり寸法を、高精度に制御することができる。その結果、多階調フォトマスクの製造工程の削減することが可能となり、さらにフォトマスクのパターンの微細化にも寄与することが可能である。
本フォトマスクの製造方法により製造されたフォトマスクは、電子デバイス等の製造過程のリソグラフィー工程に利用することができ、産業上の利用可能性は高い。
1 描画装置
2 半導体レーザー
3 反射鏡
31 固定反射鏡
32 可動反射鏡
4 DMD
5 光学系
6 ステージ
7 フォトマスク基板
8 光反射部
9、9a、9b、9c、961a、961b マイクロミラー
10 フォトレジスト
10a 第1のフォトレジストパターン
10b 第2のフォトレジストパターン
11 透明基板
12 半透過膜
13 遮光膜
13A 第1のパターン端部
13B 第2のパターン端部
14 ハーフトーンマスク
15 光量検出器
16 第1の走行ガイド
17 第1の駆動装置
18 第2の走行ガイド
19 第2の駆動装置
20 パターンデータ
21 露光区画
51 パターンデータ入力部
52 記憶部
53 演算処理部
54 DMD制御部
55 駆動系制御部
56 光量計測部
61 太幅のライン
62 細幅のライン
100 透明基板
101 半透過膜
101a 半透過膜のパターン
102 遮光膜
102a、102b 遮光膜のパターン
103 フォトレジスト
103a フォトレジストのパターン
104 フォトレジスト
104a フォトレジストのパターン

Claims (4)

  1. 描画装置を用いたフォトマスクの製造方法であって、
    前記描画装置は、半導体レーザーから照射されたレーザー光の光路中に傾斜角度を独立して変更可能な複数のマイクロミラーで構成されるマイクロミラーアレイを含み、
    前記描画装置によって描画するための描画パターンの設計値と仕上がり寸法の実測値との相関関係を示すパターン寸法相関データを取得するステップと、
    前記パターン寸法相関データに基づいて、前記描画パターンに対応した前記マイクロミラーのパターン領域を各々設定するステップと、
    フォトレジスト膜を形成したフォトマスク基板を設置するステップと、
    前記マイクロミラーアレイにレーザーを照射するステップと、
    設定された前記各パターン領域の前記マイクロミラーの各々に対して、前記傾斜角度を制御することにより、前記レーザー光の照射状態を時間的に制御するステップと、
    前記フォトマスク基板に対する前記レーザー光の照射位置を相対的に変化させるステップと
    を含むことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  2. 前記マイクロミラーの前記パターン領域は、第1のマイクロミラー領域、第2のマイクロミラー領域及び第3のマイクロミラー領域を含み、
    前記第1の領域に配置されたマイクロミラーは、第1の制御時間の間、第1の状態を維持しつつ、その他の時間は第2の状態を維持し、
    前記第2の領域に配置されたマイクロミラーは、第2の制御時間の間、第1の状態を維持しつつ、その他の時間は第2の状態を維持し、
    前記第3の領域に配置されたマイクロミラーは、第3の制御時間の間、第1の状態を維持しつつ、その他の時間は第2の状態を維持し、
    第1の制御時間、第2の制御時間、第3の制御時間は互いに異なるように設定されることを特徴とする請求項1記載のフォトマスクの製造方法。
  3. 前記第1のマイクロミラー領域、前記第2のマイクロミラー領域及び前記第3のマイクロミラー領域が、それぞれの領域毎に、マイクロミラー単位で補正することを特徴とする
    請求項2記載のフォトマスクの製造方法。
  4. 前記パターン寸法相関データに基づいて、前記描画パターンに対応した前記マイクロミラーのパターン領域を各々設定するステップは、
    前記描画パターンに対応した前記マイクロミラーのパターン領域を設定した後に、前記パターン寸法相関データに基づいて、前記マイクロミラーのパターン領域を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のフォトマスクの製造方法。
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